JP2001073827A - 排気ガスセンサ及びその制御装置 - Google Patents

排気ガスセンサ及びその制御装置

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JP2001073827A
JP2001073827A JP24726599A JP24726599A JP2001073827A JP 2001073827 A JP2001073827 A JP 2001073827A JP 24726599 A JP24726599 A JP 24726599A JP 24726599 A JP24726599 A JP 24726599A JP 2001073827 A JP2001073827 A JP 2001073827A
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Japan
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wall temperature
protector
heater
temperature
exhaust gas
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JP24726599A
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English (en)
Inventor
Futoshi Ichiyanagi
太 一柳
Kazuhito Hoshino
一仁 星野
Kazumasa Uniki
知優 雲丹亀
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の排気管内に臨むセンサ素子2と、
センサ素子2加熱用のセンサヒータ3と、センサ素子2
を覆うと共に複数の通気孔を有する筒状のプロテクタ4
とを備える排気ガスセンサ1において、被水(排気凝縮
水)によるセンサ素子2の素子割れを防止する。 【解決手段】 プロテクタ4を外筒5と内筒6との2重
筒構造とし、外筒5側の通気孔5aと内筒6側の通気孔
6aとの位置をずらす。そして、内筒6における外筒5
側の通気孔5aに対応する位置に、プロテクタ4加熱用
のプロテクタヒータ8を配設する。このプロテクタヒー
タ8には、機関始動と同時に通電し、排気管壁温が凝縮
水不発生温度となった時点で通電を終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気ガ
スの成分を検出する排気ガスセンサ及びその制御装置に
関し、特に、被水(排気凝縮水)による素子割れを防止
できるようにした排気ガスセンサ及びその制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関においては、排気管
内に排気ガスセンサ(例えば酸素センサ)を臨ませて、
排気ガスの成分(例えば酸素濃度)を検出し、空燃比制
御などに用いている。
【0003】排気ガスセンサは、一般に、セラミックチ
ューブからなるセンサ素子の内側にセンサ素子の活性化
のためにセンサ素子加熱用のセンサヒータを配設し、セ
ンサ素子の外側はセンサ素子の保護及び排気ガスの絞り
込みのために金属製の筒状体で複数の通気孔を有するプ
ロテクタにより覆っている。
【0004】ところで、このような排気ガスセンサにお
いては、始動時及びその直後のような冷間時に、排気管
内に、前回の機関停止後に排気管内の排気ガスが凝縮し
て水が残っていたり、また始動後に機関より排出される
排気ガスが低温の排気管壁に触れて凝縮して水が発生す
るため、この排気凝縮水がセンサヒータにより高温にな
ったセンサ素子にかかると、熱衝撃により、センサ素子
の素子割れを生じることがあるという問題点があった。
【0005】そこで、特開平8−15213号公報に記
載されているように、内燃機関の排気管の温度をエアフ
ローメータにより検出される吸入空気量に基づき推定
し、これが排気凝縮水不発生温度に達することを条件
に、センサヒータに通電を行うようにしたものがある。
【0006】しかし、このように、内燃機関の排気管の
温度が排気凝縮水不発生温度に達するまで、センサヒー
タへの通電を禁止すると、センサ素子の活性化が遅れ、
空燃比制御等を速やかに開始することができない。
【0007】そこで、排気ガスセンサのプロテクタにヒ
ータを設けて、排気凝縮水を蒸発させることにより、被
水による素子割れを防ぐことが考えられている。プロテ
クタにヒータを設ける技術としては、特開平11−51
898号公報に記載されているように、プロテクタを外
筒と内筒との2重筒構造とし、外筒の内側にセラミック
チューブ型のヒータを嵌合させるなどの技術が、公知で
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、排気ガ
スセンサの被水による素子割れ対策として、前記特開平
11−51898号公報に記載されているように、単に
プロテクタの外筒又は内筒にヒータを設けても、大量の
被水を受ける場合は、容量の非常に大きいヒータを用い
なければ、水がセンサ素子に達する前に蒸発させること
ができないので、素子割れを防ぐことはできない。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、排気凝縮水がセンサ素子に達する前に、排気凝縮水
を効率良く確実に蒸発させて、被水による素子割れを確
実に防止することができ、更に大量の被水を受けても僅
かな消費電力で素子割れを防止し得る排気ガスセンサ及
びその制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
内燃機関の排気管内に臨むセンサ素子と、センサ素子加
熱用のセンサヒータと、センサ素子を覆うと共に複数の
通気孔を有する筒状のプロテクタとを備える排気ガスセ
ンサにおいて、前記プロテクタを外筒と内筒との2重筒
構造とし、外筒側の通気孔と内筒側の通気孔との位置を
ずらし、内筒における外筒側の通気孔に対応する位置に
プロテクタ加熱用のプロテクタヒータを配設した構成と
する(請求項1)。
【0011】かかる構成においては、排気凝縮水が外筒
の通気孔より侵入しても、外筒側の通気孔と内筒側の通
気孔との位置をずらしてあるので、内筒の通気孔に直接
侵入することはなく、内筒の壁部に当たることになる。
そして、外筒の通気孔より侵入した排気凝縮水が衝突す
る内筒の壁部は、プロテクタヒータが設けられていて、
加熱されているので、排気凝縮水を効率良く蒸発させる
ことができる。このように、プロテクタヒータを外筒の
通気孔の位置に合わせた位置に配することによって、ヒ
ータ容量を小さくでき、僅かな消費電力で排気凝縮水を
効率良く蒸発させることができる。
【0012】ここで、前記プロテクタヒータを内筒の内
側に配置するとよい(請求項2)。本発明では、また、
上記の排気ガスセンサを用い、そのプロテクタヒータへ
の通電を効率良く制御するため、以下の制御装置を提供
する。
【0013】すなわち、前記プロテクタヒータに、機関
の始動と同時に、所定の期間、通電するプロテクタヒー
タ制御手段を設けて、排気ガスセンサの制御装置を構成
する(請求項3)。ここで、前記通電期間の終了時期
を、排気管壁温が排気凝縮水不発生温度となるまでとす
るとよい(請求項4)。
【0014】この場合、前記プロテクタヒータ制御手段
は、始動時からの吸入空気量を積算する吸入空気量積算
手段と、その積算値を始動時水温より定まるしきい値と
比較する比較手段とを有し、前記積算値が前記しきい値
以上になったときに、排気管壁温が排気凝縮水不発生温
度となったとみなして、前記プロテクタヒータへの通電
を終了するとよい(請求項5)。
【0015】又は、前記プロテクタヒータ制御手段は、
機関回転数及び負荷から定常時壁温を推定する定常時壁
温推定手段と、定常時壁温を少なくとも時定数により補
正して壁温推定値を演算する壁温推定値演算手段とを有
し、壁温推定値が所定の排気凝縮水不発生温度以上とな
ったときに、前記プロテクタヒータへの通電を終了する
とよい(請求項6)。
【0016】又は、前記プロテクタヒータ制御手段は、
始動時からの吸入空気量を積算する吸入空気量積算手段
と、その積算値を始動時水温より定まるしきい値と比較
する比較手段と、前記積算値が前記しきい値以上になっ
たとき以降に、機関回転数及び負荷から定常時壁温を推
定する定常時壁温推定手段と、定常時壁温を少なくとも
時定数により補正して壁温推定値を演算する壁温推定値
演算手段とを有し、壁温推定値が所定の排気凝縮水不発
生温度以上となったときに、前記プロテクタヒータへの
通電を終了するとよい(請求項7)。
【0017】前記壁温推定値演算手段は、詳しくは、初
回の壁温推定値を吸気温に基づいて設定する一方、 壁温推定値=壁温推定値×(1−KW)+定常時壁温×
KVSP×KW 但し、KWは時定数(0<KW<1)、KVSPは車速
に応じた補正係数 により、壁温推定値を更新するとよい(請求項8) 更に、前記プロテクタヒータ制御手段は、前記センサヒ
ータの非通電条件にて、前記プロテクタヒータへの通電
を禁止するとよい(請求項9)。
【0018】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、排気ガス
センサのプロテクタを外筒と内筒との2重筒構造とし、
外筒側の通気孔と内筒側の通気孔との位置をずらし、内
筒における外筒側の通気孔に対応する位置にプロテクタ
ヒータを配設したことで、外筒の通気孔より侵入する排
気凝縮水を効率良く蒸発させることができ、排気凝縮水
をセンサ素子まで到達させないため、熱衝撃による素子
割れを防ぐことができる。また、プロテクタの外筒によ
って絞り込まれた排気凝縮水を、内筒によって効率的に
蒸発させることができ、大量の被水を受けても僅かな消
費電力で素子割れを防ぐことができる。
【0019】請求項2に係る発明によれば、プロテクタ
ヒータを内筒の内側に配置することで、排気凝縮水が直
接ヒータに当たることを防止でき、ヒータの耐久性等を
向上できる。
【0020】請求項3に係る発明によれば、プロテクタ
ヒータに、機関の始動と同時に、所定の期間、通電する
ことで、始動直後に発生する素子割れを確実に防止でき
る。請求項4に係る発明によれば、排気管壁温が排気凝
縮水不発生温度となった時点で、通電を終了すること
で、排気凝縮水により素子割れを確実に防止できる一
方、消費電力の節減を図ることができる。
【0021】請求項5に係る発明によれば、始動時から
の吸入空気量の積算値が始動時水温より定まるしきい値
以上になったときに、排気管壁温が排気凝縮水不発生温
度となったとみなして、プロテクタヒータへの通電を終
了することで、始動時からの吸入空気量の積算値は、始
動時からのエネルギー発生量に相当するので、これを始
動時水温に応じたしきい値と比較することで、排気凝縮
水不発生温度となったことを検出でき、この時点で、プ
ロテクタヒータへの通電を終了することで、素子割れを
回避しつつ、消費電力を最小限に抑えることができる。
【0022】また、前記特開平8−15213号公報で
は、始動時からの吸入空気量の積算値が単に所定値以上
となった時点で、排気凝縮水不発生温度になったと推定
しており、極低外気温下やホットリスタート時には正確
な温度推定ができないが、始動時水温を考慮すること
で、正確な推定が可能となる。
【0023】請求項6に係る発明によれば、定常時壁温
の推定に基づく壁温推定値の演算を行い、壁温推定値が
所定の排気凝縮水不発生温度以上となったときに、プロ
テクタヒータへの通電を終了することで、定常時壁温か
ら一次遅れの特性で壁温推定値を正確に推定でき、これ
に基づいて通電を制御することで、素子割れを回避しつ
つ、消費電力を最小限に抑えることができる。
【0024】請求項7に係る発明によれば、始動時から
の吸入空気量の積算値が始動時水温より定まるしきい値
以上になったとき以降に、定常時壁温の推定に基づく壁
温推定値の演算を行い、壁温推定値が所定の排気凝縮水
不発生温度以上となったときに、プロテクタヒータへの
通電を終了することで、更に正確に排気凝縮水不発生温
度への到達をとらえることができ、これに基づいて通電
を制御することで、素子割れを回避しつつ、消費電力を
最小限に抑えることができる。
【0025】請求項8に係る発明によれば、壁温推定値
の演算に吸気温及び車速を考慮することで、より正確に
壁温推定値を演算でき、制御性を向上させることができ
る。請求項9に係る発明によれば、センサヒータの非通
電条件にて、プロテクタヒータへの通電を禁止すること
で、センサヒータの非通電条件での消費電力節減を図
り、また制御を共通化できる利点がある。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態
を示し、図1は排気ガスセンサの要部の横断面図(図2
のA−A断面図)、図2は排気ガスセンサの要部の部分
縦断面図、図3はプロテクタヒータの構造を示すための
プロテクタの要部の縦断面図である。
【0027】排気ガスセンサ1は、ジルコニア(酸素イ
オン伝導性固体電解質)等のセラミックチューブよりな
るセンサ素子2を備え、その内側に、センサ素子2加熱
用の棒状セラミックよりなるセンサヒータ3が配設され
ている。
【0028】また、センサ素子2を覆うように、金属製
の筒状のプロテクタ4が備えられている。プロテクタ4
は、外筒5と内筒6との2重筒構造で、互いの先端面で
接合固着され、周面側には、外筒5と内筒6との間に、
空隙が形成されている。
【0029】外筒5及び内筒6には、それぞれ複数の通
気孔5a、6aを全周にわたって形成するが、外筒5側
の通気孔5aと内筒6側の通気孔6aとは周方向位置を
ずらしてある。
【0030】そして、内筒6の内側にスピネル等をセラ
ミック溶射して、セラミック溶射層7を形成し、その上
で、かつ、外筒5側の通気孔5aと対応する位置に、P
t等のヒートパターン印刷を行って、プロテクタ4加熱
用のプロテクタヒータ8を配設してある。
【0031】従って、このプロテクタヒータ8に、機関
始動と同時に通電することによって、排気凝縮水を蒸発
させ、被水によるセンサ素子2の素子割れを防ぐことが
できる。
【0032】特に、排気凝縮水が図1の矢印の方向から
外筒5の通気孔5aより侵入しても、外筒5側の通気孔
5aと内筒6側の通気孔6aとの位置をずらしてあるの
で、内筒6の通気孔6aに直接侵入することはなく、内
筒6の壁部に当たることになる。そして、外筒5の通気
孔5aより侵入した排気凝縮水が衝突する内筒6の壁部
は、その裏面にプロテクタヒータ8が設けられていて、
加熱されているので、排気凝縮水を効率良く蒸発させる
ことができる。
【0033】このように、プロテクタヒータ8を外筒5
の通気孔5aの位置に合わせた位置に配することによっ
て、ヒータ容量を小さくでき、僅かな消費電力で排気凝
縮水を蒸発させることができる。
【0034】次に、前記センサヒータ3及びプロテクタ
ヒータ8の通電制御について、更に詳細に説明する。図
4はセンサヒータ及びプロテクタヒータ制御回路のシス
テム図である。
【0035】センサヒータ3及びプロテクタヒータ8
は、マイクロコンピュータ内蔵のコントロールユニット
10により、それぞれスイッチ11,12を介して通電
制御される。尚、コントロールユニット10には、周知
のクランク角センサ、エアフローメータ、水温センサ、
吸気温センサ、車速センサ等から信号が入力されるが、
これらのセンサの図示は省略した。
【0036】ここで、コントロールユニット10には、
図5にセンサヒータ及びプロテクタヒータ制御回路の機
能ブロック図を示すように、センサヒータ制御手段及び
プロテクタヒータ制御手段としての機能がソフトウェア
的に備えられている。
【0037】また、プロテクタヒータ制御手段は、図5
に示されているように、必要により、吸入空気量積算手
段、比較手段、定常壁温推定手段及び壁温推定値演算手
段を有している。
【0038】図6はセンサヒータ及びプロテクタヒータ
通電制御のフローチャートである。本フローがセンサヒ
ータ制御手段及びプロテクタヒータ制御手段に相当す
る。ステップ1(図にはS1と記す。以下同様)、セン
サヒータ通電条件か否かを判定する。
【0039】ここで、センサヒータ通電条件とは、次の
(1)〜(4)の条件の全てが成立していることとす
る。 (1)機関回転中(機関停止中でないこと) (2)機関回転数Neが所定値(例えば 3600rpm)以下 (3)機関負荷Tpが所定値以下 (4)バッテリ電圧≦16.0V 従って、高回転又は高負荷で排気温度が極めて高いとき
以外は、過電圧によりヒータが壊れる恐れがない限り、
機関始動と同時に、センサヒータ通電条件となる。
【0040】センサヒータ通電条件の場合は、ステップ
2へ進む。ステップ2では、排気管壁温が排気凝縮水不
発生温度〔以下、デューポイント(Dew Point )ともい
う〕より高くなったか否かを、後述するデューポイント
検出フラグFDPの値より判定する。
【0041】この結果、センサヒータ通電条件で、かつ
フラグFDP=0(排気管壁温<排気凝縮水不発生温
度)の場合は、ステップ3へ進み、センサヒータ3と共
に、プロテクタヒータ8に通電する。
【0042】また、センサヒータ通電条件で、かつフラ
グFDP=1(排気管壁温≧排気凝縮水不発生温度)の
場合は、ステップ4へ進み、センサヒータ3には通電を
続けるが、プロテクタヒータ8への通電を停止する。
【0043】また、センサヒータ通電条件でない場合
は、ステップ5へ進み、センサヒータ3と共に、プロテ
クタヒータ8への通電を停止する。次にデューポイント
の検出について説明する。
【0044】先ず図7を参照し、始動と同時に、センサ
ヒータ3及びプロテクタヒータ8に通電するが、センサ
ヒータ3への通電により、センサ素子2の温度(素子
温)は急速に上昇する。また、プロテクタヒータ8への
通電により、内筒6の温度(内筒温)も上昇する。これ
に対し、排気管壁温はゆるやかに上昇し、特にデューポ
イントまでは、凝縮水が滞留するため、温度上昇はゆる
やかである。
【0045】ここで、素子温と排気管壁温との温度差が
所定値Δt以上となると、熱衝撃による素子割れの危険
があり、従って、デューポイントまでの、水分が滞在
し、かつΔtを超える図示Bの期間が、素子割れ危険域
となる。
【0046】従って、素子割れ危険域Bを脱するまで、
すなわち、デューポイントまで、プロテクタヒータ8に
通電することで、素子割れを防止し、以降はプロテクタ
ヒータへの通電8を停止することで、消費電力の節減を
図ることができる。
【0047】図8はデューポイント検出のフローチャー
トである。本フローは機関始動と同時に開始される。ス
テップ11では、水温センサにより、始動時水温TwS
Tを検出する。
【0048】ステップ12では、予め定めたテーブルを
参照し、始動時水温TwSTから、吸入空気量の積算値
に対するしきい値Aを設定する。尚、しきい値Aは、始
動時水温TwSTが低い程、大きく設定する。
【0049】ステップ13では、吸入空気量の積算値Σ
Qを初期化する(ΣQ=0)。ステップ14では、所定
のサンプリングタイミング毎に、エアフローメータによ
り検出される吸入空気量Qをサンプリングする。
【0050】ステップ15では、サンプリングされた吸
入空気量Qを積算して、積算値ΣQを更新する(ΣQ=
ΣQ+Q)。この部分が吸入空気量積算手段に相当す
る。ステップ16では、始動時からの吸入空気量の積算
値ΣQを始動時水温TwSTに応じたしきいAと比較
し、ΣQ≧Aか否かを判定する。この部分が比較手段に
相当する。
【0051】ΣQ<Aの場合は、ステップ14,15へ
戻って、吸入空気量Qのサンプリング及び積算を繰り返
し行う。ΣQ≧Aになった場合は、ステップ17へ進
む。
【0052】すなわち、始動時からの吸入空気量の積算
値ΣQは、始動時からの機関の発生エネルギー量に相当
するので、これが始動時水温TwSTに応じたしきい値
A以上になった時点で、排気管壁温がある程度の温度に
なったと推定して、次へ進むのである。
【0053】ステップ17では、機関運転条件として、
機関回転数Neと機関負荷Tpとを読込み、これらよ
り、予め定めたマップを参照して、定常時壁温を推定す
る。この部分が定常時壁温推定手段に相当する。
【0054】尚、ここで用いる機関負荷Tpは、機関へ
燃料を噴射供給する燃料噴射弁の基本燃料噴射量(基本
噴射パルス幅)に相当するもので、Tp=K×Q/Ne
(Kは定数)として算出される。
【0055】ステップ18では、定常時壁温を、吸気
温、車速及び時定数により補正して、壁温推定値を演算
する。この部分が壁温推定値演算手段に相当する。具体
的には、初回は、吸気温に基づいてテーブルを参照して
壁温推定値を定め、以降は、壁温推定値を次式により更
新する。
【0056】壁温推定値=壁温推定値×(1−KW)+
定常時壁温×KVSP×KW ここで、KWは時定数であり、0<KW<1の範囲で設
定されるが、例えばKW=0.03程度の値とする。
【0057】KVSPは車速に応じた補正係数であり、
車速0のとき(アイドル運転時)、KVSP=0.2 程
度、高速走行のとき、KVSP=1.0 程度の値とする。
ステップ19では、壁温推定値をデューポイント相当の
温度DP(例えば60〜70℃)と比較し、壁温推定値
≧DPか否かを判定する。
【0058】壁温推定値<DPの場合は、ステップ1
7,18へ戻り、定常壁温の推定及び壁温推定値の演算
を繰り返し行う。壁温推定値≧DPになった場合は、ス
テップ20へ進んで、排気管壁温がデューポイント以上
になったとみなし、デューポイント検出フラグFDP=
1にセットして、本フローを終了する。
【0059】このように、吸入空気量の積算値ΣQが始
動時水温より定まるしきい値Aを超えたことを検出した
後に、定常時壁温を推定し、これを少なくとも時定数に
より補正して、一次遅れの特性で、壁温推定値を演算す
ることで、正確にデューポイントを検出でき、デューポ
イント検出により、プロテクタヒータ8への通電を停止
することで、消費電力を最小限に抑えることができる。
【0060】但し、制御の簡素化を図る場合は、ステッ
プ11〜16を省略し、始動時より、ステップ17以降
の排気管壁温の推定を行うようにしてもよい。又は、図
9に示すように、ステップ16にて、ΣQ≧Aとなった
場合に、ステップ20へ進んで、排気管壁温がデューポ
イント以上になったとみなし、デューポイント検出フラ
グFDP=1にセットして、本フローを終了するように
してもよい。
【0061】すなわち、始動時からの吸入空気量の積算
値ΣQは、始動時からの機関の発生エネルギー量に相当
するので、これが始動時水温TwSTに応じたしきい値
A以上になった時点で、排気管壁温が凝縮水不発生温度
になったと推定して、デューポイント検出フラグFDP
=1にセットしてもよいのである。但し、図9のステッ
プ12で設定するしきい値Aは、図8のステップ12で
設定するしきい値Aより大きく設定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す排気ガスセンサの
要部の横断面図
【図2】 排気ガスセンサの要部の部分縦断面図
【図3】 プロテクタの要部の縦断面図
【図4】 センサヒータ及びプロテクタヒータ制御回路
のシステム図
【図5】 センサヒータ及びプロテクタヒータ制御回路
の機能ブロック図
【図6】 センサヒータ及びプロテクタヒータ通電制御
のフローチャート
【図7】 センサヒータ及びプロテクタヒータ通電制御
のタイムチャート
【図8】 デューポイント検出のフローチャート
【図9】 他の実施形態を示すデューポイント検出のフ
ローチャート
【符号の説明】
1 排気ガスセンサ 2 センサ素子 3 センサヒータ 4 プロテクタ 5 外筒 5a 通気孔 6 内筒 6a 通気孔 7 セラミック溶射層 8 プロテクタヒータ(ヒートパターン) 10 コントロールユニット
フロントページの続き (72)発明者 星野 一仁 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 雲丹亀 知優 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2G087 AA15 AA26 AA27 CC19 CC23 CC29 3G004 BA05 BA06 DA14 DA15 DA25 EA05 FA07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気管内に臨むセンサ素子と、
    センサ素子加熱用のセンサヒータと、センサ素子を覆う
    と共に複数の通気孔を有する筒状のプロテクタとを備え
    る排気ガスセンサにおいて、 前記プロテクタを外筒と内筒との2重筒構造とし、外筒
    側の通気孔と内筒側の通気孔との位置をずらし、内筒に
    おける外筒側の通気孔に対応する位置にプロテクタ加熱
    用のプロテクタヒータを配設したことを特徴とする排気
    ガスセンサ。
  2. 【請求項2】前記プロテクタヒータを内筒の内側に配置
    したことを特徴とする請求項1記載の排気ガスセンサ。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の排気ガスセン
    サを用い、前記プロテクタヒータに、機関の始動と同時
    に、所定の期間、通電するプロテクタヒータ制御手段を
    設けたことを特徴とする排気ガスセンサの制御装置。
  4. 【請求項4】前記通電期間の終了時期を、排気管壁温が
    排気凝縮水不発生温度となるまでとしたことを特徴とす
    る請求項3記載の排気ガスセンサの制御装置。
  5. 【請求項5】前記プロテクタヒータ制御手段は、始動時
    からの吸入空気量を積算する吸入空気量積算手段と、そ
    の積算値を始動時水温より定まるしきい値と比較する比
    較手段とを有し、前記積算値が前記しきい値以上になっ
    たときに、排気管壁温が排気凝縮水不発生温度となった
    とみなして、前記プロテクタヒータへの通電を終了する
    ことを特徴とする請求項4記載の排気ガスセンサの制御
    装置。
  6. 【請求項6】前記プロテクタヒータ制御手段は、機関回
    転数及び負荷から定常時壁温を推定する定常時壁温推定
    手段と、定常時壁温を少なくとも時定数により補正して
    壁温推定値を演算する壁温推定値演算手段とを有し、壁
    温推定値が所定の排気凝縮水不発生温度以上となったと
    きに、前記プロテクタヒータへの通電を終了することを
    特徴とする請求項4記載の排気ガスセンサの制御装置。
  7. 【請求項7】前記プロテクタヒータ制御手段は、始動時
    からの吸入空気量を積算する吸入空気量積算手段と、そ
    の積算値を始動時水温より定まるしきい値と比較する比
    較手段と、前記積算値が前記しきい値以上になったとき
    以降に、機関回転数及び負荷から定常時壁温を推定する
    定常時壁温推定手段と、定常時壁温を少なくとも時定数
    により補正して壁温推定値を演算する壁温推定値演算手
    段とを有し、壁温推定値が所定の排気凝縮水不発生温度
    以上となったときに、前記プロテクタヒータへの通電を
    終了することを特徴とする請求項4記載の排気ガスセン
    サの制御装置。
  8. 【請求項8】前記壁温推定値演算手段は、初回の壁温推
    定値を吸気温に基づいて設定する一方、 壁温推定値=壁温推定値×(1−KW)+定常時壁温×
    KVSP×KW 但し、KWは時定数(0<KW<1)、KVSPは車速
    に応じた補正係数 により、壁温推定値を更新することを特徴とする請求項
    6又は請求項7記載の排気ガスセンサの制御装置。
  9. 【請求項9】前記プロテクタヒータ制御手段は、前記セ
    ンサヒータの非通電条件にて、前記プロテクタヒータへ
    の通電を禁止することを特徴とする請求項3〜請求項8
    のいずれか1つに記載の排気ガスセンサの制御装置。
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