JP2013189865A - 排気ガスセンサの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結露水によるセンサ素子の被水を回避しつつ、内燃機関の始動後早い段階で排気ガスセンサを使用できるようにする。
【解決手段】排気ガスセンサの制御装置において、内燃機関の運転中に内燃機関の運転停止が予測され、内燃機関の運転停止が予測された場合に、排気ガスセンサのヒータへの通電が停止される。更に、ヒータへの通電が停止され、かつ、内燃機関の運転が停止された後、再び内燃機関を始動する際には、ヒータの温度を検出又は推定される。検出又は推定されたヒータの温度が基準温度より高くなるまでの間、内燃機関の始動時のヒータへの通電が禁止される。
【選択図】図4

Description

この発明は排気ガスセンサの制御装置に関する。より具体的には、内燃機関の排気管に配置され、通電により素子部を加熱するヒータを備える排気ガスセンサに適用される排気ガスセンサの制御装置に関する。
固体電解質を挟んで一対の電極が配置されたセンサ素子を有する排ガスセンサにおけるセンサ素子の温度制御においては、一対の電極間に所定の交流電圧を印加してセンサ素子のインピーダンスを検出し、インピーダンスに応じてセンサ素子の温度を検出又は制御する手法が知られている。これは、センサ素子の素子抵抗(インピーダンス)がセンサ素子の温度と相関を有するという知見に基づくものである。
例えば、特許文献1のシステムでは、空燃比センサのセンサ素子を活性温度に制御するため、活性温度に応じた適正な目標インピーダンス値が設定される。そして、センサ素子のインピーダンスが目標インピーダンス値となるように、ヒータのオン・オフ制御が行われ、センサ素子が活性温度に制御される。
ところで、例えば、内燃機関の冷間始動時など、排気ガス中の水蒸気が凝縮し排気管内に水分(結露水)が生じている場合がある。また、上記のような固体電解質を用いた排気ガスセンサは、一般に、始動時にセンサ素子がヒータにより加熱されて、高温の活性温度下で用いられる。しかし内燃機関の始動時において加熱中のセンサ素子に、排気管内の結露水がかかる(被水する)と、センサ素子に過大な熱応力が作用し、それによりセンサ素子が破損する恐れがある。このため内燃機関の始動時には、排気管の内壁面の温度(排気管壁温)が露点温度以上に暖気され、排気管内が乾燥するまでの間、ヒータへの通電を制限する技術が提案されている。
排ガスセンサのヒータ通電の制御の一般的な技術水準を示す資料として、例えば、以下に示す特許文献2又は3がある。
特開2009−053108号公報 特開2001−214788号公報 特開2007−138832号公報
内燃機関の始動時のセンサ素子の結露水による被水を抑制するため、排気管壁温を推定し、結露水が発生する温度を超えたか否かを判定することが考えられる。一般に排気管壁温は、外気温、冷却水や機関回転数等から推定されるが、推定の精度が低く、推定された排気管壁温と実際の排気管壁温との間にずれが生じる場合がある。従って、センサ素子の被水をより確実に回避するため、排気ガスセンサのヒータへの通電開始までの時間を、余裕を持って確保している。このため実際には排気管内が結露水のない温度に達しているにもかかわらずヒータへの通電が制限されている状態となっている場合がある。この点、センサ素子の被水を確実に回避する一方で、より早い段階で排気ガスセンサを使用できるようにする制御が望まれる。
本発明は上記課題を解決することを目的とし、結露水によるセンサ素子の被水を回避しつつ、内燃機関の始動後早い段階で排気ガスセンサを使用できるように改良した排気ガスセンサの制御装置を提供するものである。
本発明は、上記の目的を達成するため、排気ガスセンサの制御装置であって、内燃機関の排気管に配置され、通電により素子部を加熱するヒータを備える排気ガスセンサに適用される。この排気ガスセンサの制御装置は、内燃機関の運転中に内燃機関の運転停止を予測する手段と、内燃機関の運転停止が予測された場合に、ヒータへの通電を停止する手段を備える。更に、排気ガスセンサの制御装置は、ヒータへの通電が停止され、かつ、内燃機関の運転が停止された後、再び内燃機関を始動する際に、ヒータの温度を検出又は推定する手段と、内燃機関の始動後、検出又は推定されたヒータの温度が基準温度より高くなるまでの間、ヒータへの通電を禁止する手段とを備える。
基準温度は、ヒータへの通電許可のタイミングを判定するための基準となる判定値である。具体的な基準温度は、例えば排気管内の結露水が乾燥する温度、あるいは結露水が生じない露点温度等に応じ、適正な値に設定される。またこの排気ガスセンサの制御装置が、基準温度を内燃機関の負荷に応じて設定する手段を有するものであってもよい。また、内燃機関の運転が停止された後、再び内燃機関を始動する際、とは、内燃機関の運転が停止されたあと、初めて内燃機関を始動するときである。
また、本発明の排気ガスセンサの制御装置は、内燃機関の運転が停止された後、排気管の内壁面の温度が基準温度より高いうちに内燃機関を再始動できる時間範囲である始動可能時間を推定する手段と、始動可能時間が第1基準時間より短い場合に、内燃機関の運転停止が予測された場合におけるヒータへの通電停止を禁止する手段と、ヒータへの通電停止が禁止された後、内燃機関が停止されて再び内燃機関を始動する際に、ヒータへの通電の禁止を解除する手段と、を更に備えるものとしてもよい。
この場合、本発明の排気ガスセンサの制御装置は、判定の基準となる第1基準時間を、外気温に応じて設定する手段を有するものとしてもよい。
また、排気ガスセンサの制御装置は、内燃機関の運転が停止された後、再び内燃機関を始動するまでの間の、ヒータの温度の変化の度合いを検出する手段と、内燃機関の運転が停止され、再び内燃機関を始動するまでの時間が、第2基準時間より短い場合であって、かつ、ヒータの温度の下降の度合いが、基準度合いに達しない場合、内燃機関の始動後のヒータへの通電禁止を解除する手段とを、更に備えるものであってもよい。
なお、ここでヒータの温度の下降の度合いが基準度合いに達しない場合とは、ヒータの温度の下降の度合いが、基準度合いに比べて緩やかである場合を意味する。即ち、例えば、ヒータ温度が上昇する場合を正、低下する場合を負として、ヒータ温度の変化の傾きの値をとった場合には、そのヒータ温度変化の傾きが、基準度合いに対応する基準の傾きより大きくなる場合である。
排気ガスセンサのヒータへの通電が停止され、ヒータがある程度冷却されて安定しているとき、ヒータの温度変化は、排気管の内壁面(排気管壁面)の温度変化に依存する。従って内燃機関の始動時に、通電されていないヒータの温度を、排気管壁面の温度を示す指標として利用することができる。この点、本発明によれば、内燃機関の停止が予測された場合に、予めヒータへの通電を停止させることで、ヒータをある程度冷却させることができる。また、本発明によればヒータ温度を排気管壁面の温度の指標とし、ヒータ温度が基準温度に達したか否かを確認することで、より早い適切なタイミングで、排気管壁面が結露水の乾燥する温度にまで達したことを検知することができる。従って、内燃機関の始動後、加熱中のセンサ素子の被水をより確実に回避しつつ、適正な早いタイミングでセンサ素子の加熱を開始して排気ガスセンサを利用できる状態とすることができる。
ところで、結露水が生じない範囲で内燃機関が再始動されるような場合、内燃機関の始動時にヒータが被水しない(あるいは被水の可能性が少ない)。この点、本発明の内燃機関の運転が停止された後排気管壁面の温度が基準温度より高いうちに内燃機関を始動できる時間範囲である始動可能時間が、第1基準時間より短い場合に、ヒータへの通電停止を禁止するものであれば、被水の可能性が少ない不要な場合にまで、ヒータへの通電が停止されるのを避けることができる。
また、内燃機関の停止時間が短く、停止中にヒータ温度がある程度冷却されない場合、ヒータ温度により排気管壁温を推測することは難しい。一方、排気管壁温が、結露水が生じる程に低いか否かは、内燃機関の運転が停止から再始動までの間にヒータ温度がどの程度低下するかによりある程度予測することができる。この点、本発明において、内燃機関の停止時間が短い場合に、ヒータの温度の低下の度合いが基準の度合いに達しない場合に、内燃機関の始動後のヒータへの通電禁止を禁止するものであれば、排気管壁温が低い場合に、センサ素子の被水を回避することができる。
本発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1における空燃比のセンサ素子の構成について説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1における空燃比センサのヒータ温度と排気管壁温との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態1における制御について説明するための図である。 本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1の制御の他の例における、内燃機関の負荷と第1温度との関係について説明するための図である。 本発明の実施の形態2の外気温と第1時間との関係を説明するための図である。 本発明の実施の形態2において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において制御装置が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一符号を付してその説明を簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
[本実施の形態1のシステム及び排気ガスセンサの構成]
図1は、この発明の実施の形態1におけるシステムの全体構成について説明するための模式図である。図1のシステムは車両等に搭載されて用いられる。図1において、内燃機関2の排気管4には触媒6が接続されている。触媒6は内燃機関2から排出される一酸化炭素(CO)及び炭化水素(HC)を酸化すると共に、窒素酸化物(NOx)を還元することにより、排気ガスを浄化することができる。
排気管4の触媒6より上流側には空燃比センサ10が設置されている。空燃比センサ10は限界電流式のセンサであり、検出対象となる排気ガスの空燃比に応じた出力を発するセンサである。
図2は、本発明の実施の形態1の空燃比センサ10のセンサ素子の構成について説明するための模式図である。空燃比センサ10は、図2に示す断面構造を有するセンサ素子とセンサ素子を保護するためのカバー(図示せず)とを備えている。空燃比センサ10は、カバーに覆われたセンサ素子が排気ガスに晒されるように、内燃機関2の排気管4の壁面に組み付けられる。空燃比センサ10のカバーには、排気管4の内部を流通する排気ガスがセンサ素子に到達するように複数の通気孔が設けられている。
図2に示されるように、センサ素子は、固体電解質12と、固体電解質12を挟む一対の電極である排気側電極14と大気側電極16とを備えている。排気側電極14の表面には、拡散律速層18が排気側電極14を覆うように形成されている。一方、固体電解質12の大気側電極16が配置された側には、絶縁基材20が配置されている。絶縁基材20には凹部が形成され、この凹部と固体電解質12とで囲まれて大気室22が形成され、大気側電極16は大気室22内に配置されている。図示を省略するが、一対の電極14、16間には、所定の電圧を印加するための電気回路と、一対の電極14、16間に流れる電流を検出するための電気回路とが接続されている。
絶縁基材20にはセンサ素子を加熱するためのヒータ24が設置されている。ヒータ24は例えばPtを含む材料により構成されている。図示を省略するが、ヒータ24には、センサ素子を加熱する際にヒータに所定の電圧を印加するための電気回路と、ヒータ24の抵抗を検出するための電気回路とが接続されている。
再び図1を参照して、本実施の形態1のシステムは制御装置30を備えている。制御装置30は、内燃機関2のシステム全体を総合制御する。制御装置30の出力側には各種アクチュエータが接続され、入力側には空燃比センサ10等の各種センサが接続される。制御装置30は、各種センサ信号を受けて排気ガスの空燃比や機関回転数、その他内燃機関2の運転に必要な種々の情報を検出すると共に、所定の制御プログラムに従って各アクチュエータを操作する。なお、制御装置30に接続されるアクチュエータやセンサは多数存在するが、本明細書においてはその説明は省略する。
[本実施の形態1における制御の概要]
本実施の形態1において制御装置30が実行する制御には、空燃比センサ10の出力に応じた空燃比の検出と内燃機関2の始動時の空燃比センサ10のセンサ素子の温度の検出とその制御が含まれる。
具体的に、制御装置30は、空燃比センサ10の一対の電極14、16間に所定の電圧を印加して電極14、16間の電流をセンサ出力として検出する。そして、このセンサ出力に応じて、内燃機関2から排出される排気ガスの空燃比を検出する。
また、空燃比センサ10による空燃比の検出に際しては、センサ素子を所定の活性温度域(例えば700度程度)に維持することが望ましい。従って、センサ素子は内燃機関2の始動時にヒータ24により加熱され、内燃機関2の運転中は活性温度域に維持される。
しかし上記したように、例えば内燃機関2の始動時には、排気ガス中の水蒸気の凝縮により結露水が生じる場合がある。加熱中のセンサ素子が被水すると、センサ素子に過大な熱応力が作用し、これによりセンサ素子の破損等が起こる場合がある。このため、本実施の形態1において制御装置30は、内燃機関2の始動後、排気管4内が、結露水が乾燥する温度に暖気されるまでの間、ヒータ24への通電を制限する。
ここで排気管内が乾燥する温度に達したか否かを判別するにあたり、制御装置30はヒータ24の温度を検出し、これに応じて排気管壁温を推定する。図3は、本発明の実施の形態1のシステムにおける、内燃機関2の冷間始動からのヒータ24の温度、排気ガスの温度、及び、排気管壁温の変化について説明するための図である。図3において横軸は経過時間、縦軸は温度を表している。また図3において、破線(a)は、ヒータ24にセンサ素子加熱用の所定の電圧を印加したとき(ヒータON)のヒータ24の温度変化であり、実線(b)は、ヒータ24へのセンサ素子加熱用の電圧印加を停止したとき(ヒータOFF)のヒータ24の温度変化を表している。また実線(c)は排気ガス温度、実線(d)は排気管壁温を表している。
図3の実線(c)、(d)に示されるように、内燃機関2の始動後、排気ガスの温度上昇に伴い、排気管壁温も上昇する。図3の破線(a)に示されるように、ヒータONとすると、空燃比センサ10のヒータ温度は内燃機関2の始動直後から上昇し、活性温度付近で安定的に維持される。一方、空燃比センサ10は排気管4の壁面に設置されるため、ヒータOFF状態のときヒータ温度は、図3の実線(b)に示されるように排気管壁温と連動して変化する。つまりヒータ24が冷却された状態であって、ヒータOFF状態では、ヒータ温度は排気管壁温に依存し、排気管壁温と概ね同じ温度を示す。従って、本実施の形態1では、内燃機関2の始動時、ヒータOFFとした状態でヒータ温度を検出し、これを、排気管壁温を示すパラメータとして用いるものとする。
制御装置30は、内燃機関の始動時、ヒータ温度が第1温度(基準温度)を超えたときに、ヒータへの通電を許可し、センサ素子の加熱を開始する。第1温度は、排気管内に発生した結露水が蒸発し排気管内が十分に乾燥すると推測される温度に設定される。即ち、これにより排気管壁温が、排気管内が乾燥する温度を超えたときに、ヒータがONとされてセンサ素子の加熱を開始することができる。これにより、センサ素子の被水を回避しつつ、早い段階で排気管内の乾燥を検知し、センサ素子を活性温度に加熱して空燃比の検出ができる状態にすることができる。
ここでヒータ温度はヒータ24の抵抗と相関を有する。従って、本実施の形態1では、ヒータ抵抗を検出して、これに応じてヒータ温度を求める。なおヒータ温度とヒータ抵抗との関係は実験等により求め、予め制御装置30に記憶する。実際の制御に際しては、ヒータ24にヒータ抵抗検出のための小さな電圧を印加してこのときのヒータ抵抗を検出する。その後、制御装置30に記憶されたヒータ抵抗とヒータ温度との関係に従って、ヒータ抵抗に応じたヒータ温度が検出される。
ところで、上述したように、ヒータ温度と排気管壁温とが連動したものとなるためには、ヒータON状態からヒータOFFの状態とされた後、ヒータ温度が排気管壁温付近の温度にまで低下した状態となることが必要である。従って、内燃機関2の始動後に、早い段階で空燃比センサ10を利用できる状態とするため、本実施の形態1では内燃機関2の停止を予測して、内燃機関2の停止より前にヒータOFFとする制御を行う。
図4は、本発明の実施の形態1の制御について説明するための図である。図4に示される例は、アイドルストップ制御運転中の例である。アイドルストップ制御運転中、内燃機関2の停止が予測されると、内燃機関2の停止に先立ってヒータ24への電圧印加がOFFとされる(通電停止)。
なお、ここでは現在から所定の時間T1以内の内燃機関2の停止を予測するものとする。停止予測の基準となる所定の時間T1は、ヒータ温度が排気管壁温と同程度にまで冷却されるのに十分な時間を考慮して適宜設定される。但し、ヒータ24は、内燃機関2の始動までの間に冷却されれば十分である。従って、第1時間T1は、ヒータ24の冷却に要する時間から、内燃機関2の停止から始動までに要する最低限の時間、あるいは平均的な時間等を差し引いて設定したものでもよい。
上記の処理により内燃機関2の次回始動時までには、ヒータ24は排気管壁温と同程度にまで冷却されている。従って、内燃機関2の始動後には、ヒータ温度と排気管温度が一致する状態となっており、ヒータOFFとしてヒータ温度を検出することで排気管壁温の上昇を判断することができる。
[本実施の形態の具体的な制御のルーチン]
図5は、本発明の実施の形態において制御装置30が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図5のルーチンは内燃機関2の運転中、一定の演算周期で繰り返し実行されるルーチンである。図5のルーチンでは、まず、所定の時間T1内に、内燃機関2の停止が予測されるか否かが判別される(S102)。内燃機関2の停止は、例えば、アイドルストップ制御の運転中の速度情報、アクセル開度情報、ナビ情報等により予測される。所定の時間T1は、予め制御装置30に記憶された基準となる時間である。
ステップS102において、停止予測が認められない場合には、今回の処理はそのまま終了する。一方、ステップS102において、内燃機関2の停止予測が認められると、次に、ヒータ24への通電がOFFとされる(S104)。その後、今回の処理が終了する。
図6は本発明の実施の形態において制御装置30が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図6のルーチンは内燃機関2の運転中、一定の演算周期で繰り返し実行されるルーチンである。図6のルーチンでは、内燃機関2の始動が検出されたか否かが判別される(S110)。内燃機関2の始動は、機関回転数の変化等により検出される。
ステップS110において内燃機関2の始動検出が認められない場合、今回の処理は終了する。一方、ステップS110において内燃機関の始動が検出されると、次に、ヒータ抵抗が検出される(S112)。ヒータ抵抗は、例えばヒータ24にヒータ抵抗検出用の所定の小さな電圧が印加されて電流値が検出され、検出された電流値に応じて検出される。
次に、ヒータ温度が算出される(S114)。ここでは、予め制御装置30に記憶されたヒータ抵抗とヒータ温度との関係に従って、ステップS112において検出されたヒータ抵抗に応じたヒータ温度が求められる。
次に、ヒータ温度が第1温度より高いか否かが判別される(S116)。ここで判別の基準となる第1温度は、予め制御装置30に記憶されている。ステップS116において、ヒータ温度>第1温度の成立が認めらない場合、再び、ステップS112に戻り、ヒータ抵抗の検出、それに応じたヒータ温度の算出(S114)が行われた後、再び、ステップS116においてヒータ温度が第1温度に達したか否かが判別される。このように、ステップS116においてヒータ温度>第1温度の成立が認められるまでの間、ステップS112〜S116の処理が繰り返される。
一方、ステップS116において、ヒータ温度>第1温度の成立が認められると、排気管4内は結露水が乾燥する温度にまで上昇したと予想できる。従って、この場合、次に、ヒータ24への通電が許可される(S118)。その後、制御装置30に記憶された他の制御プログラムによりヒータ24によるセンサ素子の加熱と温度制御が開始される。その後、今回の処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、ヒータ温度により排気管壁温を推定することで、ヒータ24への通電許可のタイミングが制御される。これにより排気管内の結露水がなくなる温度に達したのを早い段階で把握することができ、センサ素子の被水を回避しつつ、より早くに空燃比センサ10を活性状態とすることができる。
また本実施の形態1によれば、内燃機関2の停止を予測して、内燃機関2の運転中に次回の始動に備えてセンサ素子の冷却を開始することができる。従って、次回始動時にヒータ温度と排気管壁温とが連動して変化する状態とすることができ、内燃機関2の始動時から高い精度で排気管壁温に即したヒータ通電の制御を行うことができる。
[本実施の形態1の制御の他の例]
なお、本実施の形態1では、図6のルーチンに示すように、ヒータ温度が第1温度に達した場合に、ヒータ24への通電を許可する場合について説明した。しかし、例えば、低負荷運転が継続されている間、排気管壁温は比較的低くなり、ヒータ温度は排気管壁温よりも高くなる。従って、結露水がなくなる温度の判定値である第1温度に補正をかけて、第1温度が高くなるように設定してもよい。
図7は、低負荷運転の頻度に対する第1温度を表す図である。図7において横軸は低負荷運転の頻度、縦軸は第1温度を表している。図7に示されるように低負荷運転の運転時間が長い場合ほど、通電を許可する第1温度が高くなるように設定する。これにより、より確実にセンサ素子の被水を回避することができる。これは、以下の実施の形態についても同様に適用することができる。
また、本実施の形態1では、排気管壁温の推定に際し、空燃比センサ10のヒータ温度を用いる場合について説明した。しかし本発明はこれに限られるものではない。本実施の形態1に説明した制御は、例えば、排気管に設置されたNOxセンサ、酸素センサ、PMセンサなど、その内部にヒータを備えた他の排気ガスセンサに適用することもできる。また、この場合において、各種センサの設置位置は、触媒6の上流に限るものではなく、他の位置に設置されたものであってもよい。これは、以下の実施の形態についても同様である。
また、本実施の形態1では内燃機関2の停止が予測されたときにヒータOFFとする場合について説明した。しかし本発明はこのように停止予測に基づく制御を行わないものであってもよい。この場合にも、内燃機関2の始動時に、ヒータOFFとしてヒータ温度を検出し、ヒータ温度に応じて排気管壁温を推定することができる。但し、ヒータ温度に応じて排気管壁温を推定するためには、ヒータ24が、少なくとも結露水が発生しない温度、より好ましくは排気管壁温と同程度の温度にまで冷却されていることが好ましい。従って内燃機関2の停止予測によりヒータOFFとしない場合にも、例えば、前回の内燃機関2の停止から今回の内燃機関2の始動までの経過時間がある所定の時間を超えた場合にのみ、上記のような内燃機関2の始動時のヒータ温度に基づく制御を行うこととすることが望ましい。ここでの所定の時間は、例えば、ヒータ温度が、少なくとも結露水が蒸発する温度より低い温度まで冷却されるのに十分な時間、あるいは、ヒータ温度が排気管壁温に連動して変化するようになるのに十分な時間等を考慮して設定することができる。これは、以下の実施の形態についても同様である。
また、本実施の形態1では、所定の時間T1以内の内燃機関2の停止を予測し、停止予測が認められた場合にヒータをOFFするものとして説明した。しかし、本発明はこれに限るものではない。例えば、時間T1のような時間制限を設定せず、内燃機関2の停止が予測された場合に、直ちにヒータをOFFとしてもよい。また、例えば、内燃機関2の停止が予測された後、その停止予想時刻が所定の時間内となった時に、ヒータをOFFとする制御を行ってもよい。これは、以下の実施の形態についても同様である。
また、本実施の形態1では、ヒータが冷却され、かつヒータOFFである場合に、ヒータ温度と排気管壁温とはほぼ一致するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限るものではない。例えばヒータ24と排気管4との材料違い等から、ヒータ温度と排気管壁温とが一致せず、ある程度の相関を持って連動して変化することも考えられる。この場合には、ヒータ温度と排気管壁温との相関関係を求め、ヒータ温度により排気管壁温を推定して、この排気管壁温が第1温度に達するまで、ヒータ24への通電を禁止するものとしてもよい。これは以下の実施の形態についても同様である。
また、本実施の形態1では、ヒータ24の抵抗を検出することで、ヒータ温度を推定する場合について説明した。しかし、本発明においてヒータ温度の推定又は検出方法はこれに限るものではなく、他の方法によりヒータ温度を検出又は推定するものであってもよい。これは、以下の実施の形態についても同様である。
なお、本実施の形態1において、ステップS102の処理が実行されることで、本発明の「内燃機関の運転停止を予測する手段」が実現し、ステップS104の処理が実行されることで「通電を停止する手段」が実現する。また、本実施の形態1において、ステップS112とS114との処理が実行されることで、本発明の「ヒータの温度を検出又は推定する手段」が実現し、ステップS116において、ヒータ温度>第1温度の成立が認められない場合にヒータへの通電が許可されないことで「ヒータへの通電を禁止する手段」が実現する。
実施の形態2.
実施の形態2のシステム及び空燃比センサは、図1及び図2に説明したものと同一のものとする。また実施の形態2では、実施の形態1と同様に、ヒータ温度に基づく排気管壁温の推定を行う。また、実施の形態2のシステムは、内燃機関2の停止予測があった場合にも、再始動時に結露水が発生しない状態が予想される場合には、ヒータ24をOFFとしない制御を行う点を除き、実施の形態1のシステムと同様の制御を行う。
具体的に、まず内燃機関2のアイドルストップ制御中に、内燃機関2の停止予測された時点で、内燃機関2の排気管壁温が結露水の発生する温度である第1温度まで冷却されない時間範囲である始動可能時間を検出する。この始動可能時間が、第1時間より短い場合に、実施の形態1のヒータ24をOFFとする制御を行わず、次回始動時には、ヒータ温度に関わらず、直ちにヒータ24をONとする。ここで結露水の発生なしに再始動できる始動可能時間は、外気温、排気ガス流速、燃料噴射量、PM再生履歴等から推定することができる。
この制御では、始動可能時間が第1時間内(第1基準時間)である場合に、ヒータOFFとする制御を行わないものとする。ここで第1時間は、例えば、ヒータ温度が排気管壁温と相関する温度に冷却されて安定するまでの時間等に応じて設定することができる。また排気管壁温の冷却速度は外気温の影響を受ける。従って、判定の基準となる第1時間は、そのときの外気温に応じて設定されるものとする。
図8は、本発明の実施の形態2において、第1時間と外気温との関係を説明するための図である。図8において横軸は第1時間、縦軸は外気温を表している。図8に示されるように、外気温が高い場合ほど排気管壁温の冷却は遅くなるため第1時間は遅くに設定される。このような外気温と第1時間との関係は、実験等により求められ、制御装置30に予め記憶される。
図9は、本発明の実施の形態2において制御装置30が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図9のルーチンは、図5のルーチンに替えて実行されるルーチンであり、ステップS102とS104との間に、ステップS202〜S206の処理を有する点を除き、図5のルーチンと同じである。
図9のルーチンでは、ステップS102において内燃機関の停止予測が認められると、次に、始動可能時間が推定される(S202)。始動可能時間は、内燃機関2の停止後排気管内に結露水が発生することなく内燃機関2を再始動できると予想される時間範囲の最大値である。この始動可能時間は、現在の外気温、ガス流速、燃料噴射量、PM再生履歴等から設定される。
次に、第1時間が設定される(S204)。第1時間は予め制御装置30に設定された外気温と第1時間との関係に基づき、外気温に応じた時間が設定される。
次に、始動可能時間が第1時間より短いか否かが判別される(S206)。つまり、ステップS202において求められた始動可能時間の値が、ステップS204において求められた第1時間の値より小さいか否かが判別される。
ステップS206において、始動可能時間<第1時間の成立が認められた場合、内燃機関2の停止中に排気管内に結露水が発生し、内燃機関2の再始動時にセンサ素子が被水することが想定される。従って、この場合にはヒータ24はOFFとされる(S104)。その後、今回の処理は終了する。これにより、次回内燃機関2の再始動時までにヒータ24を冷却させ、ヒータ温度が排気管壁温と相関する状態とすることができ、ヒータ温度に基づき排気管壁温を推定した始動時のヒータ通電制御を行うことができる状態とすることができる。
一方、ステップS206において、始動可能時間<第1時間の成立が認められない場合、内燃機関2を停止しても結露水を発生させない範囲で、次回内燃機関2の始動が可能であると予想される。従って、今回、ヒータ24はOFFの処理は行われず、ヒータON状態のまま維持される。その後、今回の処理は終了する。なお、この場合、次回の内燃機関2の始動時には結露水が発生しないと考えられるため、内燃機関2の始動と同時にヒータ24への通電が許可され、ヒータ24にセンサ素子加熱のための電圧が印加される。これにより、内燃機関2の始動後、早い段階でセンサ素子を活性温度にまで昇温し、空燃比センサを利用できる状態とすることができる。
なお本実施の形態2では、始動可能時間を、外気温等をパラメータとして算出する場合について説明した。しかし、本発明において始動可能時間を推定するパラメータはこれに限るものではなく、他のパラメータにより推定するものであってもよい。
また、本実施の形態2では、ヒータ24への通電を停止するか否かを判定する基準値としての第1時間は、ヒータ温度が排気管壁温と相関する温度に冷却されて安定するまでの時間等を考慮して設定された基準の時間を外気温に応じて補正した時間に設定される。しかし、本発明において第1時間はこれに限られるものではなく、例えば、内燃機関2の停止が予測されてから、次回内燃機関2の始動までの平均的な時間あるいは最短時間等に応じて設定してもよい。また、外気温に応じて補正された時間に限られるものでもなく、外気温に関わらず、固定値としもよい。
また、本実施の形態2の具体的な制御では、外気温と第1時間との関係が予め設定され、この関係に基づき外気温に応じた第1温度が設定される場合について説明した。しかし、本発明においてはこれに限るものでもない。例えば、基準の時間と、外気温と基準の時間に対する補正値との関係を記憶しておき、基準の時間を外気温に応じた補正値により補正することで、第1温度を設定する制御を行ってもよい。
なお、本実施の形態2において、ステップS202の処理が実行されることで、本発明の「始動可能時間を推定する手段」が実現し、ステップS206においてYESの判定がなされて、ステップS104の処理が回避されることで、本発明の「ヒータへの通電停止を禁止する手段」が実現する。
実施の形態3.
実施の形態3のシステム及び空燃比センサは、図1及び図2に説明したものと同一の構成を有している。実施の形態3のシステムは、内燃機関2の停止後、ヒータ温度が安定する前に内燃機関2が再始動された場合の制御を行う点を除き、実施の形態1のシステムと同一の制御を行う。
具体的に、内燃機関2の停止後、ヒータ温度が排気管壁温に依存する温度に低下する前に再始動された場合、本実施の形態3では、次の制御を行う。まず、ヒータOFF後から現在までのヒータ温度変化の傾きを検出する。この傾き(昇温の場合の傾きを正とする)が小さい場合(負の値であり絶対値が大きい場合)、ヒータ温度が急激に温度低下しており、ヒータ温度よりも排気管壁温が大幅に低いと推測される。一方、ヒータ温度の傾きが大きい場合ヒータ温度は緩やかに降下しており、排気管壁温はある程度高いと予想される。
従って、内燃機関2の停止後ヒータ温度が安定する前に再始動される場合には、ヒータ温度変化の傾きを検出することで、排気管壁温が、結露水が発生する程度に低くなっているか否かを予想する。より具体的には、本実施の形態3では、ヒータ温度の傾きに対し、判断の基準となる第1傾きを設定し、ヒータ温度の変化の傾きが第1傾き以下であるか否かにより、排気管壁温が結露水が発生する程に低いか否かを判断する。
具体的な第1傾きの値は、例えば、排気管壁温が結露水の発生が予想される温度範囲のなかで最高温付近の温度である場合において、センサ素子を活性温度に制御しているヒータON状態から、ヒータOFFとしたときのヒータ温度の傾きを実験等により検出することで、これに基づいて設定される。
この制御により、内燃機関2の始動時、ヒータ温度の変化の傾きが第1傾きより大きい場合、排気管内は結露水の発生しない温度領域にあると推定される。従って、始動後は直ちにヒータ24への通電が許可されヒータONとされる。
一方、内燃機関2の始動時、ヒータ温度の傾きが第1傾きより小さい場合、排気管内には結露水が発生していると考えられる。この場合には、内燃機関2の始動後のヒータ温度の傾きを検出し、傾きが第2傾きより大きくなるまで待って、ヒータ24への通電を許可する。ここで、第2傾きは、排気管壁温が結露水発生温度領域の最大温度付近の状態から内燃機関2を始動した場合の、ヒータ温度の温度変化の傾き等を踏まえて適宜設定することができる。
図10は、本発明の実施の形態3において制御装置30が実行する制御のルーチンについて説明するためのフローチャートである。図10に示されるルーチンは、図6のルーチンに替えて実行される。図10のルーチンは、ステップS110の後にステップS302の処理と、ステップS304〜S310の処理とを有する点を除き、図6のルーチンと同じものである。
図10のルーチンでは、まず、ステップS110において内燃機関2の始動が検出されると、次に、ヒータOFFとしてからの経過時間(ヒータOFF時間)が第2時間(第2基準時間)を超えたか否かが判別される(S302)。第2時間はヒータ24をOFFした後、ヒータ温度が排気管壁温に近い温度にまで低下して安定するのに必要な時間が経過したかを判断するための基準となる時間であり、予め制御装置30に記憶されている。
ステップS302において、ヒータOFF時間>第2時間の成立が認められた場合には、図6と同様に、ヒータ抵抗の検出(S112)、ヒータ温度の推定(S114)と、ヒータ温度が第1温度に達したか否かの判別(S116)が行われた後、ヒータ温度が第1温度に達したことが認められると、ヒータ24への通電が許可される(S118)。その後、今回の処理は終了する。
一方、ステップS302において、ヒータOFF時間>第2時間の成立が認められない場合、次に、前回内燃機関2を停止してから現在までのヒータ温度変化の傾きが検出される(S304)。
次に、検出された傾きが、第1傾きより大きいか否かが判別される(S306)。第1傾きは、予め制御装置30に記憶されている。ここでセンサ温度の傾き>第1傾きの成立が認められた場合、排気管壁温は比較的高く被水が起きない状態であると判別される。従って、ステップS118に進み、通電許可され(S118)、ヒータON状態とされ、今回の処理が終了する。
一方、ステップS306において、センサ温度の傾き>第1傾きの成立が認められない場合、排気管壁温が低く結露水の発生が予想される。この場合には、現在におけるヒータ温度の変化の傾きが検出される(S308)。
次に、センサ温度の傾きが第2傾きより大きいか否かが判別される(S310)。第2傾きは、制御装置30に予め記憶された値である。ステップS310においてセンサ温度の傾き>第2傾きの成立が認められない場合、再びステップS308に戻り、センサ温度変化の現在の傾きの検出と、ステップS310の判別とが繰り返される。
一方、S310において、センサ温度変化の現在の傾き>第2傾きとなったことが認められた場合、排気管内壁も結露水が乾燥する程度に昇温したと推定される。この場合、ステップS118に進み、ヒータ24への通電が許可されて、ヒータONとされ、今回の処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態3によれば、ヒータOFF後にヒータ温度が安定する程度に十分な冷却時間が確保できなかった場合にも、センサ素子の被水をより適切に回避して、早い段階でセンサ素子の加熱を開始することができる。
なお、実施の形態3では、内燃機関2の停止後のヒータ温度変化の傾きが小さい(降温割合が大きい)場合において、内燃機関2の始動時に、ヒータ温度変化の傾きがある程度大きくなったことが認められた場合に、ヒータ24への通電を許可する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限るものではなく、例えば、内燃機関2停止後のヒータ温度の変化の傾きが小さい場合に、内燃機関2を始動してからの経過時間が、結露水が乾燥する時間に基づき設定された判定の基準時間を越えた後、ヒータ24への通電を許可する等、他の制御によりヒータ24の通電を制御するものであってもよい。あるいはまた、内燃機関2の停止からのヒータ24の温度変化の傾きが小さい(急激に降温している)場合には、ヒータ24の温度もある程度低下したと考えられる。従って、例えばステップS112〜116の処理と同様に、ヒータ抵抗に応じたヒータ温度を検出し、これを排気管壁温に連動する温度として、排気管壁温が被水防止温度域まで上昇したか否かを判別するものであってもよい。
なお、本実施の形態3では、ヒータの温度変化の度合いとして、ヒータの温度変化の傾きを検出する場合について説明した。しかし、本発明は、ヒータの温度変化の度合いに相関するものであれば、温度変化の傾き以外のパラメータを用いるものであってもよい。
なお、本実施の形態において、ステップS304の処理が実行されることで「ヒータの温度の変化の度合いを検出する手段」が実現し、ステップS302の判定において、ヒータOFF時間>第2時間の成立が認められず、かつ、ステップS306において、傾き>第1傾きに達しない場合に、ヒータの通電が許可されることで、「ヒータへの通電の禁止を解除する手段」が実現される。
なお、以上の実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、この実施の形態において説明する構造等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
2 内燃機関
4 排気管
6 触媒
10 空燃比センサ(空燃比センサ)
12 固体電解質
24 ヒータ
30 制御装置

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気管に配置され、通電により素子部を加熱するヒータを備える排気ガスセンサに適用され、
    内燃機関の運転中に、前記内燃機関の運転停止を予測する手段と、
    前記内燃機関の運転停止が予測された場合に、前記ヒータへの通電を停止する手段と、
    前記ヒータへの通電が停止され、かつ、前記内燃機関の運転が停止された後、再び前記内燃機関を始動する際に、前記ヒータの温度を検出又は推定する手段と、
    前記内燃機関の始動後、前記ヒータの温度が基準温度より高くなるまでの間、前記ヒータへの通電を禁止する手段と、
    を備えることを特徴とする排気ガスセンサの制御装置。
  2. 前記基準温度を、前記内燃機関の負荷に応じて設定する手段を、更に備えることを特徴とする請求項1に記載の排気ガスセンサの制御装置。
  3. 前記内燃機関の運転が停止された後、前記排気管の内壁面の温度が前記基準温度より高いうちに前記内燃機関を再始動できる時間範囲である始動可能時間を推定する手段と、
    前記始動可能時間が第1基準時間より短い場合に、前記内燃機関の運転停止が予測された場合における前記ヒータへの通電停止を禁止する手段と、
    前記ヒータへの通電停止が禁止された後、前記内燃機関が停止されて再び前記内燃機関を始動する際に、前記ヒータへの通電の禁止を解除する手段と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガスセンサの制御装置。
  4. 前記第1基準時間を、外気温に応じて設定する手段を、更に備えることを特徴とする請求項3に記載の排気ガスセンサの制御装置。
  5. 前記内燃機関の運転が停止された後、再び前記内燃機関を始動するまでの間の、前記ヒータの温度の変化の度合いを検出する手段と、
    前記内燃機関の運転が停止され、再び前記内燃機関を始動するまでの時間が、第2基準時間より短い場合であって、かつ、前記ヒータの温度の変化の度合いが、基準度合いに達しない場合、前記内燃機関の始動後の前記ヒータへの通電の禁止を解除する手段と、
    を、更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の排気ガスセンサの制御装置。
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