JP2008232961A - センサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システム - Google Patents

センサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】例えばプリヒート制御を行う場合などにおいて発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合を、より好適に回避又は抑制することのできるセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムを提供する。
【解決手段】酸素濃度センサ(対象センサ)に装着されたヒータの駆動量を制御する装置(ECU)として、ヒータの駆動を開始すべきタイミングになったことを検知するプログラムと、その開始タイミング(図4の処理の実行タイミングに相当)が検知されたことをトリガにして、エンジン始動により被水が生じるか否かを予測(判断)するプログラム(ステップS13)と、被水有りと判断された場合には、通常制御として所定の態様(ステップS141,S151)でヒータを駆動するとともに、被水無しと判断された場合には、上記ヒータの駆動を制限する(ステップS142,S152)プログラムと、を備える構成とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、シリンダ内での燃料燃焼によるエネルギーを機械的な運動(例えば回転運動)へ変換する内燃機関の、吸気通路又は排気通路に設けられたセンサ(例えば酸素濃度センサ)に適用される装置及びシステムに関し、詳しくは同センサを適切に活性化するために用いて好適なセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムに関する。
周知のように、自動車等の動力に用いられる内燃機関を制御するエンジン制御システムとしては、例えば三元触媒等の排気浄化装置を適正に動作させたり燃焼状態や燃費(燃料消費率)を改善したりする等の目的で空燃比(=空気の重量/燃料の重量)を制御するシステムが知られている。特に車載ガソリンエンジンでは、同エンジンの燃料燃焼を行う部分であるシリンダから排出される排気中の空燃比を、理論空燃比(≒「14.8」)にフィードバック制御するシステムが広く一般に採用されている。詳しくは、こうしたシステムでは、排気中の酸素濃度に応じた検出信号を出力する酸素濃度センサが、エンジンの排気通路に設置され、この酸素濃度センサのセンサ出力(排気中の酸素濃度を示す検出信号)とその目標値(理論空燃比に相当する値)とを比較しつつ、例えば上記シリンダ内での燃焼に供される燃料や空気を供給する各アクチュエータの駆動量、すなわち燃料噴射弁の噴射時間や吸気絞り弁の開度などを可変制御する。こうすることで、上記シリンダ内での燃焼に供される燃料及び空気の供給量をそれぞれ所望の値に制御して、排気中の空燃比を理論空燃比に近づける(望ましくは一致させる)制御、いわゆる空燃比フィードバック制御を実行している。
そして、こうしたシステムで用いられる上記酸素濃度センサとしては、センサ素子が例えばジルコニア素子からなるものがよく知られている。このセンサは、大気と被検出ガスとの間の酸素濃度差に応じて発生する電圧(起電力)を出力(センサ出力)とする。そして、そのセンサ出力(発生起電力)の信頼性は、センサ素子の温度に依存する。すなわち、この種のセンサは、センサ素子が常温よりも高い温度領域(活性状態)にある場合に高い検出能力を発揮する。このため、こうしたセンサを用いる場合には、高い検出精度を確保すべく、上記センサ素子の温度を、例えば「650℃」以上の活性温度領域に維持するような制御を行うことが重要になる。具体的には、例えばセンサ素子に電気ヒータ(発熱装置)を設け、そのヒータの通電量を調整する(所望の量に制御する)ことにより、センサ素子を活性状態に維持することができる。そして、こうしたセンサを用いて上記空燃比フィードバック制御を行う場合には、その制御の実行に先立ち、上記のようにセンサ素子の温度が活性温度領域に制御される。一般には、上述の空燃比フィードバック制御は、上記センサ素子が活性状態にあることを条件にして実行されるようになっている。なお、センサ素子の温度は、例えばセンサ素子の抵抗値等に基づいて推定することができる。
上記のように、一般に上述の空燃比フィードバック制御を行う場合には、その制御の実行に先立って酸素濃度センサの加熱が行われる。しかしこの際、センサの加熱が開始されてから、すなわち上記ヒータへの通電(ヒータの駆動)が実行されてから、同センサが活性状態になる(活性温度に到達する)までには少なからずの時間を要する。そこで従来、センサの早期活性化を図るべく、例えば特許文献1,2に記載の装置のように、エンジン始動の少し前から、上述の酸素濃度センサの加熱、すなわち同センサに装着されたヒータへの通電(ヒータの駆動)を開始するセンサ加熱制御、いわゆるプリヒート制御を行う装置なども提案されている。具体的には、例えば特許文献1に記載の装置では、車両ドアの開タイミング(閉状態から開状態へ変わるタイミング)に基づいてエンジンの始動タイミング(クランキングタイミング)を予測することにより、エンジン始動前から、センサの加熱を行うようにしている。一方、特許文献2に記載の装置では、運転者のエンジン始動準備作業(例えば車両ドアロックの解除、車両ドアの開操作、運転者の運転席への着座、及びキーシリンダへのイグニッションキーの差し込み等)に伴う複数の状態変化を予め設定しておき、それら各状態変化の有無に基づいて、エンジンの始動タイミングを予測するようにしている。
さらに、エンジン始動時(クランキング時)のセルモータ(スタータモータ)への供給電力不足を回避するため、エンジン始動時に酸素濃度センサに装着されたヒータへの通電(ヒータの駆動)、ひいては同センサの加熱を停止するようにした装置なども提案されている(特許文献3参照)。この装置でも、上述のプリヒート制御を実行してエンジン始動前にセンサの加熱を開始する。しかしエンジン始動時(クランキング時)には、そのセンサの加熱(ヒータへの通電)をいったん停止する。そして、エンジン始動後における加熱再開のタイミングを、エンジン回転速度に基づいて設定するようにしている。
特許第3104362号公報 特許第3680247号公報 特許第3539259号公報
上記特許文献3に記載の装置のように、上述のプリヒート制御を実行する際には、上記センサ加熱(ヒータへの通電)の実行の有無を適正に制御することが重要になる。ちなみに、この特許文献3に記載の装置は、いわば上述のプリヒート制御を実行して、センサ加熱中(ヒータへの通電実行中)にエンジンが始動(クランキング実行)された場合には、実行中のセンサ加熱を停止するとともに、それ以降のヒータへの通電を禁止し、エンジン回転速度に基づいてその禁止を解除するものである。そして、こうした制御態様で上記センサ加熱(ヒータへの通電)の実行の有無を制御すれば、確かにエンジン始動時(クランキング時)のセルモータ(スタータモータ)への供給電力不足についてはこれを、回避し易くなる。しかしながら、このような制御方式では、上述のプリヒート制御に伴い発生し得る、エンジン始動(クランキング)以前の不都合については、何ら解消されることはない。また、エンジン始動後の不都合に関しても、エンジン始動性の悪化以外の不都合については何らの考慮もなされていない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、例えばプリヒート制御を行う場合などにおいて発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合を、より好適に回避又は抑制することのできるセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及び、その作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明では、駆動状態(例えば通電状態)で発熱して駆動量(例えば通電量)が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温(加熱も冷却も行っていない時の温度)よりも高い温度領域(例えば「100℃」以上)で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサ(例えば上述の酸素濃度センサ)に適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、前記発熱装置の駆動を開始すべきタイミングになったことを検知する開始タイミング検知手段と、前記開始タイミング検知手段により開始タイミングが検知されたことをトリガにして、前記発熱装置の駆動に関する所定の実行条件の成否を判断する実行判断手段と、前記実行判断手段により実行条件が成立している旨判断された場合には、通常制御として所定の態様で前記発熱装置を駆動するとともに、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合には、所定の条件が満足されるまで前記発熱装置の駆動を禁止又は制限する発熱装置制御手段と、を備えることを特徴とする。
こうした構成であれば、開始タイミング検知手段により開始タイミングが検知され、対象センサを活性化すべく発熱装置を駆動する際に、その駆動に先立ち、実行判断手段により実行条件の成否が判断され、実行判断手段により実行条件が成立している旨判断された場合にのみ、通常どおり発熱装置が駆動されるようになる。他方、実行条件が成立していない旨判断された場合には、発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合を回避又は抑制すべく、発熱装置の駆動が禁止又は制限される。このため、上記実行条件として適当な条件を設定することで、上述のプリヒート制御を行う場合などにおいて発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。
さらに発明者は、エンジン(内燃機関)始動時に発生し易い不都合として、特に対象センサの被水、ひいては被水状態での加熱(発熱装置の駆動)や高温状態での被水に起因したセンサの劣化や破損(例えば応力変化に起因した亀裂等)に注目して、次のような装置を発明した。すなわち、請求項2に記載の発明では、上記請求項1に記載の装置において、前記開始タイミングが、前記内燃機関の始動(例えばスタータ装置によるクランキング)前のタイミングであり、前記発熱装置の駆動に関する所定の実行条件の成立要件の1つが、前記内燃機関の始動により前記対象センサに被水が生じないことである、ことを特徴とする。
エンジン(内燃機関)を始動すると、排気(又は吸気)の勢い(気流の力)で排気通路(又は吸気通路)内の排気凝縮水(特に通路底面に溜まった凝縮水)が飛散して対象センサが被水し易い。特に、対象センサが排気通路に設けられ、対象センサ(排気系センサ)の周囲の温度が低い場合には、エンジンから排出される高温の排気がセンサで凝結してセンサを被水させる。この点について、例えば上記特許文献3に記載の装置では、エンジン始動時にはヒータの駆動(センサの加熱)が停止されるものの、それ以前にはセンサが既に加熱されており、エンジン始動に伴う被水によりセンサが劣化したり、あるいは破損したりするおそれがある。これに対し、上記請求項2に記載の構成であれば、エンジン(内燃機関)の始動前に、そのエンジンの始動により対象センサに被水が生じるか否かが判断(予想)され、同センサに被水が生じる旨判断された場合には、発熱装置の駆動が禁止又は制限されるようになる。このため、上記被水状態での加熱や高温状態での被水に起因したセンサの劣化や破損等は抑制されるようになる。
そしてこの場合は、請求項3に記載の発明のように、前記実行判断手段を、前記対象センサの周囲の温度を示す所定の温度パラメータに基づいて、前記内燃機関の始動により前記対象センサに被水が生じるか否かを予測するものとすることが有効である。前記対象センサの周囲の温度は、同センサの被水し易さ(被水可能性)に強く関わるパラメータである(低温であるほど被水が生じ易い)。このため、上記温度パラメータによれば、同センサに被水が生じるか否かを高い精度で予測することができるようになる。
なお、この温度パラメータとしては、例えばエンジン外気温度、及び、エンジン本体温度(例えば冷却水温や油温として検出)の少なくとも1つを用いることが有効である。
さらに、この請求項3に記載の装置において、前記実行判断手段についてはこれを、請求項4に記載の発明のように、前記内燃機関の運転履歴を、前記温度パラメータとして用いるものとすることも有効である。対象センサの周囲の温度を推定する場合には、エンジン(内燃機関)の運転履歴、特に直前の運転(前回運転)の履歴、さらにその中でも直前の運転でエンジンが停止したタイミング(前回エンジン停止タイミング)での関連情報が重要になる。例えば前回の始動でエンジンが運転された時間(始動から停止までの時間)が長いほど、あるいは前回エンジン停止タイミングにおける排気温度が大きいほど、エンジンの運転に伴い発生する燃焼熱でセンサ周囲の温度も上昇していると推定することができる。また、前回エンジン停止タイミングから今回のエンジン始動タイミングまでの間隔が大きいほど、エンジン停止中にセンサ周囲の温度がより低い温度まで冷却されたと推定することができる。
なお、こうしたデータ(前記内燃機関の運転履歴)は、例えばエンジン停止時に必要なデータを、次回エンジン運転時に使用可能な態様で(例えば不揮発に)の記憶を可能とする記憶装置に対して保存しておくことで、容易に取得することができる。
上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置において、実行条件の不成立時に発熱装置の駆動を制限する構成としては、請求項5に記載の発明のように、
・前記発熱装置制御手段が、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合に、前記発熱装置の駆動量を、前記通常制御の場合よりも小さな値に設定する(例えば発熱体やセンサ素子の目標温度をより小さな値に設定するなど)ものである構成。
あるいは請求項6に記載の発明のように、
・前記発熱装置制御手段が、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合に、前記発熱装置の駆動量の設定可能な範囲の上限(上限側ガード値)を、前記通常制御の場合よりも小さな値に設定するものである構成。
等々の構成を採用することが有効である。これらの構成であれば、不都合の発生が予想される実行条件の不成立時には通常制御の場合よりもセンサの加熱が制限されるようになる。したがって、上述したような、被水によりセンサが破損してしまう、などといった発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合を、より好適に回避又は抑制することができるようになる。
上記請求項1〜6に記載の装置は、任意のセンサ加熱制御に用いることが可能である。しかしながら、現状における実用性を考えた場合には、前述したようにプリヒート制御を行う場合に用いて特に有効である。したがって、上記請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置は、例えば請求項7に記載の発明のように、
・前記開始タイミングが、前記内燃機関の始動前のタイミングであり、前記通常制御が、前記内燃機関の始動に先立って前記発熱装置の駆動を開始してその駆動により前記対象センサを活性化するものである構成。
あるいは請求項8に記載の発明のように、
・前記開始タイミングが、前記内燃機関の始動前のタイミングであり、前記通常制御が、前記内燃機関の始動に先立って前記発熱装置の駆動を開始するとともに、同内燃機関の始動時にいったんその駆動を停止した後、所定条件の成立に基づき発熱装置の駆動を再開してその駆動により前記対象センサを活性化するものである構成。
等々の構成とすることが有効である。これらの構成であれば、実行条件成立時には、通常制御により発熱装置の駆動が早期に実行され、対象センサの早期活性化が図られるようになる。また、請求項8に記載の装置によれば、エンジン(内燃機関)始動時(クランキング時)に発熱装置の駆動が停止されることで、前述したセルモータ(スタータモータ)への供給電力不足についても、これが好適に抑制されるようになる。
なお、これら請求項7又は8に記載の装置については、請求項9に記載の発明のように、前記開始タイミング検知手段を、前記開始タイミングとして、例えば運転者等により前記内燃機関の始動準備作業がなされたことを示す所定の信号又は状態変化が生じたタイミングを検知するものとすることが有効である。こうした信号又は状態変化(1つでも複数でも可)を予め設定しておき、その信号又は状態変化が生じたタイミングを検知することで、エンジン(内燃機関)始動の少し前のタイミングを的確に検知することができるようになる。
なお、エンジンの始動準備作業がなされたことを示す所定の信号や状態変化としては、例えば前記内燃機関が搭載される車両において、車両ドアロックの解除や、車両ドアの開操作、運転者の運転席への着座、キーシリンダへのイグニッションキーの差し込み等に応じて送信される信号(特にキーレスシステムにおいては作業者の遠隔操作に応じて送信される信号)、あるいはこれらの作業に伴う状態変化、すなわち車両ドアロック機構のオン/オフ状態や、車両ドアの位置変化、運転席の荷重変化、キーシリンダ内のキーの有無などを用いることができる。前記内燃機関が車載エンジンである場合には、これらの信号や状態変化の任意の組み合わせに含まれる全てが生じたタイミング、あるいはこれらの信号や状態変化の任意の組み合わせに含まれる所定の1つ又は所定の2以上が生じたタイミングを、前記開始タイミングとして検知する構成が有効である。
また、対象センサを活性化すべく発熱装置を駆動する際に、所定の実行条件の成否に応じて駆動の実行の有無を決める構成としては、上記各装置の他にも、次のような構成が考えられる。
すなわち請求項10に記載の発明では、駆動状態(例えば通電状態)で発熱して駆動量(例えば通電量)が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域(例えば「100℃」以上)で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、所定の実行タイミングにおいて所定の要件が成立している場合にのみ、前記発熱装置の駆動を実行する手段を備えることを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明では、駆動状態(例えば通電状態)で発熱して駆動量(例えば通電量)が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域(例えば「100℃」以上)で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、所定の実行タイミングにおいて所定の要件が成立している場合にのみ、前記発熱装置の駆動を許可する手段を備えることを特徴とする。
これらの構成でも、実行条件が成立していない場合には発熱装置の駆動が禁止され、上述のプリヒート制御を行う場合などにおいて発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。
さらに、対象センサを活性化すべく発熱装置を駆動する際に発熱装置の駆動を禁止したり制限したりするだけでなく、対象センサの被水し易さを示す所定の被水パラメータに基づいて発熱装置の駆動量を決定する構成とすれば、より精密にセンサ温度を制御することが可能になる。請求項12に記載の発明は、こうした構成を実現するものであり、駆動状態(例えば通電状態)で発熱して駆動量(例えば通電量)が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域(例えば「100℃」以上)で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、前記発熱装置を駆動する際に、前記対象センサの被水し易さを示す所定の被水パラメータに基づいて、前記発熱装置の駆動量制御に関する制御量を決定する発熱装置制御手段を備えることを特徴とする。
またこの場合、前記発熱装置制御手段としては、請求項13に記載の発明のように、
・前記被水パラメータがより被水し易い側の値であるほど前記発熱装置の駆動開始タイミングをより遅くする手段。
あるいは請求項14に記載の発明のように、
・前記被水パラメータがより被水し易い側の値であるほど前記駆動量制御に関する制御量をより小さくする手段。
あるいは請求項15に記載の発明のように、
・前記被水パラメータが所定の境界レベルを被水し易い側に超える際に、前記駆動量制御に関する制御量を急峻に減量側へ変化させることにより、前記境界レベルを境にレベルの異なる2種類の制御量安定域を2値的に切り替える手段。
といったものを採用することが有効である。例えば請求項13や14に記載の装置であれば、前記対象センサが被水し易いほど、前記発熱装置の駆動開始タイミングをより遅くしたり前記発熱装置の駆動量をより少なくしたりすることで、上述のプリヒート制御を行う場合などにおいて発熱装置の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。また前述したように、センサの耐熱性は被水の有無で大きく異なる。このため、上記請求項15に記載の装置において、前記対象センサが被水するか否かの境界として上記境界レベルを設定して、この境界レベルを境に前記発熱装置の駆動量を急峻に変化させる構成が特に有効である。
上記請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置における前記対象センサとしては、請求項16に記載の発明のように、前記内燃機関の燃焼行程後に排気の排出される排気通路に設けられた排気系センサを用いることが有効である。排気系センサでは、排気流の勢いや排気熱による温度変化に起因して被水が生じ易くなるため、上記請求項1〜15に記載の構成を適用して特に有効である。
また、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮するセンサは、排気中のガス成分(特にガス濃度)を検出するセンサとして用いられることが多い。特に自動車用エンジン(車載内燃機関)では、上述の酸素濃度センサの需要が大きい。したがって、請求項17に記載の発明のように、上記請求項1〜16のいずれか一項に記載の装置において対象センサとなる前記排気系センサを、前記内燃機関から排出される排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサとした構成の実用性が特に高い。
また発明者は、上記各装置を実現するために用いて有益な装置として、次のような装置も発明した。
すなわち、請求項18に記載の発明では、対象センサに関する情報を取得するセンサ情報取得装置として、内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサについて、前記内燃機関を始動する前に、その始動により前記対象センサに被水が生じるか否かを予測する手段を備えることを特徴とする。こうした装置によれば、エンジン(内燃機関)を始動する前の時点で、対象センサに被水が生じるか否かを容易且つ的確に知ることが可能になる。また、データを保存(より好ましくは蓄積)すれば、それらのデータを解析して、故障診断や補正、その他フェイルセーフ等に用いることが可能になる。
ところで、業種や用途等によっては、上記センサ加熱制御装置の単位ではなく、より大きな単位で、例えばこの装置をエンジン制御に用いる場合には、該センサ加熱制御装置だけでなく他の関連装置(例えばセンサやアクチュエータ等の制御に係る各種装置)も含んで構築されるエンジン制御システムとして扱われる場合がある。上記請求項1〜17のいずれか一項に記載の装置も、用途の1つとして、エンジン制御システムに組み込んで用いられることが想定される。請求項19に記載の発明は、そうした用途に対応するものであり、すなわちエンジン制御システムとして、上記請求項1〜17のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置と、該センサ加熱制御装置の適用対象とされる前記対象センサ及び前記発熱装置と、該対象センサのセンサ出力に基づいて、前記内燃機関に関する所定の制御(例えば上述の空燃比フィードバック制御)を行う内燃機関制御手段と、を備えることを特徴とする。上記請求項1〜17のいずれか一項に記載の装置は、エンジン制御システムに組み込んで用いて特に有益である。
以下、図1〜図5を参照して、本発明に係るセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムを具体化した一実施形態について説明する。なお、本実施形態のエンジン制御システムとしては、エンジンの排気通路に設けられた酸素濃度センサの出力に基づいて、前述の空燃比フィードバック制御を実行するものを想定している。また、本実施形態のセンサ加熱制御装置としても、先の特許文献3に記載の装置と同様、前述のプリヒート制御を行うものを想定している。
はじめに、図1を参照して、本実施形態のエンジン制御システムの概略構成及びその動作について説明する。この図1は同システムの概要を示す構成図であり、図中の信号線は配線レイアウトに相当する。なお、このシステムの制御対象とするエンジン(図中のエンジン10)としては、自動車用の多気筒(例えば直列4気筒)エンジンを想定している。ただし、この図1においては、説明の便宜上、1つのシリンダ(図中のシリンダ20)のみを図示している。また、同図1に示されるように、このエンジン10は、4ストロークのレシプロ式吸気ポート噴射エンジン(内燃機関)である。すなわちこのエンジン10では、吸排気弁21,22のカム軸(図示略)に設けられた気筒判別センサ(電磁ピックアップ)にてその時の対象シリンダが逐次判別され、例えば図中のシリンダ20をシリンダ#1とする4つのシリンダ#1〜#4について、それぞれ吸入・圧縮・燃焼・排気の4行程による1燃焼サイクルが「720°CA」周期で、詳しくは例えば各シリンダ間で「180°CA」ずらして、シリンダ#1,#3,#4,#2の順に逐次実行される。これら4つのシリンダ#1〜#4の構成は基本的には同様の構成となっているため、ここでは1つのシリンダ20に注目して、当該システムについての説明を行う。
図1に示されるように、このエンジン制御システムは、シリンダ20内での燃焼を通じて生成したトルクにより、出力軸であるクランク軸10d(図示部分はクランク軸に装着されたパルサ歯車)を回転させるエンジン10(内燃機関)を制御対象として、該エンジン10を制御するための各種センサ及びECU(電子制御ユニット)50等を有して構築されている。
ここで制御対象とされるエンジン10は、火花点火式レシプロエンジンであり、基本的には、シリンダブロック10aによりシリンダ(気筒)20が形成されて構成されている。シリンダブロック10aには、冷却水がエンジン10内を循環するための冷却水路(ウォータジャケット)10bと、同水路10b内の冷却水の温度(冷却水温)を検出する水温センサ10cとが設けられており、その冷却水によりエンジン10が冷却されている。また、シリンダ20内には、ピストン20aが収容され、そのピストン20aの往復動により、エンジン10の出力軸(4つのシリンダに共通の出力軸)であるクランク軸10dが回転するようになっている。なお、クランク軸10dの外周側には、所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)クランク角信号を出力するクランク角センサ10e(例えば電磁ピックアップ)が配設され、同クランク軸10d(エンジン出力軸)の回転角度位置や回転速度(エンジン回転速度)等が検出可能とされている。
シリンダブロック10aの上端面にはシリンダヘッドが固定されており、そのシリンダヘッドとピストン20a冠面との間には燃焼室20bが形成されている。そして、シリンダヘッドには、燃焼室20bに開口する吸気ポート(吸気口)と排気ポート(排気口)とが形成されており、これら吸気ポート及び排気ポートは、それぞれクランク軸10dに連動するカム軸に取り付けられたカム(図示略)によって駆動される吸気弁21と排気弁22とにより開閉されるようになっている。また、吸気ポートには、エンジン10の各シリンダに外気(新気)を吸入するための吸気管30(吸気マニホールド)が接続され、排気ポートには、エンジン10の各シリンダからの燃焼ガス(排気)を排出するための排気管40(排気マニホールド)が接続されている。
エンジン10の吸気系を構成する吸気管30(吸気通路)には、吸気管30最上流部のエアクリーナ31を通じて吸入される新気量を検出するために、ホットワイヤ(熱線)式のエアフロメータ32(空気流量測定センサ)が設けられている。さらに、このエアフロメータ32の下流側には、DCモータ等のアクチュエータによって電子的に開度調節される電子制御式のスロットル弁33(吸気絞り弁)と、このスロットル弁33の開度(スロットル弁開度)や動き(開度変動)を検出するためのスロットル開度センサ33aとが設けられている。また、スロットル弁33の下流側には、吸気脈動や吸気干渉を防ぐ等の目的で吸気管30の通路面積が拡大(拡径)されたサージタンク30aが設けられ、このサージタンク30aには吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ30bが設けられている。
こうした吸気管30は、サージタンク30aの下流側で、エンジン10の各シリンダに空気を導入するように分岐している。そして、この吸気管30の分岐路には、各シリンダの吸気ポート近傍にて燃料を噴射供給する電磁駆動式(又はピエゾ駆動式等)のインジェクタ35(燃料噴射弁)が、シリンダごとに取り付けられている。エンジン10では、これらシリンダごとに設けられた各インジェクタにより、吸気通路、特に各シリンダの吸気ポートに対して、燃料(ガソリン)が噴射供給(ポート噴射)されるようになっている。そして、このインジェクタ35により噴射された燃料(厳密には吸入空気との混合気)に対して点火を行うことでその燃料を燃焼させるようにしている。そのために、エンジン10の各シリンダのシリンダヘッドには、それぞれ点火コイル等からなる点火装置15aを備えた点火プラグ15が取り付けられている。すなわち、このエンジン10において点火を行う際には、ECU50により、上記点火プラグ15に対して、所望の点火時期で高電圧が印加される。そして、この高電圧の印加により、各点火プラグ15の対向電極間に火花放電が発生し、この発生した火花放電によって、燃焼室20b内に導入された混合気が着火し、吸気と燃料との反応に基づき燃料が燃焼する。
一方、エンジン10の排気系を構成する排気管40(排気通路)には、排気浄化を行うための排気後処理システムとして、例えば排気中のCO、HC、NOx等を浄化する三元触媒からなる触媒41が設けられ、この触媒41の上流側及び下流側には、それぞれ排気を対象として混合気の空燃比を検出する酸素濃度センサ42a,42bが設けられている。図2に、これら酸素濃度センサ42a,42bの一例として、いわゆる積層タイプのヒータ付A/Fセンサについて、その(a)概観構造、及び(b)内部構造を示す。なお、この図2において、(a)はそのセンサの概観形状を示す側面図、(b)は同センサの内部構造を示す断面図である。
同図2に示されるように、このセンサは、大きくは、ジルコニア(ZrO2)等の固体電解質からなるセンサ素子421と、このセンサ素子421を加熱するヒータ422(発熱装置)との積層体が、センシング部(ガス検出部)に相当するその先端部において外側カバー427及び内側カバー428により二重に被われて構成されている。ここで、センサ素子421は、例えばアルミナ(Al2O3)からなる基板上に、ガス遮蔽層や拡散抵抗層等と共に形成され、一対の電極に挟まれるセンシング部に所定の電圧が印加されている。また、ヒータ422は、駆動エネルギーが与えられる(通電される)ことで駆動状態(通電状態)となり、その駆動状態で発熱して駆動量(通電量)が大きくなるほど発熱量を大きくするものであり、上記センサ素子421のセンシング部を直接的且つ均一に加熱するように、同基板の所定箇所に(必要があれば複数箇所に分けて)埋め込まれるかたちで形成されている。そして、これらの積層体を被う外側カバー427及び内側カバー428には、センシング対象となる排気を取り入れるための通気孔が側面(孔427a,428a)及び底面(孔427b,428b)に設けられており、これら通気孔を通じて内側カバー428内(センシング部)に取り込まれた排気中の酸素濃度が、センサ素子421によって検出されるようになっている。このセンサでは、上記外側カバー427及び内側カバー428により通気孔の迷路構造が形成され、こうした通気孔の迷路構造によりこのセンサ(酸素濃度センサ42a,42b)の耐被水性は高められている。
上記構造を有するこのセンサは、ヒータ422によりセンサ素子421の少なくともセンシング部が、常温よりも高い所定の動作温度範囲(例えば「700℃」近傍)に加熱(温度制御)された状態で使用される。そしてこの際、そのヒータ422の駆動量を制御する(詳しくは駆動エネルギーに相当する通電量を制御する)ものが、ECU50に搭載される本実施形態のセンサ加熱制御装置である。なお、上記酸素濃度センサ42a,42bの動作温度範囲は、例えばセンサ素子421が活性化される温度以上であって、且つ、同センサ素子421に損傷を与えない程度の温度範囲として設定される。
本実施形態のシステムでは、こうしたセンサにより排気中の酸素濃度が検出される。そして、エンジン10の定常運転時には、これら酸素濃度センサ42a,42bのセンサ出力に基づいて、排気中の空燃比(=空気の重量/燃料の重量)を検出しつつ、その空燃比を(特に触媒41よりも排気上流側の空燃比を)、上記三元触媒からなる触媒41が高い浄化能力を発揮する理論空燃比(≒「14.8」)へフィードバック制御している。本実施形態では、こうした空燃比フィードバック制御を行う部分(詳しくはECU50に搭載されるプログラム)が「内燃機関制御手段」に相当する。以下、再び図1を参照して、本実施形態のエンジン制御システムの説明を続ける。
図示しない車両には、上記センサのほかにも、同車両で行われる各種の制御に使用するために多くのセンサが設けられている。例えばアクセルペダル(運転操作部)には、同ペダルの状態(変位量)に応じた電気信号を出力するアクセルセンサ50aが、運転者によるアクセルペダルの操作量(踏み込み量)を検出するために設けられている。また、車両ドア(例えば運転席のドア)には、そのドアの状態(開閉状態)に応じた電気信号を出力するドアセンサ50bが、ドアの開タイミング(閉状態から開状態へ変わるタイミング)を検出するために設けられている。本実施形態では、対象ドアが開操作(オープン)された場合にのみオンされるスイッチを、このドアセンサ50bとして用いることとする。
こうしたシステムの中で、本実施形態のセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置として機能するとともに、電子制御ユニットとして主体的にエンジン制御を行う部分がECU50である。このECU50(エンジン制御用ECU)は、周知のマイクロコンピュータ(図示略)を備えて構成され、上記各種センサの検出信号に基づいてエンジン10の運転状態やユーザの要求を把握し、それに応じて上記スロットル弁33やインジェクタ35等の各種アクチュエータを操作することにより、その時々の状況に応じた最適な態様で上記エンジン10に係る各種の制御を行っている。例えばエンジン10の定常運転時には、上記各センサの検出信号に基づいて、各種の燃焼条件(例えば点火時期や、燃料噴射量、吸入空気量、ひいては空燃比等)を算出するとともに、各種アクチュエータを操作することで、上記各シリンダ内(燃焼室)での燃料燃焼を通じて生成される図示トルク(生成トルク)、ひいては実際に出力軸(クランク軸10d)へ出力される軸トルク(出力トルク)を制御する。また、上記酸素濃度センサ42a,42bのセンサ出力とその目標値とを比較しつつ、例えば各シリンダ内での燃焼に供される燃料や空気を供給するインジェクタ35の噴射時間やスロットル弁33の開度などを可変制御することで、上記触媒41周辺の排気中の空燃比を理論空燃比に近づける(望ましくは一致させる)制御、いわゆる空燃比フィードバック制御を実行する。基本的には、空燃比リーン(>理論空燃比)の場合には燃料噴射量を増量制御する一方、空燃比リッチ(<理論空燃比)の場合には燃料噴射量を減量制御することで、その空燃比が理論空燃比近傍の所定範囲内に維持されるようになっている。
また、このECU50に搭載されるマイクロコンピュータは、基本的には、各種の演算を行うCPU(基本処理装置)、その演算途中のデータや演算結果等を一時的に記憶するメインメモリとしてのRAM(Random Access Memory)、プログラムメモリとしてのROM(読み出し専用記憶装置)、データ保存用メモリとしてのEEPROM(電気的に書換可能な不揮発性メモリ)やバックアップRAM(ECUの主電源停止後も車載バッテリ等のバックアップ電源により常時給電されているメモリ)、さらにはA/D変換器やクロック発生回路等の信号処理装置、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等といった各種の演算装置、記憶装置、信号処理装置、通信装置、及び電源回路等によって構成されている。そして、ROMには、当該センサ加熱制御(ヒータ422の駆動量制御)に係るプログラムを含めたエンジン制御に係る各種のプログラムや制御マップ等が、またデータ保存用メモリ(例えばEEPROM)には、エンジン10の設計データをはじめとする各種の制御データ等が、それぞれ予め格納されている。
以上、本実施形態に係るエンジン制御システムの構成について詳述した。すなわち、上記システムの搭載された車両(例えば乗用車やトラック等)では、こうしたシステムによる各種の制御を通じて運転環境の最適化が図られることになる。そして前述したように、システム中、酸素濃度センサ42a,42bのヒータ422(図2)の駆動量を制御するものが、ECU50に搭載される本実施形態のセンサ加熱制御装置である。図3に、ECU50の、特にセンサ加熱制御に係る部分(回路)を、機能別の回路図として示す。
同図3に示されるように、センサ素子421の一方の端子は、定電圧源423に接続され、他方の端子は、ECU50内のセンサ制御回路501と抵抗器424とに並列に接続され、このうち抵抗器424側では、該抵抗器424を有する配線(シールド線)により、同抵抗器424を介して接地されている。このセンサ素子421は、こうした回路構成のもと、上記定電圧源423により定電圧が印加された状態で、上述の動作温度範囲(活性状態)に制御される。そして、その活性状態では、周囲の酸素濃度(すなわち排気中の酸素濃度)に応じて、上記定電圧の印加により発生する電流量を変化させて(例えば酸素濃度に対して電流量をリニアに変化させて)、この電流値をセンサ出力として、上記ECU50(詳しくは上記センサ制御回路501)へ出力する。詳しくは、ヒータ422で加熱されたセンサ素子421(固体電解質)にECU50(センサ制御回路501)から電圧を印加すると、空燃比リーンの場合には排気中の酸素濃度に応じたイオン電流が、また空燃比リッチの場合には排気中の未燃ガス濃度に応じたイオン電流がそれぞれ発生する。このため、センサ素子421の排気側に設けられた拡散抵抗層(図示略)により、排気中の酸素濃度や未燃ガス濃度に応じた電流値がセンサ出力として得られる。
一方、センサ制御回路501は、ECU50内のマイクロコンピュータの指令を受けて動作するものであり、センサ素子421に所定周波数の交流電圧を印加するとともに、上記センサ出力(素子電流信号)や、センサ素子421に流れる交流電圧の大きさに応じた電気信号(素子電圧信号)等をマイクロコンピュータに渡すようになっている。そして、このマイクロコンピュータは、素子電流信号に基づいて排気中の空燃比を算出するとともに、素子電圧信号に基づいてセンサ素子421のインピーダンス(素子インピーダンス)を算出するようになっている。ちなみに、ここで得られる空燃比の算出値は、例えば上述の空燃比フィードバック制御に用いられるものである。すなわち、上述の空燃比フィードバック制御は、この空燃比の算出値が理論空燃比になるように行われる。一方、素子インピーダンスの算出値は、センサ素子421の温度(素子温度)を検出するために用いられる。詳しくは、上記センサ素子421は、素子温度が高くなるほど素子インピーダンスが低くなる特性を有している。マイクロコンピュータでは、こうした特性を利用して、上記素子インピーダンスの算出値に基づいて素子温度も検出している。
また、上記センサ素子421を加熱するヒータ422は、その一方の端子が接地されるとともに、他方の端子が、ECU50内の通電制御回路503に接続されている。通電制御回路503は、ECU50内のマイクロコンピュータの指令を受けて動作するものであり、車載バッテリ504を電源として、PWM(Pulse Width Modulation)制御により上記ヒータ422の通電量を制御する。そしてこれにより、上記ヒータ422には、都度の目標値に応じたデューティ比の駆動電流が供給されるようになっている。また、ECU50内において、通電制御回路503からヒータ422への電流供給路(配線)には、ヒータ電流検出回路502が設けられており、上記ヒータ422の通電量が検出可能とされている。そして、時々のセンサ素子421の温度が所望の値(都度の目標値)になるように、同回路502で検出される時々のヒータ422の通電量が逐次、目標素子温度に応じた目標値へ制御(PID制御)される。こうして、センサ素子421の温度は、所定の動作温度範囲に制御されるようになっている。
ところで、本実施形態の装置も、先の特許文献3に記載の装置と同様、センサの早期活性化を図るべく、エンジン始動の少し前から、上述の酸素濃度センサ42a,42bの加熱、すなわち同センサにそれぞれ装着されたヒータ422への通電を開始するセンサ加熱制御、いわゆるプリヒート制御を行うものである。具体的には、上記システム(図1)において、エンジン10の始動は、イグニッションスイッチのオン/オフ動作に基づいて行われる。イグニッションスイッチは、点火スイッチと始動スイッチを兼ね、運転者のキー操作によりオン/オフ駆動されるものである。すなわち、運転者がイグニッションキーをキーシリンダに差し込んで回すと、1段目でステアリングロックが解除され、2段目でラジオなどのアクセサリー類、3段目で点火装置に電流が流れ、もう1段回すとスタータモータ(図示略)がクランク軸10d(エンジン10の出力軸)を回転させ(クランキングし)、エンジン10を始動する。本実施形態では、このエンジン10の始動タイミング(クランキングタイミング)よりも少し前から上記ヒータ422を駆動するため、ドアセンサ50bにより検出される車両ドアの開タイミング(閉状態から開状態へ変わるタイミング)にて、そのヒータ422への通電を開始するようにしている。ただし、その通電を開始する前に、所定の実行条件の成否判定(被水判定)を行うとともに、その判定により実行条件が成立していない旨判定された場合には、ヒータ422の駆動を所定の条件が満足されるまで制限する(詳しくは通電量を少なくする)ようにしている。以下、図4及び図5を参照して、このセンサ加熱制御について説明する。なお、図4は、このセンサ加熱制御の処理手順を示すフローチャートであり、この制御は、上記酸素濃度センサ42a,42bについてそれぞれ実行される。そして、この図4に示す一連の処理は、基本的には、車両ドア(例えば運転席のドア)が閉状態から開状態へ変わったこと(ドアセンサ50bにて検出)をトリガにして開始され、それ以降、ECU50でROMに記憶されたプログラムが実行されることにより、所定処理間隔で(例えば所定クランク角ごとに又は所定時間周期などで)逐次実行される。本実施形態では、車両ドアの開操作(オープン)を検知するプログラムが「開始タイミング検知手段」に、また、このプログラムにより車両ドアの開操作が検知されたことをトリガにして当該図4に示す一連の処理(特に同図4のステップS13の処理)を呼び出して実行するプログラムが「実行判断手段」に、それぞれ相当する。また、この処理において用いられる各種パラメータの値は、例えば上記ECU50に搭載されたRAMやEEPROM、あるいはバックアップRAM等の記憶装置に随時記憶され、必要に応じて随時更新される。ちなみに、本実施形態では、ECU50をはじめ、上記システム(図1)に対する電力の供給も、上記車両ドアの開操作をトリガにして実行されるようになっている。
同図4に示されるように、この一連の処理においては、まずステップS11で、前述の素子インピーダンスから、その時のセンサ素子421の温度(素子温度T)を検出(算出)する。次いで、ステップS12の処理として、所定の実行条件の成否判定(被水判定)を行う。詳しくは、エンジン10の始動(クランキング)により上記酸素濃度センサ42a(又はセンサ42b)に被水が生じるか否かを予測して、同センサ42aに被水が生じない旨判断された場合にのみ実行条件が成立した旨判定する。図5に、上記ステップS12の処理として行われる被水判定の処理手順をフローチャートとして示す。
同図5に示されるように、この被水判定に際しては、まずステップS21で、水温センサ10cによりその時のエンジン10の冷却水温THWを検出する。次いで、続くステップS22では、そのステップS21で取得した冷却水温THWと所定の判定値K1とを比較して、その時の冷却水温が、エンジン始動に伴い上記酸素濃度センサ42a(又はセンサ42b)に被水を生じさせるほど小さい(低温)か否かを判断する。そして、このステップS22で、冷却水温THWが判定値K1よりも小さい(THW<K1)旨判断された場合には、エンジン始動により被水が生じ得るとして、続くステップS22aで、その旨を所定のフラグ(被水判定フラグ)に格納する。他方、冷却水温THWが判定値K1よりも小さくはない(THW≧K1)旨判断された場合には、エンジン始動により被水は生じないとして、続くステップS22bで、その旨を上記被水判定フラグに格納する。
図4の上記ステップS12では、このような処理が行われる。次いで、続くステップS13では、そのステップS12の被水判定で「エンジン始動により被水は生じない」旨判定されたか否かを判断する(上記被水判定フラグを参照)。
そして、このステップS13で「エンジン始動により被水は生じない」旨判断された場合には、通常制御として、続くステップS141において、先の図5のステップS21で取得されたその時の冷却水温THWに応じた目標素子温度Tdを取得して、続くステップS151で、目標素子温度Ttに対してその目標素子温度Tdを設定する。なお、目標素子温度Tdは、予め実験等により冷却水温THWごとに目標素子温度Tdの適合値(最適値)の書き込まれた所定のテーブル(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて取得する。
続くステップS16では、上記ステップS11で検出された素子温度Tと上記ステップS151で設定された目標素子温度Ttとに基づいて、上記ヒータ422の通電量を、PWM制御におけるデューティ比HDとして設定する。具体的には、PID動作に係る周知の制御式に従って、制御量P項(比例項)は「HDp=Kp×(Tt−T)」、制御量I項(積分項)は「HDi=Ki×∫(Tt−T)」、制御量D項(微分項)は「HDd=Kd×(T(今回値)−T(前回値))」のように算出され、デューティ比HDは「HD=HDp+HDi+HDd」のように算出される。
このようにして、上記ステップS13で「エンジン始動により被水は生じない」旨判断された場合には、通常制御が実行される。すなわち、ヒータ422の通電量に相当するデューティ比HDには、上記酸素濃度センサ42a(又はセンサ42b)を早期且つ的確に(例えばオーバーシュート無しに)活性化するような値が設定されるようになる。
他方、上記ステップS13で「エンジン始動により被水が生じ得る」旨判断された場合には、ステップS142,S152を経て、上記目標素子温度Ttに対してより小さな値が設定され、続くステップS16では、その目標素子温度Ttに基づいてデューティ比HDを設定する。すなわち、ステップS142において、先の図5のステップS21で取得されたその時の冷却水温THWに応じた目標素子温度Twを取得して、続くステップS152で、目標素子温度Ttに対してその目標素子温度Twを設定する。なお、この目標素子温度Twも、予め実験等により冷却水温THWごとに目標素子温度Twの適合値(最適値)の書き込まれた所定のテーブルを用いて取得する。ただしこの目標素子温度Twは、通常制御時の目標素子温度Tdよりも小さい値(Tw<Td)に設定されている。
こうして、上記ステップS13で「エンジン始動により被水が生じ得る」旨判断された場合には、ヒータ422の通電量に相当するデューティ比HDに対して、通常制御よりも小さい値、詳しくはその通電量で加熱しても上記酸素濃度センサ42a(又はセンサ42b)が破損しない程度に小さい値が設定されるようになる。
本実施形態では、上記図4に示した一連の処理を繰り返し実行することにより、上記酸素濃度センサ42a(又はセンサ42b)の被水による破損を抑制しつつ、前述のプリヒート制御を実行するようにしている。すなわち、車両ドアが開操作(オープン)された時点で同センサが破損し易い状況にあって上述のようなヒータ422の駆動制限がなされたとしても、上記図4の処理が繰り返し実行されることで、破損しにくい状況になれば、通常制御が実行されるようになる。また、本実施形態でも、先の特許文献3に記載の装置と同様、エンジン10の始動時には、上記酸素濃度センサ42a,42bに装着されたヒータ422への通電、ひいてはそれらセンサ42a,42bの加熱を停止するようにしている。すなわち本実施形態では、関連アクチュエータに対してエンジン始動(クランキング)の指令を出すべきタイミングになったこと(例えばイグニッションキーの位置に基づいて検出)をトリガにして上記図4の処理が停止され、それに伴い、上記ヒータ422の駆動(通電)も、いったん停止される。その後、同エンジン10が始動されると、所定条件(例えばエンジン回転速度が所定値を超えた場合に成立する条件)の成立に基づき、再び上記図4の処理の実行を開始して、それに伴い、ヒータ422の駆動が再開する。そしてそれ以降、特別な異常等が生じなければ、同ヒータ422の駆動を継続的に行って、上記酸素濃度センサ42a,42bを活性化させるとともに、それらセンサ42a,42b(より厳密にはセンサ素子421)の温度を所定の動作温度範囲に維持することとする。
以上説明したように、本実施形態に係るセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムによれば、以下のような優れた効果が得られるようになる。
(1)対象センサに関する情報を取得するセンサ情報取得装置(エンジン制御用ECU50)として、エンジン10(内燃機関)の排気通路に設けられ、常温よりも高い温度領域(例えば「700℃」近傍)で活性化されて高い検出能力を発揮する酸素濃度センサ42a,42b(対象センサ)について、エンジン10を始動する前に、その始動によりそれらセンサ42a,42bに被水が生じるか否かを予測するプログラム(ステップS12)を備える構成とした。こうした装置によれば、エンジン10を始動する前の時点で、対象センサに被水が生じるか否かを容易且つ的確に知ることが可能になる。
(2)ヒータ422(発熱装置)が装着された状態で、エンジン10の排気通路に設けられ、常温(加熱も冷却も行っていない時の温度)よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する酸素濃度センサ42a,42b(対象センサ)について、これら各センサのヒータ422の駆動量を制御する。こうした装置(ECU50)として、ヒータ422の駆動を開始すべきタイミングになったことを検知するプログラム(開始タイミング検知手段)と、その開始タイミング(図4の処理の実行タイミングに相当)が検知されたことをトリガにして、ヒータ422の駆動に関する所定の実行条件の成否を判断するプログラム(実行判断手段、ステップS13)と、同ステップS13において実行条件が成立している(エンジン始動により被水は生じない)旨判断された場合には、通常制御として所定の態様(ステップS141,S151)でヒータ422を駆動するとともに、同ステップS13において実行条件が成立していない(エンジン始動により被水が生じ得る)旨判断された場合には、同ステップS13においてエンジン本体温度が十分に上昇した旨判断されるまで、上記ヒータ422の駆動を制限する(ステップS142,S152)プログラム(発熱装置制御手段)と、を備える構成とした。こうした構成であれば、上記ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。
(3)エンジン10の始動(スタータ装置によるクランキング)前のタイミングで図4の処理を実行し、ステップS13においてそのエンジン10の始動により酸素濃度センサ42a,42bに被水が生じないか否かを判断するようにした。こうした構成であれば、上記被水状態での加熱や高温状態での被水に起因した上記各センサの劣化や破損等は抑制されるようになる。
(4)ステップS13においては、酸素濃度センサ42a,42bの周囲の温度を示す所定の温度パラメータ(詳しくは冷却水温として検出されるエンジン本体温度)に基づいて、エンジン10の始動により上記各センサに被水が生じるか否かを予測するようにした。これにより、それら各センサに被水が生じるか否かを高い精度で予測することができるようになる。
(5)ステップS13で実行条件が成立していない旨判断された場合には、上記ステップS142,S152において、センサ素子421の目標温度を上記通常制御の場合(ステップS141,S151)よりも小さな値に設定することにより、上記ヒータ422に与える駆動エネルギー(駆動量)についてもこれを、通常制御の場合よりも小さな値に設定するようにした。これにより、上記ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合を、より好適に回避又は抑制することができるようになる。
(6)図4の一連の処理により、エンジン10の始動に先立って上記ヒータ422の駆動を開始するとともに、同エンジン10の始動時にいったんその駆動を停止した後、所定条件(例えばエンジン回転速度が所定値を超えた場合に成立する条件)の成立に基づき同ヒータ422の駆動を再開してその駆動により酸素濃度センサ42a,42bを活性化するようにした。こうした構成であれば、上記ヒータ422の早期の駆動実行により、上記各センサの早期活性化が図られるようになる。
(7)図4の処理の開始タイミングとして、例えば運転者等によりエンジン10の始動準備作業(車両ドアの開操作)がなされたことを示す所定の状態変化(ドアの位置変化)が生じたタイミングを検知するようにした。こうした状態変化(車両ドアの閉状態から開状態への変化)を予め設定しておき、その状態変化が生じたタイミングを検知することで、エンジン始動の少し前のタイミングを的確に検知することができるようになる。
(8)加熱(活性化)の対象とするセンサを、エンジン10の燃焼行程後に排気の排出される排気通路(排気管40)に設けられた排気系センサ、詳しくは内燃機関であるエンジン10から排出される排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ42a,42bとした。上記構成によれば、被水の生じ易い排気系センサについても、被水に起因した破損等を好適に回避又は抑制することができるようになる。
(9)上記各プログラムと共に、酸素濃度センサ42a,42bのセンサ出力に基づいてエンジン10(内燃機関)に関する所定の制御(空燃比フィードバック制御)を行うプログラム(内燃機関制御手段)を、上記ECU50に搭載して、エンジン制御システムとして、このECU50の他に、酸素濃度センサ42a,42b(対象センサ)及びヒータ422(発熱装置)をさらに備える構成とした。こうした構成では、上述のように酸素濃度センサ42a,42bの耐久性が高められることで、より信頼性の高いエンジン制御を行うことが可能になる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、センサ素子の目標温度、ひいてはヒータ通電量の目標値を通常制御の場合よりも小さな値に設定することにより、実行条件不成立時のヒータ通電量を、通常制御の場合よりも小さな値に設定するようにした。しかしながら、これに限られず、例えば図6に示すように、上記ヒータ422に与える駆動エネルギー(駆動量)の設定可能な範囲の上限(上限側ガード値LV1)を、通常制御の場合よりも小さな値に設定することにより、ヒータ通電量を通常制御の場合よりも小さな値に設定するようにしてもよい。すなわちこの場合は、ステップS13において実行条件が成立している旨判断されると、図6中に二点鎖線L0にて示されるように、通常制御としてヒータ通電量が目標値LV0に制御される。他方、同ステップS13において実行条件が成立していない旨判断されると、図6中に実線L1にて示されるように、ヒータ通電量がガード値LV1で制限されるようになり、このガード値LV1以下の範囲でヒータ通電量が制御されることになる。こうした構成であっても、前記(5)の効果と同様の効果もしくはそれに準じた効果を得ることはできる。
・上記実施形態では、ステップS13において実行条件が成立していない旨判断された場合にも、ヒータ422の駆動を禁止まではせず、駆動制限にとどめる(対象センサを低温で加熱する)ことで、上記各センサの早期活性化を図るようにした。しかし実行条件が成立していない旨判断された場合には、ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合をより確実に回避すべく、ヒータ422の駆動を禁止するようにしてもよい。図7に、その一例を示す。この例では、ヒータ通電量を決定する処理として、先の図4に示した処理に代えて図7に示す処理を行うことで、実行条件が成立していない旨判断された場合にヒータ422の駆動を禁止するようにしている。
同図7に示されるように、この例では、まずステップS111,S112で、先の図4のステップS12,S13に準ずる処理を行って、被水の有無を判断(予測)する。そして、ステップS112において実行条件が成立している(エンジン始動により被水は生じない)旨判断された場合には、続くステップS112aで、通常制御として、ステップS111で取得されたその時の冷却水温THWに応じたヒータ通電量を、所定のテーブル(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて取得するとともに、その取得した値を、ヒータ通電量(デューティ比HD)に設定する。他方、ステップS112において実行条件が成立していない(エンジン始動により被水が生じ得る)旨判断された場合には、続くステップS112bで、ヒータ通電量を非通電(デューティ比HD=「0%」)とする。これにより、ヒータ422の駆動は禁止されることになる。なおここでは、上記実施形態とは異なる例として、フィードバック制御ではない、より簡単な態様でヒータ通電量を制御する場合の処理例を示した。
このように、上記図7に示した構成では、所定の実行タイミング(車両ドアの開操作時)において所定の要件が成立している場合(ステップS112においてエンジン始動により被水は生じない旨判断されている場合)にのみ、上記ヒータ422の駆動を許可し(ステップS112,S112a)、同ヒータ422に対して駆動エネルギーの付与(同ヒータ422の駆動)を実行する(ステップS112a)ようにしている。こうした構成であっても、実行条件が成立していない場合にはヒータ422の駆動が禁止されることで、ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。
・上記実施形態では、エンジン本体温度を冷却水温として検出するようにしたが、エンジン本体温度は、エンジン油温として検出(例えばオイルパンにて検出)するようにしてもよい。また、エンジン本体に温度センサを設けて直接的に検出するようにしてもよい。
・上記実施形態では、図5の処理により、エンジン本体温度に基づいて、エンジン10の始動により上記各センサに被水が生じるか否かを予測(判断)するようにした。しかしこの予測は、別の温度パラメータ(酸素濃度センサ42a,42bの周囲の温度を示すパラメータ)に基づいて行うようにしてもよい。
例えば図8に一例を示すように、エンジン外気温度(車載エンジンの場合は車両の外気温度)に基づいて被水の有無を予測するようにしてもよい。すなわちこの例では、まずステップS211で、車両の外気温度である外気温度TAを検出(実測又は推定)する。この外気温度TAは、例えばエアフロメータ32に内蔵される温度センサにて外気(新気)取込口付近の吸気温度として検出することができる。そして、続くステップS212では、その時の外気温度TAが対象センサに被水を生じさせるほど小さい(低温)か否かを判断する。このステップS212で外気温度TAが所定の判定値K2よりも小さい(TA<K2)旨判断された場合には、エンジン始動により被水が生じ得ると予測する(ステップS212a)。他方、外気温度TAが判定値K2よりも小さくはない(TA≧K2)旨判断された場合には、エンジン始動により被水は生じないと予測する(ステップS212b)。なお、これらステップS212,S212a,S212bの処理は、それぞれ先の図5のステップS22,S22a,S22bの処理に準ずるものである。
このように、エンジン本体温度に代えてエンジン外気温度を用いるようにしても、被水の有無を予測することは可能である。さらに、図9及び図10にそれぞれ一例を示すように、エンジン10の運転履歴を、温度パラメータとして用いることも可能である。なおこれら各図に示す例では、エンジン停止の都度、温度パラメータとして必要なエンジン10の運転履歴が、次回エンジン運転時に使用可能な態様でデータを記憶する記憶装置(例えばECU50内のEEPROMやバックアップRAM)に対して格納されているものとする。
すなわち、まず図9の例では、まずステップS221で、エンジン10の運転履歴として、前回の始動でエンジンが運転された(始動から停止までの)時間(前回エンジン運転時間)、及び、前回の運転でエンジンが停止したタイミング(前回エンジン停止タイミング)を、上記記憶装置から読み出す。次いで、続くステップS222では、それら「前回エンジン運転時間」及び「前回エンジン停止タイミング」に基づいて、被水の有無を予測する。詳しくは、それら運転履歴の各値について予め実験等により一意的に被水の有無が書き込まれた所定のマップ(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて被水の有無を予測する。そして、先の図5のステップS22a,S22bに準ずるステップS222a,S222bを経て、その結果を所定のフラグに格納する。
一方、図10の例では、まずステップS231で、エンジン10の運転履歴として、前回の運転でエンジンが停止したタイミング(前回エンジン停止タイミング)、及び、この前回エンジン停止タイミングにおける排気温度(前回エンジン停止時排気温度)を、上記記憶装置から読み出す。そして、続くステップS232では、それら「前回エンジン停止タイミング」及び「前回エンジン停止時排気温度」に基づいて、被水の有無を予測する。詳しくは、それら運転履歴の各値について予め実験等により一意的に被水の有無が書き込まれた所定のマップ(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて被水の有無を予測する。そして、先の図5のステップS22a,S22bに準ずるステップS232a,S232bを経て、その結果を所定のフラグに格納する。
このように、エンジン本体温度に代えてエンジン10の運転履歴を用いるようにしても、被水の有無を予測することは可能である。あるいは、酸素濃度センサ42a,42bの近傍に温度センサを設けて、そのセンサ出力(温度パラメータの実測値)をエンジン本体温度に代えて用いるようにしてもよい。その他、こうした温度パラメータを用いず、酸素濃度センサ42a,42bの周囲の湿度を示す湿度パラメータの値に基づいて、被水の有無を予測することも可能である(湿度が高いほど被水が生じ易い)。さらには、対象センサ周囲の空気の凝結し易さを示す他のパラメータ(圧力等)を用いるようにしてもよい。
なお、上記実施形態及び変形例では、最小限の条件(又はなるべく最小限に近い条件)を想定して、被水の有無を判断するための条件(上記ヒータ駆動に関する実行条件の成立要件に相当)を設定するようにしたが、これに限られず、上記各条件(ステップS22,S212,S222,S232等)を、AND条件(アンド条件)又はOR条件(オア条件)として任意に組み合わせて、被水の有無を予測するようにしてもよい。
・被水の有無を予測した結果は、ヒータ制御には用いずに、例えばデータ蓄積によるデータ解析や、故障診断等だけに用いるようにしてもよい。そしてこの場合は、ECU50の主電源停止後もデータを保持可能とする所定の記憶装置(例えばEEPROMやバックアップRAM)に対してその予測結果を保存することが有効である。こうすることで、例えばエンジン10が停止され、当該ECU50に対する給電が遮断された後も消去されずに、記憶装置内にデータが不揮発に保持されるようになり、データ解析等を容易に行うことができるようになる。
・被水の有無を予測することを必須の条件とせずとも、ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合を回避又は抑制することは可能である。具体的には、例えば上記ヒータ422を駆動する際に、酸素濃度センサ42a,42b(対象センサ)の被水し易さを示す所定の被水パラメータに基づいて、上記ヒータ422の駆動量制御に関する制御量(ヒータ通電量)を決定する。図11及び図12に、その一例を示す。この例では、ヒータ通電量を決定する処理として、先の図4に示した処理に代えて図11に示す処理を行うことで、上記被水パラメータとしてのエンジン本体温度(冷却水温として検出)に基づいて、上記ヒータ通電量(指令値)を決定するようにしている。
同図11に示されるように、この例では、まずステップS121,S122で、先の図4のステップS11及び図5のS21に準ずる処理を行って、その時の素子温度T及び冷却水温THWを検出する。次いで、ステップS123では、ステップS122で取得されたその時の冷却水温THWに応じた目標素子温度を、所定のテーブル(例えばROM等に記憶、数式でも可)を用いて取得するとともに、その取得した値を、目標素子温度Ttに対して設定する。図12に、この目標素子温度の設定に用いられるテーブルの一例を示す。
同図12に示されるように、このテーブルでは、図5のステップS22で使用した判定値K1のレベル(温度)に設定された境界レベルを境に(詳しくはその境界レベルの低温側(被水有り側)及び高温側(被水無し側)に)、それぞれレベルの異なる2種類の制御量安定域(詳しくは冷却水温THWの変化に対する目標素子温度の変化が小さい領域)が規定されている。すなわち、上記ステップS123では、こうしたテーブルにより、冷却水温THW(被水パラメータ)が境界レベルを被水し易い側(低温側)に超える際に、上記ヒータ422の駆動量制御における制御量(通電量)を急峻に減量側へ変化させることで、上記境界レベル(K1)を境にレベルの異なる2種類の制御量安定域を2値的に切り替えるようにしている。
続くステップS124では、上記ステップS121で検出された素子温度Tと上記ステップS123で設定された目標素子温度Ttとに基づいて、上記ヒータ422の通電量(ヒータ駆動量制御における制御量に相当)を、PWM制御におけるデューティ比HD(指令値)として設定する。このステップS124の処理は、図4のステップS16の処理に準ずるものである。すなわちこの例でも、ヒータ422の通電量は逐次、目標素子温度に応じた目標値へフィードバック制御(PID制御)される。
こうした構成であっても、対象センサが被水し易い場合にはヒータ422の駆動が制限又は禁止され、ヒータ422の駆動に伴い発生し得る不都合をより好適に回避又は抑制することができるようになる。なお、上記ステップS123で用いるテーブル、すなわち冷却水温THW(被水パラメータ)と上記ヒータ422の駆動量(通電量)との関係は、適宜に変更可能である。例えば2値的ではなくリニアに、上記冷却水温THW(被水パラメータ)がより被水し易い側(低温側)の値であるほど上記ヒータ422の駆動量(通電量)をより少なくするようにしてもよい。また、上記冷却水温THW(被水パラメータ)がより被水し易い側(低温側)の値であるほど上記ヒータ422の駆動開始タイミングをより遅くするようにしてもよい。そしてこうした構成としては、例えば車両ドアの開操作がなされたタイミングで、上記ヒータ422の駆動をすぐには実行せず、冷却水温THWの値に応じた待機時間(駆動禁止期間)を設ける構成などが有効である。
・被水パラメータとしては、対象センサの被水し易さを示すものであれば、上記エンジン本体温度に限られない任意のものを採用することができる。例えば上述した各種の温度パラメータや湿度パラメータ等を用いることができる。
・ヒータ制御の開始タイミングとして、車両ドアの位置変化が生じたタイミングを検知するようにした。しかしこれに限られず、例えばドアの位置変化に代えて、車両ドアロック機構のオン/オフ状態、運転席の荷重変化、又はキーシリンダ内のキーの有無、さらにキーレスシステムにおいては作業者の遠隔操作に応じて送信される信号、あるいはこれらの信号や状態変化の任意の組み合わせに含まれる所定の1つ又は所定の2以上、の発生したタイミングを、上記ヒータ制御の開始タイミングとして検知するようにしてもよい。こうして検知されるタイミングでヒータ制御(通常制御時にはヒータ駆動)を開始すれば、前述のプリヒート制御を好適に行うことが可能になる。
・こうしたプリヒート制御を行う場合において、エンジン始動時(クランキング時)にヒータ422の駆動を停止することは必須ではない。例えばスタータモータに対して十分な電力が確保される場合などには、エンジン始動時にヒータ422の駆動を停止せずに、そのまま駆動を続行することも可能である。
・対象センサの加熱に用いる発熱装置の駆動方式は任意である。ただし、現在までに確立されている発熱装置の関連技術、あるいは実用性を考えた場合には、電気駆動式の発熱装置の実用性が高い。
・上記酸素濃度センサ42a,42bを互いに異なる性質のものとして、互いに異なる態様でヒータ制御を行うようにしてもよい。
・対象センサの種類は、リニア検出式の酸素濃度センサ(いわゆるA/Fセンサ)に限られず、例えば2値検出式の酸素濃度センサ(いわゆるO2センサ)であってもよい。また、他のガスセンサ(ガス成分を検出するセンサ)、例えばNOxセンサやNH3センサ等を、対象センサとしてもよい。さらには、ガスセンサ以外のセンサであっても、常温よりも高い温度領域で活性化されるものであれば任意のセンサ(例えば圧力センサ等)を、対象センサとすることができる。
・対象センサの配設場所も、エンジンの排気通路に限られず、エンジンの吸気通路であってもよい。ただし、上述のセンサ被水が排気通路で特に生じ易いことは既述のとおりである。
・制御対象とするエンジンの種類(筒内噴射式のガソリンエンジンや圧縮着火式のディーゼルエンジン等も含む)やシステム構成も、用途等に応じて適宜に変更可能である。そして、上記実施形態についてこうした構成の変更を行う場合には、上述した各種の処理(プログラム)についても、その細部を、実際の構成に応じて適宜最適なかたちに変更(設計変更)することが好ましい。
・上記実施形態及び変形例では、各種のソフトウェア(プログラム)を用いることを想定したが、専用回路等のハードウェアで同様の機能を実現するようにしてもよい。
本発明に係るセンサ加熱制御装置及びセンサ情報取得装置及びエンジン制御システムの一実施形態について、該システムの概略を示す構成図。 (a)は、同システムに用いられる酸素濃度センサの概観構造を示す側面図、(b)は同センサの内部構造を示す断面図。 同システムに搭載されるセンサ加熱制御装置のセンサ加熱制御に係る部分(回路)を示す機能別の回路図。 同制御装置によるセンサ加熱制御の処理手順を示すフローチャート。 同センサ加熱制御において行われる被水判定の処理手順を示すフローチャート。 同制御装置によるセンサ加熱制御について、別の態様を示すグラフ。 同制御装置によるセンサ加熱制御について、また別の態様を示すフローチャート。 同制御装置による被水判定について、別の態様を示すフローチャート。 同制御装置による被水判定について、また別の態様を示すフローチャート。 同制御装置による被水判定について、また別の態様を示すフローチャート。 同制御装置によるセンサ加熱制御について、別の態様を示すフローチャート。 同センサ加熱制御において行われる被水判定の処理手順を示すグラフ。
符号の説明
10…エンジン、20…シリンダ(気筒)、30…吸気管(吸気通路)、40…排気管(排気通路)、42a、42b…酸素濃度センサ、50…ECU(電子制御ユニット)、50b…ドアセンサ、421…センサ素子、422…ヒータ。

Claims (19)

  1. 駆動状態で発熱して駆動量が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、
    前記発熱装置の駆動を開始すべきタイミングになったことを検知する開始タイミング検知手段と、
    前記開始タイミング検知手段により開始タイミングが検知されたことをトリガにして、前記発熱装置の駆動に関する所定の実行条件の成否を判断する実行判断手段と、
    前記実行判断手段により実行条件が成立している旨判断された場合には、通常制御として所定の態様で前記発熱装置を駆動するとともに、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合には、所定の条件が満足されるまで前記発熱装置の駆動を禁止又は制限する発熱装置制御手段と、
    を備えることを特徴とするセンサ加熱制御装置。
  2. 前記開始タイミングは、前記内燃機関の始動前のタイミングであり、前記発熱装置の駆動に関する所定の実行条件の成立要件の1つは、前記内燃機関の始動により前記対象センサに被水が生じないことである請求項1に記載のセンサ加熱制御装置。
  3. 前記実行判断手段は、前記対象センサの周囲の温度を示す所定の温度パラメータに基づいて、前記内燃機関の始動により前記対象センサに被水が生じるか否かを予測するものである請求項2に記載のセンサ加熱制御装置。
  4. 前記実行判断手段は、前記内燃機関の運転履歴を、前記温度パラメータとして用いるものである請求項3に記載のセンサ加熱制御装置。
  5. 前記発熱装置制御手段は、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合に、前記発熱装置の駆動量を、前記通常制御の場合よりも小さな値に設定するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置。
  6. 前記発熱装置制御手段は、前記実行判断手段により実行条件が成立していない旨判断された場合に、前記発熱装置の駆動量の設定可能な範囲の上限を、前記通常制御の場合よりも小さな値に設定するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置。
  7. 前記開始タイミングは、前記内燃機関の始動前のタイミングであり、前記通常制御は、前記内燃機関の始動に先立って前記発熱装置の駆動を開始してその駆動により前記対象センサを活性化するものである請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置。
  8. 前記開始タイミングは、前記内燃機関の始動前のタイミングであり、前記通常制御は、前記内燃機関の始動に先立って前記発熱装置の駆動を開始するとともに、同内燃機関の始動時にいったんその駆動を停止した後、所定条件の成立に基づき発熱装置の駆動を再開してその駆動により前記対象センサを活性化するものである請求項1〜6のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置。
  9. 前記開始タイミング検知手段は、前記開始タイミングとして、前記内燃機関の始動準備作業がなされたことを示す所定の信号又は状態変化が生じたタイミングを検知するものである請求項7又は8に記載のセンサ加熱制御装置。
  10. 駆動状態で発熱して駆動量が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、
    所定の実行タイミングにおいて所定の要件が成立している場合にのみ、前記発熱装置の駆動を実行する手段を備えることを特徴とするセンサ加熱制御装置。
  11. 駆動状態で発熱して駆動量が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、
    所定の実行タイミングにおいて所定の要件が成立している場合にのみ、前記発熱装置の駆動を許可する手段を備えることを特徴とするセンサ加熱制御装置。
  12. 駆動状態で発熱して駆動量が大きくなるほど発熱量を大きくする発熱装置が装着された状態で内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサに適用され、前記発熱装置の駆動量を制御する装置であって、
    前記発熱装置を駆動する際に、前記対象センサの被水し易さを示す所定の被水パラメータに基づいて、前記発熱装置の駆動量制御に関する制御量を決定する発熱装置制御手段を備えることを特徴とするセンサ加熱制御装置。
  13. 前記発熱装置制御手段は、前記被水パラメータがより被水し易い側の値であるほど前記発熱装置の駆動開始タイミングをより遅くするものである請求項12に記載のセンサ加熱制御装置。
  14. 前記発熱装置制御手段は、前記被水パラメータがより被水し易い側の値であるほど前記駆動量制御に関する制御量をより小さくするものである請求項12に記載のセンサ加熱制御装置。
  15. 前記発熱装置制御手段は、前記被水パラメータが所定の境界レベルを被水し易い側に超える際に、前記駆動量制御に関する制御量を急峻に減量側へ変化させることにより、前記境界レベルを境にレベルの異なる2種類の制御量安定域を2値的に切り替えるものである請求項12に記載のセンサ加熱制御装置。
  16. 前記対象センサは、前記内燃機関の燃焼行程後に排気の排出される排気通路に設けられた排気系センサである請求項1〜15のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置。
  17. 前記排気系センサは、前記内燃機関から排出される排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサである請求項16に記載のセンサ加熱制御装置。
  18. 内燃機関の吸気通路又は排気通路に設けられて、常温よりも高い温度領域で活性化されて高い検出能力を発揮する所定の対象センサについて、前記内燃機関を始動する前に、その始動により前記対象センサに被水が生じるか否かを予測する手段を備えることを特徴とするセンサ情報取得装置。
  19. 請求項1〜17のいずれか一項に記載のセンサ加熱制御装置と、
    該センサ加熱制御装置の適用対象とされる前記対象センサ及び前記発熱装置と、
    該対象センサのセンサ出力に基づいて、前記内燃機関に関する所定の制御を行う内燃機関制御手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御システム。
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