JP6954768B2 - センサ制御装置 - Google Patents
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Description
ガスセンサは、ガス濃度を検出するセンサ素子と、ガス濃度を検出することが可能な状態となる活性化温度までセンサ素子を加熱するヒータとを備える。
検出用通電部は、一対の電極間に定電流を流すように構成される。電圧測定部は、一対の電極間の電圧を測定するように構成される。
破損回避制御部は、凝縮水付着条件が成立したと条件判断部が判断した場合に、通電時電圧の測定結果に基づいて、センサ素子に凝縮水が付着してもセンサ素子が割れない温度となるようにヒータを制御するように構成される。通電時電圧は、一対の電極間に定電流が流れているときにおける電圧である。
本実施形態のセンサ制御装置1は、車両に搭載され、図1に示すように、ガスセンサ3を制御する。
ガスセンサ3は、図2に示すように、センサ素子11と、ヒータ12とを備える。
この限界電流域におけるポンプ電流Ipは、酸素濃度に対応した値となり、酸素濃度が高くなるほど大きくなることが知られている。つまり、排気ガス中の酸素濃度が高くなるほど(すなわち、空燃比がリーン側になるほど)、ポンプ電流Ipの限界電流は増加し、排気ガス中の酸素濃度が低くなるほど(すなわち、空燃比がリッチ側になるほど)、限界電流は減少する。このため、センサ素子11のポンプセル13に対して、限界電流域に応じたセンサ素子電圧Vpを印加し、それによって得られるポンプ電流Ipを測定することで、排気ガス中の酸素濃度を検出することができる。
制御回路22は、特定用途向集積回路(すなわち、ASIC)で実現されている。ASICは、Application Specific ICの略である。
電流供給部32は、ポンプセル13の内部抵抗値を検出するための微小電流Icpおよびパルス電流Irpvsを、Vs+端子42を介してセンサ素子11へ供給する。なお、電流供給部32は、微小電流Icpおよびパルス電流Irpvsを常時供給するのではなく、マイコン23からの指令に基づいて、微小電流Icpおよびパルス電流Irpvsをそれぞれの適切な時期に供給する。
PID演算部34は、AD変換部33から入力されるデジタルデータに基づいて、Vs+端子42における電圧と、COM端子43における電圧との電圧差が、予め設定された制御基準電圧となるように、ポンプ電流IpをPID制御するためのPID演算を行う。本実施形態では、制御基準電圧は450mVである。PID演算部34は、PID演算によりポンプ電流Ipの値を算出し、この電流値を示すデジタルデータを電流DA変換部35へ出力する。
Rpvs演算部36は、電流供給部32がパルス電流Irpvsを供給しているときにAD変換部33から入力されるデジタルデータに基づいて、ポンプセル13の内部抵抗値Rpvsを算出するための演算を実行し、この内部抵抗値Rpvsを示すデジタルデータをデューティ演算部37へ出力する。
マイコン23は、CPU51、ROM52、RAM53を備える。マイクロコンピュータの各種機能は、CPU51が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM52が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、センサ制御装置1を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。また、マイコン23が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
ヒータ制御処理が実行されると、CPU51は、図3に示すように、まずS10にて、予め設定されたヒータ駆動条件が成立したか否かを判断する。ヒータ駆動条件は、例えば、供給されている電源電圧が安定していることとすることができる。より具体的には電源電圧が10V以上の状態を連続1秒以上確認したり、エンジン回転数が500rpm以上になったことを確認したりする。
また、ヒータ動作モードが「通常制御」である場合には、S110にて、通常ヒータ制御処理を実行し、ヒータ制御処理を一旦終了する。通常ヒータ制御処理では、センサ素子11の温度をセンサ目標温度に維持するための処理を実行する。
プレヒート制御処理が実行されると、CPU51は、図4に示すように、まずS210にて、後述するS310における微小電流Icpのオン/オフの設定に応じて、電流供給部32に微小電流Icpを出力させたり、出力を停止させたりする。具体的には、S310において、微小電流Icpの出力が「オン」に設定された場合には、電流供給部32に微小電流Icpを出力させ、微小電流Icpの出力が「オフ」に設定された場合には、電流供給部32に微小電流Icpの出力を停止させる。なお、初期状態では、微小電流Icpの出力が「オン」に設定される。
また、電流供給部32は検出用通電部に相当し、AD変換部33は電圧測定部に相当し、S50は条件判断部としての処理に相当し、S280,S290は破損回避制御部としての処理に相当する。
また、オン時端子電圧Vs_onは通電時電圧に相当し、プレヒート制御温度は「センサ素子に凝縮水が付着してもセンサ素子が割れない温度」に相当する。
例えば上記実施形態では、Vs+端子42の電圧を用いてヒータ12を制御するものを示したが、Vs+端子42の電圧とCOM端子43の電圧との差(すなわち、センサ素子電圧Vp)を用いてヒータ12を制御するようにしてもよい。
Claims (1)
- 固体電解質体と前記固体電解質体上に配置された一対の電極とを有するセルを少なくとも1つ以上有するセンサ素子と、前記センサ素子を加熱するヒータとを備えるセンサを制御するセンサ制御装置であって、
前記一対の電極間に定電流を流すように構成された検出用通電部と、
前記一対の電極間の電圧を測定するように構成された電圧測定部と、
前記センサ素子に凝縮水が付着し得る状況になったことを示す予め設定された凝縮水付着条件が成立したか否かを判断するように構成された条件判断部と、
前記一対の電極間に前記定電流が流れているときにおける前記電圧を通電時電圧として、前記凝縮水付着条件が成立したと前記条件判断部が判断した場合に、前記通電時電圧の測定結果に基づいて、前記センサ素子に凝縮水が付着しても前記センサ素子が割れない温度となるように前記ヒータを制御するように構成された破損回避制御部と、
前記センサ素子に凝縮水が付着しても前記センサ素子が割れない温度となるように前記破損回避制御部が前記ヒータを制御している間において、前記検出用通電部が前記一対の電極間に前記定電流を流すのを一時的に停止するように構成された通電停止部と、
前記一対の電極間に前記定電流が流れていないときにおける前記電圧を停止時電圧として、前記停止時電圧に基づいて、前記通電時電圧を補正した補正電圧を算出するように構成された補正部とを備え、
前記破損回避制御部は、前記センサ素子に凝縮水が付着しても前記センサ素子が割れない温度となるようにするために、前記補正電圧が予め設定された目標電圧となるように前記ヒータを制御するように構成されるセンサ制御装置。
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