JP5037464B2 - グロープラグ制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

グロープラグ制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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    • F02P19/023Individual control of the glow plugs

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの始動を補助するグロープラグの制御に関する。
従来、グロープラグの温度制御方法として、数学モデルを使用してグロープラグへの電力供給量を決定する技術(特許文献1)、あるいはヒータの抵抗値の変化量に応じた制御方式において予熱時の電力積算値を制限して過昇温を抑制する技術(特許文献2)が提案されている。
米国特許出願公開第2005/81812号明細書 特開2004−44580公報
しかし、数学モデルを使用する方式では、複雑な計算を必要とするとともに数学モデルと現実のダイナミクスとの間の忠実性の確保が困難で誤差要因が大きいという問題がある。一方、ヒータの抵抗値の変化量に応じた上述の制御方式においては、グロープラグごとの特性のばらつきに起因する過昇温を抑制することはできなかった。
本発明は、上述の従来の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、グロープラグへの発熱通電において、簡易な構成でグロープラグごとの特性のばらつきに起因する過昇温を抑制する技術を提供することを目的とする。
[適用例1]
複数のグロープラグに供給する電力を操作して、予め設定された目標温度を目標値として前記複数のグロープラグの温度を制御するグロープラグ制御装置であって、
前記複数のグロープラグの抵抗温度係数と、前記複数のグロープラグの温度と抵抗値との間の関係を表す抵抗温度特性情報と、を格納する記憶装置と、
前記複数のグロープラグの発熱通電前における各抵抗値である初期抵抗値を計測する抵抗値測定部と、
前記抵抗温度特性情報と前記初期抵抗値とに応じて、前記複数のグロープラグの発熱通電前における温度である初期温度を推定する初期温度推定部と、
前記初期温度と、前記目標温度と、前記抵抗温度係数と、に応じて前記複数のグロープラグそれぞれの目標抵抗値を設定するとともに、前記設定された目標抵抗値を前記複数のグロープラグの各抵抗値の目標値として前記複数のグロープラグの各々に供給する電力を操作する供給電力操作部と、
を備え、
前記抵抗温度特性情報は、前記抵抗値に対する最低温度を表す第1の特性情報と、前記複数のグロープラグの抵抗値に対する最高温度を表す第2の特性情報と、を含み、
前記初期温度推定部は、前記複数のグロープラグの各々について推定された前記最低温度と前記最高温度との間の温度範囲のうち前記複数のグロープラグの全てに共通する共通温度範囲内において前記初期温度を推定するグロープラグ制御装置。
適用例1のグロープラグ制御装置は、複数のグロープラグの各々について推定された温度範囲のうち全てのグロープラグに共通する共通温度範囲内において初期温度が推定されるので、複数のグロープラグの特性のばらつきを利用して初期温度の推定の精度と信頼度とを高めることができる。これにより、複数のグロープラグの特性のばらつきに起因する過昇温を効果的に抑制することができる。この結果、グロープラグの特性のばらつきに起因する過昇温を簡易に抑制しつつグロープラグの温度を高くすることができる。
[適用例2]
適用例2のグロープラグ制御装置であって、
前記初期温度推定部は、前記共通温度範囲内の中心位置の温度を前記初期温度として推定するグロープラグ制御装置。
適用例2のグロープラグ制御装置は、共通温度範囲内の中心位置の温度が初期温度として推定されるので、グロープラグの発熱通電前の温度として最も確率が高く、かつ発生し得る誤差が最も小さい温度を初期温度として推定することができる。
[適用例3]
適用例1または2のグロープラグ制御装置であって、
前記最低温度及び前記最高温度は、前記複数のグロープラグの正常範囲を意味し、
前記初期温度推定部は、前記共通温度範囲の非存在に応じて前記複数のグロープラグのうちの少なくとも一つに異常があることを検知するグロープラグ制御装置。
適用例2のグロープラグ制御装置は、共通温度範囲の非存在に応じて複数のグロープラグのうちの少なくとも一つに異常があることを検知することができる。こうすれば、ユーザに対してグロープラグの異常(劣化や接触抵抗の増大といった故障)の発生を知らせることができる。
なお、本発明は、グロープラグ制御装置だけでなく、グロープラグ制御方法あるいは故障検出方法、故障検出装置、これらの方法を実行するコンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納する記録媒体及びプログラム製品といった種々の方法で実現することができる。
本発明によれば、グロープラグへの発熱通電において、簡易な構成でグロープラグごとの特性のばらつきに起因する過昇温を抑制することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例のグロープラグ制御装置の構成:
B.実施例のグロープラグ制御装置の制御内容:
C.変形例:
A.実施例のグロープラグ制御装置の構成:
図1は、本発明の実施例におけるグロープラグ制御装置100を有する制御系のブロック図を示す説明図である。この制御系は、グロープラグ制御装置100と、4個のグロープラグGP1〜GP4と、4個のグロープラグGP1〜GP4を有する4気筒のディーゼルエンジン(図示せず)を制御するエンジン制御装置300と、これらに直流電力を供給するバッテリ215と、を備えている。
グロープラグ制御装置100は、エンジン制御装置300からの指令に応じて作動する。エンジン制御装置300には、ディーゼルエンジン(図示せず)の状態を計測するセンサの一つとして冷却水温度を測定する温度センサ323が接続されている。
4個のグロープラグGP1〜GP4は、エンジン(図示せず)の始動性を高めるために各気筒を加熱するデバイスである。この加熱は、4個のグロープラグGP1〜GP4へのバッテリ215からの電力供給に応じて行われる。この電力供給の制御は、グロープラグ制御装置100によって行われる。
グロープラグ制御装置100は、4個のグロープラグGP1〜GP4への電力供給を個別に制御することができる。4個のグロープラグGP1〜GP4の各々への電力供給は、各プラグの特性に適応して制御パラメータが調整される適応制御によって行われる。この制御内容の詳細については後述する。
グロープラグ制御装置100は、4本の電力供給ライン111〜114と、FET121〜124と、制御回路140と、4個のセンサ131〜134とを備えている。4本の電力供給ライン111〜114は、4個のグロープラグGP1〜GP4の各々に電力を供給する。FET121〜124は、電力供給ライン111〜114をオンオフ制御する。制御回路140は、4個のFET121〜124を個別に制御する。センサ131〜134は、制御回路140の制御で使用される電力供給ライン111〜114の電圧と電流とを計測する。電圧は4個のグロープラグを個別に測定するようにしてもよい。
電力供給ライン111〜114は、電力分岐ライン217と共通ライン216とを介してバッテリ215に接続されている。制御回路140は、電力分岐ライン237とイグニッションスイッチIGと共通ライン216とを介してバッテリ215に接続されている。
制御回路140は、FET121〜124の各々に接続される複数の端子P1、P2、P3、P4と、CPU141と、各種のプログラムやデータを記憶しているROM142やRAM143などを備えている。ROM142は、書き込み可能なPROM(Programmable ROM)を含むようにしても良い。
B.実施例のグロープラグ制御装置の制御内容:
図2は、本発明の実施例におけるグロープラグの電力供給制御の処理ルーチンを示すフローチャートである。ステップS100では、グロープラグ制御装置100は、ばらつき補正処理を実行する。ばらつき補正処理とは、4個のグロープラグGP1〜GP4の特性のばらつきに起因する4個のグロープラグGP1〜GP4の温度のばらつきを抑制するための処理である。
図3は、本発明の実施例におけるばらつき補正処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。ステップS110では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグ計測処理を実行する。グロープラグ計測処理とは、4個のグロープラグGP1〜GP4の計測のための通電である計測通電時の電圧値Vと電流値Iとを実測する処理である。この実測は、4個のセンサ131〜134によって行われる。4個のセンサ131〜134は、本実施例では、4個のグロープラグGP1〜GP4の供給電力の電圧値Vを計測するための電圧センサ(図示せず)と、電流値Iを計測するためのセンス抵抗(図示せず)とを備えている。
この計測通電は、たとえばグロープラグGP1の計測においては、制御回路140(図1)がFET122〜124をオフ状態に維持した状態で、FET121のみを短時間オン状態(たとえば2ミリ秒)にすることによって行われる。このように、オン状態を短時間に限定するのは、グロープラグGP1の温度上昇を回避するためである。また、電圧を個別に測定する構成にすることでFET122〜124の状態によらずGP1の計測が可能である。
ステップS120では、グロープラグ制御装置100は、初期抵抗値算出処理を実行する。初期抵抗値算出処理とは、実測された電圧値Vと電流値Iとに基づいて、たとえばグロープラグGP1の発熱通電前の初期抵抗値Ri1を算出する処理である。この処理は、グロープラグ制御装置100によって実行される。
このような処理(ステップS110、ステップS120)は、気筒ごとに、すなわち4個のグロープラグGP1〜GP4の各々について実行される(ステップS130)。これにより、グロープラグGP1〜GP4は、各初期抵抗値Ri1〜Ri4を有することが算出される。
このような処理が完了すると、初期抵抗値Ri1〜Ri4がROM142あるいはRAM143に格納され、処理が目標抵抗値算出処理(ステップS140)に進められる。
図4は、目標抵抗値算出処理において利用される特性(グロープラグ温度とグロープラグ抵抗値との間の関係)を示す説明図である。図4に示された基準最低温度特性とは、本実施例では、グロープラグの各抵抗値に対して品質保証上想定されるグロープラグ温度の最低値を表す特性である。基準最高温度特性とは、本実施例では、グロープラグの各抵抗値に対して品質保証上想定されるグロープラグ温度の最高値を表す特性である。
基準最低温度特性および基準最高温度特性は、本実施例では、ROM142に格納されている。基準最低温度特性と基準最高温度特性とは、本実施例では、それぞれ特許請求の範囲における「第1の特性情報」と「第2の特性情報」とに相当する。
具体的には、たとえばグロープラグGP1の発熱通電前の抵抗値として初期抵抗値Ri1が計測されたときには、グロープラグGP1が品質検査に通過して品質保証要求基準を満たす限りにおいて、グロープラグGP1の実際の温度が最低温度T11と最高温度T21との間に入っていることになる。このようなグロープラグGP1〜GP4の特性は、目標抵抗値算出処理において以下のように利用される。
図5は、本発明の実施例における目標抵抗値算出処理の処理ルーチンを示すフローチャートである。グロープラグ制御装置100は、上述の特性を利用してグロープラグGP1〜GP4の発熱通電前の初期状態における温度である基準温度を推定し、この推定値に基づいてグロープラグGP1〜GP4の各々について目標抵抗値Rp1〜Rp4を決定する。
ステップS141では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1について基準最低温度を推定する。グロープラグGP1の基準最低温度は、前述のように最低温度T11(図4)と推定される。
ステップS142では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1について基準最高温度を推定する。グロープラグGP1の基準最高温度は、前述のように最低温度T21(図4)と推定される。
このような処理(ステップS141、ステップS142)は、グロープラグGP2〜GP4についても実行される(ステップS143)。これにより、グロープラグGP1〜GP4の基準最低温度は、それぞれ最低温度T11〜T14と推定される。一方、グロープラグGP1〜GP4の基準最高温度は、それぞれ最高温度T21〜T24と推定される。
ステップS144では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1〜GP4の基準最低温度の最高値を決定する。基準最低温度の最高値は、図4の例では、最低温度T14に選択される。このようにして選択された最低温度T14は、初期最低温度T1に代入される。初期最低温度T1(最低温度T14)は、グロープラグGP1〜GP4のいずれに対しても品質保証上想定された範囲内における最低温度を意味する。
ステップS145では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1〜GP4の基準最高温度の最低値を決定する。基準最高温度の最低値は、図4の例では、最高温度T23に選択される。このようにして選択された最高温度T23は、初期最高温度T2に代入される。初期最高温度T2(最高温度T23)は、グロープラグGP1〜GP4のいずれに対しても品質保証上想定された範囲内における最高温度を意味する。
このようにして決定された最低温度T14と最高温度T23との間の温度範囲は、グロープラグGP1〜GP4のいずれに対しても品質保証上想定された温度範囲を意味することになる。
ステップS146では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1〜GP4の基準温度Txを決定する。基準温度Txは、本実施例では、最低温度T14と最高温度T23との間の中間位置の温度として、最低温度T14と最高温度T23の平均値(双方の和の半分)として算出される。基準温度Txは、グロープラグGP1〜GP4の全てに対して共通の値(単一の値)として決定された値である。
ステップS147では、グロープラグ制御装置100は、グロープラグGP1〜GP4の各々について目標抵抗値Rp1〜Rp4を算出する(ステップS148)。目標抵抗値Rp1〜Rp4は、個体差を有するグロープラグGP1〜GP4の各々が共通の目標温度Tpに達したときの抵抗値として推定された値である。
図6は、目標温度Tpにおける目標抵抗値Rp1〜Rp4と発熱通電前の初期抵抗値Ri1〜Ri4の関係を示す説明図である。目標抵抗値Rp1〜Rp4は、初期抵抗値Ri1〜Ri4と、目標温度Tp(共通)と、基準温度Tx(共通)と、抵抗温度係数αと、を使用し、下記の近似式1によってグロープラグGP1〜GP4の各々について算出することができる。
Rpn=Rin(1+α×(Tp−Tx))・・・式1
ここで、nは、1、2、3、4である。
抵抗温度係数αとは、温度が1度変化したときの抵抗値の変化量を表す係数である。抵抗温度係数αは、グロープラグGP1〜GP4が内部に有するヒータの発熱材料によって決定される値である。抵抗温度係数αは、発熱材料の製造プロセスによってほぼ一定の値(一般的な値は、0.004℃−1)を有し、一般的にグロープラグの抵抗温度特性は、温度と抵抗値の間の線形性が良いことが発明者によって確認されている。本実施例では、抵抗温度係数αは、本実施例では、グロープラグGP1〜GP4に共通する値としてROM142に格納されている。この線型性に着目すれば、式2によって正確に算出することができる。
Rpn=Rin(1+(α/(1+αTx))×(Tp−Tx))・・・式2
ここで、nは、1、2、3、4である。
一方、グロープラグGP1〜GP4の製造ばらつきの主因は、ヒータの寸法の公差に起因して発生する。グロープラグGP1〜GP4のヒータの寸法のばらつきは、同一の温度で計測される発熱通電前の温度である初期抵抗のばらつきとして顕在化するので、本実施例では、このような性質を利用してグロープラグGP1〜GP4のヒータの寸法のばらつきを抑制する温度制御を実現しているのである。
このようにして、グロープラグGP1〜GP4の各々について目標抵抗値Rp1〜Rp4が算出されると、処理がステップS200(図2)に進められる。
ステップS200では、グロープラグ制御装置100は、予熱処理を実行する。予熱処理とは、目標抵抗値Rp1〜Rp4を目標値として、グロープラグGP1〜GP4の温度を急速に上昇させる処理である。
具体的には、たとえばグロープラグGP1〜GP4の電圧値Vと電流値Iとを個別に計測するセンサ131〜134の実測値に応じて、グロープラグGP1〜GP4の実測抵抗値Ra1〜Ra4が目標抵抗値Rp1〜Rp4に到達するまでFET121〜124をオン状態とするような制御であっても良い。実測抵抗値Ra1〜Ra4は、センサ131〜134の実測値(電圧値Vと電流値I)に基づいて制御回路140で算出される値である。
ステップS300では、グロープラグ制御装置100は、アフターグローを実行する。アフターグローは、燃料着火後もグロープラグを連続的に加熱し、冷間始動時の燃焼室内の燃焼を安定化させるための処理である。アフターグローでは、グロープラグGP1〜GP4の抵抗値が目標抵抗値Rp1〜Rp4の近傍で安定するように維持するように制御される。
具体的な制御処理の内容は、たとえばPWM制御により制御するようにしても良い。PWM制御のデューティ比は、たとえば目標抵抗値Rp1〜Rp4と実測抵抗値Ra1〜Ra4との差分に応じて制御回路140で決定することができる。実測抵抗値Ra1〜Ra4は、ピーク値としての電圧値と電流値とに基づいて算出することができる。
このように、本実施例では、制御対象となる複数のグロープラグの全てについて品質保証上想定される範囲内において、発熱通電前の共通の初期温度が推定されるので、信頼性の高い推定値を使用して複数のグロープラグの特性のばらつきに起因する温度差を抑制することができる。
これにより、グロープラグの特性のばらつきに起因する過昇温を高い信頼性と精度で抑制することができる。この結果、グロープラグの品質保証上信頼された範囲において、グロープラグの特性のばらつきを利用して初期温度の推定精度を高めることによって、グロープラグの特性のばらつきに起因する過昇温を簡易に抑制しつつグロープラグの温度を高くすることができる。
さらに、本願発明者は、グロープラグの経年変化は、グロープラグの抵抗温度特性(線形性)に影響を与えないことも発明者によって確認されているので、本実施例は、経年変化によってばらつきが拡大した複数のグロープラグの特性を制御パラメータの調整で補償することができるという適応制御としての機能を実現することもできる。これにより、グロープラグの信頼性を高めることによって、耐用年数を実質的に延長してユーザー負担と環境保護の観点からも貢献できることが本願発明者によって予測されている。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。特に、上記各実施例における構成要素中の独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。さらに、独立請求項に記載された要素についても、本願明細書に開示された範囲で独立請求項に記載されていない要素と適宜入れ替えが可能である。
さらに、上述の実施例において、上述の利点や効果の各々の全てが本願発明の必須の構成要件につながるものではなく、本願発明は、上述の利点や効果の各々を簡易に実現させる設計自由度を与えるものであって、少なくとも一つの利点あるいは効果を実現させるものであれば良い。
D−1.第1変形例:上述の実施例では、複数のグロープラグの初期温度の範囲において共通するの中心位置の温度が初期温度として推定されているが、たとえば共通温度範囲内の最高温度や最低温度を使用するようにしても良い。一般に本発明で使用可能な初期温度推定部は、複数のグロープラグの各々について推定された最低温度と最高温度との間の温度範囲のうち全てに共通する共通温度範囲内において初期温度を推定するものであれば良い。また、エンジン温度と複数のグロープラグの温度が全て同じになる状況(たとえば、長時間停車後にエンジンを始動する場合)では、エンジン制御装置に取り付けられた温度センサ323の検出値を初期温度としてもよい。
ただし、中心位置の温度を初期温度として推定すれば、グロープラグの発熱通電前の温度として最も確率の高い温度を初期温度として推定することができるという利点を有している。
D−2.第2変形例:上述の実施例では、複数のグロープラグの全てが品質保証要求に合致していることを前提としているが、必ずしも品質保証要求を基準とする必要はなく、たとえば所定の確率(たとえば2σの範囲)で範囲内となるように設定された範囲として設定しても良い。
本発明で使用可能な抵抗温度特性情報は、一般に、複数のグロープラグの温度と抵抗値との間の関係を表す抵抗温度特性情報であって、各抵抗値に対する最低温度を表す第1の特性情報と、各抵抗値に対する最高温度を表す第2の特性情報とを含むものであれば良い。
D−3.第3変形例:上述の実施例では、複数のグロープラグの抵抗温度特性の全てが予め設定された範囲内に含まれていることを前提としているが、たとえば複数のグロープラグの少なくとも一つが故障によって大きく外れていることも考えられる。このような場合には、共通温度範囲が存在しないこと(共通温度範囲の非存在)に応じて複数のグロープラグのうちの少なくとも一つに異常があることを検知するようにしても良い。こうすれば、ユーザに対してグロープラグの異常(劣化や接触抵抗の増大といった故障)の発生を知らせることができる。
D−4.第4変形例:上述の実施例では、4気筒エンジンについて例示しているが、たとえば5気筒以上のエンジンや2気筒エンジンにも本発明を適用することができる。
本発明の実施例におけるグロープラグ制御装置100を有する制御系のブロック図を示す説明図。 本発明の実施例におけるグロープラグの電力制御の処理ルーチンを示すフローチャート。 本発明の実施例におけるばらつき補正処理の処理ルーチンを示すフローチャート。 目標抵抗値算出処理において利用される特性(グロープラグ温度とグロープラグ抵抗値との間の関係)を示す説明図。 本発明の実施例における目標抵抗値算出処理の処理ルーチンを示すフローチャート。 目標温度Tpにおける目標抵抗値Rp1〜Rp4と発熱通電前の初期抵抗値Ri1〜Ri4の関係を示す説明図。
符号の説明
100…グロープラグ制御装置
GP1〜GP4…グロープラグ
111〜114…電力供給ライン
121〜124…FET
131〜134…センサ
140…制御回路
141…CPU
142…ROM
143…RAM
215…バッテリ
216…共通ライン
237…電力分岐ライン
300…エンジン制御装置
323…温度センサ

Claims (5)

  1. 複数のグロープラグに供給する電力を操作して、予め設定された目標温度を目標値として前記複数のグロープラグの温度を制御するグロープラグ制御装置であって、
    前記複数のグロープラグの抵抗温度係数と、前記複数のグロープラグの温度と抵抗値との間の関係を表す抵抗温度特性情報と、を格納する記憶装置と、
    前記複数のグロープラグの発熱通電前における各抵抗値である初期抵抗値を計測する抵抗値測定部と、
    前記抵抗温度特性情報と前記初期抵抗値とに応じて、前記複数のグロープラグの発熱通電前における温度である初期温度を推定する初期温度推定部と、
    前記初期温度と、前記目標温度と、前記抵抗温度係数と、に応じて前記複数のグロープラグそれぞれの目標抵抗値を設定するとともに、前記設定された目標抵抗値を前記複数のグロープラグの各抵抗値の目標値として前記複数のグロープラグの各々に供給する電力を操作する供給電力操作部と、
    を備え、
    前記抵抗温度特性情報は、前記抵抗値に対する最低温度を表す第1の特性情報と、前記複数のグロープラグの抵抗値に対する最高温度を表す第2の特性情報と、を含み、
    前記初期温度推定部は、前記複数のグロープラグの各々について推定された前記最低温度と前記最高温度との間の温度範囲のうち前記複数のグロープラグの全てに共通する共通温度範囲内において前記初期温度を推定するグロープラグ制御装置。
  2. 請求項1記載のグロープラグ制御装置であって、
    前記初期温度推定部は、前記共通温度範囲内の中心位置の温度を前記初期温度として推定するグロープラグ制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のグロープラグ制御装置であって、
    前記最低温度及び前記最高温度は、前記複数のグロープラグの正常範囲を意味し、
    前記初期温度推定部は、前記共通温度範囲の非存在に応じて前記複数のグロープラグのうちの少なくとも一つに異常があることを検知するグロープラグ制御装置。
  4. 複数のグロープラグに供給する電力を操作して、予め設定された目標温度を目標値として前記複数のグロープラグの温度を制御するグロープラグ制御方法であって、
    前記複数のグロープラグの抵抗温度係数と、前記複数のグロープラグの温度と抵抗値との間の関係を表す抵抗温度特性情報と、を格納する記憶工程と、
    前記複数のグロープラグの発熱通電前における各抵抗値である初期抵抗値を計測する抵抗値測定工程と、
    前記抵抗温度特性情報と前記初期抵抗値とに応じて、前記複数のグロープラグの発熱通電前における温度である初期温度を推定する初期温度推定工程と、
    前記初期温度と、前記目標温度と、前記抵抗温度係数と、に応じて前記複数のグロープラグそれぞれの目標抵抗値を設定するとともに、前記設定された目標抵抗値を前記複数のグロープラグの各抵抗値の目標値として前記複数のグロープラグの各々に供給する電力を操作する供給電力操作工程と、
    を備え、
    前記抵抗温度特性情報は、前記抵抗値に対する最低温度を表す第1の特性情報と、前記複数のグロープラグの抵抗値に対する最高温度を表す第2の特性情報と、を含み、
    前記初期温度推定工程は、前記複数のグロープラグの各々について推定された前記最低温度と前記最高温度との間の温度範囲のうち前記複数のグロープラグの全てに共通する共通温度範囲内において前記初期温度を推定する工程を含むグロープラグ制御方法。
  5. 複数のグロープラグに供給する電力を操作して、予め設定された目標温度を目標値として前記複数のグロープラグの温度を制御するための処理をグロープラグ制御装置に実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記グロープラグ制御装置は、前記複数のグロープラグの抵抗温度係数と、前記複数のグロープラグの温度と抵抗値との間の関係を表す抵抗温度特性情報と、を格納する記憶装置を有し、
    前記コンピュータプログラムは、
    前記複数のグロープラグの発熱通電前における各抵抗値である初期抵抗値を計測する抵抗値測定機能と、
    前記抵抗温度特性情報と前記初期抵抗値とに応じて、前記複数のグロープラグの発熱通電前における温度である初期温度を推定する初期温度推定機能と、
    前記初期温度と、前記目標温度と、前記抵抗温度係数と、に応じて前記複数のグロープラグそれぞれの目標抵抗値を設定するとともに、前記設定された目標抵抗値を前記複数のグロープラグの各抵抗値の目標値として前記複数のグロープラグの各々に供給する電力を操作する供給電力操作機能と、
    を前記グロープラグ制御装置に実行させるためのプログラムを備え、
    前記抵抗温度特性情報は、前記抵抗値に対する最低温度を表す第1の特性情報と、前記複数のグロープラグの抵抗値に対する最高温度を表す第2の特性情報と、を含み、
    前記初期温度推定機能は、前記複数のグロープラグの各々について推定された前記最低温度と前記最高温度との間の温度範囲のうち前記複数のグロープラグの全てに共通する共通温度範囲内において前記初期温度を推定する機能を含むコンピュータプログラム。
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