JP6578183B2 - エンジンの始動補助システム - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの始動を補助するエンジンの始動補助システムに関する。
従来から、ディーゼルエンジンを搭載した自動車には、寒冷地におけるエンジンの始動性を向上させることを目的の1つとして、吸気を加熱するインテークヒーターが設けられている。インテークヒーターは、バッテリーからの電力供給を受けて昇温し、エンジンに吸入される吸気を昇温させることでエンジンの始動性を向上させる。例えば、特許文献1には、イグニッションスイッチをオン状態に操作することにより、外気温等に基づきエンジンの始動補助の要否を判定するとともにインテークヒーターの推定温度が目標温度に到達するまで電力を供給する技術が開示されている。
特開2015−125094号公報
ところで、トラックのような大型自動車においては、運行の開始前に各種の点検が行われる。こうした点検はある程度の時間を要するため、寒冷地においては、イグニッションスイッチをオン状態に操作したうえで行われることが多い。この際、点検に多くの時間を費やしてしまうと、目標温度まで昇温したインテークヒーターが冷えてしまうことでエンジンが始動しにくいことがあった。
本発明は、エンジンの始動補助がより確実に行われることを可能にしたエンジンの始動補助システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するエンジンの始動補助システムは、バッテリーからの電力供給を受けて昇温するインテークヒーターと、前記バッテリーと前記インテークヒーターとを接続する電路を開閉するリレーと、前記リレーの開閉を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記インテークヒーターの推定温度を演算する温度推定部を備え、前記推定温度が目標温度まで上昇すると前記リレーを閉状態から開状態へ制御し、前記推定温度が下限温度まで低下すると前記リレーを開状態から閉状態へ制御する。
上記構成によれば、インテークヒーターの推定温度が目標温度まで上昇するとインテークヒーターに対する電力供給が停止し、推定温度が下限温度まで低下するとインテークヒーターに対する電力供給が再開される。これにより、インテークヒーターが下限温度と目標温度との間に保温される。すなわち、インテークヒーターがエンジンの始動を補助可能な状態に維持されることから、例えば運行開始前の点検に多くの時間を要したとしても、エンジンの始動補助をより確実に行うことが可能である。
上記エンジンの始動補助システムにおいて、前記制御部は、前記リレーが開状態にある非通電時間を計時する非通電時間計時部を備え、前記温度推定部は、前記リレーが開状態にあるとき、前記非通電時間に基づいて前記推定温度を演算することが好ましい。
インテークヒーターは、非通電時間が長いほど外気温に近くなる。上記構成のように、制御部が非通電時間を計時する非通電時間計時部を備えることにより、リレーが開状態にあるときの推定温度の精度が高まる。その結果、インテークヒーターは、高い確度のもとでエンジンの始動を補助可能な状態に維持されることとなる。
上記エンジンの始動補助システムは、外気温を検出する外気温検出部を備え、前記温度推定部は、前記リレーが開状態にあるとき、前記外気温と前記非通電時間とに基づいて前記推定温度を演算することが好ましい。
インテークヒーターは、外気温が低いほど単位時間あたりに低下する温度が大きくなる。上記構成のように、外気温と非通電時間とに基づいて推定温度が演算されることにより、非通電時におけるインテークヒーターの推定温度の精度がさらに高まる。その結果、インテークヒーターは、より高い確度のもとでエンジンの始動を補助可能な状態に維持されることとなる。
上記エンジンの始動補助システムにおいて、前記制御部は、前記インテークヒーターの保温時間を計時する保温時間計時部を備え、前記保温時間が強制終了時間に到達すると前記リレーを開状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、保温時間が強制終了時間に到達するとリレーが開状態に制御されることでエンジンの始動補助が終了する。これにより、バッテリーからインテークヒーターに対する電力供給の過度な繰り返しが抑えられることから、エンジンの始動補助に起因したバッテリーの劣化を抑えることができる。
上記エンジンの始動補助システムは、前記バッテリーの電圧値を検出する電圧検出部を備え、前記制御部は、前記インテークヒーターの保温中に前記電圧値が下限電圧値に到達すると前記リレーを開状態に制御することが好ましい。
上記構成によれば、インテークヒーターの保温中にバッテリーの電圧値が下限電圧値に到達するとリレーが開状態に制御されることでエンジンの始動補助が強制的に終了する。これにより、インテークヒーターへの電力供給によってバッテリーの出力電圧が過度に低下することをより確実に抑えることができる。
エンジンの始動補助システムの一実施形態の概略構成を示す概略構成図である。 制御部の構成を示す機能ブロック図である。 始動補助処理における初期昇温処理の手順を示すフローチャートである。 始動補助処理における保温処理の手順を示すフローチャートである。 推定温度の推移とリレーの開閉との関係の一例を示すグラフである。
図1〜図5を参照して、エンジンの始動補助システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、始動補助システム10は、エンジン5の吸気通路6の途中に取り付けられるインテークヒーター11を備えている。インテークヒーター11は、電路12を介してバッテリー7に接続されている。電路12の途中には、電路12を開閉するリレー14が設けられている。リレー14が開状態にあるとき、インテークヒーター11は、バッテリー7からの電力供給が遮断される。一方、リレー14が閉状態にあるとき、インテークヒーター11は、バッテリー7からの電力供給を受けて昇温し、インテークヒーター11を通過する吸気を加熱する。リレー14の開閉は、制御部20によって制御される。
制御部20は、中央処理装置(CPU)、不揮発性メモリー(ROM)、及び揮発性メモリー(RAM)を有するマイクロコンピューターを中心に構成されている。制御部20は、ROMに格納された各種制御プログラムや各種データに基づき、エンジン5の始動を補助する始動補助処理を実行する。上記各種データは、始動補助処理においてインテークヒーター11への電力供給を開始する開始温度Tst、一定の値であるインテークヒーター11の抵抗値R、および、後述するインテークヒーター11の熱容量Cに基づく係数Kを含む。また、上記各種データは、エンジン5の始動を補助可能なインテークヒーター11の温度域を示す目標温度Ttarと下限温度Tmin(<Ttar)とを含む。
開始温度Tstは、エンジン5の始動にインテークヒーター11による補助が行われることが好ましい温度であって、例えば、0℃である。目標温度Ttarは、インテークヒーター11の溶損を防止しつつ、インテークヒーター11を通過する吸気がエンジン5の始動を十分に補助可能な温度まで昇温する温度であって、例えば800℃である。下限温度Tminは、インテークヒーター11を通過する吸気がエンジン5の始動を補助可能な温度まで昇温する温度であって、例えば600℃である。
制御部20には、イグニッションスイッチ21が電気的に接続されている。制御部20には、イグニッションスイッチ21がオン状態に操作されるとイグニッションスイッチ21からキーオン信号が入力される。制御部20は、イグニッションスイッチ21からキーオン信号が入力されると始動補助処理を開始する。
制御部20には、外気温Taを検出する外気温検出部である外気温センサー22が電気的に接続されている。制御部20は、外気温センサー22からの検出信号に基づいて各種演算を行うことにより外気温Taを取得する。
制御部20には、エンジン5を冷却する冷却水の冷却水温Tcwを検出する冷却水温検出部である冷却水温センサー23が電気的に接続されている。制御部20は、冷却水温センサー23からの検出信号に基づき各種演算を行うことで冷却水温Tcwを取得する。
制御部20には、バッテリー7の出力電圧である電圧値Eiを検出する電圧検出部である電圧センサー24が電気的に接続されている。制御部20は、電圧センサー24からの検出信号に基づいて各種演算を行うことにより電圧値Eiを所定の周期T、例えば50msec毎に取得する。
制御部20には、インテークヒーター11への電力供給を運転者に通知する通知ランプ25が電気的に接続されている。通知ランプ25は、運転者によって視認可能なランプである。制御部20は、リレー14を閉状態へ制御すると通知ランプ25を点灯状態に制御し、リレー14を開状態へ制御すると通知ランプ25を消灯状態に制御する。
図2を参照して、制御部20の構成についてさらに詳しく説明する。
図2に示すように、制御部20は、始動補助処理が開始されると、外気温Ta及び冷却水温Tcwに基づいて、インテークヒーター11による始動補助の要否を判断する要否判断部31を備えている。要否判断部31は、外気温Taおよび冷却水温Tcwの少なくとも一方が開始温度Tstよりも低いときにエンジン5に始動補助が必要であると判断する。そして要否判断部31は、リレー14を駆動するリレー駆動部37を通じてリレー14を閉状態へ制御することでインテークヒーター11への電力供給を開始する。また、要否判断部31は、通知ランプ25を駆動するランプ駆動部38を通じて通知ランプ25を点灯状態へ制御する。
制御部20は、インテークヒーター11における消費電力を演算する電力演算部32を備えている。電力演算部32は、リレー14が閉状態にあるときに、バッテリー7の電圧値Eiとインテークヒーター11の抵抗値Rとに基づく消費電力Piを周期T毎に演算する。消費電力Piは、オームの法則から電圧値Eiと抵抗値Rとに基づき演算される。
制御部20は、各周期Tにおけるインテークヒーター11の消費電力量Wiを演算する電力量演算部33を備えている。電力量演算部33は、リレー14が閉状態にあるときに、消費電力Piと周期Tとに基づく消費電力量Wiを周期T毎に演算する。消費電力量Wiは、消費電力Piに周期Tを乗算することにより演算される。
制御部20は、消費電力量Wiを積算することでインテークヒーター11における消費電力量の総量である総消費電力量Wnを演算する総電力量演算部34を備えている。総電力量演算部34は、各周期Tの消費電力量Wiを積算することによって、リレー14が閉状態に制御されている期間における総消費電力量Wnを演算する。
制御部20は、総消費電力量Wnや外気温Ta、後述する非通電時間Sfに基づいてインテークヒーター11の推定温度Tesを演算する温度推定部35を備えている。この温度推定部35による推定温度Tesの演算については後述する。
制御部20は、推定温度Tesと目標温度Ttarとを比較して、あるいは、推定温度Tesと下限温度Tminとを比較してリレー14の開閉の切り替えを判断する比較判断部36を備えている。比較判断部36は、リレー14が閉状態にあるときに推定温度Tesが目標温度Ttarまで上昇すると、リレー駆動部37を通じてリレー14を開状態へと制御するとともにランプ駆動部38を通じて通知ランプ25を消灯状態へ制御する。また、比較判断部36は、リレー14が開状態にあるときに推定温度Tesが下限温度Tminまで低下すると、リレー駆動部37を通じてリレー14を再び閉状態へと制御するとともにランプ駆動部38を通じて通知ランプ25を再び点灯状態に制御する。
制御部20は、始動補助処理においてリレー14が開状態にある非通電時間を計時する非通電時間計時部39を備えている。非通電時間計時部39は、推定温度Tesが目標温度Ttarに到達してリレー14が閉状態から開状態に制御されると非通電時間Sfの計時を開始する。非通電時間計時部39は、リレー14が再び閉状態に制御される非通電時間Sfをリセットする。
制御部20は、始動補助処理においてリレー14を閉状態から開状態へと最初に制御してからの経過時間であるインテークヒーター11の保温時間Skを計時する保温時間計時部40を備える。
図3および図4を参照して、制御部20が実行する始動補助処理の手順について説明する。制御部20は、イグニッションスイッチ21からキーオン信号が入力されることにより始動補助処理を開始する。エンジン5の停止中、リレー14は開状態、通知ランプ25は消灯状態、非通電時間Sfおよび保温時間Skはリセットされた状態にある。また、始動補助処理は、インテークヒーター11を目標温度Ttarまで昇温する初期昇温処理と、初期昇温処理で目標温度Ttarまで昇温したインテークヒーター11を保温する保温処理とを備える。
図3を参照して初期昇温処理について説明する。図3に示すように、初期昇温処理においては、まず、要否判断部31が外気温Taと冷却水温Tcwとを取得し、外気温Ta及び冷却水温Tcwの少なくとも一方が開始温度Tstよりも低いか否かを判断する(ステップS101)。
外気温Ta及び冷却水温Tcwの双方が開始温度Tst以上である高い場合(ステップS101:NO)、要否判断部31は、エンジン5の始動補助が必要ないとして始動補助処理を終了する。一方、外気温Ta及び冷却水温Tcwの少なくとも一方が開始温度Tstよりも低い場合(ステップS101:YES)、要否判断部31は、リレー14を閉状態へ制御するとともに通知ランプ25を点灯状態へ制御する(ステップS102)。これにより、インテークヒーター11は、バッテリー7からの電力供給を受けて昇温する。
次に、電力演算部32が、電圧センサー24からの検出信号に基づいてバッテリー7の電圧値Eiを取得し、その電圧値Eiとインテークヒーター11の抵抗値Rとに基づいて消費電力Piを演算する(ステップS103)。
続いて、電力量演算部33が今回の周期Tにおける消費電力量Wiを演算し(ステップS104)、総電力量演算部34が今回の周期Tまでの消費電力量Wiの積算値である総消費電力量Wnを演算する(ステップS105)。そして、温度推定部35が推定温度Tesを演算する(ステップS106)。
このステップS106において、温度推定部35は、インテークヒーター11の熱容量Cに基づく係数Kで総消費電力量Wnを除算した上昇温度ΔT1(=Wn/K)を推定温度Tesとして演算する。係数Kの一例は、インテークヒーター11の熱容量Cである。また、係数Kの一例は、推定温度Tesと外気温Taとの温度差ΔTに応じた放熱量を考慮して演算される値であり、こうした場合の係数Kの値は、予め行った実験やシミュレーションに基づいて規定される。また、温度推定部35は、例えば外気温Taをインテークヒーター11の初期温度として、総消費電力量Wnに基づく上昇温度ΔT1を初期温度に加算することにより推定温度Tesを演算してもよい。
次に、比較判断部36が、推定温度Tesと目標温度Ttarとを比較する(ステップS107)。推定温度Tesが目標温度Ttarよりも低い場合(ステップS107:NO)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にないと判断し、リレー14を閉状態に維持する。この場合、ステップS103からステップS107までの処理が再度実行される。
一方、推定温度Tesが目標温度Ttar以上である場合(ステップS107:YES)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にあると判断し、リレー14を開状態へ制御するとともに通知ランプ25を消灯状態へ制御する(ステップS108)。ステップS108の処理が終了すると、制御部20は、保温処理へと移行する。このとき、インテークヒーター11は、バッテリー7からの電力供給が遮断された非通電状態となり、外気への放熱によって温度が低下し始める。
図4を参照して保温処理について説明する。図4に示すように、保温処理では、まず、保温時間計時部40が保温時間Skの計時を開始する(ステップS201)。次に、非通電時間計時部39が非通電時間Sfの計時を開始する(ステップS202)。次に、温度推定部35が外気温Taと非通電時間Sfとを取得し、これら外気温Taおよび非通電時間Sfに基づいて推定温度Tesを演算する(ステップS203)。
このステップS203において、温度推定部35は、例えば、外気温Taおよび非通電時間Sfをパラメーターに含む演算モデルを用いてインテークヒーター11の推定温度Tesを演算する。温度推定部35は、一例として、外気温Taに基づくパラメーターと非通電時間Sfに基づくパラメーターとを乗算することによりインテークヒーター11の低下温度ΔT2を演算し、この低下温度ΔT2を目標温度Ttarから減算することにより推定温度Tesを演算する。インテークヒーター11は、外気温Taが低いほど単位時間あたりの低下温度が大きくなり、また、非通電時間Sfが長いほど外気温に近くなる。そのため、外気温Taと非通電時間Sfとに基づいて推定温度Tesが演算されることにより、非通電時における推定温度Tesの精度が高まる。
次に、比較判断部36が、推定温度Tesと下限温度Tminとを比較する(ステップS204)。推定温度Tesが下限温度Tminよりも高い場合(ステップS204:NO)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にあると判断し、リレー14を開状態に維持する。この場合、ステップS203の処理が再度行われる。
一方、推定温度Tesが下限温度Tmin以下である場合(ステップS204:YES)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にないと判断し、リレー14を再び閉状態へ制御するとともに通知ランプ25を点灯状態へ制御する(ステップS205)。これにより、インテークヒーター11への電力供給が再開され、インテークヒーター11が再び昇温する。この際、非通電時間計時部39は、非通電時間Sfをリセットする。そして、電力演算部32による電圧値Eiの取得および消費電力Piの演算(ステップS206)、電力量演算部33による消費電力量Wiの演算(ステップS207)、総電力量演算部34による総消費電力量Wnの演算(ステップS208)が行われたのち、温度推定部35による推定温度Tesの演算が行われる(ステップS209)。このステップS209において、温度推定部35は、例えば、ステップS208にて演算された総消費電力量Wnに基づく上昇温度ΔT1(=Wn/K)を下限温度Tminに加算することにより推定温度Tesを演算する。
次に、比較判断部36が、推定温度Tesと目標温度Ttarとを比較する(ステップS210)。推定温度Tesが目標温度Ttarよりも低い場合(ステップS210:NO)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にないと判断し、リレー14を閉状態に維持する。この場合、ステップS206からステップS210までの処理が再度実行される。
一方、推定温度Tesが目標温度Ttar以上である場合(ステップS210:YES)、比較判断部36は、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態にあると判断し、リレー14を開状態へ制御するとともに通知ランプ25を消灯状態へ制御する(ステップS211)。このとき、インテークヒーター11は、バッテリー7からの電力供給が遮断された非通電状態となり、外気への放熱によって温度が低下し始める。そして、再びステップS202の処理が実行される。
こうした始動補助処理において、制御部20は、エンジン5が始動された場合の他、ステップS201において計時を開始した保温時間Skが予め設定された強制終了時間Smaxに到達するとリレー14を開状態に制御して始動補助処理を強制的に終了する。強制終了時間Smaxは、例えば、バッテリー7の放電が繰り返されるという観点から保温処理に起因したバッテリー7の劣化を抑えることが可能な時間である。
また、制御部20は、保温処理において、ステップS206において取得する電圧値Eiが下限電圧値Eminに到達するとリレー14を開状態へ制御して始動補助処理を強制的に終了する。下限電圧値Eminは、保温処理に起因したバッテリー7の出力電圧の過度な低下を抑えることが可能な電圧値であって、例えば外気温0℃で冷間始動した場合に初期昇温処理の処理時間が標準時間よりも所定時間だけ長くなる電圧値である。標準時間は、バッテリーの定格電圧にて初期昇温処理を行った場合の処理時間である。
図5を参照して、始動補助システム10の作用について説明する。
図5に示すように、時刻t0から初期昇温処理が開始されると、時刻t1において推定温度Tesが下限温度Tminよりも高くなり、やがて時刻t2において推定温度Tesが目標温度Ttarに到達する。この時刻t2において、リレー14が閉状態から開状態へと制御されることで初期昇温処理が終了して保温処理へと移行する。時刻t2以降、推定温度Tesは、インテークヒーター11の外気への放熱にともない低下していく。
やがて、時刻t3において推定温度Tesが下限温度Tminまで低下すると、リレー14が開状態から閉状態へと制御され、インテークヒーター11に対する電力供給が再開される。これにより、インテークヒーター11が目標温度Ttarに向けて再び昇温する。そして、時刻t4において推定温度Tesが再び目標温度Ttarに到達すると、リレー14が閉状態から開状態へと制御される。このように保温処理においては、推定温度Tesに基づくリレー14の開閉が繰り返されることで推定温度Tesが下限温度Tminと目標温度Ttarとの間に保持される。これにより、インテークヒーター11は、エンジン5の始動を補助可能な状態に維持される。
上記実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)インテークヒーター11の温度が下限温度Tminと目標温度Ttarとの間に保持されることから、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態に維持される。その結果、例えば運行開始前の点検に多くの時間を費やしたとしても、エンジン5の始動補助をより確実に行うことができる。
(2)インテークヒーター11は、非通電時間Sfが長いほど外気温に近くなる。そのため、温度推定部35が非通電時間Sfに基づいて推定温度Tesを演算することにより、非通電時における推定温度Tesの精度を高めることができる。
(3)インテークヒーター11は、非通電時、外気温Taが低いほど単位時間あたりに低下する温度が大きくなる。上記構成のように、温度推定部35が外気温Taと非通電時間Sfとに基づき推定温度Tesを演算することで非通電時における推定温度Tesの精度を高めることができる。これにより、推定温度Tesと実際の温度との誤差が小さくなることから、インテークヒーター11がエンジン5の始動を補助可能な状態に維持されやすくなる。また、インテークヒーター11への電力供給再開後における推定温度Tesの精度も高まることから、インテークヒーター11の溶損をより確実に抑えることもできる。こうした効果は、保温処理でリレー14の開閉が繰り返されるほど顕著なものとなる。
(4)保温処理開始から経過時間である保温時間Skが強制終了時間Smaxに到達すると始動補助処理が強制的に終了する。これにより、バッテリー7の放電が過度に繰り返されることが抑えられ、保温処理に起因したバッテリー7の劣化を抑えることができる。
(5)バッテリー7の電圧値Eiが下限電圧値Eminに到達すると始動補助処理が強制的に終了する。これにより、インテークヒーター11への電力供給によってバッテリー7の出力電圧が過度に低下することをより確実に抑えることができる。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・保温処理において、制御部20は、バッテリー7の電圧値Eiに拘わらずインテークヒーター11への電力供給を繰り返してもよいし、保温時間Skに拘わらずインテークヒーター11への電力供給を繰り返してもよい。また、制御部20は、例えば、インテークヒーター11への電力供給が繰り返される回数を予め保持し、その保持した回数だけインテークヒーター11への電力供給が行われると始動補助処理を終了してもよい。
・目標温度Ttarと外気温Taとの温度差が大きいため、電力供給停止後におけるインテークヒーター11の温度推移に外気温が与える影響がさほど大きくはない。そのため、温度推定部35は、非通電時の推定温度Tesを非通電時間Sfのみに基づき演算してもよい。こうした構成であっても、上記(1)に準ずる効果を得ることができる。
・インテークヒーターは、燃焼前の吸気を加熱するものであればよく、吸気通路6を通る吸気を加熱するインテークヒーター11に限らず、例えば、エンジン5の燃焼室内の空気を加熱するグロープラグで構成されるインテークヒーターであってもよい。
・保温処理において、総電力量演算部34は、下限温度Tminに相当する電力量Wn1(=Tmin×K)を初期値として総消費電力量Wnを演算してもよい。この場合、温度推定部35は、上昇温度ΔT1(=Wn/K)を推定温度Tesとして演算する。こうした構成であっても、上記(1)に準ずる効果を得ることができる。
・制御部20は、抵抗値取得部として、インテークヒーター11の抵抗値Rを一定の値として記憶している。これに限らず、制御部20は、推定温度Tesに基づいて抵抗値Rを演算する抵抗値取得部を備えていてもよい。こうした構成によれば、推定温度Tesの精度がさらに高まる。
・制御部20は、外気温Taが低いほど低い温度の下限温度Tminを設定する下限温度設定部を備えていてもよい。また、制御部20は、外気温Taが低いほど高い温度の目標温度Ttarを設定する目標温度設定部を備えていてもよい。
・制御部20は、保温処理において、リレー14が開状態にあるときに、例えば非通電時間Sfに基づいて一時的にリレー14を閉状態に制御してもよい。こうした構成によれば、推定温度Tesが下限温度Tminに到達するまでの時間を長くすることができる。
5…エンジン、6…吸気通路、7…バッテリー、10…始動補助システム、11…インテークヒーター、12…電路、14…リレー、20…制御部、21…イグニッションスイッチ、22…外気温センサー、23…冷却水温センサー、24…電圧センサー、25…通知ランプ、31…要否判断部、32…電力演算部、33…電力量演算部、34…総電力量演算部、35…温度推定部、36…比較判断部、37…リレー駆動部、38…ランプ駆動部、39…非通電時間計時部、40…保温時間計時部。

Claims (4)

  1. バッテリーからの電力供給を受けて昇温するインテークヒーターと、
    前記バッテリーと前記インテークヒーターとを接続する電路を開閉するリレーと、
    前記リレーの開閉を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記インテークヒーターの推定温度を演算する温度推定部と、
    前記リレーが開状態にある非通電時間を計時する非通電時間計時部とを備え、
    前記推定温度が目標温度まで上昇すると前記リレーを閉状態から開状態へ制御し、前記推定温度が下限温度まで低下すると前記リレーを開状態から閉状態へ制御し、
    前記温度推定部は、
    前記リレーが開状態にあるとき、前記非通電時間に基づいて前記推定温度を演算する
    エンジンの始動補助システム。
  2. 外気温を検出する外気温検出部を備え、
    前記温度推定部は、
    前記リレーが開状態にあるとき、前記外気温と前記非通電時間とに基づいて前記推定温度を演算する
    請求項に記載のエンジンの始動補助システム。
  3. 前記制御部は、
    前記インテークヒーターの保温時間を計時する保温時間計時部を備え、
    前記保温時間が強制終了時間に到達すると前記リレーを開状態に制御する
    請求項1または2に記載のエンジンの始動補助システム。
  4. 前記バッテリーの電圧値を検出する電圧検出部を備え、
    前記制御部は、
    前記インテークヒーターの保温中に前記電圧値が下限電圧値まで低下すると前記リレーを開状態に制御する
    請求項1〜のいずれか一項に記載のエンジンの始動補助システム。
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