JP3814898B2 - 電子メール文書変換装置および電子メール文書変換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、文字修飾を含む文書データを電子メールで送信するに際して、電子メール送信用の文書データに変換する電子メール文書変換装置及び電子メール文書変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワードプロセッサ専用機を用いて、あるいは、ワードプロセッサ用ソフトがインストールされたパーソナルコンピュータを用いて作成された文書を電子メールで送信するに際しては、所定の文書データ、例えば、MS−DOS標準テキストファイル(「MS−DOS」はマイクロソフト社の商標である〔以下同様〕)に変換して送信している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術では以下のような問題があった。
【0004】
すなわち、上記技術では、MS−DOS標準テキスト・ファイルに変換されるのがJISコードに定められている文字や記号のみであるため、ワードプロセッサで作成された文書データ中にアンダーライン、網かけなどの文字修飾が含まれていても、電子メールで受信された文書中では削除されてしまう。
【0005】
そのため、文書中で強調したい部分が判らなくなるなど、文書作成時の文書の意図が損なわれた状態で送信されてしまうという問題があった。
【0006】
そこで、この発明の課題は、前記の課題を解決し、電子メールの送信に際して文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図が維持されやすくすることにある。
【0007】
また、この発明の別の課題は、さらに、文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図が一見してイメージしやすいようにすることにある。
【0008】
この発明の別の課題は、さらに、文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図がより十分に維持されるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電子メール文書変換装置は、文字修飾を含む文書データを1行分ずつ読み出し、電子メール送信用で文字修飾を含まない文書データに変換する第1の変換手段と、前記第1の変換手段により変換の対象とされた行に文字修飾が含まれている場合は、文字修飾を含まないように変換された行の次の行に空白行を1行挿入する空白行挿入手段と、文字修飾が含まれている1行分の文書データについて、一文字ずつ文字修飾の種別を判別し、文字修飾の種別と所定の記号コードが対応付けられた変換テーブルを用いて、文字修飾を当該文字修飾と対応する記号コードに変換し、前記空白行挿入手段により挿入された空白行の同一桁位置に書き込む第2の変換手段と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る電子メール文書変換方法は、コンピュータによって文書データを電子メールの文書に変換する電子メール文書変換方法であって、文字修飾を含む文書データを1行分ずつ読み出し、電子メール送信用で文字修飾を含まない文書データに変換する第1の変換ステップと、前記第1の変換ステップにより変換の対象とされた行に文字修飾が含まれている場合は、文字修飾を含まないように変換された行の次の行に空白行を1行挿入する空白行挿入ステップと、文字修飾が含まれている1行分の文書データについて、一文字ずつ文字修飾の種別を判別し、文字修飾の種別と所定の記号コードが対応付けられた変換テーブルを用いて、文字修飾を当該文字修飾と対応する記号コードに変換し、前記空白行挿入ステップにより挿入された空白行の同一桁位置に書き込む第2の変換ステップと、を備えていることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
〔発明の実施の形態1〕
まず、構成について説明する。
【0029】
図1に示すように、符号1は、この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置であり、例えば、パーソナル・コンピュータなどである。
【0030】
この電子メール送信装置1は、CPU2、入力装置3、表示装置4、印刷装置5、RAM6、記憶装置7及び通信制御装置8が、バス等9で接続されている。
【0031】
記憶装置7は、プログラム、データなどが予め記憶されている記憶媒体71を有しており、この記憶媒体71は磁気的、光学的記憶媒体、若しくは半導体メモリで構成されている。この記憶媒体71は記憶装置7に固定的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものである。また、記憶媒体71に記憶するプログラム、データ等は、通信回線などを介して接続された他の機器から受信して記憶する構成にしてもよく、更に、通信回線などを介して接続された他の機器側に記憶媒体71を備えた記憶装置7を設け、この記憶媒体71に記憶されているプログラム、データを通信回線を介して使用する構成にしてもよい。
【0032】
CPU2は、ROM(図示省略)に格納されているBIOSなどの基本プログラム、前記記憶装置7に格納されているOS(この例ではMS−DOSやWindows95〔「Windows95」はマイクロソフト社の商標である〕)、及び前記通信ソフトなどのプログラムに基づいて各種の演算や各部の制御を行う。
【0033】
入力装置3は例えばキーボードであり、表示装置4はCRT、LCDなどである。
【0034】
通信制御装置8は、公衆回線や所定のネットワークと電子メール送信装置1とを接続し、データ伝送を制御する。
【0035】
RAM6には、図2に示すように、前記通信ソフトに含まれているMS−DOS変換テーブル61が読み込まれる。
【0036】
MS−DOS変換テーブル61は、ワードプロセッサで作成された文書データ中に含まれている各種文字修飾と各種記号のJISコードとを対応付けたデータなどにより構成される(後述)。
【0037】
また、RAM6には、宛先バッファ62、表題バッファ63、文面バッファ64も形成される。宛先バッファ62は電子メールの送信先に関するデータのバッファ・メモリとなるものであり、表題バッファ63は送信する電子メールの表題に関するデータのバッファ・メモリとなるものであり、文面バッファ64は送信する電子メールの本文に関するデータのバッファ・メモリとなるものである。
【0038】
図3に具体例を示すように、MS−DOS変換テーブル61には、文字修飾の種別と、記号のJISコードとが対応付けられて記憶されている。
【0039】
この例では、図3に示すように、「アンダーライン」と「 ̄(オーバーバー)」(JIS2131)、「網かけ」と「※」(JIS2228)、「白抜き(袋文字)」と「□」(JIS2222)、「影付き」と「〓」(JIS222E)、「太文字」と「◎」(JIS217D)、「斜体」と「/」(JIS213F)、「反転」と「■」(JIS2223)、とが対応付けられて記憶されている。
【0040】
次に、動作について説明する。
【0041】
図4は電子メール送信装置1の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートに記載した各機能を実現するプログラムはCPU2が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶媒体71に記憶されている。
【0042】
図4に示すように、電子メールを送信するには、メールモードの所定の起動動作(ステップS1)を行う。これにより、表示装置4には、所定のメイン画面「メール機能選択待ち」が表示される(ステップS2)。次に、入力装置(キーボード)3のファンクションキーF1を操作すると(ステップS3)、「入力、送信待ち」が画面表示される(ステップS4)。
【0043】
この「入力、送信待ち」画面でファンクションキーF1を操作すると(ステップS5)、「文書指定待ち」が画面表示される(ステップS6)。この「文書指定待ち」では「呼び出す文書を選択して下さい。」というメッセージが表示され、「カーソルキー+実行」の操作により(ステップS7)、所望のワープロ文書のファイルを選択すると、「MS−DOSテキスト変換待ち」が画面表示される(ステップS8)。
【0044】
「MS−DOSテキスト変換待ち」で「開始キー」の操作により(ステップS9)、選択されたワープロ文書のデータをMS−DOS標準テキストファイルに変換する(ステップS10〔後述〕)。そして、この変換後の文書データは文面バッファ64に格納される(ステップS11)。
【0045】
「MS−DOSテキスト変換待ち」で「中止キー」を操作すると(ステップS12)、前記のワープロ文書の選択が解除され、ステップS7に戻る。そして、文面バッファ64への格納(ステップS11)後、前記ステップS4に戻る(ステップS13)。
【0046】
そして、「入力、送信待ち」画面(ステップS4)で、ファンクションキーF2を操作すると(ステップS12)、宛先、表題、文面バッファ62、63、64の内容をチェックし(ステップS13)、不正でないときは所定の送信動作に移行して電子メールの送信が行われる(ステップS14)。
【0047】
なお、送信後、所定のメールモード終了操作(ステップS15)がされない限り、「メール機能選択待ち」画面に戻る(ステップS2)。
【0048】
次に、前記のMS−DOS標準テキストファイルへの変換操作(ステップS10)について詳細に説明する。
【0049】
図5のフローチャートに示すように、MS−DOS標準テキストファイルへの変換(ステップS10)は、まず、ステップS7で選択されたワープロ文書のデータを1行分読み出す(ステップS21)。そして、この1行分の文書データに対し、周知のMS−DOS標準テキストファイル変換を行う(ステップS22)。そして、変換前の1行分の文書データ中に文字修飾が含まれているか否かを判断して(ステップS23)、含まれているときは、変換後の文書データの当該行の下に空白行を1行挿入する(ステップS24)。
【0050】
そして、文字修飾が含まれている1行分の文書データ中で、文字修飾の種別を1文字づつ判別する(ステップS25)。1文字づつ判別するのは、同一行で複数種類の文字修飾が含まれている場合があるからである。
【0051】
そして、判別した文字修飾に対応して登録されている記号のJISコードが、MS−DOS変換テーブル61から読み出される(ステップS26)。そして、読み出された記号のJISコードが文字修飾の付されていた文字の真下に配置されるように、前記の空白行の同一桁位置に書き込む(ステップS27)。こうして1行分の文書データ中に含まれる全ての文字修飾について、対応する記号コードの書き込みが終了したときは(ステップS28)、次の行の文書データについて前記ステップS21以下の処理がなされ(ステップS29)、全ての行について同様の処理が行われる。
【0052】
図6には、MS−DOS変換テーブル61により文書中の文字修飾を、対応する記号へ変換する場合の具体例を示している。
【0053】
同図に示すように、1番目の文字修飾例は、「アンダーライン」である。これは、「 ̄(オーバーバー)」(JIS2131)に変換すれば、変換記号は次の行の文字修飾の付されていた文字の真下に配置されるから、アンダーラインに近いイメージとなる。
【0054】
2番目の文字修飾例は、「網かけ」である。これは、「※」(JIS2228)に変換すれば、網かけはドットの集合で表されるので、イメージに近い。
【0055】
3番目の文字修飾例は、「白抜き(袋文字)」である。これは、「□」(JIS2222)に変換すれば、「□」は四角形状の囲み線の中が空白であるので、白抜き(袋文字)のイメージに近い。
【0056】
4番目の文字修飾例は、「斜体」である。これは、「/」(JIS213F)に変換すれば、「/」が斜めであるため斜体のイメージに近い。
【0057】
5番目の文字修飾例は、「反転」である。これは、「■」(JIS2223)に変換すれば、反転は文字の周りが塗りつぶされるので反転のイメージに近い。
【0058】
この発明の実施の形態1によれば、ワープロで作成した文書データをMS−DOS標準テキストファイルへ変換をするに際し、文字修飾は、その種別に応じて所定の記号のJISコードに変換する。そして、この記号のJISコードは変換後の文書中の所定位置に配置される。そして、文字修飾に基づいて変換された記号の種別と、その配置位置により、文字修飾の種別の表現と、その文字修飾が施された文字とを表現することができるので、電子メールの送信に際して文書データ中の文字修飾が削除されても、文書の意図が維持されやすい。
【0059】
また、JISコードが配されるのは、文字修飾が含まれている行の真下に一行挿入し、この挿入行中で文字修飾が付されている文字の真下の位置である。従って、文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図が一見してイメージしやすい。
【0060】
なお、JISコードは、文字修飾が含まれている行の真上に一行挿入し、この挿入行中で文字修飾が付されている文字の真上の位置に配してもよい。
【0061】
また、上記の例では、横書きの例を示しているが、縦書きの場合は、文字修飾が含まれている行の右又は左に一行挿入し、この挿入行中で文字修飾が付されている文字の右又は左の位置に対応する記号のJISコードを配置してもよい。
【0062】
これらの場合も、文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図が一見してイメージしやすい。
【0063】
〔発明の実施の形態2〕
まず、構成について説明する。
【0064】
この例では、前記の例の通信ソフト中に文字修飾変換設定ファイル65が含まれていて、図7に示すようにRAM6に読み込まれる。
【0065】
この文字修飾変換設定ファイル65は、MS−DOS変換設定テーブル61中の文字修飾と、それに対応する記号のJISコードとの対応関係を、使用者の所望どおりに組替えるためのファイルである。
【0066】
その他の構成については、前記発明の実施の形態1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0067】
次に、動作について説明する。
【0068】
図8はこの発明の実施の形態2にかかる電子メール送信装置1の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートに記載した各機能を実現するプログラムはCPU2が読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶媒体71に記憶されている。
【0069】
図8に示すように、前記の例のメイン画面「メール機能選択待ち」(ステップS2)で、ファンクションキーF4を操作すると(ステップS31)、「MS−DOS変換設定待ち」画面となる(ステップS32)。画面の所定の指示に従って、カーソルキー+文字入力+実行の操作で、設定されている特定種類の文字修飾に対応する記号のJISコードを使用者の所望に設定してMS−DOS変換テーブル61を更新することができる(ステップS34)。その後、所定のメールモード終了操作がされないときは、「メール機能選択待ち」(ステップS2)に戻る。
【0070】
この発明の実施の形態2にかかる電子メール送信装置1によれば、文字修飾の種別に対応する記号のJISコードの種別を予め所望に設定することができるので、好みや感性により特定の文字修飾のイメージの代用として最も適切と使用者が思うデザインの記号を選択でき、文書データ中の文字修飾が削除されても文書の意図がより十分に維持される。
【0071】
その他の作用については、図4〜図6を参照して説明した発明の実施の形態1と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0072】
【発明の効果】
請求項1および請求項2に記載の発明によれば、電子メールの送信に際して文書データ中の文字修飾が削除されても、文書の意図が維持されやすく、また文書の意図が一見してイメージしやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置の構成を説明するブロック図。
【図2】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置のRAMの構成を説明する図。
【図3】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置のMS−DOS変換テーブルの例を示す図。
【図4】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置の動作を説明するフローチャート。
【図5】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置の動作を説明するフローチャート。
【図6】この発明の実施の形態1にかかる電子メール送信装置の動作を説明する図。
【図7】この発明の実施の形態2にかかる電子メール送信装置のRAMの構成を説明する図。
【図8】この発明の実施の形態2にかかる電子メール送信装置の動作を説明するフローチャート。
【符号の説明】
1 電子メール送信装置
2 CPU
3 入力装置
4 表示装置
6 RAM
61 MS−DOS変換テーブル
65 文字修飾変換設定ファイル
7 記憶装置
71 記憶媒体
Claims (2)
- 文字修飾を含む文書データを1行分ずつ読み出し、電子メール送信用で文字修飾を含まない文書データに変換する第1の変換手段と、
前記第1の変換手段により変換の対象とされた行に文字修飾が含まれている場合は、文字修飾を含まないように変換された行の次の行に空白行を1行挿入する空白行挿入手段と、
文字修飾が含まれている1行分の文書データについて、一文字ずつ文字修飾の種別を判別し、文字修飾の種別と所定の記号コードが対応付けられた変換テーブルを用いて、文字修飾を当該文字修飾と対応する記号コードに変換し、前記空白行挿入手段により挿入された空白行の同一桁位置に書き込む第2の変換手段と、
を備えていることを特徴とする電子メール文書変換装置。 - コンピュータによって文書データを電子メールの文書に変換する電子メール文書変換方法であって、
文字修飾を含む文書データを1行分ずつ読み出し、電子メール送信用で文字修飾を含まない文書データに変換する第1の変換ステップと、
前記第1の変換ステップにより変換の対象とされた行に文字修飾が含まれている場合は、文字修飾を含まないように変換された行の次の行に空白行を1行挿入する空白行挿入ステップと、
文字修飾が含まれている1行分の文書データについて、一文字ずつ文字修飾の種別を判別し、文字修飾の種別と所定の記号コードが対応付けられた変換テーブルを用いて、文字修飾を当該文字修飾と対応する記号コードに変換し、前記空白行挿入ステップにより挿入された空白行の同一桁位置に書き込む第2の変換ステップと、
を備えていることを特徴とする電子メール文書変換方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32297796A JP3814898B2 (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 電子メール文書変換装置および電子メール文書変換方法 |
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JP32297796A JP3814898B2 (ja) | 1996-12-03 | 1996-12-03 | 電子メール文書変換装置および電子メール文書変換方法 |
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JPH10161995A JPH10161995A (ja) | 1998-06-19 |
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JP2007164368A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Sunmoretec Co Ltd | 文書作成方法および文書作成装置 |
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