JP3779805B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロコンピュータを用いた娯楽機械に関し、特に、回転リールの停止制御が容易であると共に、楽しみ方のバリエーションも増加できるスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンは、通常、以下のような手順で動作している。
遊戯者がコインを投入した後、スタートレバーを操作すると、これに応答してその瞬間の乱数値がサンプリングされる。次に、乱数値を入賞テーブル中の数値と比較して、その回のゲームの当否や、大当たり、中当たり、小当たりなどの入賞ランクを決定する。なお、各入賞ランクに対応する絵柄は、固定化されており、法的に使用可能な7種類の絵柄のうち、例えば、大当たり絵柄としてAとB、中当たり絵柄としてC、小当たり絵柄として配当枚数毎にDとEとFとGのように確定的に対応付けられている。
【0003】
スタートレバーの操作により回転リールが回転した後、遊戯者がストップボタンを押すと、複数の回転リールが順次停止して、表示窓の停止ライン上に適宜な絵柄(A〜G)が表れる。但し、各回のゲームの当否や入賞ランクは、既に、スタートレバー操作時に決定されているので、その決定値に合致するように、各回転リールの停止制御が行われる。
具体的には、ストップボタンが押される毎に、所定コマ数内に当該入賞ランクに対応した当たり絵柄が存在するか否かが判定され、当たり絵柄が存在すれば、その絵柄を引き込んで停止させ、当たり絵柄が存在しなければ、外れ絵柄を引き込んで停止させるようにしている。
【0004】
なお、各回転リールには、回転方向に21個の表示欄が設けられているが、配置できる大当たり絵柄の個数が法的に制限されているので、例えば、第1の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(1個,2個)配置し、第2の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(2個,1個)配置し、第3の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(2個,1個)配置するようにしている。すなわち、大当たり絵柄(A,B)の表示数は、子当たり絵柄(D〜G)に比べて格段に少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来のスロットマシンでは、各入賞ランクに対応する絵柄が固定化されているので、3つの回転リールに描かれた絵柄の揃い方のみによって各回のゲーム価値(コイン払出し枚数など)が画一的に決まることになり、ゲームの楽しさに制限があった。
また、従来のスロットマシンでは、各入賞ランクに対応する当たり絵柄を確定的に関連付けているので、回転リールを停止させる際に停止制御の自由度が低いという問題点もあった。
【0006】
すなわち、該当する絵柄が所定コマ数内に存在しないときには、外れ絵柄で停止させるしかないので、せっかくの当たり状態を逃してしまうことになった。特に、大当たり状態や中当たり状態の場合には、対応する絵柄の表示数が非常に少ないので、当たり絵柄を揃えることができない場合が多かった。なお、かかる問題点に対処するため、大当たり状態や中当たり状態については、次回以降のゲームに持ち越すことができるが、たとえ当たり状態を持ち越すとしても、なるべく早く当たり絵柄を揃えることができるのが望ましい。
本発明は、これらの問題点に着目してなされたものであって、楽しみのバリエーションを増加させると共に、停止制御の自由度が高く、当たり状態の逃がし回数や当たり状態の持ち越し回数を少なくしたスロットマシンを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、絵柄の揃い方のみによってゲーム価値を決定するのではなく、絵柄の揃い方と、表示手段の表示内容とによって、その回のゲーム価値を最終的に確定するようにしている。すなわち、本発明は、スタート操作に応答して複数個の回転リールが回転し、ストップ操作に応答して各回転リールが停止するスロットマシンにおいて、このスロットマシンは、スタートレバー或いは最初のストップボタンの操作に基づき、今回のゲームが外れ状態であるか或いはゲーム価値の異なる複数段階の入賞ランクの内のいずれの当たり状態であるかを決定し、停止ライン位置から起算した所定範囲内に当該入賞ランクに対応した当たり絵柄が存在する状態でストップボタンが押された場合には、その当たり絵柄を引き込んで回転リールを停止させるものであって、入賞ランクの異なる大当たり絵柄と中当たり絵柄に、それぞれ別々の絵柄を対応させるのではなく、特定一群の絵柄を、大当たり及び中当たり兼用の絵柄として対応づけておくことで、前記決定が大当たり或いは中当たりのときは、前記所定範囲内に前記兼用の当たり絵柄が存在する場合には、その当たり絵柄が停止ライン上に来るように各回転リールを停止制御する停止手段と、前記決定に基づいて、自らの表示内容によって、大当たり状態であるか中当たり状態であるかを報知する表示手段とを備え、回転リールによる絵柄の揃い方と、前記表示手段の表示内容とによって、その回のゲーム価値を最終的に確定するようにしている。
【0008】
このように構成した場合には、大当たり絵柄と中当たり絵柄に、それぞれ別々の絵柄を対応させるのではなく、特定一群の絵柄(例えば、AとBとCとする)を、大当たり及び中当たりの絵柄として対応づけることができる。そして、大当たり状態であるか、中当たり状態であるかは、例えば、絵柄が揃った後に、改めて表示手段を用いて報知することができる。このように、本発明では、大当たり及び中当たりの絵柄として特定一群の絵柄を対応づけることにより、当たり絵柄を引き込むことが比較的容易となり、当たり状態を何回も持ち越すことなく、従来より素早く、当たり状態を発生させることが可能となる。
【0009】
また、特許を請求しないが、本発明の表示手段は、複数段階の当たり状態のうち、比較的ゲーム価値が低い状態の場合に、自らの表示内容によって、コイン払出し枚数を報知するものであっても良い。この発明の場合には、回転リールの絵柄だけではコインの払出し枚数が決まらないので、新しいゲーム性を実現することができる。表示手段は、例えば、LEDや液晶などによる表示装置であるが、全ての回転リールが停止した後に、その回の当たり状態を報知しても良いし、回転リールが停止する以前に、その回の当たり状態を報知しても良い。リール停止後に報知する前者の場合には、遊戯者は、先ず、当たり絵柄が揃ったことによって喜びを感じ、その後、更なる期待感をもって表示手段の表示内容を注視することができる。このため、表示手段は、いきなり当たり状態を確定させるのではなく、規則的又は不規則的に表示内容を循環させた後に当たり状態を確定させるのが好ましい。なお、表示手段の表示内容には、必要に応じて、外れ状態の表示を含ませても良い。
【0010】
一方、リール停止前に報知する後者の場合には、例えば、1番目又は2番目の回転リールが停止して、該当する絵柄を引き込んだ段階で、その回のゲームが大当たり状態であるか中当たり状態であるかを報知すれば良い。この場合、遊戯者は、当たり状態であることを確認した上で、それ以降の回転リールを停止させることができるので、いつも以上に緊張感をもって停止操作をすることができ、ゲームの楽しさのバリエーションが増える。なお、表示手段の表示内容は、決定手段の決定が当たり状態である場合にだけ、当たり状態を正しく報知するのでも良いし、特定一群の絵柄のいずれかを1つ又は2つ引き込めた段階で、嘘の情報も含めて、当たり状態を報知するのでも良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について更に詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスロットマシンについて、その一例を示した外観図である。図示のスロットマシンSLには、複数種類の絵柄を描いた3個の回転リール1a〜1cが回転自在に設けられており、表示窓2には、各回転リール1a〜1cの絵柄が、回転方向に3列程度だけ見えるようになっている。
この表示窓2には、水平方向に3本(L1〜L3)、斜め方向に2本(L4,L5)の停止ラインが設けられていて、コイン投入口3から投入されるコインの枚数に応じて有効な停止ラインの本数が変わるようになっている。
コイン投入後、スタートレバー4を操作すると、3個の回転リール1a〜1cが回転を開始し、ストップボタン5a〜5cが押されるごとに、該当する回転リール1a〜1cが停止する。そして、停止ライン上に特定の絵柄が揃った場合には、表示部DISPが表示動作を開始して、その回のゲーム価値(コイン払出し枚数など)が確定されるようになっている。すなわち、このスロットマシンSLでは、停止ライン上に揃った絵柄のみによって各回のゲーム価値が確定されるのではなく、表示部DISPの表示内容に応じて、各回のゲーム価値が異なるようになっている。なお、受け皿6からは、表示部DISPなどで特定されたゲーム価値に応じて、所定枚数のコインが払い出される。
【0012】
図2は、図1に示す装置の内部構成図であり、このスロットマシンSLは、ROM7、RAM8、CPU9によるマイコン制御によって上記の動作を実現している。また、スロットマシンSLは、各回転リール1a〜1cをステッピングモータMによって回転させるモータ駆動部10と、位置センサ(図示せず)の出力に基づいて各回転リール1a〜1cの回転位置を検出する位置検出部11と、コイン投入口3からのコイン投入枚数を検出する枚数検出部12と、ストップボタン5a〜5cの操作を検出するストップ信号入力部13と、受け皿6にコインを払い出すコイン払出部14と、乱数発生部15と、LED又は液晶からなる表示部DISPとを備えている。
図示の通り、乱数発生部15は、詳細には、パルス発振器16と、発振パルスを計数するカウンタ17と、ラッチ信号LATCH に同期してカウンタ17の計数値を取り込むラッチ回路18とで構成されている。
位置センサは、各回転リール1a〜1c毎に設けられており、各回転リール1a〜1cが基準位置を通過するタイミングを検出するようになっている。したがって、CPU9は、この位置センサの出力と、ステッピングモータMに供給されるパルス数とによって、各回転リール1a〜1cの現在位置を知ることができる。
【0013】
このスロットマシンSLでは、通常ゲームの場合(図3参照)、停止ライン上にG−G−Gの絵柄が揃うと再ゲームとなるが、その他の絵柄が揃った場合には、それだけではコインの払出し枚数が確定されず、その後の表示部DISPの動作によってコインの払出し枚数などのゲーム価値が確定するようになっている。
すなわち、D−D−Dの絵柄が揃った場合には、15枚〜12枚のコインを受け取る権利を得たことになり、E−E−Eの絵柄が揃った場合には、8枚〜5枚のコインを受け取る権利を得たことになり、F−D,F−E,F−Fの絵柄が揃った場合には、4〜1枚のコインを受け取る権利を得たことになる。そして、実際のコイン払出し枚数は、表示部DISPによって示され、表示部DISPは、一定時間だけ表示内容を循環的に変化させた後、最終的にコインの払出し枚数を確定させるようにしている。なお、払出し枚数は、例えば、乱数値RND の下位2bitの値によって予め決定されている。
同様に、このスロットマシンSLでは、通常ゲームの場合(図3参照)、停止ライン上にA−A−A,B−B−B,C−C−Cの絵柄が揃ったことは、大当たり又は中当たりの権利を得たことになる。そして、表示部DISPは、前記の絵柄が揃った後に循環的な表示動作を開始して、一定時間後に大当たり状態か中当たり状態かを確定するようにしている。
【0014】
この実施例において中当たり状態とは、その後のゲームを、当たり確率が格段に高いレギュラー・ボーナス・ゲームに突入させる当たり状態を言う。図4に示すように、レギュラー・ボーナス・ゲーム中は、例えば、中央の停止ラインL1のみが有効となり(ST1)、中央の停止ラインL1に所定の絵柄が揃うと、15枚のコインが払い出される(ST2)。ここで、所定の絵柄とは、例えば、図5に示すように、G−G−G,A−G−G,B−G−G,C−G−Gであるが、当たり確率は、90%程度の高率に設定されている。なお、レギュラー・ボーナス・ゲームは、コイン15枚の払出し処理が8回行われるか、或いは、ゲーム回数が12回に達すると終了する(図4参照)。
【0015】
一方、この実施例において大当たり状態とは、その後のゲームを、中当たりの発生確率などが高く設定されたビッグ・ボーナス・ゲームに突入させる当たり状態を言う。図6に示すように、ビッグ・ボーナス・ゲーム中は、専用の当たりテーブル(図7)が参照されることにより、子当たり状態や中当たり状態の発生確率が通常ゲームの場合よりも格段に高くなる。また、通常ゲームでは、中当たり絵柄とはならない絵柄(G−G−G)が、レギュラー・ボーナス・ゲーム突入の絵柄となる。なお、ビッグ・ボーナス・ゲームは、レギュラー・ボーナス・ゲームに3回突入するか、ゲーム回数が30回に達すると終了する(図6参照)。このように、ビッグ・ボーナス・ゲーム中、最大3回までレギュラー・ボーナス・ゲームに突入するので、15枚のコイン払出し処理(図4のステップST2の処理)は、最大で24回(=8×3)行われる。
【0016】
続いて、上記のスロットマシンについて、図8に示すフローチャートに基づいて動作内容を説明する。なお、絵柄を揃えるべき停止ラインは、投入するコイン数に応じて、その有効ライン数が1ライン、3ライン、5ラインのように変化するが、以降の説明では、便宜上、中央の停止ラインL1のみが有効であると考える。
遊戯者がスタートレバー4を操作すると(ST11)、これに応答して、CPUは3個の回転リール1a〜1cの回転を開始させる(ST12)。次に、CPUは、遊戯者がストップボタン5a〜5cを押すのを待ち(ST13)、最初のストップボタン操作である場合には(ST14)、このストップボタン操作に応答して、その瞬間のカウンタ17の値を、乱数値 RNDとしてラッチ回路18に取り込む(ST15)。
【0017】
乱数値 RNDが特定されれば、CPUは、この乱数値 RNDを当たり参照テーブル(図3)の数値範囲と比較する。図3に示すように、当たり参照テーブルには、大当たり、中当たり、15〜12枚の小当たり、8〜5枚の子当たり、4〜1枚の子当たり、特殊当たりなどの6段階の入賞ランク毎に、該当する数値範囲(Li 〜Hi )が記憶されている。そこで、CPUは、ラッチした乱数値 RNDを、参照テーブルの数値範囲(Li 〜Hi )と比較して、今回のゲームの抽選結果データDHit を決定する(ST16)。また、子当たりの場合、ラッチした乱数値 RNDの下位2bitの値に基づいて、払出し枚数を決定する。
【0018】
なお、この実施例では図3に示す6段階の入賞ランクを想定しているので、抽選結果データDHit は、例えば図9に示す通りである。上位2bitは大当たり又は中当たりを示し、中位4bitは子当たりの具体的内容を示している。
参照テーブルの数値範囲と乱数値 RNDとの比較の結果、何らかの当たりである場合には、CPUは、その抽選結果データDHit を、図10に示すRAM中の当選フラグH領域とテーブルポインターP領域とに記憶する(ST16)。
【0019】
〔大当たりや中当たりの場合〕
いま、大当たりや中当たりゲームであった場合を想定すると、CPUは、先ず、該当する一群の当たり絵柄(A,B,C)のいずれかを停止ラインL1に引き込めるか否か、つまり、停止ラインL1の位置から起算した所定範囲内に、該当する当たり絵柄が存在するか否かを判定する(ST17)。そして、所定範囲内に当たり絵柄が存在する場合には、CPUは、当たり絵柄が停止ラインL1上に来るように回転リールを停止させる(ST18)。本実施例では、一群の絵柄(A,B,C)によって大当たり絵柄と中当たり絵柄を兼用しているので、各回転リールとも、従来より高い確度で、当たり絵柄を引き込むことが可能となる。
一方、所定範囲内に該当する当たり絵柄が存在しない場合には、CPUは、テーブルポインターPの値(10000000又は01000000)に基づいて、大当たり用又は中当たり用の停止制御テーブルを参照して回転リールを停止させる。例えば、図11に示す大当たり用の停止制御テーブルに基づいて第1リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「B」が停止ライン上に来るように回転リール1aを停止させる(ST19)。この停止制御の場合、CPUは、「B」が引き込めなければ「C」、「C」が引き込めなければ「D」のように、停止制御テーブルの優先順位にしたがって所定の絵柄で停止させる。
【0020】
最初のストップボタン停止により、停止ラインL1上に当たり絵柄(A,B,C)が引き込めた場合には、引き込めた絵柄(A,B,C)に対応して、引き込みフラグS(図10)の値を、例えば(01,10,11)に変化させる。なお、引き込みフラグSの値は、ゲーム開始時に毎回クリアされている。
最初のストップボタン停止により、停止ラインL1に当たり絵柄Aが引き込めたと仮定して説明を続けると、遊戯者が2個目のストップボタン5を押すと(ST13)、CPUの処理は、ステップST14からステップST17に移行し、引き込みフラグSの値(この例では01)に基づいて、当たり絵柄「A」を停止ラインL1上に引き込めるか否かを判定する(ST17)。そして、所定範囲内に当たり絵柄「A」が存在する場合には、CPUは、当たり絵柄「A」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST18)。
【0021】
一方、所定範囲内に当たり絵柄「A」が存在しない場合には、CPUは、引き込みフラグSの値を00にクリアすると共に、テーブルポインターPの値(10000000又は01000000)に基づいて、大当たり用又は中当たり用の停止制御テーブルを参照して回転リールを停止させる。例えば、図11に示す大当たり用の停止制御テーブルに基づいて第2リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「C」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST19)。この停止制御の場合、CPUは、「C」が引き込めなければ「B」、「B」が引き込めなければ「E」のように停止制御テーブルの優先順位にしたがって所定の絵柄で停止させる。
なお、最初のストップボタン操作において、当たり絵柄「A」を停止ラインL1に停止させることができなかった場合(この場合、引き込みフラグSの値は00である)も、CPUは、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照し、その優先順位にしたがって停止制御を行う。
【0022】
いま、2番目のストップボタン停止により、停止ラインL1上に当たり絵柄「A−A」が揃ったと仮定すると、引き込みフラグSの値は、クリアされず01のままである。そして、遊戯者が3個目のストップボタンを押した後(ST13)も同様であって、当たり絵柄の「A」を引き込める場合は、当たり絵柄「A」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST18)。一方、当たり絵柄の「A」を引き込めない場合には、CPUは、引き込みフラグSの値を00にクリアすると共に、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照する。例えば、図11の停止制御テーブルに基づいて第3リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「D」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST19)。
なお、停止ラインL1に当たり絵柄「A−A」が揃っていない場合(引き込みフラグSの値は、00である)も、CPUは、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照し、その優先順位にしたがって停止制御を行う。
【0023】
以上の停止制御の結果、3つのリールが全て停止すると(ST20)、CPUは、当初の当選結果の通り、停止ラインL1上にA−A−A,B−B−B,C−C−Cのいずれかの絵柄が揃ったか否かを、引き込みフラグSの値によって判定し、いずれかの絵柄が揃っていたら、次に、表示部DISPの動作を開始させる(ST21)。
表示部DISPの動作内容は、特に限定されないが、例えば、回転リールが回転しているかの如き表示をしたり、或いは、適宜な「大当たり表示」と「中当たり表示」を循環的に切り換えれば良い。なお、この回転速度や切り換え速度は、例えば、「最初は速く、その後は段々と遅く」というように不規則に変化させるのが好ましい。いずれにしても最終的には、抽選結果データDHit に対応した大当たり又は中当たりの表示を行って安定するが、遊戯者は、当たり絵柄が揃った後、今回のゲーム価値を確認するべく期待感をもって表示部DISPを注視するので、表示内容が確定するまでの時間を利用して、新たなゲーム性を実現することができる。
そして、表示部DISPの表示内容が停止した後、所定枚数のコインを払い戻すと共に、それ以降のゲームを、当たり確率の高い特別な動作モードに突入させる(ST22)。
【0024】
また、当初の当選結果の通りに停止ライン上に絵柄が揃ったことにより、テーブルポインターPの値をクリアする(ST22)。テーブルポインターPの値は、停止ライン上に所定の当たり絵柄を揃えることができた場合のみクリアすることとし、その他の場合は、元の状態のまま保持することにする。
当選フラグHの値も同様であって、停止ライン上に所定の当たり絵柄を揃えることができた場合には全bitをクリアし、その他の場合は、上位2bitを元の状態のまま保持することにする。そして、次回のゲームでは、その回の抽選結果データDHit と当選フラグHの値をOR演算して、新しい当選フラグHの値とする。
例えば、次回のゲームが4〜1枚の小当たりだとすると、この抽選結果データDHit 000001000 と当選フラグHの値10000000とがOR演算されて、当選フラグHの値が10001000となる。そして、このゲームでは、大当たり絵柄か4〜1枚用の子当たり絵柄が揃うように停止制御がされ、大当たり絵柄が揃わない限り、当選フラグHの最上位bitはクリアされない。つまり、大当たりや中当たりは、該当する絵柄が停止ライン上に揃うまで持ち越されるが、この持ち越し回数は、従来までに比べて少なくなる。
【0025】
〔小当たりの場合〕
小当たりの場合もほぼ同様であって、CPUは、当たり枚数に応じた抽選結果データDHit を、メモリの当選フラグ領域Hとテーブルポインター領域Pに記憶する(ST16)。そして、該当する絵柄で停止するように回転リールの停止位置を制御する一方(ST18)、これが不可能である場合には、テーブルポインターPが指示する停止制御テーブルを参照して、当該テーブルに規定されている優先順位にしたがって、停止絵柄を決定する。
【0026】
3つのリールが全て停止すると(ST20)、CPUは、先ず、当初の当選結果の通りに絵柄が揃ったか否かを判定する。そして、当たり絵柄が揃っている場合には、表示部DISPの表示動作を開始させ、ステップST15の処理でラッチした乱数値RND の下位2bitの値に応じた払出し枚数を表示する(ST21)。表示方法は適宜に設定されるが、例えば、12→13→14→15→12のように、数字を何回か循環させた後に払出し枚数を確定するのが好ましい。そして、所定枚数のコインを払い戻すと共に、テーブルポインターPの値をクリアする(ST22)。
なお、3つのリールが停止した段階で、当たり絵柄を揃えることができなかった場合は、テーブルポインターPの値はクリアしないで保持する。但し、小当たりの当選フラグHは、当たり絵柄が揃ったか否かに拘わらずクリアすることにする。
【0027】
〔ハズレの場合〕
ステップST16の判定の結果、今回のゲームがハズレであった(つまり、抽選結果データDHit が00000000)場合には、CPUは、当選フラグ領域H及びテーブルポインタ領域Pを、それ以前の状態のままとする。このように、当選フラグ領域Hを、今回の抽選結果データDHit に基づいてクリアしないのは、大当たり状態や中当たり状態を前回のゲームから持ち越すためである。
その後、CPUは、テーブルポインターPが指示する停止制御テーブル(図11など)を参照して、当該テーブルに規定されている優先順位にしたがって、停止絵柄を決定する。上述したように、テーブルポインタ領域Pは、それ以前の状態のままであり、前回のゲームで該当する当たり絵柄が揃わなかった場合には、当たりゲーム(大、中、小)のときの値を保持したままである。
【0028】
そのため、今回のゲームがハズレゲームでも、当たりの停止制御テーブルに基づいた、或る規則性をもった絵柄が揃うことになり、遊戯者に新たな興味を与えることができて、ハズレゲーム期間の退屈さを解消することができる。すなわち、毎回、或る規則性をもった絵柄が揃うので、外見上は、当選状態が持ち越されているのと同等の動作となり、遊戯者は、大当たりゲームが持ち越されているのではないか、との期待感をもってゲームを楽しむことができる。但し、この状態は、あまり長く持続させるべきではないので、例えば、数回後にテーブルポインターPの値をクリアして、ハズレ用の停止制御をするのが好ましい。なお、ハズレ用の停止制御とは、大当たりゲームが持ち越されていないことが明らかに分かるような停止制御であり、具体的内容は、適宜に設定される。
【0029】
〔H領域やP領域のデータの推移〕
図12は、当選フラグ領域Hやテーブルポインタ領域Pの値の推移を示すフローチャートである。図12のフローチャートは図8と重複しており、図8のフローチャートについて、H領域やP領域Pのデータの推移を中心に示している。
ステップST16(図8)の処理によって抽選結果データDHit が決定されると、その値が0か否か(つまり、当たりか否か)が判定され(ST30)、何らかの当たりであれば、当選フラグ領域Hの値と抽選結果データDHit とがOR演算がされて、当選フラグ領域Hが書き替えられる(ST31)。また、テーブルポインタ領域Pにも同じ値が書き込まれる(ST31)。
その後、図8のステップST17〜ST20の処理が行われるが、具体的には、ST17がST32に対応し、ST18がST34に対応し、ST19がST33に対応する。
【0030】
全リールが停止した後は(ST35)、停止ライン上に、「大当たり絵柄」か或いは「中当たり絵柄」が揃ったか否かが判定され(ST36)、揃った場合には、テーブルポインタ領域Pのデータについて、当該「当たり絵柄(大、中)」に対応したbitを0クリアする(ST37)。そして、テーブルポインタ領域Pのデータを当選フラグ領域Hと同じにした後(ST37)、当選フラグ領域Hの下位6bitを0クリアする(ST40)。
一方、ステップST36の判定がNOの場合には、「小当たり絵柄」が揃ったか否かが判定され(ST38)、揃った場合には、テーブルポインタ領域Pのデータについて、当該「小当たり絵柄」に対応するbitを0クリアする(ST39)。なお、絵柄が揃わなかった場合には(ST38がNO)、ステップ39の処理がスキップされる。
その後、「小当たり絵柄」が揃ったか否かに拘わらず、当選フラグ領域Hの下位6bitがクリアされる(ST40)。明らかなように、この処理は、小当たりの当選状態を持ち越さないための処理である。
【0031】
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能である。
例えば、図13に示すように、D−D−Dの整列絵柄を、15枚と8枚と4枚の子当たり絵柄として使用し、E−E−Eの整列絵柄を、15枚と8枚の子当たり絵柄として使用するようにしても良い。この実施例の場合には、例えば、15枚当たりの場合に、絵柄D−D−Dか、絵柄E−E−Eを揃えれば良いので、停止制御の自由度が高まり、その分だけ当たり絵柄を揃えることが容易となる。また、絵柄Dや絵柄Eが3つ揃った段階では、最終的なゲーム価値が確定されていないので、遊戯者に新たな期待感を持たせることができる。
その他、カウンタ値をサンプリングして乱数値をラッチする処理(ST15)は、図8のフローチャートのように、必ずしも、最初のストップ操作(ST14)の直後に行う必要はなく、スタートレバーの操作(ST11)の直後に行ったのでも良いのは勿論である。
このような場合には、例えば、図1に示す表示部DISPを活用して、各回の停止目標絵柄を表示するのが好ましい。例えば、D−D−Dの子当たりやE−E−Eの子当たりのような場合に、表示部DISPにその旨を表示すれば、遊戯者は、停止させるべき目標絵柄を知って停止ボタンを操作することができるので、新たなゲーム性を実現できる。この実施例の場合、何らかの当たりが生じた時にだけ、目標絵柄を表示するのでも良いが、外れゲームでも緊張感を維持できるよう、外れの場合も含めて、毎回、目標絵柄を表示するようにしても良い。この場合には、表示内容に嘘が含まれることになるが、遊戯者は、毎回、期待感をもって停止ボタンを操作することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、楽しみのバリエーションを増加させると共に、停止制御の自由度が高く、当たり状態の逃がし回数や当たり状態の持ち越し回数を少なくしたスロットマシンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるスロットマシンSLの正面図である。
【図2】 図1のスロットマシンSLの内部構成図である。
【図3】 通常ゲーム中の参照テーブルの一例を図示したものである。
【図4】 中当たり後の動作内容を例示したフローチャートである。
【図5】 レギュラーボーナスゲーム中の参照テーブルを図示したものである。
【図6】 大当たり後の動作内容を例示したフローチャートである。
【図7】 ビッグボーナスゲーム中の参照テーブルを図示したものである。
【図8】 図1のスロットマシンSLの動作概要を示すフローチャートである。
【図9】 抽選結果データを例示したものである。
【図10】 当選フラグ(H) 領域とテーブルポインター(P) 領域を例示したものである。
【図11】 大当たり用の停止制御テーブルを例示したものである。
【図12】 H領域とP領域のデータの推移を示すフローチャートである。
【図13】 通常ゲーム中の参照テーブルの別の例を図示したものである。
【符号の説明】
SL スロットマシン
1a〜1c 回転リール
5a〜5c 停止手段(ストップボタン)
DISP 表示手段(表示部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロコンピュータを用いた娯楽機械に関し、特に、回転リールの停止制御が容易であると共に、楽しみ方のバリエーションも増加できるスロットマシンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のスロットマシンは、通常、以下のような手順で動作している。
遊戯者がコインを投入した後、スタートレバーを操作すると、これに応答してその瞬間の乱数値がサンプリングされる。次に、乱数値を入賞テーブル中の数値と比較して、その回のゲームの当否や、大当たり、中当たり、小当たりなどの入賞ランクを決定する。なお、各入賞ランクに対応する絵柄は、固定化されており、法的に使用可能な7種類の絵柄のうち、例えば、大当たり絵柄としてAとB、中当たり絵柄としてC、小当たり絵柄として配当枚数毎にDとEとFとGのように確定的に対応付けられている。
【0003】
スタートレバーの操作により回転リールが回転した後、遊戯者がストップボタンを押すと、複数の回転リールが順次停止して、表示窓の停止ライン上に適宜な絵柄(A〜G)が表れる。但し、各回のゲームの当否や入賞ランクは、既に、スタートレバー操作時に決定されているので、その決定値に合致するように、各回転リールの停止制御が行われる。
具体的には、ストップボタンが押される毎に、所定コマ数内に当該入賞ランクに対応した当たり絵柄が存在するか否かが判定され、当たり絵柄が存在すれば、その絵柄を引き込んで停止させ、当たり絵柄が存在しなければ、外れ絵柄を引き込んで停止させるようにしている。
【0004】
なお、各回転リールには、回転方向に21個の表示欄が設けられているが、配置できる大当たり絵柄の個数が法的に制限されているので、例えば、第1の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(1個,2個)配置し、第2の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(2個,1個)配置し、第3の回転リールには、大当たり絵柄(A,B)を(2個,1個)配置するようにしている。すなわち、大当たり絵柄(A,B)の表示数は、子当たり絵柄(D〜G)に比べて格段に少ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、従来のスロットマシンでは、各入賞ランクに対応する絵柄が固定化されているので、3つの回転リールに描かれた絵柄の揃い方のみによって各回のゲーム価値(コイン払出し枚数など)が画一的に決まることになり、ゲームの楽しさに制限があった。
また、従来のスロットマシンでは、各入賞ランクに対応する当たり絵柄を確定的に関連付けているので、回転リールを停止させる際に停止制御の自由度が低いという問題点もあった。
【0006】
すなわち、該当する絵柄が所定コマ数内に存在しないときには、外れ絵柄で停止させるしかないので、せっかくの当たり状態を逃してしまうことになった。特に、大当たり状態や中当たり状態の場合には、対応する絵柄の表示数が非常に少ないので、当たり絵柄を揃えることができない場合が多かった。なお、かかる問題点に対処するため、大当たり状態や中当たり状態については、次回以降のゲームに持ち越すことができるが、たとえ当たり状態を持ち越すとしても、なるべく早く当たり絵柄を揃えることができるのが望ましい。
本発明は、これらの問題点に着目してなされたものであって、楽しみのバリエーションを増加させると共に、停止制御の自由度が高く、当たり状態の逃がし回数や当たり状態の持ち越し回数を少なくしたスロットマシンを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明では、絵柄の揃い方のみによってゲーム価値を決定するのではなく、絵柄の揃い方と、表示手段の表示内容とによって、その回のゲーム価値を最終的に確定するようにしている。すなわち、本発明は、スタート操作に応答して複数個の回転リールが回転し、ストップ操作に応答して各回転リールが停止するスロットマシンにおいて、このスロットマシンは、スタートレバー或いは最初のストップボタンの操作に基づき、今回のゲームが外れ状態であるか或いはゲーム価値の異なる複数段階の入賞ランクの内のいずれの当たり状態であるかを決定し、停止ライン位置から起算した所定範囲内に当該入賞ランクに対応した当たり絵柄が存在する状態でストップボタンが押された場合には、その当たり絵柄を引き込んで回転リールを停止させるものであって、入賞ランクの異なる大当たり絵柄と中当たり絵柄に、それぞれ別々の絵柄を対応させるのではなく、特定一群の絵柄を、大当たり及び中当たり兼用の絵柄として対応づけておくことで、前記決定が大当たり或いは中当たりのときは、前記所定範囲内に前記兼用の当たり絵柄が存在する場合には、その当たり絵柄が停止ライン上に来るように各回転リールを停止制御する停止手段と、前記決定に基づいて、自らの表示内容によって、大当たり状態であるか中当たり状態であるかを報知する表示手段とを備え、回転リールによる絵柄の揃い方と、前記表示手段の表示内容とによって、その回のゲーム価値を最終的に確定するようにしている。
【0008】
このように構成した場合には、大当たり絵柄と中当たり絵柄に、それぞれ別々の絵柄を対応させるのではなく、特定一群の絵柄(例えば、AとBとCとする)を、大当たり及び中当たりの絵柄として対応づけることができる。そして、大当たり状態であるか、中当たり状態であるかは、例えば、絵柄が揃った後に、改めて表示手段を用いて報知することができる。このように、本発明では、大当たり及び中当たりの絵柄として特定一群の絵柄を対応づけることにより、当たり絵柄を引き込むことが比較的容易となり、当たり状態を何回も持ち越すことなく、従来より素早く、当たり状態を発生させることが可能となる。
【0009】
また、特許を請求しないが、本発明の表示手段は、複数段階の当たり状態のうち、比較的ゲーム価値が低い状態の場合に、自らの表示内容によって、コイン払出し枚数を報知するものであっても良い。この発明の場合には、回転リールの絵柄だけではコインの払出し枚数が決まらないので、新しいゲーム性を実現することができる。表示手段は、例えば、LEDや液晶などによる表示装置であるが、全ての回転リールが停止した後に、その回の当たり状態を報知しても良いし、回転リールが停止する以前に、その回の当たり状態を報知しても良い。リール停止後に報知する前者の場合には、遊戯者は、先ず、当たり絵柄が揃ったことによって喜びを感じ、その後、更なる期待感をもって表示手段の表示内容を注視することができる。このため、表示手段は、いきなり当たり状態を確定させるのではなく、規則的又は不規則的に表示内容を循環させた後に当たり状態を確定させるのが好ましい。なお、表示手段の表示内容には、必要に応じて、外れ状態の表示を含ませても良い。
【0010】
一方、リール停止前に報知する後者の場合には、例えば、1番目又は2番目の回転リールが停止して、該当する絵柄を引き込んだ段階で、その回のゲームが大当たり状態であるか中当たり状態であるかを報知すれば良い。この場合、遊戯者は、当たり状態であることを確認した上で、それ以降の回転リールを停止させることができるので、いつも以上に緊張感をもって停止操作をすることができ、ゲームの楽しさのバリエーションが増える。なお、表示手段の表示内容は、決定手段の決定が当たり状態である場合にだけ、当たり状態を正しく報知するのでも良いし、特定一群の絵柄のいずれかを1つ又は2つ引き込めた段階で、嘘の情報も含めて、当たり状態を報知するのでも良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について更に詳細に説明する。
図1は、本発明に係るスロットマシンについて、その一例を示した外観図である。図示のスロットマシンSLには、複数種類の絵柄を描いた3個の回転リール1a〜1cが回転自在に設けられており、表示窓2には、各回転リール1a〜1cの絵柄が、回転方向に3列程度だけ見えるようになっている。
この表示窓2には、水平方向に3本(L1〜L3)、斜め方向に2本(L4,L5)の停止ラインが設けられていて、コイン投入口3から投入されるコインの枚数に応じて有効な停止ラインの本数が変わるようになっている。
コイン投入後、スタートレバー4を操作すると、3個の回転リール1a〜1cが回転を開始し、ストップボタン5a〜5cが押されるごとに、該当する回転リール1a〜1cが停止する。そして、停止ライン上に特定の絵柄が揃った場合には、表示部DISPが表示動作を開始して、その回のゲーム価値(コイン払出し枚数など)が確定されるようになっている。すなわち、このスロットマシンSLでは、停止ライン上に揃った絵柄のみによって各回のゲーム価値が確定されるのではなく、表示部DISPの表示内容に応じて、各回のゲーム価値が異なるようになっている。なお、受け皿6からは、表示部DISPなどで特定されたゲーム価値に応じて、所定枚数のコインが払い出される。
【0012】
図2は、図1に示す装置の内部構成図であり、このスロットマシンSLは、ROM7、RAM8、CPU9によるマイコン制御によって上記の動作を実現している。また、スロットマシンSLは、各回転リール1a〜1cをステッピングモータMによって回転させるモータ駆動部10と、位置センサ(図示せず)の出力に基づいて各回転リール1a〜1cの回転位置を検出する位置検出部11と、コイン投入口3からのコイン投入枚数を検出する枚数検出部12と、ストップボタン5a〜5cの操作を検出するストップ信号入力部13と、受け皿6にコインを払い出すコイン払出部14と、乱数発生部15と、LED又は液晶からなる表示部DISPとを備えている。
図示の通り、乱数発生部15は、詳細には、パルス発振器16と、発振パルスを計数するカウンタ17と、ラッチ信号LATCH に同期してカウンタ17の計数値を取り込むラッチ回路18とで構成されている。
位置センサは、各回転リール1a〜1c毎に設けられており、各回転リール1a〜1cが基準位置を通過するタイミングを検出するようになっている。したがって、CPU9は、この位置センサの出力と、ステッピングモータMに供給されるパルス数とによって、各回転リール1a〜1cの現在位置を知ることができる。
【0013】
このスロットマシンSLでは、通常ゲームの場合(図3参照)、停止ライン上にG−G−Gの絵柄が揃うと再ゲームとなるが、その他の絵柄が揃った場合には、それだけではコインの払出し枚数が確定されず、その後の表示部DISPの動作によってコインの払出し枚数などのゲーム価値が確定するようになっている。
すなわち、D−D−Dの絵柄が揃った場合には、15枚〜12枚のコインを受け取る権利を得たことになり、E−E−Eの絵柄が揃った場合には、8枚〜5枚のコインを受け取る権利を得たことになり、F−D,F−E,F−Fの絵柄が揃った場合には、4〜1枚のコインを受け取る権利を得たことになる。そして、実際のコイン払出し枚数は、表示部DISPによって示され、表示部DISPは、一定時間だけ表示内容を循環的に変化させた後、最終的にコインの払出し枚数を確定させるようにしている。なお、払出し枚数は、例えば、乱数値RND の下位2bitの値によって予め決定されている。
同様に、このスロットマシンSLでは、通常ゲームの場合(図3参照)、停止ライン上にA−A−A,B−B−B,C−C−Cの絵柄が揃ったことは、大当たり又は中当たりの権利を得たことになる。そして、表示部DISPは、前記の絵柄が揃った後に循環的な表示動作を開始して、一定時間後に大当たり状態か中当たり状態かを確定するようにしている。
【0014】
この実施例において中当たり状態とは、その後のゲームを、当たり確率が格段に高いレギュラー・ボーナス・ゲームに突入させる当たり状態を言う。図4に示すように、レギュラー・ボーナス・ゲーム中は、例えば、中央の停止ラインL1のみが有効となり(ST1)、中央の停止ラインL1に所定の絵柄が揃うと、15枚のコインが払い出される(ST2)。ここで、所定の絵柄とは、例えば、図5に示すように、G−G−G,A−G−G,B−G−G,C−G−Gであるが、当たり確率は、90%程度の高率に設定されている。なお、レギュラー・ボーナス・ゲームは、コイン15枚の払出し処理が8回行われるか、或いは、ゲーム回数が12回に達すると終了する(図4参照)。
【0015】
一方、この実施例において大当たり状態とは、その後のゲームを、中当たりの発生確率などが高く設定されたビッグ・ボーナス・ゲームに突入させる当たり状態を言う。図6に示すように、ビッグ・ボーナス・ゲーム中は、専用の当たりテーブル(図7)が参照されることにより、子当たり状態や中当たり状態の発生確率が通常ゲームの場合よりも格段に高くなる。また、通常ゲームでは、中当たり絵柄とはならない絵柄(G−G−G)が、レギュラー・ボーナス・ゲーム突入の絵柄となる。なお、ビッグ・ボーナス・ゲームは、レギュラー・ボーナス・ゲームに3回突入するか、ゲーム回数が30回に達すると終了する(図6参照)。このように、ビッグ・ボーナス・ゲーム中、最大3回までレギュラー・ボーナス・ゲームに突入するので、15枚のコイン払出し処理(図4のステップST2の処理)は、最大で24回(=8×3)行われる。
【0016】
続いて、上記のスロットマシンについて、図8に示すフローチャートに基づいて動作内容を説明する。なお、絵柄を揃えるべき停止ラインは、投入するコイン数に応じて、その有効ライン数が1ライン、3ライン、5ラインのように変化するが、以降の説明では、便宜上、中央の停止ラインL1のみが有効であると考える。
遊戯者がスタートレバー4を操作すると(ST11)、これに応答して、CPUは3個の回転リール1a〜1cの回転を開始させる(ST12)。次に、CPUは、遊戯者がストップボタン5a〜5cを押すのを待ち(ST13)、最初のストップボタン操作である場合には(ST14)、このストップボタン操作に応答して、その瞬間のカウンタ17の値を、乱数値 RNDとしてラッチ回路18に取り込む(ST15)。
【0017】
乱数値 RNDが特定されれば、CPUは、この乱数値 RNDを当たり参照テーブル(図3)の数値範囲と比較する。図3に示すように、当たり参照テーブルには、大当たり、中当たり、15〜12枚の小当たり、8〜5枚の子当たり、4〜1枚の子当たり、特殊当たりなどの6段階の入賞ランク毎に、該当する数値範囲(Li 〜Hi )が記憶されている。そこで、CPUは、ラッチした乱数値 RNDを、参照テーブルの数値範囲(Li 〜Hi )と比較して、今回のゲームの抽選結果データDHit を決定する(ST16)。また、子当たりの場合、ラッチした乱数値 RNDの下位2bitの値に基づいて、払出し枚数を決定する。
【0018】
なお、この実施例では図3に示す6段階の入賞ランクを想定しているので、抽選結果データDHit は、例えば図9に示す通りである。上位2bitは大当たり又は中当たりを示し、中位4bitは子当たりの具体的内容を示している。
参照テーブルの数値範囲と乱数値 RNDとの比較の結果、何らかの当たりである場合には、CPUは、その抽選結果データDHit を、図10に示すRAM中の当選フラグH領域とテーブルポインターP領域とに記憶する(ST16)。
【0019】
〔大当たりや中当たりの場合〕
いま、大当たりや中当たりゲームであった場合を想定すると、CPUは、先ず、該当する一群の当たり絵柄(A,B,C)のいずれかを停止ラインL1に引き込めるか否か、つまり、停止ラインL1の位置から起算した所定範囲内に、該当する当たり絵柄が存在するか否かを判定する(ST17)。そして、所定範囲内に当たり絵柄が存在する場合には、CPUは、当たり絵柄が停止ラインL1上に来るように回転リールを停止させる(ST18)。本実施例では、一群の絵柄(A,B,C)によって大当たり絵柄と中当たり絵柄を兼用しているので、各回転リールとも、従来より高い確度で、当たり絵柄を引き込むことが可能となる。
一方、所定範囲内に該当する当たり絵柄が存在しない場合には、CPUは、テーブルポインターPの値(10000000又は01000000)に基づいて、大当たり用又は中当たり用の停止制御テーブルを参照して回転リールを停止させる。例えば、図11に示す大当たり用の停止制御テーブルに基づいて第1リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「B」が停止ライン上に来るように回転リール1aを停止させる(ST19)。この停止制御の場合、CPUは、「B」が引き込めなければ「C」、「C」が引き込めなければ「D」のように、停止制御テーブルの優先順位にしたがって所定の絵柄で停止させる。
【0020】
最初のストップボタン停止により、停止ラインL1上に当たり絵柄(A,B,C)が引き込めた場合には、引き込めた絵柄(A,B,C)に対応して、引き込みフラグS(図10)の値を、例えば(01,10,11)に変化させる。なお、引き込みフラグSの値は、ゲーム開始時に毎回クリアされている。
最初のストップボタン停止により、停止ラインL1に当たり絵柄Aが引き込めたと仮定して説明を続けると、遊戯者が2個目のストップボタン5を押すと(ST13)、CPUの処理は、ステップST14からステップST17に移行し、引き込みフラグSの値(この例では01)に基づいて、当たり絵柄「A」を停止ラインL1上に引き込めるか否かを判定する(ST17)。そして、所定範囲内に当たり絵柄「A」が存在する場合には、CPUは、当たり絵柄「A」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST18)。
【0021】
一方、所定範囲内に当たり絵柄「A」が存在しない場合には、CPUは、引き込みフラグSの値を00にクリアすると共に、テーブルポインターPの値(10000000又は01000000)に基づいて、大当たり用又は中当たり用の停止制御テーブルを参照して回転リールを停止させる。例えば、図11に示す大当たり用の停止制御テーブルに基づいて第2リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「C」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST19)。この停止制御の場合、CPUは、「C」が引き込めなければ「B」、「B」が引き込めなければ「E」のように停止制御テーブルの優先順位にしたがって所定の絵柄で停止させる。
なお、最初のストップボタン操作において、当たり絵柄「A」を停止ラインL1に停止させることができなかった場合(この場合、引き込みフラグSの値は00である)も、CPUは、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照し、その優先順位にしたがって停止制御を行う。
【0022】
いま、2番目のストップボタン停止により、停止ラインL1上に当たり絵柄「A−A」が揃ったと仮定すると、引き込みフラグSの値は、クリアされず01のままである。そして、遊戯者が3個目のストップボタンを押した後(ST13)も同様であって、当たり絵柄の「A」を引き込める場合は、当たり絵柄「A」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST18)。一方、当たり絵柄の「A」を引き込めない場合には、CPUは、引き込みフラグSの値を00にクリアすると共に、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照する。例えば、図11の停止制御テーブルに基づいて第3リールを停止制御する場合には、最優先の停止絵柄である「D」が停止ラインL1上に来るように回転リール1を停止させる(ST19)。
なお、停止ラインL1に当たり絵柄「A−A」が揃っていない場合(引き込みフラグSの値は、00である)も、CPUは、テーブルポインターPの値に基づいて、該当する停止制御テーブルを参照し、その優先順位にしたがって停止制御を行う。
【0023】
以上の停止制御の結果、3つのリールが全て停止すると(ST20)、CPUは、当初の当選結果の通り、停止ラインL1上にA−A−A,B−B−B,C−C−Cのいずれかの絵柄が揃ったか否かを、引き込みフラグSの値によって判定し、いずれかの絵柄が揃っていたら、次に、表示部DISPの動作を開始させる(ST21)。
表示部DISPの動作内容は、特に限定されないが、例えば、回転リールが回転しているかの如き表示をしたり、或いは、適宜な「大当たり表示」と「中当たり表示」を循環的に切り換えれば良い。なお、この回転速度や切り換え速度は、例えば、「最初は速く、その後は段々と遅く」というように不規則に変化させるのが好ましい。いずれにしても最終的には、抽選結果データDHit に対応した大当たり又は中当たりの表示を行って安定するが、遊戯者は、当たり絵柄が揃った後、今回のゲーム価値を確認するべく期待感をもって表示部DISPを注視するので、表示内容が確定するまでの時間を利用して、新たなゲーム性を実現することができる。
そして、表示部DISPの表示内容が停止した後、所定枚数のコインを払い戻すと共に、それ以降のゲームを、当たり確率の高い特別な動作モードに突入させる(ST22)。
【0024】
また、当初の当選結果の通りに停止ライン上に絵柄が揃ったことにより、テーブルポインターPの値をクリアする(ST22)。テーブルポインターPの値は、停止ライン上に所定の当たり絵柄を揃えることができた場合のみクリアすることとし、その他の場合は、元の状態のまま保持することにする。
当選フラグHの値も同様であって、停止ライン上に所定の当たり絵柄を揃えることができた場合には全bitをクリアし、その他の場合は、上位2bitを元の状態のまま保持することにする。そして、次回のゲームでは、その回の抽選結果データDHit と当選フラグHの値をOR演算して、新しい当選フラグHの値とする。
例えば、次回のゲームが4〜1枚の小当たりだとすると、この抽選結果データDHit 000001000 と当選フラグHの値10000000とがOR演算されて、当選フラグHの値が10001000となる。そして、このゲームでは、大当たり絵柄か4〜1枚用の子当たり絵柄が揃うように停止制御がされ、大当たり絵柄が揃わない限り、当選フラグHの最上位bitはクリアされない。つまり、大当たりや中当たりは、該当する絵柄が停止ライン上に揃うまで持ち越されるが、この持ち越し回数は、従来までに比べて少なくなる。
【0025】
〔小当たりの場合〕
小当たりの場合もほぼ同様であって、CPUは、当たり枚数に応じた抽選結果データDHit を、メモリの当選フラグ領域Hとテーブルポインター領域Pに記憶する(ST16)。そして、該当する絵柄で停止するように回転リールの停止位置を制御する一方(ST18)、これが不可能である場合には、テーブルポインターPが指示する停止制御テーブルを参照して、当該テーブルに規定されている優先順位にしたがって、停止絵柄を決定する。
【0026】
3つのリールが全て停止すると(ST20)、CPUは、先ず、当初の当選結果の通りに絵柄が揃ったか否かを判定する。そして、当たり絵柄が揃っている場合には、表示部DISPの表示動作を開始させ、ステップST15の処理でラッチした乱数値RND の下位2bitの値に応じた払出し枚数を表示する(ST21)。表示方法は適宜に設定されるが、例えば、12→13→14→15→12のように、数字を何回か循環させた後に払出し枚数を確定するのが好ましい。そして、所定枚数のコインを払い戻すと共に、テーブルポインターPの値をクリアする(ST22)。
なお、3つのリールが停止した段階で、当たり絵柄を揃えることができなかった場合は、テーブルポインターPの値はクリアしないで保持する。但し、小当たりの当選フラグHは、当たり絵柄が揃ったか否かに拘わらずクリアすることにする。
【0027】
〔ハズレの場合〕
ステップST16の判定の結果、今回のゲームがハズレであった(つまり、抽選結果データDHit が00000000)場合には、CPUは、当選フラグ領域H及びテーブルポインタ領域Pを、それ以前の状態のままとする。このように、当選フラグ領域Hを、今回の抽選結果データDHit に基づいてクリアしないのは、大当たり状態や中当たり状態を前回のゲームから持ち越すためである。
その後、CPUは、テーブルポインターPが指示する停止制御テーブル(図11など)を参照して、当該テーブルに規定されている優先順位にしたがって、停止絵柄を決定する。上述したように、テーブルポインタ領域Pは、それ以前の状態のままであり、前回のゲームで該当する当たり絵柄が揃わなかった場合には、当たりゲーム(大、中、小)のときの値を保持したままである。
【0028】
そのため、今回のゲームがハズレゲームでも、当たりの停止制御テーブルに基づいた、或る規則性をもった絵柄が揃うことになり、遊戯者に新たな興味を与えることができて、ハズレゲーム期間の退屈さを解消することができる。すなわち、毎回、或る規則性をもった絵柄が揃うので、外見上は、当選状態が持ち越されているのと同等の動作となり、遊戯者は、大当たりゲームが持ち越されているのではないか、との期待感をもってゲームを楽しむことができる。但し、この状態は、あまり長く持続させるべきではないので、例えば、数回後にテーブルポインターPの値をクリアして、ハズレ用の停止制御をするのが好ましい。なお、ハズレ用の停止制御とは、大当たりゲームが持ち越されていないことが明らかに分かるような停止制御であり、具体的内容は、適宜に設定される。
【0029】
〔H領域やP領域のデータの推移〕
図12は、当選フラグ領域Hやテーブルポインタ領域Pの値の推移を示すフローチャートである。図12のフローチャートは図8と重複しており、図8のフローチャートについて、H領域やP領域Pのデータの推移を中心に示している。
ステップST16(図8)の処理によって抽選結果データDHit が決定されると、その値が0か否か(つまり、当たりか否か)が判定され(ST30)、何らかの当たりであれば、当選フラグ領域Hの値と抽選結果データDHit とがOR演算がされて、当選フラグ領域Hが書き替えられる(ST31)。また、テーブルポインタ領域Pにも同じ値が書き込まれる(ST31)。
その後、図8のステップST17〜ST20の処理が行われるが、具体的には、ST17がST32に対応し、ST18がST34に対応し、ST19がST33に対応する。
【0030】
全リールが停止した後は(ST35)、停止ライン上に、「大当たり絵柄」か或いは「中当たり絵柄」が揃ったか否かが判定され(ST36)、揃った場合には、テーブルポインタ領域Pのデータについて、当該「当たり絵柄(大、中)」に対応したbitを0クリアする(ST37)。そして、テーブルポインタ領域Pのデータを当選フラグ領域Hと同じにした後(ST37)、当選フラグ領域Hの下位6bitを0クリアする(ST40)。
一方、ステップST36の判定がNOの場合には、「小当たり絵柄」が揃ったか否かが判定され(ST38)、揃った場合には、テーブルポインタ領域Pのデータについて、当該「小当たり絵柄」に対応するbitを0クリアする(ST39)。なお、絵柄が揃わなかった場合には(ST38がNO)、ステップ39の処理がスキップされる。
その後、「小当たり絵柄」が揃ったか否かに拘わらず、当選フラグ領域Hの下位6bitがクリアされる(ST40)。明らかなように、この処理は、小当たりの当選状態を持ち越さないための処理である。
【0031】
以上、本発明の一実施例を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更可能である。
例えば、図13に示すように、D−D−Dの整列絵柄を、15枚と8枚と4枚の子当たり絵柄として使用し、E−E−Eの整列絵柄を、15枚と8枚の子当たり絵柄として使用するようにしても良い。この実施例の場合には、例えば、15枚当たりの場合に、絵柄D−D−Dか、絵柄E−E−Eを揃えれば良いので、停止制御の自由度が高まり、その分だけ当たり絵柄を揃えることが容易となる。また、絵柄Dや絵柄Eが3つ揃った段階では、最終的なゲーム価値が確定されていないので、遊戯者に新たな期待感を持たせることができる。
その他、カウンタ値をサンプリングして乱数値をラッチする処理(ST15)は、図8のフローチャートのように、必ずしも、最初のストップ操作(ST14)の直後に行う必要はなく、スタートレバーの操作(ST11)の直後に行ったのでも良いのは勿論である。
このような場合には、例えば、図1に示す表示部DISPを活用して、各回の停止目標絵柄を表示するのが好ましい。例えば、D−D−Dの子当たりやE−E−Eの子当たりのような場合に、表示部DISPにその旨を表示すれば、遊戯者は、停止させるべき目標絵柄を知って停止ボタンを操作することができるので、新たなゲーム性を実現できる。この実施例の場合、何らかの当たりが生じた時にだけ、目標絵柄を表示するのでも良いが、外れゲームでも緊張感を維持できるよう、外れの場合も含めて、毎回、目標絵柄を表示するようにしても良い。この場合には、表示内容に嘘が含まれることになるが、遊戯者は、毎回、期待感をもって停止ボタンを操作することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、楽しみのバリエーションを増加させると共に、停止制御の自由度が高く、当たり状態の逃がし回数や当たり状態の持ち越し回数を少なくしたスロットマシンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるスロットマシンSLの正面図である。
【図2】 図1のスロットマシンSLの内部構成図である。
【図3】 通常ゲーム中の参照テーブルの一例を図示したものである。
【図4】 中当たり後の動作内容を例示したフローチャートである。
【図5】 レギュラーボーナスゲーム中の参照テーブルを図示したものである。
【図6】 大当たり後の動作内容を例示したフローチャートである。
【図7】 ビッグボーナスゲーム中の参照テーブルを図示したものである。
【図8】 図1のスロットマシンSLの動作概要を示すフローチャートである。
【図9】 抽選結果データを例示したものである。
【図10】 当選フラグ(H) 領域とテーブルポインター(P) 領域を例示したものである。
【図11】 大当たり用の停止制御テーブルを例示したものである。
【図12】 H領域とP領域のデータの推移を示すフローチャートである。
【図13】 通常ゲーム中の参照テーブルの別の例を図示したものである。
【符号の説明】
SL スロットマシン
1a〜1c 回転リール
5a〜5c 停止手段(ストップボタン)
DISP 表示手段(表示部)
Claims (1)
- スタート操作に応答して複数個の回転リールが回転し、ストップ操作に応答して各回転リールが停止するスロットマシンにおいて、
このスロットマシンは、スタートレバー或いは最初のストップボタンの操作に基づき、今回のゲームが外れ状態であるか或いはゲーム価値の異なる複数段階の入賞ランクの内のいずれの当たり状態であるかを決定し、停止ライン位置から起算した所定範囲内に当該入賞ランクに対応した当たり絵柄が存在する状態でストップボタンが押された場合には、その当たり絵柄を引き込んで回転リールを停止させるものであって、
入賞ランクの異なる大当たり絵柄と中当たり絵柄に、それぞれ別々の絵柄を対応させるのではなく、特定一群の絵柄を、大当たり及び中当たり兼用の絵柄として対応づけておくことで、前記決定が大当たり或いは中当たりのときは、前記所定範囲内に前記兼用の当たり絵柄が存在する場合には、その当たり絵柄が停止ライン上に来るように各回転リールを停止制御する停止手段と、
前記決定に基づいて、自らの表示内容によって、大当たり状態であるか中当たり状態であるかを報知する表示手段とを備え、
回転リールによる絵柄の揃い方と、前記表示手段の表示内容とによって、その回のゲーム価値を最終的に確定するようにしているスロットマシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34053897A JP3779805B2 (ja) | 1997-11-25 | 1997-11-25 | スロットマシン |
Applications Claiming Priority (1)
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