JP3774265B2 - コンテナ用運搬台車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナを載置して運搬するためのコンテナ用運搬台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、先の出願である特願平6−104925号(特開平7−285443号)において、図7に示されているような、コンテナ用運搬台車C(以下、単に、「運搬台車」ともいう。)の台車本体1の上面の3辺に沿って凸部2を突設し、そして、凸部2が突設されていない辺3の中央部には、略逆L字状の棒状の連結部材Sを配設し、また、凸部2が突設されていない辺3に対向する凸部2が突設された辺4の中央部の凸部2を切り欠いて切欠部4aを形成するとともに、該切欠部4aに連結孔5を穿設したコンテナ用運搬台車Cを提案した。
【0003】
連結部材Sは、水平部s1と、水平部s1の両端部から下方に垂下された垂直長部s2と垂直短部s3とから構成されている。垂直長部s2を、凸部2が突設されていない辺3の中央部に穿設された透孔6に挿入するとともに、垂直長部s2の下端部に形成されたネジ溝に、透孔6の径より大きな外径を有するナットs4を螺合することにより、連結部材Sを上下方向には移動できるが、連結部材Sが、透孔6から抜け出ないように構成されている。
【0004】
図7において右側に位置する運搬台車C1と中央に位置する運搬台車C2との連結は、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの自由端部である垂直短部s3を、中央に位置する運搬台車C2の連結孔5に挿入することにより行う。同様に、中央に位置する運搬台車C2と左側に位置する運搬台車C3との連結は、中央に位置する運搬台車C2に配設された連結部材Sの垂直短部s3を、左側に位置する運搬台車C3の連結孔5に挿入することにより行う。なお、運搬台車C、一般について言及する際には、単に、運搬台車Cを使用し、図7に示されているように、特定の位置の運搬台車Cに言及する場合には、「C」に、算用数字を付加する。
【0005】
連結された隣接する運搬台車C間、例えば、右側に位置する運搬台車C1と中央に位置する運搬台車C2との間には、所定の間隙wが形成されるように、連結部材Sの水平部s1の長さが設定されている。このような所定の間隙wを形成することにより、複数連結された運搬台車Cが、所定の旋回半径で曲がることができる。このような間隙wがなく、例えば、右側に位置する運搬台車C1と中央に位置する運搬台車C2とが接触した状態で連結されていると、右側に位置する運搬台車C1に対して中央に位置する運搬台車C2が、旋回することができないので、連結された運搬台車Cの旋回半径が大きくなり、連結された運搬台車Cが小回りできないことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示されているように、複数の運搬台車Cを連結したままで、配送センターやコンビニ等の小売店で保管したり、或いは、トラックに載置したり、トラックから降ろすことが行われているが、連結された運搬台車C間には、上述したような間隙wが形成されているために、連結したままで複数の運搬台車Cを、例えば、トラックに載置する際には、この間隙wが無駄なスペース、所謂、デッドスペースとなり、トラックの荷台に多くの運搬台車Cを載置できず、運搬台車Cの搬送コスト、保管コストが上昇するという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、上述したコンテナ用運搬台車が有する課題を解決するとともに、コンテナ用運搬台車の保管作業やトラックへの積み降ろし作業の作業性の向上したコンテナ用運搬台車を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、第1には、台車本体の相対する周縁部の一方の周縁部に穿設された孔に、水平部と該水平部の両端部から下方に垂設された垂直長部と垂直短部とからなる連結部材の前記垂直長部を挿入することにより、前記台車本体に、前記連結部材が回動自在に配設されているとともに、相対するもう一方の周縁部には、前記連結部材の垂直短部が挿入可能で、且つ、台車本体の中央に向かう連結長孔又は長溝が形成されており、一方の台車本体に回動自在に配設されている連結部材の垂直短部を、前記一方の台車本体に連結されるもう一方の台車本体に形成された連結長孔又は長溝に挿入することにより、一方の運搬台車ともう一方の運搬台車とが連結されるように構成されており、更に、前記一方の運搬台車により、前記もう一方の運搬台車を牽引した際には、前記一方の運搬台車に配設されている連結部材の垂直短部が、前記もう一方の運搬台車に形成された連結長孔又は長溝の前記一方の運搬台車側に位置する端部に係合されて、前記一方の運搬台車と前記もう一方の運搬台車との間には、所定の旋回半径で曲がることが可能な間隙が形成され、また、前記一方の運搬台車を、前記もう一方の運搬台車方向に移動させた際には、前記一方の運搬台車方向に配設されている連結部材の垂直短部が、前記もう一方の運搬台車の台車本体に形成された前記連結長孔又は長溝に沿って移動し、前記一方の運搬台車と前記もう一方の運搬台車とが、互いに接触するまで接近するように構成したものであり、第2には、台車本体の上面の3辺に沿って凸部を形成するとともに、凸部が形成されていない周縁部に、連結部材の垂直長部が挿入可能な孔が穿設されており、また、前記凸部が形成されている周縁部に形成された凹み部に、前記連結部材の垂直短部が挿入可能な連結長孔又は長溝を形成したものであり、第3には、凹み部の台車本体の中央寄り領域に、連結長孔又は長溝に向かう傾斜縁を形成したものであり、第4には、連結長孔又は長溝が、凹み部とコンテナ載置面の両方に跨がって形成されているとともに、前記凹み部の上面を、前記コンテナ載置面より、前記連結部材の水平部の径だけ低く或いは該径より、若干、低くなるように形成することにより、前記連結長孔又は長溝に挿入された前記連結部材が、前記コンテナ載置面から突出しないように構成したものである。
【0009】
以下に、本発明のコンテナ用運搬台車の斜視図である図1、本発明のコンテナ用運搬台車の一部斜視図である図2、同じく本発明のコンテナ用運搬台車の一部斜視図である図3、本発明のコンテナ用運搬台車の連結状態の斜視図である図4、同じく本発明のコンテナ用運搬台車の連結状態の斜視図である図5及び本発明のコンテナ用運搬台車の別の実施例の斜視図である図6を用いて、実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものではない。
【0010】
C’は、平面形状が略長方形或いは略方形状の台車本体であり、台車本体C’の1つの短辺側周縁部c1を除いて、台車本体C’の周縁部には、コンテナ載置面c2より1段高い、平面形状がコの字状の凸部c3が突設されている。t1〜t4は、台車本体C’の下面の四隅付近に取着されたキャスター等の車輪であり、また、c4〜c7は、コンテナ載置面c2の四隅付近に設けられた平面形状が矩形状の凹部であり、運搬台車Cを積み重ねた際に、上に位置する運搬台車Cに取着された車輪t1〜t4が、下に位置する運搬台車Cの凹部c4〜c7に嵌合するように構成されており、従って、上に位置する運搬台車Cの移動が防止でき、安定した状態で、多数の運搬台車Cを積み重ねることができる。なお、凸部c3は連続して形成されているが、コンテナ載置面c2に載置されたコンテナの移動が防止できるものであるならば、短い凸部を間隔を置いて配置してもよい。
【0011】
c8は、台車本体C’の略中央部に設けられた平面形状が略方形状の透孔であり、上述したように、多数の運搬台車Cを積み重ねた際に、この透孔c8に柱状体を挿入し、多数積み重ねられた運搬台車Cが崩れることを防止するものである。c9は、凸部c3が形成されていない短辺側周縁部c1に対向する短辺側の凸部c3’の中央部及びコンテナ載置面c2を所定面積切り欠いて形成された凹み部であり、凹み部c9とコンテナ載置面c2の両方に跨がって、台車本体C’の長辺に沿って台車本体C’の中央に向かって延びる、所定の長さを有する連結長孔c10が穿設されている。連結長孔c10には、上述した水平部s1と、水平部s1の両端部から下方に垂下された垂直長部s2と垂直短部s3とから構成された棒状の連結部材Sの垂直短部s3が挿入できるように構成されている。また、凹み部c9の上面c9’は、連結部材Sの水平部s1の径と同じか、若干、径より高い段差分だけ、コンテナ載置面c2より低くなっており、運搬台車Cを連結した際に、連結長孔c10に挿入された連結部材Sが、コンテナ載置面c2から突出し、コンテナ載置面c2に載置されたコンテナの底面と接触しないように構成されている。
【0012】
c11は、凸部c3が設けられていない短辺側周縁部c1に沿って設けられたコンテナ載置面c2より、連結部材Sの径分だけ低く形成された段部であり、この段部c11は、台車本体C’の長手方向の中心線c12を挟んで一方の側に設けられた平面形状が略長方形の段部c11’と他方の側に設けられた平面形状が略三角形の段部c11”とから構成されている。c13は、段部c11内で、台車本体C’の長手方向の中心線c12上に穿設された連結部材Sの垂直長部s2が挿入される孔であり、また、c14は、台車本体C’の長手方向の中心線c12に対して段部c11”側に位置するコンテナ載置面c2に穿設された、上記の孔c13と同様の、連結部材Sの自由端部である垂直短部s3が挿入される孔である。
【0013】
c15は、上述した段部c11’に連続して設けられた平面形状が略半円形状の切欠部であり、c16は、台車本体C’の長手方向の中心線c12上に穿設された孔c13から、上記の切欠部c15まで延びる、連結部材Sの水平部s1が挿着される凹溝である。凹溝c16の深さは、凹溝c16に挿着される連結部材Sが、運搬台車Cの走行中或いは積み重ね中等に、簡単に抜け出ないような深さに形成されており、例えば、連結部材Sの水平部s1の半径部分が挿着できるように形成されている。
【0014】
連結部材Sの垂直長部s2は、上述した台車本体C’の長手方向の中心線c12上に穿設された孔c13に挿入され、垂直長部s2の端部に刻設されたネジ溝s2’には、連結部材Sが孔c13から抜け出ないように、孔c13の直径より大径のナットs4が螺合されている。連結部材Sは、連結部材Sの垂直長部s2が挿入された孔c13を中心に回動自在であり、連結部材Sを上方に持ち上げ、適宜回動させて、連結部材Sの垂直短部s3を、孔c14に挿入することができるように構成されている。また、上述した台車本体C’の長手方向の中心線c12上に穿設された孔c13から切欠部c15まで延びる凹溝c16に、連結部材Sの水平部s1が挿着できるように構成されており、水平部s1の一部及び垂直短部s3は、切欠部c15内に配置されるように構成されている。
【0015】
次に、図2〜図5を用いて、連結部材Sの機能及び運搬台車Cの連結状態等について説明する。
【0016】
図2には、連結部材Sの垂直短部s3が、台車本体C’の長手方向の中心線c12に対して段部c11”側に位置するコンテナ載置面c2に穿設された孔c14に挿入され、コンテナ載置面c2より上方に突出している状態が示されている。従って、この状態の連結部材Sは、上述した凸部c3と同様に、コンテナ載置面c2に載置されたコンテナの移動及びコンテナの運搬台車Cからの落下を防止する機能を有する。
【0017】
図3には、連結部材Sの水平部s1が、凹溝c16に挿着されており、また、連結部材Sの水平部s1の一部及び垂直短部s3は、切欠部c15内に配置されている。従って、コンテナ載置面c2に載置されているコンテナを、凸部c3が設けられていない短辺側周縁部c1方向にスライドさせても、コンテナが連結部材Sに当接することがないので、運搬台車Cからコンテナの積み卸しを容易に行うことができるとともに、コンテナを運搬台車Cに積み込む場合にも、上記の連結部材Sの収納状態において、コンテナの一端を、凸部c3が設けられていない短辺側周縁部c1に載置した後に、コンテナをスライドさせることにより、簡単に、運搬台車Cに載置することができる。
【0018】
また、連結部材Sの水平部s1が凹溝c16に挿着された連結部材Sの収納状態から、切欠部c15に下から手を入れて、連結部材Sの垂直短部s3の先端或いは切欠部c15に位置する水平部s1を上方に持ち上げることにより、連結部材Sの水平部s1を凹溝c16から出して連結部材Sを回動させ、運搬台車Cの連結状態の斜視図である図4に示されているように、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの垂直短部s3を、左側に位置する運搬台車C2の凹み部c9に穿設された連結長孔c10に挿入することにより、右側に位置する運搬台車C1と左側に位置する運搬台車C2とを連結することができる。しかも、段部c11は、コンテナ載置面c2より、連結部材Sの略直径分だけ低くなっているので、従って、連結部材Sが、コンテナ載置面c2に載置されたコンテナの底部に当接することなく、連結状態のままで回動することができる。
【0019】
図4に示されている右側に位置する運搬台車C1を、右方向に牽引すると、右側に位置する運搬台車Cに配設された連結部材Sの垂直短部s3は、左側に位置する運搬台車C2の連結長孔c10の右側端部に係合し、連結された状態の運搬台車C1、C2が、共に、所望の場所に移動されることになる。
【0020】
図4に示されている、所定の間隙wを置いて連結された右側に位置する運搬台車C1と左側に位置する運搬台車C2において、右側に位置する運搬台車C1を、左側に位置する運搬台車C2の方向に移動させると、左側に位置する運搬台車C2に形成された凹み部c9とコンテナ載置面c2に跨がって穿設された連結長孔c10に挿入されている、右側に位置する運搬台車C1に配設されている連結部材Sの垂直短部s3が、左側に位置する運搬台車C2の連結長孔c10に沿って、左方向に移動し、図5に示されているように、右側に位置する運搬台車C1と左側に位置する運搬台車C2とが接触するまで接近することができる。従って、複数の運搬台車Cを連結したままで、配送センターやコンビニ等の小売店で保管したり、或いは、トラックに載置したりしても、右側に位置する運搬台車C1と左側に位置する運搬台車C2間に存在していたデッドスペースをなくすことができるので、所定のスペースに、より多くの運搬台車Cを保管或いは載置することができる。
【0021】
また、右側に位置する運搬台車C1に配設されている連結部材Sの水平部s1の先端部分s1’が、連結長孔c10のコンテナ載置面c2に穿設された連結長孔部分c10’に挿入されるので、連結部材Sの垂直長部s2が挿入されている孔c13を中心に、連結長孔c10が回動することが阻止されるので、トラック等に載置されて移送中においても、連結され接触している状態の運搬台車Cが移動しずらく、安定した状態を保つことができる。
【0022】
図6に示されている別の実施例は、運搬台車Cの凹み部c9を、台車本体C’の中央方向に延長して、コンテナ載置面c2に跨がることなく、凹み部c9内のみに、連結部材Sの垂直短部s3が挿入される連結長孔c10を穿設したものである。図1〜図4に示されているように、連結長孔c10を、凹み部c9とコンテナ載置面c2の両方に跨がって形成すると、右側に位置する運搬台車C1を、左側に位置する運搬台車C2の方向に移動させて、間隙wをなくす場合に、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの水平部s1が、中心線c12に対して略10度を越えて傾斜していると、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの垂直短部s3が、左側に位置する運搬台車C2の連結長孔c10の途中に位置する凹み部c9とコンテナ載置面c2との段部の角部c2’に引っ掛かって、コンテナ載置面c2側に穿設された連結長孔部分c10’への円滑な移行が阻止されるというトラブルが発生する。
【0023】
そこで、上述したような、連結長孔c10の途中に位置する凹み部c9とコンテナ載置面c2との段部の角部c2’をなくすために、図6に示されているように、凹み部c9を、台車本体C’の中央方向に延長して、凹み部c9内のみに連結長孔c10を穿設する。このように凹み部c9内のみに連結長孔c10を穿設することにより、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの水平部s1が、中心線c12に対して略60度近く傾斜していても、右側に位置する運搬台車C1に配設された連結部材Sの垂直短部s3が、左側に位置する運搬台車C2の連結長孔c10に沿って、該連結長孔c10の左端部まで円滑に移動することができる。また、角部c2’に適当なアールを形成することにより、連結部材Sの連結長孔c10への円滑な移動を実現することもできる。
【0024】
また、図6に示されているように、凹み部c9の台車本体C’の中央寄り領域c9”の平面形状を略三角形状に形成するとともに、略三角形状の領域c9”の頂部に沿って、連結長孔c10の奥部先端部c10”を配置するように構成することが好ましい。このように構成することにより、運搬台車Cを連結する際に、一方の運搬台車Cの凹み部c9の上面c9’に、もう一方の運搬台車Cの連結部材Sの垂直短部s3を載置し、その後、運搬台車C同士を接近させると、連結部材Sの垂直短部s3が、凹み部c9の略三角形状の領域c9”の何方か一方の傾斜縁c17に沿って誘導されながら、上記領域c9”の奥部に位置する連結長孔c10の奥部先端部c10”に挿入されることになる。従って、運搬台車Cの連結に際し、連結部材Sの垂直短部s3と連結長孔c10との位置合わせるすることなく、単に、連結部材Sの垂直短部s3を、凹み部c9の上面c9’に載置し、その後、運搬台車C同士を接近させるだけで、運搬台車Cを連結することができる。
【0025】
なお、図6において点線で示されているように、連結長孔c10の奥部先端部c10”を、略三角形状の領域c9”の頂部を越えて、台車本体C’の中央寄りに延長することもできる。また、上記領域c9”を、略三角形状とする代わりに、円弧状とすることも、多角形状に形成することもでき、いずれにせよ、運搬台車Cの凹み部c9の上面c9’に載置された連結部材Sの垂直短部s3が、凹み部c9の上記領域c9”の傾斜縁に沿って誘導されるような形状であればよい。更に、凹み部c9の上面c9’とコンテナ載置面c2の段差を、連結部材Sの垂直短部s3の高さ以上とすることにより、コンテナが載置された運搬台車Cの連結作業の際に、凹み部c9の上面c9’に載置された連結部材Sが、コンテナに当接することなく、運搬台車Cに載置されたコンテナの下に入り込むことができるので、運搬台車Cにコンテナが載置された状態においても、運搬台車Cの連結及び運搬台車C同士の接触が可能となる。
【0026】
上述した実施例においては、運搬台車Cの連結長孔c10を、台車本体C’を上下方向に貫通する孔に形成したが、台車本体C’の強度の低下を防止するためには、連結長孔c10に代えて、底部を有する長溝を形成することもできる。
【0027】
また、上述した実施例においては、台車本体C’の上面の3辺に凸部c3を突設した例を説明したが、このような凸部c3を突設することなく台車本体C’を形成し、該台車本体C’の相対する周縁部の一方に連結長孔c10を形成し、また、もう一方の周縁部に孔c13を穿設し、該孔c13に、連結部材Sの垂直長部s2を挿入するように構成することもできる。更に、必要に応じて、凹み部c9、段部c11、切欠部c15を省略することもできる。この場合には、台車本体C’の上面は、平坦に形成されることになる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏するものである。
【0029】
連結部材の自由端部が挿入可能な孔を、連結長孔又は長溝に形成したので、連結した状態の運搬台車間に存在する無駄なスペース、所謂、デッドスペースをなくすことができ、従って、連結した状態の運搬台車の収納スペースを減少することができる。
【0030】
凹み部内に連結長孔又は長溝を形成したので、連結長孔又は長溝に段差が形成されることがなく、従って、連結部材が、連結長孔又は長溝に沿って円滑に移動することができる。
【0031】
凹み部の台車本体の中央寄り領域に、連結長孔又は長溝に向かう傾斜縁を形成したので、運搬台車の凹み部の上面に載置された連結部材が、上記傾斜縁に沿って誘導され、従って、運搬台車の連結に際し、連結部材と連結長孔又は長溝との位置合わせをする必要がなく、運搬台車の連結作業の作業性が向上する。
【0032】
連結長孔又は長溝を、凹み部とコンテナ載置面の両方に跨がって形成したので、連結部材の水平部が、コンテナ載置面側に形成された連結長孔又は長溝に挿入された場合には、連結部材の回動が阻止されるので、従って、連結され接触している状態の運搬台車が移動しずらくなり、トラック等に載置され移送中でも安定した状態を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のコンテナ用運搬台車の斜視図である。
【図2】図2は本発明のコンテナ用運搬台車の一部斜視図である。
【図3】図3は同じく本発明のコンテナ用運搬台車の一部斜視図である。
【図4】図4は本発明のコンテナ用運搬台車の連結状態の斜視図である。
【図5】図5は同じく本発明のコンテナ用運搬台車の連結状態の斜視図である。
【図6】図6は本発明のコンテナ用運搬台車の別の実施例の斜視図である。
【図7】図7は本出願人の先の出願のコンテナ用運搬台車を連結した状態の斜視図である。
【符号の説明】
C・・・・・・・・コンテナ用運搬台車
S・・・・・・・・連結部材
c2・・・・・・・コンテナ載置面
c3・・・・・・・凸部
c9・・・・・・・凹み部
c10・・・・・・連結長孔
Claims (4)
- 台車本体の相対する周縁部の一方の周縁部に穿設された孔に、水平部と該水平部の両端部から下方に垂設された垂直長部と垂直短部とからなる連結部材の前記垂直長部を挿入することにより、前記台車本体に、前記連結部材が回動自在に配設されているとともに、相対するもう一方の周縁部には、前記連結部材の垂直短部が挿入可能で、且つ、台車本体の中央に向かう連結長孔又は長溝が形成されており、一方の台車本体に回動自在に配設されている連結部材の垂直短部を、前記一方の台車本体に連結されるもう一方の台車本体に形成された連結長孔又は長溝に挿入することにより、一方の運搬台車ともう一方の運搬台車とが連結されるように構成されており、更に、前記一方の運搬台車により、前記もう一方の運搬台車を牽引した際には、前記一方の運搬台車に配設されている連結部材の垂直短部が、前記もう一方の運搬台車に形成された連結長孔又は長溝の前記一方の運搬台車側に位置する端部に係合されて、前記一方の運搬台車と前記もう一方の運搬台車との間には、所定の旋回半径で曲がることが可能な間隙が形成され、また、前記一方の運搬台車を、前記もう一方の運搬台車方向に移動させた際には、前記一方の運搬台車方向に配設されている連結部材の垂直短部が、前記もう一方の運搬台車の台車本体に形成された前記連結長孔又は長溝に沿って移動し、前記一方の運搬台車と前記もう一方の運搬台車とが、互いに接触するまで接近するように構成されていることを特徴とするコンテナ用運搬台車。
- 台車本体の上面の3辺に沿って凸部を形成するとともに、凸部が形成されていない周縁部に、連結部材の垂直長部が挿入可能な孔が穿設されており、また、前記凸部が形成されている周縁部に形成された凹み部に、前記連結部材の垂直短部が挿入可能な連結長孔又は長溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンテナ用運搬台車。
- 凹み部の台車本体の中央寄り領域に、連結長孔又は長溝に向かう傾斜縁が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のコンテナ用運搬台車。
- 連結長孔又は長溝が、凹み部とコンテナ載置面の両方に跨がって形成されているとともに、前記凹み部の上面を、前記コンテナ載置面より、前記連結部材の水平部の径だけ低く或いは該径より、若干、低くなるように形成することにより、前記連結長孔又は長溝に挿入された前記連結部材が、前記コンテナ載置面から突出しないように構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンテナ用運搬台車。
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