JP3874476B2 - ストックカート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はダンボール箱等に収納された商品の運搬や商品の保管収納等に使用され、ネスティング効率の高いストックカートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のストックカートは図9(a)及び(b)に示すように、略四角枠形状又は略M字型枠形状の台車フレームの四隅部の底面に自在キャスター20を取り付けるとともに、ほぼ中央両側部の底面に固定キャスター30が取り付けられた台車と、この台車の前後部に脱着可能に取り付けられた一対の可動棚枠とで構成されている(図では省略)。この台車を収納保管するためネスティング状態にするには固定キャスターの一方向性から長手方向でネスティングを行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるネスティングの場合、長手方向にスペースが広く必要とされるため、空間の有効利用と言う点で問題があった。
【0004】
従って、本発明の目的は、短手方向にネスティングが可能なストックカートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、ネスティング構造を有する台車フレームと、該台車フレームの前端部の底面に取付られた自在キャスターと、該台車フレームのほぼ中間部底面に取り付けられた固定キャスターと、台車フレームの後端部の両端部に取り付けられた筒状のシリンダー部と、該シリンダー部間に差し渡し状に配設される水平支持棒と、該水平支持棒に回動可能に取り付けられた台板と、該シリンダー部に対し下方開口から上下方向に摺動可能に挿入されるピストン部を上面に有し、後端部の自在キャスターを下面に有する自在キャスター支持板とを備え、該台板には、その後端部にクランク状の金属板を形成し、該自在キャスター支持板には、水平部材を取り付けたストックカートにおいて、台板を該水平支持棒を中心として上方に回動させ、該台板のクランク状の金属板と該自在キャスター支持板の水平部材との当接により、該水平支持棒を持ち上げると共に、該水平支持棒と一体の該固体キャスターと台車フレームの一体物を持ち上げ、固定キャスターの下端で形成される面を自在キャスターの下端で形成される面より上方とし、四輪の自在キャスターの作動によりネスティングを行うことを特徴とするストックカートを提供するものである。これにより、ストックカートを使用する場合は、台板を倒しこれに荷物を乗せて移動させれば、固定キャスターを中心にシーソ型の動きが出来、方向変換等が自由に行える。また、収納する場合、すなわちネスティングする場合は、台板を起こせば固定キャスターは作動不能のため四輪の自在キャスターのみの走行となり、自由方向に移動でき、短手方向でのネスティングが可能となる。このため、スペースの有効利用を図ることができる。また、本発明は前記台車フレームが、Z字状又は逆Z字状に形成されたストックカート、更に、前記台車フレームの少なくとも後端部に脱着可能又は固定的に取り付けられた側枠を備えるストックカートを提供するものである。
また、本発明は、ネスティング構造を有する台車フレームと、該台車フレームの前端部の底面に取付られた自在キャスターと、該台車フレームのほぼ中間部底面に取り付けられた固定キャスターと、該台車フレームの後端部の両端部に取り付けられた筒状のシリンダー部と、該シリンダー部間に差し渡し状に配設される水平支持棒と、該水平支持棒に回動可能に取り付けられた台板と、該シリンダー部に対し下方開口から上下方向に摺動可能に挿入されるピストン部を上面に有し、後端部の自在キャスターを下面に有する自在キャスター支持板とを備え、該台板は、その後端部の上方角より45度上方に突出する突状部に形成された長穴を有したものであり、自在キャスター支持板は、該長穴に挿通する水平部材を取り付けたストックカートにおいて、該台板を該水平支持棒を中心として上方に回動させ、該台板の該突状部に形成された長穴と該自在キャスター支持板の水平部材との当接により、該水平支持棒を持ち上げると共に、該水平支持棒と一体の該固体キャスターと台車フレームの一体物を持ち上げ、固定キャスターの下端で形成される面を自在キャスターの下端で形成される面より上方とし、四輪の自在キャスターの作動によりネスティングを行うことを特徴とするストックカートを提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の参考となる実施の形態について、図1〜図8を参照して説明する。図1は本発明のストックカートの斜視図、図2は図1の後端部の拡大図、図3は主要部を分解して示した図、図4は図1の台板を起こした状態を示す斜視図、図5は図4の後端部の拡大図、図6の(a)は図2におけるA−A線に沿って見た図、(b)は図5におけるB−B線に沿って見た図、図7は台板を倒した状態の側面図、図8は台板を起こした状態の側面図を示す。図1〜図8において、ストックカート10はキャスター付き台車フレーム1、一対の側面枠5及び台板4を備える。
【0007】
図3に示すように、台車フレーム1は、所定間隔離して平行に配置した前端部の部材101、両端に筒状四角柱のシリンダー部51a、51bを備える支持棒52と、該前端部の部材101及び後端部の支持棒51の対角線上に位置する端部間を一体的に連結する連結部材202とによりZ字状に成形されている。この台車フレーム1の前端部の部材101の底面には自在キャスター2、2が取り付けられ、また、シリンダー部51a、51bの底面には自在キャスター部2Aのピストン部23、23が上下方向に摺動可能に挿入されている。連結部材202の中央底面には固定キャスター支持板7及び固定キャスター高さ調整板71を介して固定キャスター3、3が取り付けられている。更に、部材101の端部に両端を固着することにより形成された側面枠5bが、シリンダー部51の外側に両端部を固着することにより形成された側面枠5aが設けられている。
【0008】
台板4は前記支持棒52に回動可能に枢支される回動当接部42、矩形状の台板本体41及び台板高さ調整板49とからなる。また、回動当接部42は支持棒枢支溝421と断面が四角形又は長方形の台板係止端部422とからなり、台板4の回動の際、シリンダー部51との当たりを避けるため隅を切り欠いた形状となっている。
【0009】
前記台車フレームの後端部の底面に位置する自在キャスター2Aは、自在キャスター2、2、これの固定部22、22間を固定連結する中央部が一定の高さを有する自在キャスター支持板221及び上面に摺動部231を備える一対のピストン部23、23とからなる。自在キャスター2、2とピストン部23、23の結合は自在キャスター2、2の上部の雄ネジとピストン部23の内側に形成された雌ネジの螺合による。このように形成された自在キャスター2Aのピストン部23、23を前記一対のシリンダー部51a、51bの下側から挿入してストックカートを形成する。
【0010】
上記のように構成された実施の形態例のストックカート10において、これを使用する場合は、まず、後端部に位置する支持棒52を中心に回動する台板4を倒しフレーム1上に乗せる。台板4は台板高さ調整板49が固定キャスター支持板7に当接することにより地面に平行で安定状態となる。また、図6(a)に示すように台板4の後端部は、自在キャスター支持板221の上面と台板の後方側裏面45と当接している。
【0011】
このように形成されたストックカート10は、図1及び図7に示すように六輪車となり、中央の固定キャスター3を中心にシーソ型の動きが出来、方向転換等が自由に行える。台板4は台車フレーム1上に単に乗せるだけでもよいし、固定具で固定しても良い。また、自在キャスター2及び固定キャスター3の接地面X−Xは同一面であっても、固定キャスター3の接地面が自在キャスター2の接地面より下方側であってもいずれの場合でもよい。
【0012】
次に、これをネスティングするには、台板4を上方に回動して起こし、後部寄りに形成された側面枠5aに図では省略するが、例えば鎖や紐で固定する。
【0013】
図5、図6(a)及び(b)に示すように、支持棒52の中心と台板の裏面との距離aより支持棒52の中心と端面との距離bのほうを長くしたこと及びシリンダー部51a、51b内を自在キャスターのピストン部23a、23bが上下方向に摺動可能としたため、台板4を起こすことにより、支持棒52が上方に持ち上がる。すなわち、固定キャスター3、側面枠5及び台車フレーム1の一体的に固定された部材が使用時の状態に比べ、Hの長さの分持ち上がるため図8に示すように、固定キャスター3の下端で形成される面が自在キャスター2の下端で形成される面より上方に位置する。この場合、側面枠5a、5b及び台車フレームで形成された枠体は若干右(前端部)側に傾斜した状態となる。
【0014】
かかるネスティングカートは、固定キャスター3が作動不能状態となり、四輪の自在キャスターのみで走行するため、自由方向に移動でき、短手方向でのネスティングが可能となる。このため、スペースの有効利用を図ることができる。
【0015】
また、本発明において、台車フレームはネスティング構造を有していれば前記Z字状に限定されず、逆Z字状等のものが使用できる。
【0016】
また、本発明において、台板の回動当接部と自在キャスター支持板は、台板を上方に回動することにより固定キャスター及び台車フレームの一体部を持ち上げる作用(自在キャスター部から見れば、下がる作用)を有するものであれば、特に制限されず、例えば、図9に示すように台板4上に形成されるクランク状の金属板47と自在キャスター支持板に取り付けられた部材225との当接による方法、図10に示すように、台板4の角より45度上方に突出する突状部48に形成された長穴49と自在キャスター支持板に取り付けられた部材225との当接による方法等が挙げられる。いずれも、台板4を倒した状態(図中(a))から、台板4を起こした状態(図中(b))と比べると、Hの長さ分台車フレームが持ち上げられている。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によればネスティング構造を有する台車フレームの中央底面に固定キャスターを取付けたこと、台板を起こせば、固定キャスターの下端で形成される面を自在キャスターの下端で形成される面より上方となるようにしたため、ネスティングの際には、自在キャスターのみの走行で短手方向に移動できるため、ネスティング効率が上がり、スペースの有効利用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストックカートの全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1の後端部の拡大図である。
【図3】本発明のストックカートの主要構成部品を分解した状態を示す図である。
【図4】台板を起こした状態の全体構成を示す斜視図である。
【図5】図4の後方部の拡大図である。
【図6】台板の回動当接部と自在キャスター支持板との当接状態を示す図である。
【図7】台板を倒した状態のストックカートの側面図である。
【図8】台板を起こした状態のストックカートの側面図である。
【図9】台板の回動当接部と自在キャスター支持板との他の形態の当接状態を示す図である。
【図10】台板の回動当接部と自在キャスター支持板との他の形態の当接状態を示す図である。
【図11】従来のストックカートのネスティング状態を示す図である。
【符号の説明】
1 台車フレーム
2、20 自在キャスター
2A 自在キャスター部
3、30 固定変換キャスター
4 台板
5 側面枠
7 固定キャスター支持板
10 ストックカート
221 自在キャスター支持板
23 ピストン部
231 摺動部
41 台板本体
42 回動当接部
421 支持棒枢支溝
422 台板係止端部

Claims (2)

  1. ネスティング構造を有する台車フレームと、該台車フレームの前端部の底面に取付られた自在キャスターと、該台車フレームのほぼ中間部底面に取り付けられた固定キャスターと、台車フレームの後端部の両端部に取り付けられた筒状のシリンダー部と、該シリンダー部間に差し渡し状に配設される水平支持棒と、該水平支持棒に回動可能に取り付けられた台板と、該シリンダー部に対し下方開口から上下方向に摺動可能に挿入されるピストン部を上面に有し、後端部の自在キャスターを下面に有する自在キャスター支持板とを備え、該台板には、その後端部にクランク状の金属板を形成し、該自在キャスター支持板には、水平部材を取り付けたストックカートにおいて、台板を該水平支持棒を中心として上方に回動させ、該台板のクランク状の金属板と該自在キャスター支持板の水平部材との当接により、該水平支持棒を持ち上げると共に、該水平支持棒と一体の該固体キャスターと台車フレームの一体物を持ち上げ、固定キャスターの下端で形成される面を自在キャスターの下端で形成される面より上方とし、四輪の自在キャスターの作動によりネスティングを行うことを特徴とするストックカート。
  2. ネスティング構造を有する台車フレームと、該台車フレームの前端部の底面に取付られた自在キャスターと、該台車フレームのほぼ中間部底面に取り付けられた固定キャスターと、該台車フレームの後端部の両端部に取り付けられた筒状のシリンダー部と、該シリンダー部間に差し渡し状に配設される水平支持棒と、該水平支持棒に回動可能に取り付けられた台板と、該シリンダー部に対し下方開口から上下方向に摺動可能に挿入されるピストン部を上面に有し、後端部の自在キャスターを下面に有する自在キャスター支持板とを備え、該台板は、その後端部の上方角より45度上方に突出する突状部に形成された長穴を有したものであり、自在キャスター支持板は、該長穴に挿通する水平部材を取り付けたストックカートにおいて、該台板を該水平支持棒を中心として上方に回動させ、該台板の該突状部に形成された長穴と該自在キャスター支持板の水平部材との当接により、該水平支持棒を持ち上げると共に、該水平支持棒と一体の該固体キャスターと台車フレームの一体物を持ち上げ、固定キャスターの下端で形成される面を自在キャスターの下端で形成される面より上方とし、四輪の自在キャスターの作動によりネスティングを行うことを特徴とするストックカート。
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