JPH032559Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコンテナに貨物を積込み積降しするた
めのフオーク付きトラツクに関する。

（従来技術） フオークリフトトラツクに自走可能なパレツト
トラツクを搭載し、このパレツトトラツクを用い
て貨物をコンテナ内の所要の位置に運び込んだ
り、あるいはコンテナから運び出すようにした装
置については、すでに特開昭51−85153号公報及
び、特開昭52−41365号公報等に開示されている。

この種の装置は、積込み口が後方に設けられて
いる長尺のコンテナ等に貨物を積込んだりあるい
は荷降ししたりするのに有利であるが、反面、パ
レツトトラツクごと貨物の積込み積降ろしを行な
う関係上、コンテナの巾に相当する大型の貨物を
扱うような場合には、必要以上に大型のフオーク
リフトトラツクが必要になるばかりでなく、コン
テナの床面が一般に上向きに湾曲しているため、
コンテナの横巾に対して半分のサイズの貨物を担
持して同時に２個づつ積込もうとしたような場合
には、第４図に見られるようにそれぞれの貨物が
外側に傾いてしまう結果、コンテナの内壁に接触
するなどして破損事故を引起こしかねない問題を
有している。

（目的） 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、コンテナの横巾の
半分のサイズの貨物を同時に２個担持して積込み
積降ろしのできる効率のよりフオーク付きトラツ
クを提供することにある。

（目的を達成するための手段） すなわち、本考案はかかる目的を達成するため
のフオーク付きトラツクとして、コンテナの横巾
より若干狭く形成した自走可能なフオーク付きト
ラツクにパレツト脚が嵌入し得る間隙を設けて４
本のフオークを昇降可能に取付け、これらの各フ
オークの先端部にフオークの昇降動と連動して下
面に出入するコロを設けるとともに、各コロのう
ち外側のフオークに取付けるコロを内側のフオー
クに取付けるコロより径を大きくしたものであ
る。

（実施例） そこで以下に本考案の詳細を図示した実施例に
基づいて説明する。

第１，２図は本考案の一実施例を示したもの
で、図中符号１はコンテナ４０の横巾より若干狭
く形成されたフオーク付きトラツクで、その巾方
向に長い断面箱型をなすフレーム２には、後部中
央に操舵用シリンダ３によつて操作される駆動輪
４が設けられ、また前部には４個の支持ブラケツ
ト６……が設けられていて、その両側の支持ブラ
ケツト６，６には一対の倒れ防止用補助輪７，７
が軸支されている。このフレーム２の上面にはま
た、一対のリフトシリンダ８，８が配設されてい
て、これらのロツド９の先端に取付けたケーシン
グ１０を上下に昇降し得るように構成されてい
る。

ケーシング１０は、駆動軸４と補助輪７，７を
覆う強固な箱型として形成されており、その前板
１１の外面下方には、それぞれハーフサイズの梱
包ケース３０，１３０を支える内外で一対をなす
２組のフオーク１２ａ，１２ａ，１２ｂ，１２ｂ
がそれぞれ間にパレツトの脚３１を通し得るだけ
の間隙ｄを設けて平行に固定されており、これら
のフオーク１２……の前端部には、ピン１４を支
点として回動する一対の起伏レバー１５，１５が
枢支されていて、各起伏レバー１５，１５の先端
には、２個のコロ１６，１６を軸支したボギーフ
レーム１７がフオーク１２の下面から出没し得る
ように中央をピン１９によつて取付けられてい
る。

一方、この前板１１の内面下方には、上記した
４個の支持ブラケツト６……とともに平行四辺形
リンクを構成する各２本のバー２０，２１が軸２
２，２２を支点として揺動可能に枢支されてお
り、その下方に位置するベルクランクレバー２１
の他端と、上記した起伏レバー１５の基端上部と
の間を連杆２３によつて結合することにより、ケ
ーシング１０を上昇させた際、ベルクランクレバ
ー２１と連杆２３を介して起伏レバー１５を図中
反時計方向に回動してその先端に枢支したボギー
フレーム１７をフオーク１２の下方へ突出させ、
コロ１６……を着地させることによつてフオーク
１２の先端を支持するように構成されている（第
２図ｂ）。

ところで、これらのボギーフレーム１７に軸支
された各コロ１６……は、第３図に示したように
外側のフオーク１２ａに取付けたコロ１６ａの方
が内側のフオーク１２ｂに取付けたコロ１６ｂよ
り若干大径に形成されていて、中央部分が若干高
くなるように湾曲させて張設したコンテナの床面
４１（第３図）にこれらのコロ１６……を接触さ
せた際、各フオーク１２……の上面がほぼ同一平
面になるように構成されている。

なお図中符号５は駆動輪４を駆動する油圧モー
タ、２５はケーシング１０の側面に取付けたガイ
ドバーを示している。

このように構成された実施例において、いま、
並べて載置されているハーフサイズの梱包ケース
３０，３０に対し、これらのパレツト脚３１……
間にフオーク１２……を挿入すると、第３図に見
られるように各フオーク１２……はパレツト脚３
１……の間に正確におさまつて、内外一対のフオ
ーク１２ａ，１２ｂと梱包ケース３０との間の正
確な位置決めがなされる。したがつてこの状態で
つぎにリフトシリンダ８，８を操作してケーシン
グ１０と一体のフオーク１２……を上昇させ、ま
たこれに連動して揺動したベルクランクレバー２
１と連杆２３を介してフオーク１２先端のボギー
フレーム１７を下方へ突出させて軸支したコロ１
６……を着地させると、各梱包ケース３０，３０
はそれぞれ外側と内側の各フオーク１２ａ，１２
ｂによつて揚昇されるが、上述したように、外側
のフオーク１２ａに取付けたコロ１６ａの径が内
側のフオーク１２ｂに取付けたコロ１６ｂの径よ
り大きく形成されているため、コンテナ４０の床
面４１が上向きに湾曲していても、各フオーク１
２……の上面は平坦となつて各梱包ケース３０，
３０の間に隙間を生じさせることなく互いに密接
した状態で担持することができ、同時に２個の梱
包ケース３０，３０をコンテナ４０内に安全に搬
入し搬出することができる。

（効果） 以上述べたように本考案によれば、コンテナの
横巾より若干狭く形成したフオーク付きトラツク
の前部に、パレツト脚が嵌入し得る間隙を設けて
４本のフオークを取付けたので、各パレツト脚の
間にこれらのフオークを挿入するだけで、、内外
一対のフオークの上にハーフサイズの貨物を１個
づつ同時に位置決め担持してコンテナ内に安全に
搬入しまた搬出することが可能となり、加えてそ
の作業効率を大巾に向上させることができる。

しかも外側のフオークに取付けた出没可能なコ
ロを内側のフオークに取付けた出没可能なコロの
径より大となしたので、上向きに湾曲させて張設
したコンテナの床面上を走行させた場合でも、フ
オークの上面とほぼ同一平面となすことができ
て、各梱包ケースを密接させた状態で担持するこ
とが可能となり、これらをコンテナの内壁等に接
触させることなく安全に搬入搬出することがで
き、また、平坦な床面上を走行させた場合には、
２個の梱包ケースを互いに内方に寄せるように保
持することができて、その荷くずれ等を未然に防
ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すフオーク付き
トラツクの上面図、第２図ａ，ｂはフオークを降
ろした状態及び上げた状態をもつて示したフオー
ク付きトラツクの側面図、第３図はコンテナ内で
の走行状態を示す説明図、第４図は従来装置のコ
ンテナ内走行状態を示す図である。 １……フオーク付きトラツク、４……駆動輪、
１２……フオーク、１６……コロ、２３……連
杆、３０……梱包ケース、４０……コンテナ、４
１……床面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンテナの横巾より若干狭く形成した自走可能
   なフオーク付きトラツクにパレツト脚が嵌入し得
   る間隙を設けて４本のフオークを昇降可能に取付
   け、上記各フオークの先端部にフオークの昇降動
   と連動して下面に出入するコロを設けるととも
   に、上記各コロのうち外側のフオークに取付ける
   コロを内側のフオークに取付けるコロより径を大
   きくなしたことを特徴とするフオーク付きトラツ
   ク。