JPS6247800B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重い荷物をフオークによつて持上げ、
荷役作業に用いるフオークリフト車に関し、特
に、本体自身を自力で他の車輌に積み込ませるこ
とができるフオークリフト車に関する。

倉庫、工場，事業所等の作業場においては従来
より重量物，パレツトを運搬，配置，積上げ等の
作業をフオークリフト車によつて行うことが多い
ものであつた。このフオークリフト車は車輪を軸
支して自走することができるものであるが、その
特質上高速で走行する性能はあまりなく、工場か
ら工場、倉庫から倉庫へと遠距離間でフオークリ
フト車を移動させる場合にはトラツク等の荷台に
載置して運搬させることが常であつた。しかし、
フオークリフト車はその形状が可なり大きいとと
もに、カウンターウエイト等のため重量も重いた
め、トラツク等の荷台に載み上げるためにはクレ
ーン、或いは特殊な踏み板を用いなければなら
ず、載み上げのための機材を準備しなければなら
ないとともにその作業が煩しいものであつた。

本発明は上述の欠点に鑑み、車体本体とフオー
クマストを分離し、フオークマストを車体に対し
て水平方向に移動できるよう構成して、自力によ
つてトラツク等の荷台に載せ上げることができる
フオークリフト車を提供するものである。

以下、本発明の一実施例を図面によつて説明す
る。

第１図，第２図は本実施例のフオークリフト車
の外観を示すもので、このフオークリフト車は大
きく自走できる車体１とフオークマスト２に分け
られ、両者は後述する移動機構によつて連結され
ている。車体１の下部前方には前輪３が、下部後
方には後輪４がそれぞれ軸支してあり、車体１上
部には作業員が坐る座席５と方向転換用のハンド
ル６等が設けてある。この車体１の左右両側のや
や中央には水平にガイドレール７が固着してあ
り、このガイドレール７内にはその長さ方向に摺
動できるスライダー８が挿入してある。前述のフ
オークマスト２はコ字形をしたアーチ状のもの
で、その対向する支柱９の内壁の間隔は車体１の
幅よりやや大きくしてあり、各支柱９の下方には
前述のスライダー８が固着してあり、フオークマ
スト２はこのスライダー８に従つて水平方向に移
動することができる。各支柱９の前面には上下方
向にスリツト１０が開口させてあり、このスリツ
ト１０には連結片１１が挿通してあり、連結片１
１の前部にはＬ字形をしたフオーク１２が固着し
てある。

次に、第３図は本実施例における駆動系を示す
もので、フオークマスト２の上部内中央には油圧
モータ１３が固着してあり、この油圧モータ１３
の左右には各支柱９の上部にまで延長する出力軸
１４が突出させてあり、出力軸１４の先端にはス
プロケツトホイール２７が固着してある。また、
支柱９の下部には支軸１５が軸支してあり、この
支軸１５にもスプロケツトホイール１６が固着し
てあり、両スプロケツトホイール２７，１６間に
はチエーン１７が架設してあり、チエーン１７の
両終端は前述の連結片１１に接続してある。前記
車体１の後部内中央には油圧モータ１８が設けて
あり、油圧モータ１８の左右には出力軸１９がガ
イドレール７にまで延長して突出させてあり、出
力軸１９の先端にはそれぞれガイドレール７内に
位置してスプロケツトホイール２０が固着してあ
る。また、ガイドレール７の先端には支軸２１が
それぞれ軸支してあり、支軸２１にはスプロケツ
トホイール２２が固着してあり、両スプロケツト
ホイール２０，２２間にはチエーン２３が架設し
てあり、チエーン２３の両終端は作動片２４に接
続してある。この作動片２４は前述のスライダー
８に連結してある。

次に、本実施例の作用を第４図とともに説明す
る。

通常の荷役の作業においては第１図の状態で油
圧モータ１３を作動させ、出力軸１４、スプロケ
ツトホイール２７、チエーン１７，連結片１１に
よつてフオーク１２を支柱９に沿つて上下動さ
せ、荷物等をフオーク１２を持上げる。そして、
荷物を持上げたままの状態で車輪３，４を駆動，
操縦して車体１を移動させ、荷物を所定の場所に
運搬，配置させることができる。この動作は通常
のフオークリフト車と変わらない。

次に、このフオークリフト車をトラツクに載置
して遠距離間を運搬する場合には、油圧モータ１
３と１８を交互に用いて自力でフオークリフト車
をトラツクの荷台上に載せ上げさせることができ
る。まず、トラツクの荷台２５後方にフオークリ
フト車の前方を接近させる（第４図Ａ）。油圧モ
ータ１３を作動させてチエーン１７を介してフオ
ーク１２を上昇させ、フオーク１２の水平部分を
荷台２５の後部に開口した導通口２６と同一の高
さで停止させ、車輪３，４を駆動させてフオーク
１２を導通口２６内に挿入させる（第４図Ｂ）。
次に、油圧モータ１３を逆転させてフオーク１２
を支柱９に対して下降させるように作動させると
フオークマスト２及び車体１は相対的に上昇する
（第４図Ｃ）。フオーク１２の下降（車体１の持上
げ）を続けて車体１に軸支させた車輪３，４の下
端と荷台２５の上面と同一の高さ位置となつた時
に油圧モータ１３の作動を停止させる（第４図
Ｄ）。そして、油圧モータ１８を作動させると出
力軸１９，スプロケツトホイール２０が回転して
チエーン２３が駆動され、作動片２４，スライダ
ー８が車体１の後方に引張られ、フオークマスト
２はスライダー８がガイドレール７を摺動するこ
とに従つて車体１の後方に移動する。フオークマ
スト２はフオーク１２によつて荷台２５に固定さ
れているので車体１は相対的にフオークマスト２
の前方に移動して車体１は荷台２５上方に位置す
ることになり、車輪３，４は荷台２５の上面に接
触し、フオークリフト車はトラツクの荷台２５に
載置されることになる。（第４図Ｅ）。

なお、フオークリフト車を荷台２５から地面に
降す場合には前述の作動の逆にＥからＡの順に操
作すればフオークリフト車は自力で荷台から積み
下させることができる。

本発明は上述の様に構成したので、従来ではフ
オークリフト車をトラツクの荷台等に積上げる際
には専用の機具を用いる必要が無く、自力で積上
げ、積下しをさせることができ、操作が煩しくな
く、フオークリフト車の運搬が極て容易となるも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すフオークリフ
ト車の斜視図、第２図は同上の側面図、第３図は
フオークリフト車の駆動系を示す透視図、第４図
は実施例の動作を示す説明図である。 １……車体、２……フオークマスト、７……ガ
イドレール、８……スライダー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 下部に車輪を軸支して自走することができる
   車体と、この車体の両側においてそれぞれやや水
   平に固定された車体の長さ程度に延長したガイド
   レールと、この両ガイドレールの両側でその支柱
   を移動自在に保持され、車体の投影面積よりもそ
   の開口が大きいコ字形をしたアーチ状のフオーク
   マストと、車体に設けられてフオークマストをガ
   イドレール上で車体に対して水平に移動させる移
   動機構と、フオークマストの両側の支柱に設けら
   れてその両支柱で上下に移動することができるフ
   オークとを具備したことを特徴とするフオークリ
   フト車。