JP3762323B2 - 露光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体集積回路や液晶表示素子などの製造工程においてマスク又はレチクル(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する)上のパターンを基板(ウェハやガラスプレートなど)に露光する露光装置に関する。本発明は、例えば、走査型の投影露光装置に好適である。
【0002】
【従来の技術】
従来半導体素子、液晶表示素子または薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィー工程で製造する際には、フォトマスクまたはレチクル(以下レチクル)のパターンを感光性の基板ウェハ、ガラスプレート(以下ウェハ)上に転写する投影露光装置が提案されている。近年半導体素子等は益々パターンが微細化している。これを実現するためには、投影光学系の解像力を高める必要がある。解像力を高めるには、露光光の波長を短波長化する、または投影光学系の開口数を増大する等の手法がある。
【0003】
一方、半導体素子1個のチップパターンについて見ると、大型化する傾向にある。このため、より大面積のパターンを露光出来る装置が必要とされている。
【0004】
上記2項目を満足するためには、露光領域が大きく、かつ解像力の高い投影光学系が必要となる。しかしながら、露光領域を大きくすればするほど、解像力を高めれば高めるほど、露光領域全域でのディストーション等の結像性能を所定の精度に維持することが困難となる。
【0005】
そこで、現在注目されているのが、走査型露光装置である。走査型露光装置においては、矩形状または、円弧状等のスリット状の照明領域に対して、レチクルおよびウェハを相対的に同期して走査しながら、レチクルのパターンをウェハに転写する。
【0006】
この方式では、レチクルをスリット状に照明することで、投影光学系の一部しか使用しない。このため、ディストーション等の結像性能を所定の精度に維持し易いという利点がある。
【0007】
また、レチクルをスリット状に照明することで、投影光学系の有効露光領域の最大直径を使用出来るとともに、走査することにより、走査方向には光学系の制限を受けることなく露光領域を拡大出来るという利点がある。
【0008】
しかしながら、現在更なるパターンの微細化が要求され、走査型露光装置においてもパターン像の像歪み(ディストーション)の低減が必要となっている。
【0009】
ディストーションを低減するためには当然投影光学系の諸収差を低減する必要がある。そのため、従来のステッパーに搭載される投影光学系では、投影視野内の全体において諸収差およびディストーションが平均的に小さくなるような条件で光学設計されている。そして、諸収差およびディストーションを設計時の許容範囲内に収めるべく、高精度にレンズ素子や光学部材を加工し、諸収差を実際に測定し、例えば、各レンズ間の空気間隔、レンズの傾き及び平行偏心などを調整するといった複雑で手間のかかる組立て、調整、検査を繰り返しながら投影光学系として組み上げていた。
【0010】
諸収差のうち特にディストーションに関しては、前述の調整方法で光軸に対して対称な成分或いは規則性のある非対称成分の調整が可能である。
【0011】
しかしながらいわゆるランダム成分に関しては前述の調整手段では調整できないという問題があった。
【0012】
そこで、このような高精度な投影光学系の製造上の難しさを少しでも緩和するために、またランダムな成分に関しても設計時の許容範囲内に収められるようにするために、組み立てられた投影光学系の像歪み特性を実測し、その実測された像歪み特性が投影視野内の各点で最小になるように、投影視野内の各点を通る主光線を部分的に偏向するように研磨された光学補正板(補正光学素子)を投影光路内に挿入する手法が、例えば、特開平8−203805号公報に開示されている。特開平8−203805号公報は光学補正板を用いたスッテパーに関する補正方法である。
【0013】
走査型露光装置で光学補正板を用いた補正方法について特開平11−045842号公報に開示されている。特開平11−045842号公報では、走査型投影露光装置によってマスク上のパターンを感光基板上に走査露光する際に、走査方向については投影領域内の幅に渡ってスタティックな像歪み特性が平均化されてダイナミックな像歪み特性になることに着目し、そのダイナミックな像歪み特性のうちの少なくともランダムな成分についは、透明な平行平板(光学補正板)の表面を局所的に研磨加工した像歪み補正板を投影光路内に配置することで補正するものである。
【0014】
光学補正板の製作、測定に着目したものとして、特開平11−031652号公報が開示されている。特開平11−031652号公報は、干渉計を用いて光学補正板の面形状を測定する際に、光学補正板の裏面光の干渉を防ぐために光学補正板に楔角をもたせた基板とするものである。
【0015】
ディストーションに関する従来例について説明したが、微細化に対応するためにはディストーション以外に、投影光学系による投影像の結像特性の変動量についても考慮する必要がある。微細化に伴い結像特性の変動量の許容範囲は狭くなっている。そこで、従来、投影露光装置においては、投影光学系が照明光を吸収することによって生じる結像特性(例えば、倍率、焦点位置等)の変動量を補正するために、特開昭60−78455号公報又は特開昭63−58349号公報等に開示されているように、投影光学系に入射する光量を検出し、検出した光量に応じて投影光学系の結像特性の変動量を補正する結像特性補正機構が備えられていた。
【0016】
例えば、特開昭60−78455号公報に開示された機構を簡単に説明すると、投影光学系の結像特性の変動特性に対応するモデルを予め作っておき、ウェハが載置されるウェハステージ上の光電センサ等により所定時間間隔で投影光学系に入射する光エネルギーの量を求め、この光エネルギーの量の積分値をそのモデルに当てはめて結像特性の変動量を計算するものである。この場合、投影光学系に入射する光エネルギーの積分値を求めるための露光時間は、例えば照明光の開閉を行うためのシャッタが開状態にあることを示す信号を常時モニタすることにより算出されるため、そのモデルに従って投影光学系の結像特性の変動量が算出でき、この変動量に基づいて補正を行うというものである。これにより、投影光学系の照明光吸収による結像特性の変動の問題は、一応解決されている。
【0017】
しかしながら、照明光はマスクをも通過するため、マスクが照明光吸収によって熱変形し、これによっても結像特性が変化するという不都合がある。特に、マスクは、クロム膜等の遮光膜によりパターンが描かれているため、透過率の高いガラス基板部と異なり遮光膜での熱吸収が大きい。更に、近年光学系のフレア防止の目的でマスク上の遮光膜を低反射化する技術が採用される傾向にあるが、これにより遮光膜での熱吸収は更に増加する。
【0018】
また、マスクの遮光膜による回路パターンは、マスク全体に均一に分布しているとは限らず、偏って分布していることもある。この場合、マスクは局所的に温度が上昇し、非等方的な歪を発生する可能性がある。また、可変視野絞り(レチクルブラインド)等を用いてマスクの一部のパターンのみを露光するような場合にも、同様に非等方的な歪が生じ得る。このように発生したマスクの歪により、投影される像にも非等方的な歪が生じることとなる。この場合には、倍率成分のみの補正では不十分である。
【0019】
また、マスクの熱変形に関して、使用しているマスクの種類により熱変形量、ひいては結像特性の変化量が異なるために、一律に補正することは困難である。つまり、例えば投影露光装置の出荷時の結像特性調整に用いたマスクの熱変形による結像特性の変動量は、その投影露光装置の結像特性の変動特性として認識して補正を行うことができるが、他のマスクを使用すると熱変形量が異なるために正確な補正ができなくなる。特に、マスクを次々に交換して露光を行う場合、各々のマスクの熱変形量を考慮しないと結像特性の変動量が累積して大きな誤差となり得る。
【0020】
この対策として、マスクパターンを形成するクロムの熱吸収率、パターン内クロム存在率等もパラメーターに含めてマスクの熱変形によって発生する光学特性の変化に対し補正を行う投影露光装置が特開平4−192317号公報に開示されている。特開平4−192317号公報の結像特性の補正方法は、一括露光方式(フル・フィールド方式)を前提として提案されたものである。
スキャン露光方式においては、露光時にマスクが照明領域に対して走査されるため、マスクに関して考慮すべき要素(マスク走査に伴うマスクの冷却効果等)が増加したことになり、マスクの熱変形量の算出が一括露光方式の場合に比べて複雑になるという不都合がある。
【0021】
スキャン露光方式において、マスクの熱変形によって発生する光学特性の変化に対し補正を行う投影露光装置は特開平10−214780号公報に開示されている。特開平10−214780号公報は、マスクに生じたたわみを斜入射方式の光学系により検出し、マスクたわみ量を演算し、補正する方式である。
【0022】
特開平10−214780号公報に開示されたスキャン露光方式での機構を簡単に説明すると、スキャン露光方式での露光用光束は、走査方向には幅が狭く、直交する方向には幅が広い。このような露光用光束の照射範囲に着目し、走査方向のたわみについてはフォーカスもしくはレベリングの制御を行うことで対応し、走査方向と直交する方向のたわみのみを補正することで、実用上良好なパターン投影を行うことが可能となる。補正は、マスク両端部に配置されている圧電素子を駆動し、マスクのたわみを矯正する様にマスク変形させることにより行う。圧電素子は、マスクが走査移動する方向に複数配置されている。
【0023】
また、たわみ検出は一点でマスクのたわみを検出あるいは、複数の点で検出して平均や最小二乗法により最適なたわみ補正量を演算するようにしている。複数の点でたわみを検出する手法としては、マスクたわみ検出系を複数設けるまたは、一つの光源から出力された光から回折格子を利用して複数のビームを得る構成である。さらには、マスクたわみの検出点を、マスクの走査方向に関して露光光の照射領域の両側に設定し、マスクの走査方向に対して露光光の照射領域の手前でマスクのたわみ量を検出するようにし、照明領域内のマスクのたわみ量に応じた、マスクパターン投影像の補正をリアルタイムに行うことも提案されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
ディストーションに対応する従来例、特に、走査型露光装置に関するものは特開平11−045842号公報に補正光学素子を利用したものが開示されている。また、マスクのたわみおよび変形に対応するものは特開平10−214780号公報にたわみ検出手段を構成し補正する方式が開示されている。
【0025】
特開平11−045842号公報に開示された方式では、補正光学素子を用いることにより、投影光学系あるいはマスク保持時に発生する変形に起因するディストーションには対応できるが、露光によるマスクの熱変形等で発生する光学特性の変化には対応できないと言う問題が有る。さらにマスクが交換された場合に、マスク面形状に起因して発生するディストーションには対応できないという問題がある。
【0026】
特開平10−214780号公報に開示された方式ではマスクの面形状を計測し補正を行うため、マスクに起因する要因については対応できるが、投影光学系が有するディストーションには対応できないと言う問題がある。このため、特開平11−045842号公報及び特開平10−214780号公報に開示された両方式を同時に採用する必要がある。
【0027】
特開平10−214780号公報に開示されている様に、斜入射方式のたわみ検出手段をマスク裏面側(マスクパターン面側)に構成し、さらにディストーション補正用の補正光学素子をマスク〜投影光学系間に構成する場合には、マスク、たわみ検出手段、補正光学素子、投影光学系の順に配置する必要がある。
【0028】
補正光学素子は出来るだけマスク近傍に配置することが望ましい。従って補正光学素子を出来るだけマスク近傍に配置し、かつたわみ検出手段を構成するためには、たわみ検出手段の検出光が、補正光学素子を介してマスクパターン面を検出する必要がある。
【0029】
補正光学素子は、一定の厚み寸法からなる板状の光学部品であり、補正のために一部の面形状を微少に研磨加工されるものである。このため、検出手段の照明光学系から照射された検出光は、斜方向より補正光学素子に入射し、マスクパターン面で反射し、再び斜方向より補正光学素子に入射し、検出手段の受光部を経て検出部に導かれる。この時、収差が発生する。発生原理について図3により説明する。図3aにレチクル面位置検出系の計測方向の断面を示す。不図示の照明光学系により照明された計測用パターン像は、投光光学系、補正光学素子G1を介してレチクルRのパターン面に投影され、反射されたパターン像は再び補正光学素子G1、受光光学系を介して受光素子44に結像される構成である。図3aに示す如く、斜入射にて観察する光学系の収束光束中に平行平板である補正光学素子G1が傾いて挿入されることになる。
【0030】
図3bには非計測方向の断面を示す。図3bに示す様に、非計測方向の断面に着目すると補正光学素子G1は投光光学系、受光光学系それぞれの光路中に光軸に対して垂直に配置されることになる。
【0031】
このことから、開口角度を有する光線の屈折角度が計測断面と非計測断面とでは大きく異なり、結像位置において、計測断面方向の結像点と、非計測方向の結像点が光軸方向にずれてしまう、いわゆる非点収差(以後“アス”と呼ぶ)が発生する。特に投光光学系と受光光学系をつないだ検出光学系の場合には受光再結像面でのアスは2倍の量になってしまう。
【0032】
計測用マークとしてスリット状のマークを使用し、前記スリット状のマークをレチクルRのパターン面に投影し、受光素子44にてマークの位置ズレを検出することにより面位置、面状態を検出する方式であるので、像面側で発生するアスはマークを観察する受光素子の分解能を落とすことになり計測精度を劣化させるという不都合がある。
【0033】
また、従来例の補正光学素子はマスクを露光した照明光が透過する領域を確保する大きさで構成されている。このため、斜入射方式の検出手段が補正光学素子を介してマスクパターン面を検出する場合、補正光学素子を介してマスクパターン面が検出できる領域は斜入射角度分減少してしまうという問題がある。
【0034】
図3ではアスについて説明したが、収束光束中に平行平板である補正光学素子G1が傾いて挿入されることにより、色収差が発生し、検出精度が低下するという問題もある。
【0035】
検出光として使用する光の波長幅に対応し、各波長毎に屈折率が異なることにより分散が生じ、結果色収差が生じる。
【0036】
そこで、本発明は、高精度なマスクのたわみ検出を実現しつつ装置の大型化を防止してマスクパターンの投影を良好に行う露光装置を提供することを例示的な目的とする。
【0037】
前記目的を達成するため、本発明の一側面としての露光装置は、所定の結像特性を有する投影光学系と、転写されるべきパターンが形成されたマスクと前記投影光学系の間に配置され、前記パターンの歪みを低減するための補正光学素子と、前記マスクのパターン面側に配置され、前記補正光学素子を介して前記マスクの面形状を検出する斜入射方式の検出手段とを有し、前記検出手段は、前記補正光学素子を介して検出することで発生する光学収差を補正する補正光学系を有することを特徴とする
【0038】
前記検出手段は、前記光学素子を介して検出することで発生する光学収差(例えば、アス収差及び/又は色収差)を補正する補正光学系を有してもよい。
【0039】
前記検出手段は、前記マスクに斜め方向から前記補正光学素子を介して光を照射する照明光学系と前記補正光学系とを有する光照射手段と、前記光照射手段によって照射された光が前記マスクで反射し、その反射光を前記光学素子を介して受光する結像光学系と前記補正光学系とを有する受光手段と、前記受光手段により受光した反射光の位置に対応した検出信号を出力する光検出手段とを有してもよい。
【0041】
本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被露光体を投影露光する工程と、前記投影露光された被露光体に所定のプロセスを行なう工程とを有する。上述の露光装置の作用と同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁気ヘッドなどを含む。
【0042】
本発明の他の目的及び更なる特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態について実施例を参照しながら詳細に説明する。実施例1では走査型の露光装置に本発明を適用したものについて説明するが、走査型に限定したものではなく、一括露光方式の露光装置であっても同様の効果が得られるものである。
【0044】
【実施例1】
本発明の第1の実施例について、図1により説明する。
【0045】
図1は、本実施例で使用される投影露光装置の概略を示す。図1において、レチクルRは光源1と、照明光整形光学系2〜リレーレンズ8よりなる照明光学系とにより長方形のスリット状の照明領域21により均一な照度で照明され、スリット状照明領域21内のレチクルRの回路パターン像が投影光学系13を介してウェハW上に転写される。光源1としては、Fエキシマレーザー、ArFエキシマレーザあるいはKrFエキシマレーザ等のエキシマレーザ光源、金属蒸気レーザ光源、又はYAGレーザの高調波発生装置等のパルス光源、又は水銀ランプと楕円反射鏡とを組み合わせた構成等の連続光源が使用できる。
【0046】
パルス光源の場合、露光のオン又はオフはパルス光源用の電源装置からの供給電力の制御により切り換えられ、連続光源の場合、露光のオン又はオフは照明光整形光学系2内のシャッタにより切り換えられる。但し、本実施例では後述のように可動ブラインド(可変視野絞り)7が設けられているため、可動ブラインド7の開閉によって露光のオン又はオフを切り換えてもよい。
【0047】
図1において、光源1からの照明光は、照明光整形光学系2により光束径が所定の大きさに設定されてフライアイレンズ3に達する。フライアイレンズ3の射出面には多数の2次光源が形成され、これら2次光源からの照明光は、コンデンサーレンズ4によって集光され、固定の視野絞り5を経て可動ブラインド(可変視野絞り)7に達する。図1では視野絞り5は可動ブラインド7よりもコンデンサーレンズ5側に配置されているが、その逆のリレーレンズ系8側へ配置しても構わない。
【0048】
視野絞り5には、長方形のスリット状の開口部が形成され、この視野絞り5を通過した光束は、長方形のスリット状の断面を有する光束となり、リレーレンズ系8に入射する。スリットの長手方向は紙面に対して垂直な方向である。リレーレンズ系8は可動ブラインド7とレチクルRのパターン形成面とを共役にするレンズ系であり、可動ブラインド7は後述の走査方向(X方向)の幅を規定する2枚の羽根(遮光板)7A、7B及び走査方向に垂直な非走査方向の幅を規定する2枚の羽根(不図示)より構成されている。走査方向の幅を規定する羽根7A及び7Bはそれぞれ駆動部6A及び6Bにより独立に走査方向に移動できるように支持され、不図示の非走査方向の幅を規定する2枚の羽もそれぞれ独立に駆動できるように支持されている。本実施例では、固定の視野絞り5により設定されるレチクルR上のスリット状の照明領域21内において、更に可動ブラインド7により設定される所望の露光領域内にのみ照明光が照射される。リレーレンズ系8は両側テレセントリックな光学系であり、レチクルR上のスリット状の照明領域21ではテレセントリック性が維持されている。
【0049】
レチクルRはレチクルステージRSTに保持されている。レチクルステージRSTは干渉計22で位置を検出しレチクルステージ駆動部10により駆動される。レチクルRの下部には光学素子G1が保持され、レチクルステージRST走査駆動時にはレチクルRと共に走査される。スリット状の照明領域21内で且つ可動ブラインド7により規定されたレチクルR上の回路パターンの像が、投影光学系13を介してウェハW上に投影露光される。
【0050】
投影光学系13の光軸に垂直な2次元平面内で、スリット状の照明領域21に対するレチクルRの走査方向を+X方向(又は−X方向)として、投影光学系13の光軸に平行な方向をZ方向とする。
【0051】
この場合、レチクルステージRSTはレチクルステージ駆動部10に駆動されてレチクルRを走査方向(+X方向又は−X方向)に走査し、可動ブラインド7の駆動部6A、6B、及び非走査方向用の駆動部の動作は可動ブラインド制御部11により制御される。レチクルステージ駆動部10及び可動ブラインド制御部11の動作を制御するのが、装置全体の動作を制御する主制御系12である。
【0052】
レチクルステージRSTに保持された光学素子G1と投影光学系13の間にはレチクル面位置検出系ROが構成されている。
【0053】
補正光学素子G1によるディストーションの補正方法については特開平11−045842号公報に開示されている方式と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0054】
一方、ウェハWは不図示のウェハ搬送装置によりウェハステージWSTに保持され、ウェハステージWSTは、投影光学系13の光軸に垂直な面内でウェハWの位置決めを行うと共にウェハWを±X方向に走査するXYステージ、及びZ方向にウェハWの位置決めを行うZステージ等より構成されている。ウェハステージWSTの位置は干渉計23により検出される。ウェハW上方には、オフ・アクシス方式のアライメントセンサ16が構成されている。アライメントセンサ16により、ウェハ上のアライメントマークが検出され、制御部17により処理され、主制御系12に送られる。主制御系12は、ウェハステージ駆動部15を介してウェハステージWSTの位置決め動作及び走査動作を制御する。
【0055】
そして、レチクルR上のパターン像をスキャン露光方式で投影光学系13を介してウェハW上の各ショット領域に露光する際には、図1の視野絞り5により設定されるスリット状の照明領域21に対して−X方向(又は+X方向)に、レチクルRを速度VR で走査する。また、投影光学系13の投影倍率をβとして、レチクルRの走査と同期して、+X方向(又は−X方向)に、ウェハWを速度VW(=β・VR)で走査する。これにより、ウェハW上のショット領域にレチクルRの回路パターン像が逐次転写される。
【0056】
図2を用いてレチクル面位置検出系ROについて説明する。まずレチクル面位置検出系の基本的な検出原理を説明すると、被検面であるレチクルパターン面に光束を斜め方向から照射し、被検面で反射した光束の所定面上への入射位置を位置検出素子で検出し、その位置情報から被検面のZ方向(投影光学系13の光軸方向)の位置情報を検出している。本図では1系統についてのみ説明するが、走査方向とほぼ直交する方向に設定された複数の光束を被検面上の複数の計測点に投影し、各々の計測点で求めたZ方向の位置情報を用いて被検面の傾き情報を算出している。さらに、レチクルRが走査されることにより走査方向にも複数の計測点でのZ方向の位置情報が計測出来る。これらの位置情報より、レチクルRのパターン面の面形状が算出可能となる。
【0057】
次にレチクル面位置検出系の各要素について説明する。図2において、30はレチクル面位置検出系の光源部である。31はレチクル面位置検出用の発光光源である。32は駆動回路であり、発光光源31から発せられる光の強度を任意にコントロール可能なよう構成している。
【0058】
発光光源31から発せられた光は、コリメーターレンズ33、集光レンズ34、によって光ファイバーなどの光伝達手段35に導かれている。
【0059】
光伝達手段35から発せられた光束は照明レンズ36により、スリット37を照明する。スリット37上にはレチクルRのパターン面の面位置計測用マーク37Aが施されており、該マーク37Aは結像レンズ38により補正光学系G2、ミラー39を介して被検面であるレチクルRのパターン面上に投影されている。結像レンズ38によりスリット37とレチクルRのパターン面の表面は光学的な共役関係になっている。同図では説明し易くするために主光線のみを示している。レチクルRのパターン面に結像したマーク像に基づく光束はレチクルRのパターン面で反射し、ミラー40、補正光学系G3を介して結像レンズ41により最結像位置42上にマーク像を再結像する。再結像位置42に再結像したマーク像に基づく光束は拡大光学系43により集光されて位置検出用の受光素子44上に略結像している。受光素子44からの信号はレチクル面位置信号処理系45にて計測処理され、被検面であるレチクルRのパターン面のZ、及び傾きの情報として処理される。
【0060】
図2は、断面図を示しため、1系統しか図示していないが、実際には複数配置することも可能である。また、図2ではレチクル面位置検出系検出光のレチクルRパターン面への入射方向を、走査方向と平行な方向から示しているがこれに限定するものでは無く、走査方向と直交する方向あるいは任意の角度の方向から入射する構成でもかまわない。
【0061】
図4に補正光学系G2、G3を用いた収差補正原理について説明する。
第一の補正方法としては、非計測方向断面の収束光束中に補正光学素子G1とほぼ同様な厚み寸法、ほぼ同様な傾け角度、さらにほぼ同様な屈性率を持った平行平面板を挿入し非計測断面方向の光軸方向のピント位置を合わせる方法がある。第二の補正方法としては、結像系を構成するレンズを計測方向の断面と非計測方向の断面にパワーの異なる光学系を構成することにより計測断面の光軸方向の結像位置に非計測断面の結像位置を合わせこむ方法である。
【0062】
図4aに第一の補正方法を示す。図4aは図3bに対応する非計測方向の断面を示した図である。投光光学系に補正光学系G2、受光光学系に補正光学系G3を構成している。補正光学系G2、G3は図3aに示した補正光学素子G1と計測光との角度に対応した角度分傾けて配置されている。また、厚み寸法も補正光学素子G1とほぼ同様な寸法となっており、屈折率についても同様である。補正光学系G2、G3が非計測方向断面の収束光束中に傾けて配置されるので、非計測方向のピント位置が移動する。このときの移動量が計測方向に発生するピントの移動量とほぼ一致することで、アスを補正することが可能となる。補正光学系G2、G3は、補正光学素子G1とほぼ同じ厚さ寸法としたが、設計上あるいは配置上の制約がある場合には変更することが可能である。厚さ寸法を厚くする場合は、傾ける角度は少なくなる。逆に厚さ寸法が薄くなる場合には、傾け角度は大きくなる。厚さ寸歩と傾け角度の間系で、移動するピント量が補正すべき量とほぼ等しくなれば補正することが可能となる。
【0063】
さらに、図4aでは投光光学系、受光光学系の両方に補正光学系G2、G3を構成したが、どちらか一方にのみ配置してもかまわない。この場合、どちらか一方にのみ配置する補正光学系で発生するピント移動量が、必要補正量となれば良い。
【0064】
図4bに第二の補正方法を示す。図4aとの違いは補正光学系G2、G3が平行平板ではなく、シリンドリカルレンズを用いたことである。非計測方向にパワーを持つように補正光学素子(シリンドリカルレンズ)G2、G3を配置することで、非計測方向のピント位置が移動する。この移動量が図3aで示す計測方向のピント移動量に対応した量になるようにシリンドリカルレンズの曲率を決定する。このことでアスを補正することが可能となる。色収差の補正方法としては、クサビ形状の光学素子を配置することで補正が可能である。
【0065】
次に図5を用いて、補正光学素子G1について説明する。図5aは補正光学素子G1がレチクルRとともに走査される場合で、レチクルRが投影光学系13の光軸上に位置している状態を示している。レチクルRに示した斜線部がパターン部である。照明領域21の範囲で照明されたパターン領域の照明像は、投影光学系13を介し、ウェハに転写される。照明領域21で照明され投影光学系13に向う露光光を21a、21bで示す。また、レチクル面位置検出系ROの主光線をROa、RObで示す。
【0066】
図5bに、レチクルRが走査され端部に移動した状態を示す。図5bにおいて、補正光学素子G1は、ディストーション補正の目的ためには図中の実線で示す大きさがあれば良い。しかしながら、実線で示す大きさの場合レチクル面位置検出系ROの主光線RObは一部が補正光学素子G1を透過出来なくなってしまいレチクルRのパターン面位置が計測出来ない。補正光学素子G1が図中派線で示した大きさG1bであればレチクル面位置検出系ROの主光線RObが補正光学素子G1を透過することが出来るため、レチクルRのパターン面を計測することが可能な構成となる。反対側のG1aについては説明を省略するが、G1bと同様である。図5以外の図は補正光学素子G1を図示の関係上レチクルRよりも小さく示しているが、正確には図5に示した形状である。
【0067】
計測されたレチクルRのパターン面の面形状をもとに補正を行う方式については、従来例と同様であれば良いので、ここでは詳細な説明を省略する。主な補正手段としては、面形状に対応して、ウェハステージの走査位置すなわち高さ方向の位置あるいは傾きを補正する。あるいは、投影光学系内の光学素子を駆動し、像面形状をレチクルパターン面の面形状に対応した形状に補正する。あるいは、レチクル面形状そのものを補正する手段を構成し補正する等の補正を行うものである。
【0068】
以上のように実施例1によれば、レチクルステージRSTに補正光学素子G1が保持されることにより、補正光学素子G1をレチクルR近傍に構成することが可能となる。さらにレチクルRのパターン面の面位置を、補正光学素子G1を介して計測する構成とすることで、レチクル面位置検出系ROの配置構成が可能となる。また、レチクルRのパターン面の面位置を、補正光学素子G1を介して計測することで発生する収差を、補正光学系G2、G3により補正可能であるため、精度よく検出することが可能となる。
【0069】
【実施例2】
図6を用いて実施例2について説明する。実施例1との違いは、実施例1では補正光学素子G1がレチクルステージRSTに保持される構成で、レチクルRとともに走査される構成であったものが、実施例2においては走査されることは無く固定部に配置される構成としたものである。実施例1と同一なものは説明を省略する。
【0070】
補正光学系G2、G3は配置、補正原理等実施例1の場合と同様である。
【0071】
実施例2の形態の場合、補正光学素子G1はレチクルRとともに走査されないため、照明領域21の範囲で照明された露光光が透過する大きさであれば良いことになる。
【0072】
レチクルRとともに走査されないため、レチクルステージRSTにレチクルRを吸着した状態でのレチクルRの面形状に起因するディストーションは補正できないというデメリットが生じる。また、補正光学素子G1はレチクルステージRSTの可動部との干渉を避けた位置に配置するため、実施例1の補正光学素子G1よりもレチクルRから遠ざかった位置に配置されることになる。このため、ディストーション補正精度が低下するというデメリットも生じる。
【0073】
しかしながら、レチクルステージRSTの可動部に補正光学素子G1を搭載しないため、可動部の重量が軽く構成でき、制御特性が向上するというメリットがある。
【0074】
補正光学素子G1がレチクルRとともに走査されない構成であっても、レチクル面位置検出系ROが補正光学素子G1を介してレチクルRのパターン面を検出する構成とすることが可能である。
【0075】
実施例2の場合の補正光学素子G1について説明する。図5cはレチクルRが投影光学系13の光軸上に位置している状態を示している。照明領域21の範囲で照明されたパターン領域の照明像は、投影光学系13を介し、ウェハに転写される。照明領域21で照明され投影光学系13に向う露光光を21a、21bで示す。また、レチクル面位置検出系ROの主光線をROa、RObで示す。
【0076】
図5cの場合は、レチクルRが走査されても補正光学素子G1は走査されないため、補正光学素子G1は、ディストーション補正の目的ためには図中の実線で示す大きさがあれば良い。しかしながら、実線で示す大きさの場合レチクル面位置検出系ROの主光線RObは一部が補正光学素子G1を透過出来なくなってしまいレチクルRのパターン面位置が計測出来ない。補正光学素子G1が図中派線で示した大きさG1cであればレチクル面位置検出系ROの主光線RObが補正光学素子G1を透過することが出来るため、レチクルRのパターン面を計測することが可能な構成となる。
【0077】
このように実施例2においても、レチクルRのパターン面の面位置を、補正光学素子G1を介して計測する構成とすることで、レチクル面位置検出系ROの配置構成が可能となる。また、レチクルRのパターン面の面位置を、補正光学素子G1を介して計測することで発生する収差を、補正光学系G2、G3により補正可能であるため、精度よく検出することが可能となる。
【0078】
本発明によれば、露光時のマスク熱変形などによって生じたレチクルのたわみあるいは、レチクルが交換され吸着固定された場合に、レチクル間の面形状差により発生する変形量差が、斜入射方式のレチクル面位置検出系によって検出される。そして、この検出結果に基づいて補正量が演算され、補正される。レチクルパターン面の面形状により発生するディストーション等が補正されることにより、パターン像の湾曲などが抑制され、レチクルパタ−ンの正確で安定した像が得られるという利点がある。
【0079】
また、補正光学素子により、レチクルの自重たわみやレチクル吸着固定時に吸着部の面形状とレチクルの面形状の組み合わせによって発生するレチクルの変形に起因するディストーションおよび投影光学系の製造調整残差として発生するディストーションが補正光学素子により補正されることで、パターン像の湾曲などが抑制され、レチクルパタ−ンの正確で安定した像が得られるという利点がある。
【0080】
次に、図7及び図8を参照して、上述の走査型露光装置100を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図7は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0081】
図8は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)ではウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施例の製造方法によれば従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
【0082】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0083】
【発明の効果】
本発明によれば、高精度なマスクのたわみ検出を実現しつつ装置の大型化を防止してマスクパターンの投影を良好に行う露光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の露光装置の概略断面図である。
【図2】 レチクル面位置検出系を説明するための概略断面図である。
【図3】 計測方向の断面図(結像状態を示す図)及び非計測方向の断面図(結像状態を示す図)である。
【図4】 第1及び第2の補正原理の説明図である
【図5】 光軸上、端部及び補正光学素子固定配置における補正光学素子の説明図である。
【図6】 本発明の実施例2の露光装置の概略断面図である。
【図7】 本発明の半導体デバイス製造方法のフローチャートである。
【図8】 本発明の半導体デバイス製造方法のフローチャートである。
【符号の説明】
13 投影光学系
G1 補正光学素子
G2、G3 補正光学系
RO レチクル面位置検出系

Claims (4)

  1. 所定の結像特性を有する投影光学系と、
    転写されるべきパターンが形成されたマスクと前記投影光学系の間に配置され、前記パターンの歪みを低減するための補正光学素子と、
    前記マスクのパターン面側に配置され、前記補正光学素子を介して前記マスクの面形状を検出する斜入射方式の検出手段とを有し、
    前記検出手段は、前記補正光学素子を介して検出することで発生する光学収差を補正する補正光学系を有することを特徴とする露光装置。
  2. 前記光学収差は、アス収差及び/又は色収差であることを特徴とする請求項記載の露光装置。
  3. 前記検出手段は、
    前記マスクに斜め方向から前記補正光学素子を介して光を照射する照明光学系と前記補正光学系とを有する光照射手段と、
    前記光照射手段によって照射された光が前記マスクで反射し、その反射光を前記光学素子を介して受光する結像光学系と前記補正光学系とを有する受光手段と、
    前記受光手段により受光した反射光の位置に対応した検出信号を出力する光検出手段とを有することを特徴とする請求項記載の露光装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被露光体を投影露光する工程と、
    前記投影露光された被露光体に所定のプロセスを行う工程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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