JP4125177B2 - 露光装置 - Google Patents
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Description
【従来の技術】
走査露光装置におけるフォーカスチルト制御においては、レチクル原版の結像面に対してウエハ表面の位置が合うようにウエハステージの駆動プロファイルが計算される。これに関しては、例えば特許文献1において、レチクル原盤のXY方向の歪みに関して予め計測しておき、この計測に基づいて走査露光中のステージ駆動プロファイルを生成することにより、レチクル毎にステージ駆動プロファイルを保持する方法が開示されている。
【0002】
また、特許文献2では、ウエハステージ側の基準部材にあるパターンを下側から照明してレチクルに照射する。そして、レチクルからの反射光を光電信号として検出して最良像面を求めることにより、レチクルステージに保持されたレチクルの湾曲、傾斜を求める方法が開示されている。更に、特許文献3においては、レチクルの面の位置を非走査方向に配置された複数のフォーカス計測センサを用いてレチクルを走査し、レチクルステージに吸着されたレチクルのフォーカスおよびチルト方向の形状を計測する方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−222760号公報
【特許文献2】
特開平6−36987号公報
【特許文献3】
特開平7−272999号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来例においては、レチクルの表面に計測光を当てることによりレチクル形状の計測が行なわれる。しかしながら、レチクルの表面にはパターンが存在するので、実際にはこのレチクルパターン面に計測光を当ててレチクルの形状を計測することになる。この場合、レチクル上に描画されたレチクルパターン段差によるフォーカス値の誤計測が誤差要因となり、レチクル形状計測精度を悪化させてしまう可能性がある。レチクルパターン面のフォーカス方向の位置決め誤差は、投影倍率の二乗分の1で結像面のフォーカス方向に影響する。よって、通常レチクル上に描画されたクロムパターンの厚みは約100〜200[nm]であり、1/4縮尺の投影光学系を経由すると最大6.25〜12.5[nm]の誤差となり得る。例えば、着目線幅0.8[μm (L/S)] のArFスキャン露光装置のベストフォーカス幅は300[nm]前後であり、このうち露光時のフォーカス位置決め要因に割り振られる誤差配分は40〜50[nm] となり、上記誤差要因は無視できない量となる。このようなフォーカス値の誤差は走査露光における解像性能の低下をもたらす。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、レチクルの撓み形状の計測において、レチクルに形成されたパターンの影響による誤差を低減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による露光装置は以下の構成を備える。すなわち、
レチクルの撓み形状にしたがってレチクルの結像面に対してウエハの表面の位置を合せて前記ウエハを露光する走査露光装置であって、
前記結像面を形成する投影光学系と、
前記レチクルを保持して走査されるレチクルステージと、
走査される前記レチクルステージに保持された前記レチクルの複数の計測箇所の、前記投影光学系の光軸の方向における位置を計測して前記撓み形状を計測する計測器と、
前記レチクルステージと前記計測器とを制御する制御手段であって、前記走査の方向において前記レチクルに繰り返し配置されたチップパターンの周期またはその整数倍で配置されるように前記複数の計測箇所の位置を設定し、走査される前記レチクルステージの位置と設定された前記計測箇所の位置とにしたがって前記計測器に計測を行わせる制御手段とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0009】
本実施形態の露光装置或いはこれに組み込み可能なレチクル形状測定装置によれば、レチクル上のフォーカス計測ポイントの配置をレチクルのパターンに応じて任意に指定できる機能を具備し、レチクル面計測ポイントの配置をレチクル原版上のチップレイアウトの繰り返し周期間隔に合わせて配置可能とする。これにより、レチクル上に描画されたパターン段差による計測値の誤計測を解消することを可能とする。また、本実施形態によれば、ショット内のチップレイアウトの間隔で複数のレチクルOPTF(Optical Tilt & Focus)を計測する機能および、チップレイアウト配置間隔をベースとした複数のレチクルOPTF計測結果の補間計算機能を具備することにより、より連続性の高いレチクル表面形状補正テーブルを生成、保持可能となる。そしてこの補正テーブルを参照することにより、露光処理時のステージ(ウエハステージ或いはレチクルステージ或いはそれらの両方)の駆動補正を行えば、レチクルとウエハの間の距離(フォーカス位置)を高精度に保つことができ、良好な解像性能で露光を行なうことができる。
【0010】
図1は、本発明の好適な実施の形態の走査露光装置の概略構成を示す図である。エキシマレーザー等の光源部から出力された露光光は、第一コンデンサレンズ群2を経由してスリット4に達する。スリット4は、露光光をZ方向に7mm程度の幅を有するスリット状のビームに絞る他、Z軸方向に積分した照度がX軸方向の所定範囲内にわたって均一になるように調整する。マスキングブレード1は、レチクルステージ(原版ステージ)5とウエハステージ(基板ステージ)16をスキャンさせて露光する際に、レチクル(原版)6のパターン描画画角の端に追従して移動する(マスキングブレードは、レチクルステージのスキャンと同期して、レチクル上のパターン描画されている領域外の部分を常に遮光するように駆動される)。マスキングブレード1は、レチクル6のパターンの転写が終了してレチクルステージ5が減速している間に、レチクル6の光透過部に露光光が当たってウエハ21上に投光されることを防止する。マスキングブレード1を通過した露光光は、第二コンデンサレンズ群3を経由してレチクルステージ5上のレチクル6に照射される。レチクル6のパターンを通過した露光光は、投影レンズ11を通してウエハ(基板)21表面近傍に該パターンの結像面を形成する。投影レンズ11内には、NA絞り12が設けられており、これにより露光時の照明モードを変更することができる。
【0011】
1次元方向に移動可能なTTLスコープ8は、該TTLスコープ8の絶対位置基準を基準として、レチクル6上及びウエハ21又はウエハステージ16上の基準マーク19に形成されたアライメントマークのX、Y、Z軸方向の位置を計測する。リレーレンズ7は、TTLスコープ8のフォーカスを調整するために使用される。アライメントマークのフォーカスが最も合っている状態でのリレーレンズ7の位置を参照することにより、検出対象物のフォーカス(Z軸方向の位置)を計測することができる。図1では、作図の便宜上、2基のTTLスコープ8がY方向に沿って配置されているが、実際にはこれらのX方向にもさらに1基のTTLスコープが配置されている。この配置により、レチクルアライメントマークとウエハ21上又はウエハ基準マーク19との間のωx,ωy方向の傾きを計測することができる。図1中に記載されたTTLスコープ8は、画角中心方向(Y軸方向)への駆動が可能である。
【0012】
レチクルステージ5は、3つのレチクルレーザー干渉計10を利用してX、Y、θ方向に制御される。図1では、1つのレチクルレーザー干渉計10のみが記載されているが、実際には、Y軸に沿って2つ、それらのX軸方向に1つのレーザー干渉計10が配置されている。レチクルステージ5は、鏡筒定盤13上に設けられたガイドに沿ってX、Y、θ方向に移動可能である。レチクルステージ5は、Y軸に関しては、ウエハステージ16と同期して移動しながらスキャン露光を実行するために長ストロークにわたって移動可能であり、X、θ軸に関しては、レチクルステージ5にレチクル6を吸着させた際の誤差を解消できれば十分なため、微少範囲内でのみ移動可能である。この露光装置は、レチクルステージ5を駆動した際の反力がベースプレート18と剛につながっている不図示の反力吸収装置に逃がされる構造を有し、駆動の反動による鏡筒定盤13の揺れは発生しない。レチクルステージ5上にはレチクル基準プレート9が搭載されており、TTLスコープ8によって観察できるマークが基準プレート9上に描画されている。
【0013】
14はフォーカス検出器であり、レーザーダイオードなどの発光素子から出射される計測光を斜めに測定対象物に照射することによってウエハ表面におけるフォーカス値を求める。具体的には、斜めに照射された計測光による測定対象物からの反射光を受光し、反射光スポットの位置を計測可能な受光部を設ける。測定対象物のフォーカス方向の位置の変動に応じて受光部側の反射光スポットの位置も変動するので、この受光スポットの重心位置を計測することで計測光をウエハ面上に投光した場所におけるフォーカス値が求められる。
【0014】
フォーカス検出器14は、投影レンズ11を介することなく、ウエハステージ(基板ステージ)16上に搭載されたウエハ21又は基準マーク19のZ、ωx、ωy方向の位置をマークの有無にかかわらず(フォーカス計測にマークは必要ないため)、高速に計測する。レチクルステージ5とウエハステージ16を同期スキャンさせながら露光を行う際のフォーカスの検出にはこのフォーカス検出器14が用いられる。フォーカス検出器14は、計測精度の長期安定性を保証するために、ウエハステージ16上の基準マーク19をTTLスコープ8によって計測した結果と、フォーカス計測器14で計測した結果と比較することにより自己キャリブレーションを行う。
【0015】
オフアクシススコープ20は、一眼によるフォーカス計測機能とXY方向のアライメント誤差計測機能を持っている。通常の量産ジョブにおいてウエハをアライメントする際には、このオフアクシススコープ20においてグローバルチルト計測兼グローバルアライメント計測を行う。グローバルチルト補正量とグローバルアライメント補正量は、ウエハの露光エリアが投影レンズ11の下に位置するようにウエハステージ16をステップさせる際に一括して行われる。
【0016】
なお、グローバルチルトとは、予め定義された複数のサンプルショットの所定のショット内位置をフォーカス計測して、1次近似平面を求めるものである。また、グローバルアライメントとは、予め定義された複数のサンプルショットの所定のショット内位置をアライメント計測して、ショットの配列に関する直交度、シフト、倍率、チップの回転、倍率等を求めるものである。アライメント計測を行う際には、まずアライメントマークが計測誤差を生じさせない十分なコントラストで計測できるフォーカス位置に位置決めする必要がある。この際にフォーカス計測とステージZ駆動追い込みを行うが、このときにステージのZを駆動して追い込んだ量とフォーカス計測値は、そのままグローバルチルトの計算に用いる事が出来る。グローバルチルトの値は、このあとに行われるスキャン露光におけるウエハステージの初期目標値に使われる。
【0017】
鏡筒定盤13は、この露光装置の高精度な計測器を取り付ける基台になっている。鏡筒定盤13は、床の上に直接置かれたベースプレート18に対し微少量上方に浮上した状態で位置決めされている。先に説明したフォーカス検出器14及びTTLスコープ8は鏡筒定盤13に取り付けられているので、これらの計測器の計測値は結果的に鏡筒定盤13からの相対的な距離を計測していることになる。定盤間干渉計15は、鏡筒定盤13とステージ定盤17との相対的な位置関係を計測する。この実施の形態では、定盤間干渉計15による計測結果とウエハステージ16に実装されている不図示の3軸のZセンサーによる計測結果の和が、露光シーケンスに従って上位から指令される目標値に一致するように制御(図6において説明)を行う。これにより、ウエハステージ16上のウエハ21が、鏡筒定盤13に対して、フォーカス方向において上位シーケンスから指定される目標値に一致するように維持される。ウエハステージ干渉計22は、レチクルステージ5についての干渉計と同様に3つ配置され、ウエハステージ16のX、Y、θ方向の制御に利用される。
【0018】
ステージ定盤17は、ベースプレート18から、鏡筒定盤13と同様に、微少量浮上して位置決めされている。ステージ定盤17は、床からベースプレート18を経由してウエハステージ16に伝達される振動を取り除く機能と、ウエハステージ16を駆動したときの反力をなまらせてベースプレート18に逃がす機能を兼ねている。ウエハステージ16は、ステージ定盤17の上に微少距離浮上して搭載されている。
【0019】
22はレチクルフォーカス計測器であり、レチクルステージ5に吸着保持されたレチクル6のパターン描画面のフォーカス方向の位置を計測する。レチクルフォーカス計測器22は、第一図において紙面に対して垂直方向に複数計測点が配置されたフォーカス計測センサであり、計測方式としてはフォーカス計測器14と同様な反射光の重心位置計測によるものである。レチクルステージ5がレーザー干渉計10で位置計測されるY方向に動くと、Y方向における任意の位置でのレチクルパターン面のフォーカス計測が可能となる。
【0020】
ここで計測されたレチクル面のフォーカス計測情報は不図示の記憶装置に記憶され、ウエハ21の露光処理の際にスキャン動作するウエハステージ16の
フォーカス・チルト方向の目標位置軌道の補正に用いられる。
【0021】
補正量の反映の具体例を示したものが図10のグラフである。上のグラフから順番に(1)レチクルスキャン方向をY軸と見立てた場合のレチクルスキャン速度とウエハ露光区間の時間的変化、(2)上記グラフと時間軸が共通なウエハステージZ軸の駆動目標値の軌跡、(3)上記グラフと時間軸が共通なウエハステージωy軸の駆動目標値軌跡を示している。
【0022】
本実施形態ではレチクルステージ5にフォーカス(Z)やチルト方向(ωx,ωy)の駆動軸がないためにレチクル要因のフォーカスおよびチルト方向の像面位置変動に関してはウエハステージ側を駆動して補正している。すなわち、ウエハステージ16のフォーカスおよびチルト方向の目標位置軌道に、以降の実施形態の説明の中で得られるレチクル形状計測結果を加算することによりレチクル像が結像する像面軌跡1002にステージ軌跡1003を追従させている。また、実際の設計においてスキャン露光中のステージのフォーカスおよびチルト量の演算にはウエハ側のフォーカス検出器14の計測値も用いている。よって、上記レチクル撓み量はウエハステージの目標値に反映させるのみならず、フォーカス検出器14のスキャン位置毎の計測結果にも反映させることが必要である。
【0023】
なお、レチクルステージ5側にチルトおよびフォーカス方向の駆動軸を設けて上記と同様の補正を行っても同じ効果が得られることは明らかであろう。
【0024】
図2は、本実施形態におけるレチクルステージ計測器22の詳細図である。レーザーダイオードによる投光素子202a〜202cは、レチクル6上にフォーカス計測用の計測光を照射し、レチクル上に計測光スポット203a〜203cを形成する。この計測光スポットの位置からの反射光の位置を受光素子201a〜201cにて計測し、その位置からフォーカス座標を計算する。受光素子201a〜201cは、CCDもしくはPSDなどのアナログ素子で構成されており、受光スポットの位置を強度プロファイルの重心位置を求めるなどの方法によってフォーカスずれ相当量を求めるようになっている。
【0025】
図3は、本実施形態によるレチクル基板面内のフォーカス計測位置(計測光スポット)203のレイアウトの一例である。図2に示すように走査方向(Y方向)に対して垂直に配置されたフォーカス計測位置203はレチクルを1回走査するうちに走査方向に複数回の計測を実施することができるようになっている。このような計測を行うことによって、レチクルチャック(不図示)に吸着保持されたレチクル基板の撓みを計測する。なお、レチクルの走査方向への移動はレチクルステージ5により行われる。
【0026】
図4は、パターンが描画されたレチクルの一例を示す図である。本例では、1ショット内に4チップ分の素子のパターン401a〜401dが描画されている。図4中におけるチップ内の塗り分けは、各チップ内の場所によって描画パターンの粗密が異なることを示したものである。フォーカス計測値は、計測光スポット203の面積内における起伏の平均値になる(なお、図4は全ての計測ポイントを示しているものではない)。従って、レチクルに描画されたパターンの起伏はフォーカス計測値を変動させる要因となり、ひいてはレチクル基板全体の撓みを求めるにあたっての誤差要因となる。なお、本明細書では、パターンに起因するフォーカス計測誤差をパターンだまされ、その誤差量をパターンだまされ量という。
【0027】
さて、一般的に1ショット内に配置される複数のチップは、同じものの繰り返しで構成されている場合が殆どである。チップ内のパターンの粗密は同じ種類のチップで相対的に同じ場所であれば同じパターンだまされ量になる。そこで、同じパターンで構成されるチップ内の同じ位置をフォーカス計測すれば、レチクル上に描画されたパターンに起因するパターンだまされの影響を受けることなくレチクル基板の撓みを計測することができる。
【0028】
こうした計測を実現するためには、露光装置にロードするレチクルの種類によって、任意の場所にレチクルフォーカス計測ポイントを配置することが必要となる。また、レチクル原版のパターン密度をあらかじめ取得しておき、このパターン密度からパターンによるだまされ量を計測して、あらかじめだまされ量の少ない場所、もしくは、パターンだまされ量が複数の計測点に関して一様な場所を選択してフォーカス計測点を配置すること、およびレチクル上に描画されたチップサイズの繰り返し周期もしくは周期の整数倍に合わせて複数のフォーカス計測点を配置することが必要となる。レチクルパターンによるフォーカス計測値のパターンだまされ量はレチクル上に描画されたパターンの種類に依存するので、レチクルのフォーカス計測点配置情報もレチクルパターンの種別に応じて管理されることが望ましい。
【0029】
以下、本実施形態によるレチクル表面形状の計測処理について詳細に説明する。なお、レチクル表面形状の計測処理は図11に示すフローチャートに従う。以下、図11に示すフローチャートの各処理について図5〜図9を参照しながら説明する。
【0030】
まず、ステップS11〜S13の処理において、計測対象のレチクルに関する所定のパラメータを与えることにより計測点が決定され、フォーカス計測位置テーブルが生成される。このフォーカス計測位置テーブルは当該レチクルを特定するレチクルIDに対応付けられてメモリに格納される。この処理については図8及び図9を参照して後述する。
【0031】
続くステップS14では、上記フォーカス計測位置テーブルに格納された計測位置についてレチクルの表面のフォーカス計測を行ない、ステップS15において、計測されたフォーカス位置からレチクルの撓み形状を示す曲線を取得する。これらの処理について図5を参照して説明する。
【0032】
図5は、本実施形態を用いて計測したフォーカス計測値をプロットした一例を示す図である。本例では4つのチップの素子パターンが描画されている。502a,502b,502c,502dはチップ内において同一の相対位置のレチクルパターン面のフォーカスを計測した計測データであり、503a,503b,503c,503dおよび504a,504b,504c,504dに関しても同様である。同じチップ内で比較すると、502a,503a,504aにより、チップ内のレチクルパターン段差によって局所的な起伏が計測される。そして、このような起伏がチップ毎に繰り返される(502b,503b,504b以降の繰り返し)。なお、図5中の曲線501は、後に計測されるレチクル表面形状を参考のために示したものである。
【0033】
各チップ間の同じ位置を計測した値を結ぶとfa(y)505,fb(y)506,fc(y)507のような形状となり、レチクル上に描画されたパターンの起伏の影響を受けないプロファイルが計測できる。なお、本例では2次曲線を用いて計測値を結んでいる。また、508はfa(y)505,fb(y)506,fc(y)507の曲線を表す式の定数項(オフセット成分)の平均をとったプロファイルであり、レチクルに描画されたパターンによるフォーカス計測値のパターンだまされ分に影響されないレチクル基板の形状(レチクルの撓み形状)を表すものである。
【0034】
続いて、ステップS16において、チップ内のパターン段差を求め、データに異常がなければ(ステップS17)、ステップS18へ進み、1チップ内におけるパターン段差の形状を表すチップ内パターン段差形状プロファイルを取得する。以上の処理について図6を参照して説明する。
【0035】
図6は、本実施形態における、レチクルパターンのチップ内フォーカス形状プロファイルを推定するアルゴリズムを説明する図である。図6に示すプロット点を得るには、図5において計測した結果に対して次の処理を施すことが必要である。なお、パターン段差がマイナス側にも存在し得ることは明らかであろう。
【0036】
(1)チップ内同じ場所を計測した計測点同士を結んだ近似曲線(fa(y)505,fb(y)506,fc(y)506)を求める。
(2)本実施形態では、fa(y)505,fb(y)506,fc(y)507を2次曲線と見なして近似している。近似曲線の次数おいては、レチクル内に描画されたチップの数がおおければさらに高次の近似曲線で近似しても良い。本例においては、チップ内に配置された3つの計測点から3本の近似曲線が求まり、これらの近似曲線の定数項の平均値をとったものがレチクル基板のたわみ形状を表す曲線508である。(以上の(1)、(2)はステップS15の処理である)
(3)各フォーカス計測点において、フォーカス計測値(502a〜502d,503a〜503d,504a〜504d)からレチクル基板形状成分508を差し引いたものがパターン段差(601a〜601d,602a〜602d,603a〜603d)である(ステップS16)。
【0037】
これらパターン段差の値をもとに、チップ内のレチクル描画パターンによる形状近似曲線を求めようとしたものが図6である(ステップS18)。
【0038】
図6において、604は上記(1)(2)の処理を施した標本点に対して求めた近似曲線であり、チップ内のパターン段差起伏プロファイルである。たとえば604は標本点に対して最小2乗法で求めた3次関数もしくはそれ以上有限次数で表現される多項式である。この他にも近似曲線を求める方法に関しては異常値除去と平均を使う方法、近似曲線形状に関してはスプライン曲線に見立てたりする方法等、さまざまな実施方法が考えられ得る。また、本実施形態では説明の便宜上、レチクル基板のたわみを表す近似関数を2次元の曲線で表現しているが、これを3次元の曲面で適用することも本発明の実施として望ましい形態である。なお、上記処理はフォーカス方向のみならず、チルト方向の処理に関しても同じ考え方が適用できる。
【0039】
ここで、チップ内の同一場所におけるフォーカス計測値(たとえば601a〜601d)が所定の値よりもばらついている場合は、チップ内の同一箇所における描画パターンによるフォーカス計測値だまされ量が再現しないことを示し、ひいては求めたレチクル基板のたわみ形状曲線508の信頼性が低いことを示している。こうした信頼性の低下を引き起こす要因としては、レチクルステージ5にもうけられたレチクル吸着パッド(不図示)に塵がはさまってレチクル基板が変形している場合や、レチクルパターン面自身に塵が付着している場合が考えられる。したがって、チップ内同一箇所におけるフォーカス計測値の分布が大きい場合は、これをエラーとして検出してレチクルやレチクルステージの清掃を促す表示を行うことが望ましい(ステップS17、ステップS21)。
【0040】
以上のようにしてチップ内パターン段差形状プロファイルを取得したならば、ステップS19で当該プロファイルを用いてレチクル表面形状を取得し、これをレチクルIDに対応付けてメモリに保存する。以下、ステップS19、S20について説明する。
【0041】
図7は、本実施形態において求めたレチクル全体のフォーカス方向形状測定結果をあらわしたものである。レチクル表面形状701は、以下の手順で求めることができる。
【0042】
(1)上記の手順で、チップ内パターン段差形状プロファイル604を求める(ステップS18)。
(2)チップ内パターン段差形状プロファイル604とレチクル基板のたわみ形状曲線508を足しあわせてレチクル表面形状701とする(ステップS19)。
【0043】
本実施形態においては、パターン段差を含んだレチクル表面形状701をレチクル毎に計測しておき、その結果をレチクル毎に保持している(ステップS20)。こうして保持された形状データと、レチクルのロードタイミングごとに同じ計測処理(ステップS14〜S19)を行って生成された形状データとを比較することにより、レチクルロード毎の変形やパターン面に対するゴミの付着を検出することも可能である。
【0044】
図8は、本実施形態のレチクルフォーカス計測機構の制御機構(ステップS14における計測処理を制御する機構)に関して説明した図である。801はプロファイラであり、レチクルステージ5のXY軸方向の駆動目標値を逐次生成する機能を持ったモジュールである。レチクルステージ5は、レチクルステージ(R/S)位置制御コントローラ802によってプロファイラ801の指示する位置に位置決めされる。本実施形態はレチクルステージ5上に搭載されたレチクルの形状データをレチクルの等速スキャン中に計測する機構となっている。このため、レチクルステージ5がレチクルフォーカス計測を行う所定の位置に到達するタイミングでR/Sフォーカス計測制御ユニット803に計測開始の指令を出す必要がある。
【0045】
比較器806はプロファイラ801の生成する目標値を監視し、レチクルフォーカス計測位置に到達したタイミングでR/Sフォーカス計測制御ユニット803に計測命令を伝達する。比較器806において比較対象とされるレチクルフォーカス計測位置は、任意の位置が複数入力可能な入力装置804によって入力され、フォーカス計測位置テーブル805に保管される。フォーカス計測位置テーブル805は、レチクル形状を計測するレチクルステージスキャン駆動が開始されると、開始位置に近いテーブルから順番に読み出されて比較器806の計測位置比較対象にセットされる。なお、入力装置804としては露光装置のコンソールを利用できる。
【0046】
図9は、図8において説明したフォーカス計測位置テーブル805の生成方法(ステップS11〜S13)を説明する図である。入力装置804からはレチクルに描画されたショットのショットサイズ901およびチップ分割情報902(例えばチップの数、配置ピッチ等)が入力される。さらに、チップ内の所望のフォーカス計測ポイント(チップ内計測ポイント903)を複数点指定する。904の計測点レイアウト計算では901〜903の指定条件を合わせて、フォーカス計測位置テーブル805を生成する(ステップS12)。すなわち、指定された計測ポイントと、上記入力された情報に基づいて複数チップにわたるフォーカス計測位置が算出され、フォーカス計測位置テーブル805が生成される。なお、チップ内計測ポイント903は自動的に指定できるようにしてもよいし、レチクルのパターン描画情報から得られる描画密度情報などから、レチクル毎にユーザが指定できるようにしてもよい。生成されたフォーカス計測位置テーブル805は、当該計測対象のレチクルを特定するIDに対応付けられ、メモリに格納される(ステップS13)。
【0047】
図12はショットサイズ901を入力するためのユーザインターフェース例を示す図である。なお、このようなユーザインターフェースはマウスを用いたGUI、タッチパネル等によって実現できる。「Area X」、「Area Y」にはショット領域のX方向、Y方向サイズを指定する。Centerはショットの中心を指定する。「Further Info.」ボタンによりチップ分割情報902の設定画面に移る。図13は本実施形態によるチップ分割情報設定画面のユーザインターフェース例を示す図である。「Shot Segmentation X」、「Shot Segmentation Y」にはそれぞれX方向チップ数、Y方向チップ数を指定する。ここで、「AUTO」ボタンを押すと、ショットサイズ901およびチップ分割情報902に基づいて1つのチップ上におけるフォーカス計測位置が算出され、その計測開始位置(「Measurement Start Point」、「Measurement Interval」)と計測間隔が表示される。マニュアルで指定する場合は、「Measurement Start Point」、「Measurement Interval」の欄に数値を入力することになる。
【0048】
また、自動計算おいては、チップ内における計測ポイントがなるべく均等に配置されるように算出される。計測ポイントの間隔は、計測系の信号処理が追従できる程度を保証する。またチップサイズの関係から、1チップ内では所定のインターバルを守っていても隣のチップに跨って計測した場合に条件を満たさないケースが想定される。例えば、図14の(a)の場合、隣り合うチップの最初の計測点(図14(a)、(b)では計測点を黒丸で示した)と最後の計測点の距離が近すぎ、好ましくない。そこで、図14の(b)のように、計測点のインターバルとスタートポイントを「計測点がチップの中心方向の向けて縮小するように寄せて配置」されるように設定する。
【0049】
また、描画密度情報は、レチクルライターから取得することも可能であろう。例えば、EB描画装置の単位フィールド(100〜500[μm])内の描画データ量が、パターン密度によるフォーカスだまされ量に換算され、レチクル全面にわたってテーブルの形で供給される。なお、レチクルフォーカス計測位置は指定した計測ポイントのY位置を正確に指令するのには限界がある。したがって、Y位置が多少ずれてもよい場所(=パターン密度の薄い場所、もしくは均等な場所)を選択することにより、計測再現性を向上させることが好ましい。
【0050】
なお、上記ではフォーカス計測位置を一つのインターバルで表しているので、複数のフォーカス計測センサについて同じインターバルでフォーカス計測が行われることになるが、各フォーカス計測センサについて別々に設定できるように構成することも可能であろう。
【0051】
かくして、本実施形態において着眼された問題点とそれを解決するための基本的な特徴をまとめると次のようになる。
【0052】
レチクル6にはレチクル上に描画されたパターンによる凹凸が存在し、このパターンをレチクルの変形と込みで計測してしまうと本来求めるべきレチクル基板そのものの形状計測値に誤差を来すことになるため、このパターンによる起伏形状をレチクルフォーカス計測結果から分離する必要が出てくる。
【0053】
一般的に使われている走査露光装置の最大画角サイズ(1ショット)は、26[mm]×33[mm]の大きさであり、それに対して製品として切り出すチップサイズは、一般的なメモリやプロセッサで100[mm2]前後の大きさである。従って、こうしたチップを量産するレチクルのパターンレイアウトはレチクルスキャン方向に複数チップを配置した状態でショットサイズをフルに使い切るデザインが一般的である。こうしたショット内に確定的な繰り返しパターンとして配置されたチップレイアウトを利用して、レチクル基板要因の撓みとレチクル上に描画されたパターンによる起伏に起因する凹凸との成分分離を行う。
【0054】
単純には、チップ内の同じ座標におけるフォーカス計測値の変化を複数チップ間でたどることによって、その差分値がパターン要因の起伏に影響されないレチクルの撓み量となる。さらにスキャン方向におけるチップ内の計測点を図4等で説明したように複数設けて、上記実施形態に示したような補間方法を用いれば、さらに詳細なレチクル上に描画されたパターンの起伏形状を求めることも可能である。
【0055】
上記手法によって求めたレチクル基板面の撓みデータは、補間計算されてウエハの露光時にウエハステージ16の軌跡に反映される。レチクルステージ5に吸着保持されたレチクルの撓み要因で発生したスキャン露光中の像面変動の軌跡1002は、ウエハステージの上記補正計算された目標位置軌道に追従されるため、レチクル撓み要因のデフォーカス量が解消されて良好な露光結果を得ることができる。
【0056】
即ち、本実施形態によれば、走査型露光装置においてレチクル上に描画されたパターンによるフォーカスの誤計測量を分離する諸手段が提供され、レチクルステージに吸着保持されたレチクル基板の正確な撓み量を計測することができるようになる。そして、本手法を用いることによって得られたレチクル撓み量をレチクルパターンの結像面の変動量に換算して露光時のフォーカス合わせ量を補正することにより、走査露光における良好な解像性能を得ることができる。
【0057】
以上のように本実施形態によれば、レチクルを搭載し移動するステージと、このステージに搭載されたレチクルの表面の複数の計測個所におけるフォーカス位置を計測する計測手段を有する露光装置或いはレチクル形状測定装置において、計測手段による計測個所を指定する指定手段が設けられる。従って、レチクルOPTF計測位置をレチクルパターンに応じてランダムに指定できる。また、本実施形態によれば、そのような指定を実行するためのユーザーインターフェースを有する露光装置或いはレチクル形状測定装置が提供される。また、レチクルOPTF計測をレチクルパターン密度が比較的近い場所を選定することでより効果的にパターンの起伏による影響を排除できる。また、ショット内に配置されたチップレイアウトの間隔もしくはその整数分の1にレチクルOPTF計測位置を指定することで、繰返し配置された複数のチップのそれぞのれ同一個所について計測することが可能となる。
【0058】
また、以上のようにして計測されたレチクルOPTF計測位置情報をレチクル毎もしくはレチクル種類毎のデータとして保持する機能を設けるのが好ましい。
【0059】
また、本実施形態によれば、複数のチップが配置されたレチクルを搭載し移動可能なステージと、ステージに搭載された前記レチクル上の複数のチップの対応個所のそれぞれについてフォーカス位置を計測する計測手段と、計測手段で計測されたフォーカス位置に基づいて、ステージの移動方向におけるレチクルの撓み形状を推定する推定手段とを備える露光装置或いはレチクル形状測定装置が開示される。ここで、レチクル撓み形状は、チップパターンの起伏形状を排除した物を得ることができる。
【0060】
また、上記計測手段では、チップ内の複数個所のフォーカス位置の計測を、上記複数チップに亘って実行する。この計測手段で計測されたチップ内の複数箇所のそれぞれの計測値に基づいてチップ毎の描画パターンに起因する起伏形状を演算することができる。
【0061】
また、上記計測手段で計測されたチップ内の複数箇所のそれぞれの計測値において、同一個所におけるフォーカス位置の計測値のばらつきが閾値を超えた場合にはこれを報知することにより、レチクルチャックへのゴミの付着等の可能性を示唆することができる。
【0062】
また、上記計測手段によって計測されたチップ内の複数箇所の計測値に基づいて、チップ内のパターンによる起伏量を排除した、レチクルの撓み形状を推定する。例えば、レチクル上のチップ配置間隔で計測した複数対のレチクルOPTF計測結果から、レチクルのたわみ曲線もしくは曲面を求める統計計算処理を行なって、パターンだまされ分を排除したレチクル形状を得る。このレチクル形状をウエハステージ駆動時の目標値に反映させることで、良好なフォーカス状態を維持できる。
【0063】
また、上記演算で得られた各チップの描画パターンの起伏形状と、上記推定されたレチクルの撓み形状を合成して、当該レチクルの表面形状を取得する。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レチクルの撓み形状の計測において、レチクルに形成されたパターンの影響による誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態による走査露光装置の概略構成を示す図である。
【図2】実施形態におけるレチクルステージ計測器の詳細を示す図である。
【図3】レチクル基板面内のフォーカス計測位置のレイアウト例を示す図である。
【図4】パターンが描画されたレチクルの一例を示す図である。
【図5】実施形態において、フォーカス計測値をプロットした例を示す図である。
【図6】レチクルパターンのチップ内フォーカス形状プロファイルの推定を説明する図である。
【図7】実施形態において求めたレチクル表面の形状測定結果を表した図である。
【図8】レチクルフォーカス計測機構の制御構成に関して説明した図である。
【図9】フォーカス計測位置テーブルの生成方法を説明する図である。
【図10】レチクル表面のフォーカス計測結果を反映したウエハステージの目標値軌道を説明する図である。
【図11】実施形態によるレチクル表面形状の取得処理を説明するフローチャートである。
【図12】ショットサイズ901を入力するためのユーザインターフェース例を示す図である。
【図13】実施形態によるチップ分割情報設定画面のユーザインターフェース例を示す図である。
【図14】計測点の設定例を示す図である。
Claims (6)
- レチクルの撓み形状にしたがってレチクルの結像面に対してウエハの表面の位置を合せて前記ウエハを露光する走査露光装置であって、
前記結像面を形成する投影光学系と、
前記レチクルを保持して走査されるレチクルステージと、
走査される前記レチクルステージに保持された前記レチクルの複数の計測箇所の、前記投影光学系の光軸の方向における位置を計測して前記撓み形状を計測する計測器と、
前記レチクルステージと前記計測器とを制御する制御手段であって、前記走査の方向において前記レチクルに繰り返し配置されたチップパターンの周期またはその整数倍で配置されるように前記複数の計測箇所の位置を設定し、走査される前記レチクルステージの位置と設定された前記計測箇所の位置とにしたがって前記計測器に計測を行わせる制御手段とを備えることを特徴とする露光装置。 - 前記周期に関する情報を入力する入力手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記制御手段は、1つのチップパターン内に複数の計測箇所を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
- 1つのチップパターン内に計測箇所を指定する指定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
- 前記制御手段は、前記1つのチップパターン内の前記複数の計測箇所それぞれに関し、前記周期またはその整数倍で配置された1組の計測箇所でそれぞれ計測された位置に対して第1の近似曲線を求め、前記1つのチップパターン内の前記複数の計測箇所に関してそれぞれ求められた複数の前記第1の近似曲線から前記撓み形状を求め、全計測箇所それぞれに関し、計測された位置と求められた前記撓み形状との差分を求め、前記1つのチップパターン内の前記複数の計測箇所に関してそれぞれ求められた複数の前記差分に対する第2の近似曲線を求め、求められた前記第2の近似曲線と求められた前記撓み形状とに基づいて前記レチクルの表面形状を算出して記憶することを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
- 前記制御手段は、前記表面形状を前記レチクルのロード毎に算出し、算出された前記表面形状と記憶された前記表面形状とを比較することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
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