JP3307988B2 - 投影露光方法及び装置 - Google Patents

投影露光方法及び装置

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JP3307988B2 JP21345992A JP21345992A JP3307988B2 JP 3307988 B2 JP3307988 B2 JP 3307988B2 JP 21345992 A JP21345992 A JP 21345992A JP 21345992 A JP21345992 A JP 21345992A JP 3307988 B2 JP3307988 B2 JP 3307988B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • GPHYSICS
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスクパターンを投影
光学系を介してステージ上の感光基板に転写する投影露
光装置に関し、特に投影光学系の歪曲収差等の結像特性
を補正する機構を備えた投影露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィー技術を用いて製造する際にフォトマスク
又はレチクル等(以下、「レチクル」と総称する)のパ
ターンを投影光学系を介して感光基板上の各ショット領
域に投影して露光する投影露光装置が使用されている。
斯かる投影露光装置においては、解像度を高めるために
投影光学系の開口数N.A.が大きいために焦点深度が
浅くなっている。従って、感光基板の各ショット領域全
体にパターンを鮮明に投影するためには投影光学系の像
面湾曲及び像面傾斜が小さいことが望ましい。
【0003】更に、一般に半導体素子等は複数層の回路
パターンを積み重ねて形成されるため、感光基板上の例
えば1層目の回路パターンと2層目の回路パターンとの
重ね合わせ精度(装置間のマッチング精度)を所定の許
容範囲内に保つ必要がある。また、感光基板の例えば1
層目へ露光を行う投影露光装置と例えば2層目へ露光を
行う投影露光装置とが異なる場合も有り得るため、マッ
チング精度を高めるためには各投影露光装置において投
影光学系の倍率誤差及び歪曲収差を所定の許容範囲内に
維持する必要がある。また、例えば長時間露光を続ける
と、照射エネルギーにより投影光学系の状態が変化し
て、投影光学系の結像特性が変化することがあるため、
定期的又は随時投影光学系の結像特性を計測することが
望ましい。
【0004】そこで、従来の投影露光装置では計測用の
レチクル(テストレチクル)を用いて感光基板に種々の
条件で試し焼きをすることにより、投影光学系の像面湾
曲及び歪曲収差等を計測するようにしていた。即ち、テ
ストレチクルとしてパターン領域全体に所定の計測マー
クが形成されたレチクルを用いて、感光基板の各ショッ
ト領域にそれぞれ投影光学系の光軸方向の位置(フォー
カス位置)を変えながらそのレチクルのパターンを露光
する。その後、その感光基板を現像して各ショット領域
の各計測マーク像の鮮明度を検査することにより、投影
光学系の像面湾曲及び像面傾斜を計測することができ
る。また、テストレチクルとして所定間隔で計測マーク
が形成されたレチクルを用いて、感光基板のショット領
域にそのレチクルのパターンを露光する。その後、その
感光基板を現像して形成された計測マーク像の間隔を計
測して、設計上の間隔と比較することにより、投影光学
系の倍率誤差及び歪曲収差を計測できる。
【0005】更に、従来の投影露光装置では、そのよう
にして計測された投影光学系の結像特性を設計上の結像
特性に近づけるための補正機構が備えられている。補正
機構としては、例えば投影光学系を構成するレンズ間の
所定の密閉されたレンズ室の圧力等を調整する機構等が
ある。このような補正機構で投影光学系の結像特性を所
定の状態の近傍に維持して露光を行うことにより、感光
基板上に高い解像度で且つ高いマッチング精度でレチク
ルのパターンが露光される。
【0006】また、投影光学系に照明光の照射エネルギ
ー(露光エネルギー)が次第に蓄積されると、投影光学
系の結像特性が次第に変化するが、その照射エネルギー
の蓄積量と結像特性の変化量との相関関係は所定のパラ
メータで表現することができる。従って、同じ条件で露
光を継続するような場合には、そのパラメータを用いて
結像特性の変化を予測して、この予測された変化を相殺
するように補正機構で結像特性を補正するという予測制
御方式の補正も行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これに関して、最近、
投影光学系の結像特性の変化要因として、投影光学系自
体における照射エネルギーの蓄積の他に、レチクルの自
重によるレチクルの湾曲やレチクルホルダー上のゴミ等
の異物の付着等によるレチクルの傾きも注目されるよう
になってきた。例えばレチクルが湾曲すると投影光学系
の最良結像面もそれに応じて湾曲し、レチクルが傾くと
その最良結像面もそれに応じて傾斜する。この場合、予
測制御方式で投影光学系の結像特性を補正する場合に
は、投影光学系自体に起因する結像特性の予測変化量と
レチクルのみに起因する結像特性の予測変化量とを加算
することにより、全体の結像特性の予測変化量を求める
ことになる。
【0008】しかしながら、従来の投影光学系の結像特
性の計測方法では、特殊な計測マークが形成されたテス
トレチクルを使用する必要があり、実際の露光対象とす
るレチクルを使用した場合の結像特性が測定できないと
いう不都合があった。また、従来の投影露光装置では、
実際の露光対象とするレチクルが使用されている場合に
も投影光学系の像面湾曲等を計測できるものも提案され
ているが、その場合でも、計測された結像特性の変化量
を投影光学系自体に起因する変化量とレチクルの湾曲等
に起因する変化量とを分離することができなかった。従
って、レチクルのみに起因する結像特性の変化量を予測
することができず、予測制御方式の結像特性の補正が困
難であるという不都合があった。
【0009】本発明は斯かる点に鑑み、レチクルの湾曲
又は傾きによる投影光学系の結像特性の変化を補正でき
る投影露光方法及び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、例えば図1に示す如く、露光光でマスク(R)を
均一に照明する照明光学系(1,6,9a,9b,1
3)と、そのマスクのパターンの像を感光基板(W)側
に投影する投影光学系(PL)と、その投影光学系の結
像面にその感光基板の露光面がほぼ合致するようにその
感光基板を保持してその投影光学系の光軸方向及びこの
光軸に垂直な面内で移動自在なステージ(14,15)
とを有する投影露光装置において、その投影光学系(P
L)の結像面の複数の計測点においてその投影光学系の
光軸方向の位置を検出する位置検出手段(20,25,
28)と、それら複数の計測点のその光軸方向の位置よ
りその投影光学系(PL)の像面(最良結像面)を求め
る像面計測手段(32B)と、このように求められたそ
の投影光学系の像面からそのマスク(R)の湾曲状態
(傾斜状態を含む)を求める湾曲状態検出手段(32
C)と、このように求められたそのマスク(R)の湾曲
状態に起因するその投影光学系の結像特性の変化量を算
出する結像特性演算手段(32C)と、このように算出
された結像特性の変化量を打ち消すようにその投影光学
系の結像特性を補正する結像特性補正手段(33,48
a)とを有するものである。
【0011】この場合、そのマスク(R)の湾曲状態に
起因するその投影光学系(PL)の結像特性の変化量の
一例はその投影光学系の歪曲収差の変化量である。ま
た、本発明による別の投影露光装置は、マスクのパター
ンの像を投影光学系を介して基板上に投影する投影露光
装置であって、マスクの傾きを検出する検出手段(2
0,25,28,32A,32B)と、その検出手段の
検出結果に応じて、その投影光学系の結像特性を補正
る補正手段(32C,33,48)と、を有するもので
ある。更に、本発明による投影露光方法は、マスクのパ
ターンの像を投影光学系を介して基板上に投影する投影
露光方法であって、そのマスクの傾きを検出し、その検
出結果に応じて、その投影光学系の結像特性を補正する
ものである。また、本発明による更に別の投影露光装置
は、マスクのパターンの像を投影光学系を介して基板上
に投影する投影露光装置であって、そのマスクの湾曲を
検出する検出手段と、その検出手段の検出結果と、その
マスクに照射される露光光の露光エネルギーに応じたそ
のマスクのみに基づくそのパターンの像の結像特性変動
量を予測的に計算する動的モデルとを用いて、そのパタ
ーンの像の結像特性を補正する補正手段と、を有するも
のである。また、本発明による別の投影露光方法は、マ
スクのパターンの像を投影光学系を介して基板上に投影
する投影露光方法であって、そのマスクの湾曲を検出
し、その検出結果と、そのマスクに照射される露光光の
露光エネルギーに応じたそのマスクのみに基づくそのパ
ターンの像の結像特性変動量を予測的に計算する動的モ
デルとを用いてそのパターンの像の結像特性を補正する
ものである。
【0012】
【作用】斯かる本発明によれば、その位置検出手段(2
0,25,28)は例えばステージ(14,15)に設
けられた基準部材(20)の開口パターンを下面側から
照明する。その開口パターンを透過した光が投影光学系
(PL)を経てマスク(R)に向かい、このマスク
(R)で反射された後に投影光学系(PL)を経てその
基準部材(20)の開口パターンに入射した光を受光手
段(28)で光電変換する。その基準部材(20)の開
口パターンの投影光学系(PL)の光軸方向の位置が投
影光学系(PL)の像面(最良結像面)に合致したとき
にその受光手段(28)の出力信号が最大又は最小にな
ることから、その投影光学系(PL)の像面の位置が検
出される。但し、他の方法でその像面の位置を検出して
もよい。
【0013】ステージ(14,15)を移動して投影光
学系(PL)の露光領域内の複数の計測点でその像面の
位置を検出して、これら検出された像面の位置を連ねる
と投影光学系(PL)の像面の形状が分かる。次に、例
えば予めマスク(R)として平面度が良好な基準マスク
を配置した場合の投影光学系(PL)の基準像面を計測
しておき、転写対象とするマスク(R)を配置した場合
の投影光学系(PL)の像面を計測する。この計測され
た像面から予め求めた基準像面を差し引くとそのマスク
(R)の湾曲(傾斜を含む)にのみ起因する像面湾曲が
得られる。そこで、湾曲状態検出手段(32C)ではそ
の像面湾曲からそのマスク(R)の湾曲量を算出する。
【0014】次に、結像特性演算手段(32C)はその
マスク(R)の湾曲量から、そのマスク(R)の湾曲に
起因する投影光学系(PL)の結像特性の変化量を算出
する。ここで算出する結像特性の変化量はその像面計測
手段(32B)では計測できない結像特性、例えば投影
光学系(PL)の歪曲収差等の変化量である。そして、
結像特性補正手段(33,48a)はその結像特性演算
手段(32C)で求められた結像特性の変化量を補正す
る。同時にその結像特性補正手段(33,48a)はそ
の像面計測手段手段(32B)で求められた像面をも補
正する。
【0015】次に、そのマスク(R)の湾曲状態に起因
するその投影光学系(PL)の結像特性の変化量がその
投影光学系の歪曲収差の変化量である場合について説明
する。通常歪曲収差の計測にはテストレチクルが必要で
あるが、本発明では実際に転写対象とするマスク(R)
を用いて湾曲量から歪曲収差を算出できるので、予測制
御的に効率的に投影光学系(PL)の歪曲収差の算出及
び補正を行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。本実施例は半導体集積
回路製造用の結像特性の補正機構を備えた投影露光装置
に本発明を適用したものである。図1は本実施例の投影
露光装置の概略構成を示し、この図1において、露光用
の照明光源1は超高圧水銀ランプ又はエキシマレーザー
光源等よりなる。照明光源1はg線、i線又は紫外パル
ス光(例えばKrFエキシマレーザー光)等のレジスト
層を感光させる波長帯の照明光ILを発生する。照明光
ILは、照明光の開閉を行うシャッター2及びほぼ90
%以上の透過率を有するビームスプリッター4を通過し
た後に、フライアイレンズ等のオプティカルインテグレ
ータを含む2次光源形成用光学系6に入射する。
【0017】シャッター2を駆動部3で駆動して照明光
を通過させるか又は遮断するかを制御する。ビームスプ
リッター4で反射された照明光の一部が、PINフォト
ダイオード等の光電変換素子よりなるパワーモニター5
に入射する。パワーモニター5は照明光ILに比例して
変化する照明光を光電変換して得た光情報PSを後述の
主制御系32に供給する。この光情報PSは、主制御系
32が投影光学系PLの結像特性の変動量を求めるため
の基礎データとなる。また、後述のように投影光学系P
Lの結像状態を計測する際には、照明光源1とシャッタ
ー2との間にミラー22を配置する。以下、本実施例の
各部の構成及び動作を項目別に説明する。
【0018】[照明光学系及び投影光学系の説明]2次
光源形成用光学系6において照度の一様化及びスペック
ルの低減化等が行われた照明光ILは、反射率の大きな
ビームスプリッター7で反射された後、第1リレーレン
ズ9a、可変レチクルブラインド10、第2リレーレン
ズ9b及び開口絞りを経てミラー12に入射する。ミラ
ー12で垂直下方に反射された照明光は、メインコンデ
ンサーレンズ13を経てレチクルRのパターン領域PA
を均一な照度で照明する。可変レチクルブラインド10
はレチクルRと共役関係にあり、駆動装置11で可変レ
チクルブラインド10を構成する可動ブレードを開閉し
て開口形状を変えることによって、レチクルRの照明視
野を任意に設定することができる。
【0019】レチクルRは水平面内で2次元的に移動自
在なレチクルステージRST上に載置され、レチクルR
の初期のアライメントは、レチクルアライメント系RA
によりレチクルRのパターン領域PAの周辺のアライメ
ントマーク(不図示)を検出することにより行われる。
レチクルRは不図示のレチクル交換器により適宜交換さ
れて使用される。レチクルRのパターン領域PAを通過
した照明光ILは、両側(又は片側)テレセントリック
な投影光学系PLを経て表面にレジスト層が形成された
ウエハW上の一つのショット領域上に集束される。ウエ
ハWの露光面は投影光学系PLの最良結像面とほぼ一致
するように保持され、レチクルRの回路パターンの像が
そのウエハW上のショット領域上に所定の投影倍率で縮
小して結像される。
【0020】また、ビームスプリッター7の背面に光電
変換素子よりなる反射量モニター8を配置し、照明光I
Lの照射によりウエハW等から反射される反射光がその
ビームスプリッター7を透過してその反射量モニター8
の受光面に入射するようにする。反射量モニター8はそ
の反射光を光電変換して得た光情報RSを主制御系32
に供給する。この光情報RSは、主制御系32が投影光
学系PLの結像特性の変動量を求めるための基礎データ
となる。
【0021】[XYステージ及びZステージの説明]図
1において、ウエハWは不図示のレベリングステージを
介してZステージ14上に載置され、駆動モーター17
でZステージ14を駆動することにより投影光学系PL
の光軸方向(Z方向)にウエハWを微動できる。Zステ
ージ14はXYステージ15上に載置され、駆動モータ
ー18でXYステージ15を駆動することにより、ステ
ップアンドリピート方式でウエハWを投影光学系PLの
光軸に垂直な2次元平面(XY平面)内で位置決めする
ことができる。ウエハW上の一つのショット領域に対す
るレチクルRの転写(露光)が終了した後に、XYステ
ージ15によりウエハW上の次のショット領域が投影光
学系PLの露光領域内に移動される。Zステージ14の
端部に干渉計19からのレーザービームを反射する移動
鏡14mが固定され、XYステージ15の2次元的な位
置が干渉計19により例えば0.01μm程度の分解能
で常時検出されている。干渉計19と移動鏡14mとは
X方向及びY方向の位置検出用として1対づつ設けられ
ている。
【0022】Zステージ14上のウエハWの近傍には光
電変換素子よりなる照射量モニター16が、受光面の高
さがウエハWの露光面の高さとほぼ一致するように配置
されている。照射量モニター16の受光面は、例えば投
影光学系PLのイメージフィールド又はレチクルパター
ンの投影領域とほぼ同じ面積であり、照射量モニター1
6はウエハW上のショット領域における照射量を光電変
換して得た光情報LSを主制御系32に供給する。この
光情報LSは、投影光学系PLの結像特性の変動量を求
めるための基礎データとなる。
【0023】[開口パターン及び計測用照明系LLの説
明]Zステージ14上には、投影光学系PLの結像特性
を測定する際に用いる基準部材20を設置する。図3
(a)に示すように、その基準部材20の表面には格子
状の開口パターン21を形成する。この開口パターン2
1は格子状の開口パターン21a及びこの開口パターン
21aを時計回りに+45゜、−45゜、+90°づつ
回転した方向の格子状の開口パターン21b〜21dよ
り構成されている。また、格子状の開口パターン21a
は、図3(b)に示すように、遮光部と光透過部とを所
定ピッチで繰り返して形成する。このように開口パター
ン21を種々の方向の格子状の開口パターン21a〜2
1dより構成したのは、投影光学系PLの非点収差の影
響及びレチクルRのパターンの影響を除くためである。
【0024】図1において、照明光源1の前に不図示の
駆動装置によって挿入されるミラー22からの照明光
は、ビームスプリッター23、集光レンズ24及び光フ
ァイバー25を経てXYステージ15の内部に導かれ
る。図2は図1の基準部材20の近傍の構成を示し、こ
の図2において、光ファイバー25の端部から射出され
た照明光が集光レンズ26及びミラー27を経て基準部
材20の開口パターン21を底部(Zステージ14側)
から照明する。開口パターン21を透過した照明光は、
投影光学系PLを通過して図1のレチクルRのパターン
形成面に達し、このパターン形成面で反射された照明光
が投影光学系PLを経て再び図2の開口パターン21に
戻る。この開口パターン21を通過した反射光は、ミラ
ー27及び集光レンズ26を経て光ファイバー25に入
射する。
【0025】図1に戻り、光ファイバー25に戻った反
射光は集光レンズ24を経てビームスプリッター23に
達し、ビームスプリッター23を透過した光が光電変換
素子28の受光面に入射する。これらミラー22、ビー
ムスプリッター23、集光レンズ24、光ファイバー2
5、集光レンズ26、ミラー27及び光電変換素子28
より計測用照明系LLが構成されている。Zステージ1
4を介して基準部材20をZ方向に走査した際に、基準
部材20の開口パターン21が投影光学系PLの最良結
像面に合致したときに、光電変換素子28の光電変換信
号が最大となる。その光電変換素子28の光電変換信号
は主制御系32中の合焦状態検出部32Aに供給されて
おり、合焦状態検出部32Aはその光電変換信号より開
口パターン21の高さが投影光学系PLの最良結像面の
高さに合致してたかどうかを検出することができる。
【0026】そして、XYステージ15を駆動して投影
光学系PLの露光領域内の複数の計測点に基準部材20
を移動して、それぞれ光電変換素子28の光電変換信号
が最大になる位置を求めることにより、投影光学系PL
の最良結像面の形状を求めることができる。なお、開口
パターン21として位相型の回折格子を使用すると、開
口パターン21が投影光学系PLの最良結像面に合致し
たときに、光電変換素子28の光電変換信号は最小のピ
ークになる。
【0027】[斜入射式検出光学系の説明]図1におい
て、34は全体として斜入射式検出光学系を示す。この
斜入射式検出光学系34は、ウエハWの露光面の投影光
学系PLの光軸方向(Z方向)の位置を検出してウエハ
Wの投影光学系PLに対する合焦状態を検出する焦点検
出系29と、ウエハW上の所定領域の投影光学系PLの
最良結像面に対する傾きを検出するレベリング検出系3
0とよりなる。斜入射式検出光学系34は例えば特公平
2−10361号公報で開示されたものである。
【0028】焦点検出系29及びレベリング検出系30
はそれぞれ、ウエハWの露光面に投影光学系PLの光軸
AXに対して斜めに入射する照明光を射出する光源29
a,30aと、それら2種類の照明光を合成するビーム
スプリッター31aと、ウエハWの露光面からの2種類
の反射光を分割するビームスプリッター31bと、それ
ら2種類の反射光を個別に受光する受光光学系29b,
30bとより構成されている。光源29aから射出され
る照明光はウエハWの露光面でピンホール又はスリット
状の像を形成するような結像光束であり、光源30bか
ら射出される照明光はウエハWの露光面に平行光束とし
て入射する。受光光学系29b中ではそのウエハW上の
スリット像等の像が再結像され、この再結像された像の
横ずれ量に対応する焦点信号が生成される。この焦点信
号はそのままウエハWの露光面の高さに対応している。
【0029】この場合、設計上の投影光学系PLの最良
結像面が焦点検出系29の零点基準となるように、予め
受光光学系29bの内部に設けられた不図示の平行平板
ガラス(プレーンパラレル)の角度が調整されて、焦点
検出系29のキャリブレーションが行われている。更
に、受光光学系30bは例えば集光レンズと4分割受光
素子とよりなり、ウエハWの露光面が設計上の最良結像
面に平行になったときに、光源30aからの平行光束が
受光光学系30b内の4分割受光素子の中心位置に集光
されるように、レベリング検出系30のキャリブレーシ
ョンが行われている。
【0030】[投影光学系の結像特性補正部の説明]投
影光学系PLの上部において、レチクルRに最も近い第
1群のレンズエレメント40,41は支持部材42に固
定され、第2群のレンズエレメント43は支持部材44
に固定され、第3群のレンズエレメント45は支持部材
46に固定され、その下部のレンズエレメントはそれぞ
れ投影光学系PLの鏡筒部47に固定されている。ま
た、本例の投影光学系PLの光軸AXとは、その鏡筒部
47に固定されているレンズエレメントの光軸を指すも
のとする。
【0031】その鏡筒部47に伸縮自在な駆動素子群5
0(図1ではその内の駆動素子50a,50bのみが現
れている)を介して支持部材46が連結され、この支持
部材46に伸縮自在な駆動素子群49(図1ではその内
の駆動素子49a,49bのみが現れている)を介して
支持部材44が連結され、この支持部材44に伸縮自在
な駆動素子群48(図1ではその内の駆動素子48a,
48bのみが現れている)を介して支持部材42が連結
されている。光軸AX方向からレンズエレメントを見た
場合、光軸AXを中心として120°間隔でそれぞれ3
個の駆動素子48a〜48c、駆動素子49a〜49c
及び駆動素子50a〜50cが配置されている。但し、
図1では駆動素子48c,49c,50cは現れていな
い。それら駆動素子群48〜50の伸縮動作を制御する
のが駆動素子制御部33である。
【0032】それら支持部材42,44,46、駆動素
子群48,49,50及び鏡筒部47より結像特性補正
部ICが構成されている。この結像特性補正部ICは、
駆動素子群48,49,50を伸縮させて投影光学系P
Lを構成するレンズエレメント40,41、レンズエレ
メント43及びレンズエレメント45のそれぞれを独立
に駆動することにより、投影光学系PLの投影倍率、歪
曲収差、像面湾曲、非点収差等の結像特性を補正する。
【0033】具体的に、主制御系32から与えられる駆
動指令に応じて駆動素子制御部33は、3群のレンズエ
レメント40,41、43及び45の周縁部の3点の位
置を独立に投影光学系PLの光軸AXの方向に移動させ
ることができる。この結果、3群のレンズエレメント4
0,41、43及び45のそれぞれを光軸AXにほぼ平
行に移動させることができると共に、各群のレンズエレ
メントをそれぞれ光軸AXに垂直な面に対して任意に傾
斜させることができる。また、主制御系32は駆動素子
制御部33を制御すると共に、主制御系32の内部の結
像特性計測部32Bがパワーモニター5、反射量モニタ
ー8及び照射量モニター16よりそれぞれ光情報を得
て、投影光学系PLに対する照明光の照射エネルギーを
求め、この結果から投影光学系PLの結像特性の変動量
を算出(予測)する。
【0034】[レチクル形状計測手段の説明]本例では
以下のようにして露光対象とするレチクルRの湾曲状態
(傾斜状態も含む)を計測できると共に、この計測され
た湾曲状態に起因する歪曲収差の変化量を演算で求める
ようになっている。この計測動作の制御及び演算を行う
のが、主制御系32中の湾曲検出及び特性演算部32C
である。基本的な動作として、湾曲検出及び特性演算部
32Cは、図1において、レチクルRがレチクルステー
ジRSTに載置された状態で、基準部材20を投影光学
系PLの露光領域内に移動して、計測用照明系LLでそ
の基準部材20の開口パターン21を下方から照明す
る。この開口パターン21を通過した照明光は投影光学
系PLを経てレチクルRに向かい、レチクルRで反射さ
れた後に投影光学系PLを経て再び基準部材20の開口
パターン21に戻る。
【0035】この状態でZステージ14を上下して光電
変換素子28の光電変換信号がピークとなるZ方向の位
置を求めると、その位置がその計測点における投影光学
系PLの最良結像面のZ方向の位置である。以上の動作
を基準部材20の投影光学系PLの露光領域内での位置
を変えて複数回実行する。これら計測点として例えばレ
チクルR上の中心とコーナーの4点とに共役な位置を選
択する。これにより、レチクルR上の中心とコーナーの
4点とに対応する投影光学系PLの最良結像面のZ方向
の位置が測定される。これらZ方向の位置により像面湾
曲(像面傾斜を含む)が計測される。
【0036】また、予め図4(a)に示すように、実際
に使用するレチクルRの代わりに、平面度の良好な基準
レチクルR1をレチクルステージRSTに載置して、上
述の手法でこの基準レチクルR1に対応する投影光学系
PLの最良結像面P1を求めて、湾曲検出及び特性演算
部32Cのメモリに記憶おく。基準レチクルRとして
は、例えば実際の露光用のレチクルRに比べて十分厚い
ガラス基板を使用する。従って、その最良結像面P1の
像面湾曲は、自重によるレチクルの撓みの影響が除去さ
れて、投影光学系PL自体の固有の像面湾曲であると考
えられる。なお、レチクルステージRSTと基準レチク
ルR1との間のゴミ等の異物によりその最良結像面P1
が傾斜する場合が起こり得るが、基準レチクルR1を複
数回レチクルステージRST上にセットして、それぞれ
最良結像面の計測を行って各計測結果を平均化すること
により、そのような傾斜の影響は除去される。
【0037】その実際の露光用のレチクルRが例えば図
4(b)に示すように湾曲していると、そのレチクルR
に対応する投影光学系PLの最良結像面は像面P2のよ
うになる。この像面P2と既に求めてある最良結像面P
1との差分がレチクルRの湾曲のみに起因する像面湾曲
である。従って、湾曲検出及び特性演算部32Cは、そ
の最良結像面P1と像面P2との差分の像面湾曲からレ
チクルRの湾曲(傾きを含む)量を算出する。なお、図
1において、レチクルRに対応する最良結像面を計測す
る際には、XYステージ15を駆動して基準部材20を
動かす方向についてその最良結像面のZ座標を微分する
などして、連続的にその最良結像面を計測することもで
きる。これによりレチクルRの湾曲状態を連続的に計測
できる。
【0038】[結像特性演算手段の説明]次に、図1の
湾曲検出及び特性演算部32CはそのレチクルRの湾曲
量(傾斜が含まれている)から、この湾曲量によるウエ
ハWの露光面での歪曲収差及び像面傾斜を求める。この
ためには予め記憶されている計算モデルを用いる。この
計算モデルを作成するためには、レチクルRとして複数
の湾曲量の異なるレチクルをレチクルステージRST上
に載置して、それぞれ自重撓みによる湾曲量を測定して
おく。更に、それら各レチクルについて、従来の歪曲収
差の測定法、即ちテストプリントにより歪曲収差を求め
ておく。この湾曲量と歪曲収差との相関関係を歪曲収差
の計算モデルとして使用することができる。
【0039】また、レチクルRの傾斜成分については、
レチクルステージRSTとレチクルRとの間に厚さが既
知のスペーサを挟み、この状態で最良結像面を求めてお
く。その傾斜量と最良結像面の像面傾斜量との相関関係
を像面傾斜の計算モデルとして使用できる。次に、主制
御系32は、湾曲検出及び特性演算部32Cで算出され
たレチクルRのみに基づく結像特性(歪曲収差及び像面
傾斜)の変化量を打ち消すための結像特性制御部ICに
対する制御量を求める。そして、この制御量を投影光学
系PLのみに基づく結像特性の変化量を打ち消すための
制御量にオフセット成分として加算して駆動素子制御部
33に供給する。
【0040】[結像特性の補正動作の説明]上記の手順
で求められた投影光学系PLの結像特性の変化量を打ち
消すために、主制御系32は駆動素子制御部33を介し
て結像特性補正部ICを動作させる。先ず、図1におい
てレチクルRをレチクルステージRSTに載置して得ら
れた投影光学系PLの最良結像面の像面湾曲及び像面傾
斜には、レチクルRの湾曲成分に基づく成分と投影光学
系PL自体に基づく成分とが含まれているが、特に両者
を分離する必要がない。また、レチクルRに基づく歪曲
収差については湾曲検出及び特性演算部32Cにより求
められている。そこで、主制御系32はその像面湾曲、
像面傾斜及び歪曲収差を補正するための制御量を駆動素
子制御部33に供給する。これにより結像特性補正部I
Cの駆動素子群48〜50がそれぞれ対応する量だけ伸
縮して、像面湾曲、像面傾斜及び歪曲収差が補正され
る。
【0041】この補正方法につき詳細に説明するに、予
め図1のレンズエレメント40,41、レンズエレメン
ト43及びレンズエレメント45をそれぞれ動かした場
合の結像特性の補正量の計算モデルを求めておく。例え
ば或るレンズエレメントを光軸AXに平行移動させる
と、図5(a)に示すように、破線の格子で示す投影パ
ターンが実線の格子で示す投影パターンに伸びて、投影
倍率が変動する。また、或るレンズエレメントを光軸A
Xに垂直な面に対して傾斜させると、図5(b)に示す
ように、破線の格子で示す投影パターンが実線の格子で
示す投影パターンに変化して、一方向に引っ張られたよ
うな歪曲収差が生じる。そのような計算モデルは、シミ
ュレーション又は調整時のテストプリント等により求め
ることができる。
【0042】また、例えば図1のレチクルステージRS
Tの上に異物が付着したと仮定した場合に、その計算モ
デルから結像パターンの変化を計算すると、図5(c)
に示すように、破線の格子で示す投影パターンが実線の
格子で示すように歪むことが分かる。この結像パターン
の変化は、図5(a)で示す投影倍率の変動と図5
(b)で示す歪曲収差とをそれぞれ程度を変えて組み合
わせることにより実現される。従って、図1のレンズエ
レメント40,41、レンズエレメント43及びレンズ
エレメント45をそれぞれ動かして、図5(c)と逆の
結像特性が得られるようにすることで、結像特性の補正
が行われる。
【0043】像面傾斜及び像面湾曲についても、同様の
方法で補正する。なお、図1の例では補正用のレンズエ
レメントは3群であるが、更に多くのレンズエレメント
群を微動できるようにすることで、補正対象でない結像
特性を変化させることなく、補正対象とする結像特性の
みを補正することができるようになる。また、例えばレ
チクルRの傾斜量が求められると、それに対応する投影
光学系PLの最良結像面の像面傾斜が求められる。これ
に対して、必ずしも投影光学系PLのレンズエレメント
等を駆動して像面傾斜を補正する必要はない。その代わ
りに、レチクルステージRSTを駆動してレチクルRの
傾斜角そのものを本来の状態に戻してもよく、更に、図
1のレベリングステージ(図示省略)によりウエハWの
露光面をその像面に平行になるように傾斜させてもよ
い。
【0044】[開口パターンの傾きの補正の説明]図2
に示すように、基準部材20には最良結像面計測用の開
口パターン21が形成されているが、製造誤差によりそ
の開口パターン21が本来の面から傾斜している場合が
有り得る。この場合に、図1の焦点検出系29によるZ
方向の位置の計測点と開口パターン21との位置がずれ
ていると、その開口パターン21の傾斜量がレチクルR
の湾曲量(傾斜量)の測定値に含まれてしまう。これを
避けるためには以下の2つの方法がある。
【0045】第1の方法は、装置の調整時に開口パター
ン21の傾斜角を測定しておき、レチクルRの湾曲量を
測定したときに、測定結果からその開口パターン21の
傾斜による寄与分を取り除く方法である。開口パターン
21の傾斜によるレチクルRの湾曲量への寄与分を計測
するには、レチクルステージRST上に平面度が良好な
厚いレチクルを載置して、複数回レチクル形状測定手段
でそのレチクルの湾曲量を測定すればよい。第2の方法
は、図1の焦点検出系29からウエハW上への照明光の
照射点、即ちオートフォーカス点を常に基準部材20上
の同一位置に固定する方法である。この場合オートフォ
ーカス点と開口パターン21とのZ方向の位置ずれに基
づいて、レチクルRの湾曲量の計測結果に一定のオフセ
ットが重畳されるが、レチクルRの湾曲及び傾斜を測定
する上では障害にならない。
【0046】[実際の結像特性の補正方法の一例]実際
に投影光学系PLの結像特性を補正するには、上述の静
的モデルだけでは不十分であり、動的モデルが必要とな
って来る。動的モデルとは、照明光の露光エネルギーの
吸収、雰囲気の温度の変動又は大気圧の変動等による投
影光学系PLの結像特性の変動を予測的に計算するモデ
ルのことを言う。これらの要因の中で投影光学系PLだ
けに影響を及ぼす大気圧変動は、予め装置の調整時に大
気圧変動と結像特性との相関関係を求めておくことで対
処する。
【0047】以下では投影光学系PLとレチクルRとの
双方に影響を及ぼす露光光の照射エネルギーから結像特
性の変動量を求めるための動的モデルについて説明す
る。また、像面湾曲及び倍率共に同じタイプの動的モデ
ルで対応できるので、像面湾曲について説明する。図6
はその動的モデルに対応する図1の湾曲検出及び特性演
算部32Cの機能ブロック図であり、この図6におい
て、図1の照明光ILによる露光エネルギーの測定値が
入力される。この露光エネルギーは先ずレンズの動的モ
デル演算部51に供給され、この演算部51からその露
光エネルギーに対応する投影光学系PLのみの像面湾曲
量が算出されて加算部52の一方の入力部に供給され
る。この加算部52の他方の入力部には露光エネルギー
が0のときの投影光学系PLの像面湾曲量(レンズ初期
値)が供給されており、加算部52から加算部53の一
方の入力部に投影光学系PLのみに基づく現在の像面湾
曲量が供給される。
【0048】54は全体としてレチクル特性演算部を示
し、このレチクル特性演算部54の中のレチクルの動的
モデル演算部55に露光エネルギーの測定値が供給され
る。この演算部55からその露光エネルギーに対応する
レチクルRのみに基づく像面湾曲量が算出されて加算部
56の一方の入力部に供給される。この加算部56の他
方の入力部には露光エネルギーが0のときのレチクルR
の湾曲に基づく像面湾曲量(レチクル初期値)が供給さ
れており、加算部56から加算部53の他方の入力部に
レチクルRのみに基づく現在の像面湾曲量が供給され
る。レチクル特性演算部54の演算パラメータ及びレチ
クル初期値は、レチクルRの交換時には新たな値に再設
定される。そして、加算部53からはレチクルR及び投
影光学系PLに基づく成分が加算されたトータルの像面
湾曲量の変動量が出力される。これに基づいて図1の主
制御系32は結像特性の補正を行う。
【0049】上述のように、本例によれば、レチクルR
の傾斜を含む湾曲量を求め、この湾曲量に応じた投影光
学系PLの結像特性の変動量を予測することができる。
この場合、レチクルRの湾曲に基づく結像特性の変動量
と投影光学系PLのみに基づく結像特性の変動量とを分
離できるので、動的モデルによって照明光の露光エネル
ギーが蓄積されたような場合の結像特性のトータルの変
動量をも容易に計算できる。特に歪曲収差については、
上記の如く算出される像面湾曲量から先の計算モデルに
より容易に推定できるので、この歪曲収差をほぼ零にす
る(又はウエハ上の露光領域と一致させる)ように図1
の結像特性補正部ICを制御すると良い。なお、本発明
は上述実施例に限定されず本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々の構成を取り得ることは勿論である。
【0050】本発明によれば、マスクの湾曲及び/又は
傾きに起因する投影光学系の結像特性の変化を補正でき
る利点がある。
【0051】特に、マスクの湾曲又は傾きに起因する投
影光学系の結像特性の変化量が歪曲収差の変化量である
場合、マスクとして特殊な計測マークが形成されたテス
トレチクル等を使用することなく極めて迅速に歪曲収差
の変化量を算出できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の一実施例の全体を
示す一部断面図を含む構成図である。
【図2】図1の基準部材20の近傍の構成を示す一部断
面図を含む拡大図である。
【図3】(a)は図1の基準部材20の開口パターン2
1を示す拡大平面図、(b)はその開口パターン21の
一部のパターンを示す拡大平面図である。
【図4】(a)はレチクルRとして基準レチクルR1を
載置した場合の投影光学系PLの最良結像面を示す線
図、(b)はレチクルRに対応する投影光学系PLの最
良結像面を示す線図である。
【図5】(a)は本例の結像特性補正手段で補正できる
結像特性の一例を示す線図、(b)は本例の結像特性補
正手段で補正できる結像特性の他の例を示す線図、
(c)は図1のレチクルRが傾斜した場合の結像特性の
変化の一例を示す線図である。
【図6】本発明の実施例の動的モデルに対応する図1の
湾曲検出及び特性演算部32Cの機能ブロック図であ
る。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ IC 結像特性補正部 LL 計測用照明系 1 照明光源 2 シャッター 5 パワーモニター 6 2次光源形成用光学系 8 反射量モニター 13 メインコンデンサーレンズ 14 Zステージ 15 XYステージ 16 照射量モニター 19 干渉計 20 基準部材 21 開口パターン 25 光ファイバー 28 光電変換素子 29 焦点検出系 30 レベリング検出系 32 主制御系 32A 合焦状態検出部 32B 結像特性計測部 32C 湾曲検出及び特性演算部 33 駆動素子制御部 40,41,43,45 レンズエレメント 48a,48b,49a,49b,50a,50b 駆
動素子 42,44,46 支持部材 47 鏡筒部

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光でマスクを均一に照明する照明光
    学系と、前記マスクのパターンの像を感光基板側に投影
    する投影光学系と、前記投影光学系の結像面に前記感光
    基板の露光面がほぼ合致するように前記感光基板を保持
    して前記投影光学系の光軸方向及び該光軸に垂直な面内
    で移動自在なステージとを有する投影露光装置におい
    て、 前記投影光学系の結像面の複数の計測点において前記投
    影光学系の光軸方向の位置を検出する位置検出手段と、 前記複数の計測点の前記光軸方向の位置より前記投影光
    学系の像面を求める像面計測手段と、 該求められた前記投影光学系の像面から前記マスクの湾
    曲状態を求める湾曲状態検出手段と、 該求められた前記マスクの湾曲状態に起因する前記投影
    光学系の結像特性の変化量を算出する結像特性演算手段
    と、 該算出された結像特性の変化量を打ち消すように前記投
    影光学系の結像特性を補正する結像特性補正手段とを有
    することを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記マスクの湾曲状態に起因する前記投
    影光学系の結像特性の変化量は前記投影光学系の歪曲収
    差の変化量であることを特徴とする請求項1に記載の投
    影露光装置。
  3. 【請求項3】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影する投影露光装置であって、 前記マスクの傾きを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に応じて前記投影光学系の結像
    特性を補正する補正手段と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、前記マスクに対して計
    測光を照射する光照射系と、前記計測光の前記マスクか
    らの反射光を光電変換する光電変換部材とを有すること
    を特徴とする請求項3に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記光照射系は、前記マスクに対して前
    記投影光学系側から前記計測光を照射することを特徴と
    する請求項4に記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影する投影露光方法であって、 前記マスクの傾きを検出し、その検出結果に応じて、前
    投影光学系の結像特性を補正することを特徴とする投
    影露光方法。
  7. 【請求項7】 マスクのパターンの像を投影光学系を介
    して基板上に投影する投影露光装置であって、 前記マスクの湾曲を検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果と、前記マスクに照射される露
    光光の露光エネルギーに応じた前記マスクのみに基づく
    前記パターンの像の結像特性変動量を予測的に計算する
    動的モデルとを用いて、前記パターンの像の結像特性を
    補正する補正手段と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、前記マスクに対して計
    測光を照射する光照射系と、前記計測光の前記マスクか
    らの反射光を光電変換する光電変換部材とを有すること
    を特徴とする請求項7に記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記光照射系は、前記マスクに対して前
    記投影光学系側から前記計測光を照射することを特徴と
    する請求項8に記載の投影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段は、前記投影光学系に照
    射される露光光の露光エネルギーに応じた前記投影光学
    系のみに基づく前記パターンの像の結像特性変動量を予
    測的に計算する動的モデルも用いて、前記パターンの像
    の結像特性を補正することを特徴とする請求項7、8、
    又は9に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 マスクのパターンの像を投影光学系を
    介して基板上に投影する投影露光方法であって、 前記マスクの湾曲を検出し、該検出結果と、前記マスク
    に照射される露光光の露光エネルギーに応じた前記マス
    クのみに基づく前記パターンの像の結像特性変動量を予
    測的に計算する動的モデルとを用いて前記パターンの像
    の結像特性を補正することを特徴とする投影露光方法。
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