JP2003297726A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
置の大型化を防止してマスクパターンの投影を良好に行
う露光装置を提供する。 【解決手段】 所定の結像特性を有する投影光学系と、
転写されるべきパターンが形成されたマスクと前記投影
光学系の間に配置され、前記パターンの歪みを低減する
ための補正光学素子と、前記マスクのパターン面側に配
置され、前記補正光学素子を介して前記マスクの面形状
を検出する斜入射方式の検出手段とを有することを特徴
とする露光装置を提供する。
Description
表示素子などの製造工程においてマスク又はレチクル
(本出願ではこれらの用語を交換可能に使用する)上の
パターンを基板(ウェハやガラスプレートなど)に露光
する露光装置に関する。本発明は、例えば、走査型の投
影露光装置に好適である。
膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィー工程で製造する
際には、フォトマスクまたはレチクル(以下レチクル)
のパターンを感光性の基板ウェハ、ガラスプレート(以
下ウェハ)上に転写する投影露光装置が提案されてい
る。近年半導体素子等は益々パターンが微細化してい
る。これを実現するためには、投影光学系の解像力を高
める必要がある。解像力を高めるには、露光光の波長を
短波長化する、または投影光学系の開口数を増大する等
の手法がある。
ついて見ると、大型化する傾向にある。このため、より
大面積のパターンを露光出来る装置が必要とされてい
る。
が大きく、かつ解像力の高い投影光学系が必要となる。
しかしながら、露光領域を大きくすればするほど、解像
力を高めれば高めるほど、露光領域全域でのディストー
ション等の結像性能を所定の精度に維持することが困難
となる。
露光装置である。走査型露光装置においては、矩形状ま
たは、円弧状等のスリット状の照明領域に対して、レチ
クルおよびウェハを相対的に同期して走査しながら、レ
チクルのパターンをウェハに転写する。
明することで、投影光学系の一部しか使用しない。この
ため、ディストーション等の結像性能を所定の精度に維
持し易いという利点がある。
とで、投影光学系の有効露光領域の最大直径を使用出来
るとともに、走査することにより、走査方向には光学系
の制限を受けることなく露光領域を拡大出来るという利
点がある。
化が要求され、走査型露光装置においてもパターン像の
像歪み(ディストーション)の低減が必要となってい
る。
投影光学系の諸収差を低減する必要がある。そのため、
従来のステッパーに搭載される投影光学系では、投影視
野内の全体において諸収差およびディストーションが平
均的に小さくなるような条件で光学設計されている。そ
して、諸収差およびディストーションを設計時の許容範
囲内に収めるべく、高精度にレンズ素子や光学部材を加
工し、諸収差を実際に測定し、例えば、各レンズ間の空
気間隔、レンズの傾き及び平行偏心などを調整するとい
った複雑で手間のかかる組立て、調整、検査を繰り返し
ながら投影光学系として組み上げていた。
ては、前述の調整方法で光軸に対して対称な成分或いは
規則性のある非対称成分の調整が可能である。
ては前述の調整手段では調整できないという問題があっ
た。
製造上の難しさを少しでも緩和するために、またランダ
ムな成分に関しても設計時の許容範囲内に収められるよ
うにするために、組み立てられた投影光学系の像歪み特
性を実測し、その実測された像歪み特性が投影視野内の
各点で最小になるように、投影視野内の各点を通る主光
線を部分的に偏向するように研磨された光学補正板(補
正光学素子)を投影光路内に挿入する手法が、例えば、
特開平8−203805号公報に開示されている。特開
平8−203805号公報は光学補正板を用いたスッテ
パーに関する補正方法である。
方法について特開平11−045842号公報に開示さ
れている。特開平11−045842号公報では、走査
型投影露光装置によってマスク上のパターンを感光基板
上に走査露光する際に、走査方向については投影領域内
の幅に渡ってスタティックな像歪み特性が平均化されて
ダイナミックな像歪み特性になることに着目し、そのダ
イナミックな像歪み特性のうちの少なくともランダムな
成分についは、透明な平行平板(光学補正板)の表面を
局所的に研磨加工した像歪み補正板を投影光路内に配置
することで補正するものである。
して、特開平11−031652号公報が開示されてい
る。特開平11−031652号公報は、干渉計を用い
て光学補正板の面形状を測定する際に、光学補正板の裏
面光の干渉を防ぐために光学補正板に楔角をもたせた基
板とするものである。
説明したが、微細化に対応するためにはディストーショ
ン以外に、投影光学系による投影像の結像特性の変動量
についても考慮する必要がある。微細化に伴い結像特性
の変動量の許容範囲は狭くなっている。そこで、従来、
投影露光装置においては、投影光学系が照明光を吸収す
ることによって生じる結像特性(例えば、倍率、焦点位
置等)の変動量を補正するために、特開昭60−784
55号公報又は特開昭63−58349号公報等に開示
されているように、投影光学系に入射する光量を検出
し、検出した光量に応じて投影光学系の結像特性の変動
量を補正する結像特性補正機構が備えられていた。
開示された機構を簡単に説明すると、投影光学系の結像
特性の変動特性に対応するモデルを予め作っておき、ウ
ェハが載置されるウェハステージ上の光電センサ等によ
り所定時間間隔で投影光学系に入射する光エネルギーの
量を求め、この光エネルギーの量の積分値をそのモデル
に当てはめて結像特性の変動量を計算するものである。
この場合、投影光学系に入射する光エネルギーの積分値
を求めるための露光時間は、例えば照明光の開閉を行う
ためのシャッタが開状態にあることを示す信号を常時モ
ニタすることにより算出されるため、そのモデルに従っ
て投影光学系の結像特性の変動量が算出でき、この変動
量に基づいて補正を行うというものである。これによ
り、投影光学系の照明光吸収による結像特性の変動の問
題は、一応解決されている。
るため、マスクが照明光吸収によって熱変形し、これに
よっても結像特性が変化するという不都合がある。特
に、マスクは、クロム膜等の遮光膜によりパターンが描
かれているため、透過率の高いガラス基板部と異なり遮
光膜での熱吸収が大きい。更に、近年光学系のフレア防
止の目的でマスク上の遮光膜を低反射化する技術が採用
される傾向にあるが、これにより遮光膜での熱吸収は更
に増加する。
は、マスク全体に均一に分布しているとは限らず、偏っ
て分布していることもある。この場合、マスクは局所的
に温度が上昇し、非等方的な歪を発生する可能性があ
る。また、可変視野絞り(レチクルブラインド)等を用
いてマスクの一部のパターンのみを露光するような場合
にも、同様に非等方的な歪が生じ得る。このように発生
したマスクの歪により、投影される像にも非等方的な歪
が生じることとなる。この場合には、倍率成分のみの補
正では不十分である。
いるマスクの種類により熱変形量、ひいては結像特性の
変化量が異なるために、一律に補正することは困難であ
る。つまり、例えば投影露光装置の出荷時の結像特性調
整に用いたマスクの熱変形による結像特性の変動量は、
その投影露光装置の結像特性の変動特性として認識して
補正を行うことができるが、他のマスクを使用すると熱
変形量が異なるために正確な補正ができなくなる。特
に、マスクを次々に交換して露光を行う場合、各々のマ
スクの熱変形量を考慮しないと結像特性の変動量が累積
して大きな誤差となり得る。
るクロムの熱吸収率、パターン内クロム存在率等もパラ
メーターに含めてマスクの熱変形によって発生する光学
特性の変化に対し補正を行う投影露光装置が特開平4−
192317号公報に開示されている。特開平4−19
2317号公報の結像特性の補正方法は、一括露光方式
(フル・フィールド方式)を前提として提案されたもの
である。スキャン露光方式においては、露光時にマスク
が照明領域に対して走査されるため、マスクに関して考
慮すべき要素(マスク走査に伴うマスクの冷却効果等)
が増加したことになり、マスクの熱変形量の算出が一括
露光方式の場合に比べて複雑になるという不都合があ
る。
形によって発生する光学特性の変化に対し補正を行う投
影露光装置は特開平10−214780号公報に開示さ
れている。特開平10−214780号公報は、マスク
に生じたたわみを斜入射方式の光学系により検出し、マ
スクたわみ量を演算し、補正する方式である。
れたスキャン露光方式での機構を簡単に説明すると、ス
キャン露光方式での露光用光束は、走査方向には幅が狭
く、直交する方向には幅が広い。このような露光用光束
の照射範囲に着目し、走査方向のたわみについてはフォ
ーカスもしくはレベリングの制御を行うことで対応し、
走査方向と直交する方向のたわみのみを補正すること
で、実用上良好なパターン投影を行うことが可能とな
る。補正は、マスク両端部に配置されている圧電素子を
駆動し、マスクのたわみを矯正する様にマスク変形させ
ることにより行う。圧電素子は、マスクが走査移動する
方向に複数配置されている。
を検出あるいは、複数の点で検出して平均や最小二乗法
により最適なたわみ補正量を演算するようにしている。
複数の点でたわみを検出する手法としては、マスクたわ
み検出系を複数設けるまたは、一つの光源から出力され
た光から回折格子を利用して複数のビームを得る構成で
ある。さらには、マスクたわみの検出点を、マスクの走
査方向に関して露光光の照射領域の両側に設定し、マス
クの走査方向に対して露光光の照射領域の手前でマスク
のたわみ量を検出するようにし、照明領域内のマスクの
たわみ量に応じた、マスクパターン投影像の補正をリア
ルタイムに行うことも提案されている。
応する従来例、特に、走査型露光装置に関するものは特
開平11−045842号公報に補正光学素子を利用し
たものが開示されている。また、マスクのたわみおよび
変形に対応するものは特開平10−214780号公報
にたわみ検出手段を構成し補正する方式が開示されてい
る。
れた方式では、補正光学素子を用いることにより、投影
光学系あるいはマスク保持時に発生する変形に起因する
ディストーションには対応できるが、露光によるマスク
の熱変形等で発生する光学特性の変化には対応できない
と言う問題が有る。さらにマスクが交換された場合に、
マスク面形状に起因して発生するディストーションには
対応できないという問題がある。
れた方式ではマスクの面形状を計測し補正を行うため、
マスクに起因する要因については対応できるが、投影光
学系が有するディストーションには対応できないと言う
問題がある。このため、特開平11−045842号公
報及び特開平10−214780号公報に開示された両
方式を同時に採用する必要がある。
れている様に、斜入射方式のたわみ検出手段をマスク裏
面側(マスクパターン面側)に構成し、さらにディスト
ーション補正用の補正光学素子をマスク〜投影光学系間
に構成する場合には、マスク、たわみ検出手段、補正光
学素子、投影光学系の順に配置する必要がある。
置することが望ましい。従って補正光学素子を出来るだ
けマスク近傍に配置し、かつたわみ検出手段を構成する
ためには、たわみ検出手段の検出光が、補正光学素子を
介してマスクパターン面を検出する必要がある。
板状の光学部品であり、補正のために一部の面形状を微
少に研磨加工されるものである。このため、検出手段の
照明光学系から照射された検出光は、斜方向より補正光
学素子に入射し、マスクパターン面で反射し、再び斜方
向より補正光学素子に入射し、検出手段の受光部を経て
検出部に導かれる。この時、収差が発生する。発生原理
について図3により説明する。図3aにレチクル面位置
検出系の計測方向の断面を示す。不図示の照明光学系に
より照明された計測用パターン像は、投光光学系、補正
光学素子G1を介してレチクルRのパターン面に投影さ
れ、反射されたパターン像は再び補正光学素子G1、受
光光学系を介して受光素子44に結像される構成であ
る。図3aに示す如く、斜入射にて観察する光学系の収
束光束中に平行平板である補正光学素子G1が傾いて挿
入されることになる。
bに示す様に、非計測方向の断面に着目すると補正光学
素子G1は投光光学系、受光光学系それぞれの光路中に
光軸に対して垂直に配置されることになる。
折角度が計測断面と非計測断面とでは大きく異なり、結
像位置において、計測断面方向の結像点と、非計測方向
の結像点が光軸方向にずれてしまう、いわゆる非点収差
(以後“アス”と呼ぶ)が発生する。特に投光光学系と
受光光学系をつないだ検出光学系の場合には受光再結像
面でのアスは2倍の量になってしまう。
使用し、前記スリット状のマークをレチクルRのパター
ン面に投影し、受光素子44にてマークの位置ズレを検
出することにより面位置、面状態を検出する方式である
ので、像面側で発生するアスはマークを観察する受光素
子の分解能を落とすことになり計測精度を劣化させると
いう不都合がある。
光した照明光が透過する領域を確保する大きさで構成さ
れている。このため、斜入射方式の検出手段が補正光学
素子を介してマスクパターン面を検出する場合、補正光
学素子を介してマスクパターン面が検出できる領域は斜
入射角度分減少してしまうという問題がある。
束中に平行平板である補正光学素子G1が傾いて挿入さ
れることにより、色収差が発生し、検出精度が低下する
という問題もある。
し、各波長毎に屈折率が異なることにより分散が生じ、
結果色収差が生じる。
み検出を実現しつつ装置の大型化を防止してマスクパタ
ーンの投影を良好に行う露光装置を提供することを例示
的な目的とする。
め、本発明の一側面としての露光装置は、所定の結像特
性を有する投影光学系と、転写されるべきパターンが形
成されたマスクと前記投影光学系の間に配置され、前記
パターンの歪みを低減するための補正光学素子と、前記
マスクのパターン面側に配置され、前記補正光学素子を
介して前記マスクの面形状を検出する斜入射方式の検出
手段とを有することを特徴とする。
面形状の理想平面からのずれを補正するための補正板、
あるいは、前記投影光学系の光学性能を補正するための
補正板である。また、前記検出手段は、前記光学素子を
介して検出することで発生する光学収差(例えば、アス
収差及び/又は色収差)を補正する補正光学系を有して
もよい。
ら前記補正光学素子を介して光を照射する照明光学系と
前記補正光学系とを有する光照射手段と、前記光照射手
段によって照射された光が前記マスクで反射し、その反
射光を前記光学素子を介して受光する結像光学系と前記
補正光学系とを有する受光手段と、前記受光手段により
受光した反射光の位置に対応した検出信号を出力する光
検出手段とを有してもよい。
クの前記面形状を検出してもよい。前記露光装置は走査
型露光装置であり、前記複数の計測点は、前記マスクの
走査方向と直交する方向に整列してもよい。前記補正光
学素子は、露光時に前記マスクを照明した照明光が透過
できると共に前記検出手段による検出光が透過できる大
きさを有してもよい。前記露光装置は走査型露光装置で
あってもよい。また、前記補正光学素子は、前記マスク
と共に走査されてもよい。
造方法は、上述の露光装置を用いて被露光体を投影露光
する工程と、前記投影露光された被露光体に所定のプロ
セスを行なう工程とを有する。上述の露光装置の作用と
同様の作用を奏するデバイス製造方法の請求項は、中間
及び最終結果物であるデバイス自体にもその効力が及
ぶ。また、かかるデバイスは、LSIやVLSIなどの
半導体チップ、CCD、LCD、磁気センサー、薄膜磁
気ヘッドなどを含む。
添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって
明らかにされるであろう。
実施例を参照しながら詳細に説明する。実施例1では走
査型の露光装置に本発明を適用したものについて説明す
るが、走査型に限定したものではなく、一括露光方式の
露光装置であっても同様の効果が得られるものである。
り説明する。
置の概略を示す。図1において、レチクルRは光源1
と、照明光整形光学系2〜リレーレンズ8よりなる照明
光学系とにより長方形のスリット状の照明領域21によ
り均一な照度で照明され、スリット状照明領域21内の
レチクルRの回路パターン像が投影光学系13を介して
ウェハW上に転写される。光源1としては、F2エキシ
マレーザー、ArFエキシマレーザあるいはKrFエキ
シマレーザ等のエキシマレーザ光源、金属蒸気レーザ光
源、又はYAGレーザの高調波発生装置等のパルス光
源、又は水銀ランプと楕円反射鏡とを組み合わせた構成
等の連続光源が使用できる。
パルス光源用の電源装置からの供給電力の制御により切
り換えられ、連続光源の場合、露光のオン又はオフは照
明光整形光学系2内のシャッタにより切り換えられる。
但し、本実施例では後述のように可動ブラインド(可変
視野絞り)7が設けられているため、可動ブラインド7
の開閉によって露光のオン又はオフを切り換えてもよ
い。
明光整形光学系2により光束径が所定の大きさに設定さ
れてフライアイレンズ3に達する。フライアイレンズ3
の射出面には多数の2次光源が形成され、これら2次光
源からの照明光は、コンデンサーレンズ4によって集光
され、固定の視野絞り5を経て可動ブラインド(可変視
野絞り)7に達する。図1では視野絞り5は可動ブライ
ンド7よりもコンデンサーレンズ5側に配置されている
が、その逆のリレーレンズ系8側へ配置しても構わな
い。
口部が形成され、この視野絞り5を通過した光束は、長
方形のスリット状の断面を有する光束となり、リレーレ
ンズ系8に入射する。スリットの長手方向は紙面に対し
て垂直な方向である。リレーレンズ系8は可動ブライン
ド7とレチクルRのパターン形成面とを共役にするレン
ズ系であり、可動ブラインド7は後述の走査方向(X方
向)の幅を規定する2枚の羽根(遮光板)7A、7B及
び走査方向に垂直な非走査方向の幅を規定する2枚の羽
根(不図示)より構成されている。走査方向の幅を規定
する羽根7A及び7Bはそれぞれ駆動部6A及び6Bに
より独立に走査方向に移動できるように支持され、不図
示の非走査方向の幅を規定する2枚の羽もそれぞれ独立
に駆動できるように支持されている。本実施例では、固
定の視野絞り5により設定されるレチクルR上のスリッ
ト状の照明領域21内において、更に可動ブラインド7
により設定される所望の露光領域内にのみ照明光が照射
される。リレーレンズ系8は両側テレセントリックな光
学系であり、レチクルR上のスリット状の照明領域21
ではテレセントリック性が維持されている。
持されている。レチクルステージRSTは干渉計22で
位置を検出しレチクルステージ駆動部10により駆動さ
れる。レチクルRの下部には光学素子G1が保持され、
レチクルステージRST走査駆動時にはレチクルRと共
に走査される。スリット状の照明領域21内で且つ可動
ブラインド7により規定されたレチクルR上の回路パタ
ーンの像が、投影光学系13を介してウェハW上に投影
露光される。
内で、スリット状の照明領域21に対するレチクルRの
走査方向を+X方向(又は−X方向)として、投影光学
系13の光軸に平行な方向をZ方向とする。
クルステージ駆動部10に駆動されてレチクルRを走査
方向(+X方向又は−X方向)に走査し、可動ブライン
ド7の駆動部6A、6B、及び非走査方向用の駆動部の
動作は可動ブラインド制御部11により制御される。レ
チクルステージ駆動部10及び可動ブラインド制御部1
1の動作を制御するのが、装置全体の動作を制御する主
制御系12である。
素子G1と投影光学系13の間にはレチクル面位置検出
系ROが構成されている。
の補正方法については特開平11−045842号公報
に開示されている方式と同様であるのでここでは説明を
省略する。
によりウェハステージWSTに保持され、ウェハステー
ジWSTは、投影光学系13の光軸に垂直な面内でウェ
ハWの位置決めを行うと共にウェハWを±X方向に走査
するXYステージ、及びZ方向にウェハWの位置決めを
行うZステージ等より構成されている。ウェハステージ
WSTの位置は干渉計23により検出される。ウェハW
上方には、オフ・アクシス方式のアライメントセンサ1
6が構成されている。アライメントセンサ16により、
ウェハ上のアライメントマークが検出され、制御部17
により処理され、主制御系12に送られる。主制御系1
2は、ウェハステージ駆動部15を介してウェハステー
ジWSTの位置決め動作及び走査動作を制御する。
ャン露光方式で投影光学系13を介してウェハW上の各
ショット領域に露光する際には、図1の視野絞り5によ
り設定されるスリット状の照明領域21に対して−X方
向(又は+X方向)に、レチクルRを速度VR で走査
する。また、投影光学系13の投影倍率をβとして、レ
チクルRの走査と同期して、+X方向(又は−X方向)
に、ウェハWを速度VW(=β・VR)で走査する。こ
れにより、ウェハW上のショット領域にレチクルRの回
路パターン像が逐次転写される。
ついて説明する。まずレチクル面位置検出系の基本的な
検出原理を説明すると、被検面であるレチクルパターン
面に光束を斜め方向から照射し、被検面で反射した光束
の所定面上への入射位置を位置検出素子で検出し、その
位置情報から被検面のZ方向(投影光学系13の光軸方
向)の位置情報を検出している。本図では1系統につい
てのみ説明するが、走査方向とほぼ直交する方向に設定
された複数の光束を被検面上の複数の計測点に投影し、
各々の計測点で求めたZ方向の位置情報を用いて被検面
の傾き情報を算出している。さらに、レチクルRが走査
されることにより走査方向にも複数の計測点でのZ方向
の位置情報が計測出来る。これらの位置情報より、レチ
クルRのパターン面の面形状が算出可能となる。
て説明する。図2において、30はレチクル面位置検出
系の光源部である。31はレチクル面位置検出用の発光
光源である。32は駆動回路であり、発光光源31から
発せられる光の強度を任意にコントロール可能なよう構
成している。
ーターレンズ33、集光レンズ34、によって光ファイ
バーなどの光伝達手段35に導かれている。
レンズ36により、スリット37を照明する。スリット
37上にはレチクルRのパターン面の面位置計測用マー
ク37Aが施されており、該マーク37Aは結像レンズ
38により補正光学系G2、ミラー39を介して被検面
であるレチクルRのパターン面上に投影されている。結
像レンズ38によりスリット37とレチクルRのパター
ン面の表面は光学的な共役関係になっている。同図では
説明し易くするために主光線のみを示している。レチク
ルRのパターン面に結像したマーク像に基づく光束はレ
チクルRのパターン面で反射し、ミラー40、補正光学
系G3を介して結像レンズ41により最結像位置42上
にマーク像を再結像する。再結像位置42に再結像した
マーク像に基づく光束は拡大光学系43により集光され
て位置検出用の受光素子44上に略結像している。受光
素子44からの信号はレチクル面位置信号処理系45に
て計測処理され、被検面であるレチクルRのパターン面
のZ、及び傾きの情報として処理される。
示していないが、実際には複数配置することも可能であ
る。また、図2ではレチクル面位置検出系検出光のレチ
クルRパターン面への入射方向を、走査方向と平行な方
向から示しているがこれに限定するものでは無く、走査
方向と直交する方向あるいは任意の角度の方向から入射
する構成でもかまわない。
補正原理について説明する。第一の補正方法としては、
非計測方向断面の収束光束中に補正光学素子G1とほぼ
同様な厚み寸法、ほぼ同様な傾け角度、さらにほぼ同様
な屈性率を持った平行平面板を挿入し非計測断面方向の
光軸方向のピント位置を合わせる方法がある。第二の補
正方法としては、結像系を構成するレンズを計測方向の
断面と非計測方向の断面にパワーの異なる光学系を構成
することにより計測断面の光軸方向の結像位置に非計測
断面の結像位置を合わせこむ方法である。
図3bに対応する非計測方向の断面を示した図である。
投光光学系に補正光学系G2、受光光学系に補正光学系
G3を構成している。補正光学系G2、G3は図3aに
示した補正光学素子G1と計測光との角度に対応した角
度分傾けて配置されている。また、厚み寸法も補正光学
素子G1とほぼ同様な寸法となっており、屈折率につい
ても同様である。補正光学系G2、G3が非計測方向断
面の収束光束中に傾けて配置されるので、非計測方向の
ピント位置が移動する。このときの移動量が計測方向に
発生するピントの移動量とほぼ一致することで、アスを
補正することが可能となる。補正光学系G2、G3は、
補正光学素子G1とほぼ同じ厚さ寸法としたが、設計上
あるいは配置上の制約がある場合には変更することが可
能である。厚さ寸法を厚くする場合は、傾ける角度は少
なくなる。逆に厚さ寸法が薄くなる場合には、傾け角度
は大きくなる。厚さ寸歩と傾け角度の間系で、移動する
ピント量が補正すべき量とほぼ等しくなれば補正するこ
とが可能となる。
系の両方に補正光学系G2、G3を構成したが、どちら
か一方にのみ配置してもかまわない。この場合、どちら
か一方にのみ配置する補正光学系で発生するピント移動
量が、必要補正量となれば良い。
の違いは補正光学系G2、G3が平行平板ではなく、シ
リンドリカルレンズを用いたことである。非計測方向に
パワーを持つように補正光学素子(シリンドリカルレン
ズ)G2、G3を配置することで、非計測方向のピント
位置が移動する。この移動量が図3aで示す計測方向の
ピント移動量に対応した量になるようにシリンドリカル
レンズの曲率を決定する。このことでアスを補正するこ
とが可能となる。色収差の補正方法としては、クサビ形
状の光学素子を配置することで補正が可能である。
いて説明する。図5aは補正光学素子G1がレチクルR
とともに走査される場合で、レチクルRが投影光学系1
3の光軸上に位置している状態を示している。レチクル
Rに示した斜線部がパターン部である。照明領域21の
範囲で照明されたパターン領域の照明像は、投影光学系
13を介し、ウェハに転写される。照明領域21で照明
され投影光学系13に向う露光光を21a、21bで示
す。また、レチクル面位置検出系ROの主光線をRO
a、RObで示す。
動した状態を示す。図5bにおいて、補正光学素子G1
は、ディストーション補正の目的ためには図中の実線で
示す大きさがあれば良い。しかしながら、実線で示す大
きさの場合レチクル面位置検出系ROの主光線RObは
一部が補正光学素子G1を透過出来なくなってしまいレ
チクルRのパターン面位置が計測出来ない。補正光学素
子G1が図中派線で示した大きさG1bであればレチク
ル面位置検出系ROの主光線RObが補正光学素子G1
を透過することが出来るため、レチクルRのパターン面
を計測することが可能な構成となる。反対側のG1aに
ついては説明を省略するが、G1bと同様である。図5
以外の図は補正光学素子G1を図示の関係上レチクルR
よりも小さく示しているが、正確には図5に示した形状
である。
状をもとに補正を行う方式については、従来例と同様で
あれば良いので、ここでは詳細な説明を省略する。主な
補正手段としては、面形状に対応して、ウェハステージ
の走査位置すなわち高さ方向の位置あるいは傾きを補正
する。あるいは、投影光学系内の光学素子を駆動し、像
面形状をレチクルパターン面の面形状に対応した形状に
補正する。あるいは、レチクル面形状そのものを補正す
る手段を構成し補正する等の補正を行うものである。
ステージRSTに補正光学素子G1が保持されることに
より、補正光学素子G1をレチクルR近傍に構成するこ
とが可能となる。さらにレチクルRのパターン面の面位
置を、補正光学素子G1を介して計測する構成とするこ
とで、レチクル面位置検出系ROの配置構成が可能とな
る。また、レチクルRのパターン面の面位置を、補正光
学素子G1を介して計測することで発生する収差を、補
正光学系G2、G3により補正可能であるため、精度よ
く検出することが可能となる。
実施例1との違いは、実施例1では補正光学素子G1が
レチクルステージRSTに保持される構成で、レチクル
Rとともに走査される構成であったものが、実施例2に
おいては走査されることは無く固定部に配置される構成
としたものである。実施例1と同一なものは説明を省略
する。
実施例1の場合と同様である。
はレチクルRとともに走査されないため、照明領域21
の範囲で照明された露光光が透過する大きさであれば良
いことになる。
チクルステージRSTにレチクルRを吸着した状態での
レチクルRの面形状に起因するディストーションは補正
できないというデメリットが生じる。また、補正光学素
子G1はレチクルステージRSTの可動部との干渉を避
けた位置に配置するため、実施例1の補正光学素子G1
よりもレチクルRから遠ざかった位置に配置されること
になる。このため、ディストーション補正精度が低下す
るというデメリットも生じる。
可動部に補正光学素子G1を搭載しないため、可動部の
重量が軽く構成でき、制御特性が向上するというメリッ
トがある。
査されない構成であっても、レチクル面位置検出系RO
が補正光学素子G1を介してレチクルRのパターン面を
検出する構成とすることが可能である。
て説明する。図5cはレチクルRが投影光学系13の光
軸上に位置している状態を示している。照明領域21の
範囲で照明されたパターン領域の照明像は、投影光学系
13を介し、ウェハに転写される。照明領域21で照明
され投影光学系13に向う露光光を21a、21bで示
す。また、レチクル面位置検出系ROの主光線をRO
a、RObで示す。
も補正光学素子G1は走査されないため、補正光学素子
G1は、ディストーション補正の目的ためには図中の実
線で示す大きさがあれば良い。しかしながら、実線で示
す大きさの場合レチクル面位置検出系ROの主光線RO
bは一部が補正光学素子G1を透過出来なくなってしま
いレチクルRのパターン面位置が計測出来ない。補正光
学素子G1が図中派線で示した大きさG1cであればレ
チクル面位置検出系ROの主光線RObが補正光学素子
G1を透過することが出来るため、レチクルRのパター
ン面を計測することが可能な構成となる。
Rのパターン面の面位置を、補正光学素子G1を介して
計測する構成とすることで、レチクル面位置検出系RO
の配置構成が可能となる。また、レチクルRのパターン
面の面位置を、補正光学素子G1を介して計測すること
で発生する収差を、補正光学系G2、G3により補正可
能であるため、精度よく検出することが可能となる。
どによって生じたレチクルのたわみあるいは、レチクル
が交換され吸着固定された場合に、レチクル間の面形状
差により発生する変形量差が、斜入射方式のレチクル面
位置検出系によって検出される。そして、この検出結果
に基づいて補正量が演算され、補正される。レチクルパ
ターン面の面形状により発生するディストーション等が
補正されることにより、パターン像の湾曲などが抑制さ
れ、レチクルパタ−ンの正確で安定した像が得られると
いう利点がある。
重たわみやレチクル吸着固定時に吸着部の面形状とレチ
クルの面形状の組み合わせによって発生するレチクルの
変形に起因するディストーションおよび投影光学系の製
造調整残差として発生するディストーションが補正光学
素子により補正されることで、パターン像の湾曲などが
抑制され、レチクルパタ−ンの正確で安定した像が得ら
れるという利点がある。
査型露光装置100を利用したデバイスの製造方法の実
施例を説明する。図7は、デバイス(ICやLSIなど
の半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明する
ためのフローチャートである。ここでは、半導体チップ
の製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)ではデ
バイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)で
は、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。ステップ3(ウェハ製造)ではシリコンなどの材料
を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセ
ス)は前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグ
ラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。
ステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4
によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する
工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディ
ング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を
含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成され
た半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなど
の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完
成し、これが出荷(ステップ7)される。
細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では
ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
は、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13
(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって
形成する。ステップ14(イオン打ち込み)ではウェハ
にイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)で
はウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)で
は、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハ
に露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像
したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となっ
たレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行
うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成さ
れる。本実施例の製造方法によれば従来よりも高品位の
デバイスを製造することができる。
が、本発明はこれらに限定されずその要旨の範囲内で種
々の変形及び変更が可能である。
み検出を実現しつつ装置の大型化を防止してマスクパタ
ーンの投影を良好に行う露光装置を提供することができ
る。
ある。
断面図である。
非計測方向の断面図(結像状態を示す図)である。
ける補正光学素子の説明図である。
ある。
ャートである。
ャートである。
Claims (12)
- 【請求項1】 所定の結像特性を有する投影光学系と、 転写されるべきパターンが形成されたマスクと前記投影
光学系の間に配置され、前記パターンの歪みを低減する
ための補正光学素子と、 前記マスクのパターン面側に配置され、前記補正光学素
子を介して前記マスクの面形状を検出する斜入射方式の
検出手段とを有することを特徴とする露光装置。 - 【請求項2】 前記補正光学素子は、前記マスクの前記
面形状の理想平面からのずれを補正するための補正板で
あることを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 【請求項3】 前記補正光学素子は、前記投影光学系の
光学性能を補正するための補正板であることを特徴とす
る請求項1に記載の露光装置。 - 【請求項4】 前記検出手段は、前記補正光学素子を介
して検出することで発生する光学収差を補正する補正光
学系を有することを特徴とする請求項1乃至3のうちい
ずれか一項記載の露光装置。 - 【請求項5】 前記光学収差は、アス収差及び/又は色
収差であることを特徴とする請求項4記載の露光装置。 - 【請求項6】 前記検出手段は、 前記マスクに斜め方向から前記補正光学素子を介して光
を照射する照明光学系と前記補正光学系とを有する光照
射手段と、 前記光照射手段によって照射された光が前記マスクで反
射し、その反射光を前記光学素子を介して受光する結像
光学系と前記補正光学系とを有する受光手段と、 前記受光手段により受光した反射光の位置に対応した検
出信号を出力する光検出手段とを有することを特徴とす
る請求項4記載の露光装置。 - 【請求項7】 前記検出手段は、複数の計測点で前記マ
スクの前記面形状を検出することを特徴とする請求項1
乃至6のうちいずれか一項記載の露光装置。 - 【請求項8】 前記露光装置は走査型露光装置であり、 前記複数の計測点は、前記マスクの走査方向と直交する
方向に整列していることを特徴とする請求項7記載の走
査型露光装置。 - 【請求項9】 前記補正光学素子は、露光時に前記マス
クを照明した照明光が透過できると共に前記検出手段に
よる検出光が透過できる大きさを有することを特徴とす
る請求項1乃至8のうちいずれか一項記載の露光装置。 - 【請求項10】 前記露光装置は走査型露光装置である
ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。 - 【請求項11】 前記露光装置は走査型露光装置であ
り、 前記補正光学素子は、前記マスクと共に走査される請求
項9記載の露光装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至11のうちいずれか一項
記載の露光装置を用いて被露光体を投影露光する工程
と、 前記投影露光された被露光体に所定のプロセスを行う工
程とを有することを特徴とするデバイスの製造方法。
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