JP3047461B2 - 投影露光装置、投影露光方法、及び半導体集積回路製造方法 - Google Patents

投影露光装置、投影露光方法、及び半導体集積回路製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば高度な結像特性が要求される半導体
製造用の投影露光装置、投影露光方法に関するものであ
り、特にその結像特性の維持に関するものである。
[従来の技術] 従来、半導体集積回路のパターンが微細化するに伴
い、投影光学装置においては、投影光学系が露光光を吸
収することによって生じる結像特性(例えば倍率、焦点
位置)の変化を補正する必要が生じてきた。例えば、特
開昭60−78455号又は特開昭63−58349号公報に開示され
ているように、投影光学系に入射する光量を検知して、
投影光学系の光学特性の変動を補正する機構が備えられ
ていた。
これを簡単に説明すると、結像特性の変動特性に対応
するモデルをあらかじめ作っておき、ステージ上の光電
センサ等により投影光学系に入射する光エネルギーの量
を求め、変動量について経時的にこのモデルに従って計
算する。つまり、露光動作中のシャッターOPENの信号を
受けとり、光学特性の変化量をモデルに従い露光が実施
されている間、常に計算し、この変化量に基づいて補正
を行うというものである。
[発明が解決しようとする課題] 上記の技術において投影光学系の露光光の吸収という
問題は一応解決されている。しかし、露光線はマスクを
も通過するため、マスクが露光光吸収によって熱変形
し、これによって結像特性の変化が生じるという問題が
ある。
特にマスクはクロム等でパターンが描かれているた
め、透過率の高いガラス部材と異なりクロム部での熱吸
収が大きい。さらに、近年光学系のフレアー防止の目的
でマスク上のクロムを低反射化する技術が採用される傾
向にあるが、これによりクロム部分の熱吸収はさらに増
加する。
クロム部分の熱吸収により、マスクのガラス部の温度
も上昇し、マスク全体が熱膨張することが考えられる。
マスクの温度上昇は実測によれば最悪の条件で約5℃程
度上昇する、これはマスクの材質が石英ガラスで膨張率
が0.4ppm/℃であっても10mm間隔で0.02μmのいずれを
発生し、像面でのディストーション誤差あるいは倍率誤
差の原因となる。
また、マスクのクロムパターンはマスク全体に均一に
分布しているとは限らず、偏った分布状態をしているこ
ともある。この場合にはマスクは局所的に温度が上昇
し、非等方的な歪を発生する可能性がある。また、遮光
帯(可変視野絞り)等を用いてマスクの一部のみを露光
する場合にも同様に非等方的な歪が生じ得る。このよう
に発生したマスクの歪により、投影される像にも非等方
的な歪が生じることとなる。この場合には、倍率成分の
みの補正では不十分である。
マスクの熱変形が起こると、従来の技術では使用して
いるマスクの種類により光学特性にずれを生じてしま
う。つまり、出荷時の調整に用いたマスクの熱変形は投
影光学系の光学特性の変化特性として認識されて補正が
かかっているが、他のマスクを使用すると熱変形分が異
なるから補正しきれなくなる。また、マスクを次々に交
換して露光を行う場合、従来の技術では各々のマスクの
熱変形が考慮されていないため大きな誤差となり得る。
この対策として、例えばマスクを一定温度に冷却する
方法が考えられるが、マスクのガラス表面温度とクロム
の温度は一定にできないので、全体を一様に熱分布なし
に冷却することは不可能である。また、冷却は熱伝導を
ともなう現象のため応答性が悪くシャッタのOPEN,CLOSE
に追従できない等の問題もあり、非現実的である。
従来、精度上あまり問題にならなかったこれらの点が
近年あるいは将来ますます微細化する投影パターンにと
っては重要となってくると考えられる。本発明はこれら
の問題に鑑みマスクの熱変形によって発生する光学特性
の変化に対し良好に補正を行い得る投影露光装置、投影
露光方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記問題点の解決のために本発明は、例えば、所定波
長域の照明光で所定のパターンが形成されたマスクを照
明し、該パターンの像を投影光学系を介して、被露光基
板上に所定の結像状態で結像させる投影露光装置であっ
て、そのマスクのパターン分布とそのパターンを形成す
る遮光部材の熱吸収率とに基づいて、その照明光の吸収
によるマスクの熱変形に応じて生じる前記結像状態の変
化量を演算する演算手段と、その変化量に基づき結像状
態を補正する補正手段とを具備するものである。
[作 用] 上記のように構成された本発明は、照明光の吸収によ
るマスクの熱変形量を求め、これに基いて結像状態の変
化を予測する。この結果を用いて結像状態の補正手段を
用いて結像状態を一定に維持するか、もしくは結像状態
の変動による影響を最少におさえる補正を行うことがで
きる。
マスクの熱変形量を求める方法としては、マスクに使
用しているクロム等の遮光部材の種類あるいは熱吸収
率、パターンの密度分布、光源のパワー、シャッターの
開閉状態等の情報に基づき、数値計算によってマスク内
の代表的な数点の熱変形量を求める方法がある。あるい
は、直接マスクの計測用マーク位置を測定することによ
り熱変形量を求めることが考えられる。
さらにマスクの熱変形量から、光学計算あるいは実測
に基づく定式化によって結像状態の変化を求める。この
結果より、従来知られている結像特性の補正手段によっ
て結像状態を補正する。上記のように構成された本発明
においては、マスクの熱変形による結像特性の変動分を
結像特性を補正する手段で補正するため、結像特性の変
動をキャンセルすることができ、常に良好な結像状態を
維持することが可能となっている。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の実施例による投影光学装置の概略的
な構成を示す平面図である。第1図において、超高圧水
銀ランプ、エキシマレーザ光源等の露光用の照明光源1
は、g線、i線あるいは紫外線パルス光(例えばKrFエ
キシマレーザ等)のようなレジスト層を感光するような
波長(露光波長)の照明光ILを発生する。照明ILは、照
明光の光路の閉鎖、開放を行なうシャッター2、及び大
部分(90%以上)の照明光を通過させる半透過鏡4を通
過した後、オプチカルインデグレータ(フライアイレン
ズ)等を含む照明光学系6に達する。シャッター2は駆
動部3により照明光の透過及び遮断を制御するように駆
動される。また、半透過鏡4で反射された照明光の一部
は、PINフォトダイオード等の光電検出器(パワーモニ
タ)5に入射する。パワーモニタ5は照明光ILを光電検
出して光情報(強度値)PSを主制御系20に出力し、この
情報PSは主制御系20において投影光学系PLの結像特性の
変動量を求めるための基礎データとなっている(詳細後
述)。
照明光学系6において光束の一様化、スペックルの低
減化等を行なわれた照明光ILは、ミラー7で反射されて
リレーレンズ9a,9b及び可変ブラインド10を通った後、
ミラー12で垂直に下方に反射されてメインコンデンサー
レンズ13に至り、レチクルRのパターン領域PAを均一な
照度で照明する。可変ブラインド10の面はレチクルRと
結像関係にあるので、駆動モータ11により可変ブライン
ド10を構成する稼動ブレードを開閉させて開口位置、形
状を変えることによって、レチクルRの照明視野を任意
に選択することができる。また、本実施例では照明光IL
の照射によりウエハWから発生する反射光が、上記ミラ
ー7を通過して光検出器(反射量モニタ)8に入射する
ように構成されている。反射量モニタ8は反射光を光電
検出憂して光情報(強度値)RSを主制御系20に出力し、
ここで上記情報RSは投影光学系PLの結像特性の変動量を
求めるための基礎データとなる。(詳細後述)。
レチクルRは水平面内で2次元移動可能なレチクルス
テージRS上に載置され、パターン領域PAの中心点が光軸
AXと一致するように位置決めが行なわれる。レチクルR
の初期設定は、レチクル周辺のアライメントマーク(不
図示)を光電検出するレチクルアライメント系RAからの
マーク検出信号に基づいて、レチクルステージRSを微動
することにより行なわれる。レチクルRは不図示のレチ
クル交換器により適宜交換されて使用される。特に多品
種少量生産を行う場合、交換は頻繁に行われる。
さて、パターン領域PAを通過した照明光ILは、両側テ
レセントリックな投影光学系PLに入射し、投影光学系PL
はレチクルRの回路パターンの投影像を、表面にレジス
ト層が形成され、その表面が結像面IMとほぼ一致するよ
うに保持されたウエハW上の一つのショット領域に重ね
合わせて投影(結像)する。ウエハWは、駆動モータ17
により光軸方向(Z方向)に微動可能なZステージ14上
に載置されている。さらにZステージ14は、駆動モータ
18によりステップ・アンド・リピート方式で2次元移動
可能なXYステージ15上に載置され、XYステージ15はウエ
ハW上の1つのショット領域に対するレチクルRの転写
露光が終了すると、次のショット位置までステッピング
される、XYステージ15の2次元的な位置は干渉計19によ
って、例えば0.01μm程度の分解能で常時検出され、Z
ステージ14の端部には干渉計19からのレーザビームを反
射する移動鏡14mが固定されている。また、Zステージ1
4上には照射量モニタ(例えば投影光学系PLのイメージ
フィールドもしくはレチクルパターンの投影領域とほぼ
同じ面積の受光面を備えた光電検出器)16が、ウエハW
の表面位置とほぼ一致するように設けられており、照射
量に関する情報LSも主制御系20に送られ、投影光学系PL
の結像特性の変動量を求めるための基礎データとなって
いる。
また、第1図中には投影光学系PLの結像面IMに向けて
ピンホールまたはスリットの像を形成するための結像光
束もしくは平行光束を、光軸AXに対して斜め方向より供
給する照射光学系22aと、その結像光束もしくは平行光
束のウエハ表面での反射光束を受光する受光光学系22b
とから成る斜入射方式の面検出系22が設けられている。
ここで、面検出系22の構成等については、例えば特公平
2−10361号公報に開示されており、ウエハ表面の結像
面IMに対する上下方向(Z方向)の位置を検出し、ウエ
ハWと投影光学系PLとの合焦状態を検出する焦点検出系
と、ウエハW上の所定領域の結像面IMに対する傾きを検
出する水平位置検出系とを組み合わせたものである。
尚、本実施例では結像面IMが零点基準となるように、予
め受光光学系22bの内部に設けられた不図示の平行平板
ガラス(プレーンパラレル)の角度が調整されて、焦点
検出系のキャリブレーションが行なわれるとともに、ウ
エハWの表面と結像面IMとが一致した時に、照明光学系
22aからの平行光束が受光光学系22bの内部の4分割受光
素子(不図示)の中心位置に集光されるように、水平位
置検出系のキャリブレーションが行なわれているものと
する。
次に、結像状態を補正するための補正手段の構成につ
いて説明する。本実施例においては、後に詳述するが、
投影光学系PLのレンズエレメントを駆動することによ
り、結像特性(投影倍率、ディストーション等)を補正
する構成となっており、投影光学系PLの光学特性を調整
可能とするため、その光学要素の一部が移動可能となっ
ている。第1図に示すように、レチクルRに最も近い第
1群のレンズエレメント30,31は支持部材32により固定
されるとともに、第2群のレンズエレメント33は支持部
材34により固定され、さらに第3群のレンズエレメント
35は支持部材36に固定されている。また、レンズエレメ
ント35より下部のレンズエレメントはそれぞれ投影光学
系PLの鏡筒部37に固定されている。尚、本実施例におい
て投影光学系PLの光軸AXとはこの鏡筒部37に固定されて
いるレンズエレメントの光軸を指すものとする。さて、
支持部材36は伸縮可能な駆動素子40a,40b,40cによって
投影光学系PLの鏡筒部37と連結されている。また、支持
部材34は伸縮可能な駆動素子39a,39b,39cによって支持
部材36に連結されるとともに、支持部材32は伸縮可能な
駆動素子38a,38b,38cによって支持部材34に連結されて
いる。ここで、本実施例は駆動素子制御部23によって、
レチクルRに近いレンズエレメント30,31,33及び35が移
動可能となっており、これらのエレメントは倍率、ディ
ストーション特性に与える影響が他のレンズエレメント
に比べて大きく制御しやすいものを選択してある。ま
た、本実施例では移動可能なレンズエレメントを3群構
成としているため、他の諸収差の変動を押さえつつレン
ズエレメントの移動範囲を大きくでき、しかも種々の形
状歪み(台形、菱形、樽型、糸巻型等)に対応可能とな
っており、露光光吸収によるレチクルRの熱変形に応じ
て生じる投影光学系PLの結像特性の変動に十分対応でき
る。尚、レンズエレメントの移動は、投影光学系PLの他
の諸収差(例えば非点収差等)に及ぼす影響が無視でき
る範囲内で行なうものとする。もしくは、レンズエレメ
ント相互の間隔を調整することによって、倍率、ディス
トーション特性を制御しつつ、他の諸収差をも補正する
という方式を採用しても構わない。
第2図は投影光学系PLを上方(レチクル側)から見た
図であって、駆動素子38a〜38cはそれぞれ120゜ずつ回
転した位置に配置され、駆動素子制御部23により独立制
御可能となっている。また、駆動素子39a〜39c及び40a
〜40cについても同様にそれぞれ120゜ずつ回転して配置
され、駆動素子制御部23により独立制御可能となってい
る。駆動素子38a,39a及び40aは互いに40゜だけずれて配
置されており、駆動素子38b,39b及び40bと38c,39c及び4
0cとについても同様に互いに40゜ずつずれて配置されて
いる。駆動素子38〜40としては、例えば電歪素子、磁歪
素子を用い、駆動素子に与える電圧または磁界に応じた
駆動素子の変異量は予め求めておくものとする。ここで
は図示していないが、駆動素子のヒステリシス性を考慮
し、位置検出装置としての容量型位置センサ、差動トラ
ンス等を駆動素子の近傍に設けることとする。従って、
駆動素子に与える電圧または磁界に対応した駆動素子の
位置をモニターできるので、高精度な駆動が可能とな
る。
以上の構成によって、3群のレンズエレメント(30,3
1),33及び35の周辺3点を独立に、投影光学系PLの光軸
AX方向に主制御系20から与えられる駆動指令に応じた量
だけ移動させることができる。この結果、3群のレンズ
エレメント(30,31),33及び35の各々を光軸AXにほぼ沿
って平行移動させることができるとともに、光軸AXとほ
ぼ垂直な平面に対して任意に傾斜させることが可能とな
る。尚、上記レンズエレメントはそれぞれ光軸AXを仮想
的な傾斜基準として傾斜するものとする。
主制御系20は、パワーモニタ5、反射量モニタ8、照
射量モニタ16より情報を得て、後述する如く投影光学系
PLの結像特性の変動量を演算にて算出するとともに、駆
動素子制御部23を始めとして装置全体を統括制御する。
また、21はメモリで、露光光吸収によるマスクの熱変形
量を算出するために必要な種々のデータ(マスクの遮光
部材の種類やパターンの密度分布等)が記憶されてい
る。また、熱変形量に基いて結像状態の変化量を演算す
るための数式もしくはテーブル等も格納されている。
次に、本実施例における結像特性の変動量の演算方法
について述べる。本発明は、レチクルRの熱変形に応じ
て発生する結像特性の変動を補正するものであり、本実
施例では、結像特性の変動量を演算するに当って、まず
このレチクルRの熱変形量を求める。以下、その方法に
ついて説明する。
レチクルRの熱変形は、該レチクルRの温度分布に比
例して発生していると考えてよいので、熱変形量を計算
するためにはレチクルRのある時間における温度分布が
わかればよい。例えばこの温度分布を計算機でシミュレ
ーションする手法として、レチクルRをある有限な要素
に分解し各点の温度変化を差分法、有限要素法等により
計算するものが知られている。本実施例では単純な差分
法で説明を行なう。
まず、レチクルRの正方形の露光エリアを第3図のご
とく4×4の16のブロックに分割してそれぞれをブロッ
クB1〜B16とする。また各ブロックの中心点をP1〜916と
する。この分割数あるいは計算法の選択は最終的に必要
な精度と、計算機の計算スピード等を加味して決められ
るもので、本実施例では便宜的に16分割したにすぎな
い。
レチクルRはシャッタ2がオープン時には照明光学系
6を介して均一に照明される。しかしながらレチクルR
のパターンの分布によりレチクルR上に吸収される熱量
は場所によって異なる。このためレチクルR上の各ブロ
ックB1〜B16毎にパターン存在率を求める。このとき各
ブロック内では吸収される熱量が均一なものであると仮
定する。
各ブロックのパターン存在率は例えばZステージ14上
の照射量モニタ16とパワーモニタ5との出力比で求めら
れる。照射量モニタ16はZステージ14上にあって、投影
光学系PLのイメージフィールドとほぼ等しい口径の受光
面をもったフォトセルである。Zステージ14を移動させ
ることで、照射量モニタ16を投影光学径PLのほぼ中心部
へ送り込み、ウエハW上に照射される露光光の全てを受
光して光電検出し、レチクルR等を介してウエハW上に
到達する露光光の照射量を算出する。照射量は照明光の
パワー、レチクルRの透過率、可変ブラインド5の大き
さ等に依存するものである。また照射量モニタ16は、レ
チクルRが16分割されていることに対応して16分割され
ており、各ブロックを通過し結像した光量を独立に測定
できるようになっている。このときZステージ14により
照射量モニタ16とレチクルRとを正確に位置合わせした
のち測定を行なう。まず、あらかじめパターンの全く描
かれていないレチクルで照射量モニタ16の各出力とパワ
ーモニタ5の出力の比を求めておき、パターンの描かれ
たレチクルで出力比を測定してパターンの存在率を求め
る。この測定はレチクル交換毎に行なってもよいし、あ
らかじめ測定しておき、メモリ21に記憶させておいても
よい。また照射量モニタ16については、各ブロックの面
積が等しい場合は分割式でなくてもよく、1ブロックに
相当する大きさの照射量モニタをステージ上に用意し
て、ステージをステップすることにより測定を行っても
良い。もちろんレチクルの製造時のデータによりパター
ン存在率がわかっていれば測定の必要はない。
さて、以上のように求めた各ブロックB1〜B16のパタ
ーン存在率に基いて各ブロックの熱吸収量を計算する。
各ブロックは光源1のパワーとパターン存在率とに比例
して熱量を吸収する。吸収された熱は、空気中、あるい
はレチクルホルダ8を介して逃げてゆく。また、各ブロ
ック間においても熱は移動する。
ここで、例えば2物体間における熱量の移動を考え
る。この場合の熱量の移動は、基本的に2つの物体間の
温度差に比例すると考えられる。また、熱量の移動にと
もなう温度変化の変化率は熱量の移動量に比例する。こ
れらを式で表すと次のようになる。
△Q=K1(T1−T2) (T1>T2) … ただし、△Qは移動した熱量、T1,T2は各物体の温度、
tは時間、k1,k2,k3は比例定数である。〜式より が成り立つ。これは、よく知られているように一次遅れ
系であり、T1,T2に温度差があるとき、両者はエクスボ
ンシャルカーブを描いて一定の温度に達する。上式に基
いてレチクルR上の熱分布の計算を行なう。
まず、ブロックB1に注目する。B1は隣接するブロック
B5,B2と熱のやりとり(熱伝達)をする。また、レチク
ルホルダ8及び空気とも熱のやりとりをするが、ここで
は簡単にするため空気の温度とレチクルホルダ8の温度
は一定とする。各ブロックの温度をT1〜T16、空気の温
度をT0、レチクルホルダ8の温度をTHとするとブロック
Bの温度T1に関して次式が成り立つ。
ここで、dT1/dT はT1の時間微分、k12,k15は各々ブロ
ックB1とB2,B5との熱のやりとりの係数、k10はレチクル
ホルダ8とブロックB1の間の熱のやりとりの係数、k0
各ブロックと空気との熱のやりとりの係数である。ま
た、ηはブロック1のパターン存在率、Pは光源1の
パワーでパワーモニタ5の出力に対応している。kPは照
明光を各ブロックが吸収した熱量とη、Pとを関係づ
ける係数である。式の最後の項は照明光から吸収する
熱量を示しており、その他の項は吸収した熱が分散して
いく過程を示している。ここでTH,T0は一定である、TH
=T0とし各ブロックの温度をT0+△Tで表せることと、
レチクル上の各ブロックはともに石英ガラスでできてい
るためk12,k13……等は全て等しいことを考慮に入れる
と式は、次式のようになる。
式をブロックB1〜B16についてそれぞれ求め、これ
をマトリックス表現で表すと次式のようになる。
これは一階の微分方程式の16元連立方程式であり、数値
解法によって解くことが可能である。あるいは、微分の
形をある微小時間(計算器の計算周期)の値の差として
差分形式で表現して解く方法、すなわち差分法によって
も解くことができる。
式でいわゆる外力の項は最終項であるので、単位時
間毎の各ブロックの値、すなわちη1P12,P2…の値を
計算器に入れてやれば、各時間毎の△T1,△T2…の値を
求めることができる。パターン存在率η1…は前述
したように実測によって得られ、入射光量P1,P2…はパ
ワーモニタ5及び照射量モニタ16によって求まる。
また各係数KR,KO,KH,KPはレチクル、空気の物性、空
気の流速等から計算で求めることが可能である。もしく
は、種々のレチクルに関して実験を行ない各係数が現実
に最もよく合うように決定することも可能である。
以上により温度分布△T1〜△T16が求まる。これらと
石英ガラスの膨張係数より各ブロックB1〜B16の中心点P
1〜P16の相互の距離変化が求められ、レチクル上の各点
の動きを決定することができ、これに基いて、結像特性
の変動、例えばウエハW上に投影される像の歪を計算す
ることができる。
上記までの方法は一旦レチクルの温度分布△Tを求め
てから、中心点Pの動きを求め、像歪を求めるという手
段をとったが、△Tの代りに直接像歪(ディストーショ
ン、画像湾曲等)を計算することも可能である。このと
きには各係数KR,KO,KH,KPを実験により求めれば、レチ
クルRのたわみの変化等も含まれた形となる。また、レ
チクルRの熱伝導性が非常によく、一部のみパターンが
ある場合あるいは一部のみに光があたる場合でも、レチ
クルRが一様に膨張すると考えても精度上問題がないと
きは、上記のような複雑な計算は必要なく、より単純な
計算で済む。
次に、結像状態を補正する方法について説明を行な
う。基本的には前述したとおり、投影光学系の3群のレ
ンズエレメント(30、31)、(33)及び(35)を光軸方
向あるいは光軸に垂直な軸を回転軸に傾斜方向に駆動す
ることにより、所望の結像状態を得る。ここでは簡単に
するためディストーションに限って説明を行なうが、本
方法により像面湾曲等の補正も可能である。レンズエレ
メント30,31の駆動によるディストーションの変化を第
5図、第6図で説明を行なう。実際にはレンズエレメン
トの構成により変化の仕方は異なってくるので、ここで
示す図は一つの例で、あって一般的なものではない。ま
ずレンズエレメント30、あるいは31を光軸方向に移動し
た場合には、光軸を中心として倍率が変化する。これを
第5図に示した。
また、光軸に垂直に交わる軸を中心にレンズエレメン
ト12あるいは13を傾斜させたときには例えば、第6図に
示した様にディストーションが変化する。この例では、
回転軸から離れた像部分が該回転軸と垂直な方向に変化
している。このように各レンズエレメント群(30、3
1)、(33)及び(35)の駆動方法の組合せで種々のデ
ィストーションを補正することが可能である。ディスト
ーションを補正するためにレンズエレメントを駆動した
ことによって、他の収差(例えばコマ収差、非点収差)
が悪化する可能性があるが、複数のレンズエレメントを
駆動することができるので、収差を補正しつつ所望のデ
ィストーション補正を行なうことが可能となっている。
メモリ21には、第5図、第6図に示したような像面上
のポイントP1〜P16までの動きを数式もしくはテーブル
の形で記憶させてあり、主制御系20において最適なディ
ストーション補正量を計算する。計算法としては例え
ば、P1〜P16の理想的な格子点あるいは、レチクルRが
冷えた状態の格子点(第4〜6図では点線で示した)に
対する偏差の最大値を最小とする条件、あるいは偏差の
2乗和を最小とする条件を満たすようなディストーショ
ン補正が考えられる。
以上がディストーションの補正手段であるが、レンズ
エレメント群(30、31)、(33)及び(35)の駆動によ
り、画像が変化(上下動、傾斜)してしまう可能性も考
えられるが、この変化に応じてウエハ面検出系22にオフ
セットを与えてやればウエハWが常に最良像面にセット
されるので、この影響を防げる。もちろんレチクルRの
熱変形が画像に影響を及ぼす場合には、上記ディストー
ションと同様の方法により補正を行うことができる。ウ
エハ面検出系22は、前述したようにウエハ面に光線を照
射しその反射光でウエハ面の光軸方向の位置あるいは傾
斜を検出するものである。主制御系20はウエハ面検出系
22の出力に従ってZステージ14を制御し、該Zステージ
はウエハWと像面とが常に一致するように駆動される。
結像状態を補正する手段には、他にもレチクルRを光
軸方向に動かす、あるいは傾ける、もしくは湾曲させる
方法や、投影光学系9の内部(レンズ素子間)に気密空
間を設けその圧力を調整する方法、平行平板ガラスを投
影光学系9の上方または下方に設置し内部をコントロー
ルすることによりガラスをたわませる方法等が考えられ
る。しかし、本実施例の場合のような光軸に対して対称
でない変形を補正するのは困難であり、本実施例の方式
を採用することが望ましい。尚、本実施例においてレン
ズ駆動に伴って、投影レンズPLの結像特性、例えば、投
影倍率が変動し得る場合には、上記のいずれかの方法を
用いて倍率変動を補正するようにしても良い。また、例
えば非等方的なディストーションはレンズエレメント群
を駆動して補正し、他の光学特性(投影倍率、像面湾曲
等)は上記の方式を用いて補正するようにしても構わな
い。
次に、本実施例の動作の説明を行う。
まず、レチクルRの熱変形による結像状態の変動を計
算する式の各パラメータを、装置の製造時において決
定しメモリ21に記載させる必要がある。
レチクルRの熱伝導に関するパラメータKRは、レチク
ルRの主材料であるガラスの材質、厚さ等によって定ま
る量である。これは、前述したように植物性あるいは実
験によって求めることができる。また、KO,KHはガラス
基板とレチクルホルダー8、もしくは空気との熱伝達に
関するパラメータであり、これらもガラス基板の材質に
よって決る量である。次にKPであるが、これはレクチル
Rの遮光部及びガラス材の熱吸収に関するパラメータで
あるから、レチクルの遮光部材及びガラス基板の材質に
よって定まる量である。
これらのパラメータはレチクルRの材料であるガラス
等の物性値の関数もしくはテーブル等の形でメモリ21に
記憶させておく必要があるが、実質的に最終的な結像状
態に与える影響が無視できる程度の値であれば、一定値
であってもかまわない。
実験でパラメータを求める場合には、投影光学系PLそ
のものも照明光を吸収して結像状態が変化するので、純
粋にレチクルRのみの熱変形を測定するには以下のよう
にする。まずレチクルRも投影光学系PLも十分に外部の
温度と平衡状態になったところでウエハWにレチルクR
の像を露光し、その後、レチクルRと投影光学系RLの間
に遮光物を入れ、一定時間シャッター2を開いて照明光
を照射する。次に遮光物を取り除き再びウエハWにレチ
クルRの像を露光し、最初に露光した像と比較すればレ
チクルRの熱変形による結像状態の変化量を知ることが
できる。この方法でレチクルRの熱変形に関して十分補
正ができたところで、遮光物がない状態で照射を行なえ
ば投影光学系9の照明光吸収分を検出することができ
る。これにより、レチクルと投影光学系の熱変化を分離
できるため分離して補正を行なうことができ、動作中に
レチクル交換を行なっても正確に補正が行なえる。投影
光学系9の照明光吸収に関しては従来の技術により補正
が可能である。
前述したようにレチクルRの熱変形量を計算するには
レチクルRのガラス材質、遮光材の種類、各ブロックの
パターン存在率、可変ブラインド10の開口値が必要であ
る。このうち、レチクルRの属性に関しては、レチクル
毎に実測するか、もしくはあらかじめメモリ21に格納し
ておく。
遮光部であるクロムの熱吸収率は、クロムの反射率か
らある程度推定できる。このためには、投影光学系9が
ウエハWからの反射光によって受ける影響を補正するた
め反射量モニタ8を用いる。まず投影光学系の下に既知
の反射率をもつ面をもってきて、その時の反射量モニタ
8の出力と、あらかじめ求めておいたレチクルRのパタ
ーン存在率と、他のレンズ部材等の反射光成分より、レ
チクル面からの反射光成分を求めて、反射率を計算す
る。
また、可変ブラインド10の開口値がレチクルRの熱変
形量を算出するのに必要な理由は以下の通りである。例
えば可変ブラインド10によりレチクルRの左半分のみに
照明光が当った場合には、均一に照明された場合とは異
なり、第4図に示すように光の当った側のみに変位を生
じるからである。該可変ブラインド10の開口値に関する
情報は、可変ブラインド10のコントローラブロックから
得られる。さらにシャッタ2の開閉の状態についてはシ
ヤッタ2のコントロールブロックから情報が得られる。
さて、露光動作時にはパワーモニタ5、反射量モニタ
8、照射量モニタ16からそれぞれ光情報(強度値)が主
制御系20に出力される。主制御系20では、これらの情報
と、前述したメモリ21に格納されている各データから、
レチクルRと投影光学系RLとの熱吸収による結像状態の
変化をそれぞれ計算し、合計の変化量を算出する。投影
光学系PLの結像状態が大気圧変化を始めとする他の要因
によっても変化をおこす場合、これらの変化量も合計す
る。この合計値に対し、最適な補正量を計算し、レンズ
エレメント駆動素子38〜40を駆動して補正を行なう。こ
こで、焦点位置、像面傾斜については、ウエハ面検出系
22及びZステージ14を用いてウエハWを上下動及び傾斜
させることによって、投影レンズPLの最良結像面とウエ
ハ表面とを一致させることもできる。尚、本実施例では
露光開始からレチクルが熱的に安定するまでの間、一定
時間枚に上記演算を行ってレチクルの変形量に関するデ
ータを変更していき、この更新データに基づいてレンズ
エレメント群を駆動するようにしても良く、より精度良
く結像特性をコントロールすることが可能となる。ま
た、上記演算を行うタイミングは任意でよく、例えばシ
ャッタ2の開閉時間等に応じて適宜行えば良い。また
は、露光開始から上記演算を常時行っておくものとして
も良い。
レチクルRを交換して使用する場合、新たなレチクル
Rは十分周囲と平衡状態にあるとして改めてレチクルR
の熱変形を計算するのが通常であるが、短期間にくり返
し交換して使用する場合、待機中のレチクルRについ
て、放熱等を考慮して熱変形量を計算しておき、改めて
使用するときはその時点での変形量を初期値として計算
を行なえば、より正確な補正が行なえる。また、同一露
光条件でレチクルを再使用する場合は、前回のデータ
(例えば照射時間または蓄積エネルギー量と熱変形量と
の関係)をテーブル等としてメモリ21に格納しておけ
ば、上記演算を行わなくとも、レチクルの照射時間又は
蓄積エネルギー量に応じてレンズエレメント群を駆動す
ることによって、本実施例と同等の精度で結像状態をコ
ントロールすることも可能である。
前記までの実施例の中では、レチクルRのホールド方
法について触れなかったが、実際にはレチクルRの熱変
形はホールド方法にも依存する。例えば、レチクルRを
きわめて強くホールドしている場合、レチクルRが膨張
すると平面方向には変形できず上下方向に膨らむ様に変
形することも考えられる。この場合結像状態はディスト
ーションだけでなく像面の変化が大きくなる。さらに、
レチクルRはもともと自重である程度たわんでいるの
で、これらのことを考慮するとより精度の高い補正が可
能である。
また、前記までの方法は熱変形を計算によって求めた
が、実測することも考えられる。例えば赤外線カメラ
等、非接触の温度センサでレチクルRの温度分布を求め
ることができる。また、レチクルRの周辺に基準点にマ
ークを入れておき、そのマークの変位を測定してレチク
ルRの変形を知ることも可能である。しかし、この方法
ではレチクルRの内部の変形を知ることは困難である。
尚、パターン領域内に複数の回路パターンが形成された
レチクル(いわゆるマルチ・ダイ・レチクル)の場合に
は、レチクル内部のストリートライン相当領域にマーク
を配置できるので、上記測定によりレチクルの変化量を
求める方式も十分に有効である。
また、本実施例では周囲の空気あるいはレチクルホル
ダ8の温度を一定としたが、これらの温度を温度センサ
で測定し、計算の精度を上げることができる。または、
これらの温度を一定に保つ工夫をしてもよい。
[発明の効果] 以上の様に本発明によれば、レチクル(マスク)の照
明光(露光ビーム)吸収に基づく熱変形による結像状態
の変化を正確に求めることができる。また、その結像状
態の変化を補正を行うことにより、キャンセルできるた
め、より高精度な結像を行うことができ、像の重ね合わ
せ精度等が向上する効果がある。このため、レチクルの
遮光部材等を熱吸収を考えることなく、投影光学系ある
いはウエハ位置決め系等の光学系にフレアー等の悪影響
を与えないものを選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による縮小投影型露光装置(ス
テッパー)の構成を示す概略図、第2図は投影光学系を
上方から見た図、第3図はレチクル上を16の部分に分割
した格子を示す図、第4図はレチクルの熱変形を模式的
に示した図、第5図,第6図は本発明の実施例による結
像状態補正手段による像面内の点の動きを示した図であ
る。 [主要部分の符号の説明] 1……光源、10……可変ブラインド、R……レチクル、
PL……投影光学系、W……ウエハ、20……主制御系、3
0,31,33,35……レンズ素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−244610(JP,A) 特開 平1−117323(JP,A) 特開 平2−185016(JP,A) 特開 平2−74024(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 7/20 521

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定波長域の照明光で所定のパターンが形
    成されたマスクを照明し、該パターンの像を投影光学系
    を介して、被露光基板上に所定の結像状態で結像させる
    投影露光装置において、 前記マスクのパターン分布と前記マスクのパターンを形
    成する遮光部材の熱吸収率とに基づいて、前記マスクの
    前記照明光の吸収による前記マスクの熱変形に応じて生
    じる前記結像状態の変化量を演算する演算手段と、 前記変化量に基づき前記結像状態を補正する補正手段
    と、 を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】露光ビームをマスクに照射するとともに、
    該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を介し
    て被露光基板上に投影することにより前記被露光基板を
    露光する投影露光装置において、 前記マスクの前記露光ビームの吸収に関する情報とし
    て、前記マスクに照射される露光ビームの強度を検出す
    る検出手段と、 該検出手段により検出された情報に基づいて、前記マス
    クの前記露光ビームの吸収に起因する前記パターン像の
    結像状態の変動を補正する補正手段と、 を備えたことを特徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】前記露光ビームを発射するビーム源をさら
    に備え、 前記検出手段は、前記ビーム源から発射された露光ビー
    ムの一部を分岐して、前記マスクに照射される露光ビー
    ムの強度を検出することを特徴とする請求項2に記載の
    装置。
  4. 【請求項4】前記マスクの蓄積エネルギーと前記マスク
    の熱変形との関係に関する情報を格納するメモリをさら
    に備えたことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  5. 【請求項5】前記マスクに対する露光ビームの照射時間
    と前記マスクの熱変形との関係に関する情報を格納する
    メモリをさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載
    の装置。
  6. 【請求項6】前記マスク上における露光ビームの照射領
    域を規定する可変ブラインドをさらに備え、 前記補正手段は、前記可変ブラインドの開口に関する情
    報も使って前記補正を行うことを特徴とする請求項2に
    記載の装置。
  7. 【請求項7】前記補正手段は、前記基板の露光動作時に
    前記検出手段からの情報に基づいて前記補正を行うこと
    を特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の装
    置。
  8. 【請求項8】前記補正手段は、前記露光ビームの吸収に
    よる前記マスクの熱変形によって生じる前記パターン像
    のディストーションを補正することを特徴とする請求項
    2から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記補正手段は、前記露光ビームの吸収に
    よる前記マスクの熱変形によって生じる前記パターン像
    の非等方的な歪みを補正することを特徴とする請求項8
    に記載の装置。
  10. 【請求項10】請求項1から9のいずれか一項に記載の
    装置を用いる半導体集積回路製造方法。
  11. 【請求項11】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクに対する前記露光ビームの照射時間
    に基づいて、前記マスクによる前記露光ビームの吸収に
    起因する前記パターン像の結像状態の変動を補正するこ
    とを特徴とする投影露光方法。
  12. 【請求項12】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクのパターンを形成する遮光部材の熱
    吸収率に基づいて、前記マスクによる前記露光ビームの
    吸収に起因する前記パターン像の結像状態の変動を補正
    することを特徴とする投影露光方法。
  13. 【請求項13】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクのパターンの分布に基づいて、前記
    マスクによる前記露光ビームの吸収に起因する前記パタ
    ーン像の結像状態の変動を補正することを特徴とする投
    影露光方法。
  14. 【請求項14】前記マスク上における露光ビームの照射
    領域を規定する可変ブラインドの開口に関する情報も使
    って前記補正を行うことを特徴とする請求項11から13の
    いずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記パターン像の結像状態の変動の補正
    は、前記露光ビームの吸収による前記マスクの熱変形に
    よって生じる前記パターン像のディストーションの補正
    を含むことを特徴とする請求項11から14のいずれか一項
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記ディストーションの補正は、前記露
    光ビームの吸収による前記マスクの熱変形によって生じ
    る前記パターン像の非等方的な歪みの補正を含むことを
    特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    して、前記マスクに照射される前記露光ビームの強度情
    報を取得し、 該取得された情報に基づいて、前記マスクによる前記露
    光ビームの吸収に起因する前記パターン像の結像状態の
    変動情報を求めることを特徴とする投影露光方法。
  18. 【請求項18】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクに対する前記露光ビームの照射時間
    に基づいて、前記マスクによる前記露光ビームの吸収に
    起因する前記パターン像の結像状態の変動情報を求める
    ことを特徴とする投影露光方法。
  19. 【請求項19】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクのパターンを形成する遮光部材の熱
    吸収率に基づいて、前記マスクによる前記露光ビームの
    吸収に起因する前記パターン像の結像状態の変動情報を
    求めることを特徴とする投影露光方法。
  20. 【請求項20】露光ビームをマスクに照射するととも
    に、該マスクに形成されたパターンの像を投影光学系を
    介して被露光基板上に投影することにより、前記被露光
    基板を露光する投影露光方法において、 前記マスクによる前記露光ビームの吸収に関する情報と
    しての、前記マスクのパターンの分布に基づいて、前記
    マスクによる前記露光ビームの吸収に起因する前記パタ
    ーン像の結像状態の変動情報を求めることを特徴とする
    投影露光方法。
  21. 【請求項21】前記マスク上における露光ビームの照射
    領域を規定する可変ブラインドの開口に関する情報も使
    って前記変動情報を求めることを特徴とする請求項17か
    ら20いずれか一項に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記パターン像の結像状態の変動は前記
    パターン像の結像位置の変動であって、 該結像位置の変動に応じて前記被露光基板を動かすこと
    を特徴とする請求項17から21のいずれか一項に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】請求項11から22のいずれか一項に記載の
    方法を用いる半導体集積回路製造方法。
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