JP2006245157A - 露光方法及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スキャン中最適像面位置で高品位に露光する露光方法を提供する。
【解決手段】 投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させてマスクに形成されたパターンを介した像を前記被露光体に照明する露光方法であって、前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、前記温度情報に基づいて前記像の焦点位置を補正するための補正量を算出する算出ステップと、前記補正量に基づいて1ショットごとにスキャン位置と同期して前記像の焦点位置を補正する補正ステップとを有することを特徴とする露光方法を提供する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一般的には露光装置に係り、特に、投影光学系の最終面と被露光体の表面とを液体に浸漬し、投影光学系及び液体を介して被露光体に露光するいわゆる液浸露光装置に関する。
レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハ等に露光する投影露光装置は従来から使用されており、近年では、高解像度であるだけでなく経済的な露光装置がますます要求されている。高解像度の要請に応えるための一手段として液浸露光が注目されている。液浸露光は、投影光学系のウェハ側の媒質を液体にすることによって投影光学系の開口数(NA)の増加を更に進めるものである(例えば、特許文献1参照のこと)。投影光学系のNAは媒質の屈折率をnとすると、NA=n・sinθであるので、空気の屈折率よりも高い屈折率(n>1)の媒質を満たすことでNAをnまで大きくすることができる。この結果、プロセス定数kと光源の波長λによって表される露光装置の解像度R(R=k(λ/NA))を小さくしようとするものである。
液浸露光においては、液浸用の液体として純水が使用され、この場合、波長193nmに対して屈折率は約1.44であり、NAは原始的には1.44まで大きくすることができる。更に、NAを大きくするために高屈折率の液体である有機媒体を使用することが提案されている(例えば、非特許文献1参照のこと)。
また、液浸露光においても、通常の露光と同様に高精度な露光を行うために、マスクに形成されたパターンを介した像の位置調整が行われ、この場合、1スキャンごとに位置調整が行われていた。
特開平10−303114号公報 S.G.カプラン(NIST)外、「キャラクタリゼーション・オブ・リフラクティブ・プロパティーズ・オブ・フルイズ・フォー・イマージョン・フォトグラフィー」のレポート、「インターナショナル・シンポジウム・オン・イマージョン・アンド・157nm リソグラフィー」、2004年8月3日
しかしながら、混同媒体や有機媒体は、一般的に、水よりも光の吸収が多く、露光光が透過すると熱を吸収してしまう。この場合、媒体は露光光からの熱だけではなく、ウェハ側からの熱も吸収してしまうため、温度上昇が一定とならず、図7に示すように温度分布に偏りが生じる。ここで、図7は、液体の温度分布を示す図である。図7の上部は投影光学系のレンズ側を示し、下部はウェハ側を示す。図7によれば、時間が経過すると、温度分布にムラが生じ、ウェハの右側の温度が高くなっている。なぜなら、ウェハは露光されない箇所と露光される箇所に温度差が生じるだけでなく、隣の直前に露光された隣接部分の露光熱の伝達によっても表面の温度が変化してしまうからである。その結果、媒体は、屈折率を低下させると共に、屈折率分布が不均一となり、球面収差を発生させてしまう。従って、像面位置がスキャン中の短い時間内に変化し高品位な露光ができない。
そこで、本発明は、スキャン中最適像面位置で高品位に露光する露光方法及び露光装置を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての露光方法は、投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させてマスクに形成されたパターンを介した像を前記被露光体に照明する露光方法であって、前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、前記温度情報に基づいて前記像の焦点位置を補正するための補正量を算出する算出ステップと、前記補正量に基づいて1ショットごとにスキャン位置と同期して前記像の焦点位置を補正する補正ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光方法は、投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させて、露光光によって前記被露光体を露光する露光方法であって、前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、前記温度情報に基づいて前記被露光体を前記液体を介して非露光光によって照射する照射ステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光方法は、投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させて、露光光によって前記被露光体を露光する露光方法であって、前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、被露光体の露光量域周辺の上方の液体の前記温度が平均以下である箇所に非露光光を照射する照射ステップとを有することを特徴とする。
また、露光中のスキャン速度と露光休止のステップ速度または、および静止の時間制御を行う露光モードを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光装置は、上記記載の露光方法を行うことができる露光モードを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上記記載の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、高品位に露光する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての露光装置1について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の露光装置1の構成を示す概略断面図である。
露光装置1は、投影光学系30のウェハ40側にある最終面(最終光学素子)とウェハ40との間に供給される液体(液浸液)LWを介して、レチクル20に形成された回路パターンをステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・リピート方式でウェハ40に露光する液浸型の投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態では、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、レチクルに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してレチクルパターンをウェハに露光すると共に、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する露光方法である。また、「ステップ・アンド・リピート方式」とは、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次の露光領域に移動する露光方法である。
露光装置1は、図1に示すように、照明装置11を含めた照明光学系13と、レチクル20を載置するレチクルステージ25と、投影光学系30と、ウェハ40を載置するウェハステージ45と、照明部50と、制御部100とを有する。
照明装置11は、光源部11aと、ビーム整形系12とを有する。
光源部11aは、本実施形態では、光源として、波長193nmのArFエキシマレーザーを使用する。但し、光源部11aは、ArFエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのFレーザーを使用してもよいし、光源の個数も限定されない。また、光源部11aに使用可能な光源はレーザーに限定されるものではなく、一又は複数の水銀ランプやキセノンランプなどのランプも使用可能である。
ビーム整形系12は、例えば、複数のシリンドリカルレンズを備えるビームエクスパンダ等を使用することができ、光源部11aからの平行光の断面形状の寸法の縦横比率を所望の値に変換する(例えば、断面形状を長方形から正方形にするなど)ことによりビーム形状を所望のものに成形する。ビーム成形系12は、後述するオプティカルインテグレーター15を照明するのに必要な大きさと発散角を持つ光束を形成する。
照明光学系13は、レチクル20を照明する光学系であり、レンズ17a及び17b、ミラー18、オプティカルインテグレーター15、絞り16a及び16b等を含む。例えば、コンデンサーレンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で整列する等である。オプティカルインテグレーター15は、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーターを含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。尚、照明光学系13は、軸上光、軸外光を問わず使用することができる。
集光光学系14は、必要な折り曲げミラーやレンズ等を含み、それを通過した光束をオプティカルインテグレーター15に効率よく導入する。例えば、集光光学系14は、ビーム成形系12の出射面と後述するハエの目レンズとして構成されたオプティカルインテグレーター15の入射面とが光学的に物体面と瞳面(又は瞳面と像面)の関係(かかる関係を本出願ではフーリエ変換の関係と呼ぶ場合がある)になるように配置されたコンデンサーレンズを含み、それを通過した光束の主光線をオプティカルインテグレーター15の中心及び周辺のどのレンズ素子に対しても平行に維持する。
集光光学系14は、マスク20への照明光の露光量を照明毎に変更可能な露光量調整部を含む。図示しない露光量調整部は、制御部100によって制御され、アフォーカル系の各倍率を変えることにより入射光束のビーム断面形状を変化したり、ズームレンズ等からなり、レンズを光軸方向に移動させ角倍率を変化したりするように構成されている。
レーザーから整形されたビームは偏光素子を含む集光光学系14を経てオプティカルインテグレーター15の光入射面に指向される。レーザーからのビームは直線偏光となっているから、集光光学系14などで波長板などの偏光素子を用いるなどして偏光の方向を制御している。
オプティカルインテグレーター15は、マスク20に照明される照明光を均一化するためのもので、その光射出面近傍に複数の2次光源が形成される。ロッドレンズ(即ち、微小レンズ素子)を多数組み合わせることによって構成されている。但し、本発明が使用可能なオプティカルインテグレーター15はハエの目レンズに限定されず、光学ロッド、回折格子、各組が直交するように配置された複数の組のシリンドリカルレンズアレイ板などを含む。
オプティカルインテグレーター15の出射面の直後には、形状及び径が固定された開口絞り16aが設けられている。開口絞り16aは、後述するように、投影光学系30の瞳31に形成される有効光源とほぼ共役な位置に配置され、開口絞りの16aの開口形状は投影光学系30の瞳面31の有効光源形状に相当する。開口絞り16aは、後述するように、有効光源の形状を制御する。
開口絞り16aは、照明条件に応じて絞り交換機構(アクチュエータ)160によって、後述する種々の開口絞りが光路中に位置するように切り替え可能となっている。なお、開口絞り16aは、偏光制御手段と一体に構成されてもよい。
集光レンズ17aはオプティカルインテグレーター15の射出面近傍の2次光源から射出し、開口絞り16aを透過した複数の光束を集光し、ミラー18で反射させて被照斜面としてのマスキングブレード16b面を均一にケーラー照明によって照明する。
マスキングブレード16bは複数の可動遮光板より構成され、任意の開口形状、例えば、投影光学系30がレンズタイプの場合はほぼ矩形の開口を有している。マスキングブレード16bの開口部を透過した光束を被照明面としてのマスク20の照明光として使用する。マスキングブレード16bは開口幅を自動可変な絞りであり、後述するウェハ40の(開口スリットの)転写領域を縦方向で変更可能にする。また、露光装置1は、ウェハ40の(1ショットのスキャン露光領域としての)転写領域の横方向を変更可能にする、上述のマスキングブレードと類似した構造のスキャンブレードを更に有してもよい。スキャンブレードも開口幅が自動可変できる絞りであり、マスク20面と光学的にほぼ共役な位置に設けられる。露光装置1は、これら二つの可変ブレードを用いることによって露光を行うショットの寸法に合わせて転写領域の寸法を設定することができる。
結像レンズ17bは、マスキングブレード16bの開口形状を被照斜面としてのレチクル20面に転写し、マスク20面上のパターンを図示しないウェハチャックに載置したウェハ40面上に縮小投影する。マスク20は、その上に転写されるべきパターン又は像を形成され、マスクステージ25に支持及び駆動される。マスク20から発せられた回折光は投影光学系30を通りウェハ40上に投影される。ウェハ40は、被処理体でありレジスト40が基板174上に塗布されている。マスク20とウェハ40とは光学的に共役の関係に配置される。露光装置1はステップアンドスキャン方式の露光装置(即ち、スキャナー)であるため、マスク20とウェハを走査することによりマスク20のパターンをウェハ40上に転写する。
レチクル20は、図示しないレチクル搬送系により露光装置1の外部から搬送され、レチクルステージ25に支持及び駆動される。レチクル20は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターンが形成されている。レチクル20から発せられた回折光は、投影光学系30を通り、ウェハ40上に投影される。レチクル20とウェハ40とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、スキャナーであるため、レチクル20とウェハ40を縮小倍率比の速度比で走査することにより、レチクル20のパターンをウェハ40上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)の場合は、レチクル20とウェハ40を静止させた状態で露光が行われる。
レチクルステージ25は、図示しない定盤に取り付けられている。レチクルステージ25は、レチクルチャックを介してレチクル20を支持し、図示しない移動機構及びステージ制御部60によって移動制御される。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、X軸方向にレチクルステージ25を駆動することでレチクル20を移動することができる。
投影光学系30は、レチクル20に形成されたパターンを経た回折光をウェハ40上に結像する機能を有する。投影光学系30は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のミラーとを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
ウェハ40は、図示しないウェハ搬送系により露光装置1の外部から搬送され、ウェハステージ45に支持及び駆動される。ウェハ40は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板、その他の被処理体を広く含む。ウェハ40にはフォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ45は、ウェハチャックを介してウェハ40を支持する。ウェハステージ45は、ウェハ40の上下方向(鉛直方向)の位置や回転方向、傾きを調整する機能を有し、ステージ制御部130によって制御される。露光時は、ステージ制御部130により投影光学系30の焦点面にウェハ40の表面が常に高精度に合致するようにウェハステージ45が制御される。
照明部50は、光源部11aと異なる非露光光でウェハ上を照射するために、光源部51と、複数の照明光学系52とを有する。照明部50は、照明の光源11aとは別の波長の光源51によって液体LWの露光領域周辺の非露光領域を照明光学系52によって照射する。光源51はたとえばHe−Cdレーザー(波長633nm)などを用い、レジストを感光しない非露光光である。特に、スキャン方向と直交した方向の露光領域周辺の非露光領域を2方向から非露光光によって照射したり、スキャンの方向と平行な方向から照射してもよい。
制御部100は、入出力装置120と、ステージ制御部130と、投影光学系制御部140と、検出部150と、アクチュエータ160とを有し、開口絞り16aと、投影光学系30と、ウェハステージ45とを制御する。
入出力装置120は、データを入力及び出力する。この場合、データは、制御部100から取得した情報を出力する。
ステージ制御部130は、レチクルステージ25及びウェハステージ45の駆動制御を行う。
投影光学系制御部140は、投影光学系30を駆動させる。このとき、制御部100からの信号から上下(Z方向)に駆動すべき駆動量が通信され、上下(Z方向)に投影光学系を動かすことができる。投影光学系制御部140は投影光学系30を囲むようになっていてもいいし、光学系の鏡筒の回りを数点で支えて動かすようになっていてもよい。
検出部150は、ウェハ40上の液体LWの温度を検出する。
アクチュエータ160は、開口絞り16aが光路中に位置するように切り替える。アクチュエータ160の駆動は、制御部100によって制御される。
図示しない液体供給部は、投影光学系30とウェハ40との間の空間或いは間隙に液体LWを供給する供給する機能を有する。
液体LWは、光源部11からの露光光の等価的な露光波長を短くし、露光における解像度を向上させる機能を有する。本実施形態では、液体LWとして純水を用いる。但し、液体LWは、特に純水に限定するものではなく、露光光の波長に対して高い透過特性及び高い屈折率特性を有し、投影光学系30やウェハ40に塗布されているフォトレジストや投影光学系30の最終面に対して化学的安定性の高い液体を使用することがきる。例えば、フッ素系不活性液体や微量の添加物を加えた水を使用してもよい。高屈折液浸材としては、純水にH+、Cs+、K+、Cl−、SO4 2-、PO4 2- などのイオンを加えたもの、純水にアルコールなどの分子を加えたもの、有機物、又はヘキサン、ペプタン、オクタンなどがあげられる。
図示しない液体回収部は、投影光学系30の最終面とウェハ40との間に供給された液体LWを、回収配管を介して回収する。液体回収部は、例えば、回収した液体LWを一時的に貯めるタンク、液体LWを吸い取る吸引部などから構成される。
以下、図2を参照して、露光方法500を説明する。ここで、図2は、露光方法500を示すフローチャートである。
レチクル20を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系30により、液体LWを介してウェハ40に結像される。ここで、液体LWの温度情報または収差情報を取得する(ステップ502)。温度情報はウェハの露光量域内の上方と露光量域周辺の上方も含む。特に露光量域内の上方の温度情報が重要である。温度分布は、温度変化に対する屈折率変化を示す定数をかけることにより屈折率分布に換算され、収差量、この場合像面変化量に換算される。逆に像面位置変化を計測することで温度分布に換算させることもできる。したがって温度分布を計測してもいいし、像面位置変化などの収差量を計測してもいい。
また、デバイスを露光する前のテスト露光であらかじめ露光量域内上方の温度分布または像面位置変化を計測しておいてデータとして保存しておいてもいい。あるいは、光学系のパラメータや液浸液の物性値から熱シミュレーションにより露光量域内上方の温度情報を取得しておいてもいい。
ここでは、温度情報を検出部150によって液体LWの温度を取得する。取得した温度情報は、制御部100へ送られる。
温度情報に基づいて像面の位置を補正するための補正量を算出する(ステップ504)。ここで、補正量は、制御部100によって算出される。尚、温度情報は、スキャン位置に対して取得される。次に、補正量に基づいてスキャン位置に対して投影光学系30を駆動させる(ステップ506)。この場合、本実施形態では、
スキャンの方向をX方向に取り、スキャンと直交する方向をY方向とする。ここで、図6は、露光領域Eを示す平面図である。
露光領域EがX方向に等速度でスキャンされ露光されるとき、露光領域Eのy=0の断面では、X軸上の断面の液体LWの温度変化は図7のようになる。
図7の縦軸は光の進行方向である光軸に平行にとり、マイナス側(図上方)はレンズ側、プラス側(図下方)はウェハ側となっている。各図は1ショットの露光時間を4で割って1/4ショット時間ずつ経過した後の温度分布を示し、すなわち図の左側から右側へ1ショット内の温度分布の時間変化を示している。
液体LWは露光光によって加熱された金属のウェハ40から熱が伝わり加熱され、また、照射された露光光によっても直接加熱され、さらに露光光によって熱が蓄積したレンズからも熱が伝わり過熱される。
これらの温度分布により液体LWに屈折率分布が生じ、液体LWによる収差が発生する。すなわち、液体LWの温度分布にdn/dT(温度変化に対する屈折率変化)をかけることにより、屈折率分布が求められ、さらに計算により収差量が求められる。
本実施例では図7のような温度分布から生じる、像面(ウェハ面)位置の変化、すなわち露光による1/4ショット時間ずつ経過した後のフォーカス変化は図13(a)のようになった。X軸上の原点0は露光領域の中心である。ここで、図13は、フォーカス変化を示す図である。
1ショット内の短時間に屈折率分布を起因とした収差、特に球面収差が生じ、像面(ウェハ面)位置の変化が生じる。このような短時間に起こる像面(ウェハ面)位置は高NA化にともなう焦点深度の減少と比較して無視できるものではない。
これらの露光による1ショット内のフォーカス変化をスキャン位置に対して、あらわすと図13(b)のようになる。X軸はスキャンの位置を表し、X軸上の原点0はある位置を仮に原点としたもので、特に意味はない。図13(b)のような露光による1ショット内のスキャン位置に対するフォーカス変化をキャンセルするように、投影光学系30の投影レンズをスキャンに同期してZ方向に動かすことによって補正する。ここで、図13(b)は、スキャン位置に対するフォーカス変化を示すグラフである。即ち、図5に示すように、液体の露光収差により生じた図13(b)のようなフォーカス変化をキャンセルするように投影光学系30のレンズを駆動させる。図5(a)は+X方向のスキャンをおこなったときに、レンズをZ方向に動かす量をX位置に対してプロットしたものである。スキャンの方向が−X方向に反転したら、図5(b)のように、Z方向に動かす量もX位置に対して反転する。ここで、図5はレンズ駆動量を示すグラフである。
若しくは、補正量に基づいて1ショットごとにスキャン位置に対してウェハステージ45を駆動させる(ステップ508)。この場合、ステップ510では、ウェハ40面上の像面の傾きも同時に補正してもよい。この場合、ウェハステージ45によるティルトの傾きを1ショット内で高速に変化させ、かつウェハステージ25を上下に動かす。あるいは、投影光学系30のレンズをスキャンに同期してZ方向に動かしながら、ウェハステージ45によるティルトの傾きを1ショット内で高速に変化させてもよい。
しかしながら、一般に、液体LWは、高屈折になると純水に無機材料を添加した媒質、あるいは有機材料のものになると予想され、純水よりも媒質の粘性が高くなる。この場合、ウェハステージ45をX方向にスキャンしながらステージ傾きを変化させ、上下のZ方向に同時に高速に動かすことにより、液体LWから圧力がかかり、ウェハステージ45を動かすために純粋の場合以上に大きな力を要し、ウェハステージ45の変形や熱が発生することも予想される。そのため、X方向には動かないレンズを上下のZ方向にのみ動かすほうが小さい力で動かすほうができる。レンズをZ方向に動かす駆動量は前述したようにあらかじめ、液体LWの物性値、レンズ・ウェハ間距離、ステージ速度、ウェハ40面上露光量、照明条件、レチクル透過率、光学系のNAなどの物理量から像面変化量を求めておき制御部100に保存しておいてもいい。若しくは、あらかじめテスト露光してショット内の像面位置を計測によって求めておいてもよい。あるいは液体LWの温度分布または屈折率分布を露光中に計測し、それを駆動量に反映させてもいい。
また、投影光学系30の露光収差をあわせて補正するようにすることもできる。
具体的には投影光学系30の露光収差は液体LWの露光収差に比べて時間的に緩やかな変化なので、投影光学系30の露光収差をウェハステージを上下駆動やティルト駆動により補正し、液体LWの露光収差の補正は投影光学系の上下の駆動により行ってもいい。あるいは、投影光学系30の露光収差と液体LWの露光収差をあわせたものをすべて投影光学系の上下の駆動により行ってもいいし、投影光学系の上下の駆動とウェハステージをティルト駆動とで補正してもいいし、投影光学系の上下の駆動とウェハステージの上下駆動とで補正してもいい。
以上の方法により、球面収差による像性能劣化を低減させ、高品位な露光を行うことができる。
以下、図3を参照して、露光方法500Aを説明する。ここで、図3は、露光方法500Aを示すフローチャートである。
レチクル20を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系30により、液体LWを介してウェハ40に結像される。ここで、液体LWの温度情報または収差情報を取得する(ステップ502)。また、温度情報は実施例1と同様、温度分布を計測してもいいし、像面位置変化を計測してもいい。また、事前に取得しておいてもいいし、露光しながら取得してもいい。ここでは、温度情報を検出部150によって液体LWの温度を取得する。取得した温度情報は、制御部100へ送られる。
温度情報に基づいて非露光光の露光量を算出する(ステップ504)。この場合、補正量は、制御部100によって算出される。尚、温度情報は、1ショットごとに取得される。あるいは露光領域周辺の温度情報がなくても、非露光光の露光量は、露光光と同じ露光量にすればよい。
次に、温度情報に基づいて1ショットごとにウェハ40の非露光領域を非露光光によって照射する(ステップ510)。この場合、ステップ510では、ウェハ40の露光領域のスキャン方向と直行する方向の非露光領域を照射する。
若しくは、露光量域周辺の上方の液体の温度が平均以下である箇所に非露光光を照射する(ステップ512)。また、温度情報に基づいてスキャン開始時にのみ非露光光を照射してもよい。
露光領域Eは、図6に示すように、スキャンの方向をX方向に取り、スキャンと直交する方向をY方向とする。ここで、図6は、露光領域Eを示す平面図である。露光領域EがX方向に等速度でスキャンされ露光されるとき、X軸上の断面の液体LWの温度変化は図7のようになる。液体LWは露光光によって加熱された金属のウェハ40から熱が伝わり加熱され、また、照射された露光光によっても直接加熱され、さらに露光光によって熱が蓄積したレンズからも熱が伝わり過熱される。
このような断面の温度分布は、断面をY方向に少しずつずらして温度分布を見ると、少しずつ変化する。Y方向にも温度分布が生じるためである。特に断面がX軸と離れるほど、すなわち露光領域Eの端のほうでは、X軸上の断面の露光領域の中心部との差が大きくなる。
これを回避するために、露光領域の端部に隣接した領域を非露光光によって図8のように非露光領域UEを露光光と同程度の露光量を照射する。液体の上から像面上の露光領域周辺位置を非露光光によって照射し、液体の露光領域周辺の上方を過熱する。ここで、図8は、露光領域Eと非露光領域UEを示す平面図である。また、非露光光とは、レジストを感光しない波長の光であり、照明の光源とは別の波長の光源からの光を用いる。たとえばHe−Cdレーザー(波長633nm)などで、レジストを感光しない非露光光であれば限定されない。この光源51からファイバーなどを用い、投影光学系30の周辺に配置した照明光学系52を通し、液体LWの露光領域周辺の非露光領域UEを露光光と同程度のエネルギーの光で照射する。
非露光光の照射エネルギーは、露光光によって熱が蓄積したレンズからも伝わる熱を考慮して、レンズから伝わる熱のY方向の分布をキャンセルするように調整することも可能である。また、周辺ショットなどでウェハ40から伝わる熱がY方向の両端で差があるような場合、非露光光の照射エネルギーをY方向の分布をキャンセルするように調整することも可能である。
そうすることによって、液体LWは露光領域と連続して一様なエネルギーの光を照射され露光領域ではY方向と一様な熱分布となり、したがって一様な屈折率分布となり、収差によって生じる像面位置のフォーカス変化などが一様になり、補正量も一様にでき、補正の残差をゼロに近づけることができる。その結果、高品位な露光ができる。
また、この照明の光源とは別光源の光は、位置あわせの計測をしたり、露光収差によるフォーカス変化、ディストーション変化など、その他の計測に用いてもよい。
また、露光装置1は、図9のようにウェハ40内の露光領域をスキャンした後、次の隣の露光領域の端へとステップした後、次の露光領域をスキャンし、露光する。ここで、矢印はスキャンの方向、点線の矢印はステップの方向を示している。また、図9は、露光時の移動方向を示す平面図である。ウェハ40内では図9の矩形の領域がいくつかできるが、隣の露光領域のない周辺ショットといわれる露光領域E1がある。ウェハ40内では露光領域が露光されると熱が拡散し、隣の露光領域にも熱が伝わり、ウェハ40内の平面的な熱の分布は、ウェハ40周辺では小さく、ウェハ40中心部では大きくなる。
したがって、液体LWに伝わる熱は、比熱の大きい金属のウェハ40から伝わる熱が支配的であるから、ウェハ40内の平面的な熱の分布に依存し、周辺ショットでは中心付近の隣に露光領域Eのある周辺以外のショット領域と熱分布が違い、収差による変動量、ひいては補正量が異なる。
周辺ショット領域のように隣に露光領域Eのない場合、左側の隣に露光領域Eのない場合、たとえば図10(a)のように露光領域Eのスキャンの方向と平行な方向の左側から非露光光を照射してもよい。右側の隣に露光領域Eのない場合、図10(b)のように露光領域Eのスキャンの方向と平行な方向の右側から非露光光を照射してもよい。
あるいは図11のように露光領域Eの周辺(非露光領域UE)を非対称に非露光光を照射してもよい。X方向またはY方向で非対称に非露光光を照射してもよい。あるいは周辺ショットと周辺以外のショット領域で補正量を適切にするようプログラム的にウェハ40内で補正量を組み込んで補正をしてもいい。または、スキャンの開始時とスキャンの終了時に発生する収差の非対称性を軽減するために、収差の発生の少ないスキャンの開始時にのみスキャンの方向と反対側に非露光光を照射してもよい。たとえば図10(a)のようにスキャンの方向が+X方向(右側)であれば、露光領域のマイナス側(左側)をスキャンの開始時に非露光光を照射する。
このような露光方法により、液体LWの温度分布、すなわち発生する露光収差は、周辺ショットと周辺以外のショットで均一にすることができる。
この後、ステップ504で求めた補正量により像面位置を補正するが、従来のような方法で像面位置を補正して露光してもいいし、あるいは実施例1とあわせてスキャン位置に同期して像面位置を補正し、露光を実行する。
その結果、液体の屈折率分布が均一になり、ウェハ内での球面収差のばらつきが低減する。従って、従来のような方法で像面位置を補正しても、ウェハ内の周辺ショットと中心ショットなどのような場所的に起こる、収差補正後の収差の残差が少なくなる。さらに実施例1とあわせてスキャン位置に同期して像面位置を補正して露光すれば補正後の残差はさらに少なくなり高品位な露光ができる。
以下、図4を参照して、露光方法500Bを説明する。ここで、図4は、露光方法500Bを示すフローチャートである。
レチクル20を通過してレチクルパターンを反映する光は、投影光学系30により、液体LWを介してウェハ40に結像される。この場合、液体LWの温度情報を取得する(ステップ502)。温度情報は実施例1と同様、温度分布を計測してもいいし、像面位置変化を計測してもいい。また、事前に取得しておいてもいいし、露光しながら取得してもいい。ここでは、温度情報を検出部150によって液体LWの温度を取得する。取得した温度情報は、制御部100へ送られる。
温度情報に基づいて像面の位置を補正するための補正量を算出する(ステップ504)。ここで、補正量は、制御部100によって算出される。尚、温度情報は、1ショットごとに取得される。
次に、ウェハ内の温度情報に基づいて1ショットごとに、ショット位置に応じてウェハステージ45の速度を変化させる(ステップ514)。
以下、周辺ショットと周辺以外のショット領域で、液体LWの温度分布、すなわち発生する露光収差に差がある場合の露光方法について図12を例に述べる。図12は、例えば、周辺ショットと周辺以外のショット領域でのステップ時の移動速度とスキャン時の移動速度について図示したものである。図12は例示的なものであって、ステップ時の移動速度とスキャン時の移動速度はこの図12に限定されるものではなく、ステップ時の移動速度とスキャン時の移動速度をあわせた時間は、周辺ショットと周辺以外のショット領域でこの図のように必ずしも同じ時間にしなくともよい。液体LWの温度分布、すなわち、発生する露光収差は、ステージ移動速度が遅いほど熱の変動が大きい。したがって、周辺ショットと中心ショットの熱変動を均一にするためにウェハ40内のショット位置によりスキャン時のステージ速度を変えて露光する。かつ(または)、周辺ショットのステップ時の時間間隔をショット位置により変えて移動する。すなわち、周辺以外のショット領域ではスキャン時のステージ移動速度を遅くし、次の露光までの間隔を長くして(ステップ時の加速度を遅くする、または加速度は変えず待機する。)、熱を冷却し、積算値を少なくする。
一方、周辺ショットではスキャン時のステージ移動速度を速くし、次の露光までの間隔を短くして(ステップ時の加速度を早くする、または加速度は変えず待機しない。)というものである。次の露光までの間隔を中心ショットでは長くする周辺ショットより中心ショットの方が熱変動が大きいためである。
この場合、あらかじめスキャン時間とステップに要する時間を一定にし、通常の露光方法で温度情報1を露光の前に取得し、スキャン時のステージ移動速度や次の露光位置に移動する露光休止時間をウェハ内のショット位置により制御する事により、温度分布(温度情報2)が温度情報1と変わってしまう。この温度情報2をフィードバックし、さらに温度情報2をフィードバックし、温度情報2に基づいて、スキャン時のステージ移動速度や次の露光位置に移動する露光休止時間を最適化してもいい。
この後、ステップ504で求めた補正量により像面位置を補正するが、従来のような方法で像面位置を補正して露光してもいいし、あるいは実施例1とあわせてスキャン位置に同期して像面位置を補正し、露光を実行する。
このような露光方法により、液体LWの温度分布、すなわち発生する露光収差は、周辺ショットと周辺以外のショットで均一にすることができる。
その結果、液体はウェハ全面の屈折率分布が均一にし、部分的に大きく発生する球面収差を低減させることでウェハ全面の球面収差が一様になる。従って、球面収差の補正の残差がなくなり高品位な露光ができる
実施例1から3について説明したが、これらは独立に行っても効果があるが、特に実施例1と実施例2をあわせて行うと、液体LWの温度分布、すなわち発生する露光収差は、周辺ショットと周辺以外のショットで均一にすることができ、補正が正しくなされ、液体LWの収差の影響をキャンセルすることができる。
特に実施例1、2と実施例3までをあわせて行うと、よりいっそうの効果が得られる。
この方法は、液浸露光において、光の吸収のある液体LW、またdn/dTの大きい液体LWの露光収差の補正方法に関し、液体LWの収差の影響を低減するのに効果がある。高屈折液浸材を例に説明したが、純水でも液体LWの収差の影響が無視できない場合、同様の効果がある。
次に、図14及び図15を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図14は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いて本発明のリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図15は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、上述の露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置1を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の露光装置を示す概略断面図である。 図1に示す露光装置に使用される露光方法を示すフローチャートである。 図2に示す露光方法の別の実施形態を示すフローチャートである。 図2に示す露光方法の別の実施形態を示すフローチャートである。 図1に示す露光装置の投影光学系のレンズのレンズ駆動量を示すグラフである。 図1に示す露光装置のウェハ面上の露光領域を示す概略平面図である。 図1に示す露光装置のウェハ面上の液体の温度変化を示すグラフである。 図1に示す露光装置のウェハ面上の露光領域と非露光領域を示す概略平面図である。 図1に示す露光装置の露光時の移動方向を示す概略平面図である。 図1に示す露光装置のウェハ面上の露光領域と非露光領域を示す概略平面図である。 図1に示す露光装置のウェハ面上の露光領域と非露光領域を示す概略平面図である。 図1に示す露光装置のステップ時の移動速度とスキャン時の移動速度を示すグラフである。 従来の露光装置のフォーカス変化を示すグラフである。 図1に示す本発明のEUV露光装置を使用したデバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図14に示すフローチャートのステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
10 照明装置
20 レチクル
25 レチクルステージ
30 投影光学系
45 ウェハステージ
50 照明部
100 制御部

Claims (14)

  1. 投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させてマスクに形成されたパターンを介した像を前記被露光体に照明する露光方法であって、
    前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、
    前記温度情報に基づいて前記像の焦点位置を補正するための補正量を算出する算出ステップと、
    前記補正量に基づいて1ショットごとにスキャン位置と同期して前記像の焦点位置を補正する補正ステップとを有することを特徴とする露光方法。
  2. 前記補正量に加えて投影光学系の露光収差による像の焦点位置の変化も加えて、前記像の焦点位置を補正する補正ステップとを有することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 前記補正ステップは、前記像の焦点位置の傾きも同時に補正することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  4. 前記補正ステップは、前記投影光学系を駆動させる駆動ステップを有することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  5. 前記補正ステップは、前記被露光体が載置されたウェハステージを駆動させる駆動ステップを有することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  6. 前記駆動ステップは、ショット位置に応じてスキャンの速度を変化させることを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  7. 前記駆動ステップは、ショット位置に応じて次の露光位置に移動するための時間を変化させることを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  8. 投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させて、露光光によって前記被露光体を露光する露光方法であって、
    前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、
    前記温度情報に基づいて前記被露光体を前記液体を介して非露光光によって照射する照射ステップとを有することを特徴とする露光方法。
  9. 前記照射ステップは、前記被露光体の露光領域のスキャン方向と直行する方向の周辺を照射することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
  10. 前記照射ステップは、前記被露光体の露光領域のスキャン方向と同一方向の周辺を照射することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
  11. 前記照射ステップは、スキャン開始時にのみ非露光光を照射することを特徴とする請求項8記載の露光方法。
  12. 投影光学系の最終レンズと被露光体との間に液体を浸漬させて、露光光によって前記被露光体を露光する露光方法であって、
    前記液体の温度情報または収差情報を取得する取得ステップと、
    被露光体の露光量域周辺の上方の液体の前記温度が平均以下である箇所に非露光光を照射する照射ステップとを有することを特徴とする露光方法。
  13. 請求項1乃至12に記載のうちいずれか一項記載の露光方法を行うことができる露光モードを有することを特徴とする露光装置。
  14. 請求項13の記載の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、
    当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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