JP3759524B2 - X線分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線源から放射されたX線を試料に照射すると共に該試料で回折したX線をCCDセンサ等といった半導体X線検出手段によって検出するX線分析装置に関する。
試料にX線を照射したときに該試料で回折した回折X線をX線検出器で検出する構造のX線分析装置は従来から広く知られている。また、近年、X線検出器として2次元CCD(Charge Coupled Device)センサ等といった半導体位置検出センサを用いる構造のX線分析装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構造のX線分析装置によれば、0(ゼロ)次元カウンタであるSC(シンチレーション・カウンタ)等を用いた場合に比べて高速の測定ができることが期待されている。
また、従来、2次元CCDセンサ及び光ファイバを用いて、その2次元CCDセンサよりも広い面積のX線回折像を取得するようにしたX線分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。ここに示された従来装置では、図6に示すように、X線源101から見て試料Sの後方に蛍光体102を設け、蛍光体102の光出射側に複数のテーパ状の光ファイバ103の束を設け、それらの光ファイバ103の光出射端に2次元CCDセンサ104が設けられる。この形式のCCDセンサは、テーパードCCDと呼ばれている。このX線分析装置では、試料Sから放射される回折X線によって蛍光体102を露光してX線回折像に対応した光像を形成し、その光像を光ファイバ103によって2次元CCDセンサ104まで導いて、そのCCDセンサ104内の複数の画素内に電荷として蓄積する。
特開2002−116158号公報(第3〜6頁、図1)
しかしながら、特許文献1に開示されたCCDセンサ等を用いた従来のX線分析装置では、被写体である試料と検出器である2次元CCDセンサ等とを相対的に移動させながら測定を行う場合に、高速で高感度の測定を行うことが難しかった。その理由は、テーパードCCDでは空間分解能は最高でも100μm程度であり、試料と2次元CCDセンサ等との間の相対移動速度が速くなり過ぎると、複数のCCD画素によって高い分解能でデータ(画像)を取り込むことが難しくなるからである。
また、図6に示した従来のX線分析装置では、光ファイバ103自身の歪みにより、画像が歪むという問題がある。また、X線像を蛍光板で一旦、光に変換するので、効率が悪くなるという問題もある。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、2次元X線回折像を高速且つ高精度に作成できるX線分析装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るX線分析装置は、X線源から放射されたX線を試料に照射すると共に該試料で回折したX線を半導体X線検出手段によって検出するX線分析装置において、前記半導体X線検出手段を平面的に走査移動させる走査移動手段と、前記半導体X線検出手段が前記半導体X線検出手段の構成要素である画素の1つの幅に相当する距離を移動する毎に、同期させて前記半導体X線検出手段における電荷転送信号を発生させる電荷転送信号発生手段とを有することを特徴とする。ここで、「平面的」というのは、平らな平面及び平らでない平面を含むものである。また、平らでない平面には、円筒状に湾曲する平面や、その他の形状で湾曲する平面が含まれる。
このX線分析装置によれば、半導体X線検出手段は走査移動手段によって駆動されて2次元的、すなわち平面的に移動するので、試料で回折して異なる種々の回折角度方向へ進む回折X線をその半導体X線検出手段によって検出できる。さらに、半導体X線検出器における電荷転送のタイミングと当該半導体X線検出手段の走査移動速度とは同期するので、半導体X線検出手段における各画素には同じ回折角度のX線が蓄積される。このため、半導体X線検出手段の走査移動速度を速く設定しても、各回折角度におけるX線強度を個々の画素によって正確に測定できる。つまり、非常に高速で非常に精度の高いX線分析を行うことができる。
さて、本発明で用いる半導体X線検出手段は、CCDセンサ、特にX線直接検出CCDセンサによって構成されることが望ましい。ここで、CCDセンサとは、複数のポテンシャルウエル(Potential well/電位の井戸)に集められた信号電荷を半導体中で転送するデバイスであるCCD(Charge Coupled Device)を用いたセンサである。1つのポテンシャルウエルに対応する領域が1つの画素を構成する。複数のポテンシャルウエルはX線の受光面に1次的(すなわち直線的)又は2次元的(すなわち、平面的)に配置される。高速及び高感度を実現するためには、複数の画素を2次元的に配列することが望ましい。なお、X線直接検出CCDとは、蛍光体等といった中間媒体を用いることなく、X線を直接に受光してそのX線強度に対応する信号を出力できるCCDセンサのことである。
上記のポテンシャルウエルは、例えば図5に示すように、金属電極1−酸化絶縁層2−半導体層3から成る複数のMOS(Metal Oxide Semiconductor)構造における電極1の1つに、他と異なる電圧を印加することにより、その電極下を部分的に異なるポテンシャルにすることによって実現される。このポテンシャルウエルに閉じ込められた信号電荷は半導体層3中を順次に転送されて出力部へ送られる。なお、本実施形態で用いるCCDセンサは、蛍光板を介在させることなく、X線を直接に検出することができるものであり、さらに、生成される電子の個数は入射するフォトンエネルギに比例する。
本発明において用いられるX線直接検出CCDセンサとしては1次元CCDセンサ又は2次元CCDセンサが考えられるが、望ましくは2次元CCDセンサが用いられる。この2次元CCDセンサには種々の種類のものがある。例えば、FT(Frame Transfer/フレームトランスファ)型、FFT(Full Frame Transfer/フルフレームトランスファ)型、IT(Interline Transfer/インターライントランスファ)型等といった2次元CCDセンサがある。
FT型の2次元CCDセンサは、例えば図2に示すように、垂直シフトレジスタによって構成された受光部6と、他の垂直シフトレジスタによって構成された蓄積部7と、1つの水平シフトレジスタ8と、そして出力部9とを有する。なお、垂直シフトレジスタはパラレルレジスタと呼ばれることがある。また、水平シフトレジスタは、シリアルレジスタ、読出しレジスタ等と呼ばれることがある。受光部6における金属電極1(図5参照)は、ポリシリコン等といった透明導電材料によって形成される。
金属電極1を通って半導体層3に光が入射すると、光電変換が行われて信号電荷が発生する。この信号電荷は一定時間中に電極1の下のポテンシャルウエルに集められる。この信号電荷は、その後、垂直帰線期間中にフレームごと蓄積部7に高速で転送される。このようにFT型CCDセンサでは、受光部6の垂直シフトレジスタは信号蓄積期間において光電変換デバイスとして機能する。受光部6で光電変換と信号の蓄積が行われる間、蓄積部7に蓄積された信号電荷は、水平帰線期間中に1ラインごと水平シフトレジスタ8へ転送され、さらにその水平シフトレジスタ8によって出力部9へ転送される。
次に、FFT型の2次元CCDセンサは、例えば図3に示すように、基本的には図2のFT型CCDセンサにおいて蓄積部7を取り除いた構成になっている。蓄積部7がないため、通常は、受光部6にシャッタ機構が付設される。このFFT型CCDセンサでは、信号蓄積期間に受光部6のポテンシャルウエル、すなわち画素に電荷を集め、シャッタ機構の閉期間に水平シフトレジスタ8を通して信号電荷が出力部9に転送される。FFT型CCDセンサは、蓄積部を持たないので、FT型と同一サイズで多画素にすることができ、あるいは受光部6を大面積にできる。
次に、IT型CCDセンサは、例えば図4に示すように、フォトダイオード6によって構成された受光部と、フォトダイオード6を挟むように配置された垂直シフトレジスタ7と、フォトダイオード6と垂直シフトレジスタ7との間にスイッチとして設けられた転送ゲート11と、水平シフトレジスタ8と、そして出力部9とを有する。フォトダイオード6で光電変換により発生した信号電荷はフォトダイオード6自身の接合容量等に集められる。集められた信号電荷は、垂直帰線期間中に転送ゲート11を通して垂直シフトレジスタ7へ転送される。この転送動作はFT型CCDセンサ(図2参照)と異なり、フォトダイオード6から垂直シフトレジスタ7へ全画素について同時に行われる。その後、信号電荷は、水平帰線期間中に1ラインごと水平シフトレジスタ8へ転送され、さらに、その水平シフトレジスタ8によって出力部9へ出力される。
次に、本発明に係るX線分析装置は、CCDセンサ等といった半導体X線検出手段の出力信号に基づいて2次元回折像を表示する表示手段を有することが望ましい。表示手段としては、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、LCD(Liquid Crystal Display)等といった映像表示装置や、プリンタ等といった印字表示装置を用いることができる。
本発明のX線分析装置によれば、半導体X線検出手段は走査移動手段によって駆動されて2次元的、すなわち平面的に移動するので、試料で回折して異なる種々の回折角度方向へ進む回折X線をその半導体X線検出手段によって該半導体X線検出手段よりも広い面積で検出できる。広い面積を小さな半導体X線検出手段で測定できるので、大きな半導体X線検出手段を用いる場合に比べて安価である。
さらに、半導体X線検出器における電荷転送のタイミングと当該半導体X線検出手段の走査移動速度とは同期するので、半導体X線検出手段における各画素には同じ回折角度のX線が蓄積される。このため、半導体X線検出手段の走査移動速度を速く設定しても、各回折角度におけるX線強度を個々の画素によって正確に測定できる。つまり、本発明のX線分析装置によれば、X線を非常に高速で非常に高い精度で平面的に読み取ることができ、それ故、信頼性の高い2次元X線回折像を作成できる。
(第1実施形態)
以下、本発明をX線分析装置の一例である単結晶構造解析装置に適用した場合を例に挙げて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されるものでないことは、もちろんである。
図1において、単結晶構造解析装置16は、X線を発生するX線源17と、X線を単色化するモノクロメータ18と、発散するX線を平行X線ビームに形成するコリメータ19と、試料Sを支持するゴニオメータヘッド21と、半導体X線検出手段としての2次元CCDセンサ22とを有する。この2次元CCDセンサ22は、画素サイズが24μm×24μm程度のX線直接検出2次元CCDセンサである。X線源17は、例えば、通電によって発熱して熱電子を放出するフィラメントと、そのフィラメントに対向して配置されていて熱電子の衝突によりX線を放出するターゲットとを有する。また、モノクロメータ18は、例えばグラファイト等といった単結晶材料によって形成される。また、コリメータ19は、シングルピンホール又はダブルピンホールを有するピンホールコリメータによって形成される。
ゴニオメータヘッド21は、例えば3軸ゴニオメータヘッドによって構成される。この3軸ゴニオメータヘッドを用いれば、試料Sを3軸の全部又は一部を選択してその軸を中心として適宜の角度、回すことにより、単結晶試料Sの任意の回折面をX線照射位置へ運んで、該回折面にX線を照射できる。
2次元CCDセンサ22は、本実施形態の場合、図3に示すFFT型のCCDセンサによって構成され、図1に示すようにCCD駆動回路23によってデータ処理のために駆動される。CCD駆動回路23は2次元CCDセンサを、いわゆるTDI(Time Delay Integration)動作するように駆動する。また、2次元CCDセンサ22は、走査駆動装置24によって駆動されて走査面26内で走査移動する。走査面26はX線源17から見て試料Sの後方に所定距離D0だけ離れて空間内に設定された平面である。走査面26は、試料Sへ入射するX線の光軸、すなわち中心軸に直交することが望ましい。走査駆動装置24は、2次元CCDセンサ22が走査面26内で複数の走査線L0に沿って移動するように制御する。この走査駆動装置24の構造は任意に選定されるが、例えば、水平方向に周回移動するワイヤと、このワイヤを垂直方向に平行移動させる駆動装置とによって構成できる。なお、X線直接検出CCDは検出効率が高いので、高速スキャンが可能である。例えば、100×100mmの範囲を200秒のスキャンでS/B比(signal-to-background ratio)の高い像が得られる。
単結晶構造解析装置16は制御装置27を有する。この制御装置27は、CPU(Central Processing Unit)28と、記憶媒体すなわちメモリ29と、各種信号を伝送するバス31とを有する。メモリ29は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等といった半導体メモリや、ハードディスク、CD(Compact Disc)、MO(Magnet Optical)ディスク等といった機械式メモリや、その他任意の構造のメモリによって構成される。また、単結晶構造解析装置16は表示装置32を有する。この表示装置32は、例えば、CRT、LCD等といった映像表示手段や、プリンタ等といった印字手段等によって構成される。
メモリ29の中には、CCDセンサ22から出力された画素データを記憶するためのファイル33と、X線回折測定を実行するためのプログラムが格納されたファイル34と、画素データファイル33内の画素データに基づいて2次元回折像を作成するプログラムが格納されたファイル36とが含まれる。ここで、2次元回折像とは、単結晶に関するX線分析結果を2次元的な画像又は印字像として描いたものであり、この2次元回折像を観察することにより、単結晶試料Sの構造を判定することができる。
ファイル34内に格納されたX線回折測定プログラムは、走査駆動装置24の動作を制御する。具体的には、X線回折測定プログラム34は、走査面26における走査開始位置Psから走査終了位置Peまでの間で、走査線L0に沿って2次元CCDセンサ22を往復直線移動させる。そして、スキャンしたデータを足し合せて表示することで最終的なX線像が得られる。また、X線回折測定プログラム34は、CCD駆動回路23に指示を与えてCCDセンサ22にTDI(Time Delay Integration)動作を行わせる。しかも、X線回折測定プログラム34はそのTDI動作を実行するに際して、CCDセンサ22における電荷転送の処理を、走査駆動装置24によって行われるCCDセンサ22の走査移動の速度と同期させるようにしている。
ここで、TDI動作について説明する。図3に示すFFT型CCDセンサを用いることを前提として、このCCDセンサの受光面での被写体の移動速度をある一定の速度「v」とする。また、被写体の移動方向、すなわち図3の横方向の電荷転送周波数を「f」とする。また、1つの画素の幅を「d」とする。このとき、
v=f×d
の関係を満足するように、被写体に対するCCDセンサの移動速度「v」と、CCDセンサにおける電荷の転送処理とを互いに同期させる。
これにより、TDI動作は、微弱電荷を検出したり、移動する物体を撮影したり、CCDセンサ自身が移動して動かない物体を撮影したりする等の場合に非常に正確な画像データを取得できる。図3において、CCDセンサ22が矢印A方向に速度vで移動すると、M列(列は上下方向)の1列目(右端列)の入力は、1/f時間後には2列目の位置に移動する。これに合わせて1列目の電荷を2列目に転送すれば、2列目において再び光電変換により電荷の蓄積が行われる。このような動作を連続してM列の最後まで行えば、信号電荷としてはTDI動作を行わない通常の場合のM倍の電荷がこの期間に蓄積される。これらの蓄積された信号電荷はCCDセンサの水平シフトレジスタ8から各列ごとに連続して切れ目無く出力され、これにより、2次元画像が形成される。
本実施形態のX線分析装置は以上のように構成されているので、図1において、X線回折測定が開始されると、X線源17から放射されたX線がモノクロメータ18によって単色化され、コリメータ19によって平行ビームに形成され、そして試料Sに照射される。このとき、入射X線と試料Sとの間でブラッグの回折条件が満足される状態が発生すると、試料Sに回折X線が発生し、この回折X線は特定の回折角度の方向に進行する。そして、この回折X線は、走査面26内で走査線L0に沿って走査移動している2次元CCDセンサ22の受光部6(図3参照)内の対応する画素によって受光され、この画素内に電荷が発生し、さらに蓄積される。
上記のようにCCDセンサ22はTDI動作によって駆動され、しかも電荷転送処理がCCDセンサ22の走査移動速度に同期するように制御されているので、個々の画素には同一の回折角度に関する信号電荷が蓄積されて行く。このため、CCDセンサ22の移動速度を高速に設定しても常に正確な回折X線データを画素内に蓄積できる。こうして各画素内に蓄積された信号電荷は受光部6から水平シフトレジスタ8へ列ごとに転送され、さらに出力部9を介して図1の画素データファイル33内へ記憶される。このようなデータ取得動作は、図1においてCCDセンサ22が走査開始位置Psから走査終了位置Peまで走査移動した後に終了し、このとき、画素データファイル33内には走査面26内の各回折角度位置における回折X線強度のデータが記憶される。
その後、CPU28は、2次元回折像作成プログラム36に従い、測定された画素データ33に基づいて2次元回折像を演算によって求める。演算された2次元回折像は、必要に応じて、図1の表示装置32の表示面に画像や印字として表示される。観察者はこの2次元回折像を観察して単結晶試料Sの構造を判定する。
(第2実施形態)
図7(a)は、本発明に係るX線分析装置の他の実施形態を示している。この実施形態は、投射型のX線顕微鏡に本発明を適用した場合の実施形態である。図7(a)において、X線源17から放射されるX線は試料Sに照射され、その試料Sの投影像37が投影位置P0に結像する。投影位置P0には、X線直接検出CCD22が設けられる。このCCD22は、図示しない走査駆動装置によって駆動されて、投影位置P0において紙面垂直方向の所定の面積の平面内、例えば100mm×100mmの平面内で主走査移動及び副走査移動する。このCCD22による面内走査移動により、X線投影像37をCCD22によって検出できる。
一般に、X線顕微法では、微小X線源と2次元検出器との間に試料を置いて拡大像を得るという方式で顕微法を実現している。この方式の顕微鏡で分解能を上げるには、(1)線源のサイズを小さくする、(2)検出器の空間分解能を上げる、(3)検出器を試料から離すという3つの方法が考えられる。しかしながら、X線源を小さくするには限界がある。また、X線源を小さくし過ぎると、トータルの出力が小さくなり、露光時間が長くなる。また、検出器を離すと、空気による散乱や吸収が大きくなり、これも測定時間を長くする要因となる。
X線顕微法で用いる検出器としては、X線フィルムや、蓄積性蛍光体を用いた2次元X線検出器や、2次元CCD等が考えられる。蓄積性蛍光体を用いた2次元X線検出器としては、例えば、イメージングプレート(商品名)が知られている。ここで、蓄積性蛍光体を用いた2次元X線検出器は、露光後の読取り時間が長くかかる。また、テーパードファイバと冷却CCDを組み合わせた検出器は、デジタルで画像が得られるという優れた方法であるが、その空間分解能は100μm程度である。イメージングプレート等の分解能も100μm程度であり、テーパードCCDやイメージングプレートで高分解能のイメージをとる場合は、試料から検出器を離す必要がある。
X線直接検出CCD22は、画素サイズが、例えば24μm程度なので、同じ空間分解能のイメージをとるのに距離を半分以下に近付けることができる。さらに、蛍光板を用いてX線を光に変換しないで済む。これらの理由により、X線直接検出CCD22の検出効率は非常に高い。これに対し、蛍光板を用いる場合は、蛍光板によるにじみによって画像がぼけるおそれがある。
また、TDIモードの直接検出CCD22は、総検出面積が小さいので適当なY−Zステージを用いてラスタースキャンさせる必要がある。しかし、検出効率が高いので、高速スキャンが可能である。例えば、100mm×100mmの範囲をスキャンするのに、200秒程度で十分にS/B比の高い像が得られる。X線源の強度が強ければ、さらに短時間で測定することが可能である。
図7(b)において、破線で囲った短冊状の領域D内に得られるデータが一方向への片道スキャンで得られるデータであり、CCDの縦方向の幅分だけCCDを下方向Yに移動させて、さらに同じ方向へスキャンして得られたデータを足し合せて表示することで、最終的なイメージ37が得られる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、図1の実施形態では、2次元CDDセンサ22としてFFT型のCCDセンサを用いたが、必要に応じて、その他の構造のCCDセンサを用いても良い。また、図1の実施形態では、単結晶構造解析装置に対して本発明を適用したが、本発明はそれ以外の構造のX線回折装置に対しても適用できる。具体的には、従来、X線フィルムや蓄積性蛍光体フィルム等といった2次元X線検出器を用いて行っていた測定、例えばX線トポグラフィ測定等において、蓄積性蛍光体フィルム等の代わりに本発明の半導体X線検出手段を使用することができる。さらに、本発明は、必要に応じて、X線回折装置以外のX線分析装置に対しても適用できる。
本発明に係るX線分析装置は、試料から放射される回折X線を2次元的、すなわち平面的に測定して、試料に関する2次元回折像を求めたい場合に好適である。
本発明に係るX線分析装置の一実施形態を示す図である。 図1の装置に用いることができる2次元CCDセンサの一例を模式的に示す図である。 図1の装置に用いることができる2次元CCDセンサの他の例を模式的に示す図である。 図1の装置に用いることができる2次元CCDセンサのさらに他の例を模式的に示す図である。 2次元CCDセンサの画素部分の断面構造を示す断面図である。 2次元CCDセンサを用いた従来のX線分析装置の一例を示す側面図である。 本発明に係るX線分析装置の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1.金属電極、 2.酸化絶縁層、 3.半導体層、 6.受光部、 7.蓄積部、
8.水平レジスタ、 9.出力部、 11.転送ゲート、 16.単結晶構造解析装置、
17.X線源、 18.モノクロメータ、 19.コリメータ、
21.ゴニオメータヘッド、 22.2次元CCDセンサ(半導体X線検出手段)、
24.走査駆動装置(走査移動手段)、 26.走査面、 27.制御装置、
29.メモリ、 31.バス、 33.画素データファイル、
34.X線回折測定プログラムファイル(同期させる手段)、 36.2次元回折像作成プログラム、
D0.距離、 S.試料


Claims (5)

  1. X線源から放射されたX線を試料に照射すると共に該試料で回折したX線を半導体X線検出手段によって検出するX線分析装置において、
    前記半導体X線検出手段を平面的に走査移動させる走査移動手段と、
    前記半導体X線検出手段が前記半導体X線検出手段の構成要素である画素の1つの幅に相当する距離を移動する毎に、同期させて前記半導体X線検出手段における電荷転送信号を発生させる電荷転送信号発生手段と
    を有することを特徴とするX線分析装置。
  2. 請求項1において、前記半導体X線検出手段は、複数のポテンシャルウエルに集められた信号電荷を半導体中で転送するデバイスであるCCD(Charge Coupled Device)を有し、前記複数のポテンシャルウエルはX線の受光面に2次元的に配置されてそれぞれが画素を構成することを特徴とするX線分析装置。
  3. 請求項2において、前記半導体X線検出手段は、
    X線の受光面に2次元的に配置された複数の画素から成るパラレルシフトレジスタと、
    該パラレルシフトレジスタの1ライン画素列の電荷が転送されるシリアルレジスタと
    を有することを特徴とするX線分析装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つにおいて、前記半導体X線検出手段の出力信号に基づいて2次元回折像を表示する表示手段を有することを特徴とするX線分析装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つにおいて、前記半導体X線検出手段は、X線を直接に検出するX線直接検出CCDを有することを特徴とするX線分析装置。


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