JP4908303B2 - X線単結晶方位測定装置およびその測定方法 - Google Patents

X線単結晶方位測定装置およびその測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、結晶の外形に対し結晶軸がどのように取り付いているかを調べる、全3軸方位決定を行うX線単結晶方位測定装置およびその測定方法に関する。
全3軸の結晶方位測定には、従来から、特性X線を用いるディフラクトメータ法の4軸回折計および連続X線を用いるラウエ法が使用されている。
特性X線を用いるディフラクトメータ法の改良としては、特開平5−312736号公報(特許文献1)において知られている。即ち、特許文献1には、(1)試料となる単結晶の任意の一つの結晶格子面を選択して、その結晶格子面に対応する回折角度の位置に、試料への入射X線に対して同軸な円弧状の検出面を配置する過程と、(2)試料に入射X線を照射して、入射X線に対して垂直な軸の回りに試料を回転させることにより、試料からの回折X線を前記検出器で検出し、そのときの試料の回転角度ω1を求める過程と、(3)前記円弧状の検出面のどの位置に回折X線が当たったかを検出して、その検出位置を、入射X線を含む基準平面からの角度φ1として求める過程と、(4)試料となる単結晶の任意のもう一つの結晶格子面を選択して、上記(1)(2)(3)の過程を繰り返し、そのときの試料の回転角度ω2と検出位置の角度φ2とを求める過程と、(5)ω1、φ1、ω2、φ2を用いて計算により単結晶試料の方位を求める過程とを有するX線単結晶方位測定方法が記載されている。
また、連続X線を用いるラウエ法の改良として、特開昭58−75051号公報(特許文献2)が知られている。
特開平5−312736号公報 特開昭58−75051号公報 W.C Hamilton,"International Table for X-ray Crystallography Vol.IV",Kyonch Press,Birmingham (1974) P274-284
上記特許文献1および2は、タービンブレードの方位測定に適用され、ディフラクトメータ法の改良では1分程度の測定時間、ラウエ法の改良では、数十秒の測定時間に短縮化され、それなりの高速化が図られた。
本発明の目的は、結晶の外形に対して結晶軸がどのように取り付いているかを調べる全3軸の方位決定を高速で、かつ高精度に行うことのできるX線単結晶方位測定装置および測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、特性X線による回折を利用する、ディフラクトメータ法を基本とし、X線検出器として、TDI(Time Delay Integration)読み出しモードで動作するCCDをベースにした2次元検出器を採用したことと、該2次元検出器により特定の(狙った)指数の反射を2点で捕らえることにより全3軸の方位決定を行うX線単結晶方位測定装置および測定方法である。
また、本発明は、特性X線を細く絞って単結晶の試料の格子面にXZ軸平面内においてX軸に対して入射角ωで入射する入射X線部と、前記入射角ωが回折条件を満足する入射角ωを中心にして適宜な範囲で変化するように前記入射X線部と前記試料との間で相対的にY軸周りに回転させて走査する走査手段と、該走査手段によって前記入射X線部から前記試料に入射される前記入射角ωを走査しながら前記試料の格子面上の照射点から得られる回折角2θの円錐面に沿って出射する特定の指数の少なくとも2つの回折スポットの像を含む2次元画像を撮像する、TDI読み出しモードで動作するCCDから構成された2次元検出器を有するX線検出部と、該X線検出部の前記2次元検出器から得られる2次元画像を基に前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2を求め、該求められた入射角ω1、ωs2の各々から前記試料の外形を代表する(XYZ)座標系での少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を算出し、該算出された少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を基に前記試料の3軸の結晶方位を決定する演算処理部とを備えたことを特徴とするX線単結晶方位測定装置である。
また、本発明は、前記演算処理部において、前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2の各々を、前記2次元検出器から得られる2次元画像のV方向及びW方向の画素アドレスに基づいてω角度に変換して求めるように構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記X線検出部は、X線像を可視光像に変換する細帯形状又は弓なり形状の蛍光板と、該蛍光板から得られる可視光像について少なくともV方向には縮小して結像させるレンズ系と、該レンズ系で結像された光像の輝度を増倍するイメージインテンシファイヤと、該イメージインテンシファイヤとカップリングされた前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器とを有し、前記V方向の撮像幅を増大させたことを特徴とする。
また、本発明は、前記X線検出部は、X線像を可視光像に変換する細帯形状又は弓なり形状の蛍光板を有し、該蛍光板から得られる可視光像について結像させるレンズ系と、該レンズ系で結像された光像の輝度を増倍するイメージインテンシファイヤと、該イメージインテンシファイヤとカップリングされた前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器とから構成されるチャンネルを少なくとも2つ並べて構成したことを特徴とする。
また、本発明は、前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器の受光面の形状を細帯形状で形成したことを特徴とする。
また、本発明は、特性X線を細く絞って単結晶の試料の格子面にXZ軸平面内においてX軸に対して入射角ωで入射する入射X線部と、前記入射角ωが回折条件を満足する入射角ωを中心にして適宜な範囲で変化するように前記入射X線部と前記試料との間で相対的にY軸周りに回転させて走査する走査手段と、該走査手段によって前記入射X線部から前記試料に入射される前記入射角ωを走査しながら前記試料の格子面上の照射点から得られる回折角2θの円錐面に沿って出射する特定の指数の少なくとも2つの回折スポットの像を含む2次元画像を撮像する、TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器を有するX線検出部とを備えたX線単結晶方位測定装置を用いて、
前記X線検出部の前記CCDから得られる2次元画像を基に前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2を求め、該求められた入射角ω1、ωs2の各々から前記試料の外形を代表する(XYZ)座標系での少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を算出し、該算出された少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を基に前記試料の3軸の結晶方位を決定することを特徴とするX線単結晶方位測定方法である。
また、本発明は、前記試料が方向性珪素鋼板であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、例えば方向性珪素鋼板などの3軸の方位分布測定が高速化され、短時間のマップ測定が可能となった。
本発明に係るX線単結晶方位測定装置および測定方法の実施の形態について図面を用いて説明する。
ところで、単結晶は、結晶方位により機械的、光学的、電磁気的性質が異なっている(異方性がある)。このような結晶の特性を積極的に利用するとき、結晶方位を調べる必要がある。結晶の異方性を積極的に利用する試料としては、例えば、方向性珪素鋼板があげられる。方向性珪素鋼板は、変圧器等の鉄芯として利用されている材料であり、変圧器の鉄損や騒音を大幅に減らす目的で使用されている。この材料では、圧延と熱処理により二次再結晶粒が形成される。個々の結晶粒は、表面が結晶格子面の{110}と平行に、圧延方向が<001>方向と平行に集積させたとき最も高い磁束密度と低鉄損の磁気特性が得られる。この理想的な方位分布組織は、{110}<001>と表記され、Gossにより発見されたので、Goss方位と呼んでいる。
以上説明したように方向性珪素鋼板の製造でも、磁気特性と結晶方位が関連付けて議論されるため、X線による結晶粒の方位測定がマップ測定のかたちで行われる。そして、方位測定の結果をもとに評価が加えられ、圧延の条件、熱処理条件の設定にフィードバックされている。
このように、高度で精緻な制御で作られる方向性珪素鋼板は、“鉄の芸術品”といわれるほどである。昨今の、省エネルギーや二酸化炭素削減などの強い要求に応えるため、より低鉄損、高磁束密度の製品開発を目指して研究が続けられている。評価の手法として、X線による方位測定が行われているが、より高速でマップ測定が可能なX線単結晶方位測定装置が求められている。
そこで、本発明に係るX線単結晶方位測定装置および測定方法を試料片(被測定結晶)1として例えば方向性珪素鋼板に適用した実施の形態について説明する。ここで、本発明に係る単結晶試料とは、X線照射(φ1mm程度)に比べて十分に大きな領域が単結晶から成り立っている、集合体材料(物質)のことを言う。この試料の一例としては、方向性珪素鋼板がある。
図1には、理想方位の方向性珪素鋼板(Goss方位:{110}<001>組織)の方位関係を示す。面法線方向Z軸をND(Normal Direction)と呼び、結晶軸の[110]と平行である。試料長手方向X軸をRD(Rolling Direction)と呼び、結晶軸の[001]と平行である。そして、それらと互いに直交する横方向Y軸はTD(Transverse Direction)と呼び、結晶軸の[−110]と平行である。
実際の珪素鋼板は5mmから30mm程度の結晶粒の集合体で、結晶粒の方位のばらつきがある。そのばらつき量は、理想方位を中心に10°程度存在する。
図1には、さらに、本発明の特徴であるX線検出器であるTDI(Time Delay Integration)読み出しモードで動作するCCD(TDI−CCD)200をベースにした2次元検出器により、特定の狙った指数の反射を2点で捕らえるその特定の格子面法線方向[21−1]と[12−1]の配置を示した。これらの反射面(=格子面)による回折を21−1反射および12−1反射と呼ぶ。この反射面に対し、XZ面内でωの入射角で特性X線13を入射すると、理想方位の場合、両反射面で同時に回折条件を満足し同時に回折線(回折X線)を生じる。図1では、12−1反射に対する回折線(回折X線)だけを示している。使用する特性X線として波長1.937ÅのFeKα線を用いた場合、これらの反射指数のブラッグ角θは55.8°、回折角2θは111.62°である。また、然るべき計算によれば、回折条件を満足する入射角ωは34.5°となる。回折線(回折X線)の方向は、Z軸より約30°傾いた方向で、かつ、回折線のXY平面投影線とX軸のなす角εが107.3°の方向になる。もう一方の21−1反射による回折線は、XZ面による鏡面対称位置に起きる。また、両方の回折線のなす角ηは57°程度である。
次に、TDI−CCDを用いた方位測定装置の一実施の形態を示す構成について図2を用いて説明する。即ち、点状のX線源(図示せず)より発生した特性X線(入射X線)13を、φ0.2〜0.5mm程度のピンホールコリメータ11で細く絞って試料片1に照射する。X線源としては、Feターゲットなどが用いられる。また、図示はしていないが、Kβカットフィルタを配置して擬似的にKα線に単色化しておく。所定の格子面による回折角(2θ)の方向にはX線検出器20が配置され、回折X線を待ち受ける。X線検出器20としてTDI−CCDをベースにした2次元検出器200を用いている。X線源(図示せず)とコリメータ11からなる入射X線部10とX線検出器20とは、一体となってY軸の周りに回転でき、X線の入射角(ω)を変えることができる(ω回転)。試料片1は、XYステージ(図示せず)の上にのせられ、X線の照射点の位置を変えることができる。勿論、上記一体となった入射X線部10とX線検出器20をY軸の周りに回転させる代わりに、試料片1をY軸の周りに回転させても良い。
ω角を、ωを中心に適宜な範囲でスキャンする。例えば、±20°程度の一定範囲をスキャンする。図2の構成で、TDI読み出しの方向は、赤道面内矢印の方向(または,その逆)に設定する。赤道面とは、入射X線13を含みω回転軸(Y軸)に垂直な平面で、図2のXZ軸平面である。ω回転を一定の範囲で一定の速度で回転すると、回折条件を満足した瞬間回折線が生じ、TDI−CCD200に入射する。ω回転の開始と終了に同期させてTDI読み出しを実行すると、図3に示すような帯状の画像203の中に黒丸で示すように2つの回折スポットが記録される。この2つの回折スポットは、21−1反射および12−1反射の回折スポットで、これらの位置から具体的には後述するように試料の外形に対して全3軸方位([100]、[010]、[001]からなる格子面法線ベクトル)を決定するのである。
なお、図3に示すように、ω角はωを中心に適宜な範囲でスキャンされる関係で、TDI−CCD200で撮像される画像の長手方向は、ω角の情報を持っていることは明らかである。画像の長手方向の画素数は、ω角のスキャン幅と関係があるから1画素あたりのω角が求まる。ω角の基準を決めるには、理想方位に調整された標準試料による校正が簡便である。このような標準試料では、ω角が所定の角度のときに同時に2つの回折スポットを生じるからである。標準試料を使用しない校正の仕方もできる。例えば、2次元検出器200の中心を機械的に正確に配置し、2θ角を正確に設定し、読み出し開始から画像中心まで何ライン分の遅延があるか予め調べておくことで校正可能である。
ここで、図4により試料結晶によるX線回折条件についてさらに詳細に説明する。図4(a)(b)は、X線検出面202の配置と回折スポットベクトルkの位置を示す見取り図である。X線が所定の格子面で回折条件が満たされ、赤道反射の2θ方向(U軸)に垂直に配置されたX線検出面202で回折スポットを捉えた状態を示している。
回折線スポットベクトルkは、必ず2θコーン(回折角2θの円錐面)に沿って出射し、検出器200の検出面202に回折スポットを生じる。ここで、2θコーン(回折角2θの円錐面)とは図4(a)に示すようにoを頂点とし、x軸(入射X線13と逆向きである。)を回転軸とした、半頂角がαの円錐面のことである。この場合、回折角2θは90°を超えているので逆さ傘状態になっているので、αを半頂角とした円錐を考えている。ここで、α=π−2θの関係にある。
2θコーン(回折角2θの円錐面)をX線検出面202で切った切り口の曲線は、円錐曲線(conic section)または2次曲線と呼ばれる。この曲線上に回折スポットが生じるのである。この様子を、図3で示したTDI−CCD出力画像203に、回折スポットを黒丸、円錐曲線を破線で示している。
そこで、図2に示す演算処理部(画像処理部)30によりこの曲線の式を求めることにする。2θコーンの式は、図4及び図5に示すように、頂点oを基準にした(xyz)座標を用いて次の(1)式で与えられる。但し、x軸は、入射X線13と逆向きである。このように頂点oを基準にした(xyz)座標は、試料片(結晶)1の外形に対して回転軸をY軸として設定される(XYZ)座標とωを中心とする回転ω角との関係から設定されることになる。ここで、α=π−2θの関係にある。
Figure 0004908303
2θコーンをX線検出面202で切った切り口の曲線は、図4及び図5に示すように、上記(1)式を検出面202に平行移動によりo'を基準にした(pqr)座標に変換した後、座標の回転により検出面202の(UVW)座標に変換し、U=0と置くことにより得られる。計算の結果を次の(2)式に示す。
Figure 0004908303
該(2)式を用いて計算した曲線の形状を、図6に実線205で示す。回折角2θが111.62°、カメラ長Lが100mmの場合で、Z方向±100mmの範囲で計算しプロットした図である。回折スポットは必ずこの曲線上に乗ることになる。
次に、図6を用いて、21−1反射による回折スポットが生じたω角を決定する手順について説明する。図2に示す演算処理部30が帯状に記録された画像203を処理することにより、回折スポットの位置は、画素のアドレスで知ることができる。これに有効画素サイズを掛けることによりV方向及びW方向の距離に変換できるであろう。また、演算処理部30は、ωを中心にω角を適宜な範囲でスキャンする機構(図示せず)を制御する制御部35から得られるω角の情報を基にωstart位置からの距離W0が分かる。さらに、演算処理部30において、Vsは赤道面からの距離であり、Vsを上記(2)式に代入することによりWsが計算される。さらに、演算処理部30において、W方向については、制御部35から得られるω角の情報を基にω角に変換可能である。その結果、演算処理部30は、距離W0−|Ws|を角度に変換してΔωを得る。そして、演算処理部30において、回折スポットが生じた入射角ωを、次の(3)式によって得ることができる。
Figure 0004908303
図4において、回折X線を示すベクトルkは、oを原点とし、(UVW)と平行な(U'V'W')座標系で表現すると、単位ベクトルで次の(4)式により表すことができる。
Figure 0004908303
これを座標変換により(xyz)座標系で表現してkxyzとすると、kxyzは、次の(5)式で与えられる。
Figure 0004908303
一方、kは、同じ(xyz)座標で、次の(6)式と表すことができる。
Figure 0004908303
xyzとkより、図4に示す格子面法線ベクトルVを表すことができる。そこで、格子面法線ベクトルVを(xyz)座標で表した単位ベクトルで扱い、Vxyzとすると、次の(7)式で与えられる。
Figure 0004908303
次に、(xyz)座標で表したVxyzを、試料(試料片)1の外形を代表する座標系(XYZ)で表現したVXYZに変換する。結晶の外形を代表する座標系(XYZ)で表現したVXYZは、上記(3)式のωを用いて、次の(8)式で与えられる。このようにして、21−1反射に対する格子面法線ベクトルを求めることができた。これを一番目の反射ということで、V1と表示することにする。
Figure 0004908303
さらに、演算処理部30は、帯状に記録された画像203に対して同様に、2つ目の反射、12−1反射についても適宜処理をすることにより、2番目の反射に対する格子面法線ベクトルV2を求めることができる。
一般に、試料の外形を代表する座標(XYZ)で表した格子面法線ベクトルをVと反射指数の関係は以下のように扱われている。
即ち、[100]をa軸、[010]をb軸、そして[001]をc軸とする(abc)座標で(hkl)格子面法線を表す場合、次の(9)式で示される指数ベクトルhを導入する。
Figure 0004908303
その結果、Vとhの関係を、次の(10)式で表すことが可能となる。
Figure 0004908303
Uは3行3列のマトリックスで、その各要素は、X,Y,Z軸とa,b,c軸の方向余弦で構成されており、それ自身方位を表すものである。Vとhの変換マトリックスUは、方位マトリックスと呼ばれる正規直交行列である。いったんUが決まれば、上記(10)式によりあらゆる(hkl)に対しその面法線ベクトルVが決まり、[100]をa軸、[010]をb軸、そして[001]をc軸とする(abc)座標で(hkl)格子面法線を表す指数ベクトルhである試料結晶の方位が決定される。
Uを決定するためには、原理的には3つの共面でない(一次独立な)指数の分かったベクトルV1,V2,V3が必要である。しかし、前述の特許文献1および非特許文献1のP280ページ 3.4項 Determination of U,the Orientation Matrix に示されているように、2つの指数の分かったベクトルV1,V2で処理することが可能である。
即ち、本発明に係る方法は、TDI−CCDの画像に含まれる21−1および12−1の2つの反射の面法線ベクトルV1,V2を求めることにより、全3軸方位を決定するものである。実際の装置では、結晶方位の出力として、演算処理部30又は全体制御部(図示せず)に接続された表示装置装置(図示せず)の画面に、ステレオ投影図や極点図およびオイラー角で出力することができる。
次に、CCDのTDI読み出しについて説明する。CCDの読み取りの仕方に、TDI(Time Delay Integration)と呼ばれる読み出しモードがある。なお、上記のTDI読み出しに使われるCCDの種類は、主にFFT(Full Frame Transfer)型のCCDであり、FFT−CCDと呼ばれている。通常のFFT読み出しでは、先ず、一定時間露出し、被写体像をCCD上の画素に電荷像として蓄積する。次に、露光を遮断し、その間に読み出しを行う。読み取りは、全画素を一画面分一気に読み出す方式である。得られる画像の大きさも画素サイズである。例えば、512×512pixelsである。通常のFFT読み出しでは、被写体の移動速度に比べて露出時間が長い場合、被写体像は、移動方向に複数の画素に分散するので、画像のボケを生じる。これに対し、TDI読み出しはこの不都合はない。
また、TDI読み出しは、CCD上で画像の蓄積(露光=電荷蓄積)と、一番底の一行分の画素の読み取りとを、連続的に行う方式である。各一行の読み取りデータをメモリに収納するとともに、残ったCCDの画素中の信号は、すべて一行分だけシフトダウンさせる。この動作を続けて繰り返すと、蓄積された画像(電荷)は読み出しの度に移動(電荷転送)を繰り返すことになる。電荷転送速度と前述のω角のスキャン速度を同期させて行えば、画像のボケは生じないし、同じ画像が加算されるので信号強度が増強される。得られる画像は、画素サイズを越えて、一定幅で、例えば512pixels幅で、TDI動作を行っている時間分だけ帯状に長く取れる。いわば、「流し撮り」ができるのである。即ち、本発明によるTDI読み出しCCDの使い方は、ωスキャンと同期させてTDI読み出し動作を行う。そして、図3に示しように、帯状に伸びる画像の長手方向に角度情報(ω角)を持たせたのが特徴である。
次に、上述したX線検出器20の具体的な構造の実施例について図7及び図8を用いて説明する。本発明に係るX線検出器20としては、高感度であり、しかも一回のωスキャンによる、特定の狙った指数の反射(回折スポット)を2点で捕らえることが必要となる。図7に示す第1の実施例では、X線検出器20aは、X線像を可視光像に変換する蛍光板21と、該蛍光板21で変換された可視光像をイメージインテンシファイヤ(I.I)23のフェイスプレートに結像させるレンズ系22と、I.I電源24を接続して、結像された可視光像の輝度を数万倍に増倍するイメージインテンシファイヤ(I.I)23と、該イメージインテンシファイヤ(I.I)23で増倍した光像をファイバーやレンズ等でカップリングして撮像するTDI−CCD200とを先細りに形成した暗箱25内に備えて構成される。そして、CPU(演算処理部)30との接続は、画像取り込みボード27を介して行われる。
特に、一回のωスキャンによる、特定の狙った指数の反射(回折スポット)を2点で捕らえるために、蛍光板21の寸法を、縦(L)200mm程度で、横(S)20mm程度の細帯形状で形成し、蛍光板21とイメージインテンシファイヤ(I.I)23との間に設けたレンズ系22によりV方向には縮小して結像するように構成した。より好ましいのは、蛍光板21の形状を円錐曲線205に沿った弓なりの形状にするのが良い。この場合は、Sは5mm程度にすることができる。
TDI−CCD200は蛍光板21の形状に合せて縦横の画素比が10:1程度の帯状形状の素子を用いるのが良い。具体的には、1024×128画素で、画素サイズが15μm程度のものを用いる。
以上説明したように、X線検出器20aを構成することによってV方向の撮像幅を広げることができ、撮像視野内に2つの回折スポットを確実に入れることが可能となる。
なお、X線検出器20aの全体は、遮光された暗箱25の中に配置されるが、図7(a)に示すように、先端をスリム(先細り)にして、ωスキャンによる試料1との干渉を避ける必要もある。
図8に示す第2の実施例では、X線検出器20bを構成する、蛍光板21を帯状形状又は弓なり形状で形成し、レンズ22、I.I23及びTDI−CCD200を、V方向に少なくとも2チャンネルで構成した。その結果、チャンネル毎に、各特定の狙った指数の反射(各回折スポット)を捕らえて撮像できることになる。なお、第2の実施例によれば、2チャンネルで構成したことにより、レンズ22の縮小率を低減することが可能となる。
本発明に係る方向性珪素鋼板の理想方位と特性X線をωで入射させたときの回折X線の発生状況とを示す図である。 本発明に係るX線単結晶方位測定装置の一実施の形態を示す概略構成斜視図である。 本発明に係る入射特性X線を試料に対してωスキャンした際、発生する2つの回折スポットを、TDI−CCDをベースにした2次元検出器で捕らえた(撮像した)画像を示す図である。 本発明に係る2θコーンと2次元検出器で捕らえる回折スポットとの位置関係を示す図である。 本発明に係る試料面に対する検出面での座標の定義を示す図である。 本発明に係るTDI−CCDをベースにした2次元検出器で捕らえた(撮像した)画像において円錐曲線と21−1反射の回折スポットの位置との関係を示す図である。 本発明に係るX線検出器の具体的な第1の実施例を示す図である。 本発明に係るX線検出器の具体的な第2の実施例を示す図である。
符号の説明
1…試料片(被測定結晶)、10…入射X線部、11…コリメータ、13…入射X線(入射特性X線)、20、20a、20b…X線検出器、21…蛍光板、22…レンズ系、23…イメージインテンシファイヤ(I.I)、24…I.I電源、25…暗箱、30…CPU(演算処理部)、35…制御部、200…TDI−CCD(2次元検出器)、202…X線検出面、203…画像、205…円錐曲線。

Claims (6)

  1. 特性X線を細く絞って単結晶の方向性珪素鋼板の格子面にXZ軸平面内においてX軸に対して入射角ωで入射する入射X線部と、
    前記入射角ωが回折条件を満足する入射角ωを中心にして適宜な範囲で変化するように前記入射X線部と前記方向性珪素鋼板との間で相対的にY軸周りに回転させて走査する走査手段と、
    該走査手段によって前記入射X線部から前記方向性珪素鋼板に入射される前記入射角ωを走査しながら前記方向性珪素鋼板の格子面上の照射点から得られる回折角2θの円錐面に沿って出射する特定の指数の少なくとも2つの回折スポットの像を含む2次元画像を撮像する、TDI読み出しモードで動作するCCDから構成された2次元検出器を有するX線検出部であって、前記入射角ωの回転の開始と終了に同期してTDI読み出しを実行し、帯状の画像の中に前記2つの回折スポットを記録するX線検出部と、
    該X線検出部の前記2次元検出器から得られる2次元画像を基に前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2を求め、該求められた入射角ω1、ωs2の各々から前記方向性珪素鋼板の外形を代表する(XYZ)座標系での少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を算出し、該算出された少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を基に前記方向性珪素鋼板の3軸の結晶方位を決定する演算処理部とを備えたことを特徴とするX線単結晶方位測定装置。
  2. 前記演算処理部において、前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2の各々を、前記2次元検出器から得られる2次元画像のV方向及びW方向の画素アドレスに基づいてω角度に変換して求めるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のX線単結晶方位測定装置。
  3. 前記X線検出部は、X線像を可視光像に変換する細帯形状又は弓なり形状の蛍光板と、該蛍光板から得られる可視光像について少なくともV方向には縮小して結像させるレンズ系と、該レンズ系で結像された光像の輝度を増倍するイメージインテンシファイヤと、該イメージインテンシファイヤとカップリングされた前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器とを有することを特徴とする請求項1に記載のX線単結晶方位測定装置。
  4. 前記X線検出部は、X線像を可視光像に変換する細帯形状又は弓なり形状の蛍光板を有し、該蛍光板から得られる可視光像について結像させるレンズ系と、該レンズ系で結像された光像の輝度を増倍するイメージインテンシファイヤと、該イメージインテンシファイヤとカップリングされた前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器とから構成されるチャンネルを少なくとも2つ並べて構成したことを特徴とする請求項1に記載のX線単結晶方位測定装置。
  5. 前記TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器の受光面の形状を細帯形状で形成したことを特徴とする請求項3または4に記載のX線単結晶方位測定装置。
  6. 特性X線を細く絞って単結晶の方向性珪素鋼板の格子面にXZ軸平面内においてX軸に対して入射角ωで入射する入射X線部と、前記入射角ωが回折条件を満足する入射角ωを中心にして適宜な範囲で変化するように前記入射X線部と前記方向性珪素鋼板との間で相対的にY軸周りに回転させて走査する走査手段と、該走査手段によって前記入射X線部から前記方向性珪素鋼板に入射される前記入射角ωを走査しながら前記方向性珪素鋼板の格子面上の照射点から得られる回折角2θの円錐面に沿って出射する特定の指数の少なくとも2つの回折スポットの像を含む2次元画像を撮像する、TDI読み出しモードで動作するCCDで構成された2次元検出器を有するX線検出部であって、前記入射角ωの回転の開始と終了に同期してTDI読み出しを実行し、帯状の画像の中に前記2つの回折スポットを記録するX線とを備えたX線単結晶方位測定装置を用いて、
    前記X線検出部の前記2次元検出器から得られる2次元画像を基に前記2つの回折スポットの各々が生じた入射角ω1、ωs2を求め、該求められた入射角ω1、ωs2の各々から前記方向性珪素鋼板の外形を代表する(XYZ)座標系での少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を算出し、該算出された少なくとも2つの格子面の法線ベクトルV1,V2を基に前記方向性珪素鋼板の3軸の結晶方位を決定することを特徴とするX線単結晶方位測定方法。
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