JP4563701B2 - X線結晶方位測定装置及びx線結晶方位測定方法 - Google Patents

X線結晶方位測定装置及びx線結晶方位測定方法 Download PDF

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本発明は、X線を用いて結晶の方位を測定するX線結晶方位測定装置及びX線結晶方位測定方法に関する。
結晶の方位測定は、単結晶材料に適用される。そして、かかる結晶方位の測定は、結晶の外形に対して結晶軸がどのような方向に形成されているかを調べるが、その際、一般に、全3軸方位決定と、特定の格子面の法線方向を調べる面方位測定が知られている。
本発明は、特に、上述した面方位測定に関するが、面方位測定は、晶癖(habit)やへき開(cleave)によって全3軸方位がその外形から判断することが出来、結晶を特定の面で正確に切断したい場合において適用される。この代表例が所謂「カット面検査法」と呼ばれる方法である。
なお、上述した単結晶は、その結晶方位により機械的、光学的、電磁気的な性質が異なっている(即ち、異方性がある)。そのことから、かかる結晶の特性を積極的に利用するためには、予め、結晶方位を調べ、所望の方向に切り出して(所謂、定方位切断)利用され、そのためにも、本発明の関る結晶方位測定が必要となる。
ところで、以下に示す特許文献1によれば、特性X線を利用してブラッグ反射が起きるX線の入射角を測定し、この操作を結晶板の面内で90度毎に4方向で行ない、あるいは、180度毎に2方向で行ない、もって、既知のブラッグ角から求める面方位を測定する方法や装置が既に知られている。なお、かかる測定方法を採用した面方位測定装置も既に製品化されており、例えば、FSASあるいはSAMの名称により商品化されている。
また、やはり特性X線を利用してブラッグ反射が起きるX線の入射角を測定し、それと共に、回折X線が検出器のどの位置に入射したかを併せて調べることにより、結晶方位を測定する方法も、下記の特許文献2により、既に知られている。
特公平4−59581号公報(特開昭57−136151号公報);第3図 特公平3−58058号公報(特開昭57−136150号公報);第4図
しかしながら、上述した従来技術の方法では、X線の入射角(ω角)を一定の範囲でスキャンするという動作が不可欠である。また、結晶の種類や格子面指数が変わると、その回折角2θが異なるため、その都度、測定光学系を設定し直さなければならず、そのため、スキャン機構等の複雑な機構が必要となり、装置自体も高価なものになってしまうという欠点があった。特に、上記特許文献1の方法では、スキャンを4回又は2回行ない、回折線の上下位置を判定する必要があることから、計測のための時間がかかってしまうという問題点があった。また、上記の特許文献2により知られた方法でも、ωスキャンの後、このω角をピーク位置に戻して固定したまま、φスキャンにより検出器のどの位置にX線が入射したかを調べる必要があるため、やはり、計測に時間がかかってしまうという問題点があった。
また、上記特許文献1の方法では、測定対象としてシングルドメイン<原子又は分子が規則正しく周期的に配列されており、従って、結晶のどの場所をとって調べても、その結晶方向が同じである結晶>を仮定しており、それ以外のサブグレイン構造<上記シングルドメインの結晶を得ることが困難で、多くの結晶粒から構成された結晶、例えば、蛍石結晶(CaF,Fluorite)、マグネシア(MgO)結晶、フェライト結晶等。>やリネージ(lineage)構造<一種の欠陥構造であり、そのため、場所により、結晶の方位が連続的に変化していくふるまいを見せることもある。例えば、酸化物結晶のサファイヤ、LN(ニオブ酸リチウム:LiNbO)、LT(タンタル酸リチウム:LiTaO)等にこの構造が見られる。>を持った結晶に適用した場合、4回又は2回のω角スキャンでX線が結晶の同じ場所に照射されないことがあり、そのため間違った結果を与えてしまうという問題点もあった。
そして、特に、シングルドメイン以外のサブグレイン構造やリネージ構造を持った結晶で方位分布を測定する場合には、測定表面上の複数の測定点において方位を測定する、所謂、マップ測定が必要となる。そのため、上記特許文献1や特許文献2により知られる方法では、上記した方法からも明らかなように、一回の測定(1点の測定)自体に相当の時間を必要とするため、特に、マップ測定により多数の測定点で方位を測定しようとした場合には、膨大な時間がかかってしまうという問題点があった。
そこで、本発明では、上述した従来技術における問題点を解消し、すなわち、シングルドメイン以外のサブグレイン構造やリネージ構造を持った結晶で方位分布を測定する場合にも、換言すれば、マップ測定が必要な結晶に対し、面方位を測定する場合にも、1回(1点)における結晶方位測定の時間が短く、もって、多数点のマップ測定を行なっても測定にあまり時間をかけることなく結晶方位の分布を測定することが可能なX線結晶方位測定装置を提供し、さらには、かかる装置を実現するために好適なX線結晶方位測定方法を提供することを目的とする。
かかる上記の目的を達成するため、本発明により提供されるのは、まず、XYステージ上に被測定結晶を搭載し、当該被測定結晶の測定面上方から被測定結晶の測定面の複数の部位にX線を照射し、当該X線の照射により結晶の格子面に対応して得られる回折スポットを二次元検出器で検出し、当該検出した回折スポットの中心位置の座標を測定してサブグレイン構造又はリネージ構造を持つ結晶の格子面法線を算出するX線結晶方位測定方法において、各測定部位において、前記被測定結晶の測定面に照射するX線を特性X線とし、前記被測定結晶に対する当該特性X線の入射角度を被測定結晶の既知のブラッグ角に応じて設定される入射角を中心として、その周囲に所定の範囲で連続的にスキャンし、もって、前記特性X線を前記被測定結晶の測定面の照射点に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射すると共に、前記結晶の格子面法線の算出を前記測定した回折スポットの中心位置の座標に基づいて行うX線結晶方位測定方法である。
また、本発明によれば、前記に記載したX線結晶方位測定方法において、上記測定方法による測定を、被測定結晶の測定面上の複数の部位において実行することにより、当該結晶の測定面における方位分布を測定し、又は、前記被測定結晶の測定面に照射する前記特性X線の入射角度を変化することにより、前記照射点に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射するものでもよい。特に、後者の場合において、前記二次元検出器は、前記特性X線が入射角度を変える期間、前記X線の照射により結晶の格子面に対応して得られる回折スポットを蓄積または積分して検出することが好ましい。
加えて、本発明によれば、やはり上述の目的を達成するため、サブグレイン構造又はリネージ構造を持つ被測定結晶の測定面の複数の部位における結晶方位をX線を用いて測定するための装置であって:被測定結晶を搭載して水平方向に移動可能な試料搭載手段と;上記試料搭載手段上に搭載された被測定結晶の測定面に照射する特性X線を発生する手段と;各測定部位において、前記被測定結晶に対する前記特性X線発生手段からの特性X線の入射角度を被測定結晶の既知のブラッグ角に応じて設定される入射角を中心として、その周囲に所定の範囲で連続的にスキャンして、前記特性X線を前記被測定結晶の測定面に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射する手段と;各測定部位において、上記X線照射手段から被測定結晶の測定面上に照射された前記所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射された前記特性X線による回折像のスポットを検出する二次元検出手段と;各測定部位において、上記二次元検出手段により検出された回折像のスポットの中心位置の座標を測定し、当該測定した回折スポットの中心位置の座標に基づいて前記被測定結晶の測定面における結晶方位を算出する手段とを備えたX線結晶方位測定装置が提供される。
なお、本発明によれば、上記のX線結晶方位測定装置において、前記算出手段は、上記検出手段により検出された回折像のスポットを検出し、その中心点の位置を算出することにより、前記被測定結晶の測定面における結晶方位を算出するものであることが好ましい。また、本発明によれば、前記特性X線照射手段は、湾曲結晶モノクロメータを用いたものでもよく、又は、
前記特性X線照射手段は、前記照射点に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射される特性X線とするため、前記被測定結晶の測定面に照射する前記特性X線の入射角度を連続的に変化する手段を備えてもよい。加えて、本発明では、前記検出手段はその一部が可動であり、もって、そのカメラ長が可変であることが好ましく、又は、前記X線照射手段と前記検出手段は、前記試料搭載手段上に搭載された被測定結晶の測定面に対する法線方向に移動可能であることが好ましい。
以上からも明らかなように、本発明によれば、測定光学系は、特性X線を被測定結晶の測定面に対して入射角度を所定の幅で連続的に照射することで、当該特性X線による被測定結晶表面での回折条件を確実に達成し、その際、検出器などを移動する必要がなく固定のままで、その回折像を観察するだけで結晶方位を測定することが可能である。そのため、1回の結晶方位測定の時間が短く、また、多数点のマップ測定を行なっても被測定試料の各計測点における結晶方位測定の時間が短く、もって、測定にあまり時間をかけることなく、短時間で結晶方位の分布を測定することが可能な、実用的にも優れたX線結晶方位測定方法とX線結晶方位測定装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、本実施例になるX線結晶方位測定装置は、例えば、シングルドメインの結晶が得られ難く、そのため、サブグレイン構造の結晶(例えば、蛍石結晶)の方位分布を測定する装置である。
まず、添付の図1に、上記本発明の実施例になるX線結晶方位測定装置の主要部の構成を示す。
すなわち、この図1において、符号10は、装置の定盤を示しており、この定盤10の上には、その上に試料Sを搭載して互いに直交して移動可能なXテーブル21とYテーブル22とから構成される、所謂、XYステージ20が配置されている。また、上記定盤10の上には、その外形が略「門」状に形成された光学系固定壁30がその支柱31、32を固定し、もって、上記XYステージ20を跨ぐように配置されている。なお、この光学系固定壁30も、上記XYステージ20のXテーブル21やYテーブル22と同様に、例えば、パルスモータ等の駆動装置により、図中の矢印(上下:Z移動)方向に移動可能になっている。なお、図中の符号33は、上記光学系固定壁30のZ位置を校正するためのZ位置校正用ゲージを示している。また、図中の符号25は、上記XYステージ20のYテーブル22上に取り付けられた試料位置決め用のガイドを示しており、その詳細は、後に説明する。なお、これらの全体は、図示しない防X線カバーにより覆われている。
そして、図1にも明らかなように、上記X線結晶方位測定装置では、その測定光学系は、特性X線(固有X線)の発生源であるX線発生装置50と、これにより発生されるX線を平行なX線にするコリメータ51と、例えば、二次元(面状)のCCDにより構成される高感度二次検出器(X線高感度TV)60とにより構成されている。なお、例えば、上記特性X線としてKα線を用い、また、コリメータ51は、例えば、0.3mmφ〜0.5mmφ程度のダブルピンホールコリメータである。
これらは、所謂、スウィング機構により、上記光学系固定壁30上に固定配置されたウォームホイール34上に、揺動(スウィング)可能(即ち、図にも明らかなように、試料Sの表面上のX線の照射位置を中心としてその回転方向に移動可能)に取り付けられている。このスウィング機構は、より具体的には、上記光学系固定壁30に取り付けたウォームホイール34を挟持する回転板35を備えており、上記特性X線の発生源であるX線発生装置50とコリメータ51とは、この回転板35上に固定されている。また、この回転板35には、ウォーム軸36と共に、駆動モータ37が取り付けられており、この駆動モータ37の回動に伴うウォーム軸36の回転により、θ(X線の入射角度=ブラッグ角:被測定試料の結晶の種類と格子面に応じて適宜設定される)を中心として、その周囲に+δθ〜−δθ(δθ:数度程度)の範囲で連続的にスキャンすることが可能となっている(図に矢印で示す)。
X線源−コリメータの出口距離は200〜250mmであり、さらに、試料Sまでの距離は300mm程度である。また、X線通路には、Niフォイル(薄膜)からなるKβカットフィルタが配置されており、擬似的にKαに単色化している。カメラ長を長くすると、方位を測定する精度が向上するが、大きな方位ずれが生じると、検出面から外れてしまい、計測が出来ない。一方、カメラ長を短くすると、大きな方位ずれにも対応することができる。そのため、試料結晶の状況に応じ、適宜のカメラ長を設定する。
他方、高感度二次検出器60は、上記コリメータ51から出射した特性X線が試料Sの測定面上で回折されて得られる回折スポットを捕らえるように、すなわち、その計測面に対する法線が、やはり、上記試料Sの測定面に対して等角度θを形成するように配置されている。なお、この高感度二次検出器60は、やはりパルスモータ等の駆動装置によって図中の矢印方向に自在に移動できるようになっている。すなわち、かかる構成によれば、カメラ長L(図7を参照)は可変(スライド可能)であり、その可変範囲は、例えば、100〜300mm程度である。このように、カメラ長Lが可変な構造によれば、上記高感度二次検出器60により、特性X線により得られる回折像、特に、その中心のスポットを検出するのに便利である。また、上記の装置を汎用の装置とする場合には、ここでは図示しないが、上記二次検出器(X線高感度TV)60をも、上記と同様、例えば、スウィング機構等の回転設置機構を利用して取り付けることにより、出射角(=入射角)θを被測定試料の結晶の種類と格子面に応じて、適宜、設定可能とすることもできる。
また、図中の符号90は、コントロールPC(CPU)を示しており、その一部には、例えばハードディスクドライブ等の記憶装置を備えており、当該記憶装置に本装置の各部の制御や測定を実行するための各種のソフトウェアを格納しており、又は、得られた画像や計測結果等をその一部に格納することも可能である。また、このコントロールPC90は、上記高感度二次検出器60により得られた回折像(特に、その中心部のスポット)を操作者に表示するためのディスプレイ装置92、更には、キーボード93やマウス94等の入力装置、そして、図示しないが、プリンター等の出力装置を備えている。加えて、このコントロールPC90は、図中のX−Yステージ制御装置95、及び、Zステージ制御装置96を介して、上記XYステージ20のXテーブル21やYテーブル22の位置、そして、Zステージの位置を、更には、高感度二次検出器60のカメラ長LやX線発生装置50や上記スウィング機構の駆動モータ37の回転をも制御している。
次に、添付の図2には、上記高感度二次検出器60の具体的構成の一例が示されている。すなわち、この検出器60は、そのX線入射側には、入射X線により発光するシンチレータ61、シンチレータ上に得られた回折像を増倍するI.I(イメージ・インテンシファイヤー)62が設けられており、さらに、このI.Iで増倍された光が、その後方に配置されたカップリングレンズ63により二次元(例えば、20mm×20mm程度の面状)のCCD装置64上に入射結像され、電気信号に変換される。なお、この図2において、符号65は、上記I.Iの電源を示しており、また、コントローラは、上記図1で示したコントロールPC(CPU)90により構成されている。そして、このコントローラは、CPU画像取り込みボード66と共に、例えば、上記図1の記憶装置91内に格納されているコントロールソフトウェアを利用して、上記CCD上に形成された画像を取り込み、同時に、そのビデオモニタ92(図1のディスプレイ装置)上に取り込んだ画像を表示する。
以下においては、上記にその構成を説明した上記X線結晶方位測定装置による、結晶の方位分布を測定する原理、及びその方法について詳述する。
1.測定原理
1.1 測定
本装置の測定原理は、測定に利用するX線として、特に、特性X線による回折を利用することであり、例えば、CCDをベースとした高感度二次検出器を採用し、そして、この高感度二次検出器で捕らえた回折スポットを検出し、その位置より格子面法線の方向を算出する(面方位が決定される)ことである。なお、高感度二次検出器により回折スポットを検出することにより、回折線の方向ベクトルを求める。なお、ここでは、取り扱う結晶としては、例えば、面方位がほぼ(111)に平行に加工された結晶であるが、その他、(100)、(110)の場合にθの設定角を変更することにより対応可能である。そして、本発明では、方位を測定する試料面に照射する上記特性X線を、そのブラッグ角θのまわりに所定の幅だけ振って、所定の格子面で、ブラッグ条件を満足させる。この時に得られる回折スポットは、特性X線なので強度は強い。そこで、高感度二次検出器により回折スポットを検出し、その中心位置を自動ピークサーチ(例えば、得られた画像の二値化処理)により算出することが出来る。
添付の図3により、上記測定の原理図を示す。図の(xyz)直交座標系において、方位が測定される試料面は、そのxy平面と一致するよう配置される。一方、入射する特性X線はyz平面内にあり、かつ、上記試料面原点に照射されると共に、試料面に対してブラッグ角θのまわりに±δθだけスウィングする。その結果、入射特性X線は、このスウィング動作中に角ωで、ほぼ試料面に平行な格子面でブラッグ条件を満足し、一瞬だけ回折する。この回折像は、同じくyz平面上にあってブラッグ角θの射出方向に配置された二次元検出器の受光面で捕らえられる。より具体的には、この二次元検出器を構成するCCDは、蓄積モードでドライブ(駆動)されており、上記角ωによるスウィングの一方の端(一方の側での最大値)で蓄積動作を開始し、他方の一端(その反対側での最大値)で蓄積動作を停止して、画像の読み取りを行なう。なお、このスキャンは1回だけで十分であり、そのため、測定のための時間が短縮される。
この図3からも明らかなように、回折線方向ベクトルkは、上記二次元検出器の受光面における回折像の位置から求めることが出来る。一方、ベクトルkは、yz平面内にあること及び上記ベクトルkとのなす角が2θであるとの条件から決定される。そして、この図3に示したベクトルについて、以下に説明するような簡単なベクトル計算を行なうことによれば、格子面法線ベクトルVとして計算されることとなる。
1.2 面方位の表現
添付の図4を参照し、面方位は、格子面法線ベクトルVを単位ベクトルに変換した後、その成分であるVx,Vy,Vz及び図に示す方位角α,βにより表現される。ここで、角αは、試料面法線(z軸)と格子面法線とのなす角(ミスオリエンテーション)であり、以下の式で計算される。
Figure 0004563701
また、角βは、格子面の傾きの方向であり、格子面法線のxy平面(試料面)投影線とx軸とのなす角度により、次式で計算することが出来る。
Figure 0004563701
なお、ここで、上記式における「sqrt」は、平方根を表す。
また、添付の図5に示すように、特に、グレイン構造結晶における結晶粒子間の格子面法線のなす角δijも方位のバラツキ(モザイク幅:mosaicity)を示す値としてViとVjの内積により、次式で計算することが出来る。
Figure 0004563701
1.3 面方位の計算
上記の格子面法線ベクトルVは、次の手順で求められる。なお、ここでの計算は、単位ベクトルにより取り扱う。
まず、添付の図6において、入射X線ベクトルkは、その入射角をωとすると、直交座標系(xyz)では以下のように示される。
Figure 0004563701
ここで、角度ωは、今のところ未知である。そこで、yz平面内で、ブラッグ角θを中心にしてそのまわりに±δθだけスウィングする。この時、回折条件が満たされた瞬間のみ、特性X線である入射X線が回折X線を生じることとなり、これが図において回折X線方向ベクトルkとして示されている。
次に、添付の図7に示すように、回折X線方向ベクトルkは、カメラ長をL、ラウエ像の検出器面における座標を(X,Y)とすると、直交座標系(XYZ)では以下のように与えられる。
Figure 0004563701
さらに、上記回折X線方向ベクトルkを(xyz)系で表すと、以下の式で与えられる。
Figure 0004563701
そして、上記の回折条件よりωを決定し、ベクトルkを具体化する。ここで、回折条件は、ベクトルkとベクトルkとのなす角度が2θであることにより、以下の式により与えられる。
Figure 0004563701
そして、sinω≡SWとおいてまとめると、以下の式が得られる。
Figure 0004563701
そこで、これを解くと以下の式のようになる。
Figure 0004563701
ここで、SW>より、+符号を採用し、また、次式の関係からベクトルkを決定する。
Figure 0004563701
以上より、格子面法線ベクトルは、以下の式により計算される。
Figure 0004563701
2.測定手順
2.1 試料の取り付け
まず、その表面における方位分布を測定する試料である結晶(被測定結晶)Sを、上記X線結晶方位測定装置のXYステージ20上に配置する。この試料結晶Sは、通常、例えば、上記の図4にも示したように、外形、略円筒又は円盤形状を有しており、そこで、添付の図8にも示すように、上記XYステージ20上にその原点に向かって直交するX軸及びY軸に沿って設けられた、所謂、突き当て基準ガイド25、25に対し、その側面を突き当てることによって位置決めを行なう。なお、その試料サイズは、上述した蛍石の場合、大きいものでは、400mmφ(厚さ100mm)程度のものが計測され、また、小さなものでは、所謂ウェハー状のものが考えられ、その最小値は10mmφ(厚さ0.5mm)程度である。なお、いずれにしても、上記した突き当て基準ガイド25、25を利用することにより、試料の大きさ(大小)にかかわらず、共通に、最適な位置決めを行なうことができる。
2.2 マップ測定
続いて、上記の試料サイズに応じて、上記XYステージ20を移動しながらマップ測定を行なうために、X軸及びY軸方向のストロークとX軸及びY軸方向のメッシュサイズを、被測定試料の径などを考慮しながら決定する。例えば、大きい試料では、その移動のストロークは410mm程度、また、その分解能は、例えば、0.02mm程度である。メッシュサイズは、数mm〜数十mmに設定される。なお、これらストロークやメッシュサイズの決定は、上記入力装置であるキーボード93等により必要なデータをコントロールPC90に入力することにより行なわれる。また、この時、結晶の径をも入力することが好ましく、加えて、上記試料の大きさ、特に、その厚さに応じて、上記光学系固定壁30上に固定配置された測定光学系の位置をも、Z軸方向に移動して調整する。
次に、上記装置を動作させて、試料表面における方位分布の測定を実行する。すなわち、図9(a)にも示すように、上記で設定されたストロークに沿って上記XYステージ20をそのX軸、Y軸に沿って、順次移動しながら、各測定点における格子方位を測定する(図9(b)を参照)。その後、測定結果を以下のようにして表示する。
2.3 測定結果の表示
上記の測定の後、測定結果は、ディスプレイ装置92上に表示される。その際、得られた結晶方位の測定値は、上記CPU90により、例えば、数値テーブル、ヒストグラム表示、マップ図表示、分布図表示等の表現に編集して表示することが可能である。
ここで、添付の図10〜12により、上記したX線結晶方位測定装置において、入射X線である特性X線を取り出して被測定試料である結晶の表面に照射する入射光学系の具体的な例について説明する。
まず、添付の図10には、平面結晶モノクロメータを使用した構成の一例を示している。図において、符号101は、X線を発生するX線管球を示しており、このX線管球101から照射されたX線は、モノクロメータハウジング102の内部に所定の角度で取り付けられた平面結晶モノクロメータ103の表面に照射される。その結果、所定の波長のX線成分だけが平面結晶モノクロメータ103の表面で反射し、その後、上記モノクロメータハウジング102に取り付けられたコリメータ104を介して、試料の表面に特性X線として照射される。これにより、例えば、特性X線であるKα1がけを分離して取り出すことが出来る。なお、このような構成の入射光学系は、上記した回転板35に取り付けられ、そのスウィング機構の働きによりブラッグ角θのまわりに±δθだけスウィングする。
また、添付の図11には、上記の平面結晶モノクロメータに代えて、二枚の平行に配置された平面結晶モノクロメータ103’、103’を備えた、所謂、チャンネルカットモノクロメータを備えた、上記入射光学系の他の構造例を示している。なお、このような構成の入射光学系も、上記と同様に、上記した回転板35に取り付けられ、そのスウィング機構の働きによりブラッグ角θのまわりに±δθだけスウィングする。
さらに、添付の図12には、上記の構成とは異なり、湾曲結晶モノクロメータ105を用いた入射光学系の構造を示している。この湾曲結晶モノクロメータを用いた入射光学系では、図からも明らかなように、X線管101から照射された所定の発散角のX線は、その表面が湾曲された湾曲結晶モノクロメータ105上に照射され、所定の波長のX線成分だけが反射されると共に、その湾曲表面により収束される。そこで、この入射光学系では、この湾曲結晶モノクロメータ105により形成される特性X線の収束点に試料を配置する。また、図において、符号106は、特性X線の幅(照射野)を制限するための幅制限スリットである。
すなわち、上記の湾曲結晶モノクロメータを用いた入射光学系によれば、上記の図からも明らかなように、常に、試料に照射する上記特性X線を、常に、その(収束X線の)発散角だけスウィングしているのと等価であり、そのため、上記の例とは異なり、スウィング機構による入射光学系のスウィング動作は不要となり、特に、計測時間の短縮化には好適である。なお、この例では、X線源は0.1mm程度であり、その収束点の大きさも同程度である。また、0.1〜0.2mm程度の幅制限スリット106を用いて試料の上のX線照射野を制限している。加えて、上記湾曲結晶は、例えば、α−Quartz, Ge, Siなどで作られる。
このように、本発明の一実施例になるX線結晶方位測定装置、及び、かかる装置における結晶方位測定方法によれば、特性X線と二次元検出器とを採用するものである。その際、上記の実施の形態では、被測定試料である結晶の表面に照射する特性X線を、一度、そのブラッグ角θのまわりに±δθだけ振るだけで、又は、そのままでも(例えば、上記図12に示した入射光学系を使用した場合)格子面法線方向を算出することが出来る。他方、測定光学系は固定のままで良い。具体的には、CCDをベースにした高感度の二次元検出器により、格子面に対応した回折スポットを検出し、その位置により格子面法線方向を算出する(面方位を決定する)ことにより実現される。
そして、試料表面における結晶方位の分布を得るために、上記XYステージ20を移動しながら、各測定点において、数秒程度の積分時間により、上記高感度二次検出器60により得られた画像を取り込む。なお、この積分は、上記のCCDカメラでは、CCDオンチップ積分により行なうことが出来る。その後、この取り込まれた画像は、自動ピークサーチにより、その重心が求められ、さらに、上述した計算式によって面方位が計算されることとなる。以上の測定を、試料表面に設定した測定範囲全体において繰り返すことにより、各部位における結晶方位を、メッシュ状のマップとして測定することが可能となる(図9(b)を参照)。
なお、上記装置により実際に試料の結晶方位を測定した結果によれば、X、Y軸の移動をも含めた測定時間は、1点当り、約2〜3秒の短時間で面方位を測定することが可能であった。これにより、結晶方位測定の単位時間(1測定点での方位測定)の短縮を実現することが可能となる。そのため、特に、多数点における方位を測定するマップ測定を行なっても、その測定時間があまり掛からず、そのため実用的にも好適なX線結晶方位測定装置を得ることが出来た。
本発明の一実施の形態になる、X線結晶方位測定装置の概略構造を示す図である。 上記本発明のX線結晶方位測定装置における高感度二次検出器の詳細構造を示す断面図である。 上記X線結晶方位測定装置による結晶方位の測定の原理を説明する説明図であり、格子面法線ベクトルを説明するための図ある。 やはり上記結晶方位の測定の原理を説明する説明図であり、格子面の傾き角αと傾きの方向を示すβを示す図である。 サブグレイン構造結晶における2つの結晶粒子間の格子面法線なす角を説明する図である。 上記格子面法線ベクトルの求め方(diffractometer法)を説明する図である。 上記回折X線方向ベクトルを(XYZ)系で表した場合の図である。 上記X線結晶方位測定装置における試料の取り付け方法を示す図である。 上記X線結晶方位測定装置におけるマップ測定を説明するための図である。 上記X線結晶方位測定装置における入射光学系の具体例を示す図である。 やはり、上記X線結晶方位測定装置における入射光学系の他の具体例を示す図である。 上記X線結晶方位測定装置における、スウィング機構を用いない入射光学系の具体例を示す図である。
符号の説明
20 XYステージ
30 光学系固定壁
34 ウォームホイール
35 回転板
36 ウォーム軸
37 駆動モータ
50 X線発生装置
51 コリメータ
60 高感度二次検出器
90 コントロールPC(CPU)
92 ディスプレイ装置
101 X線管
105 湾曲結晶モノクロメータ
106 幅制限スリット

Claims (6)

  1. XYステージ上に被測定結晶を搭載し、当該被測定結晶の測定面上方から被測定結晶の測定面の複数の部位にX線を照射し、当該X線の照射により結晶の格子面に対応して得られる回折スポットを二次元検出器で検出し、当該検出した回折スポットの中心位置の座標を測定してサブグレイン構造又はリネージ構造を持つ結晶の格子面法線を算出するX線結晶方位測定方法において、
    各測定部位において、前記被測定結晶の測定面に照射するX線を特性X線とし、前記被測定結晶に対する当該特性X線の入射角度を被測定結晶の既知のブラッグ角に応じて設定される入射角を中心として、その周囲に所定の範囲で連続的にスキャンし、もって、前記特性X線を前記被測定結晶の測定面の照射点に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射すると共に、前記結晶の格子面法線の算出を前記測定した回折スポットの中心位置の座標に基づいて行うことを特徴とするX線結晶方位測定方法。
  2. 前記請求項1に記載したX線結晶方位測定方法において、前記二次元検出器は、前記特性X線が入射角度を変える期間、前記X線の照射により結晶の格子面に対応して得られる回折スポットを蓄積または積分して検出することを特徴とするX線結晶方位測定方法。
  3. サブグレイン構造又はリネージ構造を持つ被測定結晶の測定面の複数の部位における結晶方位をX線を用いて測定するための装置であって:
    被測定結晶を搭載して水平方向に移動可能な試料搭載手段と;
    上記試料搭載手段上に搭載された被測定結晶の測定面に照射する特性X線を発生する手段と;
    各測定部位において、前記被測定結晶に対する前記特性X線発生手段からの特性X線の入射角度を被測定結晶の既知のブラッグ角に応じて設定される入射角を中心として、その周囲に所定の範囲で連続的にスキャンして、前記特性X線を前記被測定結晶の測定面に対して所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射する手段と;
    各測定部位において、上記X線照射手段から被測定結晶の測定面上に照射された前記所定の回折条件を満足する入射角度になるように照射された前記特性X線による回折像のスポットを検出する二次元検出手段と;
    各測定部位において、上記二次元検出手段により検出された回折像のスポットの中心位置の座標を測定し、当該測定した回折スポットの中心位置の座標に基づいて前記被測定結晶の測定面における結晶方位を算出する手段とを備えたことを特徴とするX線結晶方位測定装置。
  4. 前記請求項3に記載したX線結晶方位測定装置において、前記特性X線照射手段は、湾曲結晶モノクロメータを用いていることを特徴とするX線結晶方位測定装置。
  5. 前記請求項3に記載したX線結晶方位測定装置において、前記検出手段はその一部が可動であり、もって、そのカメラ長が可変となっていることを特徴とするX線結晶方位測定装置。
  6. 前記請求項3に記載したX線結晶方位測定装置において、前記X線照射手段と前記検出手段は、前記試料搭載手段上に搭載された被測定結晶の測定面に対する法線方向に移動可能であることを特徴とするX線結晶方位測定装置。
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