JP3754612B2 - 集合住宅 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物中央部にコア又はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置した筒状の集合住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物中央部にコア(エレベータ、階段等の共用部分)又はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置した筒状の集合住宅は、高層の建物を構築するのに適している。建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置することにより、採光、通風、眺望に優れた居住空間が得られる。
純ラーメン構造による従来の建物の基準階の平面図を図14(a)に示す。6m前後のスパンで格子状に柱90、梁91が配置され、柱、梁が多く存在する。このため、広く開放的な居住空間を形成することができない。プランニング及び設備配管ルートは制約され、住戸及び設備の更新性(リフォーム、配管の交換等)は高くない。
【0003】
純ラーメン構造を改良した、ダブルチューブ架構による建物の基準階の平面図を図14(b)に示す。純ラーメン構造に比べ、住戸ゾーンの柱を少なくすることができるものの、依然として、住戸ゾーンに柱90及び梁91が多く存在する。建物中央部92の外側において、柱90や梁91,91aで周囲が区画される床スラブの1ブロック93は長方形をなし、その短辺が6m程度の小スパンで連設されている。建物、特に筒状の集合住宅において、建物の角部に位置する住戸は、二方向に視野が開け、眺望に優れるため、一般にその商品価値は高いが、角部の住戸ゾーンに梁91aが存在するため、住戸配置、間取り等のプランニングの自由度、将来の更新性は制約を受けざるを得ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術における不都合を考慮してなされたもので、建物の角部の住戸ゾーンに広く開放的な居住空間を形成し、居住性、プランニングの自由度、将来の更新性に優れた筒状の集合住宅を提供すること、限られた階高において空調配管や排水管等の設備ルートを適正に確保しつつ、天井高さをできるだけ大きくすること等にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1) 建物中央部にコア又はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置した平面視多辺形の筒状の集合住宅であって、
建物中央部と建物外周部との間に形成される床スラブを、建物中央部の角部と、建物中央部に対向する建物外周部の辺部とを連結する梁部材によって、角部ブロックと中間部ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建物内周側の角部が建物中央部の角部に位置するように、大スパン床スラブによって形成し、
角部ブロックの住戸ゾーンを無柱・無梁の室内空間となし、
角部ブロックと中間部ブロックとに区画される床スラブは、建物中央部と、建物外周部と、これらを連結する梁部材とによって支持され、前記床スラブは、建物外周部側に位置する外周床スラブと、建物中央部側に位置し、外周床スラブよりも天端レベルを低く形成した内周床スラブとからなり、内周床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部によって段差を設けて一体化し、スラブ連結部を建物の周方向に沿って筋状に延設し、
スラブ連結部の断面を、所定の断面幅と、内周床スラブのスラブ厚さ及び段差を用いた断面高さとで形成し、スラブ連結部の断面内、長さ方向にPC鋼材を配線して、プレストレスを導入し、
角部ブロックにおいて、スラブ連結部の断面内に配置されたPC鋼材は、平面視L字形の屈曲スラブ連結部で屈曲することなく、PC鋼材の定着部は、屈曲スラブ連結部の外周側で外周床スラブのコンクリート断面内に埋設され、PC鋼材軸線は、角部ブロックの平面形において十字形に交差し、十字形に交差するPC鋼材軸線に沿って平面視十字形の分布荷重として作用する吊り上げ力によって下向きの鉛直荷重を軽減している、集合住宅である。
【0006】
本発明は、さらに次のような構成を備える。
(2) スラブ連結部の断面形状は、断面幅を断面高さよりも大きくした横長の矩形状をなし、かつスラブ連結部の下端と内周床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成した。
(3) 角部ブロックを、建物外周部の辺部と略直交する2本の梁部材によって略正方形に形成し、平面視略四辺形の建物の四隅に配置した。
(4) 建物中央部と建物外周部との間で、住戸ゾーンは無柱空間に形成されている。
なお、建物中央部と建物外周部とを連結する梁部材の断面内、長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入し、該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中央部において下方に膨らむ弓なりに配線され、床スラブに対して吊り上げ力を生じさせている構成を採用し得る。該構成により、大スパンの床スラブによって、梁、柱が少なくなるにもかかわらず、梁部材によって建物中央部と建物外周部とを結合して、建物の変形を抑制し、充分な躯体性能と優れた耐久性を発揮する。梁手段の梁成を小さく形成することができる。
また、梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の定着部を、スパン端部近傍の梁部材の断面内に設ける構成を採用することにより、地震時に、建物中央部と建物外周部とをつなぐ梁部材が、スパン端部で断面降伏して降伏ヒンジを形成しても、PC鋼材の両端の定着部は降伏ヒンジ発生位置よりスパン中央側に配置されているので、PC鋼材のプレストレスは減少することがなく、床などの鉛直荷重を確実に支持することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
<実施例1>
図1は本発明に係る集合住宅を構成する建物1の骨組を示す側面図、図2は同建物1の基準階の平面図である。
図1に示すとおり、建物1は、多数階積層されて塔状をなす高層の地上部2と、これを支持する基礎構造部3からなる。地上部2の塔状比(=構造物の最高高さ/転倒有効スパン長さ)が大きく、その正面形状は縦長の略矩形である。建物1は、建物中央部10、建物外周部20、及び建物中央部10と建物外周部20とを連結する梁部材30を備えている。
【0008】
建物中央部10を構成する骨組には、図1に示すとおり、K形(逆V字形)をなすように配置された制振ブレース13を集中的に設けている。また、建物1の屋上にはハットトラス4が、建物中央部10と梁部材30の上に位置するように平面視井桁状に設けられており、耐震性能を確保している。
【0009】
図2に示すとおり、建物1は、平面視略正方形に形成されている。建物1は、建物中央部10内にコア(エレベータ、階段等の共用部分)又はボイドを配置した筒状をなす。この実施例では、建物中央部10にコア14を配置している。建物中央部10の周りに共用廊下15、共用廊下15の周りに建物外周部20に沿って住戸ゾーン17が配置されている。符号16は共用廊下15と住戸ゾーン17を仕切る壁である。建物中央部10と建物外周部20との間に形成される床スラブ40に、共用廊下15及び住戸ゾーン17が配置されている。建物の角部1aはテーパ状に面取りされているので、三方向に視野が開け、良好な眺望、採光を実現している。
【0010】
建物中央部10は、柱11,11a及び梁12により構成されている。建物外周部20は、外周柱21,21a及び梁22により構成されている。建物中央部10・建物外周部20はラーメン骨組が好ましいが、限定されるものではない。
【0011】
建物中央部10と建物外周部20との間に形成される床スラブ40は、建物中央部10の角部10a(柱11)と、建物中央部10に対向する建物外周部20の辺部20a(外周柱21)とを連結する梁部材30,30によって、角部ブロック40aと、中間部ブロック40bとに区画されている。角部ブロック40aは建物1の角部に位置し、建物1の四隅に配置され、中間部ブロック40bは建物1の辺部に位置する。そして、角部ブロック40aを、その建物内周側の角部40a−aが建物中央部10の角部10aに位置するように、大スパン床スラブによって形成している。これによって、角部ブロック40aの住戸ゾーン(角部ブロック40aに形成される住戸ゾーン全部)を無柱・無梁の室内空間となしている。
【0012】
梁部材30,30は、建物外周部20の辺部20aと略直交するように、建物中央部10の角部10a(柱11)と、建物中央部10に対向する建物外周部20の辺部20a(外周柱21)とを連結しており、角部ブロック40aを、2本の梁部材30,30によって略正方形に形成している。
【0013】
角部ブロック40a,40aの間に、略正方形の中間部ブロック40bが配置されている。中間部ブロック40bも、角部ブロック40aと同様に、略正方形の大スパンスラブによって形成されており、中間部ブロック40bの住戸ゾーンも無柱・無梁の室内空間となっている。全体として、建物中央部10と建物外周部20との間で、住戸ゾーン17(及び共用廊下15)は無柱空間に形成され、建物の周方向(隣り合う住戸を横断する方向)に伸びるもない。したがって、柱、梁、壁による制約が少なく、間取り及び住戸配置等のプランニングの自由度、将来の更新性を高めることができる。
【0014】
梁部材30,30の断面内、長さ方向にはPC鋼材が配線され、プレストレスを導入している(図示省略)。該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中央部において下方に膨らむ弓なりに配線され、床スラブに対して吊り上げ力を生じさせている。梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の定着部は、スパン端部近傍の梁部材の断面内に設けられている。すなわち、梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の定着部は、地震時に梁部材のスパン端部で降伏ヒンジが形成される範囲よりも、スパン中間部側に設けられている。これについては後で説明する。
【0015】
建物中央部10と建物外周部20との間に形成され、これらを結合するとともに、角部ブロック40aと中間部ブロック40bとに区画される床スラブ40は、建物中央部10と、建物外周部20と、梁部材30とによって支持される。床スラブ40は、建物外周部20側に位置する外周床スラブ43と、建物中央部10側に位置し、外周床スラブ43よりも天端レベルを低く形成した内周床スラブ41(小点群ハッチングで示す部分)とからなっている。内周床スラブ41と外周床スラブ43とは、建物中央部10と建物外周部20との間の中央域において、スラブ連結部50(斜線ハッチングで示す部分)によって段差を設けて一体化されている。スラブ連結部50は、建物1の周方向に沿って筋状に延設されている。建物中央部10の外側において、内周床スラブ41、スラブ連結部50、外周床スラブ43の順で配置され、夫々が平面的に連続しており、環状に形成されている。角部ブロック40aの建物外周部20側にスラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブ43が形成される。
【0016】
さらに、床スラブ40を構成する中間部ブロック40b及び角部ブロック40aについて詳細に説明する。
図3に、中間部ブロック40bの拡大平面図を示す。図中、L1は建物内周部10の柱11と建物外周部の柱21間のスパン(長さ)、L10は住戸ゾーン17におけるスラブ長さ、L11は外周床スラブ43の長さ(スラブ連結部50を除く)、L12は住戸ゾーン17における内周床スラブ41の長さ、L13は共用廊下15の幅を示す。S1は中間部ブロック40bの間口方向(外周柱21,21間)のスパン(長さ)、S11は外周柱21,21a間のスパン(長さ)を示す。
【0017】
図4に、床スラブ40の断面(図3の4A−4A断面図)を示す。図5にスラブ連結部50近傍の断面を示す。内周床スラブ41の上面に上部段差D1が形成され、外周床スラブ43の下面に下部段差D2が形成される。スラブ連結部50は、上部段差D1、下部段差D2で両側が区画された幅Bを有する。また、スラブ連結部50は、内周床スラブ41のスラブ厚さT1及び上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを有する。この断面幅Bと、断面高さDとを有する断面形状によって曲げ材を形成する。
曲げ材とは、曲げモーメントを負担する部材をいう。構造部材を構成する断面に生じている力は、曲げモーメント、せん断力、軸方向力(軸力)に分類されるが、曲げモーメントが支配的な部材を曲げ材という。スラブ、梁は曲げ材に属する。
【0018】
スラブ連結部50の断面において、その幅Bは、厚さDよりも大きく、横長の矩形状をなしている。スラブ連結部50の天端は、外周床スラブ43の天端と一致している。スラブ連結部50の下端は、内周床スラブ41の下端と一致しているが、邪魔にならない程度(空調配管を貫通させる必要のない程度)であれば、スラブ連結部50の下端が内周床スラブ41の下端よりも張り出してもよい。
【0019】
スラブ連結部50の下端と内周床スラブ41の下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成することにより、小梁のような突出部が全くなく広くてすっきりした空間が得られる。内周床スラブ41の厚さT1と外周床スラブ43の厚さT2は必ずしも同じである必要はない。内周床スラブ41と外周床スラブ43の各スラブは、中空スラブでもよいし、通常のコンクリートスラブでもよい。
【0020】
内周床スラブ41上の空間を用いて設備機器からの排水管60が横引きされる。横引きした排水管60が接続される排水竪管61は、例えば、住戸外の入口側の共用部分(共用廊下15等)に面した位置に設けられる。住戸ゾーン17内部にはスラブ開口部を設ける形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必要がなく、排水竪管61の保守・点検及び取替えがし易いものとなる。
【0021】
外周床スラブ43は、日照、眺望、開放性に優れる主たる採光面側に位置するので、通常、居間、食堂等の主たる居室が配置される。内周床スラブ41には、主に台所、風呂、便所等の水場が配置される。勿論、入口側の内周床スラブ41の上にも居室が配置されることはあるし、外周床スラブ43の上に水場の一部が配置されることもある。共用廊下5は建物中央部10の外側、内周床スラブ41上に設けられている。
【0022】
床スラブ40の上面は、空間を形成して床板45で覆い二重床を形成し、床スラブ40の下面は空間を形成して天井板47で覆い二重天井に形成している。内周床スラブ41上の空間を用いて設備機器からの排水管60を横引きし、外周床スラブ43下の空間を用いて空調配管を設けることができる(図示省略)。住戸の床スラブ40を覆う床板45による仕上面は、内周床スラブ41上及び外周床スラブ43上の両者にわたって平坦に形成され段差がないようにするのが好ましい。これにより、バリアフリーで安全な居住空間が提供される。
スラブ連結部50における上部段差D1は、主に排水管60の横引き距離を考慮して決定される。上部段差D1を設けることによって、機能上必要な排水勾配を確保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を長くすることができる。
【0023】
外周床スラブ43位置における居室空間の天井高さh2は、内周床スラブ位置41における天井高さh1よりもほぼ下部段差D2分、立ち上げられ、天井が高く形成されている。この段差分によって、居間や食堂等の主たる居室の広く開放的な空間が確保される。
【0024】
スラブ連結部50の断面内には、部材長さ方向にPC鋼材51を配線し、プレストレスを導入している。図6に示すとおり、スラブ連結部50は、その長さ方向の両端が梁部材30,30に支持され、小梁と同様の機能を奏する。PC鋼材51は、間口方向のスパンS1中間部(スラブ連結部50の部材長さ方向のスパン中間部)において下方に膨らむ弓なりに配線されている(曲線状配置)。
スラブ連結部50のスパン端部でPC鋼材51に導入したプレストレス(図6に示す、水平力Ps)によって、スラブ連結部50の部材長さ方向に沿って、中間部ブロック40bに対して、吊り上げ力(図6に示す、上向きの鉛直力V)を生じさせている。
なお、PC鋼材51を、スラブ連結部50の下端近傍に、部材長さ方向に直線状にしてもよい。
【0025】
図7は、中間部ブロック40bの力学的構造を模式的に表した説明図(斜視図)である。中間部ブロック40bは、段差(上部段差D1、下部段差D2)を除くと、スパン(長さ)がS1、L1の四辺形をなした、1個の大スパンの床スラブを形成している。
中間部ブロック40bに加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)は、下向きの力として作用する。一方、スラブ連結部50は、曲げ材の一種である小梁として機能し、鉛直荷重(自重、積載荷重)によって生じた曲げモーメントに対して、鉄筋コンクリート造の断面耐力(鉄筋、コンクリート)で抵抗する。スラブ連結部50の部材長さ方向のスパン端部は、梁部材30,30を支点として、支持されている。さらに、スラブ連結部50のスパン端部で、PC鋼材51に導入したプレストレス(水平力Ps)によって、スラブ連結部50の部材長さ方向に沿って、床スラブに対して吊り上げ力(上向きの鉛直力V)を生じさせる。
スラブ連結部50の断面内の複数のPC鋼材51をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図7の太い1点鎖線)で表現すると、PC鋼材軸線の長さ方向は、1本の直線状軸線で表示される。この直線状軸線に沿って、吊り上げ力が、分布荷重(直線状軸線の全長に分布して作用する荷重で、単位長さ当たりの力で表す)として作用する。
鉛直荷重(自重、積載荷重)は下向きの力なので、鉛直荷重(自重、積載荷重)から吊り上げ力を控除した、実質的な鉛直荷重に対して、スラブ連結部50は、鉄筋コンクリート造の断面耐力を設定すればよい。床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)を、見掛け上、大幅に軽減し、大スパン床スラブを構成することができる。
スラブ連結部50は、内周床スラブ41の厚さT1と上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを利用しながら、幅Bは、設計上必要とされるPC鋼材51の数に応じて自由に大きな寸法に設定することができる。しかも、スラブ連結部50の下端と内周床スラブ41の下端を一致させているので、小梁のような突出部が無い。
【0026】
中間部ブロック40bの平面形状は、スパン(長さ)がS1、L1の四辺形をなした、大スパン床スラブを形成する。スパン(長さ)S1、L1のうち、長辺をLy、短辺をLxとすると、スラブ辺長比はβ(=Ly/ Lx)で定義される。この実施例では、中間部ブロック40bは、βが約1. 0程度の正方形の平面形状をなしている。大スパン床スラブは、8m以上、好ましくは9m以上、さらに好ましくは10m以上の短辺Lxを有する。大スパン(スパン長さが大きい)でありながら、β=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ(一ブロック)を、その平面形の内部に柱を設けることなく、建物中央部10、建物外周部20及び梁部材30のみで支持することができる。例えば、短辺(Lx)が10mを超える、大スパンも可能である。なお、本発明は、βは1. 5を超える床スラブにも適用することができる。
中間部ブロック40bの略正方形の平面形状とは、スラブ辺長比がβ(=Ly/ Lx)=1.0〜1.5程度の四辺形をいう。
【0027】
一般的な1住戸の2倍(2住戸分)に相当する室内空間を配置できる、大スパン(スパン長さS1)を間口方向に形成し得るので、2住戸の間の戸境壁を自由に配置し、変更することができる。1住戸の室内空間の間取りのみならず、住戸の平面形、住戸配置の多様性、融通性が格段に向上する。
従来のような、床スラブを厚くする、小梁を設ける等の手段によらずに、大スパン床スラブが得られる。
【0028】
プレストレス構造において、PC鋼材51の配線におけるライズ(下に凸な部分の高さ)に吊り上げ力は比例する。PC鋼材51を配線するコンクリート成が大きいほどライズを大きくすることができる。スラブ連結部50の厚さD(コンクリート成)は、内周床スラブ41の厚さT1・外周床スラブ43の厚さT2よりも大きいから、スラブ連結部50においてライズを大きくとることができ、効率的に吊り上げ力を生じさせることができる。スラブ連結部50の幅Bを調整してPC鋼材51の配線量を増減することにより、吊り上げ力を調整することができる。
【0029】
PC鋼材(PC鋼ストランド、PC鋼棒など)は、アンボンドPC鋼材が一般的である。しかし、他のものでもよい。例えば、樹脂が充填されたシース内にPC鋼材が内蔵されているもので、施工現場でプレストレスを導入した後に樹脂が硬化し、PC鋼材と樹脂間の付着、及び、シースとコンクリート間の付着を期待できるものでもよい。
なお、プレストレスの導入方法は、ポストテンション、プレテンションのいずれでもよい。一のスラブ構造体は、現場打ちによるものの他、プレキャストコンクリートとしてもよい。
【0030】
図8に、角部ブロック40aの拡大平面図を示す。建物1の角部1aの屈曲方向にほぼ沿うように、内周床スラブ41、外周床スラブ43、スラブ連結部50が夫々屈曲され、平面的に連続して形成されている。スラブ連結部50は、隣接する中間部ブロック40b,40bから伸びてきて角部ブロック40aで交差するが、互いにこの交差部で終止して屈曲スラブ連結部50aを形成している。角部ブロック40aの内周側角部を形成する矩形の内周床スラブ41の外周に、平面視略L字形の屈曲スラブ連結部50aが形成され、屈曲スラブ連結部50aの外周に、建物外周部20側に沿って、スラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブ43が形成される。この外周床スラブ43の上に、面積が広く、天井の高い、開放的な居室空間を設けることができる。
【0031】
図9は、図8の9A−9A断面図である。スラブ連結部50の中に配線されたPC鋼材51は交差するスラブ連結部50を超え、PC鋼材51の定着部は、屈曲スラブ連結部50aの外周側において、外周床スラブ43のコンクリート断面内に埋設されている。スラブ連結部50は、角部ブロック40aと中間部ブロック40bとに跨り連続形成されているので、これに合わせてPC鋼材51も連続配線するのが好ましい。これにより、PC鋼材51の定着部の数を減らせるので、施工性・経済性が向上する。
【0032】
図10は、角部ブロック40aの力学的構造を模式的に表した説明図(斜視図)である。角部ブロック40aは、段差(上部段差D1、下部段差D2)を除くと、スパン(長さ)がS2、L1の四辺形をなした、1個の大スパンの床スラブを形成する。
角部ブロック40aにおいて、スラブ連結部50は、その長さ方向がL字形に屈曲形成され(屈曲点Z点)、その長さ方向の端部(X1、X2点)で、梁部材30,30に支持されている。しかし、奥行き方向、間口方向共、スラブ連結部50の断面内に配置されたPC鋼材51は、屈曲点(Z点)で屈曲することなく、そのまま屈曲スラブ連結部50aの外周側において、外周床スラブ43のコンクリート断面内に埋設されている(定着点 Y1、Y2点)。スラブ連結部50の断面内の複数のPC鋼材51をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図10の太い1点鎖線)で表現すると、奥行き方向、間口方向のPC鋼材軸線は、それぞれ、長さ方向に1本の直線で表示され、角部ブロック40aの平面形において、十字形に交差する(格子状軸線)。この格子状軸線にそって、吊り上げ力(図10に示す、上向きの鉛直力V)が、分布荷重(格子状軸線の全長に分布して作用する荷重で、単位長さ当たりの力で表す)として作用する。
角部ブロック40aに加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)は、下向きの力として作用するので、鉛直荷重(自重、積載荷重)から吊り上げ力を控除した、実質的な鉛直荷重に対して、スラブ連結部50は、鉄筋コンクリート造の断面耐力を設定すればよい。
十字形に交差する(格子状軸線)PC鋼材51の吊り上げ力によって、矩形平面の内周床スラブ41の外周に、L字形平面の外周床スラブ43が形成された、大スパンの床スラブを構成することができる。
スラブ連結部50は、内周床スラブ41の厚さT1と上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを利用しながら、幅Bは、設計上必要とされるPC鋼材51の数に応じて自由に大きな寸法に設定することができる。しかも、スラブ連結部50の下端と内周床スラブ41の下端を一致させているので、外周床スラブ43の下面は、小梁のような突出部が無い、フラットな形状を有する。
PC鋼材51の定着部(定着点 Y1、Y2点)は、外周床スラブ43、梁10の範囲で自由に設定することができる。
【0033】
角部ブロック40aは、前述した中間部ブロック40bと同様、その平面形状は、スパン(長さ)がS2、L1の四辺形をなした、大スパン床スラブを形成する。スパン(長さ)S2、L1のうち、長辺をLy、短辺をLxとすると、スラブ辺長比はβ(=Ly/ Lx)で定義される。
この実施例では、角部ブロック40aは、βが約1. 0程度の正方形の平面形状をなしている。大スパン床スラブは、8m以上、好ましくは9m以上、さらに好ましくは10m以上の短辺Lxを有する。大スパン(スパン長さが大きい)でありながら、β=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ(一ブロック)を、その平面形の内部に柱を設けることなく、建物中央部10、建物外周部20及び梁部材30のみで支持することができる。例えば、短辺(Lx)が10mを超える、大スパンも可能である。なお、本発明は、βは1. 5を超える床スラブにも適用することができる。
角部ブロック40aの略正方形の平面形状とは、スラブ辺長比がβ(=Ly/ Lx)=1.0〜1.5程度の四辺形をいう。
【0034】
一般的な1住戸の2倍(2住戸分)に相当する室内空間を配置できる、大スパンを形成するので、2住戸の間の戸境壁を自由に配置し、変更することができる。1住戸の室内空間の間取りのみならず、住戸の平面形、住戸配置の多様性、融通性が格段に向上する。
従来のような、床スラブを厚くする、小梁を設ける等の手段によらずに、筒状の集合住宅の角部に大スパン床スラブが得られる。
【0035】
図11は、角部ブロック40a及び中間部ブロック40bの力学的構造を模式的に表した説明図(斜視図)である。
前記のとおり、角部ブロック40a及び中間部ブロック40bには、スラブ連結部50の断面内に配線されたPC鋼材51によって、吊り上げ力が作用する。また、前述のとおり、梁部材30,30の断面内、長さ方向にはPC鋼材が配線され、プレストレスを導入している。該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中央部において下方に膨らむ弓なりに配線されている。プレストレス(図11 Ps2)によって、梁部材30,30の断面内の複数のPC鋼材をまとめた1本の仮想のPC鋼材軸線に沿って、角部ブロック40a及び中間部ブロック40bを支持する吊り上げ力(上向きの鉛直力V2)を生じさせる。
大スパン床スラブによって、梁、柱が少なくなるにもかかわらず、梁部材30,30によって、建物中央部10と建物外周部20とを結合して、建物の変形を抑制し、充分な躯体性能と優れた耐久性を発揮する。プレストレスを導入することにより、梁部材の梁成を小さく形成することもできる。
また、梁部材30,30内に配線されたPC鋼材の両端の定着部は、スパン端部近傍の梁部材30,30の断面内に設けられている。すなわち、梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の定着部は、地震時に梁部材のスパン端部で降伏ヒンジが形成される範囲よりも、スパン中間部側に設けられている。
地震時に、建物中央部と建物外周部とをつなぐ梁部材30,30が、スパン端部で断面降伏して降伏ヒンジを形成しても、PC鋼材の両端の定着部は降伏ヒンジ発生位置よりスパン中央側に配置されているので、PC鋼材のプレストレスは減少することがなく、床などの鉛直荷重を確実に支持することができる。
【0036】
<実施例2>
図12に示す実施例2の建物1では、建物中央部10にコアではなく、ボイド18を配置している。また、角部ブロック40a,40a間に複数の中間部ブロック40b,40bを配置している。
【0037】
<実施例3>
図13に示す実施例2の建物1では、建物中央部10に、ボイド18を配置しており、また、建物中央部10と建物外周部20の外側とを連通する開口部19を設けている。さらに、梁部材30の長さ方向のスパン中央部において、柱33を設けている。
【0038】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形、付加等が可能である。本発明の集合住宅は、高層〜超高層のみならず、中低層の建物にも適用し得る。平面視四辺形の建物のみに限定されない。
【0039】
【発明の効果】
〔請求項1に係る発明〕
建物中央部と建物外周部との間に形成される床スラブを、角部ブロックと中間部ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建物内周側の角部が建物中央部の角部に位置するように、大スパン床スラブによって形成し、角部ブロックの住戸ゾーンを無柱・無梁の室内空間となしたので、建物の角部における住戸配置、間取り等のプランニングの自由度、将来の更新性が飛躍的に向上する。
筒状の集合住宅において、建物の角部に位置する住戸は、眺望に優れるためその商品価値は高いが、角部ブロックを大スパン床スラブによって無柱・無梁空間となしたため、開放的で広大な居住性に優れた住戸空間が得られ、商品価値を一層高めることができる。特に、平面視多辺形の筒状の集合住宅では、建物の角部の閉める面積(及び体積)の割合が大きくなるので、角部の商品価値を高めることによって、集合住宅全体の商品価値を格段に向上させることができる。
角部ブロックと中間部ブロックとに区画される床スラブは、建物中央部と、建物外周部と、これらを連結する梁部材とによって支持され、前記床スラブは、建物外周部側に位置する外周床スラブと、建物中央部側に位置し、外周床スラブよりも天端レベルを低く形成した内周床スラブとからなり、内周床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部によって段差を設けて一体化し、スラブ連結部を建物の周方向に沿って筋状に延設したので、内周床スラブ上に排水管を納める空間が確保され、外周床スラブ下に空調配管等を納める空間が確保される。機能上必要な排水勾配を確保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を長くすることができる。大スパン床スラブでありながら、限られた階高において、外周床スラブ位置に充分な天井高さが確保され、快適な住戸空間を形成することができる。
スラブ連結部は、所定の断面幅と、内周床スラブのスラブ厚さ及び段差を用いた断面高さとを有する断面形状によって曲げ材を形成しており、スラブ連結部の断面内、部材長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入したので、周囲が梁部材その他の構造躯体に支持された床スラブのブロックに、下向きの鉛直力(自重、積載荷重)を軽減する上向きの鉛直力(吊り上げ力)、圧縮応力が与えられ、無柱・無梁の大スパンの床スラブを効率的に構成し得る。
床スラブを厚くする手段によるものと異なり、天井高さの減少を抑えることができる。PC鋼材を複数のブロックに跨り配線することにより、定着部の個数を減らすことができる。
角部ブロックの建物外周部側にスラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブを形成したので、二方向以上に視野が開ける建物の角部(外周部)に沿って連続する、面積が広くかつ充分な天井高さを有する開放的な住戸空間が形成される。
角部ブロックにおけるスラブ連結部のPC鋼材の定着部は、平面視L字形の屈曲スラブ連結部の外周側で外周床スラブのコンクリート断面内に埋設された構成としたので、十字形に交差する(格子状軸線)PC鋼材の吊り上げ力を用いて、大スパンの角部ブロックを支持することができる。外周床スラブの下面は、小梁のような突出部が無い、フラットな形状となる。PC鋼材が弓なり配線である場合、定着部は上側にくるが、外周床スラブ内で容易に定着することができる。
【0040】
〔請求項2に係る発明〕
スラブ連結部の断面形状は、断面幅を断面高さよりも大きくした横長の矩形状をなし、かつスラブ連結部の下端と内周床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成したので、床スラブの下面への突出がなく、広くてすっきりした空間が得られる。一定の階高において、天井高さをできるだけ大きくすることができ、天井板の施工も楽である。プランニングの自由度、将来の更新性が向上する。梁や小梁を貫通させて空調配管を行う必要がなく、構造性能上及び施工上も有利である。
【0041】
〔請求項3に係る発明〕
角部ブロックを、建物外周部の辺部と略直交する2本の梁部材によって略正方形に形成し、平面視略四辺形の建物の四隅に配置したので、住戸配置、間取り等のプランニングの自由度、将来の更新性を一層向上させることができ、設計及び施工もしやすい。
【0042】
〔請求項4に係る発明〕
建物中央部と建物外周部との間で、住戸ゾーンは無柱空間に形成されており、建物の周方向(隣り合う住戸を横断する方向)に伸びる梁もない。したがって、柱、梁、壁による制約が少なく、間取り及び住戸配置等のプランニングの自由度、将来の更新性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を構成する建物1の骨組を示す側面図である。
【図2】実施例1を構成する建物1の基準階の平面図である。
【図3】中間部ブロック40bの平面図である。
【図4】図3の4A−4A断面図(建物の奥行方向の断面図)である。
【図5】図4の一部を拡大した断面図である。
【図6】図2の6A−6A断面図(スラブ連結部50の桁行方向の断面図)である。
【図7】中間部ブロック40bにおける力学的構造の説明図である。
【図8】角部ブロック40aの平面図である。
【図9】図8の9A−9A断面図である。
【図10】角部ブロック40aにおける力学的構造の説明図である。
【図11】角部ブロック40a及び中間部ブロック40bにおける力学的構造の説明図である。
【図12】実施例2を構成する建物1の基準階の平面図である。
【図13】実施例3を構成する建物1の基準階の平面図である。
【図14】従来の集合住宅における基準階の平面図である。
【符号の説明】
1 建物
2 地上部
10 建物内周部
10a 建物中央部10の角部
11,11a 柱
12 梁
14 コア
15 共用廊下
17 住戸ゾーン
18 ボイド
20 建物外周部
20a 建物外周部20の辺部
21,21a 柱
22 梁
30 梁部材
40 床スラブ
40a−a 角部ブロック40aの建物内周側の角部
41 内周床スラブ
43 外周床スラブ
50 スラブ連結部
51 PC鋼材
B スラブ連結部50の幅
D スラブスラブ連結部50の厚さ
D1 上部段差
D2 下部段差

Claims (4)

  1. 建物中央部にコア又はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置した平面視多辺形の筒状の集合住宅であって、
    建物中央部と建物外周部との間に形成される床スラブを、建物中央部の角部と、建物中央部に対向する建物外周部の辺部とを連結する梁部材によって、角部ブロックと中間部ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建物内周側の角部が建物中央部の角部に位置するように、大スパン床スラブによって形成し、
    角部ブロックの住戸ゾーンを無柱・無梁の室内空間となし、
    角部ブロックと中間部ブロックとに区画される床スラブは、建物中央部と、建物外周部と、これらを連結する梁部材とによって支持され、前記床スラブは、建物外周部側に位置する外周床スラブと、建物中央部側に位置し、外周床スラブよりも天端レベルを低く形成した内周床スラブとからなり、内周床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部によって段差を設けて一体化し、スラブ連結部を建物の周方向に沿って筋状に延設し、
    スラブ連結部の断面を、所定の断面幅と、内周床スラブのスラブ厚さ及び段差を用いた断面高さとで形成し、スラブ連結部の断面内、長さ方向にPC鋼材を配線して、プレストレスを導入し、
    角部ブロックの建物外周部側にスラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブを形成し、
    角部ブロックにおいて、スラブ連結部の断面内に配置されたPC鋼材は、平面視L字形の屈曲スラブ連結部で屈曲することなく、PC鋼材の定着部は、屈曲スラブ連結部の外周側で外周床スラブのコンクリート断面内に埋設され、PC鋼材軸線は、角部ブロックの平面形において十字形に交差し、十字形に交差するPC鋼材軸線に沿って平面視十字形の分布荷重として作用する吊り上げ力によって下向きの鉛直荷重を軽減している、集合住宅。
  2. スラブ連結部の断面形状は、断面幅を断面高さよりも大きくした横長の矩形状をなし、かつスラブ連結部の下端と内周床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成した、請求項に記載の集合住宅。
  3. 角部ブロックを、建物外周部の辺部と略直交する2本の梁部材によって略正方形に形成し、平面視略四辺形の建物の四隅に配置した、請求項1又は2に記載の集合住宅。
  4. 建物中央部と建物外周部との間で、住戸ゾーンは無柱空間に形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の集合住宅。
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