JP3558283B2 - 集合住宅の床スラブ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集合住宅の床スラブ構造に関する。
【0002】
【発明の背景】
限られた建物高さにおいて所要の住戸数を確保するためには、できるだけ多くの階数を設けることが必要である。そうすると階高は限られたものとなる。
一定の階高において、天井高さをできるだけ大きくし、室内に梁や柱が突出するのを避けることにより、開放的な空間が得られ、居住性が向上する。
開放的な空間を形成して居住性を向上させるとともに、プランニングの自由度を高めるためには、大スパンの床スラブ構造が望ましい。
また、構造体の耐久性及び設備の更新性に優れた建物が要求されている。
【0003】
【従来の技術】
従来の一般的な集合住宅の基準階における奥行方向(はり間方向)の断面構成を図14に示す。図14において、符号1は所要の間隔をおいて直立する柱、2は床スラブ、3は住戸空間、4は住戸の入口(玄関)、5は住戸の入口側に設けられる共用廊下、6は住戸の主たる採光面側に設けられるバルコニー、7は窓(開口)である。
主たる採光面側と入口側との間(奥行方向)のほぼ中央部に、小梁9が設けられ、床スラブ2を支えている。符号10は梁である。
外気をとりいれやすく、日照、眺望、開放性に優れる主たる採光面側(通常、南側)に、居間、食堂等の主たる居室が配置される。主たる採光面側と入口側との間の中央部ないし入口側に、台所、風呂、便所等の水場が配置される。水場からの排水横枝管11は、住戸内部に設けられたパイプシャフト内の排水竪管(PS)12に接続されている。排水横枝管11には勾配が必要なので、横引きする距離を大きくすると床下ふところ寸法(高さ)が増大し、天井高さが減少することになるため、横引き距離を抑えているものである。
スラブ2の下で、小梁9を貫通させて空調配管が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の集合住宅においては、小梁9が室内に大きく突出しており、プランニングの自由度、将来の更新性が制限される。また、突出した小梁9を貫通させて空調配管を行うのは、構造性能上及び施工上好ましいものではない。小梁9を無くし、床スラブを厚くすることも考えられるが、そうすると、天井高さが小さくなる。また、排水竪管12が住戸内の専有部分を貫通しているため、保守・点検及び取替えが容易でない。
そして、従来、大スパンの床スラブ構造を得るには、床スラブを厚くして床スラブ全体にPC鋼材を配置したアンボンドプレレストレス構造にするか、あるいは小梁の設置数を増やすか、断面高さ(梁成)を大きくする等の必要があった。
しかし、上述の如く床スラブを厚くすると天井高さが小さくなり、また、小梁を設けると、開放性を損ない居住性等を低下させるので好ましくない。
【0005】
本発明は、上記従来技術における不都合を考慮してなされたもので、その目的は、開放的で居住性、プランニングの自由度、将来の更新性に優れた大スパンの床スラブ構造を構築し得るようにすること、かつ限られた階高において空調配管や排水管等の設備ルートを適正に確保しつつ、天井高さをできるだけ大きくすること等にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明〕
住戸の主たる採光面側に位置する居室床スラブと、その反対側に位置する水場床スラブとを備え、
水場床スラブの天端レベル及び下端レベルを、居室床スラブの天端レベル及び下端レベルよりも夫々低くなるように形成し、
水場床スラブと居室床スラブとを、両スラブを区画する連結部において一体化して、周囲が梁その他の構造躯体に支持された一の床スラブ構造体を構成し、
連結部の断面形状は横長の矩形状であり、連結部の天端は居室床スラブの天端と一致し、水場床スラブの上面に上部段差(D1)が形成され、居室床スラブの下面に下部段差(D2)が形成され、連結部は上部段差(D1)及び水場床スラブのスラブ厚さ(T1)を用いた断面高さ(D)を有し、
連結部の断面内、部材長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入した集合住宅の床スラブ構造であって、
前記一の床スラブ構造体は、建物の屈曲部である角部に位置し、その平面形において、連結部がその長さ方向にL字形に屈曲形成され、平面矩形の水場床スラブの外周に平面L字形の屈曲連結部が形成され、屈曲連結部の外周に平面L字形の居室床スラブが形成され、
連結部の断面内に配置されたPC鋼材は、前記屈曲連結部の屈曲点で屈曲することなく 、PC鋼材の定着部は、前記屈曲連結部の外周側において、居室床スラブのコンクリート断面内に埋設され、PC鋼材軸線は、一の床スラブ構造体の平面形において、屈曲連結部で十字形に交差し、
前記一の床スラブ構造体の平面形において、十字形に交差するPC鋼材軸線に沿って平面視十字形の分布荷重として作用する吊り上げ力によって下向きの鉛直荷重を軽減している、
集合住宅の床スラブ構造である。
〔請求項2に係る発明〕
一の床スラブ構造体は、長辺(Ly)、短辺(Lx)とで形成される四辺形で、スラブ辺長比β(Ly/ Lx)=1. 0〜1. 5の平面形状をなし、
その平面形の内部に柱を設けることなく、短辺(Lx)が10mを超える大スパンを形成している、
請求項1に記載の集合住宅の床スラブ構造である。
〔請求項3に係る発明〕
連結部の下端と水場床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成した、
請求項1又は2に記載の集合住宅の床スラブ構造である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係る集合住宅の床スラブ構造を建物に適用した具体例について、図1〜9を参照して説明する。
図1は建物の基準階の平面図、図2は柱1,1a及び梁10で囲まれた一の床スラブ構造体の拡大平面図、図3は図2の3A−3A断面図(建物の奥行方向の断面図)、図4は図3の一部を拡大した説明図、図5は図1の5A−5A断面図(連結部23の桁行方向の断面図)、図6は一の床スラブ構造体における力学的構造の説明図、図7は、特許請求の範囲に規定した一の床スラブ構造体に相当するものであり、柱1,1a及び梁10で囲まれた一の床スラブ構造体(建物の屈曲部)の拡大平面図、図8は図7の8A−8A断面図、図9は一の床スラブ構造体(建物の屈曲部)における力学的構造の説明図である。各図において、同じ構成要素には同じ符号を用い、重複する説明は適宜省略する。
【0008】
図1に示すように、この集合住宅の建物は、共用廊下5に沿って複数の住戸を配置した集合住宅であって、平面形状はL字形に屈曲形成されている。図1において、符号1,1aは所要の間隔をおいて直立する柱、3は住戸空間、4は住戸の入口(玄関)、5は住戸の入口側に設けられる共用廊下、10は梁である。住戸空間3に接する共用廊下5を内周側に配置して屈曲形成した屈曲部を有する平面形状である。屈曲部の角度、数は任意に設定し得る。
【0009】
住戸空間3の床スラブは、水場床スラブ20(小点群ハッチングで示す部分)、居室床スラブ21、連結部23(斜線ハッチングで示す部分)で構成されている。
居室床スラブ21は、住戸の主たる採光面側に位置し、通常、居間、食堂等の主たる居室が配置される床スラブである。住戸の入口側(主たる採光面側の反対側)に位置するのが水場床スラブ20であり、主に水場が配置される。建物の屈曲方向に沿って内周側から水場床スラブ20、連結部23、居室床スラブ21が配置され、夫々帯状をなして平面的に連続して形成されている。
【0010】
図2、図3に示すとおり、床スラブ2は、水場床スラブ20と、居室床スラブ21とを備え、水場床スラブ20の天端レベル及び下端レベルを、居室床スラブ21の天端レベル及び下端レベルよりも夫々低くなるように形成している。
水場床スラブ20と居室床スラブ21とを、両スラブを区画する連結部23において段差を設けて一体化して、周囲が梁その他の構造躯体に支持された一の床スラブ構造体を構成している。一の床スラブ構造体のスラブ面は無柱・無梁の空間を形成する。共用廊下5は一の床スラブ構造体内、水場床スラブ上に設けられている。
一の床スラブ構造体の水場床スラブ上に、共用廊下を配置したので、住戸空間に柱、梁の少ないシンプルな全体架構を形成することができる。共用廊下、外壁の位置を容易に設定することができる。一の床スラブ構造体の中で住戸の水場ゾーン及び共用廊下の領域を適宜調整可能である。
【0011】
梁その他の構造躯体とは、一の床スラブ構造体の平面形の周囲に設けられた梁・柱・壁などの構造躯体であって、床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)を支持するものをいう。
【0012】
一の床スラブ構造体の奥行方向のスパン(長さ)L1の中央域において、水場床スラブ20と居室床スラブ21とを段差をつけて交わらせ、所定の幅Bを有する連結部23を形成している。図中、L10は住戸空間3におけるスラブ長さ、L11は居室床スラブ21の長さ(連結部23を除く)、L12は住戸空間3における水場床スラブ20の長さ、L13は共用廊下5の幅を示す。S1は一の床スラブ構造体の間口方向(柱1,1間)のスパン(長さ)、S11は柱1,1a間のスパン(長さ)を示す。
【0013】
水場床スラブ20上の空間を用いて設備機器からの排水管30が横引きされる。横引きした排水管30が接続される排水竪管12は、住戸外の入口側の共用部分(共用廊下5等)に面した位置に設けられている。住戸空間3に内部にはスラブ開口部を設ける形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必要がない。このため、排水竪管12の保守・点検及び取替えがし易い。居室床スラブ21下の空間を用いて空調配管が設けられる(図示省略)。水場床スラブ20と居室床スラブ21の各スラブは、中空スラブでもよいし、通常のコンクリートスラブでもよい。
【0014】
図4に明らかなとおり、水場床スラブ20の上面に上部段差D1が形成され、居室床スラブ21の下面に下部段差D2が形成される。連結部23は、上部段差D1、下部段差D2で両側が区画された幅Bを有する。また、連結部23は、水場床スラブ20のスラブ厚さT1及び上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを有する。この断面幅Bと、断面高さDとを有する断面形状によって曲げ材を形成する。
曲げ材とは、曲げモーメントを負担する部材をいう。構造部材を構成する断面に生じている力は、曲げモーメント、せん断力、軸方向力(軸力)に分類されるが、曲げモーメントが支配的な部材を曲げ材という。スラブ、梁は曲げ材に属する。
【0015】
連結部23の断面において、その幅Bは、厚さDよりも大きく、横長の矩形状をなしている。連結部23の天端は、居室床スラブ21の天端と一致している。連結部23の下端は、水場床スラブ20の下端と一致しているが、邪魔にならない程度(空調配管を貫通させる必要のない程度)であれば、連結部23の下端が水場床スラブ20の下端よりも張り出してもよい。
連結部23の下端と水場床スラブ20の下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成することにより、小梁のような突出部が全くなく広くてすっきりした空間が得られる。水場床スラブ20の厚さT1と居室床スラブ21の厚さT2は必ずしも同じである必要はない。
【0016】
連結部23の断面内には、部材長さ方向にPC鋼材50を配線し、プレストレスを導入している。図5に示すとおり、一の床スラブ構造体において、連結部23は、その部材長さ方向の両端が梁10に支持され、小梁と同様の機能を奏する。
PC鋼材50は、間口方向のスパンS1中間部(連結部23の部材長さ方向のスパン中間部)において下方に膨らむ弓なりに配線されている(曲線状配置)。 連結部23のスパン端部でPC鋼材50に導入したプレストレス(図5に示す、水平力Ps)によって、連結部23の部材長さ方向に沿って、水場床スラブ及び居室床スラブによって形成された一の床スラブ構造体に対して、吊り上げ力(図5に示す、上向きの鉛直力V)を生じさせる。
なお、PC鋼材50を、連結部23の下端近傍に、部材長さ方向に直線状にしてもよい。
連結部23にプレストレスを導入することにより、住戸空間3への梁や柱の突出を避けるとともに、連結部23に吊り上げ力を生じさせ、(各辺が10mを超えるような)大スパンスラブを形成することができる。住戸間口を大きくとることができ、大スパン架構に対応し得る。床スラブ厚さを大きくするものではないので、床板〜その下の天井板までの厚さを極力抑えることができる。
【0017】
図6は、図2の一の床スラブ構造体を力学的観点から模式的に説明したもの(斜視図)である。
一の床スラブ構造体は、段差(上部段差D1、下部段差D2)を除くと、スパン(長さ)がS1、L1の四辺形をなした、1個の大スパンの床を形成する。
床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)は、下向きの力として作用する。一方、連結部23は、曲げ材の一種である小梁として機能し、鉛直荷重(自重、積載荷重)によって生じた曲げモーメントに対して、鉄筋コンクリート造の断面耐力(鉄筋、コンクリート)で抵抗する。連結部23の部材長さ方向のスパン端部は、梁10(構造躯体)を支点として、支持されている。さらに、連結部23のスパン端部で、PC鋼材50に導入したプレストレス(図6に示す、水平力Ps)によって、連結部23の部材長さ方向に沿って、床スラブに対して吊り上げ力(図6に示す、上向きの鉛直力V)を生じさせる。
連結部23の断面内の複数のPC鋼材50をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図6の太い1点鎖線)で表現すると、PC鋼材軸線の長さ方向は、1本の直線状軸線で表示される。この直線状軸線にそって、吊り上げ力が、分布荷重(直線状軸線の全長に分布して作用する荷重で、単位長さ当たりの力で表す)として作用する。
鉛直荷重(自重、積載荷重)は下向きの力なので、鉛直荷重(自重、積載荷重)から吊り上げ力を控除した、実質的な鉛直荷重に対して、連結部23は、鉄筋コンクリート造の断面耐力を設定すればよい。床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)を、見掛け上、大幅に軽減し、大スパンの床スラブ構造体を構成することができる。
連結部23は、水場床スラブ20の厚さT1と上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを利用しながら、幅Bは、設計上必要とされるPC鋼材50の数に応じて自由に大きな寸法に設定することができる。しかも、連結部23の下端と水場床スラブ20の下端を一致させているので、小梁のような突出部が無い。
【0018】
一の床スラブ構造体は、床面の平面形状が、スパン(長さ)がS1、L1の四辺形をなした、大スパンの床を形成する。スパン(長さ)S1、L1のうち、長辺をLy、短辺をLxとすると、スラブ辺長比はβ(=Ly/ Lx)で定義される。図2、図6に示す、一の床スラブ構造体は、βが約1. 0程度の略正方形の平面形状をなしている。本発明は、大スパン(スパン長さが大きい)でありながら、β=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ構造体を、その平面形の内部に柱を設けることなく、梁その他の構造躯体のみで支持することができる。例えば、短辺(Lx)が10mを超える、大スパンも可能である。なお、本発明は、βは1. 5を超える床スラブにも適用することができる。
【0019】
プレストレス構造において、PC鋼材50の配線におけるライズ(下に凸な部分の高さ)に吊り上げ力は比例する。PC鋼材50を配線するコンクリート成が大きいほどライズを大きくすることができる。連結部23の厚さD(コンクリート成)は、水場床スラブ20の厚さT1、居室床スラブ21の厚さT2よりも大きいから、連結部23においてライズを大きくとることができ、効率的に吊り上げ力を生じさせることができる。連結部23の幅Bを調整してPC鋼材50の配線量を増減することにより、吊り上げ力を調整することができる。
【0020】
一の床スラブ構造体は、一の階において連続して配置され、連結部23は、その部材方向が共用廊下5に沿って線状に連続している。
柱、梁、壁による制約が少なく、開放的で居住性、プランニングの自由度、将来の更新性に優れた大スパンの床スラブ構造を構築し得る。水場床スラブの奥行き方向の寸法を調整することによって、水場床スラブに、水場ゾーン(洗面室、便所、浴室など)、居室(洋室など)を自由に配置することができる。
連結部を含む床スラブの施工も効率的に行われる。連結部23を、建物内で複数のスパン(床スラブ構造体)に跨らせて連続形成するとともに、これに合わせてPC鋼材50も連続配線するのが好ましい。これにより、PC鋼材50の定着部の数を減らせるので、施工性・経済性が向上する。
【0021】
PC鋼材(PC鋼ストランド、PC鋼棒など)は、アンボンドPC鋼材が一般的である。しかし、他のものでもよい。例えば、樹脂が充填されたシース内にPC鋼材が内蔵されているもので、施工現場でプレストレスを導入した後に樹脂が硬化し、PC鋼材と樹脂間の付着、及び、シースとコンクリート間の付着を期待できるものでもよい。
なお、プレストレスの導入方法は、ポストテンション、プレテンションのいずれでもよい。一のスラブ構造体は、現場打ちによるものの他、プレキャストコンクリートとしてもよい。
【0022】
再度、図2を参照するに、柱1,1a及び梁10で囲まれ、支持された一の床スラブ構造体は、奥行方向がスパン長さL1、間口方向が柱1,1間のスパン長さS1で形成される一枚の大スパンスラブをなす。略正方形をなしている。
一般的なスラブ構造によれば、柱1a,1aを奥行き方向に連結する梁が設けられ、この梁の位置に戸境壁(鉄筋コンクリート造の壁体、乾式壁体など)が設けられ、スパンS11を間口とする1住戸の室内空間が形成される。
上記態様によれば、一般的な1住戸の2倍(2住戸分)に相当する室内空間を配置できる、大スパン(スパン長さS1)を間口方向に形成するので、2住戸の間の戸境壁を自由に配置し、変更することができる。1住戸の室内空間の間取りのみならず、住戸の平面形、住戸配置の多様性、融通性が格段に向上する。
また、一の床スラブ構造体における空間内には、柱1a,1aを連結する梁や柱がないのは勿論、梁10、10を連結する小梁がない。住戸空間3は、パイプシャフトが立設されていない、上下階のスラブには梁形が露出していないフラットな形状になっている。それゆえ、開放的で広大な空間が得られ、間取りプランニングの自由度が格段に向上する。一の床スラブ構造体を、一の階において連続して配置した場合における住戸配置及び間取りプランニングの自由度も高い。
従来のような、床スラブを厚くする、小梁を設ける等の手段によらずに、大スパンスラブが得られる。奥行き方向に梁が接合されていない、柱1aの無いような構造においても、スパンS1の大きい架構とすることができる。
【0023】
図7は、本発明に係る構成を示すもので、柱,1,1a及び梁10で囲まれた一の床スラブ構造体の拡大平面図(建物の屈曲部:角部)を示す。建物の屈曲方向に沿って、水場床スラブ20、居室床スラブ21、連結部23が夫々屈曲され、平面的に連続して形成されている。連結部23は、L字形の建物の二辺の各端部側から伸びてきて屈曲位置で交差するが、互いにこの交差部で終止して屈曲連結部23aを形成している。平面矩形の水場床スラブ20の外周(主たる採光面側)に平面L字形の屈曲連結部23aが形成される。屈曲連結部23aの外周(主たる採光面側)にL字形の居室床スラブ21が形成され、このL字形に対応する形で、居室床スラブ21の上に、面積が広く、天井の高い、開放的な居室空間を設けることができる。
【0024】
図8は、図7の8A−8A断面図である。連結部23の中に配線されたPC鋼材50は交差する連結部23を超えて、PC鋼材50の定着部は、屈曲連結部23aの外周側において、居室床スラブ21のコンクリート断面内に埋設されている。
【0025】
図9は、図7の一の床スラブ構造体を力学的観点から模式的に説明したもの(斜視図)である。
一の床スラブ構造体は、段差(上部段差D1、下部段差D2)を除くと、スパン(長さ)がS2、L1の四辺形をなした、1個の大スパンの床を形成する。
一の床スラブ構造体の平面形において、連結部23は、その長さ方向をL字形に屈曲形成され(図9の屈曲点Z点)、その長さ方向の端部(図9のX1、X2点)で、梁10,10に支持されている。しかし、奥行き方向、間口方向共、連結部23の断面内に配置されたPC鋼材50は、屈曲点(Z点)で屈曲することなく、そのまま屈曲連結部23aの外周側において、居室床スラブ21のコンクリート断面内に埋設されている(図9の定着点 Y1、Y2点)。連結部23の断面内の複数のPC鋼材50をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図9の太い1点鎖線)で表現すると、奥行き方向、間口方向のPC鋼材軸線は、それぞれ、長さ方向に1本の直線で表示され、一の床スラブ構造体の平面形において、十字形に交差する(格子状軸線)。この格子状軸線にそって、吊り上げ力(図9に示す、上向きの鉛直力V)が、分布荷重(格子状軸線の全長に分布して作用する荷重で、単位長さ当たりの力で表す)として作用する。
床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)は、下向きの力として作用するので、鉛直荷重(自重、積載荷重)から吊り上げ力を控除した、実質的な鉛直荷重に対して、連結部23は、鉄筋コンクリート造の断面耐力を設定すればよい。
十字形に交差する(格子状軸線)PC鋼材50の吊り上げ力によって、矩形平面の水場床スラブ20の外周に、L字形平面の居室床スラブ21が形成された、大スパンの床スラブ構造体を構成することができる。
連結部23は、水場床スラブ20の厚さT1と上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを利用しながら、幅Bは、設計上必要とされるPC鋼材50の数に応じて自由に大きな寸法に設定することができる。しかも、連結部23の下端と水場床スラブ20の下端を一致させているので、居室床スラブ21の下面に小梁のような突出部が無い、フラットな形状を有する。
PC鋼材50の定着部は、居室床スラブ21、梁10の範囲で自由に設定することができる(図9の定着点 Y1、Y2点)。
【0026】
次に、平面が矩形状の建物に図2に示した床スラブ構造を適用した例を参考までに示す。図10は、建物の基準階の平面図である。この集合住宅の建物は、共用廊下5に沿って複数の住戸を配置し、一方向に伸び、矩形の平面形状をなす。符号1,1aは所要の間隔をおいて直立する柱、3は住戸空間、5は住戸の入口側に設けられる共用廊下、6は住戸の主たる採光面側に設けられるバルコニー、10は梁である。
前述の図2に示したものと同様の床スラブ構造を採用しており、一の床スラブ構造体は、水場床スラブ20(小点群ハッチングで示す部分)、居室床スラブ21、連結部23(斜線ハッチングで示す部分)で構成され、住戸空間3の床スラブを形成している。前述の例と異なり、共用廊下5は一の床スラブ構造体外に設けられている。
【0027】
本発明の床スラブ構造において、連結部23の中に配線するPC鋼材50の定着部は、建物の構造によって様々な処理が可能である。図11にその例を示す。(a)はPC鋼材50を外端の梁に定着する場合、(b)は外端の柱に定着する場合、(c)は外端の壁に定着する場合、(d)は連結部23の途中(端部付近)で定着する場合、(e)は外端の片持ちスラブに定着する場合、(f)は連結部がスパン中間まで形成されている場合において、連結部23を過ぎてその外の床スラブに定着する場合、(g)は連結部23が中スパンに形成される場合において、中スパンの梁(柱・壁)を超え、次のスパンの床スラブに定着する場合の例である。符号51は定着板である。
【0028】
本発明に係る集合住宅の床スラブ構造は、中低層、高層、超高層の建物に適用し得る。また、建物の平面形状に限定されることなく適用し得る。前述したL字形の建物の他、例えば、センターコア方式、片コア方式、ボイド部を備えた方式等の塔状建物に適用し得る。
【0029】
最後に、本発明に係る集合住宅の床スラブ構造に関し、設備ルートの構成、床・天井の構成等を具体的に例示して説明する。図12はその一例を示すもので、住戸の奥行方向(はり間方向)における縦断面図である。
【0030】
図12において、符号1は所要の間隔をおいて直立する柱、2は床スラブ、3は住戸空間、4は住戸の入口(玄関)、5は住戸の入口側に設けられる共用廊下、6は住戸の主な主たる採光面側に設けられたバルコニー、7は窓(開口)、10は梁である。
【0031】
床スラブ2は、共用廊下5側(住戸の入口側)に位置する水場床スラブ20と、住戸の主たる採光面側(入口と反対側のバルコニー側)に位置する居室床スラブ21とを備え、水場床スラブ20の天端レベル及び下端レベルを、居室床スラブ21の天端レベル及び下端レベルよりも夫々低くなるように形成している。水場床スラブ20と居室床スラブ21とを、両スラブを区画する連結部23において段差を設けて一体化して、周囲が梁その他の構造躯体に支持された一の床スラブ構造体を構成している。
【0032】
通常、外気をとりいれやすく、日照、眺望、開放性に優れる主たる採光面側(通常、南側)に位置する居室床スラブ21の上に、居間、食堂等の主たる居室が配置される。主たる採光面側と入口側との間の中央部ないし入口側に、台所、風呂、便所等の水場が配置される(水場ゾーン)。勿論、入口側の水場床スラブ20の上にも居室が配置されることはあるし、居室床スラブ21の上に水場の一部が配置されることもある。
【0033】
住戸空間3において、床スラブ2の上面は空間を形成して床板13で覆われて二重床を形成し、床スラブ2の下面は空間を形成して天井板15で覆われて二重天井に形成されている。水場床スラブ20上の空間を用いて設備機器からの排水管30を横引きし、居室床スラブ21下の空間を用いて空調配管40を設けている。
【0034】
横引きした排水管30が接続される排水竪管12は、住戸外の入口側の共用部分(共用廊下5等)あるいは共用部分に面した位置に設けられている。このため、排水竪管12の保守・点検及び取替えがし易い。
【0035】
連結部23における上部段差D1は、主に排水管30の横引き距離を考慮して決定される。これについて図13を参照して説明する。排水管30の排水勾配は、排水障害を来さないよう、大きい方が安全である。排水管30の横引き距離は、排水竪管12の位置・住戸プランによって異なるが、住戸外の入口側の共用部分あるいは共用部分に面した位置に設ける場合は、比較的長い距離が必要となる。
本発明によれば、上部段差D1を設けることによって、機能上必要な排水勾配を確保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を長くすることができる。
【0036】
具体例として、排水勾配を1/50、連結部23からの横引き距離Cを6mとすると、連結部23における上部段差D1として6000mm×(1/50)=120mmが必要となる。排水管の横引きは平面で見ると必ずしも直線とはならないことから、120mm×1.2=144mm≒150mmとなる。したがって、上部段差D1は150mmとなる。
また、連結部23の上に設けられる床板13と連結部23との高さEについてみれば、連結部23の上方にシンク等の設備機器が設けられる場合、上部段差D1の上端位置から設備機器までの距離を2mとする(配管径100mm)と、h2=2000mm×1/50+100mm=140mm≒150mmとなる。
【0037】
住戸の床スラブ2を覆う床板13による仕上面は、水場床スラブ21上及び居室床スラブ20上の両者にわたって平坦に形成され段差がないようにするのが好ましい。これにより、バリアフリーで安全な居住空間が提供される。
【0038】
連結部23ないし水場床スラブ20の下から主たる採光面側に伸びる空調配管は、図12に示すとおり、下部段差D2に追随して上方に屈曲してさらに居室床スラブ21下に沿って伸び、主たる採光面側の住戸外へと導かれるようになっている。居室床スラブ21位置における居室空間の天井高さh2は、水場床スラブ位置20における天井高さh1よりもほぼ下部段差D2分、立ち上げられ、天井が高く形成されている。この段差分によって、居間や食堂等の主たる居室の開放的な空間が確保される。
【0039】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変形、付加等が可能である。
【0040】
【発明の効果】
〔請求項1に係る発明〕
連結部は、その断面形状は横長の矩形状であり、居室床スラブの下面に下部段差(D2)が形成され、連結部は上部段差(D1)及び水場床スラブのスラブ厚さ(T1)を用いた断面高さ(D)を有しており、曲げ材を形成しており、連結部の断面内、部材長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入したので、周囲が梁その他の構造躯体に支持された一の床スラブ構造体に、下向きの鉛直力(自重、積載荷重)を軽減する上向きの鉛直力(吊り上げ力)、圧縮応力が与えられ、無柱・無梁の大スパンな一の床スラブ構造体を構成し得る。
このため、柱、梁、壁による制約が少なく、開放的で広大な空間を形成して居住性を向上させるとともに、間取り及び住戸配置等のプランニングの自由度、将来の更新性を高めることができる。住戸間口を大きくとることができ、大スパン架構に対応し得る。
従来のような床スラブを厚くする手段によるものと異なり、天井高さの減少を抑えることができる。
スラブ下面に大きく突出する小梁を設けないので、プランニングの自由度、将来の更新性が向上する。小梁を貫通させて空調配管を行う必要がなく、構造性能上及び施工上も有利である。
そして、水場床スラブ上に排水管を納める空間が確保され、居室床スラブ下に空調配管等を納める空間が確保される。機能上必要な排水勾配を確保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を長くすることができる。限られた階高において、居室床スラブ位置には充分な天井高さが確保される。
連結部の断面形状は、断面幅を断面高さよりも大きくした、横長の矩形状であるから、この断面内に、必要量のPC鋼材を配線することができる。連結部の幅を調整してPC鋼材の配線量を増減することにより、吊り上げ力(圧縮応力)を調整することができる。
そして、屈曲連結部の外側に、面積が広い開放的な居室空間が形成される。
連結部のPC鋼材の定着部は、前記屈曲連結部の外周側において、居室床スラブのコンクリート断面内に埋設された構成としたので、共用廊下を屈曲形成した平面形状を有する建物においても、十字形に交差する(格子状軸線)PC鋼材の吊り上げ力によって、矩形平面の水場床スラブの外周に、L字形平面の居室床スラブが形成された、大スパンの床スラブ構造体を構成することができる。
しかも、居室床スラブ21の下面に小梁のような突出部が無い、フラットな形状を有する。
PC鋼材が弓なり配線である場合、定着部は上側にくるが、居室床スラブ内で容易に定着することができる。
【0041】
〔請求項2に係る発明〕
短辺(Lx)が10mを超える大スパン(スパン長さが大きい)で、β=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ構造体により、1住戸の室内空間の間取りのみならず、住戸の平面形、住戸配置の多様性、融通性が格段に向上する。
【0042】
〔請求項3に係る発明〕
床スラブの下面への突出がなく、広くてすっきりした空間が得られる。一定の階高において、天井高さをできるだけ大きくし、天井板の施工も楽である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の床スラブ構造を適用した建物の基準階の平面図である。
【図2】柱1,1a及び梁10で囲まれた一の床スラブ構造体の拡大平面図である。
【図3】図2の3A−3A断面図(建物の奥行方向の断面図)である。
【図4】図3の一部を拡大した説明図である。
【図5】図1の5A−5A断面図(連結部23の桁行方向の断面図)である。
【図6】一の床スラブ構造体における力学的構造の説明図である。
【図7】本発明に係る一の床スラブ構造体(建物の屈曲部)の拡大平面図である。
【図8】図7の8A−8A断面図である。
【図9】一の床スラブ構造体(建物の屈曲部)における力学的構造の説明図である。
【図10】図2に示した床スラブ構造を適用した建物の基準階の平面図である。
【図11】PC鋼材50の定着部の処理例を示す断面図である。
【図12】本発明の床スラブ構造の一例を示すもので、(a)は住戸の奥行方向における縦断面図、(b)は連結部23付近の拡大図である。
【図13】連結部23における上部段差D1と排水管30の横引き距離との関係を示す説明図である。
【図14】従来の集合住宅の基準階における奥行方向の断面図である。
【符号の説明】
1 柱
2 床スラブ
3 住戸空間
4 入口
5 廊下
6 バルコニー
7 窓(開口)
10 梁
12 排水竪管
13 床板
15 天井板
20 水場床スラブ
21 採光側床スラブ
23 連結部
23a 屈曲連結部
30 排水管
40 空調配管
50 PC鋼材
B 連結部23の幅
D 連結部23の厚さ
D1 上部段差
D2 下部段差
Claims (3)
- 住戸の主たる採光面側に位置する居室床スラブと、その反対側に位置する水場床スラブとを備え、
水場床スラブの天端レベル及び下端レベルを、居室床スラブの天端レベル及び下端レベルよりも夫々低くなるように形成し、
水場床スラブと居室床スラブとを、両スラブを区画する連結部において一体化して、周囲が梁その他の構造躯体に支持された一の床スラブ構造体を構成し、
連結部の断面形状は横長の矩形状であり、連結部の天端は居室床スラブの天端と一致し、水場床スラブの上面に上部段差(D1)が形成され、居室床スラブの下面に下部段差(D2)が形成され、連結部は上部段差(D1)及び水場床スラブのスラブ厚さ(T1)を用いた断面高さ(D)を有し、
連結部の断面内、部材長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入した集合住宅の床スラブ構造であって、
前記一の床スラブ構造体は、建物の屈曲部である角部に位置し、その平面形において、連結部がその長さ方向にL字形に屈曲形成され、平面矩形の水場床スラブの外周に平面L字形の屈曲連結部が形成され、屈曲連結部の外周に平面L字形の居室床スラブが形成され、
連結部の断面内に配置されたPC鋼材は、前記屈曲連結部の屈曲点で屈曲することなく、PC鋼材の定着部は、前記屈曲連結部の外周側において、居室床スラブのコンクリート断面内に埋設され、PC鋼材軸線は、一の床スラブ構造体の平面形において、屈曲連結部で十字形に交差し、
前記一の床スラブ構造体の平面形において、十字形に交差するPC鋼材軸線に沿って平面視十字形の分布荷重として作用する吊り上げ力によって下向きの鉛直荷重を軽減している、
集合住宅の床スラブ構造。 - 一の床スラブ構造体は、長辺(Ly)、短辺(Lx)とで形成される四辺形で、スラブ辺長比β(Ly/ Lx)=1. 0〜1. 5の平面形状をなし、
その平面形の内部に柱を設けることなく、短辺(Lx)が10mを超える大スパンを形成している、
請求項1に記載の集合住宅の床スラブ構造。 - 連結部の下端と水場床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成した、
請求項1又は2に記載の集合住宅の床スラブ構造。
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