JP4606282B2 - 床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ - Google Patents
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Description
しかし、最近の集合住宅や事務所ビル、学校、病院、ホテル、スポーツ施設、宴会場などの建物は、床の大スパン化や空間自由度の一層の拡大化が進んでいる。それに伴い、遮音性能要求がある場合には、構造性能以上にRC床スラブ厚を厚くすることになり、柱や梁部材の断面が増大し重量が増加している。また、床の支持スパンを小さくするために小梁本数を増加させている。その結果、空間自由度の制約や建設コストの増加、施工の工期が長期化する要因になっている。更に、同じ階高の場合には天井高さを下げる結果ともなり、天井高さを高くしようとすれば、建物全体の高さを高くするか、或いは階層を減らす等の制約を受けるという問題が起きている。
特許文献2には、居住性を犠牲にすることなく階高を小さくする目的で、床を無梁のフラットプレートで構成し、外周フレーム梁を逆梁として設けた建物が開示されている。
特許文献4には、開放的な居住性と、プランニングの自由度、将来の更新性に優れ、天井高さを出来るだけ大きくすることを目的として、採光面側の床スラブの天端レベルよりも、水場床スラブの天端レベルを、段差を設けて低く形成した床スラブ構造が開示されている。前記段差は、採光面側の床スラブと水場床スラブとの境界部位にPC鋼材によるプレストレスを導入して梁の如く造成した連結部によって形成され、この連結部に吊り上げ力を生じさせて大スパンスラブを形成している。
本発明の究極の目的は、RC床スラブないし合成床スラブとしては最小厚さ寸法の断面構造(厚さ100mm〜180mm位)を有する構成であり、その上面又は下面若しくは上・下両面に金属板(主に鋼板)を一体的に付設し合成することによって変剛性、変断面の構成となし、もって遮音性能を飛躍的に向上させた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブを提供することである。
なお、本発明の鋼板付き変剛性コンクリート床スラブは、鋼板に予め電磁波シールド処理を施しておくことにより、電磁シールド機能を発揮する鋼板付き変剛性コンクリート床スラブとして提供することもできる。
コンクリートスラブ1の構造断面は構造性能上必要とされる最小の厚さt1を基本寸法として形成され、少なくともスラブ中央部分の上面又は下面若しくは上・下両面に、厚さが異なる金属板3が一体的に付設され(合成され)て床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする。
床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における金属板3の厚さを異ならせて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする。
コンクリートスラブ1の構造断面が構造性能上必要とされる最小の厚さt1を基本寸法として形成され、他の部分は同スラブの上面又は下面若しくは上・下両面が傾斜面又は段差により厚さが変化する変断面の構成とされ、更に同スラブの上面又は下面若しくは上・下両面に厚さが異なる金属板3が一体的に付設され(合成され)て床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする。
コンクリートスラブ1の下面に金属平板又はキーストンプレート、デッキプレートその他のデッキが配置されコンクリートスラブ1と合成されていると共に、当該合成コンクリートスラブ1の構造断面の厚さは床端部2から中央部に向かって下方へ膨らむ形態として床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における厚さを異ならせた変断面・変剛性の構成により遮音性能が向上されていることを特徴とする。
金属板3は鋼板であり、トラス筋、アンカー筋、スタッドボルト等の鉄筋アンカーによりコンクリートスラブと一体的に接合して合成されていることを特徴とする。
金属板3又は金属板を含む既製品としてのデッキ床版、合成デッキ床版、鉄筋トラス付き鋼板、プレキャストコンクリート床版、ハーフプレキャストコンクリート床版、オムニア床版、中空ボイド床版、孔明きプレキャストコンクリート版がそれぞれ金属板の厚さおよび配置を変化させて使用されていることを特徴とする。
RC床スラブの構造断面を構造性能上必要とされる最小の厚さt1を基本寸法として形成した上で、床支持スパンの各断面位置における金属板3の厚さを異ならせて(3a〜3e)施工することにより、床剛性を変化させること、及び構造断面厚さを変化させる変断面の構造を容易に実現でき、床の遮音性能の向上を図ることができる。
のみならず、RC床スラブ1の厚さを小さくできる分だけ、同じ階高でもハイサッシを適用するなどして天井高さを拡大し快適な生活空間を提供できることになる。或いは建物高さの低減、若しくは同じ建物高さであれば数層の積み増しさえ可能となる。例えば20層〜60層の高層住宅ならば、1層ないし5層程度の積み増しが可能となり、住戸数、住戸専有面積が増加する利益を得られる。
更に、金属板3に予め電磁波シールド処理を施しておくことにより、電磁シールド効果を発揮する床スラブを提供できる。従って、最近の電子機器が多用される建物内における電磁波による障害や悪影響を抑制する効果のある建物を提供できる。
プレキャストコンクリート合成床版(ハーフPC床版、孔明きPC床版、オムニア版など)を採用して施工することにより、工場生産化を進められ、生産性の向上を図ることが出来る。大きな床スラブスパンならば、プレストレスを導入した現場打ちスラブ又はプレキャストコンクリート製のスラブ、或いは中空ボイドをランダムに採用した軽量化スラブを施工することができる。
床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における金属板3の厚さを異ならせて(3a〜3e)床剛性を高め、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させる。
先ず図1(A)〜(E)は、本発明に係る遮音性に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブの基本概念(基本的構成)とそのバリエーションを代表的に例示している。
図1(A)は、ワンスパンのコンクリートスラブ1の平面形状が、P−Q−R−Tのように区画された矩形である場合を示す。図1(B)、(C)は、当該コンクリートスラブ1の構造断面の厚さが、床端部2を構造性能上必要とされる最小の厚さt1を基本寸法として形成され、この床端部2から床中央部に向かって下方へ湾曲形状に膨らむ形態として変断面の構成とされた実施例を示している(請求項4に記載した発明)。
一方、図1(D)、(E)は、コンクリートスラブ1の構造断面の厚さが、構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等断面に構成された実施例を示している(請求項1に記載した発明)。
勿論、ここでいうコンクリートスラブ1は、詳しい図示を省略したが、一例として床鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート造である。
いずれの実施例にも共通することは、縦横の方向性を問わず、床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における金属板3の厚さを異ならせることによって床剛性を変化させて高めると共に、構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させる構成で実施されるのである。
(試験概要)
図2(A)は、ワンスパンのコンクリートスラブ1の平面形状(Lx×Ly)が6.4m×8.0mの大きさの矩形であり、そのアクセレランスpoint1〜4に振動センサーを設置した例を示す。
図2(B)は、前記ワンスパンのコンクリートスラブ1の断面図であって本発明の実施モデルの試験体を示す。これは上記した図1(D)と同様に、床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置に一体的に付設した金属板3の厚さが次第に厚くなるように異ならせ(3a〜3e)、つまり床端部2から中央に向かって床剛性を高め、且つ構造断面厚さを変化させて、遮音性能が向上するように構成した試験体を示している。
因みに、図2(B)に示す試験体は、コンクリートスラブ1の構造断面の厚さが、構造性能上必要とされる最小の厚さt1=150mmでほぼ均等に形成されている。このコンクリートスラブ1の下面中央部分へ集中的に、厚さが異なる金属板3a〜3eを一体的に付設して床剛性を高め、且つ構造断面厚さを変化させている。図2(B)中の金属板3aの厚さは6mm、3bは16mm、3cは25mm、3dは14mm、3eは6mmとした。
一方、具体的に図示することは省略したが、金属板3を付設しない従来モデルの試験体は、遮音性能確保のために50mm厚い平均厚さ200mmに形成して、重量衝撃音レベル(アクセレランス=床の揺れやすさ)を試験した。
試験の結果は、上記のアクセレランスpoint1、2の応答を示す図3(A)、(B)に示す通りである。図3(A)、(B)中に指示した符号「従来」は従来モデルの、そして、符号「本発明」は本発明モデルの試験体に関する遮音性能を示している。
およそ60Hz〜80Hzの低周波数領域において、本発明モデルの試験体はアクセレランス値が小さくなって、遮音性能がワンランク以上優れていることが明らかである。
図4(A)〜(C)に示した各実施例は、いうなれば図1(D)、(E)の実施例と同様に、コンクリートスラブ1の構造断面の厚さが、構造性能上必要とされる最小の厚さt1を基本寸法としてほぼ均等に構成され、金属板3を付設する場所および種類が異なる実施例を示している。図中の符号6はスラブ端の鉄骨梁を示す。
ここで、本発明においていうコンクリートスラブ1が構造性能上必要とされる最小の厚さt1寸法について、事例と共に具体例を説明すると次の(1)〜(4)のようになる。要するに、要求される構造性能に応じて、最小の厚さは種々異なり、一種の設計事項である。
(1)簡易な事務所ビルのコンクリート床スラブの場合、一般的に構造性能上必要とされる最小の厚さt1 は、80mm〜120mm程度である。
(2)一般オフィスビル、商業ビルのコンクリート床スラブに構造性能上必要とされる最小の厚さt1は、100mm〜150mm程度である。
(3)病院施設、賃貸住宅、工場、スポーツ施設建物のコンクリート床スラブに構造性能上必要とされる最小の厚さt1は、150mm〜200mm程度である。
(4)一般集合住宅、重量倉庫、一般倉庫、配送センター建物のコンクリート床スラブに構造性能上必要とされる最小の厚さt1は、200mm〜300mm程度である。
逆に、図4(B)に示す実施例は、コンクリートスラブ1が構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等に構成されているが、その中央部分の上面にのみ、厚さが異なる金属板3b、3c、3dが一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させたコンクリート床スラブである。
更に、図4(C)に示す実施例は、コンクリートスラブ1の構造断面の厚さが構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等に構成され、その中央部分の上面には一種の金属板3bのみが、そして、下面の中央部分には厚さが異なる2種の金属板3a、3bがそれぞれ一体的に付設され合成されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させたコンクリート床スラブである。
このように本発明のコンクリート床スラブは、厚さが異なる金属板3a、3b、3c、3dの付設場所と厚さの種類の組合せ、並びに配置について種々なバリエーションを有する。
図4(A)〜(C)において、符号4は天井面、5は床仕上げ面の位置を示す。従って、コンクリートスラブ1の上面又は下面、若しくは上・下両面に厚さが異なる金属板3a〜3eが一体的に付設されても、天井面および床面の仕上げと外観意匠には何等支障がない。
(i)もっとも薄い金属板3a、3eの厚さは、0.6mm〜1.2mm程度、若しくは0.6mm〜3.2mm程度が一般的であるが、床の変剛性確保のために、0.6mm〜6mm程度の厚さを採用する実施例もあり得る。
(ii)次に薄い金属板3b、3dの厚さは、1.2mm〜6mm程度、若しくは3.2mm〜12mm程度が一般的であるが、床の変剛性確保のために、6mm〜16mm程度の厚さを採用する実施例もあり得る。
(iii) もっとも厚い金属板3cは、通例4.5mm〜19mm程度、若しくは6mm〜25mm程度の厚さが一般的であるが、床の変剛性確保のために、16mm〜36mm以上の実施例もあり得る。
要はコンクリート床スラブに要求される遮音性能と、コンクリートスラブ1の構造性能上必要とされる最小の厚さt1とを組合せる設計事項として定められる。
図5(A)の実施例はまた、図5(B)、(C)、(D)に示したように、金属板として市販のデッキプレート30を床型枠代用として使用し、コンクリートスラブ1と一体化した合成床スラブの構成例を示している。ここでいうデッキプレート30には、いわゆるVデッキ(V−40・50・60型その他)やUデッキ(UA・Uk型、W型その他)、又はEデッキ(EV50、EUA、QLデッキ或いはEZ50・75その他)、フラットデッキ、フェローデッキなどを包含する。キーストンプレートも同様に使用できることを示している。
勿論、本実施例の場合にも、デッキプレート30の厚さを、図5(A)の左右方向に、床端部2の位置から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置において異ならせ、又は図5(B)〜(C)の左右方向における厚さ若しくは波形ピッチ、或いは溝の深さなどを異ならせて、或いは後述するように厚さが異なる金属板を一体的に付設して床剛性を高め、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させる構成が実施される。
図6(A)は、Vデッキ31又はキーストンデッキ31を用いた合成床スラブの実施例を示している。
図6(B)は、フラットデッキ32を用いた合成床スラブの構成例を示している。
図6(C)は、UKデッキ33、Eデッキ33、QLデッキ33、又はスーパーEデッキ33を用いた合成床スラブの実施例を示している。
図6(D)は、鋼板付き鉄筋トラス(いわゆるフェローデッキなど)34を用いた合成床スラブの実施例を示している。
図6(E)は、孔明きプレキャストコンクリート(商品名スパンクリート)35を用いた合成床スラブの構成例を示している。
図6(F)は、トラス鉄筋36(オムニア筋とも呼ばれる。)の下半部を薄肉プレキャストコンクリートに埋め込んだ薄肉(ハーフ)PCトラス付き床版37(薄肉PC板又はオムニア板ともよばれる。)を用いた合成床スラブの実施例を示している。
先ず図7は、上記図6(E)と同様の孔明きプレキャストコンクリート35(商品名スパンクリート)を用いた合成床スラブに関する実施例を示す。孔明きプレキャストコンクリート35の上に、現場打ちコンクリートスラブ1を均等断面に打設し合成が行われている。更に、孔明きプレキャストコンクリート35の主に中央部分の下面に、厚さが異なる金属板3b、3c、3dが一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されている。
図8に示す実施例は、上記図6(D)と同様の鋼板付き鉄筋トラス34(いわゆるフェローデッキなど)を用いた合成床スラブに関する実施例を示している。即ち、鋼板付き鉄筋トラス34を床型枠代用として用いて、現場打ちコンクリートスラブ1が均等断面に打設され合成が行われている。その上で、鋼板の下面中央部に厚さが異なる金属板3b、3c、3dが一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されている。
即ち、図9(B)〜(D)に例示したように、鋼板の厚さtb、tc、tdが異なる鋼板付き鉄筋トラス34b、34c、34dの3種類(但し、3種類の限りではない。)を用意し、これらを適宜の配置に組み合わせて床型枠代用として設置すると共に、現場打ちコンクリートスラブ1を均等断面に打設することにより合成が行われている。
その結果、床端部から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における鋼板の厚さが異なる鋼板付き鉄筋トラス34b、34c、34dが一体的に付設され合成されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能を向上させた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブが構成されている。
因みに、上記鋼板の厚さが異なる鋼板付き鉄筋トラス34b、34c、34dの鋼板厚さの寸法例を示すと、次の通りである。
図11に示す実施例の場合は、コンクリートスラブ1の厚さは全体として構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等に形成されているが、同コンクリートスラブ1のおよそ左側半分に偏ってその上面に、厚さが異なる金属板(鋼板)3b、3cが一体的に付設され合成されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブが構築されている。この場合、床仕上げ面5にも段差面5aが形成される。
図12に示す実施例の場合も、コンクリートスラブ1の厚さは全体として構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等に形成されているが、同コンクリートスラブ1の上面中央部に集中して、厚さが異なる金属板(鋼板)3a、3b、3cが一体的に付設され、更に同コンクリートスラブ1の下面にも金属板(鋼板)3cが一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブが構築されている。
図13に示す実施例の場合も、コンクリートスラブ1の厚さが全体として構造性能上必要とされる最小の厚さt1でほぼ均等に形成されている。そして、同コンクリートスラブ1の上・下両面に、厚さが異なる金属板(鋼板)3c、3dが一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブが構築されている。
コンクリートスラブ1は、左右の床端部2における構造断面厚さを、構造性能上必要とされる最小の厚さt1(例えばt1=80mm〜100mm)に形成されているが、床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置におけるスラブ厚さを異ならせて床剛性を高め、変断面の構成とされている。
因みに、コンクリートスラブ1の下面の床型枠代用のデッキプレート等に関しては、例えば先ず図14(B)に示すように、上記段落番号[0032]において概説したVデッキ、Uデッキ、Eデッキなどが使用される。或いは図14(C)に示したように、上記段落番号[0033]において概説したフラットデッキ32を用い、又は図14(D)に示す鋼板付き鉄筋トラス34を用いて、それぞれ合成床スラブとして構築することができる。
床型枠代用のデッキプレート等を用いた合成床スラブとして構成された鋼板付き変剛性コンクリート床スラブは、下面側が傾斜面10、11により厚さが変化する変断面の構成とされ、床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置において異なる変断面の構成とされている。デッキプレート等の厚さを変化させる場合のあることは、上記の各実施例と同様である。
図17(A)は、コンクリートスラブ1の下面中央部が二つの段差7a、7bにより床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における厚さを段階的に異ならせた構成の実施例を示している。
図17(B)は、コンクリートスラブ1の下面中央部が二つの傾斜面10、11によって床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における厚さを直線的に異ならせた構成の実施例を示している。
図17(C)は、コンクリートスラブ1の上面の左側約半分が、一つの段差7aにより、床端部2から中央部に向かう床支持スパンの断面厚さを2段階的に異ならせた構成の実施例を示している。
図17(D)は、コンクリートスラブ1の上面が、二つの段差7a、7bによって床端部2から中央部に向かう床支持スパンの断面厚さを段階的に異ならせた構成の実施例を示している。
図17(E)は、コンクリートスラブ1の下面中央部が、左右二つの段差7a・7aにより床端部2から中央部に向かう床支持スパンの断面厚さを異ならせた構成の実施例を示している。
図17(F)は、コンクリートスラブ1の下面中央部が二つの傾斜面10、11により床端部2から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における厚さを直線的に異ならせた構成の実施例を示している。
上記の各実施例は、コンクリートスラブ1の構築にあたり、下面に床型枠代用のデッキプレート等を用いて構造断面厚さが異なる合成床スラブとして構築されている。また、図示することは省略したが、スラブの上面又は下面若しくは上・下両面に厚さが異なる金属板3を一体的に付設し(合成し)て床剛性が一層高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されることは、上述した各実施例と共通する。
t1 構造性能上必要とされる最小の厚さ
2 床端部
3 金属板(鋼板)
3a〜3e 厚さが異なる金属板
10、11 傾斜面
7a、7b 段差
Claims (6)
- コンクリートスラブの構造断面は構造性能上必要とされる最小の厚さを基本寸法として形成され、少なくともスラブ中央部分の上面又は下面若しくは上・下両面に、厚さが異なる金属板が一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする、床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
- 床端部から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における金属板の厚さを異ならせて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする、請求項1に記載した床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
- コンクリートスラブの構造断面が構造性能上必要とされる最小の厚さを基本寸法として形成され、他の部分は同スラブの上面又は下面若しくは上・下両面が傾斜面又は段差により厚さが変化する変断面の構成とされ、更に同スラブの上面又は下面若しくは上・下両面に厚さが異なる金属板が一体的に付設されて床剛性が高められ、且つ構造断面厚さを変化させて遮音性能が向上されていることを特徴とする、床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
- コンクリートスラブの下面に金属平板又はキーストンプレート、デッキプレートその他のデッキが配置されコンクリートスラブと一体的に合成されていると共に、当該合成コンクリートスラブの構造断面の厚さは床端部から中央部に向かって下方へ膨らむ形態として床端部から中央部に向かう床支持スパンの各断面位置における厚さを変化させた変断面・変剛性の構成により遮音性能が向上されていることを特徴とする、請求項1又は2若しくは3に記載した床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
- 金属板は鋼板であり、トラス筋、アンカー筋、スタッドボルト等の鉄筋アンカーによりコンクリートスラブと一体的に接合して合成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
- 金属板又は金属板を含む既製品としてのデッキ床版、合成デッキ床版、鉄筋トラス付き鋼板、プレキャストコンクリート床版、ハーフプレキャストコンクリート床版、オムニア床版、中空ボイド床版、孔明きプレキャストコンクリート版がそれぞれ金属板の厚さおよび配置を変化させて使用されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した床の遮音性能に優れた鋼板付き変剛性コンクリート床スラブ。
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