JP2002180679A - 集合住宅 - Google Patents

集合住宅

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JP2002180679A
JP2002180679A JP2000377946A JP2000377946A JP2002180679A JP 2002180679 A JP2002180679 A JP 2002180679A JP 2000377946 A JP2000377946 A JP 2000377946A JP 2000377946 A JP2000377946 A JP 2000377946A JP 2002180679 A JP2002180679 A JP 2002180679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物角部の住戸ゾーンに広く開放的な居住空
間を形成し、居住性、プランニングの自由度、将来の更
新性に優れた筒状の集合住宅を提供する。 【解決手段】 建物中央部10と建物外周部20との間
に形成される床スラブ40を、建物中央部の角部10a
と建物外周部の辺部20aとを連結する梁部材30,3
0によって、角部ブロック40aと中間部ブロック40
bとに区画する。角部ブロック40aを、その建物内周
側の角部40a−aが建物中央部の角部10aに位置す
るように大スパン床スラブによって形成し、角部ブロッ
ク40aの住戸ゾーンを無柱・無梁の室内空間となす。
床スラブ40は、建物外周部側に位置する外周床スラブ
43と、建物中央部側に位置し、外周床スラブよりも天
端レベルを低く形成した内周床スラブ41とからなり、
内周床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部50に
よって段差を設けて一体化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物中央部にコア
又はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを
配置した筒状の集合住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】建物中央部にコア(エレベータ、階段等
の共用部分)又はボイドを配置し、建物外周部に沿って
住戸ゾーンを配置した筒状の集合住宅は、高層の建物を
構築するのに適している。建物外周部に沿って住戸ゾー
ンを配置することにより、採光、通風、眺望に優れた居
住空間が得られる。純ラーメン構造による従来の建物の
基準階の平面図を図14(a)に示す。6m前後のスパ
ンで格子状に柱90、梁91が配置され、柱、梁が多く
存在する。このため、広く開放的な居住空間を形成する
ことができない。プランニング及び設備配管ルートは制
約され、住戸及び設備の更新性(リフォーム、配管の交
換等)は高くない。
【0003】純ラーメン構造を改良した、ダブルチュー
ブ架構による建物の基準階の平面図を図14(b)に示
す。純ラーメン構造に比べ、住戸ゾーンの柱を少なくす
ることができるものの、依然として、住戸ゾーンに柱9
0及び梁91が多く存在する。建物中央部92の外側に
おいて、柱90や梁91,91aで周囲が区画される床
スラブの1ブロック93は長方形をなし、その短辺が6
m程度の小スパンで連設されている。建物、特に筒状の
集合住宅において、建物の角部に位置する住戸は、二方
向に視野が開け、眺望に優れるため、一般にその商品価
値は高いが、角部の住戸ゾーンに梁91aが存在するた
め、住戸配置、間取り等のプランニングの自由度、将来
の更新性は制約を受けざるを得ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における不都合を考慮してなされたもので、建物の角
部の住戸ゾーンに広く開放的な居住空間を形成し、居住
性、プランニングの自由度、将来の更新性に優れた筒状
の集合住宅を提供すること、限られた階高において空調
配管や排水管等の設備ルートを適正に確保しつつ、天井
高さをできるだけ大きくすること等にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1) 建物中央部にコア又
はボイドを配置し、建物外周部に沿って住戸ゾーンを配
置した平面視多辺形の筒状の集合住宅であって、建物中
央部と建物外周部との間に形成される床スラブを、建物
中央部の角部と、建物中央部に対向する建物外周部の辺
部とを連結する梁部材によって、角部ブロックと中間部
ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建物内周側
の角部が建物中央部の角部に位置するように、大スパン
床スラブによって形成し、角部ブロックの住戸ゾーンを
無柱・無梁の室内空間となした集合住宅である。
【0006】本発明は、さらに次のような構成を備え
る。 (2) 角部ブロックを、建物外周部の辺部と略直交する2
本の梁部材によって略正方形に形成し、平面視略四辺形
の建物の四隅に配置した。 (3) 前記床スラブは、建物外周部側に位置する外周床ス
ラブと、建物中央部側に位置し、外周床スラブよりも天
端レベルを低く形成した内周床スラブとからなり、内周
床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部によって段
差を設けて一体化し、スラブ連結部を建物の周方向に沿
って筋状に延設した。 (4) 角部ブロックの建物外周部側にスラブ下面が平坦な
平面視略L字形の外周床スラブを形成した。 (5) スラブ連結部の断面を、所定の断面幅と、内周床ス
ラブのスラブ厚さ及び段差を用いた断面高さとで形成
し、スラブ連結部の断面内、長さ方向にPC鋼材を配線
して、プレストレスを導入した。 (6) 角部ブロックにおけるスラブ連結部のPC鋼材の定
着部は、外周床スラブのコンクリート断面内に埋設され
た。 (7) スラブ連結部の断面形状は、断面幅を断面高さより
も大きくした横長の矩形状をなし、かつスラブ連結部の
下端と内周床スラブの下端とを一致させ、平坦なスラブ
下面を形成した。 (8) 建物中央部と建物外周部とを連結する梁部材の断面
内、長さ方向にPC鋼材を配線し、プレストレスを導入
し、該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中央部におい
て下方に膨らむ弓なりに配線され、床スラブに対して吊
り上げ力を生じさせている。 (9) 梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の定着部を、
スパン端部近傍の梁部材の断面内に設けた。
【0007】
【発明の実施の形態】<実施例1>図1は本発明に係る
集合住宅を構成する建物1の骨組を示す側面図、図2は
同建物1の基準階の平面図である。図1に示すとおり、
建物1は、多数階積層されて塔状をなす高層の地上部2
と、これを支持する基礎構造部3からなる。地上部2の
塔状比(=構造物の最高高さ/転倒有効スパン長さ)が
大きく、その正面形状は縦長の略矩形である。建物1
は、建物中央部10、建物外周部20、及び建物中央部
10と建物外周部20とを連結する梁部材30を備えて
いる。
【0008】建物中央部10を構成する骨組には、図1
に示すとおり、K形(逆V字形)をなすように配置され
た制振ブレース13を集中的に設けている。また、建物
1の屋上にはハットトラス4が、建物中央部10と梁部
材30の上に位置するように平面視井桁状に設けられて
おり、耐震性能を確保している。
【0009】図2に示すとおり、建物1は、平面視略正
方形に形成されている。建物1は、建物中央部10内に
コア(エレベータ、階段等の共用部分)又はボイドを配
置した筒状をなす。この実施例では、建物中央部10に
コア14を配置している。建物中央部10の周りに共用
廊下15、共用廊下15の周りに建物外周部20に沿っ
て住戸ゾーン17が配置されている。符号16は共用廊
下15と住戸ゾーン17を仕切る壁である。建物中央部
10と建物外周部20との間に形成される床スラブ40
に、共用廊下15及び住戸ゾーン17が配置されてい
る。建物の角部1aはテーパ状に面取りされているの
で、三方向に視野が開け、良好な眺望、採光を実現して
いる。
【0010】建物中央部10は、柱11,11a及び梁
12により構成されている。建物外周部20は、外周柱
21,21a及び梁22により構成されている。建物中
央部10・建物外周部20はラーメン骨組が好ましい
が、限定されるものではない。
【0011】建物中央部10と建物外周部20との間に
形成される床スラブ40は、建物中央部10の角部10
a(柱11)と、建物中央部10に対向する建物外周部
20の辺部20a(外周柱21)とを連結する梁部材3
0,30によって、角部ブロック40aと、中間部ブロ
ック40bとに区画されている。角部ブロック40aは
建物1の角部に位置し、建物1の四隅に配置され、中間
部ブロック40bは建物1の辺部に位置する。そして、
角部ブロック40aを、その建物内周側の角部40a−
aが建物中央部10の角部10aに位置するように、大
スパン床スラブによって形成している。これによって、
角部ブロック40aの住戸ゾーン(角部ブロック40a
に形成される住戸ゾーン全部)を無柱・無梁の室内空間
となしている。
【0012】梁部材30,30は、建物外周部20の辺
部20aと略直交するように、建物中央部10の角部1
0a(柱11)と、建物中央部10に対向する建物外周
部20の辺部20a(外周柱21)とを連結しており、
角部ブロック40aを、2本の梁部材30,30によっ
て略正方形に形成している。
【0013】角部ブロック40a,40aの間に、略正
方形の中間部ブロック40bが配置されている。中間部
ブロック40bも、角部ブロック40aと同様に、略正
方形の大スパンスラブによって形成されており、角部ブ
ロック40aの住戸ゾーンも無柱・無梁の室内空間とな
っている。全体として、建物中央部10と建物外周部2
0との間で、住戸ゾーン17(及び共用廊下15)は無
柱空間に形成され、建物の周方向(隣り合う住戸を横断
する方向)に伸びる梁・小梁もない。したがって、柱、
梁、壁による制約が少なく、間取り及び住戸配置等のプ
ランニングの自由度、将来の更新性を高めることができ
る。
【0014】梁部材30,30の断面内、長さ方向には
PC鋼材が配線され、プレストレスを導入している(図
示省略)。該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中央部
において下方に膨らむ弓なりに配線され、床スラブに対
して吊り上げ力を生じさせている。梁部材内に配線され
たPC鋼材の両端の定着部は、スパン端部近傍の梁部材
の断面内に設けられている。すなわち、梁部材内に配線
されたPC鋼材の両端の定着部は、地震時に梁部材のス
パン端部で降伏ヒンジが形成される範囲よりも、スパン
中間部側に設けられている。これについては後で説明す
る。
【0015】建物中央部10と建物外周部20との間に
形成され、これらを結合するとともに、角部ブロック4
0aと中間部ブロック40bとに区画される床スラブ4
0は、建物中央部10と、建物外周部20と、梁部材3
0とによって支持される。床スラブ40は、建物外周部
20側に位置する外周床スラブ43と、建物中央部10
側に位置し、外周床スラブ43よりも天端レベルを低く
形成した内周床スラブ41(小点群ハッチングで示す部
分)とからなっている。内周床スラブ41と外周床スラ
ブ43とは、建物中央部10と建物外周部20との間の
中央域において、スラブ連結部50(斜線ハッチングで
示す部分)によって段差を設けて一体化されている。ス
ラブ連結部50は、建物1の周方向に沿って筋状に延設
されている。建物中央部10の外側において、内周床ス
ラブ41、スラブ連結部50、外周床スラブ43の順で
配置され、夫々が平面的に連続しており、環状に形成さ
れている。角部ブロック40aの建物外周部20側にス
ラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブ43が
形成される。
【0016】さらに、床スラブ40を構成する中間部ブ
ロック40b及び角部ブロック40aについて詳細に説
明する。図3に、中間部ブロック40bの拡大平面図を
示す。図中、L1は建物内周部10の柱11と建物外周
部の柱21間のスパン(長さ)、L10は住戸ゾーン1
7におけるスラブ長さ、L11は外周床スラブ43の長
さ(スラブ連結部50を除く)、L12は住戸ゾーン1
7における内周床スラブ41の長さ、L13は共用廊下
15の幅を示す。S1は中間部ブロック40bの間口方
向(外周柱21,21間)のスパン(長さ)、S11は
外周柱21,21a間のスパン(長さ)を示す。
【0017】図4に、床スラブ40の断面(図3の4A
−4A断面図)を示す。図5にスラブ連結部50近傍の
断面を示す。内周床スラブ41の上面に上部段差D1が
形成され、外周床スラブ43の下面に下部段差D2が形
成される。スラブ連結部50は、上部段差D1、下部段
差D2で両側が区画された幅Bを有する。また、スラブ
連結部50は、内周床スラブ41のスラブ厚さT1及び
上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを有する。こ
の断面幅Bと、断面高さDとを有する断面形状によって
曲げ材を形成する。曲げ材とは、曲げモーメントを負担
する部材をいう。構造部材を構成する断面に生じている
力は、曲げモーメント、せん断力、軸方向力(軸力)に
分類されるが、曲げモーメントが支配的な部材を曲げ材
という。スラブ、梁は曲げ材に属する。
【0018】スラブ連結部50の断面において、その幅
Bは、厚さDよりも大きく、横長の矩形状をなしてい
る。スラブ連結部50の天端は、外周床スラブ43の天
端と一致している。スラブ連結部50の下端は、内周床
スラブ41の下端と一致しているが、邪魔にならない程
度(空調配管を貫通させる必要のない程度)であれば、
スラブ連結部50の下端が内周床スラブ41の下端より
も張り出してもよい。
【0019】スラブ連結部50の下端と内周床スラブ4
1の下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成するこ
とにより、小梁のような突出部が全くなく広くてすっき
りした空間が得られる。内周床スラブ41の厚さT1と
外周床スラブ43の厚さT2は必ずしも同じである必要
はない。内周床スラブ41と外周床スラブ43の各スラ
ブは、中空スラブでもよいし、通常のコンクリートスラ
ブでもよい。
【0020】内周床スラブ41上の空間を用いて設備機
器からの排水管60が横引きされる。横引きした排水管
60が接続される排水竪管61は、例えば、住戸外の入
口側の共用部分(共用廊下15等)に面した位置に設け
られる。住戸ゾーン17内部にはスラブ開口部を設ける
形で上下階に貫通してパイプシャフトを立設する必要が
なく、排水竪管61の保守・点検及び取替えがし易いも
のとなる。
【0021】外周床スラブ43は、日照、眺望、開放性
に優れる主たる採光面側に位置するので、通常、居間、
食堂等の主たる居室が配置される。内周床スラブ41に
は、主に台所、風呂、便所等の水場が配置される。勿
論、入口側の内周床スラブ41の上にも居室が配置され
ることはあるし、外周床スラブ43の上に水場の一部が
配置されることもある。共用廊下5は建物中央部10の
外側、内周床スラブ41上に設けられている。
【0022】床スラブ40の上面は、空間を形成して床
板45で覆い二重床を形成し、床スラブ40の下面は空
間を形成して天井板47で覆い二重天井に形成してい
る。内周床スラブ41上の空間を用いて設備機器からの
排水管60を横引きし、外周床スラブ43下の空間を用
いて空調配管を設けることができる(図示省略)。住戸
の床スラブ40を覆う床板45による仕上面は、内周床
スラブ41上及び外周床スラブ43上の両者にわたって
平坦に形成され段差がないようにするのが好ましい。こ
れにより、バリアフリーで安全な居住空間が提供され
る。スラブ連結部50における上部段差D1は、主に排
水管60の横引き距離を考慮して決定される。上部段差
D1を設けることによって、機能上必要な排水勾配を確
保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を長くす
ることができる。
【0023】外周床スラブ43位置における居室空間の
天井高さh2は、内周床スラブ位置41における天井高
さh1よりもほぼ下部段差D2分、立ち上げられ、天井
が高く形成されている。この段差分によって、居間や食
堂等の主たる居室の広く開放的な空間が確保される。
【0024】スラブ連結部50の断面内には、部材長さ
方向にPC鋼材51を配線し、プレストレスを導入して
いる。図6に示すとおり、スラブ連結部50は、その長
さ方向の両端が梁部材30,30に支持され、小梁と同
様の機能を奏する。PC鋼材51は、間口方向のスパン
S1中間部(スラブ連結部50の部材長さ方向のスパン
中間部)において下方に膨らむ弓なりに配線されている
(曲線状配置)。スラブ連結部50のスパン端部でPC
鋼材51に導入したプレストレス(図6に示す、水平力
Ps)によって、スラブ連結部50の部材長さ方向に沿
って、中間部ブロック40bに対して、吊り上げ力(図
6に示す、上向きの鉛直力V)を生じさせている。な
お、PC鋼材51を、スラブ連結部50の下端近傍に、
部材長さ方向に直線状にしてもよい。
【0025】図7は、中間部ブロック40bの力学的構
造を模式的に表した説明図(斜視図)である。中間部ブ
ロック40bは、段差(上部段差D1、下部段差D2)
を除くと、スパン(長さ)がS1、L1の四辺形をなし
た、1個の大スパンの床スラブを形成している。中間部
ブロック40bに加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)
は、下向きの力として作用する。一方、スラブ連結部5
0は、曲げ材の一種である小梁として機能し、鉛直荷重
(自重、積載荷重)によって生じた曲げモーメントに対
して、鉄筋コンクリート造の断面耐力(鉄筋、コンクリ
ート)で抵抗する。スラブ連結部50の部材長さ方向の
スパン端部は、梁部材30,30を支点として、支持さ
れている。さらに、スラブ連結部50のスパン端部で、
PC鋼材51に導入したプレストレス(水平力Ps)に
よって、スラブ連結部50の部材長さ方向に沿って、床
スラブに対して吊り上げ力(上向きの鉛直力V)を生じ
させる。スラブ連結部50の断面内の複数のPC鋼材5
1をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図7の太い
1点鎖線)で表現すると、PC鋼材軸線の長さ方向は、
1本の直線状軸線で表示される。この直線状軸線に沿っ
て、吊り上げ力が、分布荷重(直線状軸線の全長に分布
して作用する荷重で、単位長さ当たりの力で表す)とし
て作用する。鉛直荷重(自重、積載荷重)は下向きの力
なので、鉛直荷重(自重、積載荷重)から吊り上げ力を
控除した、実質的な鉛直荷重に対して、スラブ連結部5
0は、鉄筋コンクリート造の断面耐力を設定すればよ
い。床スラブ構造体に加わる鉛直荷重(自重、積載荷
重)を、見掛け上、大幅に軽減し、大スパン床スラブを
構成することができる。スラブ連結部50は、内周床ス
ラブ41の厚さT1と上部段差D1を用いた断面高さ
(厚さ)Dを利用しながら、幅Bは、設計上必要とされ
るPC鋼材51の数に応じて自由に大きな寸法に設定す
ることができる。しかも、スラブ連結部50の下端と内
周床スラブ41の下端を一致させているので、小梁のよ
うな突出部が無い。
【0026】中間部ブロック40bの平面形状は、スパ
ン(長さ)がS1、L1の四辺形をなした、大スパン床
スラブを形成する。スパン(長さ)S1、L1のうち、
長辺をLy、短辺をLxとすると、スラブ辺長比はβ
(=Ly/ Lx)で定義される。この実施例では、中間
部ブロック40bは、βが約1. 0程度の正方形の平面
形状をなしている。大スパン床スラブは、8m以上、好
ましくは9m以上、さらに好ましくは10m以上の短辺
Lxを有する。大スパン(スパン長さが大きい)であり
ながら、β=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ
(一ブロック)を、その平面形の内部に柱を設けること
なく、建物中央部10、建物外周部20及び梁部材30
のみで支持することができる。例えば、短辺(Lx)が
10mを超える、大スパンも可能である。なお、本発明
は、βは1. 5を超える床スラブにも適用することがで
きる。中間部ブロック40bの略正方形の平面形状と
は、スラブ辺長比がβ(=Ly/ Lx)=1.0〜1.5
程度の四辺形をいう。
【0027】一般的な1住戸の2倍(2住戸分)に相当
する室内空間を配置できる、大スパン(スパン長さS
1)を間口方向に形成し得るので、2住戸の間の戸境壁
を自由に配置し、変更することができる。1住戸の室内
空間の間取りのみならず、住戸の平面形、住戸配置の多
様性、融通性が格段に向上する。従来のような、床スラ
ブを厚くする、小梁を設ける等の手段によらずに、大ス
パン床スラブが得られる。
【0028】プレストレス構造において、PC鋼材51
の配線におけるライズ(下に凸な部分の高さ)に吊り上
げ力は比例する。PC鋼材51を配線するコンクリート
成が大きいほどライズを大きくすることができる。スラ
ブ連結部50の厚さD(コンクリート成)は、内周床ス
ラブ41の厚さT1・外周床スラブ43の厚さT2より
も大きいから、スラブ連結部50においてライズを大き
くとることができ、効率的に吊り上げ力を生じさせるこ
とができる。スラブ連結部50の幅Bを調整してPC鋼
材51の配線量を増減することにより、吊り上げ力を調
整することができる。
【0029】PC鋼材(PC鋼ストランド、PC鋼棒な
ど)は、アンボンドPC鋼材が一般的である。しかし、
他のものでもよい。例えば、樹脂が充填されたシース内
にPC鋼材が内蔵されているもので、施工現場でプレス
トレスを導入した後に樹脂が硬化し、PC鋼材と樹脂間
の付着、及び、シースとコンクリート間の付着を期待で
きるものでもよい。なお、プレストレスの導入方法は、
ポストテンション、プレテンションのいずれでもよい。
一のスラブ構造体は、現場打ちによるものの他、プレキ
ャストコンクリートとしてもよい。
【0030】図8に、角部ブロック40aの拡大平面図
を示す。建物1の角部1aの屈曲方向にほぼ沿うよう
に、内周床スラブ41、外周床スラブ43、スラブ連結
部50が夫々屈曲され、平面的に連続して形成されてい
る。スラブ連結部50は、隣接する中間部ブロック40
b,40bから伸びてきて角部ブロック40aで交差す
るが、互いにこの交差部で終止して屈曲スラブ連結部5
0aを形成している。角部ブロック40aの内周側角部
を形成する矩形の内周床スラブ41の外周に、平面視略
L字形の屈曲スラブ連結部50aが形成され、屈曲スラ
ブ連結部50aの外周に、建物外周部20側に沿って、
スラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブ43
が形成される。この外周床スラブ43の上に、面積が広
く、天井の高い、開放的な居室空間を設けることができ
る。
【0031】図9は、図8の9A−9A断面図である。
スラブ連結部50の中に配線されたPC鋼材51は交差
するスラブ連結部50を超え、PC鋼材51の定着部
は、屈曲スラブ連結部50aの外周側において、外周床
スラブ43のコンクリート断面内に埋設されている。ス
ラブ連結部50は、角部ブロック40aと中間部ブロッ
ク40bとに跨り連続形成されているので、これに合わ
せてPC鋼材51も連続配線するのが好ましい。これに
より、PC鋼材51の定着部の数を減らせるので、施工
性・経済性が向上する。
【0032】図10は、角部ブロック40aの力学的構
造を模式的に表した説明図(斜視図)である。角部ブロ
ック40aは、段差(上部段差D1、下部段差D2)を
除くと、スパン(長さ)がS2、L1の四辺形をなし
た、1個の大スパンの床スラブを形成する。角部ブロッ
ク40aにおいて、スラブ連結部50は、その長さ方向
がL字形に屈曲形成され(屈曲点Z点)、その長さ方向
の端部(X1、X2点)で、梁部材30,30に支持さ
れている。しかし、奥行き方向、間口方向共、スラブ連
結部50の断面内に配置されたPC鋼材51は、屈曲点
(Z点)で屈曲することなく、そのまま屈曲スラブ連結
部50aの外周側において、外周床スラブ43のコンク
リート断面内に埋設されている(定着点 Y1、Y2
点)。スラブ連結部50の断面内の複数のPC鋼材51
をまとめて、1本の仮想のPC鋼材軸線(図10の太い
1点鎖線)で表現すると、奥行き方向、間口方向のPC
鋼材軸線は、それぞれ、長さ方向に1本の直線で表示さ
れ、角部ブロック40aの平面形において、十字形に交
差する(格子状軸線)。この格子状軸線にそって、吊り
上げ力(図10に示す、上向きの鉛直力V)が、分布荷
重(格子状軸線の全長に分布して作用する荷重で、単位
長さ当たりの力で表す)として作用する。角部ブロック
40aに加わる鉛直荷重(自重、積載荷重)は、下向き
の力として作用するので、鉛直荷重(自重、積載荷重)
から吊り上げ力を控除した、実質的な鉛直荷重に対し
て、スラブ連結部50は、鉄筋コンクリート造の断面耐
力を設定すればよい。十字形に交差する(格子状軸線)
PC鋼材51の吊り上げ力によって、矩形平面の内周床
スラブ41の外周に、L字形平面の外周床スラブ43が
形成された、大スパンの床スラブを構成することができ
る。スラブ連結部50は、内周床スラブ41の厚さT1
と上部段差D1を用いた断面高さ(厚さ)Dを利用しな
がら、幅Bは、設計上必要とされるPC鋼材51の数に
応じて自由に大きな寸法に設定することができる。しか
も、スラブ連結部50の下端と内周床スラブ41の下端
を一致させているので、外周床スラブ43の下面は、小
梁のような突出部が無い、フラットな形状を有する。P
C鋼材51の定着部(定着点 Y1、Y2点)は、外周
床スラブ43、梁10の範囲で自由に設定することがで
きる。
【0033】角部ブロック40aは、前述した中間部ブ
ロック40bと同様、その平面形状は、スパン(長さ)
がS2、L1の四辺形をなした、大スパン床スラブを形
成する。スパン(長さ)S2、L1のうち、長辺をL
y、短辺をLxとすると、スラブ辺長比はβ(=Ly/
Lx)で定義される。この実施例では、角部ブロック4
0aは、βが約1. 0程度の正方形の平面形状をなして
いる。大スパン床スラブは、8m以上、好ましくは9m
以上、さらに好ましくは10m以上の短辺Lxを有す
る。大スパン(スパン長さが大きい)でありながら、β
=1. 0〜1. 5程度の平面形の床スラブ(一ブロッ
ク)を、その平面形の内部に柱を設けることなく、建物
中央部10、建物外周部20及び梁部材30のみで支持
することができる。例えば、短辺(Lx)が10mを超
える、大スパンも可能である。なお、本発明は、βは
1. 5を超える床スラブにも適用することができる。角
部ブロック40aの略正方形の平面形状とは、スラブ辺
長比がβ(=Ly/Lx)=1.0〜1.5程度の四辺形
をいう。
【0034】一般的な1住戸の2倍(2住戸分)に相当
する室内空間を配置できる、大スパンを形成するので、
2住戸の間の戸境壁を自由に配置し、変更することがで
きる。1住戸の室内空間の間取りのみならず、住戸の平
面形、住戸配置の多様性、融通性が格段に向上する。従
来のような、床スラブを厚くする、小梁を設ける等の手
段によらずに、筒状の集合住宅の角部に大スパン床スラ
ブが得られる。
【0035】図11は、角部ブロック40a及び中間部
ブロック40bの力学的構造を模式的に表した説明図
(斜視図)である。前記のとおり、角部ブロック40a
及び中間部ブロック40bには、スラブ連結部50の断
面内に配線されたPC鋼材51によって、吊り上げ力が
作用する。また、前述のとおり、梁部材30,30の断
面内、長さ方向にはPC鋼材が配線され、プレストレス
を導入している。該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン
中央部において下方に膨らむ弓なりに配線されている。
プレストレス(図11 Ps2)によって、梁部材3
0,30の断面内の複数のPC鋼材をまとめた1本の仮
想のPC鋼材軸線に沿って、角部ブロック40a及び中
間部ブロック40bを支持する吊り上げ力(上向きの鉛
直力V2)を生じさせる。大スパン床スラブによって、
梁、柱が少なくなるにもかかわらず、梁部材30,30
によって、建物中央部10と建物外周部20とを結合し
て、建物の変形を抑制し、充分な躯体性能と優れた耐久
性を発揮する。プレストレスを導入することにより、梁
部材の梁成を小さく形成することもできる。また、梁部
材30,30内に配線されたPC鋼材の両端の定着部
は、スパン端部近傍の梁部材30,30の断面内に設け
られている。すなわち、梁部材内に配線されたPC鋼材
の両端の定着部は、地震時に梁部材のスパン端部で降伏
ヒンジが形成される範囲よりも、スパン中間部側に設け
られている。地震時に、建物中央部と建物外周部とをつ
なぐ梁部材30,30が、スパン端部で断面降伏して降
伏ヒンジを形成しても、PC鋼材の両端の定着部は降伏
ヒンジ発生位置よりスパン中央側に配置されているの
で、PC鋼材のプレストレスは減少することがなく、床
などの鉛直荷重を確実に支持することができる。
【0036】<実施例2>図12に示す実施例2の建物
1では、建物中央部10にコアではなく、ボイド18を
配置している。また、角部ブロック40a,40a間に
複数の中間部ブロック40b,40bを配置している。
【0037】<実施例3>図13に示す実施例2の建物
1では、建物中央部10に、ボイド18を配置してお
り、また、建物中央部10と建物外周部20の外側とを
連通する開口部19を設けている。さらに、梁部材30
の長さ方向のスパン中央部において、柱33を設けてい
る。
【0038】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲で種々の変形、付加等が可能であ
る。本発明の集合住宅は、高層〜超高層のみならず、中
低層の建物にも適用し得る。平面視四辺形の建物のみに
限定されない。
【0039】
【発明の効果】〔請求項1に係る発明〕建物中央部と建
物外周部との間に形成される床スラブを、角部ブロック
と中間部ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建
物内周側の角部が建物中央部の角部に位置するように、
大スパン床スラブによって形成し、角部ブロックの住戸
ゾーンを無柱・無梁の室内空間となしたので、建物の角
部における住戸配置、間取り等のプランニングの自由
度、将来の更新性が飛躍的に向上する。筒状の集合住宅
において、建物の角部に位置する住戸は、眺望に優れる
ためその商品価値は高いが、角部ブロックを大スパン床
スラブによって無柱・無梁空間となしたため、開放的で
広大な居住性に優れた住戸空間が得られ、商品価値を一
層高めることができる。特に、平面視多辺形の筒状の集
合住宅では、建物の角部の閉める面積(及び体積)の割
合が大きくなるので、角部の商品価値を高めることによ
って、集合住宅全体の商品価値を格段に向上させること
ができる。
【0040】〔請求項2に係る発明〕角部ブロックを、
建物外周部の辺部と略直交する2本の梁部材によって略
正方形に形成し、平面視略四辺形の建物の四隅に配置し
たので、住戸配置、間取り等のプランニングの自由度、
将来の更新性を一層向上させることができ、設計及び施
工もしやすい。
【0041】〔請求項3に係る発明〕内周床スラブ上に
排水管を納める空間が確保され、外周床スラブ下に空調
配管等を納める空間が確保される。機能上必要な排水勾
配を確保し、排水管を接続する竪管までの横引き距離を
長くすることができる。大スパン床スラブでありなが
ら、限られた階高において、外周床スラブ位置に充分な
天井高さが確保され、快適な住戸空間を形成することが
できる。
【0042】〔請求項4に係る発明〕角部ブロックの建
物外周部側にスラブ下面が平坦な平面視略L字形の外周
床スラブを形成したので、二方向以上に視野が開ける建
物の角部(外周部)に沿って連続する、面積が広くかつ
充分な天井高さを有する開放的な住戸空間が形成され
る。
【0043】〔請求項5に係る発明〕スラブ連結部は、
所定の断面幅と、内周床スラブのスラブ厚さ及び段差を
用いた断面高さとを有する断面形状によって曲げ材を形
成しており、スラブ連結部の断面内、部材長さ方向にP
C鋼材を配線し、プレストレスを導入したので、周囲が
梁部材その他の構造躯体に支持された床スラブのブロッ
クに、下向きの鉛直力(自重、積載荷重)を軽減する上
向きの鉛直力(吊り上げ力)、圧縮応力が与えられ、無
柱・無梁の大スパンの床スラブを効率的に構成し得る。
床スラブを厚くする手段によるものと異なり、天井高さ
の減少を抑えることができる。PC鋼材を複数のブロッ
クに跨り配線することにより、定着部の個数を減らすこ
とができる。
【0044】〔請求項6に係る発明〕角部ブロックにお
けるスラブ連結部のPC鋼材の定着部は、外周床スラブ
のコンクリート断面内に埋設された構成としたので、十
字形に交差する(格子状軸線)PC鋼材の吊り上げ力を
用いて、大スパンの角部ブロックを支持することができ
る。外周床スラブの下面は、小梁のような突出部が無
い、フラットな形状となる。PC鋼材が弓なり配線であ
る場合、定着部は上側にくるが、外周床スラブ内で容易
に定着することができる。
【0045】〔請求項7に係る発明〕スラブ連結部の断
面形状は、断面幅を断面高さよりも大きくした横長の矩
形状をなし、かつスラブ連結部の下端と内周床スラブの
下端とを一致させ、平坦なスラブ下面を形成したので、
床スラブの下面への突出がなく、広くてすっきりした空
間が得られる。一定の階高において、天井高さをできる
だけ大きくすることができ、天井板の施工も楽である。
プランニングの自由度、将来の更新性が向上する。梁や
小梁を貫通させて空調配管を行う必要がなく、構造性能
上及び施工上も有利である。
【0046】〔請求項8に係る発明〕建物中央部と建物
外周部とを連結する梁部材の断面内、長さ方向にPC鋼
材を配線し、プレストレスを導入し、該PC鋼材は、部
材長さ方向のスパン中央部において下方に膨らむ弓なり
に配線され、床スラブに対して吊り上げ力を生じさせて
いるので、大スパンの床スラブによって、梁、柱が少な
くなるにもかかわらず、梁部材によって建物中央部と建
物外周部とを結合して、建物の変形を抑制し、充分な躯
体性能と優れた耐久性を発揮する。梁手段の梁成を小さ
く形成することができる。
【0047】〔請求項9に係る発明〕梁部材内に配線さ
れたPC鋼材の両端の定着部を、スパン端部近傍の梁部
材の断面内に設けており、地震時に、建物中央部と建物
外周部とをつなぐ梁部材が、スパン端部で断面降伏して
降伏ヒンジを形成しても、PC鋼材の両端の定着部は降
伏ヒンジ発生位置よりスパン中央側に配置されているの
で、PC鋼材のプレストレスは減少することがなく、床
などの鉛直荷重を確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を構成する建物1の骨組を示す側面図
である。
【図2】実施例1を構成する建物1の基準階の平面図で
ある。
【図3】中間部ブロック40bの平面図である。
【図4】図3の4A−4A断面図(建物の奥行方向の断
面図)である。
【図5】図4の一部を拡大した断面図である。
【図6】図2の6A−6A断面図(スラブ連結部50の
桁行方向の断面図)である。
【図7】中間部ブロック40bにおける力学的構造の説
明図である。
【図8】角部ブロック40aの平面図である。
【図9】図8の9A−9A断面図である。
【図10】角部ブロック40aにおける力学的構造の説
明図である。
【図11】角部ブロック40a及び中間部ブロック40
bにおける力学的構造の説明図である。
【図12】実施例2を構成する建物1の基準階の平面図
である。
【図13】実施例3を構成する建物1の基準階の平面図
である。
【図14】従来の集合住宅における基準階の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 建物 2 地上部 10 建物内周部 10a 建物中央部10の角部 11,11a 柱 12 梁 14 コア 15 共用廊下 17 住戸ゾーン 18 ボイド 20 建物外周部 20a 建物外周部20の辺部 21,21a 柱 22 梁 30 梁部材 40 床スラブ 40a−a 角部ブロック40aの建物内周側の角部 41 内周床スラブ 43 外周床スラブ 50 スラブ連結部 51 PC鋼材 B スラブ連結部50の幅 D スラブスラブ連結部50の厚さ D1 上部段差 D2 下部段差
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月14日(2001.12.
14)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物中央部にコア又はボイドを配置し、
    建物外周部に沿って住戸ゾーンを配置した平面視多辺形
    の筒状の集合住宅であって、 建物中央部と建物外周部との間に形成される床スラブ
    を、建物中央部の角部と、建物中央部に対向する建物外
    周部の辺部とを連結する梁部材によって、角部ブロック
    と中間部ブロックとに区画し、角部ブロックを、その建
    物内周側の角部が建物中央部の角部に位置するように、
    大スパン床スラブによって形成し、 角部ブロックの住戸ゾーンを無柱・無梁の室内空間とな
    した集合住宅。
  2. 【請求項2】 角部ブロックを、建物外周部の辺部と略
    直交する2本の梁部材によって略正方形に形成し、平面
    視略四辺形の建物の四隅に配置した、請求項1に記載の
    集合住宅。
  3. 【請求項3】 前記床スラブは、建物外周部側に位置す
    る外周床スラブと、建物中央部側に位置し、外周床スラ
    ブよりも天端レベルを低く形成した内周床スラブとから
    なり、内周床スラブと外周床スラブとを、スラブ連結部
    によって段差を設けて一体化し、スラブ連結部を建物の
    周方向に沿って筋状に延設した、請求項1又は2に記載
    の集合住宅。
  4. 【請求項4】 角部ブロックの建物外周部側にスラブ下
    面が平坦な平面視略L字形の外周床スラブを形成した、
    請求項3に記載の集合住宅。
  5. 【請求項5】 スラブ連結部の断面を、所定の断面幅
    と、内周床スラブのスラブ厚さ及び段差を用いた断面高
    さとで形成し、スラブ連結部の断面内、長さ方向にPC
    鋼材を配線して、プレストレスを導入した、請求項3〜
    5のいずれかに記載の集合住宅。
  6. 【請求項6】 角部ブロックにおけるスラブ連結部のP
    C鋼材の定着部は、外周床スラブのコンクリート断面内
    に埋設された、請求項5に記載の集合住宅。
  7. 【請求項7】 スラブ連結部の断面形状は、断面幅を断
    面高さよりも大きくした横長の矩形状をなし、かつスラ
    ブ連結部の下端と内周床スラブの下端とを一致させ、平
    坦なスラブ下面を形成した、請求項に記載の集合住宅。
    請求項3〜6のいずれかに記載の集合住宅。
  8. 【請求項8】 建物中央部と建物外周部とを連結する梁
    部材の断面内、長さ方向にPC鋼材を配線し、プレスト
    レスを導入し、該PC鋼材は、部材長さ方向のスパン中
    央部において下方に膨らむ弓なりに配線され、床スラブ
    に対して吊り上げ力を生じさせている、請求項1〜7の
    いずれかに記載の集合住宅。
  9. 【請求項9】 梁部材内に配線されたPC鋼材の両端の
    定着部を、スパン端部近傍の梁部材の断面内に設けた、
    請求項8に記載の集合住宅。
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