JP3750591B2 - 洗車機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば給油所に設置され、洗車に使用されるドライブスルータイプの洗車機(前方から洗車機本体内へ進入した被洗浄車両を洗車終了後に後方へ通り抜け退場させる方式の洗車機)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗車機として、たとえば図21に示すように、据置型の洗車機本体81と、車両(被洗浄車両)82を前方から洗車機本体81内を経て後方へ搬出するローラコンベヤ83により構成される洗車機がある。
【0003】
上記洗車機本体81の前部には洗浄部84が形成され、後部には乾燥部85が形成されている。上記洗浄部84には、車両82の表面を洗浄するために、ロッカーブラシ86、トップブラシ87、サイドブラシ88、洗浄水や洗剤を車両82の表面へ噴霧するスプレー装置(図示せず)などが設けられている。また、上記乾燥部85には、車両82の表面に空気を吹き付けて乾燥させるために、乾燥用トップノズル89、乾燥用サイドノズル90などが設けられている。さらに、上記乾燥用トップノズル89の手前側には、コーティング剤を車両82の表面に噴射するコーティング剤噴射ノズル91が複数設けられている。
【0004】
上記構成によると、ローラコンベヤ83により車両82が洗車機本体81内に搬入されると、各ブラシ86,87,88が作動されスプレー装置より洗浄水や洗剤が噴霧されて車両82の表面が洗浄され、さらに車両82が下流側へ搬送されるのにともなって、フッ素コーティング剤がコーティング剤噴射ノズル91より車両82の表面に噴射され、その後、乾燥用トップノズル89と乾燥用サイドノズル90が作動されて車両82の表面が乾燥され、車両82はローラコンベヤ83の下流端から洗車機本体81の後方へ搬出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ブラシ86,87,88と乾燥用ノズル89,90間の距離が短く、さらにブラシ86,87,88により車両(被洗浄車両)82の表面の洗浄が実行されている途中においても乾燥用ノズル89,90において乾燥が実行されているために、上記各ブラシによる車両82のブラッシング、および洗浄水や洗剤の噴霧により発生する水しぶき(水飛び)が乾燥部85に達し、乾燥が良好に行うことができないという問題があった。
【0006】
そこで、ブラシ86,87,88と乾燥用ノズル89,90間の距離を長くすると、洗車機本体81が長く大きくなりスペースが必要となることから、洗車機として設置スペースを広くする必要があり、たとえば給油所に設置することは困難になる。
【0007】
そこで、本発明は、洗車機の設置スペースを広くする必要がなく、乾燥を良好に行うことができる洗車機を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、被洗浄車両と洗車機本体を相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して洗車を行う洗車機であって、
前記洗車機本体を、それぞれ別個に走行可能な前部本体と後部本体に分離し、前記前部本体と後部本体にそれぞれ、各本体の走行距離を検出する走行検出手段と、これら各走行検出手段により検出される走行距離に基づいて前記被洗浄車両の洗車を行う洗車手段を備え、前記前部本体と後部本体が一定の間隔のときに動作する検出手段を設け、前記前部本体または後部本体の走行検出手段により前部本体または後部本体の走行距離を検出できなくなると、前記検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、正常な後部本体または前部本体の走行検出手段により検出される走行距離に基づいて、前記前部本体および後部本体の洗車手段の駆動を行うことを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、前部本体の走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて、前部本体に設けた洗車手段により被洗浄車両の洗車が行われ、後部本体の走行検出手段により検出される後部本体の走行距離に基づいて、後部本体に設けた洗車手段により被洗浄車両の洗車が行われる。また前部本体の走行検出手段または後部本体の走行検出手段により前部本体または後部本体の走行距離を検出できなくなると、検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、正常な後部本体の走行検出手段または前部本体の走行検出手段により検出される後部本体または前部本体の走行距離に基づいて、洗車手段の駆動を行われ、洗車工程が実行されずに停止してしまうことが防止される。
【0010】
また請求項2に記載の発明は、被洗浄車両と洗車機本体を相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して洗車を行う洗車機であって、
前記洗車機本体を、それぞれ別個に走行可能な前部本体と後部本体に分離し、
前記前部本体に、前部本体の走行距離を検出する前部走行検出手段と、この前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて前記被洗浄車両の洗浄を行う洗浄手段を備え、前記後部本体に、後部本体の走行距離を検出する後部走行検出手段と、この後部走行検出手段により検出される後部本体の走行距離に基づいて前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を備え、
前記前部本体と後部本体が一定の間隔のときに動作する検出手段を設け、
前記後部走行検出手段により後部本体の走行距離を検出できなくなると、前記検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて前記乾燥手段による乾燥を行うことを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて、前部本体に設けた洗浄手段により被洗浄車両の洗浄が行われ、後部走行検出手段により検出される後部本体の走行距離に基づいて、後部本体に設けた乾燥手段により被洗浄車両の乾燥が行われる。このとき、一度の前進(工程)により洗浄と乾燥が離れて一度に実行され、洗車時間が短縮されるとともに、洗浄の際に発生する水しぶきにより乾燥の仕上がりが悪くなることが防止される。また後部走行検出手段により後部本体の走行距離を検出できなくなると、検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、正常な前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて乾燥手段による乾燥を行われ、乾燥工程が実行されずに停止してしまうことが防止される。
【0012】
また請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明であって、前記前部本体または後部本体の一方に端部が固定され、前部本体と後部本体の離間部を覆う覆い手段を設け、前記検出手段は、前記覆い手段の移動位置により、前部本体と後部本体が一定の間隔であることを検出することを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、覆い手段により前部本体と後部本体の離間部は覆われ、検出手段は、この覆い手段の移動位置により前部本体と後部本体が一定の間隔であることを検出する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施の形態における洗車機の側面図、図2は同洗車機の正面図、図3は同洗車機内の機器の配置図である。本実施の形態における洗車機は、ドライブスルータイプの洗車機(前方から洗車機本体内へ進入した被洗浄車両を洗車終了後に後方へ通り抜け退場させる方式の洗車機)としている。
【0015】
図1〜図3において、1は被洗浄車両である車両2を跨ぎ、一定経路αに沿って車両2の前後方向に走行する門型の洗車機本体であり、この洗車機本体1は一定経路αに沿って前方へ移動させながら、車両2に対して洗車を行い、洗車が終了すると洗車機本体1の後方から車両2を退出させるように構成されている。なお、本実施の形態では、洗車が終了すると車両2は洗車位置から洗車機本体1の移動方向とは直角な方向(異なる方向)へ退出するようにレイアウトされている。
【0016】
前記洗車機本体1は、車両2の洗浄を行う洗浄手段を備えた前部本体1Aと、車両2の乾燥を行う乾燥手段を備えた後部本体1Bに分離され、それぞれ複数個の輪体(走行車輪)3を介して床面4に敷設された一対の走行レール5の上をそれぞれ別個に走行可能とされている。また前部本体1Aと後部本体1Bは、ワイヤ(索体の一例)6により接近・離間自在に接続され、これら前部本体1Aと後部本体1Bが離間したときに前部本体1Aと後部本体1Bが一体に見えるように、かつ離間部を覆うようにカバー(覆い手段の一例)7が設けられている。このカバー7は前端部が前部本体1Aに固定され、後部本体1Bでは接近・離間に応じてスライドするように構成され、またカバー7の内方上部で前部本体1A側には、洗車機本体1の走行方向と直角な左右方向に、後述する車両洗浄時の水飛びを防止するアーチ8(図3)が設けられている。
【0017】
上記前部本体1A内には、車両2の洗浄手段として、前面より順に、洗車機本体1の走行方向と直角な左右方向に出退自在で車両2のタイヤおよび下部側面を洗浄する左右一対のロッカーブラシ11と、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を洗浄するトップブラシ(上面ブラシ)12と、左右方向に横行自在で車両2の前後面および両側面を洗浄する一対のサイドブラシ(側面ブラシ)13が設けられ、さらに車両2に対して洗浄水(リンス)、あるいは洗剤を噴霧するスプレー装置(図示せず)が設けられている。またサイドブラシ13には、一対のブラシが全閉となったことを検出するサイドブラシ全閉検知リミットスイッチ14(図5)と、一対のブラシが全開となったことを検出するサイドブラシ全開検知リミットスイッチ15(図5)が設けられている。
【0018】
また車両2を車両停止位置(洗車位置)へ導く手段として、前部本体1Aの前端部で車両停止位置の後方に、車両2の運転者に車両2の停止位置を案内するストップ案内板(停止案内板の一例)16が設けられ、さらに前部本体1Aの正面に赤色の案内表示灯(赤いパトライト)17とスピーカ(報知手段の一例)18が設けられている。ストップ案内板16は洗車が開始されるときに正面側部内に収納される。
【0019】
また後部本体1B内には、車両2の乾燥手段として、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を乾燥するトップノズル21と、左右方向に横行自在で車両2の両側面を乾燥する左右一対のサイドノズル22が設けられ、さらに両ノズル21,22に同時に連通して風を供給する左右一対のブロワ装置23が設けられている。
【0020】
また前部本体1Aには、次の各種センサが設けられている。すなわち、前部本体1Aの正面上部に、車両2を検出する超音波センサからなる車高センサ(車両検出手段)26が設けられ、さらに前部本体1Aの下端には、前部本体1がホームポジション(HP;走行開始位置)にあることを検知する前部HPリミットスイッチ27と前部本体1Aがオポジットポジション(OP;走行終了位置)にあることを検知する前部OPリミットスイッチ28が設けられている。
【0021】
また、図4に詳細に示すように、前部本体1Aの正面から前方に突出させて車両停止位置に、車両2の入庫を検出する光電スイッチからなる入庫検出器29が設けられ、さらに前部本体1Aの前面近傍に(前方内部に)、前部本体1Aの先端に車両2が入ったことを検出する光電スイッチからなる車長センサ30が設けられている。また前部本体1Aの前端部で車両停止位置の後方に、前記ストップ案内板16より内部に車両2が入ったことを検出する光電スイッチからなる車体先端検知センサ31が設けられ、さらに車両2のボンネット部2Aの高さを検出する手段として、その光軸が水平で上下方向に平行に配置された複数(図では4台)の光電スイッチからなるボンネット高さ検知センサ32が設けられている。このボンネット高さ検知センサ32は、車両2のボンネット部2Aにより光電スイッチの光軸が遮断されることにより、車両2のボンネット部2Aの高さを検出する。
【0022】
またサイドブラシ13には、サイドブラシ13が車両2に接触してOP側へ傾いたことにより動作して車両2の前端を検出する前部車体検知リミットスイッチ33(図5)と、サイドブラシ13が車両2に接触してHP側へ傾いたことにより動作して車両2の後端を検出する後部車体検知リミットスイッチ34(図5)が設けられ、またストップ案内板16には、ストップ案内板16が車両2に接触して傾いたことにより動作して車両2を検出する案内板曲げセンサ(被洗浄車両の接触を検知する接触検知手段の一例)35(図5)が設けられ、さらに輪体3の一つにはこの回転軸に(前部)パルスエンコーダ36(前部走行検出手段の一例)(図5)が連結されている。
【0023】
また後部本体1Bには、次の各種センサが設けられている。すなわち、後部本体1Bの下端には、後部本体1Bがホームポジション(HP;走行開始位置)にあることを検知する後部HPリミットスイッチ37と後部本体1Bがオポジットポジション(OP;走行終了位置)にあることを検知する後部OPリミットスイッチ38が設けられている。また後部本体1Bの背面(後端)から突出させて、車両2の出庫を検出する光電スイッチからなる出庫検出器39が設けられ、さらに輪体3の一つにはこの回転軸に(後部)パルスエンコーダ40(後部走行検出手段の一例)(図5)が連結されている。
【0024】
また後部本体1Bの天井部には、前部本体1Aと後部本体1Bとの位置関係を検出する検出手段として、カバー7の一側端より内方へ突出された被検出体41により動作する、減速用の閉減速確認リミットスイッチ42と停止用の閉限確認リミットスイッチ43が設けられ、さらにカバー7の他側端より内方へ突出された被検出体44により動作する、追従用の追従確認リミットスイッチ(前部本体1Aと後部本体1Bが一定の間隔のときに動作する検出手段)45と停止用の終端限(開限)確認リミットスイッチ46が設けられている。前記減速用の閉減速確認リミットスイッチ42は、前部本体1Aと後部本体1Bが接近して移動している前部本体1Aまたは後部本体1Bの走行速度を減速させる必要があるときに動作するように設定され、停止用の閉限確認リミットスイッチ43は前部本体1Aと後部本体1Bが機構的に最も接近できる位置(閉限位置)に設けられている。また前記追従用の追従確認リミットスイッチ45は、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離が、追従距離{設定離間距離;前部本体1Aと後部本体1Bがともに追従して移動することができる最大可能離間距離としている}Lとなったときに動作するように設定され、停止用の終端限(開限)確認リミットスイッチ46は、前部本体1Aと後部本体1Bが機構的に最も離れることができる位置(開限位置)に設けられている。
【0025】
また図3に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間における物や人の存在を検出するために(挟まれを検出するために)、複数のセット(図3では2セット)の光電スイッチからなる挟まれ確認センサ47が設けられ、また前部本体1Aと後部本体1B間に、給電およびデータの授受に使用される配線を支持するアーム49が設けられている。
【0026】
また図1に示すように、走行レール5の先端前方に、車両2の洗車位置への進入をコントロールする遮断機51と、起動、停止指令や洗車モードなどを入力する操作スイッチなどが配列されたリモートパネル52が設けられ、また走行レール5の後端後方には車両2の運転者へ洗車終了による退出(洗車位置からの脱出)を促す出口信号灯53が設けられている。またリモートパネル52には、スピーカ54(図5)が設けられている。
【0027】
上述したように車両2は洗車位置から洗車機本体1の移動方向とは直角な方向へ退出するようにレイアウトされており、車両2の退出を検出する退出検出手段として、車両2の洗車機本体1の移動方向とは直角な方向への退出を検出する退出検出センサ56が設けられている。退出検出センサ56は、たとえば車両2の退出路を3箇所、すなわちレール5内、レール5上、レール5外方で光軸が横切るように配置された3台の透過形(または同軸反射形)光電スイッチにより形成される。
【0028】
上記構成の洗車機の制御ブロック図を図5に示す。
図示するように、前部本体1Aに内蔵されたマイクロコンピュータからなる制御装置61と、この制御装置61に接続される、リモートパネル52、車高センサ26やリミットスイッチ27,28やパルスエンコーダ36,40などからなるセンサ系62、前部本体1Aの輪体3に連結され、輪体3を駆動することにより前部本体1Aを走行させる走行駆動装置(走行モータを含む)63A、後部本体1Bの輪体3に連結され、輪体3を駆動することにより後部本体1Bを走行させる走行駆動装置(走行モータを含む)63B、各ブラシ11,12,13、各乾燥用ノズル21,22、ストップ案内板16などからなる駆動系64、遮断機51、出口信号灯53、および音声出力装置(報知手段の一例)65から構成されている。
【0029】
音声出力装置65は制御装置61から指令されたコードナンバーにより、予め入力された音声データを選択して、指定されたスピーカ18または54へ出力し、音声によりアナウンス(報知の一例)を行う。コードナンバーとそのアナウンス内容の一例は下記の通りである。
【0030】
コードナンバー1;お車をストップ案内板までゆっくり前進して下さい。
コードナンバー2;赤いパトライトが点灯するまでゆっくり前進して下さい。
コードナンバー3;車を止めて下さい。(1秒後)
ギヤをパーキングにし、サイドブレーキを強くかけて下さい。
【0031】
窓を閉め終わったら、エンジンを止めて下さい。
まもなく洗車が始まります。
コードナンバー4;車が前に入り過ぎています。
【0032】
お車の先端をストップ案内板に合わせて下さい。
コードナンバー5;洗車終了しました。
コードナンバー6;お車をゆっくり退出させて下さい。
【0033】
コードナンバー7;洗車機がバックします。ご注意下さい。
上記制御装置61は、図6に示すように、
前部HPリミットスイッチ27によりリセットされ、前部パルスエンコーダ36からの出力パルスをカウントすることにより前部車体1AのHPからの移動距離Xを検出する前部カウンタ(前部走行検出手段の一例)66と、
後部HPリミットスイッチ37によりリセットされ、後部パルスエンコーダ40からの出力パルスをカウントすることにより後部車体1BのHPからの移動距離Yを検出する後部カウンタ(後部走行検出手段の一例)67と、
車長センサ30が動作(オン)したときの前部カウンタ66のカウント値(移動距離)x1(図7参照)を記憶し、車長センサ30が不動作(オフ)となったときの前部カウンタ66のカウント値(移動距離)x2(図7参照)を記憶し、これらカウント値(移動距離)を減算することにより車両2の車長Z(=x2−x1)(図7参照)を計測する車長計測部68と、
閉限確認リミットスイッチ43が動作している状態における、車長センサ30と後部車体1Bの後端との距離(カウント値)y(図7参照)が予め設定され、車長計測部68により求められた車長センサ30が動作(オン)したときのカウント値(移動距離)x1と車長Zを入力し、後部カウンタ67により求められる後部車体1BのHPからの移動距離Yが距離の加算値(x1+y+Z)となったこと、すなわち後部車体1Bの後端が車両2の後端に到達したことを検出する後部位置検出部69と、
リモートパネル52からの起動、停止などの操作信号、センサ系62からの検出信号を入力して記憶し、前部カウンタ66により検出される前部車体1AのHPからの移動距離Xと後部カウンタ67により検出される後部車体1BのHPからの移動距離Yを入力し、また後部位置検出部69より後部車体1Bの後端が車両2の後端に到達したことを検出した検出信号を入力し、前部車体1Aの移動距離Xまたは後部車体1Bの移動距離Y、および車高センサ26により求められる車高データにより車両2の形状を認識しながら、これら操作信号、検出信号、データに応じて、駆動系64、遮断機51、出口信号灯53、および音声出力装置65を制御して洗車機本体1全体の動作を制御し、洗車動作を実行するシーケンス部70と
シーケンス部70より入力する前部本体走行信号(後述する)により前部本体1Aが走行中であることを確認すると、前部パルスエンコーダ36から出力パルスを入力しているかどうかを確認し、確認できないとき、前部パルスエラー信号をシーケンス部70へ出力する前部パルスエラー検出ブロック71と、
シーケンス部70より入力する後部本体走行信号(後述する)により後部本体1Bが走行中であることを確認すると、後部パルスエンコーダ40から出力パルスを入力しているかどうかを確認し、確認できないとき、後部パルスエラー信号をシーケンス部70へ出力する後部パルスエラー検出ブロック72と
から構成されている。
【0034】
上記制御装置61のシーケンス部70による前部本体1Aと後部本体1Bとブラシ11,12,13と乾燥用ノズル21,22とブロワ23の動作を詳細に説明する。
「通常動作」
まず、前部カウンタ66と後部カウンタ67により移動距離X,Yが正常に検出されているときの通常動作を、図8〜図10のフローチャートおよび図11〜図13に示す動作説明図に基づいて詳細について説明する。すなわち、シーケンス部70へ前部パルスエラー検出ブロック71より前部パルスエラー信号が入力されず、かつシーケンス部70へ後部パルスエラー検出ブロック72より後部パルスエラー信号が入力されていないときについて説明する。なお、図11(a)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bは所定の位置(待機位置)であるホームポジションに停止し、洗車が実行されている車両2はなく、遮断機51前に車両2が停止したものとする。また一対のサイドブラシ12は閉じた状態になっているものとする。またトップブラシ12とトップノズル21は車両2の形状に合わせて昇降されるものとする。
[車両案内動作]
リモートパネル52により洗車に必要な洗車モードが設定されると(ステップ−1)、遮断機51へ開指令を出力し遮断機51を開けさせ(ステップ−2)、続いて音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー1を出力し、洗車機本体1のスピーカ18により「お車をストップ案内板までゆっくり前進して下さい。」を3回アナウンスさせる(ステップ−3)。さらに続いて音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー2を出力し、洗車機本体1のスピーカ18により「赤いパトライトが点灯するまでゆっくり前進して下さい。」をアナウンスさせる(ステップ−4)。
【0035】
これにより図11(b)に示すように、遮断機51が開けられ車両2がストップ案内板16に向けて進入される。
[洗車動作]
上記アナウンスに従い、車両2が進入され、入庫検出器29が動作すると(ステップ−5)、赤色の案内表示灯17を点灯させ(ステップ−6)、続いて音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー3を出力し、洗車機本体1のスピーカ18により「車を止めて下さい。(1秒後)ギヤをパーキングにし、サイドブレーキを強くかけて下さい。窓を閉め終わったら、エンジンを止めて下さい。まもなく洗車が始まります。」をアナウンスさせ(ステップ−7)、遮断機51へ閉指令を出力する(ステップ−8)。これにより、車両2はストップ案内板16前の洗車位置へ停止され、遮断機51が閉じられて次の車両2の進入が阻止される。なお、車両2の進入に伴い、車両2がストップ案内板16に接触し案内板曲げセンサ35が動作すると、あるいは車体先端検知センサ31が動作すると、音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー4が出力され、洗車機本体1のスピーカ18により「車が前に入り過ぎています。お車の先端をストップ案内板に合わせて下さい。」がアナウンスされ、赤色の案内表示灯17が消灯される。そしてアナウンスに応じて車両2が後退され、案内板曲げセンサ35と車体先端検知センサ31がともに不動作、入庫検出器29のみが動作の状態となると、上記ステップ−6とステップ−7が実行される。
【0036】
次にブラシ11,12,13にブラシの回転指令信号を出力し(ステップ−9)、ストップ案内板16へ収納指令信号を出力する(ステップ−10)。続いて、ロッカーブラシ11へ洗車指令信号を出力し(ステップ−11)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ前進指令を出力する(ステップ−12)。なお、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ前進あるいは後進指令を出力するとき、前部パルスエラー検出ブロック71へ前部本体走行信号がともに出力される(以下、同じ)。
【0037】
これにより図11(c)に示すように、ストップ案内板16が収納された後、前部本体1Aの前進が開始され、ロッカーブラシ11による車両2のタイヤと側面下部の洗浄が実行される。
【0038】
さらに前部本体1Aが、追従距離L移動し、追従確認リミットスイッチ45が動作すると(ステップ−13)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ前進指令を出力する(ステップ−14)。なお、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ前進あるいは後進指令を出力するとき、後部パルスエラー検出ブロック72へ後部本体走行信号がともに出力される(以下、同じ)。
【0039】
これにより図11(d)に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間に追従距離Lが設けられた状態で、後部本体1Bがともに前進を開始する。
続いて図11(e)に示すように、サイドブラシ13が車両2の前面に接触して傾いたことにより前部車体検知リミットスイッチ33が動作し、その信号を入力すると(ステップ−15)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力し(ステップ−16)、続いて前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ後進指令を出力し(ステップ−17)、前部車体検知リミットスイッチ33の信号がオフとなると(ステップ−18)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力し(ステップ−19)、サイドブラシ13へ開指令を出力する(ステップ−20)。これにより前部本体1Aと後部本体1Bは前進した後、前部車体検知リミットスイッチ33の信号により停止し、続いて前部本体1Aが後進し、図11(f)に示すようにサイドブラシ13が接触した状態となったときに停止し、サイドブラシ13により車両2の前面が洗浄される。
【0040】
続いて前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ後進指令を出力し(ステップ−21)、ボンネット高さ検知センサ32により検出されたボンネット高さの余裕値を持たせた高さまでトップブラシ12へ下降指令を出力する(ステップ−22)。そしてトップブラシ12が車両2の先端に位置すると(前部カウンタ66により検出される移動距離により前部車体1Aが、トップブラシ12とサイドブラシ13との間の距離、後進すると)(ステップ−23)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力する(ステップ−24)。これにより図11(g)に示すように、前部本体1Aが、トップブラシ12が車両2の先端に位置した状態で停止する。このときサイドブラシ13は開状態にあり、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離は前部本体1Aが後進した距離だけ縮まっている。
【0041】
続いて、トップブラシ12とサイドブラシ13へ洗車指令信号を出力し(ステップ−25)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ前進指令を出力する(ステップ−26)。これにより図11(h)に示すように、トップブラシ12とサイドブラシ13により車両2の上面および両側面の洗浄を実行しながら前部本体1Aは前進を開始する。そして、前部本体1Aの前進により追従確認リミットスイッチ45が動作すると(ステップ−27)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ前進指令を出力する(ステップ−28)。これにより図12(i)に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間に追従距離Lが設けられた状態で、後部本体1Bがともに前進を開始する。
【0042】
続いて、乾燥用ノズル21,22のブロワ装置23へ送風指令を出力し(ステップ−29)、ボンネット高さ検知センサ32により検出されたボンネット高さの余裕値を持たせた高さまでトップノズル21へ下降指令を出力する(ステップ−30)。これにより図12(j)、図12(k)に示すように、トップノズル21は車両2の先端まで下降し、乾燥用ノズル21,22による車両2の上面と両側面の乾燥が行われる。このとき、ブラシ11,12,13による車両2の洗浄が実行されており、ブラシ11,12,13と乾燥用ノズル21,22との距離は追従距離L以上とされている。
【0043】
続いて、サイドブラシ13による車両2の側面の洗浄が終了し、サイドブラシ13が車両2の背面へ回ってサイドブラシ全閉検知リミットスイッチ14が動作すると(ステップ−31)、前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力する(ステップ−32)。これにより図12(l)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面に位置する状態で前部本体1Aと後部本体1Bが停止する。
【0044】
次に、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ後進指令を出力し(ステップ−33)、後部車体検知リミットスイッチ34が動作すると(ステップ−34)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力し(ステップ−35)、サイドブラシ13へ開指令を出力する(ステップ−36)。そして、前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ前進指令を出力し(ステップ−37)、サイドブラシ全開検知リミットスイッチ15が動作すると(ステップ−38)、各ブラシ11,12,13へ駆動停止指令を出力し(ステップ−39)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力する(ステップ−40)。これにより図12(m)に示すように、前部本体1Aが後進され、サイドブラシ13が車両2の後端に接触して傾斜すると停止され、次に前進しながらサイドブラシ13により車両2の背面が洗浄され、サイドブラシ13が全開となると各ブラシ11,12,13の駆動が停止され、前部本体1Aは停止される。また図12(n)に示すように、乾燥用ノズル21,22による車両2の乾燥は実行されながら、後部本体1Bは前進を続ける。
【0045】
続いて減速用の閉減速確認リミットスイッチ42の動作を確認すると(ステップ−41)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ前進指令を出力する(ステップ−42)。これにより、図12(o)に示すように、後部本体1Bが前部本体1Aへ接近すると、前部本体1Aと後部本体1Bはともに前進を続ける。
【0046】
そして、後部位置検出部69により後部本体1Bの後端が車両2の後端に到達したことが検出されると(ステップ−43)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aと後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令を出力し(ステップ−44)、乾燥用ノズル21,22およびブロワ装置23へ駆動停止指令を出力する(ステップ−45)。これにより図12(p)に示すように、後部本体1Bの後端が車両2の後端位置に到達して停止し、各乾燥用ノズル21,22およびブロワ装置23の駆動が停止される。
【0047】
なお、後部位置検出部69により後部本体1Bが車両2の後端に到達することが検出される前に、前部OPリミットスイッチ27が動作すると、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令が出力されて前部本体1Aは停止され、また後部OPリミットスイッチ38が動作すると、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令が出力されて後部本体1Bは停止される。また閉減速確認リミットスイッチ42の動作を確認すると、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ減速指令が出力され、停止用の閉限リミットスイッチ43の動作を確認すると、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令が出力される。
【0048】
続いて出口信号灯53へ点灯指令して出口信号灯53を点灯させ(ステップ−46)、続いて音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー5と6を出力し、洗車機本体1のスピーカ18により「洗車終了しました。お車をゆっくり退出させて下さい。」をアナウンスさせる(ステップ−47)。これにより出口信号灯53が点灯し、退出がアナウンスされ、図13(q)に示すように、車両2の運転者は車両2を退場させる。
【0049】
続いて車両2の退場を出庫検出器39および退場検出センサ56の動作により確認すると(ステップ−48)、出口信号灯53へ消灯指令を出力し(ステップ−49)、続いて音声出力装置65へ洗車機本体1を指定してコードナンバー7を出力し、洗車機本体1のスピーカ18により「洗車機がバックします。ご注意下さい。」をアナウンスさせる(ステップ−50)。そして、前部本体1Aおよび後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ後進指令を出力し(ステップ−51)、前部HPリミットスイッチ27の動作により前部本体1Aが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−52)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力し(ステップ−53)、後部HPリミットスイッチ37の動作により後部本体1Bが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−54)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令を出力する(ステップ−55)。これにより図13(r)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにホームポジションへ戻る。なお、ホームポジションを検出する前部HPリミットスイッチ27の動作確認の前に、接近検出手段である減速用の閉減速確認リミットスイッチ42の動作を確認すると、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ減速指令が出力され、停止用の閉限リミットスイッチ43の動作を確認すると、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令が出力される。
【0050】
続いて、遮断機51へ開指令を出力し(ステップ−56)、次の洗車に備える。これにより図13(s)に示すように、遮断機51が開かれ、次の車両2の進入が許可される。
【0051】
なお、挟まれ確認センサ47が動作すると、すなわち前部本体1Aと後部本体1Bとの間に物体あるいは人が存在すると、前部本体1Aおよび後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ停止指令が出力される。これにより物体あるいは人が前部本体1Aと後部本体1Bとの間に挟まれることが防止される。
【0052】
このように、洗車機本体1は別個にそれぞれ走行可能とされた前部本体1Aと後部本体1Bから構成され、前部本体1Aと後部本体1Bがそれぞれ別個に走行駆動されることにより、図12(j)、図12(k)、図12(l)に示すように、同時に実行される洗浄中の洗浄手段と乾燥中の乾燥手段との距離を追従距離L以上に離間することができ、よって洗浄中の水しぶきにより、乾燥が阻害されることを防止でき、乾燥の仕上がりを常に良好とすることができる。
【0053】
またカバー7により前部本体1Aと後部本体1Bの隙間から水しぶきが飛散することを防止でき、また前部本体1Aと後部本体1Bが一体で動作しているように見せることができる。
【0054】
なお、上記通常動作では、図12(j)、図12(k)、図12(l)に示すように、洗浄と乾燥を同時に実行している状態が存在するが、洗浄動作の終了後に、乾燥動作を行うようにしてもよい。このように、洗浄動作が終了してから、乾燥動作を実行すると、乾燥動作時に前部本体1Aと後部本体1Bを離間させておく必要をなくすことができる。このような動作の変更は、制御装置61に対して選択データを入力することによって行うことができる。
【0055】
また上記通常動作では、前部本体1Aと後部本体1Bをそれぞれ別個に走行駆動させているが、前部本体1Aと後部本体1Bを一体で走行させて洗浄および乾燥を行わせるようにすることもできる。このように、前部本体1Aと後部本体1Bを一体で走行させて洗浄および乾燥を行わせると、洗車時間が大幅に短縮され、洗車時間の短縮が乾燥の仕上がり状態より優先されるときは、たとえば車両2が遮断機51の前に列をなしたときには、このように一体させることによって、洗車時間の短縮を図ることができ、遮断機51の前に待機している車両2の運転者の待ち時間を短縮させることができる。このような動作の変更は、制御装置61に対して選択データを入力することによって行うことができる。
「後部パルスエンコーダ40異常時」
次に、上記通常動作において、ステップ−14において後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ走行指令が出力されるとともに、後部パルスエラー検出ブロック72へ後部本体走行信号が出力され、後部パルスエラー検出ブロック72において後部パルスエンコーダ40のパルスエラーが検出されたとき、すなわち後部カウンタ67により移動距離Yが正常に検出できないときの動作について、図14のフローチャートおよび図15の動作説明図に基づいて説明する。なお、トップブラシ12とトップノズル21は車両2の形状に合わせて昇降されるものとする。
【0056】
ステップ−1〜ステップ−27、およびステップ−45以降の動作は、通常動作と同一であり、説明を省略する。
上記ステップ−27において、前部本体1Aの前進により追従確認リミットスイッチ45が動作すると、後部カウンタ67より出力される後部本体1Bの移動距離Yに代えて、後部本体1Bの移動距離Yを、前部本体1Aの移動距離Xに追従距離Lを減算した距離(Y=X−L)に切り換える(ステップ−27A)。
【0057】
そして、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ前進指令を出力する(ステップ−28)。これにより図15(a)に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間に追従距離Lが設けられた状態で、後部本体1Bがともに前進を開始し、後部本体1Bの移動距離Yは、前部本体1Aの移動距離Xに追従距離Lを減算して求められ、この求めた移動距離Yに基づいてトップノズル21は昇降される。
【0058】
続いて、乾燥用ノズル21,22のブロワ装置23へ送風指令を出力し(ステップ−29)、ボンネット高さ検知センサ32により検出されたボンネット高さの余裕値を持たせた高さまでトップノズル21へ下降指令を出力する(ステップ−30)。これにより図15(b)、図15(c)に示すように、トップノズル21は車両2の先端まで下降し、乾燥用ノズル21,22による車両2の上面と両側面の乾燥が行われる。このとき、ブラシ11,12,13による車両2の洗浄が実行されており、ブラシ11,12,13と乾燥用ノズル21,22との距離は追従距離L以上とされている。
【0059】
続いて、サイドブラシ13による車両2の側面の洗浄が終了し、サイドブラシ13が車両2の背面へ回ってサイドブラシ全閉検知リミットスイッチ14が動作すると(ステップ−31)、前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力する(ステップ−32)。これにより図15(d)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面に位置する状態で前部本体1Aと後部本体1Bが停止する。
【0060】
次に、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ後進指令を出力し(ステップ−33)、後部車体検知リミットスイッチ34が動作すると(ステップ−34)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力し(ステップ−35)、サイドブラシ13へ開指令を出力する(ステップ−36)。
【0061】
これにより図15(e)に示すように、前部本体1Aが後進され、サイドブラシ13が車両2の後端に接触して傾斜すると停止される。
そして、前部本体1Aの走行駆動装置63Aのみへ前進指令を出力し(ステップ−37’)、サイドブラシ全開検知リミットスイッチ15が動作すると(ステップ−38)、各ブラシ11,12,13へ駆動停止指令を出力する(ステップ−39)。
【0062】
これにより図15(f)に示すように、前部本体1Aが前進しながらサイドブラシ13により車両2の背面が洗浄され、サイドブラシ13が全開となると各ブラシ11,12,13の駆動が停止される。
【0063】
続いて、前部本体1Aの前進により追従確認リミットスイッチ45が動作すると(ステップ−40)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ前進指令を出力する(ステップ−41)。これにより図15(g)に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間に追従距離Lが設けられた状態で、後部本体1Bがともに前進を開始し、後部本体1Bの移動距離Yは、前部本体1Aの移動距離Xに追従距離Lを加算して求められ、この求めた移動距離Yに基づいてトップノズル21は昇降される。
【0064】
そして、前部OPリミットスイッチ27が動作すると(ステップ−42)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令が出力され(ステップ−42A)、トップノズル21の昇降をロックして現状の高さに維持する(ステップ−42B)。これにより、前部本体1Aは停止され、トップノズル21の高さは現状の高さに維持される。
【0065】
そして、後部位置検出部69により後部本体1Bの後端が車両2の後端に到達したことが検出されると(ステップ−43)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令を出力される(ステップ−44’)。これにより図15(h)に示すように、後部本体1Bの後端が車両2の後端位置に到達して停止される。以後、通常動作のステップ−45以下が実行される。
【0066】
このように、後部パルスエンコーダ40のパルスエラーが検出されたとき、すなわち後部本体1Bの移動距離Yを検出できなくなると、後部カウンタ67より出力される後部本体1Bの移動距離Yに代えて、後部本体1Bの移動距離Yは、前部本体1Aの移動距離Xに追従距離Lを減算した距離(Y=X−L)に切り換えられ、以後、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離が追従距離Lに維持されて後部本体1Bが前進/後進され、また前部本体1Aの移動距離Xに基づいてトップノズル21が車両2の上面形状に合わせて駆動される。よって車両2を十分に乾燥することができ、また乾燥工程が実行されずに停止してしまうことを防止できる。また洗浄中の洗浄手段と乾燥中の乾燥手段との距離を追従距離Lに離間することができ、よって洗浄中の水しぶきにより、乾燥が阻害されることを防止でき、乾燥の仕上がりを常に良好とすることができる。なお、OP側で追従距離Lを取れなくなると、トップノズル21の昇降をロックして、トップノズル21の車両2への接触を防止している。
【0067】
またトップノズル21の昇降に無関係な工程では、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離が追従距離Lに維持される必要がないことはいうまでもない。たとえば図15(e),(f)に示すように、前部本体1Aが前進しながらサイドブラシ13により車両2の背面が洗浄された後、前部本体1Aを後進、前進されるとき、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離は追従距離Lに維持されない。
「前部パルスエンコーダ36異常時」
次に、上記通常動作において、ステップ−12またはステップ−17において前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ走行指令指令が出力されるとともに、前部パルスエラー検出ブロック71へ前部本体走行信号が出力され、前部パルスエラー検出ブロック71において前部パルスエンコーダ36のパルスエラーが検出されたとき、すなわち前部カウンタ66により移動距離Xが正常に検出できないときの動作について、図16のフローチャートおよび図17と図18の動作説明図に基づいて説明する。なお、トップブラシ12とトップノズル21は車両2の形状に合わせて昇降されるものとする。
【0068】
ステップ−1〜ステップ−20、およびステップ−41以降の動作は、通常動作と同一であり、説明を省略する。
ステップ−20において、サイドブラシ13へ開指令が出力され、図17(a)に示すようにサイドブラシ13が車両2の前面に接触し、サイドブラシ13により車両2の前面が洗浄されると、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ後進指令を出力し(ステップ−21)、前部HPリミットスイッチ27の動作により前部本体1Aが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−21A)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力し(ステップ−21B)、後部HPリミットスイッチ37の動作により後部本体1Bが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−21C)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令を出力する(ステップ−21D)。これにより図17(b)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにホームポジションへ戻る。
【0069】
続いて前部カウンタ66より出力される前部本体1Aの移動距離Xに代えて、前部本体1Aの移動距離Xを、後部本体1Bの移動距離Yに切り換える(ステップ−21E)。これにより、移動距離Yと車高センサ26により求められる車高データにより車両2の形状が認識される。
【0070】
前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ前進指令を出力し(ステップ−21F)、トップブラシ12へ、ボンネット高さ検知センサ32により検出されたボンネット高さの余裕値を持たせた高さまで、すなわち車両先端位置への下降指令を出力する(ステップ−21G)。そして後部本体1Bの移動距離Yにより後部本体1Bが追従距離L移動したことを確認すると(ステップ−21H)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力する(ステップ−22)。これにより図17(c)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにホームポジションより距離L前進して停止し、トップブラシ12はトップブラシ12が車両2上に位置される。
【0071】
続いて後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ後進指令を出力し(ステップ−23)、後部HPリミットスイッチ37の動作により後部本体1Bが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−24)、後部本体1Bの走行駆動装置63Bへ停止指令を出力する(ステップ−25)。これにより図17(d)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bとの間の距離が追従距離Lに維持された状態で、後部本体1Bがホームポジションへ戻る。
【0072】
続いて前部カウンタ66より出力される前部本体1Aの移動距離Xに代えて、前部本体1Aの移動距離Xを、後部本体1Bの移動距離Yに追従距離Lを加算した距離(X=Y+L)に切り換える(ステップ−26)。これにより、移動距離(Y+L)と車高センサ26により求められる車高データにより車両2の形状が認識される。
【0073】
続いて、トップブラシ12とサイドブラシ13へ洗車指令信号を出力し(ステップ−27)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ前進指令を出力する(ステップ−28)。これにより図17(e)に示すように、トップブラシ12とサイドブラシ13により車両2の上面および両側面の洗浄を実行しながら前部本体1Aと後部本体1Bは追従距離Lを維持して前進する。
【0074】
続いて、乾燥用ノズル21,22のブロワ装置23へ送風指令を出力し(ステップ−29)、ボンネット高さ検知センサ32により検出されたボンネット高さの余裕値を持たせた高さまでトップノズル21へ下降指令を出力する(ステップ−30)。これにより図17(f)、図17(g)に示すように、トップノズル21は車両2の先端まで下降し、乾燥用ノズル21,22による車両2の上面と両側面の乾燥が行われる。このとき、ブラシ11,12,13による車両2の洗浄が実行されており、ブラシ11,12,13と乾燥用ノズル21,22との距離は追従距離L以上とされている。
【0075】
続いて、サイドブラシ13による車両2の側面の洗浄が終了し、サイドブラシ13が車両2の背面へ回ってサイドブラシ全閉検知リミットスイッチ14が動作すると(ステップ−31)、前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力する(ステップ−32)。これにより図17(h)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面に位置する状態で前部本体1Aと後部本体1Bが停止する。
【0076】
次に、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ後進指令を出力し(ステップ−33’)、後部車体検知リミットスイッチ34が動作すると(ステップ−34)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置63A,63Bへ停止指令を出力し(ステップ−35’)、サイドブラシ13へ開指令を出力する(ステップ−36)。そして、前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置63A,63Bへ前進指令を出力し(ステップ−37)、サイドブラシ全開検知リミットスイッチ15が動作すると(ステップ−38)、各ブラシ11,12,13へ駆動停止指令を出力し(ステップ−39)、前部本体1Aの走行駆動装置63Aへ停止指令を出力する(ステップ−40)。これにより図18(i)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bが追従距離Lを維持して後進され、サイドブラシ13が車両2の後端に接触して傾斜すると停止され、次に図18(j)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともに前進しながらサイドブラシ13により車両2の背面が洗浄され、サイドブラシ13が全開となると各ブラシ11,12,13の駆動が停止され、前部本体1Aは停止される。また図18(k)に示すように、乾燥用ノズル21,22による車両2の乾燥は実行されながら、後部本体1Bは前進を続ける。
【0077】
このように、前部パルスエンコーダ36のパルスエラーが検出されたとき、すなわち前部本体1Aの走行距離Xを検出できなくなると、前部カウンタ66より出力される前部本体1Aの移動距離Xに代えて、前部本体1Aの移動距離Xは、後部本体1Bの移動距離Y、さらに後部本体1Bの移動距離Yに追従距離Lを加算した距離(X=Y+L)に切り換えられ、以後、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離が追従距離Lに維持されて前部本体1Aが前進/後進され、また後部本体1Bの移動距離Yに基づいて各ブラシ11,12,13が車両2の形状に合わせて駆動される。よって車両2を十分に洗浄することができ、また洗浄工程が実行されずに停止してしまうことを防止できる。また洗浄中の洗浄手段と乾燥中の乾燥手段との距離を追従距離Lに離間することができ、よって洗浄中の水しぶきにより、乾燥が阻害されることを防止でき、乾燥の仕上がりを常に良好とすることができる。
【0078】
また前部本体1Aと後部本体1Bとの距離が常に追従距離Lに維持される必要がないことはいうまでもない。たとえば図17(b),(c)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bは一体で前進しながらトップブラシ12が車両2の先端に下降されるとき、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離は追従距離Lに維持されない。
【0079】
なお、本実施の形態では、前部本体1Aに前記洗浄手段を設け、後部本体1Bに前記乾燥手段を設けているが、前部本体1Aと後部本体1Bにそれぞれ、洗浄手段と乾燥手段からなる車両2の洗車手段を設け、前部本体1Aの洗車手段を前部カウンタ66より出力される前部本体1Aの移動距離Xに基づいて駆動し、後部本体1Bの洗車手段を後部カウンタ67より出力される後部本体1Bの移動距離Yに基づいて駆動するようにすることができる。
【0080】
また後部パルスエンコーダ40のパルスエラーが検出されたとき、すなわち後部本体1Bの移動距離Yを検出できなくなると、後部カウンタ67より出力される後部本体1Bの移動距離Yに代えて、前部本体1Aの移動距離Xに基づいて後部本体1Bの洗車手段を駆動し、また前部パルスエンコーダ36のパルスエラーが検出されたとき、すなわち前部本体1Aの走行距離Xを検出できなくなると、前部カウンタ66より出力される前部本体1Aの移動距離Xに代えて、後部本体1Bの移動距離Yに基づいて前部本体1Aの洗車手段を駆動するようにすることができる。このとき、トップブラシ12やトップノズル21を車両2の形状に合わせて昇降するとき、追従確認リミットスイッチ45の動作に応じて、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離(間隔)を一定の追従距離Lに維持するようにする。
【0081】
また本実施の形態では、洗車機本体1(前部本体1Aと後部本体1B)のみを移動させて車両2の洗車を行っているが、前部本体1Aと後部本体1Bを接近・離間させながら移動させるとともに、図19に示すように、ローラコンベヤ(車両移動手段の一例)75を用いて車両2を前後に移動するようにすることもできる。このように、洗車機本体1と車両2が互いに交差するように相対移動されながら、洗車機本体1による車両2の洗車が行われることにより、洗車機本体1が移動する距離を短くすることができ、よって洗車機の設置スペースを狭くすることができ、省スペースを実現できる。
【0082】
また本実施の形態では、走行レール5の先端前方に遮断機51とリモートパネル52を配置しているが、図20に示すように、前記リモートパネル52と同機能のリモートパネル76を、洗車機本体1(前部本体1A)にアーム77を介して取り付けるようにしてもよい。この構成によれば、遮断器51を含めた洗車機全体の設置スペースを削減することができ、スペースを効率的に使用することができる。
【0083】
また本実施の形態では、カバー7を前部本体1Aと後部本体1Bが離間したときに前部本体1Aと後部本体1Bが一体に見えるように、かつ離間部を覆うように設けているが、前部本体1Aの内部にカバーを取り付けるようにすることもできる。このとき、挟まれ確認センサ47はカバーの外方に設けられる。また覆い手段として、カバー7に代えて、ジャバラ(構造)を設けるようにしてもよい。またカバー7を後部本体1Bの内部に取り付けるようにしてもよい。
【0084】
また本実施の形態では、カバー7の前端部を前部本体1Aに固定しているが、後部本体1Bに固定するようにしてもよい。
また本実施の形態では、追従距離Lを最大可能離間距離としているが、最大可能離間距離に限ることはなく、前部本体1Aと後部本体1Bを接続するワイヤ6の長さの範囲で設定することができる。
【0085】
また本実施の形態では、前部本体1Aと後部本体1Bを接近・離間自在に接続する索体としてワイヤ6を使用しているが、ワイヤに限ることなく、チェーンなど他の索体を使用してもよい。
【0086】
また本実施の形態では、前部本体1Aと後部本体1Bとの位置関係を検出する検出手段を、被検出体41,44と、減速用の閉減速確認リミットスイッチ42と、停止用の閉限確認リミットスイッチ43と、追従用の追従確認リミットスイッチ45と、停止用の終端限(開限)確認リミットスイッチ46により構成しているが、上記検出手段を超音波センサや近接センサや光電センサなど他のセンサにより構成することもできる。
【0087】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、前部走行検出手段または後部走行検出手段により前部本体または後部本体の走行距離を検出できなくなると、正常な後部走行検出手段または前部走行検出手段により検出される後部本体または前部本体の走行距離に基づいて、洗浄手段と乾燥手段の駆動を行われることにより、洗浄工程または乾燥工程が実行されずに停止してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における洗車機の概略側面図である。
【図2】同洗車機の正面図である。
【図3】同洗車機の本体の機器配置図である。
【図4】同洗車機のボンネット高さ検知センサの配置図である。
【図5】同洗車機の制御系のブロック図である。
【図6】同洗車機の制御装置のブロック図である。
【図7】同洗車機の洗車機本体と被洗浄車両の距離の説明図である。
【図8】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図9】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図10】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図11】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示す説明図である。
【図12】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示す説明図である。
【図13】同洗車機の「通常」制御方法の手順を順に示す説明図である。
【図14】同洗車機の「後部パルスエンコーダ異常時」制御方法の手順を示すフローチャートである。
【図15】同洗車機の「後部パルスエンコーダ異常時」制御方法の手順を示す説明図である。
【図16】同洗車機の「前部パルスエンコーダ異常時」制御方法の手順を示すフローチャートである。
【図17】同洗車機の「前部パルスエンコーダ異常時」制御方法の手順を示す説明図である。
【図18】同洗車機の「前部パルスエンコーダ異常時」制御方法の手順を示す説明図である。
【図19】本発明の他の実施の形態における洗車機の概略平面図である。
【図20】本発明の他の実施の形態における洗車機の概略平面図である。
【図21】従来の洗車機の概略側面図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
1A 前部本体
1B 後部本体
2 被洗浄車両
5 走行レール
7 カバー
11 ロッカーブラシ
12 トップブラシ
13 サイドブラシ
16 ストップ案内板
17 案内表示灯
18,54 スピーカ
21 トップノズル
22 サイドノズル
23 ブロワ装置
51 遮断機
52,76 リモートパネル
53 出口信号灯
61 制御装置
62 センサ系
63A,63B 走行駆動装置
64 駆動系
65 音声出力装置
66 前部カウンタ
67 後部カウンタ
70 シーケンス部
71 前部パルスエラー検出部
72 後部パルスエラー検出部

Claims (3)

  1. 被洗浄車両と洗車機本体を相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して洗車を行う洗車機であって、
    前記洗車機本体を、それぞれ別個に走行可能な前部本体と後部本体に分離し、
    前記前部本体と後部本体にそれぞれ、各本体の走行距離を検出する走行検出手段と、これら各走行検出手段により検出される走行距離に基づいて前記被洗浄車両の洗車を行う洗車手段を備え、
    前記前部本体と後部本体が一定の間隔のときに動作する検出手段を設け、
    前記前部本体または後部本体の走行検出手段により前部本体または後部本体の走行距離を検出できなくなると、前記検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、正常な後部本体または前部本体の走行検出手段により検出される走行距離に基づいて、前記前部本体および後部本体の洗車手段の駆動を行うこと
    を特徴とする洗車機。
  2. 被洗浄車両と洗車機本体を相対移動させながら、前記被洗浄車両に対して洗車を行う洗車機であって、
    前記洗車機本体を、それぞれ別個に走行可能な前部本体と後部本体に分離し、
    前記前部本体に、前部本体の走行距離を検出する前部走行検出手段と、この前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて前記被洗浄車両の洗浄を行う洗浄手段を備え、
    前記後部本体に、後部本体の走行距離を検出する後部走行検出手段と、この後部走行検出手段により検出される後部本体の走行距離に基づいて前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を備え、
    前記前部本体と後部本体が一定の間隔のときに動作する検出手段を設け、
    前記後部走行検出手段により後部本体の走行距離を検出できなくなると、前記検出手段の動作に応じて前部本体と後部本体の間隔を一定に維持し、前部走行検出手段により検出される前部本体の走行距離に基づいて前記乾燥手段による乾燥を行うこと
    を特徴とする洗車機。
  3. 前記前部本体または後部本体の一方に端部が固定され、前部本体と後部本体の離間部を覆う覆い手段を設け、
    前記検出手段は、前記覆い手段の移動位置により、前部本体と後部本体が一定の間隔であることを検出すること
    を特徴とする請求項2に記載の洗車機。
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