JP3991834B2 - 洗車方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば給油所に設置され、通常の洗剤より発泡性に優れた洗剤(高発泡洗剤)を使用して被洗浄車両の洗車を可能とした洗車機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記高発泡洗剤を使用して被洗浄車両の洗車が可能な洗車機は、洗車機本体に、被洗浄車両に通常の洗剤を噴霧する通常洗剤アーチ以外に、被洗浄車両に高発泡洗剤を噴霧する高発泡洗剤アーチを設け、高発泡洗剤を使用して被洗浄車両の洗浄を行うとき、洗車機を被洗浄車両に対して移動させながら、その第1往路で洗浄水を被洗浄車両へスプレーして被洗浄車両の予備洗浄を行い、第1復路で高発泡洗剤アーチから高発泡洗剤を被洗浄車両へスプレーし、あるいは通常洗剤アーチと高発泡洗剤アーチから同時に通常の洗剤と高発泡洗剤を被洗浄車両へスプレーし、第2往路で洗浄水をスプレーして高発泡洗剤、あるいは通常の洗剤および高発泡洗剤を洗い落としながらワックス液を被洗浄車両へスプレーし、第2復路で被洗浄車両を乾燥している(例えば、特許文献1参照)。また上記第1復路の走行が終了すると、洗車機の移動を一旦停止し、作業員が高発泡洗剤が付着した被洗浄車両をブラシにより洗浄し、続いて再び洗車機を被洗浄車両に対して移動させながら、前記第2往路における洗浄を実行するようにしている洗車機も在る。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−39273号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の洗車機では、高発泡洗剤を使用して被洗浄車両の洗車を行うとき、「第1往路−第1復路−第2往路−第2復路」の2往復行程が必要なために、洗車時間が長くなり、よって時間当りに洗車を実行できる被洗浄車両の台数が少なくなり、洗車能率が悪いという問題があった。またお客が洗車機を自分で操作し、被洗浄車両の中にお客が乗車したまま洗車が実行されるセルフ洗車機の場合、洗車時間が長くなると、お客に閉塞感を与える時間が長くなり、好ましくなかった。
【0005】
そこで、本発明は、高発泡洗剤を使用して被洗浄車両の洗車を実行できるとともに洗車時間を短縮できる洗車機を提供することを目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、被洗浄車両と相対移動する洗車機本体を、前記被洗浄車両のブラッシング手段を備えた前部本体と、前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を備えた後部本体に分離し、前記前部本体の前端部に、高圧水を前記被洗浄車両へ噴射する高圧水スプレー装置を設け、前記前部本体で前記後部本体の近くに、通常の洗剤より発泡性に優れた洗剤を前記被洗浄車両に対して噴霧する高発泡洗剤スプレー装置を設けた洗車機による前記被洗浄車両の洗車方法であって、
前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記ブラッシング手段により前記被洗浄車両を洗浄する第1行程と、前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記被洗浄車両の上部から前記高発泡洗剤スプレー装置より前記被洗浄車両に対して発泡性に優れた洗剤を噴霧する第2行程と、前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記被洗浄車両の上部から前記高圧水スプレー装置より高圧水を被洗浄車両に対して噴射して前記洗剤を流し落としながら前記ブラッシング手段により被洗浄車両を洗浄するとともに、前記後部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記乾燥手段により被洗浄車両の乾燥を実行する第3行程とを順次施行し被洗浄車両の洗車を終了することを特徴とするものである。
【0007】
上記方法によれば、発泡性に優れた洗剤を使用する被洗浄車両の洗浄に際して、3つの行程により洗浄が実行されることにより洗車時間が短縮される。また第3行程において発泡性に優れた洗剤を流し落としながら被洗浄車両が洗浄されることにより、高発泡洗剤をしっかり落として被洗浄車両をより綺麗に洗浄することができる。また高発泡洗剤スプレー装置を使用して発泡性に優れた洗剤(高発泡洗剤)を被洗浄車両に噴霧することにより車両の表面、特に上面へ洗剤が良く付着し、洗剤による洗浄効果を向上することができ、第3行程において高圧水スプレー装置とブラッシング手段を使用することにより、高発泡洗剤をしっかり落として被洗浄車両をより綺麗に洗浄することができる。また前部本体に設けたブラッシング手段と高圧水スプレー装置と高発泡洗剤スプレー装置による被洗浄車両の洗浄が実行され、後部本体に設けた乾燥手段による被洗浄車両の乾燥が実行されることにより、洗浄の際に発生する水しぶきにより乾燥の仕上がりが悪くなることが防止される。
【0014】
また請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、前記第3行程において、前記被洗浄車両を洗浄し、前記被洗浄車両に対してワックスを噴霧しつつ前記被洗浄車両を乾燥することを特徴とするものである。
【0015】
上記方法によれば、第3行程において、被洗浄車両が洗浄され、被洗浄車両に対してワックスが塗布され、被洗浄車両が乾燥される。よって3つの行程で従来の高発泡洗剤を使用した洗車が終了され、洗車時間が短縮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施の形態における洗車機の側面図、図2は同洗車機の正面図、図3と図4は同洗車機内の機器の配置図である。図示する洗車機は、ドライブスルータイプの洗車機(前方から洗車機本体内へ進入した被洗浄車両を洗車終了後に後方へ通り抜け退場させる方式のセルフ洗車機)としている。
【0017】
図1〜図4において、1は被洗浄車両である車両2を跨ぎ、車両2の前後方向に走行する門型の洗車機本体であり、洗車機本体1は、車両2をブラッシングするブラッシング手段と、洗浄水(リンス)、通常の洗剤、通常の洗剤より発泡性に優れた洗剤(高発泡洗剤)、ワックスをそれぞれ噴射または噴霧するスプレー装置を備えた前部本体1Aと、車両2の乾燥手段を備えた後部本体1Bに分離され、それぞれ複数個の輪体3を介して床面4に敷設された一対のレール5の上をそれぞれ別個に走行可能とされている。また前部本体1Aと後部本体1Bは、ワイヤ(索体)6により接近・離間自在に接続され、これら前部本体1Aと後部本体1Bが離間したときに前部本体1Aと後部本体1Bが一体に見えるように、かつ離間部を覆うようにカバー(覆い手段)7が設けられている。このカバー7は前端部が前部本体1Aに固定され、後部本体1Bでは接近・離間に応じてスライドするように構成され、またカバー7の内方上部で前部本体1A側には、洗車機本体1の走行方向と直角な左右方向に、後述する車両洗浄時の水飛びを防止するアーチ8(図4)が設けられている。また前部本体1Aの後端の両側には、後述するアーチを取り付けるためのパネル9が突設され、また前部本体1Aの正面上部に、車両2を検出する超音波センサからなる車高センサ(車両検出手段)10が設けられている。
【0018】
上記パネル9を含む前部本体1A内には、上記車両2のブラッシング手段とスプレー装置として、前面より順に、前端部上方に配置され、高圧水を車両2の上方から車両2へ噴射する高圧水スプレーノズル11と、洗浄水(リンス)を車両2の上面と両側面へ噴射する第1洗浄水(プレリンス)アーチ12と、洗車機本体1の走行方向と直角な左右方向に出退自在で車両2のタイヤおよび下部側面を洗浄する左右一対のロッカーブラシ13と、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を洗浄するトップブラシ14と、通常の洗剤を車両2の上面へ噴射する第1洗剤(前洗剤)アーチ15と、洗浄水(リンス)を車両2の上面と両側面へ噴射する第2洗浄水(ファイナルリンス)アーチ16と、ワックス液(下地ワックス)を車両2の上面と両側面へ噴霧する第1ワックスアーチ17と、左右方向に横行自在で車両2の前後面および両側面を洗浄する一対のサイドブラシ18と、後部車体1Bの近くに配置され、高発泡洗剤を車両2の上面へ噴霧する高発泡洗剤アーチ19と、撥水コート液を車両2の上面と両側面へ噴霧する撥水コートアーチ20と、通常の洗剤を車両2の上面と両側面へ噴射する第2洗剤(後洗剤)アーチ21と、ワックス液(仕上げワックス)を車両2の上面と両側面へ噴霧する第2ワックスアーチ22が設けられている。上記ロッカーブラシ13とトップブラシ14とサイドブラシ18によりブラッシング手段が構成されている。
【0019】
また前部本体1Aの前端部に車両2の運転者に車両2の停止位置を案内するストップ案内板23が設けられている。ストップ案内板23は洗車が開始されるときに正面側部内に収納される。また前部本体1Aの下端には、前部本体1がホームポジション(走行開始位置)にあることを検知する第1リミットスイッチ24と前部本体1Aがエンドポジション(走行終了位置)にあることを検知する第2リミットスイッチ25が設けられている。またサイドブラシ18には、サイドブラシ18が車両2に接触して傾いたことにより動作して車両2を検出する車体検知リミットスイッチ26(図6)が設けられている。
【0020】
また後部本体1B内には、車両2の乾燥手段として、上下方向に移動自在で被洗浄車両2の上面を乾燥するトップノズル31と、左右方向に横行自在で車両2の両側面を乾燥する左右一対のサイドノズル32が設けられ、さらに両ノズル31,32に同時に連通して風を供給する左右一対のブロワ装置33が設けられている。また後部本体1Bの下端には、後部本体1Bがホームポジション(走行開始位置)にあることを検知する第3リミットスイッチ34と後部本体1Bがエンドポジション(走行終了位置)にあることを検知する第4リミットスイッチ35が設けられている。
【0021】
また図4に示すように、前部本体1Aと後部本体1B間に、給電およびデータの授受に使用される配線を支持するアーム36が設けられ、また前部本体1Aと後部本体1Bとの接近を検出する接近検出手段として、後部本体1Bの前端から前部本体1Aの後端に向けて被検出体37が突出され、前部本体1Aの後端にこの被検出体37の先端の接近により動作する減速用の第5リミットスイッチ38と停止用の第6リミットスイッチ39が設けられている。また前部本体1Aと後部本体1B間における物や人の存在を検出するために(挟まれを検出するために)、複数のセット(図3では2セット)の光電センサ40(投光器40A,受光器40B)が設けられている。
【0022】
また図1に示すように、走行レール5の先端前方に、車両2の洗車位置への進入をコントロールする遮断機41と、起動、停止指令や洗車モードなどを入力する操作スイッチなどが配列されたリモートパネル42が設けられ、また走行レール5の後端後方には車両2の運転者へ洗車終了による退場(洗車位置からの脱出)を促す出口信号灯43と、退場による車両2の通過を検出する光電スイッチからなる退場検出センサ44が設けられている。
【0023】
上記各アーチ12,15,16,17,19,20,21,22および高圧水スプレーノズル11の配管図を図5に示す。
上記第1洗剤アーチ15は車両2の上部に対向して2箇所、第2洗剤アーチ21は車両2の側部に対向して左右にそれぞれ1箇所、車両2の上部に対向して2箇所にノズル51を備え、高発泡洗剤アーチ19は、車両2の上部に、車両2の上面に対向して高発泡洗剤を噴霧する2個のノズル52を備えている。この高発泡洗剤アーチ19のノズル52の口径を、洗剤アーチ15,21のノズル51の口径より大きくして、発泡性を良くしている。
【0024】
前記高圧水スプレーノズル11は、水タンク53内の高圧水中ポンプ63とソレノイドバルブ64を介して接続されており、ソレノイドバルブ64を開閉することにより高圧水スプレーノズル11より車両2への高圧水の噴射が制御される。高圧水スプレー装置は、高圧水スプレーノズル11と高圧水中ポンプ63とソレノイドバルブ64から構成される。
【0025】
また第1,第2洗浄水アーチ12,16は、水タンク53内の水中ポンプ54とそれぞれソレノイドバルブ55,56を介して接続されており、ソレノイドバルブ55,56を開閉することにより洗浄水アーチ12,16より車両2へのリンスの噴霧が制御される。洗浄水スプレー装置は、第1,第2洗浄水アーチ12,16と水中ポンプ54とソレノイドバルブ55,56から構成される。
【0026】
また、第1,第2洗剤アーチ15,21はそれぞれ、第1エゼクタ57Aに接続されており、この第1エゼクタ57Aに、エアーポンプ58と第2エゼクタ57Bが接続され、第2エゼクタ57Bに、ソレノイドバルブ59を介して水中ポンプ54と、ソレノイドバルブ60を介して洗剤タンク61が接続されている。ソレノイドバルブ59,60を開閉することにより第1,第2洗剤アーチ15,21より車両2への洗剤の噴霧が制御される。通常洗剤スプレー装置は、ノズル51を備えた洗剤アーチ15,21と水中ポンプ54とエアーポンプ58とエゼクタ57A,57Bとソレノイドバルブ59,60から構成される。
【0027】
また第1ワックスアーチ17は第1エゼクタ65Aに接続されており、この第1エゼクタ65Aに、エアーポンプ58と第2エゼクタ65Bが接続され、エゼクタ65Bに、ソレノイドバルブ66を介して水中ポンプ54と、ソレノイドバルブ67を介して第1ワックス液タンク68が接続されている。ソレノイドバルブ66,67を開閉することにより第1ワックスアーチ17より車両2への第1ワックス液の噴霧が制御される。また第2ワックスアーチ22は第1エゼクタ69Aに接続されており、この第1エゼクタ69Aに、エアーポンプ58と第2エゼクタ69Bが接続され、エゼクタ69Bに、ソレノイドバルブ70を介して水中ポンプ54と、ソレノイドバルブ71を介して第2ワックス液タンク72が接続されている。ソレノイドバルブ70,71を開閉することにより第2ワックスアーチ22より車両2への第21ワックス液の噴霧が制御される。第1ワックススプレー装置は、第1ワックスアーチ17と水中ポンプ54とエアーポンプ58とエゼクタ65A,65Bとソレノイドバルブ66,67から構成され、第2ワックススプレー装置は、第2ワックスアーチ22と水中ポンプ54とエアーポンプ58とエゼクタ69A,69Bとソレノイドバルブ70,71から構成され、ワックススプレー装置はこれら第1ワックススプレー装置と第2ワックススプレー装置から構成される。
【0028】
また高発泡洗剤アーチ19は第1エゼクタ73Aに接続されており、この第1エゼクタ73Aに、エアーポンプ58と第2エゼクタ73Bが接続され、このエゼクタ73Bに、ソレノイドバルブ74を介して水中ポンプ54と、ソレノイドバルブ75を介して高発泡洗剤タンク76が接続されている。この高発泡洗剤タンク76には、洗剤タンク61に蓄えられた通常の洗剤より発泡性に優れた高発泡洗剤が蓄えられている。ソレノイドバルブ74,75を開閉することにより高発泡洗剤アーチ19より車両2への高発泡洗剤の噴霧が制御される。高発泡洗剤スプレー装置は、ノズル52を備えた高発泡洗剤アーチ19と水中ポンプ54とエゼクタ73A,73Bとソレノイドバルブ74,75から構成される。
【0029】
また撥水コートアーチ20は第1エゼクタ77Aに接続されており、この第1エゼクタ77Aに、エアーポンプ58と第2エゼクタ77Bが接続され、エゼクタ77Bに、ソレノイドバルブ78を介して水中ポンプ54と、ソレノイドバルブ79を介して撥水コート液タンク80が接続されている。ソレノイドバルブ78,79を開閉することにより撥水コートアーチ20より車両2への撥水コート液の噴霧が制御される。撥水コートスプレー装置は、撥水コートアーチ20と水中ポンプ54とエアーポンプ58とエゼクタ77A,77Bとソレノイドバルブ78,79から構成される。
【0030】
上記構成の洗車機の制御ブロック図を図6に示す。
図示するように、前部本体1Aに内蔵されたマイクロコンピュータからなる制御装置81と、この制御装置81に接続される、リモートパネル42、車高センサ10やリミットスイッチ24,25,34,35,38,39や光電センサ40などからなるセンサ系82、前部本体1Aの輪体3に連結され、輪体3を駆動することにより前部本体1Aを走行させる走行駆動装置(走行モータを含む)83A、後部本体1Bの輪体3に連結され、輪体3を駆動することにより後部本体1Bを走行させる走行駆動装置(走行モータを含む)83B、各ブラシ13,14,18と、各乾燥用ノズル31,32とブロワ装置33と、ストップ案内板23と、水中ポンプ54と、エアーポンプ58と、高圧水中ポンプ63と、各スプレー装置のソレノイドバルブ55,56,59,60,64,66,67,70,71,74,75,78,79からなる駆動系84、遮断機41、および出口信号灯43から構成されている。
【0031】
制御装置81はリモートパネル42からの起動、停止などの操作信号、センサ系82からの検出信号を入力して記憶し、これら操作信号、検出信号に応じて、駆動系84、遮断機41、および出口信号灯43を制御して洗車機本体1全体の動作を制御し、洗車動作を実行している。
【0032】
以下、高発泡洗剤アーチ19より高発泡洗剤を車両2に噴霧する洗浄を実行する洗車コースを実行するときの動作を、図7〜図9のフローチャートおよび図10〜図12に示す動作説明図に基づいて説明する。これら動作は、制御装置81により実行される。なお、前部本体1Aと後部本体1Bは最も接近した状態でホームポジションに停止し、リモートパネル42により「高発泡洗剤を車両2に噴霧する洗車コース」が設定され、図10(a)に示すように、開放された遮断機41を通って車両2がストップ案内板23位置(停止位置)まで進入し停止しているものとする。また一対のサイドブラシ18は閉じた状態になっているものとする。
[第1往路]
まず、洗車モードが確認され(ステップ−1)、車高センサ10により車両2が洗車位置に停止したことを確認すると(ステップ−2)、遮断機41へ閉指令を出力し(ステップ−3)、次に水中ポンプ54とエアーポンプ58を駆動し、ソレノイドバルブ55,56を開駆動して車両2に対して洗浄水(リンス)を噴霧させ(ステップ−4)、続いてブラシ13,14,18にブラシの回転指令信号を出力する(ステップ−5)。そして、ストップ案内板23へ収納指令信号を出力する(ステップ−6)。
【0033】
続いて、ロッカーブラシ13へ洗車指令信号を出力し(ステップ−7)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aと後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ前進指令を出力する(ステップ−8)。これにより、遮断機41が閉じられて次の車両2の進入が阻止され、ストップ案内板23が収納された後、前部本体1Aと後部本体1Bの前進が開始され、車両2に対してリンスが噴霧され、ロッカーブラシ13による車両2のタイヤと側面下部の洗浄が実行される。
【0034】
続いて図10(b)に示すように、サイドブラシ18が車両2の前面に接触して傾いたことにより動作する車体検知リミットスイッチ26の信号を入力すると(ステップ−9)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置83A,83Bへ停止指令を出力し(ステップ−10)、続いてこれら前部本体1Aと後部本体1Bの走行駆動装置83A,83Bへ後進指令を出力し(ステップ−11)、車体検知リミットスイッチ26の信号がオフとなると(ステップ−12)、走行駆動装置83A,83Bへ停止指令を出力し(ステップ−13)、サイドブラシ18へ開指令を出力する(ステップ−14)。これにより前部本体1Aと後部本体1Bは前進した後、車体検知リミットスイッチ26の信号により停止し、続いて前部本体1Aと後部本体1Bが後進し、図10(c)に示すようにサイドブラシ18が接触した状態となったときに停止し、サイドブラシ18により車両2の前面が洗浄される。
【0035】
続いてトップブラシ14が車両2の先端に位置するように、前部本体1Aの走行駆動装置83Aと後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ後進指令を出力し(ステップ−15)、トップブラシ14へ下降指令を出力する(ステップ−16)。そしてトップブラシ14が車両2の先端に位置すると(ステップ−17)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aと後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力する(ステップ−18)。これにより図10(d)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bが、トップブラシ14が車両2の先端に位置した状態で停止する。このときサイドブラシ18は開状態にある。
【0036】
続いて、トップブラシ14とサイドブラシ18へ洗車指令信号を出力し(ステップ−19)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aと後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ前進指令を出力する(ステップ−20)。これにより図10(e)(f)に示すように、トップブラシ14とサイドブラシ18により車両2の上面および両側面の洗浄を実行しながら前部本体1Aと後部本体1Bは前進する。
【0037】
続いて、サイドブラシ18が車両2の背面へ回って車両2の背面の洗浄が終了すると(ステップ−21)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aと後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力し(ステップ−22)、ソレノイドバルブ55,56を閉駆動してリンスの噴霧を停止させ(ステップ−23)、各ブラシ13,14,18へ駆動停止指令を出力する(ステップ−24)。これにより図10(g)に示すように、サイドブラシ18が車両2の背面に位置する状態で前部本体1Aと後部本体1Bが停止し、リンスの噴霧が停止され、各ブラシ13,14,18の駆動が停止される。
[第1復路]
次に、ソレノイドバルブ74,75を開駆動して車両2に対して高発泡洗剤を噴霧させ(ステップ−25)、前部本体1Aおよび後部本体1Bの走行駆動装置83A,83Bへ後進指令を出力する(ステップ−26)。これにより図10(h)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bの後進が開始され、後進しながら車両2の上部に対して高発泡洗剤アーチ19より高発泡洗剤が噴霧される。
【0038】
そして、高発泡洗剤アーチ19が車両2の先端に位置すると(ステップ−27)、ソレノイドバルブ74,75を閉駆動して高発泡洗剤の噴霧を停止させる(ステップ−28)。これにより図11(i)に示すように、高発泡洗剤アーチ19が車両2の先端に到達すると、高発泡洗剤の噴霧が停止される。
【0039】
続いて、第1リミットスイッチ24の動作により前部本体1Aが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−29)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力し(ステップ−30)、第3リミットスイッチ34の動作により後部本体1Bが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−31)、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力する(ステップ−32)。これにより図11(j)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにホームポジションへ戻る。
[第2往路]
次に高圧水中ポンプ63を駆動し、ソレノイドバルブ64,55,56が開駆動して車両2に対して高圧水を噴射させ、リンスを噴霧させ(ステップ−33)、ブラシ13,14,18にブラシの回転指令信号を出力し(ステップ−34)、続いてロッカーブラシ11へ洗車指令信号を出力し(ステップ−35)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ前進指令を出力する(ステップ−36)。これにより図11(k)に示すように、車両2に対して上方から高圧水が噴射され、リンスが噴霧されて高発泡洗剤が流し落とされながら、前部本体1Aの前進が開始され、ロッカーブラシ11による車両2のタイヤと側面下部の洗浄が実行される。
【0040】
さらに前部本体1Aが、設定離間距離{一定走行(距離);前部本体1Aと後部本体1B間の最大離間距離を設定している}L移動すると(ステップ−37)、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ前進指令を出力する(ステップ−38)。これにより前部本体1Aと後部本体1B間に最大の離間距離Lが設けられた状態で、後部本体1Bがともに前進を開始する。
【0041】
続いて図11(l)に示すように、サイドブラシ18が車両2の前面に接触して傾いたことにより動作する車体検知リミットスイッチ26の信号を入力すると(ステップ−39)、前部本体1Aと後部本体1Bの各走行駆動装置83A,83Bへ停止指令を出力し(ステップ−40)、続いて前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ後進指令を出力し(ステップ−41)、車体検知リミットスイッチ26の信号がオフとなると(ステップ−42)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力し(ステップ−43)、サイドブラシ18へ開指令を出力する(ステップ−44)。これにより前部本体1Aと後部本体1Bは前進した後、車体検知リミットスイッチ26の信号により停止し、続いて前部本体1Aが後進し、図11(m)に示すようにサイドブラシ18が接触した状態となったときに停止し、サイドブラシ18により車両2の前面が洗浄される。
【0042】
続いてトップブラシ14が車両2の先端に位置するように、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ後進指令を出力し(ステップ−45)、トップブラシ14へ下降指令を出力する(ステップ−46)。そしてトップブラシ14が車両2の先端に位置すると(ステップ−47)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力する(ステップ−48)。これにより図11(n)に示すように、前部本体1Aが、トップブラシ14が車両2の先端に位置した状態で停止する。このときサイドブラシ18は開状態にあり、前部本体1Aと後部本体1Bとの距離は前部本体1Aが後進した距離だけ縮まっている。
【0043】
続いて、トップブラシ14とサイドブラシ18へ洗車指令信号を出力し(ステップ−49)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ前進指令を出力する(ステップ−50)。そして前部本体1Aが前進し、第1ワックスアーチ17が車両2の先端に位置すると(ステップ−51)、ソレノイドバルブ66,67,70,71を開駆動してワックス液を車両2に噴霧させる(ステップ−52)。続いて前部本体1Aが一定距離(前部本体1Aと後部本体1B間の設定離間距離)L移動すると(ステップ−53)、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ前進指令を出力する(ステップ−54)。これにより図11(o),(p)に示すように、これにより高圧水が噴射され、リンスが噴霧され、高発泡洗剤が流し落とされている状態でトップブラシ14とサイドブラシ18により車両2の上面および両側面の洗浄を実行しながら前部本体1Aは前進を開始し、第1ワックスアーチ17が車両2の先端に位置すると、ワックスアーチ17,22よりワックスが車両2に噴霧される。前部本体1Aと後部本体1B間の距離が設定離間距離L離れると、後部本体1Bの移動が開始される。
【0044】
続いて、乾燥用ノズル31,32のブロワ装置33へ送風指令を出力し(ステップ−55)、トップノズル31へ車両2の先端までの下降指令を出力する(ステップ−56)。これにより図12(q),(r)に示すように、トップノズル31は車両2の先端まで下降し、乾燥用ノズル31,32による車両2の上面と両側面の乾燥が開始される。このとき、ブラシ13,14,18による車両2の洗浄が実行され、ワックスの噴霧が実行されており、ブラシ13,14,18と乾燥用ノズル31,32との距離は設定離間距離(最大離間距離)Lとされている。
【0045】
続いて、サイドブラシ18が車両2の背面へ回って車両2の背面の洗浄が終了すると(ステップ−57)、高圧水中ポンプ63を停止し、ソレノイドバルブ64,55,56を閉駆動して高圧水の噴射とリンスの噴霧を停止させ(ステップ−58)、各ブラシ13,14,18へ駆動停止指令を出力する(ステップ−59)。
【0046】
続いて第2ワックスアーチ22が車両2の後端位置に到達すると(ステップ−60)、水中ポンプ54とエアーポンプ58を停止し、ソレノイドバルブ66,67,70,71を閉駆動してワックスの噴霧を停止させ(ステップ−61)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力し(ステップ−62)。これにより図12(s)に示すように、サイドブラシ13が車両2の背面に位置すると、各ブラシ13,14,18の駆動が停止され、続いて第2ワックスアーチ22が車両2の後端位置に到達すると、ワックスの噴霧が停止され、前部本体1Aが停止する。また図12(t)に示すように、乾燥用ノズル31,32による車両2の乾燥が実行されながら、後部本体1Bは前進を続ける。
【0047】
続いて減速用の第5リミットスイッチ38の動作を確認すると(後部本体1Bが前部本体1Aへ接近すると)(ステップ−63)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ前進指令を出力する(ステップ−64)。これにより、前部本体1Aと後部本体1Bはともに前進を続ける。
【0048】
そして、第2リミットスイッチ25の動作により前部本体1Aが、エンドポジション(走行終了位置)に到達したことを確認すると(ステップ−65)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力し(ステップ−66)、第4リミットスイッチ35の動作により後部本体1Bが、エンドポジション(走行終了位置)に到達したことを確認すると(ステップ−67)、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力し(ステップ−68)、乾燥用ノズル31,32およびブロワ装置33へ駆動停止指令を出力する(ステップ−69)。これにより図12(u)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにエンドポジションへ停止し、各乾燥用ノズル31,32およびブロワ装置33の駆動が停止される。なお、エンドポジションを検出する後部本体1Bの第4リミットスイッチ38の動作確認の前に、接近検出手段である減速用の第5リミットスイッチ38の動作を確認すると、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ減速指令を出力し、停止用の第6リミットスイッチ39の動作を確認すると、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力する。
【0049】
以上の動作により被洗浄車両2の洗車は終了する。
[被洗浄車両の退出のための誘導、洗車機本体の戻り]
続いて出口信号灯43へ点灯指令を出力する(ステップ−70)。これにより出口信号灯43が点灯し、図12(v)に示すように、車両2の運転者は車両2を退場させる。
【0050】
続いて車両2の退場を退場検出センサ44の動作により確認すると(ステップ−71)、出口信号灯43へ消灯指令を出力し(ステップ−72)、前部本体1Aおよび後部本体1Bの走行駆動装置83A,83Bへ後進指令を出力し(ステップ−73)、第1リミットスイッチ24の動作により前部本体1Aが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−74)、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力し(ステップ−75)、第3リミットスイッチ34の動作により後部本体1Bが、ホームポジションに到達したことを確認すると(ステップ−76)、後部本体1Bの走行駆動装置83Bへ停止指令を出力する(ステップ−77)。これにより図12(w)に示すように、前部本体1Aと後部本体1Bがともにホームポジションへ戻る。なお、ホームポジションを検出する前部本体1Aの第1リミットスイッチ24の動作確認の前に、接近検出手段である減速用の第5リミットスイッチ38の動作を確認すると、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ減速指令を出力し、停止用の第6リミットスイッチ39の動作を確認すると、前部本体1Aの走行駆動装置83Aへ停止指令を出力する。
【0051】
続いて、遮断機41へ開指令を出力し(ステップ−78)、次の洗車に備える。これにより図12(x)に示すように、遮断機41が開かれ、次の車両2の進入が許可される。
【0052】
なお、光電センサ40が動作すると、すなわち前部本体1Aと後部本体1Bとの間に物体あるいは人が存在すると、前部本体1Aおよび後部本体1Bの走行駆動装置83A,83Bへ停止指令を出力する。これにより物体あるいは人が前部本体1Aと後部本体1Bとの間に挟まれることが防止される。
【0053】
以上の本実施の形態によれば、第1往路、第1復路、第2往路の3つの行程、すなわち、
洗車機本体1を前進させながら、洗浄水スプレー装置により洗浄水を車両2へ噴射しながらブラッシング手段により車両2を洗浄する第1行程と、
洗車機本体1を後進させながら、上記高発泡洗剤スプレー装置により車両2の上部から車両2全体へ高発泡洗剤を噴霧する第2行程と、
洗車機本体1の前部本体1Aと後部本体1Bを別個にそれぞれ前進させながら、上記高圧水スプレー装置により高圧水を車両2の上部から車両2に対して噴射して高発泡洗剤を流し落としながら、洗浄水スプレー装置により洗浄水を車両2へ噴射してブラッシング手段により車両2を洗浄し、前記ワックススプレー装置により車両2に対してワックスを塗布し、乾燥手段により車両2を乾燥する第3行程
が順次施行されることにより、従来の高発泡洗剤を使用した洗車を実行できるとともに、3つの行程で洗車が終了することにより従来と比較して洗車時間を短くでき、よって時間当りに洗車を実行できる被洗浄車両の台数を多くでき、洗車能率を改善することができる。
【0054】
また本実施の形態によれば、前記第2行程において、高発泡洗剤スプレー装置を使用して高発泡洗剤を車両2に噴霧することにより車両の表面、特に上面へ洗剤が良く付着し、洗剤による洗浄効果を向上するができ、続いて前記第3行程において、高圧水スプレー装置とブラッシング手段を使用することにより、高発泡洗剤をしっかり落として車両2をより綺麗に洗浄することができ、手洗い洗車に相当する洗車を実行できる。
【0055】
また本実施の形態によれば、前記第3行程において、前部本体1Aに設けたブラッシング手段と高圧水スプレー装置による車両2の洗浄と、後部本体1Bに設けた乾燥手段による車両2の乾燥が、ブラッシング手段と乾燥手段との距離を最大距離(設定離間距離)Lに離間して実行されることにより、洗浄の際に発生する水しぶきにより乾燥の仕上がりが悪くなることを防止することができる。
【0056】
また本実施の形態によれば、カバー7により前部本体1Aと後部本体1Bの隙間から水しぶきが飛散することを防止でき、また前部本体1Aと後部本体1Bが一体で動作しているように見せることができる。
【0057】
なお、本実施の形態では、第1往路(第1行程)において、洗浄水スプレー装置により洗浄水を車両2へ噴射しながらブラッシング手段により車両2を洗浄しているが、ブラッシング手段による車両2の洗浄を実行せずに、洗浄水スプレー装置により洗浄水を車両2へ噴射することのみで車両2を洗浄するようにすることもできる。また第1往路(第1行程)において、上記洗剤スプレー装置により洗剤を車両2へ噴霧し、洗浄を行うこともできる。また第2往路(第3行程)において、ワックススプレー装置により車両2に対してワックスを塗布しているが、このようなワックス塗布を行わないようにすることもでき、また上記撥水コートスプレー装置を駆動して撥水コート液を車両2に塗布するようにすることもできる。
【0058】
また本実施の形態では、カバー7を前部本体1Aと後部本体1Bが離間したときに前部本体1Aと後部本体1Bが一体に見えるように、かつ離間部を覆うように設けているが、前部本体1Aの内部にカバーを取り付けるようにすることもできる。また覆い手段として、カバー7に代えて、ジャバラ(構造)を設けるようにしてもよい。またカバー7の前端部を前部本体1Aに固定しているが、後部本体1Bに固定するようにしてもよい。
【0059】
また本実施の形態では、洗車機本体1(前部本体1Aと後部本体1B)のみを移動させ、洗車機本体1と車両2を相対移動させて車両2の洗車を行っているが、前部本体1Aと後部本体1Bを接近・離間させながら移動させるとともに、ローラコンベヤ(車両移動手段)を用いて車両2を前後に移動させ、相対移動するようにすることもできる。
【0060】
また本実施の形態では、走行レール5の先端前方に遮断機41とリモートパネル42を配置しているが、前記リモートパネル42と同機能のリモートパネルを、洗車機本体1(前部本体1A)にアームを介して取り付けるようにしてもよい。この構成によれば、遮断器41を含めた洗車機全体の設置スペースを削減することができ、スペースを効率的に使用することができる。
【0061】
また本実施の形態では、一定走行(距離)である設定離間距離Lを最大離間距離としているが、最大離間距離に限ることはなく、前部本体1Aと後部本体1Bを接続するワイヤ6の長さの範囲で設定することができる。
【0062】
また本実施の形態では、前部本体1Aと後部本体1Bを接近・離間自在に接続する索体としてワイヤ6を使用しているが、ワイヤに限ることなく、チェーンなど他の索体を使用してもよい。
【0063】
また本実施の形態では、上記接近検出手段を、被検出体37と減速用の第5リミットスイッチ38と停止用の第6リミットスイッチ39を使用して構成しているが、接近検出手段を超音波センサや近接センサや光電センサなどにより構成することもできる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、発泡性に優れた洗剤を使用する被洗浄車両の洗浄に際して、3つの行程により洗浄が実行されることにより洗車時間を短縮できる。また第3行程において発泡性に優れた洗剤を流し落としながら被洗浄車両が洗浄されることにより、高発泡洗剤をしっかり落として被洗浄車両をより綺麗に洗浄することができる。また高発泡洗剤スプレー装置を使用して発泡性に優れた洗剤(高発泡洗剤)を被洗浄車両に噴霧することにより車両の表面、特に上面へ洗剤が良く付着し、洗剤による洗浄効果を向上させることができ、第3行程において高圧水スプレー装置とブラッシング手段を使用することにより、高発泡洗剤をしっかり落として被洗浄車両をより綺麗に洗浄することができる。また前部本体に設けたブラッシング手段と高圧水スプレー装置と高発泡洗剤スプレー装置による被洗浄車両の洗浄が実行され、後部本体に設けた乾燥手段による被洗浄車両の乾燥が実行されることにより、洗浄の際に発生する水しぶきにより乾燥の仕上がりが悪くなることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における洗車機の概略側面図である。
【図2】同洗車機の正面図である。
【図3】同洗車機の本体の機器配置図である。
【図4】同洗車機の本体の機器配置図である。
【図5】同洗車機の各アーチの配管図である。
【図6】同洗車機の制御系のブロック図である。
【図7】同洗車機の制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図8】同洗車機の制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図9】同洗車機の制御方法の手順を順に示すフローチャートである。
【図10】同洗車機の制御方法の手順を順に示す説明図である。
【図11】同洗車機の制御方法の手順を順に示す説明図である。
【図12】同洗車機の制御方法の手順を順に示す説明図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
1A 前部本体
1B 後部本体
2 被洗浄車両
5 走行レール
7 カバー
10 車高センサ
11 高圧水スプレー装置
12,16 洗浄水アーチ
13 ロッカーブラシ
14 トップブラシ
15,21 洗剤アーチ
17,22 ワックスアーチ
18 サイドブラシ
19 高発泡洗剤アーチ
20 撥水コートアーチ
24,25,34,35,38,39 リミットスイッチ
31 トップノズル
32 サイドノズル
41 遮断機
42 リモートパネル
43 出口信号灯
44 退場検出センサ
51,52 ノズル
53 水中ポンプ
55,56,59,60,64,66,67,70,71,74,75,78,79 ソレノイドバルブ
58 エアーポンプ
63 高圧水中ポンプ
81 制御装置
82 センサ系
83A,83B 走行駆動装置
84 駆動系

Claims (2)

  1. 被洗浄車両と相対移動する洗車機本体を、
    前記被洗浄車両のブラッシング手段を備えた前部本体と、
    前記被洗浄車両の乾燥を行う乾燥手段を備えた後部本体
    に分離し、
    前記前部本体の前端部に、高圧水を前記被洗浄車両へ噴射する高圧水スプレー装置を設け、
    前記前部本体で前記後部本体の近くに、通常の洗剤より発泡性に優れた洗剤を前記被洗浄車両に対して噴霧する高発泡洗剤スプレー装置を設けた
    洗車機による前記被洗浄車両の洗車方法であって、
    前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記ブラッシング手段により前記被洗浄車両を洗浄する第1行程と、
    前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記被洗浄車両の上部から前記高発泡洗剤スプレー装置より前記被洗浄車両に対して発泡性に優れた洗剤を噴霧する第2行程と、
    前記前部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記被洗浄車両の上部から前記高圧水スプレー装置より高圧水を被洗浄車両に対して噴射して前記洗剤を流し落としながら前記ブラッシング手段により被洗浄車両を洗浄するとともに、前記後部本体と前記被洗浄車両を相対移動させながら、前記乾燥手段により被洗浄車両の乾燥を実行する第3行程と
    を順次施行し被洗浄車両の洗車を終了すること
    を特徴とする洗車方法
  2. 前記第3行程において、前記被洗浄車両を洗浄し、前記被洗浄車両に対してワックスを噴霧しつつ前記被洗浄車両を乾燥すること
    を特徴とする請求項1記載の洗車方法。
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