JP3746448B2 - 消去可能なリソグラフ印刷版の処理方法 - Google Patents

消去可能なリソグラフ印刷版の処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消去可能なリソグラフ印刷版(または版胴)の処理方法に関するものである。特に本発明は消去可能なリソグラフ印刷版に画線部形成あるいは固着させた後に画線部形成された印刷版に有利な特性を与える手段によって印刷版を処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷版に直接デジタル方式で画線部を形成する方法は最近数十年で急速に進歩し、印刷方法としてほぼ独自の部分領域をなすに至っている。この方法はデジタル技術の有利点と従来の印刷技術を統合したものである。このような統合によってデジタル方式で組み込まれたテキスト/画線部処理に基づいてごく短時間で印刷版に直接画線部を形成することが可能になり、小部数から中等度の部数の印刷注文をこなすことができるようになった。この点に関して決定的に画期的だったのは印刷装置にとどまったまま消去できる印刷版であって、非常に短い時間で手を下すことなく消去され、準備され、再度デジタル方式で画線部形成することができる。これらの工程が印刷装置に手を入れて印刷版を被せたり、取り外したりといった行為をなさずに進められるように、個々のステップ、例えば印刷版の消去、画線部形成、固定、準備または前処理などの自動化や制御をさらに進めることが必要である。それゆえ、従来の印刷技術とは異なり、使用される物質、すなわち印刷版、消去剤、画線部形成物質およびその他必要な補助剤などの選択を別なものにしたり、意図的に行ったりしなければならない。
【0003】
版胴に画素ごとに画線部に応じて樹脂が設けられる同属の印刷方法において、この版胴は続いてオフセット印刷法のために印刷インキが塗布され、インキを帯びる領域の印刷インキは転写胴によって写し取られ、印刷すべき印刷物質に転写される。版胴にインキを付ける工程は親水性で印刷インキをはじく版胴の領域(本願の場合は非画線部領域であり、金属印刷版を用いた場合は金属表面)と、インキが付けられる領域、すなわち本願ではポリマー物質によって形成された画線部との微妙な協働作業に基づいて行われる。このように対立する性質に基づくメカニズムが画線部形成の外縁領域、すなわち金属表面と画線部層との移行部においても鮮明な輪郭を有して進められるためには、このような移行領域で親油性の印刷インキと湿し水が鮮明な相の分離を呈していなければならない。本願の属する方法では特にこのような移行領域に画線部形成の残留粒子が存在することが判明しており、この場合の残留粒子とは画線部形成のために用いられた熱転写ベルトのドナー層の灰成分、分解成分または飛散成分であると想定される。従来の方法では以下のような手順で処理が行われていた。すなわち印刷版は2つの異なる成分からなる洗剤を用いて処理されていた。まず一つ目の成分が親油性の部分、すなわち印刷インキを使用済みの印刷版からほとんど取り除く。続いて2番目の成分が画線部を印刷版から除去する。画線部は一定のpH値で水に溶ける物質であるため、これら2つの成分は互いにある程度まで相反する性質であることは避けられない。つまり、第2の成分を用いる際に、第1の工程で除去されなかった親油性の残留物のわずかな痕跡を取り除くことができないので、画線部に塗布されたインキも含めて印刷版表面の画線部の洗浄を完了するためには改めて洗剤の第1の成分を用いなければならないのである。汚れが頑固な場合はこのような交代作業を何度も行わなければならない。洗浄の後、印刷版の表面は十分に親水化されるので、画線部形成が可能になる。続いて固定処理が行われる。これは画線部を加熱して、画線部を形成している主要な物質に対して化学的および物理的な作用を及ぼし、画素表面の表面調質を行ったり、印刷版への固着を高めたり、画素を均質化させたりするものである。手で操作される通常の印刷板の場合、固定処理の後に通常はゴムコーティングを施して、当接する準備の整った印刷版表面を保存し、例えば指紋などが付かないように保護するのだが、消去可能なリソグラフ印刷版を用いた印刷方法ではこのような処理はそもそも不要である。必要に応じて行われる印刷(プリント=オン=デマンド)の場合、次なる印刷注文は通常、先行する印刷注文のすぐ後に発生し、処理されるからである。消去可能なリソグラフ印刷版を用いた印刷方法では、印刷開始直前に通常は前処理が行われる。この前処理工程の目的の一つは、インキが付けられない領域を親水化すること、すなわち、このような領域は画線部形成または固定処理の過程によって損傷を受けている可能性もあるので、これらの部分の表面特性を回復させることである。2つ目の目的は、画素の外縁領域に存在する、前記の通り画線部形成時に作られた残留物質を除去しなければならないという点である。この目的のために、前記の2成分からなる洗剤の酸性成分が使用される。酸性成分には燐酸が含まれており、燐酸によって例えば印刷版の金属表面は十分に親水化され、洗剤には特定の微細な研磨剤が含まれており、これによって外縁領域に残留する物質を除去する必要がある。すでに明らかなようにこのような洗剤を用いることにより、外縁領域に残留する物質が除去されるだけでなく、研磨作用がポリマー部分にも及ぼされ、それによって後にインキを付けられる画素の状態に影響が及ぼされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明による方法の課題は、消去可能なリソグラフ印刷版を用いた印刷のための周知の方法、特に印刷版の洗浄における工程の流れを簡素化することである。工程の簡素化にあたってはすなわち画線部を形成する画素の外縁領域に残留する物質をできるだけ簡単かつ丁寧に除去または分離しなければならず、表面特性も含めた画素の形状にはほとんど影響を及ぼされないようにしながら、金属表面は十分に親水化しなければならない。本願の目的は特にインキおよび画線部の除去という順序を変更せずにより簡単な洗浄プログラムを提供することである。また例えば通常二つの成分を有する洗剤の1つの成分にしか溶解しない残留インキが再び残ってしまうことも避けなければならない。さらに、印刷版を任意の時点、すなわち印刷停止後にも使用できるようにして、このような前処理の工程を印刷開始の直前に行わなければならないという不利点を解消しなければならない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の理由から明らかな通り、前記の課題は熱によって硬化し、かつ水に溶解する物質、あるいは画線部形成後または固定処理後、印刷版に塗布され、印刷開始直前に主に水から成る溶液を用いて洗浄される水溶性の物質を用いることによって解決される。
【0006】
課題解決のためのさらなる観点は2成分からなる洗浄液ではなく、1成分からなる洗浄液を使用することである。2成分からなる洗浄液を用いると、画線部を形成する前に、最後の成分として酸性成分を用いることにより、印刷版には主に残留燐酸塩によって親水化された金属表面が作られる。1成分からなる洗浄液の場合は、ほぼアルカリ性の洗浄液が使用されるために酸基または水酸基を含む金属表面が形成される。酸基または水酸基を含む金属表面の場合、従来の方法において研磨物質を含む酸性の成分を改めて用いることによって行われていたように、新たに強力な親水化を行う必要がないという有利点があるようだ。
【0007】
驚くべきことに本発明において使用された熱によって硬化する水溶性の物質または本発明において使用された水溶性の物質を用いることによって、より複雑な従来の方法によるものと同じ印刷品質を備えた印刷版が得られることが判明した。
【0008】
従って本発明の課題は消去可能なリソグラフ印刷版の処理方法によって解決される。この方法は以下の工程を有する。
a)任意に使用済みの印刷版を消去剤によって処理する。
b)ポリマー物質を用いてレーザーにより印刷版に画線部を形成する。
c)画線部形成された印刷版に固定処理を施す。
さらにこの方法は、印刷版に
i)任意に前記工程b)の直後に熱によって硬化する水溶性の物質を設け、または
ii)前記工程b)の直後に水溶性の物質を設け、または
iii)前記工程b)の直後に熱によって硬化する水溶性の物質を設け、その後印刷版を加熱し、
前記水溶性の物質または熱によって硬化する水溶性の物質が、印刷開始前に主に水からなる溶液を用いて洗浄されることを特徴とする。
【0009】
前記工程
a) 任意に使用済みの印刷版を消去剤によって処理する。
b) ポリマー物質を用いてレーザーにより印刷版に画線部を形成する。
c) 画線部形成された印刷版に固定処理を施す。
は周知の方法によって実施される。工程(a)では前記のように1つの成分のみからなるアルカリ性の洗剤を使用する場合に有利点が得られる。前記工程(i)、(ii)または(iii)は主に布からなる洗浄装置によって塗布されるか、吹き付け装置を介して行われる。これに対して通常のゴムコーティングはゴムローラを介して塗布され、均一なフィルムを形成する。ゴムコーティングによるこのような均一なフィルム形成は、レーザーおよびドナーとしての熱転写ベルトを用いて印刷版に画線部が形成され、任意に固定処理が施される場合、不利であることが判明している。そこでこのような方法に代わるものとして溶媒用ノズルを介して版胴に直接塗布することもできる。
【0010】
前記水溶性の物質として以下の成分を少なくとも1つ有する物質を使用できることがわかっている。
多糖類、特にマルトデキストリンおよび/またはタピオカデキストリン、
ポリアルキルグリコール、特に分子量が200から1000のポリエチレングリコール;
(メタ)アクリルアミドポリマー、特に部分的に加水分解され、分子量が10万から30万であり、60乃至70%の部分が加水分解されたアクリル基であるもの;
ポリビニルピロリドン;
ビニルメチルエーテル=無水マレイン酸コポリマー;
ビニルアセテート=無水マレイン酸コポリマー;
任意に以下のさらなる成分を1つまたは複数含む。
オリゴマーポリ(エチレングリコール)、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(任意にスルホン化されたもの)、ノニルフェニルポリエトキシエチレングリコール(任意にスルホン化されたもの)などの界面活性剤;
エトキシル化されたデカノール、ポリエトキシル化されたノニルフェノール、ポリエトキシル化されたイソオクチルフェノール、エトキシル化されたソルビタンモノオレアート、プロポキシ化されたイソオクチルフェノールなどの非イオン界面活性剤;
あるいはナトリウムラウリルスルホン酸塩などのアルカンスルホン酸塩としてのアルカリ塩、ナトリウムアルキルナフタリンスルファート、ナトリウムアルキルナフタリンスルホネートおよびナトリウムアルキルベンゾルスルホネートなどのアルキルアリルスルホン酸塩としてのアルカリ塩などの陰イオン界面活性剤
ジアルキルフタレートなどの軟化剤。
【0011】
前記の物質は同属の印刷方法において画線部形成を妨げたり、画線部を使用不能にするおそれのある物質を含んではいけない。そのような物質とは低級グリコールまたはポリビニルアルコールなどであり、これらの物質は錯体の形成によって金属表面に付着することが想定され、それによって親油性の印刷インキと湿し水の相を望ましく明確に分離することが妨げられる。このような場合、印刷物の背景に紗がかかることがある。同属の印刷方法において画線部形成を妨げたり、画線部を使用不能にしたりするおそれのあるさらなる物質は、ポリマーを溶解または分解する物質である。アルカリに溶けるポリマー物質を用いて画線部を形成する場合、前記水溶性の物質に含まれているかもしれない可溶性の物質がインキが付けられる層として使用されるポリマー物質に損傷を及ぼしたり、最悪の場合には溶解することも考えられる。同属の印刷方法において画線部形成を妨げたり、画線部を使用不能にしたりするおそれのあるさらなる物質は、インキが付けられるコーティングを調質するために設けられるいわゆる逆潤滑成分および中性のゴムコーティングである。アルミニウム印刷版において特に用いられる腐食ゴムコーティングも画線部を破壊する。
【0012】
本願の詳細な説明において水溶性物質とは単独の物質も混合物質も意味する。水溶性の物質には様々な添加物が含まれ、これらの添加物は印刷版に塗布された後、硬化した物質が印刷開始前に除去される時、その溶解を速めるものである。また、使用される特定のポリマー物質で水溶性の物質として用いられるものに柔軟性を与える物質も含まれる。
【0013】
ポリエチレングリコールの場合、特に分子量が200から1000、好ましくは200から800、より好ましくは200から600、特に200から400のポリエチレングリコールが用いられる。
【0014】
水溶性の物質としては、印刷業で通常使用される、いわゆるゴムコーティングまたは加熱ゴムコーティングが用いられる。これらの物質は例えば、多糖類、特にマルトデキストリンおよび/あるいはタピオカデキストリンを含むが、例えばアラビアゴムなどの天然ゴムも含む。いわゆる逆潤滑成分を含むゴムコーティングおよびいわゆる中性ゴムコーティングおよび腐食ゴムコーティングは通常使用できない。
【0015】
いわゆる加熱ゴムコーティングはやや遅れてポリマー化するか、より大きな硬度を実現しながら固化するが、水性の溶媒に再び溶解する性質を失わない。
【0016】
印刷板は通常、水溶性の物質または熱で硬化する水溶性の物質によって薄く、縞を作らずにコーティングされるか、ゴムコーティングされ、冷たい空気が適度な熱によって乾燥される。比較的高い温度および過度な厚みを有する層形成は、層が破裂したり印刷層が損傷を受けたりするおそれがあるので望ましくない。
【0017】
通常のゴムコーティング剤は強い親水特性を有するコロイド溶液である。
【0018】
アルミニウム印刷板は微視的には非常に亀裂の多い表面を有しているものだが、通常このような板を使用した場合、ゴムコーティングは印刷板上で十分に乾燥する。従って印刷板を水で洗浄した後も毛細管内に非常に微量の残留層が残り、ゴムコーティング剤は通常強い親水特性を有するために、湿し剤によって良好に湿される。しかしながら、消去可能なリソグラフ印刷版を処理するための本発明による方法において通常用いられる印刷版はアルミニウムからなるものではなく、微視的に非常に平滑で亀裂のない表面、すなわち研磨された金属またはガラスの表面を呈する物質からなる。このような表面は、通常用いられるゴムコーティング剤を残留層としてとどめず、このような表面では通常用いられるゴムコーティング剤はほぼ完全に洗い流されてしまう。
【0019】
前記水溶性の物質または熱で硬化する水溶性の物質は機械的な作用を及ぼさずに、主に水から成る溶液によって良好に洗い落とせるように、前記の物質から選択しなければならない。また前記物質は十分な粘着性(TACK)を有していなければならない。粘着性があるとおそらく画素の外縁領域にある細かい粒子または微粒子を包み込み、あるいは分離し、除去することができるものと考えられる。このような粒子の除去に対して従来の方法では通常、少なくとも除去すべき粒子の大きさを有する研磨物質を用いなければならなかった。従来の親水作用または前処理作用を有する溶液に含まれる研磨粒子が細かくなればなるほど、インキが付けられるポリマー部分と露出された金属層とに挟まれた領域を明瞭に形成することが可能となったが、研磨粒子が小さくなるほど、細かい粒子または微粒子を表面から溶かし出す効果は小さくなる。本発明において予想される、画素の外縁領域に残留する微粒子を包み込み、あるいは分離するとともに溶解するメカニズムによって、印刷版表面からこのような残留粒子を根本的に除去できるものと想定される。
【0020】
通常は疎水性(例えば親油性)で妨げとなる残留物質を包み込み、あるいは内包することによって、該当する内包された粒子が親水化される。このような内包されたものの構造はミセルの構造と非常に似ている。このような親油性または疎水性の粒子は印刷版、特に画素の外縁領域に固着し、いわゆる「ミセル」の中心部を形成するが、親水性のゴムコーティングによって内包されるために、水などの親水性の溶媒に溶かせるようになる。このようないわゆる「ミセル」はその後はるかに容易に、また最も好適な場合には研磨物質を用いることなく簡単に除去することができる。このような工程全体を機械により自動的に行うことができる。
【0021】
本発明により、レーザーによって画線部を形成する同種の印刷方法において、以下の成分を有するポリマー物質が用いられる。
1)入射するレーザー光の光エネルギーを熱エネルギーに変換できる物質
2)酸基および/あるいは任意に酸基の置換されたアミド基を含むポリマー
3)任意に湿し補助剤。
成分(i)はさらに以下の成分を有する。
4)少なくとも以下の特性を有する有機染料または有機着色剤
4.1)700から1600nmの波長領域において吸収が最大となる、
4.2)耐熱性が150℃以上である、
5)分解することなく、光エネルギーを熱エネルギーに変換できる無機物質
および/あるいは
6)炭素類。
【0022】
画線部形成のために使用される有機染料または有機着色剤は以下のものから選択された熱に対して安定的な有機染料または顔料を有する。
ベンゾチアゾール、キノリン、シアニン染料または顔料、ペリレン染料または顔料、オキソノル染料または顔料またはメロシアニン染料または顔料のようなポリメチン染料または顔料。
【0023】
レーザーによって画線部を形成するために使用される熱転写ベルトのドナー層のポリマーは特に以下のような作用を果たす。まずこのポリマーはレーザー光線の作用で迅速に軟化し、基底層の境界面で必要とされる圧力を呈し、半固形の小片として版胴に転写される。版胴においてこのように転写された樹脂は親水基によって、版胴の親水性の表面に固着する。最後にこのポリマーは加熱による固定処理を受け、続いて完成した版胴の親水処理を施される。この親水処理の工程において版胴の被覆されていない金属面が親水化され、版胴に設けられた樹脂の領域の輪郭が形成される。さらにこのように版胴に設けられた樹脂は印刷インキを帯びなければならず、できるだけ長い寿命を有さなくてはならない。さらに印刷工程が終了した後、転写されたポリマー物質は簡単な方法で環境に配慮して、すなわちできるだけ有毒性のない水溶液を用いて版胴から洗い流し、ごく短時間で次の工程のために再び使用できるようにしなくてはならない。このような様々な必要性に基づき、前記ポリマーには以下のような好適な条件が想定される。すなわちこれらのポリマーは水溶液には溶解するが、通常オフセットで紙に印刷する場合に用いられる湿し水には溶解しないというものである。この条件は、ポリマーを湿し水とは異なるpH値で水溶性にすることによって最適に実現される。pH値が10より大きく、好ましくは10.5より大きく、特に11より大きいアルカリ領域が好適である。
【0024】
前記ポリマーを基底材または支持材から分離するためには、ポリマーの分子量の数量平均値が20000を超えないことが好ましく、一方で数平均分子量平均値は1000を下回ってはならない。そうでない場合は十分な耐水性が得られないためである。ポリマーの分子量の数量平均値は1000から15000の範囲、特に1000から10000の範囲が好適である。
【0025】
前記ポリマーには印刷インキを着けなければならない。そのために表面張力は50から10mN/mの範囲が好適であり、特に40から23mN/m、特に好適には28から32mN/mの範囲にすることが重要である。表面張力の測定は3+nの試験液を用いて接触角度の測定を介して行われ、ヴェント、オウン、ラーベル(Wendt, Own, Rabel)に従って評価された。
【0026】
転写されたポリマーが親水性の版胴に十分固着するように、ポリマーは酸基を有するのが好ましい。これらの酸基は-COOH、-SO3H、-OSO3HおよびOPO3H2および任意にこれらのうちアルキル基またはアリル基で置換されたアミド基から選択される。アルキル基は炭素原子を1から6個、好適には1から4個有し、アリール基は炭素原子を6から10個、好適には6個有することができる。ポリマーはさらに芳香族基を有するのが好適である。フェニル基が好ましい。ポリマーは好適にα,β−不飽和カルボン酸、スルホン酸、硫酸、燐酸またはカルボン酸エステル、スルホン酸エステル、硫酸エステル、燐酸エステルまたはこれらを含む前記のアミド基およびスチロール基およびこれらの誘導体および任意にα,β−不飽和カルボン酸の重合から生成される。酸性モノマーおよび芳香族ビニルモノマーの選択は、ポリマーのガラス転移温度Tgが30℃から100℃、特に30℃から90℃、とりわけ55℃から65℃の範囲になるように行われる。ポリマーは好適に融点領域に天井温度を有し、融点領域は80℃から150℃、特に90℃から140℃、好適に105℃から115℃、特に好適に110℃付近にある。
【0027】
好適なポリマーは合衆国明細書第4013607号、第4414370号および529787号に記載されている。これらの文献に記載された一群の樹脂は十分な比率、例えば80から90%をボラックス、アミン、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムなどを基材とした水溶液で中和した場合、ほぼ完全に溶解される。酸価がおよそ190のスチロール=アクリル酸樹脂は樹脂1グラムあたりおよそ0.0034化学当量以上のCOOH基を含み、最小限およそ80から90%のCOOH基をアルカリ水溶液で中和すればほぼ完全に溶解される。酸価は120から550、150から300、例えば150から250の範囲である。以下に記載するモノマーの組み合わせは好適に、スチロール=アクリル酸、スチロール=無水マレイン酸、メチルメタクリラート=ブチルアクリラート=メタクリル酸、α−メチルスチロール/スチロール=エチルアクリラート=アクリル酸、スチロール=ブチルアクリラート=アクリル酸、スチロール=メチルアクリラート=ブチル=アクリラート=メチルアクリル酸である。68%のスチロール、32%のアクリル酸を有し、分子量が500から10000のアルカリに溶ける樹脂を挙げることができる。その他の樹脂は酸価がおよそ200で、分子量がおよそ1400である。一般にスチロール(α−メチルスチロール)=アクリル酸=(アクリル酸エステル)樹脂は数量平均分子量が2500から4500で、重量平均分子量が6500から9500である。酸価は170から200である。例としてあげられるポリマーは60から80重量%の芳香族モノアルケニールモノマーおよび40から20重量%の(メタ)アクリル酸モノマー、および任意に0から20重量%のカルボキシルを含まないアクリルモノマーを有する。スチロールとα−メチルスチロールを10:1から1:2または1:1、好適に8:1から1:2,例えば2:1から1:2の割合で混合したものを用いることができるが、α−メチルスチロールを主成分とする混合ポリマーはあまり好適でないことがわかっている。
【0028】
本発明の方法に使用される熱転写ベルトのコーティング重量は0.8から5g/m2 +/-0.2の範囲であり、好適にこの範囲は1.6から2.0g/m2である。
【0029】
版胴は画線部形成されない状態で一貫して親水性の特性を有する表面を有している。そのために例えばプラズマまたはフレーム溶射されたセラミックまたはクローム、真鍮(Cu52-63%,Zn48-35%、商標名Boltomet LのCu63Zn37)および高合金鋼としての特殊鋼(DIN17440: 1.43xx(xx=01,10,..),1.4568,1.44xx(xx=04,35,01…))などの金属表面が適している。
【0030】
湿し補助剤には様々な作用がある。湿し補助剤も転写された後、金属表面と転写されたポリマーの境界領域にあって、この領域の固着を高めている。最終的に湿し補助剤は固定処理の際、すなわち転写されたポリマーを後から加熱する際に、転写されたポリマーの表面を平滑化し、その結果画素の構造を良好にする。湿し補助剤はアルコール、ケトン、燐酸エステルグリコールエーテルおよび陰イオン界面活性剤、とりわけアルコールおよびケトン、好適にはケトン、特に好適にメチルエチルケトンなどの溶液から選択される。これらの溶液を商品化したものはグリコールエーテルを代表するものとしてBASF社のDEGDEE,DEGBBEがあげられ、陰イオン界面活性剤を代表するものとしてアリルアルキルスルホン酸またはEtingalのようなオルトリン酸の脂肪族エステルが挙げられる。
【0031】
湿し補助剤として用いられる溶媒は熱転写ベルトの製造工程から得られるのが好適である。
【0032】
湿し補助剤は製造工程を通じて少量(例えばドナー層が乾燥した状態で0.05-8重量%、特に0.5-5重量%)添加される。
【0033】
本発明においては除去剤として基本的には、2成分からなる酸性除去剤もアルカリ性除去剤も使用することができる。
【0034】
除去剤は例えば洗剤として定義することができ、以下の成分を有している。
a)水溶液にすると1から4のpH値が得られる物質または10から14のpH値を得られる物質で、定められたpH値の範囲に対して十分な量のもの
b)1-15gの量の分散可能な研磨剤
c)0.1-50gの量の気泡の少ない界面活性剤
d)10-50gの量の溶剤
e)100gの水または任意にさらなる添加物
【0035】
本発明において使用される洗剤の水溶液を規定の1から4のpH値にするために、通常の有機酸または無機酸が使用される。経済的な理由から無機酸の方が好まれるが、無機酸は特に版胴に対して化学的に不利な影響を及ぼしてはならない。元素分類の第5および第6主要群の酸素酸およびハロゲン水素酸などが想定される。特に好適なのは燐酸である。燐酸は生理学上、比較的心配がなく、廉価に使用でき、耐久性があり、印刷版の表面に不利な影響を及ぼさない。燐酸は印刷版の表面において、比較的溶けにくい燐酸塩およびヒドロキシ燐酸塩を形成し、これらが親水性の中心を形成することによって親水化工程を支援していると考えられる。燐酸はpHの範囲が2.8-3.6の鋼表面を燐酸化する作用がある。このときホッパイト(Hopeit)(Fe3+)のような表面に形成される燐酸塩が得られ、亜鉛フォスフォフィライト(Zn2Fe2+(PO4)2*4H2O)が存在する。ニッケルおよび鉄を基材とする印刷版における接触角を(ヴェント、オウン、ラーベル(Wendt, Own, Rabel)に従って)測定すると、燐酸洗剤を使用した後には表面張力がおよそ30mN/m増大し、極性成分が30%増大していた。この結果から基材表面では双極子対双極子の相互作用が起こることが導出され、この作用によって基材の「汚れ」で覆われた領域全体をより良好に湿すことが可能となり、塗装業界で一般的に受容されている通念のように、Fe-PO4*PO4層によってポリマーコーティングの固着が大いに改善されるという結果になる。さらに印刷インキに対する燐酸の溶解力は、その他の前記の成分と協働した場合、十分に高度なものである。混合溶液を作る際、前記の酸は10%からほとんど100%、特に30%から90%の濃度範囲で使用される。燐酸の場合は通常販売されている出荷濃度、すなわち80から90%。通常ほぼ85%が適用される。100gの洗剤に対して前記の酸は2gから30g、好適に4gから15g、特に5gから10g使用される。
【0036】
アルカリ性の溶媒を用いる場合は、10以上のpH値を生成する任意の物質を用いることができる。完全に溶解されたアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物およびアンモニア、アンモニウム化合物およびホスホニウム化合物は全て好適である。特に好適なのはアルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属炭酸塩である。また水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムも好適であり、水酸化ナトリウムが特に好んで使用される。使用されるアルカリ性化合物の量は100gの処方につき、0,3から10gの範囲であり、特に0.5から5gであり、特に好適には0.7から2gであり、好適に0.8から1.5gの範囲である。pH値に換算すると、濃度が0.5Mol/lの水溶液に使用される量は100gの処方につき、30から60gの範囲であり、特に100gの処方につき40から50g、特に好適には44から46gである。
【0037】
水酸化ナトリウムの場合、特に好適な量は0.5Mol/lの水酸化ナトリウム溶液において100gあたり44から46gである。
【0038】
研磨剤は印刷版または洗浄用布に塗布する際、また印刷版が機械的に処理される際、印刷版に不利な影響を及ぼしてはいけない。研磨剤は特に構造および硬度に関して、印刷版を過度に浸食はしないが、印刷版に残留するインキ、特に表面が固まった残留印刷インキや画線部形成物質を除去することは有効に支援するように構成されなければならない。さらに研磨剤の研磨粒子はできるだけ長く懸濁状態に保持される必要がある。研磨粒子の大きさについては、1μmより小さく、特に0.1μmより小さく、特に好適に50nmより小さく、特に好適に5から35nmの範囲、特に10から15nmの範囲(大きさ分布の重心)が特に好適であることがわかっている。研磨粒子に存在する電荷については、ゼータ電位が少なくとも10mV、特に20mV、特に好適に35mVである必要がある。ゼータ電位の範囲は添加物を加えない場合、pH値が9より小さいAl2O3-Cにおいて0から40mVでなければならず、例えばpH値が9より小さいDegussa-Hils社の Aerosil OX50の場合は、-70 mV から+20 mVである。研磨剤が金属酸化物からなる場合、金属酸化物の性質に応じてpH=7でゼータ電位が+10 mVより大きいか、または-10mVより大きい金属酸化物からなるのが好ましい。
【0039】
研磨粒子の物質は一般的な化学式MIIIO, MIII 2O3, MIVO2, MII,III 3O4で表される金属酸化物または金属混合酸化物から好適に選択される。この場合、MIIは2族の金属元素から選択され、MIIIは3族の金属元素、遷移金属元素およびランタノイドから選択され、MIVは4族の金属またはメタロイドおよび遷移金属元素から選択される。酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、酸化亜鉛および酸化鉄が好適である。
【0040】
研磨剤およびその特性が及ぼす作用は主にニッケルおよび鉄からなる基底材に適用した場合、Rz値の均質化(左右対称なアボット(Abott)曲線)として示される。このような作用はペルトメータ(Fokodyn社製レーザー走査装置)または白光干渉計によって特定可能である。さらに好適な研磨剤は使用された後に表面張力の双極性の比率を増大させるのを助ける。
【0041】
本願で問題にされる研磨粒子として、特にδ−酸化アルミニウム、例えばDegussa社のAl2O3-Cが好適であることが判明している。
【0042】
基本特性(CAS1394-28-1)を有するDegussa社のAl2O3-Cは塩化アルミニウムを高温で加水分解して製造される。この方法によって生成される一次粒子はすべて角が丸くなった立方形状をなし、一次粒子として中等度の13nmの大きさである。BET試験(DIN66131)の結果、ヒステリシス試験では多孔質物質が示されていないため、粒子は内部構造を有していない(内部構造を有するためにクロマトグラフィーに用いられるγ−Al2O3とは異なる。)4重量%の懸濁水溶液のpH値は、塩酸の不純物を除去すると7.5より大きくなり(DIN ISO 787/IX)、表面の水酸基が弱いアルカリ反応をしていることを示している。PH=9で等電点が得られるのもこのことから理解できる。pH値が下がって9より小さくなると、ゼータ電位は+40mVまで増大する。pH値が9より大きくなると、表面電荷は負となる(PH=10,-20mV)。Al2O3-Cの特殊密度はおよそ3,2g/mlであり、誘電率は5である。
【0043】
研磨剤は100gの処方につき1-15g,好適に2-20g,より好適に2,5-8g、特に3-6gの量で使用される。
【0044】
界面活性剤の作用はとりわけ親油性の残留インキのミセル形成を実現させることであり、それによって親油性の残留インキを水中でエマルジョン化し、表面から除去することができる。界面活性剤はさらに酸性またはアルカリ性の水の相と炭化水素の相との間で乳化剤として作用する。一般に任意の界面活性剤はいずれもこのような乳化工程に適している。陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤などの周知のイオン界面活性剤のうち、陽イオン界面活性剤および陰イオン界面活性剤がもっとも好適である。陰イオン界面活性剤で分子がポリオキシアルキレン連鎖を有するものは特に好適であることが知られている。このような化合物の好ましい類(Klasse)は芳香族の核と結合したポリオキシアルキレン残基で、アルキレン架橋を介してスルホン基、硫酸基、炭酸基あるいは燐酸基といった酸基を有するものである。エチレンオキシド単位を2から12個、メトキシド単位を2から16個またはプロポキシド単位を2から7個有するポリオキシエチレン連鎖で、アルキレン基を介して結合された硫酸塩基またはスルホン酸基によって置換されたアリル残基と結合したものを有する界面活性剤が好適である。特に好適なのは界面活性剤Triton X-200である。Triton X-200はpH値に関わらず技術的な特性を概ね保持する。たとえばpH値が変化しても沈殿せず、また界面活性反応の主な部分が失われない。さらにTriton X-200はAgX写真の領域で示されるように、卓越した帯電防止特性を示す。この特性はおそらくSO3Na基あるいは(CH2CH2)連鎖によるものと思われる。
【0045】
アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリコールエーテル以外の純粋な非イオン界面活性剤は前記のような目的のためには限定的にしか適さない。その理由として、非イオン界面活性剤が印刷版のような金属表面に吸収されることなどが挙げられる。従って非イオン界面活性剤の使用を避けるか、前記のイオン界面活性剤と混合させて共同界面活性剤として使用するべきである。混合比率は1:10から10:1まで考えられる。
【0046】
酸性の処方の場合、界面活性剤の濃度は処方100gあたり、0.1gから50g、特に1gから50gの範囲であり、特に処方100gあたり2gから10gであり、処方100gあたり3gから8gが特に好ましい。アルカリ性の処方の場合、好適な範囲は処方100gあたり0.1gから50gであり、特に5gから20gであり、特に処方100gあたり8gから15gであり、特に処方100gあたり9gから12gである。
【0047】
好適な界面活性剤の種類はアルキルアリルポリグリコールエーテルスルファートであり、例えばCMC(100重量%における臨界ミセル濃度)が230ppm.である、Union Carbide Benelux N.V.社のナトリウム=アルキルアリルポリエーテルスルホナート(CAS-Nr. 2917-94-4)などが挙げられる。
【0048】
本発明により使用される消去剤は任意に錯体形成剤を有している。錯体形成剤はEDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸=ジナトリウム塩=二水価物、エチレンジニトリトテトラ酢酸=ジナトリウム塩=二水価物)、 EGTA(エチレングリコール=ビス(bis)=(β−アミノエチルエーテル)=N,N,N’,N’=テトラ酢酸=、 AMP(アミノメチルホスホン酸塩)、 HEDP (ヒドロキシエチリジン-1,1-ジホスホン酸塩)、トリエタノールアミン、リンゴ酸、琥珀酸、シトロン酸、グルタル酸、アジピン酸および/あるいはシュウ酸などの有機酸およびこれらの混合物から選択される。
【0049】
洗浄処方のために使用される溶剤は印刷版の洗浄という分野で通常使用される任意の溶剤でよい。このような溶剤は特に十分な溶解力を有さなければならないが、印刷機の周辺および内部における労働衛生上、および安全技術上の条件も満たす必要がある。残留インキおよび消去工程において蓄積した水に溶けない残留物を受容できるように、溶剤は特に処方のキャリヤー、すなわち水に溶けてはならないが、水とエマルジョン化できるものでなくてはならない。
【0050】
基本的に好適な溶剤は芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素でこれらは非分岐でも分岐していてもよく(異性炭化水素)、エステルおよびケトンも好適であるが、鎖内あるいは鎖上でヘテロ原子によって置換された有機溶剤も好適である。これらの溶剤の種類の中で様々な理由から脂肪族の溶剤が特に好適であることが判明した。トルエン、メシチレン、クメンなどの芳香族の溶剤は溶解力の点では非常にすぐれた結果を示すものが多いが、生理学および毒物学的な懸念があり、また装置の樹脂および生ゴムから成る部材を腐食する傾向があるので単独の溶剤としては好ましくない。同様のことはハロゲン化された炭化水素にも当てはまり、ハロゲン化された炭化水素は分解能力が劣るのでさらに環境上の心配がある。脂肪族の溶剤のうち、とりわけイソパラフィン性の溶剤が特に好適であることが判明した。特に好適なのは危険等級がA IIIのイソパラフィン性溶剤で、とりわけ引火点が60°Cより大きいものが好適である。エステルの中では脂肪酸エステル、例えば植物油から精製したもの、また牛脂など動物性脂肪から得られるものが特に好適であると判明した。植物性の脂肪酸エステルは例えばパーム油、パーム核油、大豆油、ヒマワリ油、亜麻仁油、ナタネ油、特にパーム油およびパーム核油を原料とし、脂肪分解の後、エステル化および任意に単官能基アルコール(C1-C24特にC1-18、好ましくは C1-C14アルコールおよびそれらの混合物から選択され、エステル置換のためにはC2-C24、特にC2-18、好ましくはC2-C14、特にC2-C10のアルコールおよびそれらの混合物から選択される)によるエステル置換を行って製造される。好適な脂肪酸エステルはカウフマン(Kaufmann)によるヨウ素価(ドイツ脂肪研究会DGF C-V 11bおよびヴィス(Wijs)によれば ISO 3961)が100より小さく、好適に10から60である。ゴムブランケットが過度に強い膨潤反応を示さないように、メチルエステルの比率はできるだけ少なくしておかなくてはならない。エステルの結合相手となるアルコールは2から24個の炭素原子、好適に2から18個、または2から10個の炭素原子を有している。アルコールの脂肪酸エステルはエタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、2価エチルヘキシルエステルが好ましい。これらのエステルは混合させてもよい。個々の脂肪酸は脂肪分解の後、混合物として得られ、例えば6から24個、好適に8から18個の炭素原子を有する。ミリスチン酸およびラウリン酸はパーム油およびパーム核油の主成分である。脂肪酸エステルのための商品はHenkel社のEdenor(登録商標)シリーズおよびUnichema社のPriolube(登録商標)である。
【0051】
脂肪酸エステルは特に、パラフィンおよび/あるいはナフテン類の例えば前記のような炭化水素と、混合比1:10から10:1、好ましくは1:3から3:1、より好ましくは1.5:1から1:1.5、一般におよそ1:1で混合されて使用される。
【0052】
インキ溶剤に対して求められる重要な点は、同じインキ量に対して外部からの作用を与えずに、最低必要とされる量を基準とした、酸化還元安定性、溶解速度および溶解力である。インキ溶解力はインキ量と使用された溶剤の量の商から得られる。従来のヒートセットインキおよび様々な着色料を用いて24時間沈降分離試験を行ったところ、特に好適なパラフィン(芳香性の物質が乏しい)炭化水素のうち、飽和環式炭化水素(例えばデカヒドロナフタレン)および分岐鎖式非環式炭化水素が最大のインキ溶解力を示す。好適なイソパラフィン炭化水素のうち、Exxon社の製品Isopar L(CAS 90622-58-5)がもっとも有利な比率を示している。Isopar Lは沸点が189°Cより大きいイソパラフィンの分留、おそらくC11-C14分留の混合物である。Isopar Lの引火点は64°Cである。
【0053】
溶剤は100gの処方に対して10-50g、好ましくは20-40g、特に25-35gの量で用いられる。
【0054】
本発明により使用される洗剤の主成分は水である。水の有利点は実際に無限に使用できることと、生理学上および環境技術上、心配がないことである。さらに水性の媒質によって印刷版の再利用のために必要とされる親水化率が支援される。つまり洗剤には洗浄効果の他に印刷版を好適に親水化することも要求される。これによってさらなる親水化剤を添加することが不要となる場合もある。
【0055】
洗剤にさらに添加される物質は例えば保存剤である。洗剤自体の殺生物性が不十分である場合に限り、殺生物性の保存剤が1から3重量%含まれる。一定の条件のもとではモリブデン酸塩、オルトリン酸塩、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、トリエタノールアミン燐酸などの防腐剤を使用することもできる。
【0056】
本発明において用いられる完成した処方の粘度は1乃至500mPas-1の範囲にある。粘度は好ましくは5乃至40mPas-1の範囲であり、より好ましくは2乃至30mPas-1の範囲である。レオロジー的挙動は、その特性をもってしてもノズル型の塗布機構が作動できるように設定されるのが好ましい。従ってチキソトロピーやダイラタンシーなどの過度の粘性や不適切な挙動は吹き付け(噴霧)の際には避けるべきである。(回転粘度計(Paar Physica, MCR 300);円錐台/プレート 1°C;剪断速度50s-1
【0057】
本発明を以下の実施例によって説明する。
【0058】
【実施例】
実施例1
熱転写ベルトをドナーとし、レーザーによって画線部形成され、その後任意に固定処理された使用済みの消去可能な印刷版を洗浄するために、以下の記載のように合成された酸性の消去剤が使用された。この酸性の消去剤はアルカリ性溶液と交替で使用されたものである。
【0059】
50gのイオン化されていない水を、6g乃至100gの85%燐酸と撹拌しながら混ぜ合わせる。その後4g乃至100gのδ−酸化アルミニウム、すなわちDegussa社の Al2O3-Cを撹拌しながら定量づつ添加する。研磨剤を添加した後、界面活性剤が添加されるが、この場合は5g乃至100gのTriton X-200が同様に撹拌しながら添加される。その後30g乃至100gのIsopar Lが撹拌しながら添加される。最後に補充の目的で全部で100gの残りのイオン化されていない水を加える。この混合物は超音波槽に30分間設置され、その後再度短時間撹拌される。このようにして酸性消去剤が使用可能となる。
【0060】
画線部形成され、インキが付けられる領域に残留印刷インキを有している印刷版は消去剤によって洗浄される。親油性の残留印刷インキは主に酸性の消去剤によって捉えられる。アルカリ性の溶剤に溶解する画線部を除去するためには、酸性消去剤に代えて少なくともpH10のアルカリ性溶液を使用する。このような過程は酸性かつ親水化された印刷表面が得られるまで続けられる。印刷版を消去するとともに親水化した後、印刷版は乾燥され、レーザーにより、ポリマー物質を用いて画線部が形成される。画線部形成には以下に記載のように製造された熱転写ベルトが使用される。
【0061】
厚みが7.5mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、すなわちHoechst社製の Hostaphan(登録商標)に、以下に記載の成分を有するポリマー物質をマイヤーバー(Meyer-Bar)を用いて乾燥時の層の重量が1.8g/m2になるようにコーティングする。
【0062】
DIN 55797に定める黒色度(Schwarzzahl)が250であるカーボンブラックを20%、Johnson S.A.Polymer社のポリマーJ682を80%、およびこの物質が塗布するのに十分となるような量のメチルエチルケトンが混合される。このようにして得られた塊はマイヤーバー(Meyer-Bar)を用いて前記のような乾燥時の層の重量になるようにポリエステルフィルムに塗布される。塗布後、フィルムは乾燥される。例えば幅12mmのベルトを用いた場合にはベルトはリールに巻き付けられ、ベルトステーションに収納される。このように製造された熱転写ベルトの背面は赤外線半導体配列装置によって照射される。このとき熱転写ベルトから同時に複数のプラスチック粒子が版胴に画線部に従って転写される。
【0063】
画線部形成の後、印刷版を例えば誘導加熱により150°Cの温度まで加熱することによって、画線部形成された印刷版に固定処理が施される。続いて前記の酸性消去剤が主に布を基材とする装置によって塗布され、印刷版は水で処理され、乾燥される。印刷版はその後乾燥して親水化された形になる。固定処理の後、水に溶解する物質が前記の布を基材とする装置に類似の装置によって塗布される。水に溶解する物質としては、例えば当業者が通常使用する商標名Ozasolのゴムコーティングが用いられる。室温または弱い加熱作用で乾燥された層はその後印刷開始の前に、例えば湿し水供給装置から供給される水で洗浄される。
【0064】
実施例2
熱転写ベルトをドナーとし、レーザーによって画線部形成され、その後任意に固定処理された使用済みの消去可能な印刷版を洗浄するために、以下の記載のように合成されたアルカリ性の消去剤が使用された。
【0065】
10gのTriton Xを100gの水に加え、均質な混合物を製造する。さらに100gの処方に対して41gのIsopar Lを加える。続いて同様に100gの処方に対して0.5Mol/lの水酸化ナトリウム溶液を45g添加する。最後に4g乃至100gのδ−酸化アルミニウム、すなわちDegussa社の Al2O3-Cを撹拌しながら定量づつ添加する。この混合物は超音波槽に30分間設置され、その後再度短時間撹拌される。このようにして少なくとも24時間安定した、使用可能な均質の乳白色のエマルジョン/分散が得られる。
【0066】
画線部形成され、インキが付けられる領域に残留印刷インキを有している印刷版は消去剤によって洗浄される。印刷版を消去するとともに親水化した後、印刷版は乾燥され、レーザーにより、ポリマー物質を用いて画線部が形成される。画線部形成には以下に記載のように製造された熱転写ベルトが使用される。
【0067】
実施例1において使用されたような熱転写ベルトが用いられた。フィルムは転写された後に乾燥される。例えば幅12mmのベルトを用いた場合にはベルトはリールに巻き付けられ、ベルトステーションに収納される。このように製造された熱転写ベルトの背面は赤外線半導体配列装置によって照射される。このとき熱転写ベルトから同時に複数のプラスチック粒子が版胴に画線部に従って転写される。
【0068】
画線部形成の後、印刷版を例えば誘導加熱により150°Cの温度まで加熱することによって、画線部形成された印刷版に固定処理が施される。固定処理の後、水に溶解する物質が前記の布を基材とする洗浄装置に類似の装置によって塗布される。水に溶解する物質としては、例えば当業者が通常使用する商標名Ozasolのゴムコーティングが用いられる。室温または弱い加熱作用で乾燥された層はその後印刷開始の前に、例えば湿し水供給装置から供給される水で洗浄される。
【0069】
前記のような方法で処理された印刷版は、印刷品質が変わらず、方法の実施は容易になる。また、自由回転(あるいは、フリーホイール、フリーランニング)がはるかに改善される。

Claims (23)

  1. 消去可能なリソグラフ印刷版の処理方法であって、
    a)任意に使用済みの印刷版を消去剤によって処理する工程、
    b)ポリマー物質を、レーザーで軟化し、印刷版に転写することにより、画線部を形成する工程、
    c)画線部形成された印刷版を加熱することによりポリマー物質を印刷版に固着させる固定処理を施す工程、
    を有し、さらに、印刷版に
    i)前記工程b)の直後に、熱硬化性かつ水溶性の物質を設けるか、または
    ii)前記工程b)の直後に水溶性の物質を設けるか、または
    iii)前記工程b)の直後に熱硬化性かつ水溶性の物質を設けた後、印刷版を加熱し
    前記水溶性の物質または熱硬化性かつ水溶性の物質を、印刷開始前に主に水からなる溶液を用いて洗浄することを特徴とする方法。
  2. 前記水溶性の物質が、以下の成分:
    多糖類、特にマルトデキストリンおよび/あるいはタピオカデキストリン、
    ポリアルキレングリコール、特に分子量が200乃至1000のPEG(ポリエチレングリコール);
    (メタ)アクリルアミドポリマー、特に部分的に加水分解され、分子量が10万から30万であり、60乃至70%の部分が加水分解されたアクリル基であるもの;
    ポリビニルピロリジノン;
    ビニルメチルエーテル=無水マレイン酸=コポリマー;
    ビニルアセテート=無水マレイン酸=コポリマー;
    を少なくとも1つ含み、さらに任意に以下のさらなる成分:
    オリゴマーポリ(エチレングリコール)、オクチルフェノキシポリエトキシタノール(任意にスルホン化されたもの)、ノニルフェニルポリエトキシエチレングリコール(任意にスルホン化されたもの)などの界面活性剤;
    エトキシル化されたデカノール、ポリエトキシル化されたノニルフェノール、ポリエトキシル化されたイソオクチルフェノール、エトキシル化されたソルビタンモノオレアート、プロポキシル化されたイソオクチルフェノールなどの非イオン界面活性剤;
    あるいはナトリウムラウリル硫酸塩などのアルカノル硫酸塩としてのアルカリ塩、ナトリウムアルキルナフタリン硫酸塩、ナトリウムアルキルナフタリンスルホン酸塩およびナトリウムアルキルベンゼンスルホン酸塩などのアルキルアリール硫酸塩およびアルキルアリールスルホン酸塩としてのアルカリ塩などの陰イオン界面活性剤および
    ジアルキルフタレートなどの軟化剤
    を1つまたは複数含む、請求項記載の方法。
  3. 前記水溶性の物質または前記熱硬化性かつ水溶性の物質が、機械的な作用を及ぼされることなく、主に水から成る溶液によって良好に洗浄され、十分な粘性(タックTack)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記水溶性の物質または前記熱硬化性かつ水溶性の物質が、塗布用布材または弾性的なゴムローラーを基材とする塗布装置によって塗布されることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記水溶性の物質または前記熱硬化性かつ水溶性の物質が、溶媒ノズルによって直接前記印刷版に塗布されることを特徴とする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記画線部がレーザー誘起され、ドナー素子によって前記印刷版に転写されたポリマー物質から成り、該ポリマー物質が、以下の成分:
    1)入射するレーザー光の光エネルギーを熱エネルギーに変換できる物質、
    2)酸基および/あるいは任意に該酸基の置換されたアミド基を有するポリマー、
    3)任意に湿し補助剤
    を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  7. 前記1)入射するレーザー光の光エネルギーを熱エネルギーに変換できる物質が、以下の物質:
    4)少なくとも以下の特性を有する有機染料または有機着色剤
    4.1)700から1600nmの波長領域において吸収が最大となる、
    4.2)耐熱性が150°C以上である、
    5)分解することなく、光エネルギーを熱エネルギーに変換できる無機物質
    および/あるいは
    6)炭素類
    である、請求項記載の方法。
  8. 前記有機染料または有機着色剤が、以下に記載の物質、すなわちベンゾチアゾール、キノリン、シアニン染料または顔料、ペリレン染料または顔料、オキソノル染料または顔料またはメロシアニン染料または顔料のようなポリメチン染料または顔料から選択された、熱に対して安定的な有機染料または顔料を有する、請求項記載の方法。
  9. 前記ポリマーが、pH値が10より大きい場合に水に溶けることを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 前記ポリマーが、分子量の数量平均が1000乃至20000であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 塗布された前記ポリマーの、接触角の測定によって検出される表面張力が50乃至20mN/mであることを特徴とする請求項に記載の方法。
  12. 前記ポリマーのガラス転移温度が30乃至100℃の範囲にあることを特徴とする請求項に記載の方法。
  13. 前記ポリマーの融点領域全ての成分について80乃至150°Cであることを特徴とする請求項に記載の方法。
  14. 任意に含まれる前記3)湿し補助剤が、前記2)酸基および/あるいは任意に該酸基の置換されたアミド基を有するポリマーを溶解できる有機溶剤から選択される、請求項記載の方法。
  15. 前記溶剤が、ケトン、特にメチルエチルケトンである、請求項記載の方法。
  16. 前記印刷版が、プラズマまたはフレーム溶射されたセラミックおよび/あるいはクローム、真鍮(Cu52-63%,Zn48-35%、商標名Boltomet LのCu63Zn37)および/あるいは高合金鋼としての特殊鋼(DIN17440: 1.43xx(xx=01,10,..),1.4568,1.44xx(xx=04,35,01…))などの金属表面から製造される、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記消去剤が、以下の成分
    a)水溶液にすると1乃至4のpH値が得られる物質または10乃至14のpH値が得られる物質で、定められたpH値の範囲に対して十分な量のもの
    b)1-15gの量の分散可能な研磨剤
    c)1-50gの量の気泡の少ない界面活性剤
    d)10-50gの量の溶剤
    e)100gまでの水または任意にさらなる添加物
    を有する、請求項1ないし16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 10乃至14のpH値が得られる前記物質が、0.3乃至10gの量の中等度から強度の塩基である、請求項17記載の方法。
  19. 前記分散可能な研磨剤が、pH値が7においてゼータ電位が少なくとも10 mVである金属酸化物粒子から選択される、請求項17記載の方法。
  20. 前記界面活性剤が、鎖状ポリエチレン酸化物を有する陰イオン界面活性剤である、請求項17記載の方法。
  21. アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリコールエーテルおよびアルキルフェノールポリグリコールエーテルあるいはこれらの混合物から選択される非イオン協同界面活性剤が含まれる、請求項17記載の方法。
  22. 前記溶剤が、パラフィン炭化水素、ナフテン炭化水素、脂肪酸エステルおよびそれらの混合物から選択される、請求項17記載の方法。
  23. 前記消去剤が、錯体形成物を含む、請求項17記載の方法。
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