JP3746149B2 - ミシンの糸緩め装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの糸緩め装置に関し、特に作業者の操作により布押さえを上下動させる押さえ上下動手段を持つミシンにおける糸緩め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の作業者の操作により布押さえを上下動させる押さえ上下動手段を持つミシンにおける糸緩め装置は、以下のような構成と作用とをもつ装置である。
この従来の技術の、構成と作用とを図6、図7、図8、図9とにより説明する。
【0003】
1は押さえ棒で、フレームに設けたメタル2に上下動自在に支持されている。押さえ棒1の下端には押さえ金3と、上部に抱き4が固定されている。
5は押さえばねで、下端を押さえ棒1の上端面に接触させ上端をフレームにねじ込んだ調節ねじ6により圧縮状態として、押さえ棒1に下方への押圧力を加えている。7は調節ねじ6にねじ込んだナットである。
【0004】
8は、押さえ上下動手段としての引き上げリンクで、基部を不図示のフレームに固定された支持板に段ねじ9により回動自在に支持されている。10は引き上げ板で、上端が引き上げリンク8に軸11により回動自在に支持され、下端はU字状に折曲され、その折曲した上端の係合部12は、抱き4の下端面に対向配置されている。
【0005】
13は押さえ上げリンクで、基部を不図示の支持板に段ねじ14により回動自在に支持され、その一端は連結棒15により押さえ上げリンク13に連結され、他端は連結杆16を介し、押さえ上下動手段としての、作業者のスイッチ操作により作動する押さえ上げマグネット又は作業者の操作により作動する膝上げ装置等に連結されている。
【0006】
17は上糸張力解除手段としての糸緩め板で、基部をフレームに固定された支持板に段ねじ18により回動自在に支持されている。この糸緩め板17には、上端に引き上げリンク8の右端面に突出する係合部19と、下端にカム面20と、段ねじ9が遊嵌する段ねじ18を中心とした円弧状の溝17aとが設けられている。
【0007】
このカム面20は、糸緩め板17の回動により、後述する糸調子器の糸緩めピン21を押圧することにより、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。23はミシンのフレームに支持されたワイヤーチューブで、その内部のワイヤー24の一端は前記糸緩め板17に連結され、他端は糸切り信号により作動するマグネットに連結されている。
【0008】
糸調子器の構成を図7により説明する。
41は糸調子器で、その糸調子器軸42の基部のねじ43はミシンのフレーム44にねじ込まれ、ナット45により固定されている。糸調子器軸42の右端には、ねじ46が形成されているとともに、軸心には溝47が形成されている。
48、49はそれぞれの糸の挟持面が、互いに対向する糸調子皿で、糸調子器軸42に遊嵌されている。
【0009】
50は押さえ板で、糸調子器軸42に遊嵌され、中央の押圧部50aは溝47に遊嵌されている。51は調節つまみで、糸調子器軸42のねじ46にねじ込まれ、押さえ板50との間に設けた円錐ばね52を圧縮して、押さえ板50を介して糸調子皿48、49を圧接させている。
21は前述した糸緩めピンで、糸調子器軸42の軸心に遊嵌され、その右端は、押さえ板50の押圧部50aに対向し、左端は、前述した糸緩め板17のカム面20に対向している。
【0010】
次にこの従来の糸緩め装置の作用を図6、図7、図8、図9により説明する。
図9のaは待機状態で、図6の押さえばね5の押圧力により、押さえ棒1が下方の押圧され、押さえ金3の下面により布は不図示の針板上面に押圧されている。
【0011】
この状態から、布の縫合が終わり、押さえ金3の下面から布を取り出すために、マグネット又は膝上げ装置を作動させると、連結桿16が上方に押し上げられ、押さえ上げリンク13は段ねじ14を中心に反時計方向に回動され、これにより連結棒15を介して引き上げリンク8は、図9のbのように段ねじ9を中心に時計方向に回動される。
【0012】
この引き上げリンク8の回動により、引き上げ板10が上方に引き上げられ、その係合部12が抱き4に係合して押さえ棒1が上昇位置になり、押さえ金3も上昇するとともに、引き上げリンク8の右端面が糸緩め板17の係合部19を、図9のbのように右方に押し、糸緩め板17は段ねじ18を中心に時計方向に回動される。
【0013】
この糸緩め板17の回動により、図7の状態から図8のように、糸緩めピン21がカム面20により右方に押され、これにより、押さえ板50の押圧部50aが右方に押され、円錐ばね52による糸調子皿48への押圧力が解除され、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
この為、押さえ金3の下面から布を引き出す時、上糸の張力付与が解除されているので、布を押さえ金3の下面から容易に引き出すことが出来る。
【0014】
この状態からマグネット又は膝上げ装置が不作動になると、引き上げリンク13が時計方向に回動され、引き上げリンク8は反時計方向に回動して押さえ棒1と押さえ金3を下降させるとともに、糸緩め板17も反時計方向に回動し、これにより糸調子器の糸調子皿48、49は、図8の状態から図7の状態になって、糸調子器による張力が上糸へ付与されて、各部は図9のaの位置に戻る。
【0015】
また、図9のaの待機状態において糸切り信号が発生すると、マグネット等によりワイヤー24が右方に引かれ、糸緩め板17だけが段ねじ18を中心にcに示すように時計方向に回動して、前述したように糸調子器による上糸への張力付与が解除され、この状態で糸切りが行われる。
糸切りが完了するとマグネットが不作用になり、糸緩め板17が反時計方向に回動して糸調子器による上糸への張力が付与されて、各部は図9のaの位置に戻る。
【0016】
このように、従来の糸緩め装置においては、膝上げ装置やマグネット等の、押さえ上下動手段が作動する毎に、常に糸調子器による上糸への張力が解除される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の糸緩め装置においては、膝上げ装置やマグネット等の、押さえ上下動手段が作動する毎に、常に糸調子器による上糸への張力が解除されてしまうので、次のような問題が生ずる。
例えば、ミシンの縫製工程の中には、角のある布に連続して縫い目を形成する縫製工程や、縫製の途中でミシンの布送り方向を変え、布を針を中心に僅かに回して、連続する縫い目を形成する縫製工程がある。
【0018】
これらの縫製工程における、角や布送り方向の変換点においては、針を布に突き刺した状態でミシンを停止し、押さえ上下動手段を作動させて布押さえ金3を上昇位置として、布を針を中心に回す作業が必要となる。
従来の糸緩め装置においては、押さえ上下動手段の作動により、糸調子器による上糸への張力が解除されてしまうので、この布を回す際に、糸の張力が不安定になる。このため、押さえ金3を下降位置として次の縫い目を形成すると、縫い始めの縫い目が、糸締まり不良となったり、布の下面に糸のループ発生したりする現象が生ずる。
【0019】
このため、縫製品の商品価値が低下する問題があった。
また、この種の糸緩め装置をもつミシンによって、厚い布でしかも段部をもつ布を縫う場合に、その段部が押さえ金3の下に送られると、作業者は押さえ上下動手段を作動させて押さえ金3を上昇させ、段部が押さえ金3の下方を容易に通過出来るようにする。
【0020】
この場合も押さえ上下動手段の作動により、糸調子器による上糸への張力が解除されてしまう。
この為、布の段部において上糸の張力が無くなり、布の段部における糸締まりが不良となって、縫製品の商品価値が低下する問題があった。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、
作業者が操作する膝上げ装置の作動により、回動する引き上げリンクと、
前記引き上げリンクの回動により、上下動する布押さえと、
ミシンフレームに回動可能に支持され、カム面が形成された糸緩め板と、
前記糸緩め板のカム面に押圧されて、上糸への張力付与が解除可能な糸緩めピンと、
糸切り信号により、前記糸緩め板を回動させて、上糸への張力付与を解除する糸緩めソレノイドと、を備えたミシンにおいて、
ミシンフレームに固定されると共に、前記布押さえの上昇に伴い、押さえ上げ信号を発生する、押さえ上げスイッチと、
作業者が、任意に、切り替え操作する、切り替えスイッチと、を有し、
前記押さえ上げスイッチにより、押さえ上げ信号が発生した際、前記切り替えスイッチがON状態であれば前記糸緩めソレノイドが作動し、前記切り替えスイッチがOFF状態であれば前記糸緩めソレノイドが作動しないように制御する構成とした。
【0022】
請求項2記載の発明は、
作業者が操作する膝上げ装置の作動により、回動する引き上げリンクと、
前記引き上げリンクの回動により、上下動する布押さえと、
ミシンフレームに回動可能に支持され、カム面が形成された糸緩め板と、
前記糸緩め板のカム面に押圧されて、上糸への張力付与が解除可能な糸緩めピンと、
糸切り信号により、前記糸緩め板を回動させて、上糸への張力付与を解除する糸緩めソレノイドと、を備えたミシンにおいて
前記引き上げリンクに連動して、前記糸緩め板を回動させて、上糸の張力付与を解除する解除位置と、
前記引き上げリンクに連動して、前記糸緩め板を回動させずに、上糸への張力付与を解除しない非解除位置と、に切り替え可能とした切り替え手段を設け、
前記切り替え手段は、一軸を中心に形成された、円弧状の溝に沿った移動により、前記解除位置と前記非解除位置とに移動可能である構成とした。
【0023】
これによりこの発明においては、常には押さえ上下動手段によって、糸切りをする度に、常に上糸への張力付与を解除して、確実に糸切りを行うことが出来るとともに、押さえ上下動手段によって布押さえ棒を上昇位置とすると、上糸張力が解除され、通常の布の縫製を行うことができる。
また、切り替え手段を切り替えることにより、糸切りをする度に、常に上糸への張力付与を解除して、確実に糸切りを行うことが出来るとともに、押さえ上下動手段が作動しても、上糸張力が解除されない。
【0024】
このためこの発明においては、角のある布に連続して縫い目を形成する縫製工程や、縫製の途中でミシンの布送り方向を変え、針を中心に布を僅かに回して、連続する縫い目を形成する縫製工程において、角や布送り方向の変換点における縫い目が確実に形成され、縫製品の商品価値が向上する等の効果が得られる。
またこの発明において、切り替え手段を切り替えることにより、押さえ上下動手段が作動しても、上糸張力が解除されないから、布の段部における糸締めが、確実に行われて、縫製品の商品価値が向上する等の効果が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
この図1、図2に示す実施例は、切り替え手段を電気的手段により行うものである。
従来の機構と同じ構成、作用をもつ部品については従来の機構と同じ部品番号を付し、それらと同じ部品番号の構成の説明は省略して、異なる構成を中心に説明する。
【0026】
25は上糸張力解除手段としての糸緩めソレノイドで、そのプランジャー26と糸緩め板17とは、リンク27により連結されている。
28は押さえ上げスイッチで、ミシンのフレームに固定され、押さえ棒1の上昇に伴う抱き4により、押さえ上げ信号を発生する。
図2は、図1の糸緩めソレノイド25を制御する回路図で、29は作業者が任意に切り替え操作する切り替え手段としての切り替えスイッチ、28は前述した押さえ上げスイッチからの押さえ上げ信号、30は糸切り信号で、不図示の自動糸切り用ソレノイドのプランジャーが作用することによって発生する。
【0027】
31はアンド回路、32はオアー回路、33はソレノイドドライバ、25は上糸張力解除手段としての前記の糸緩めソレノイド、Vsolはソレノイド駆動用電源である。
この回路はオアー回路32の出力がHとなった時にソレノイドドライバ33を通して、糸緩め信号が、糸緩めソレノイド25に出力され、糸緩めソレノイド25が駆動されるように構成されている。
【0028】
次に、この図1、図2に示す実施例の作用を説明する。
まず、布厚の薄い一般の布を縫製するときや、布の角縫い等の縫い目の途中で布を回す工程がない時には、図2の切り替えスイッチ29をONとし、そのアンド回路31への入力端子をHとする。
これにより、以下に説明するように、糸切り信号が入力した時と、押さえ棒1を上昇位置に上昇させた時に、それぞれ糸緩めソレノイド25が作動して、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
【0029】
この状態においては、押さえ棒1は下降位置にあり、且つ糸切り信号も入力されていないので、アンド回路31の入力端子はH、Lとなり、その出力端子はLであり、また、オアー回路32の入力端子はL、Lなので、オアー回路32から出力信号はLであり、糸緩めソレノイド25は作動しない。
この状態から、ミシンを駆動して布を縫合し、その縫合が終わり、糸切り信号が発生すると、オアー回路32の入力端子の一方がHとなって、オアー回路32から出力信号が発生してソレノイドドライバ33により図1の糸緩めソレノイド25が作動する。
【0030】
この糸緩めソレノイド25の作動により、図1のプランジャー26が右方に引かれ、リンク27を介して糸緩め板17を段ねじ18を中心に時計方向に回動し、そのカム面20によって糸緩めピン21が押され、図8のように、糸調子器による上糸張力付与が解除される。
そして、糸切りが完了すると、糸切り信号が切れ、オアー回路32の入力端子の一方がLとなって、オアー回路32から出力信号がLとなり、糸緩めソレノイド25が不作動となって、図7のように、再び糸調子器による上糸張力が付与される。
【0031】
また、上記の押さえ棒1は下降位置にあり、且つ糸切り信号も入力されていない状態から、ミシンを駆動して布を縫合し、その縫合が終わり、図1に示す押さえ上下動手段としての連結杆16が、作業者の操作または電気的手段等によって、上方に押されると、押さえ上げリンク13が段ねじ14を中心に反時計方向に回動する。この回動は連結棒15を介して引き上げリンク8を時計方向に回動し引き上げ板10を上昇させ、その係合部12が抱き4の下端面に係合して、押さえ棒1を上昇させる。押さえ棒1が上昇すると抱き4の上端面が、押さえ上げスイッチ28を押して、押さえ上げ信号を発生する。
【0032】
この押さえ上げ信号が発生すると、図2のアンド回路31の入力端子がH,Hとなり、オアー回路32入力端子の一方がHとなって、前記と同様に、オアー回路32からHの出力信号が発生してソレノイドドライバ33により図1の糸緩めソレノイド25が作動される。
この糸緩めソレノイド25の作動により、図1のプランジャー26が右方に引かれ、リンク27を介して糸緩め板17を段ねじ18を中心に時計方向に回動し、そのカム面20によって糸緩めピン21を押して、糸調子器による上糸張力付与が解除される。
【0033】
上記の状態から、押さえ上下動手段による連結杆16の押し上げが解除されると、押さえ棒1は押さえばね5の弾性力によって下方の押されて下降する。
押さえ棒1が下降すると、まず押さえ上げスイッチ28からの信号がなくなり、図2のアンド回路31の入力端子がH,Lとなって、オアー回路32入力端子の一方がLとなり、オアー回路32から出力信号がなくなるので、糸緩めソレノイド25が不作動となって、再び糸調子器による上糸張力が付与される。
【0034】
また、押さえ棒1が下降すると、抱き4の下端面により引き上げ板10を下方に押して引き上げリンク8を段ねじ9を中心に反時計方向に回動し、これにより、連結棒15、押さえ上げリンク13、連結杆16等はそれぞれ前記とは逆方向に、移動、回動される。
次に、ミシンの布送り方向を変え、布を回して縫い目を形成する縫製工程や、布に段部等がある布を縫う場合には、図2の切り替えスイッチ29をOFFとし、そのアンド回路31への入力端子をLとする。
【0035】
これにより、以下に説明するように、糸切り信号が入力されたときには、糸緩めソレノイド34が作動するが、押さえ棒1を上昇位置として押さえ上げスイッチ28から押さえ上げ信号が発生しても、糸緩めソレノイド25は作動しない。図2の切り替えスイッチ29をOFFとした状態においては、押さえ棒1は下降位置にあり、且つ糸切り信号も入力されていないので、アンド回路31の入力端は子L、Lとなり、その出力端子はLであり、また、オアー回路32の入力端子はL、Lなので、オアー回路32からの出力信号はLとなり、糸緩めソレノイド25は作動しない。
【0036】
この状態から、ミシンを駆動して布を縫合し、その縫合が終わり、糸切り信号が発生すると、オアー回路32の入力端子の一方がHとなって、オアー回路32からHの出力信号が発生してソレノイドドライバ33により図1の糸緩めソレノイド25が作動される。
これにより、前述した同様に、糸調子器による上糸張力付与が解除さえる。
【0037】
また、糸切りが完了すると、糸切り信号が切れ、オアー回路32の入力端子の一方がLとなって、オアー回路32から出力信号がLとなり、糸緩めソレノイド25が不作動となって再び糸調子器による上糸張力が付与される。
またこの時、図2の切り替えスイッチ29はOFFであるので、切り替えスイッチ29からアンド回路31への入力端子が常にLとなる。このため押さえ金3の下方に厚い布の段部が送られ、押さえ棒1が上昇し押さえ上げスイッチ28から押さえ上げ信号が発生して、アンド回路31の一方の入力端子がHになっても、アンド回路31の出力端子はLに保たれ、出力信号がHとならないので、糸緩めソレノイド25は作動せず、糸調子器による上糸への張力付与は解除されず、布の角部や段部における糸締まりが確実となる。
【0038】
図3、図4、図5は第2の実施例で、この実施例は、切り替え手段を機械的手段により行うものである。
この実施例においても、従来の機構と同じ構成、作用をもつ部品については従来の機構と同じ部品番号を付し、それらと同じ部品番号の構成の説明は省略して、異なる構成を中心に説明する。
【0039】
35は切り替え腕で、引き上げリンク8の背面に、軸36によって回動自在に支持され、先端部にねじ37が形成されている。38は切り替え手段としてのボックスねじで、引き上げリンク8の前面から、軸36を中心に引き上げリンク8に形成された円弧状の溝39を介して、切り替え腕35のねじ37にねじこまれ、このボックスねじ38は緩めることによって、溝39の任意の位置に移動させることができるとともに、その移動位置でボックスねじ38をねじ込むことによって引き上げリンク8に固定することができる。40は糸緩め板17に形成した係合端面で、この係合端面は図3に示すように、ボックスねじ38が溝39の下方に固定されたときにのみ、ボックスねじ38と係合するように構成されている。
【0040】
この実施例は以上の構成であり、次に作用を説明する。
まず、布厚の薄い一般の布を縫製するときや、ミシンの布送り方向を変え、布を回して縫い目を形成する縫製工程が無いときには、図3に示すように、ボックスねじ38を溝39の下方に固定する。
これにより、以下に説明するように、糸切り信号が入力した時と、押さえ上下動手段により、押さえ棒1を上昇位置に上昇させた時に、それぞれ糸緩め板17が段ねじ18を中心に回動されて、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
【0041】
図3のaの状態においては、押さえ棒1は下降位置にあり、且つ糸切り信号も入力されていないので、ボックスねじ38と係合端面40とが係合状態にある。この状態から、ミシンを駆動して布を縫合し、その縫合が終わり、糸切り信号が発生すると、ワイヤー24が右方に引かれて、図3のcのように、糸緩め板17が段ねじ18を中心に回動して、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
【0042】
そして、糸切りが完了すると、ワイヤー24の右方への引っ張りが解除され、糸緩め板17が段ねじ18を中心に前記とは逆方向に回動して、再び糸調子器による上糸張力が付与される。
また、上記の押さえ棒1は下降位置にあり、且つ糸切り信号も入力されていない図3のaの状態から、ミシンを駆動して布を縫合し、その縫合が終わり、押さえ上下動手段により連結棒15を介して引き上げリンク8を時計方向に回動し引き上げ板10を上昇させ、押さえ棒1を上昇させる。
【0043】
上記リンク8の時計方向への回動により、ボックスねじ38が糸緩め板17の係合端面40と係合し、糸緩め板17が図3のbのように、リンク8の回動に連動して段ねじ18を中心に回動し、糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
さらに、押さえ上下動手段による連結棒15の引っ張りが解除されると、各部はそれぞれ前記とは逆方向に回動、移動し、押さえ棒1は下降位置となるとともに、再び上糸へ張力が付与される。
【0044】
次に、布に段部等がある布を縫う場合や、ミシンの布送り方向を変え、布を回して縫い目を形成する縫製工程がある布を縫う場合には、図3のaの位置にあるボックスねじ38を緩めて、図4のように溝39の上方に切り替え腕35を回動させて移動させ、ボックスねじ38を締めて固定する。
これにより、以下に説明するように、糸切り信号が入力されたときには、糸緩めソレノイド34が作動するが、押さえ上下動手段により、押さえ棒1を上昇位置としても、糸調子器による上糸への張力付与は解除されない。
【0045】
即ち、図4のaの状態から糸切り信号が発生すると、ワイヤー24が右方に引かれて糸緩め板17が図4のcのように、段ねじ18を中心に時計方向に回動し、これにより糸調子器による上糸への張力付与が解除される。
糸緩め板17が図4のcの状態から、糸切りが完了して糸切り信号がなくなると、ワイヤー24の右方への引っ張りが解除され、糸緩め板17が反時計方向に回動して、再び上糸へ張力が付与される。
【0046】
また、図4のaの状態から、押さえ上下動手段により連結棒15が右方に引かれ、引き上げリンク8が段ねじ18を中心に時計方向に回動するが、図4のbに示すように、ボックスねじ38と糸緩め板17の係合端面40とが係合しないので、糸緩め板17は回動しないから、糸調子器による上糸への張力付与は解除されない。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、作業者の操作により布押さえを上下動させる押さえ上下動手段と、糸切り時に上糸への張力付与を解除する上糸張力解除手段とを備えたミシンにおいて、
押さえ上下動手段による布押さえの上昇時に、上糸張力を解除するか、解除しないかを切り替え可能とした切り替え手段を設けたことによって、常には糸切りをする度に、常に上糸への張力付与を解除して、確実に糸切りを行うことが出来るとともに、布押さえ棒を上昇位置とすると、上糸張力が解除され、通常の布の縫製を行うことができる。
【0048】
また、切り替え手段を切り替えることにより、糸切りをする度に、常に上糸への張力付与を解除して、確実に糸切りを行うことが出来るとともに、押さえ上下動手段により、押さえ金と押さえ棒が上昇しても、上糸張力が解除されないから、ミシンの布送り方向を変え、布を回して縫い目を形成する縫製工程がある布の、布送り方向の変換点の縫い目や、布の段部における糸締めが確実に行われて、縫製品の商品価値が向上する等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の分解斜視図。
【図2】第1の実施例の回路図。
【図3】第2の実施例の部分正面図で、各部の動作を説明する図。
【図4】第2の実施例の部分正面図で、各部の動作を説明する図。
【図5】第2の実施例の部分の分解斜視図。
【図6】従来の技術分解斜視図。
【図7】糸に張力を付与している状態の、糸調子器の断面図。
【図8】糸への張力を解除した状態の、糸調子器断面図。
【図9】従来の技術の部分正面図で、各部の動作を説明する図。
【符号の説明】
1 押さえ棒
4 抱き
8 引き上げリンク
10 引き上げ板
13 押さえ上げリンク
16 連結杆
17 糸緩め板
21 糸緩めピン
24 ワイヤー
25 糸緩めソレノイド(上糸張力解除手段)
28 押さえ上げスイッチ
29 切り替えスイッチ(切り替え手段)
31 アンド回路
32 オアー回路
35 切り替え腕
38 ボックスねじ(切り替え手段)
41 糸調子器
48 糸調子皿
49 糸調子皿

Claims (2)

  1. 作業者が操作する膝上げ装置の作動により、回動する引き上げリンクと、
    前記引き上げリンクの回動により、上下動する布押さえと、
    ミシンフレームに回動可能に支持され、カム面が形成された糸緩め板と、
    前記糸緩め板のカム面に押圧されて、上糸への張力付与が解除可能な糸緩めピンと、
    糸切り信号により、前記糸緩め板を回動させて、上糸への張力付与を解除する糸緩めソレノイドと、を備えたミシンにおいて、
    ミシンフレームに固定されると共に、前記布押さえの上昇に伴い、押さえ上げ信号を発生する、押さえ上げスイッチと、
    作業者が、任意に、切り替え操作する、切り替えスイッチと、を有し、
    前記押さえ上げスイッチにより、押さえ上げ信号が発生した際、前記切り替えスイッチがON状態であれば前記糸緩めソレノイドが作動し、前記切り替えスイッチがOFF状態であれば前記糸緩めソレノイドが作動しないように制御することを特徴とするミシンの糸緩め装置。
  2. 作業者が操作する膝上げ装置の作動により、回動する引き上げリンクと、
    前記引き上げリンクの回動により、上下動する布押さえと、
    ミシンフレームに回動可能に支持され、カム面が形成された糸緩め板と、
    前記糸緩め板のカム面に押圧されて、上糸への張力付与が解除可能な糸緩めピンと、
    糸切り信号により、前記糸緩め板を回動させて、上糸への張力付与を解除する糸緩めソレノイドと、を備えたミシンにおいて、
    前記引き上げリンクに連動して、前記糸緩め板を回動させて、上糸の張力付与を解除する解除位置と、
    前記引き上げリンクに連動して、前記糸緩め板を回動させずに、上糸への張力付与を解除しない非解除位置と、に切り替え可能とした切り替え手段を設け、
    前記切り替え手段は、一軸を中心に形成された、円弧状の溝に沿った移動により、前記解除位置と前記非解除位置とに移動可能であることを特徴とするミシンの糸緩め装置。
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