JP3742019B2 - 中空材の押出用ダイス - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、例えば熱交換器の熱交換管として使用されるようなアルミニウム又はその合金製の中空材を製造するための押出用ダイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図9に示されるような熱交換器用偏平多孔チューブ材(T)の製造方法として、多孔チューブ材(T)の横断面形状に対応する成形隙間を有する押出用ダイスを用い、このダイスにアルミニウム製の押出材料を通して成形していく押出法がある。
【0003】
この押出法に用いられるダイス(50)は、例えば本願出願人による先の出願(特願平5−209519号)において提案されている。
【0004】
即ち、図10に示されるように、多孔チューブ材(T)の各孔部(T1)を成形する中空成形部(53a)が先端部に複数列設された方形板状のマンドレル(53)を有する雄型(51)と、多孔チューブ材(T)の外周部を成形する押出孔(54)を有する雌型(52)とを備え、中空成形部(53a)の先端部を押出孔(54)内に対位させた状態に両者(51)(52)を組み合わせることにより、チューブ材(T)の横断面形状に対応する形状の成形隙間が形成されるもので、この組合された状態の雄型(51)と雌型(52)を、ホールド用金型部材(55)に保持させた状態で流れ制御用金型部材(56)のブリッジ(56a)の押出方向前面側に配置する。そして、押出材料が上記の成形隙間を通過することにより、チューブ材(T)が成形されていく。
【0005】
この押出用ダイス(50)におけるマンドレル(53)の保持構造として、従来より、同図に示される構造のものが知られている。即ち、リング部(55)に、その軸孔を横断する態様に掛け渡されたブリッジ部(56)が一体形成され、このブリッジ部(56)を押出方向へ貫通して形成された横長スリット状の保持孔(57)に、マンドレル(53)が前方突出状態に挿入されていると共に、該マンドレル(53)の押出方向への抜脱を確実に防止し、かつ中空成形部(53a)の適正位置への配置を担保するため、マンドレル(53)厚み方向に貫通した円形の支承孔(53b)に欠円形の支承ピン(60)が端部外方突出状態に挿入配置され、該支承ピン(60)の突出端部を所定深さのガイド溝部(56a)の奥底部に形成された平坦な支承用段部(56b)に支承されるものとなされている。一方、従来の押出用ダイス(50)では、マンドレル(53)について押出方向と反対側の抜脱を防止するために、マンドレル保持孔(57)の後端開口端部に蓋収納溝(56c)が設けられると共に、該収納溝(56c)に別体である蓋部材(61)が適合状態に収納されるものとなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造の押出用ダイス(50)では、その加工、特に雄型(51)の加工に手間暇がかかる上に、そのコストが高いという問題があった。即ち、この雄型(51)を加工するには、マンドレル保持孔(57)だけでなく、ブリッジ部(56)の後端面対応位置にガイド溝部(56a)を例えば放電加工により形成して支承用段部(56b)を設ける必要がある。この支承用段部(56b)の形成は、中空成形部(53a)の適正位置への配置及び支承ピン(60)の破損防止の観点から高精度の加工が要求されるものであり、その加工が難しく、コストが高いという問題があった。しかも、従来の押出用ダイス(50)におけるブリッジ部(56)の構造は、蓋部材(61)を別体として設け、該蓋部材(61)を収納する蓋収納溝(56c)が設けられており、このための加工も必要であった。
【0007】
また、上記のようにブリッジ部(56)にはマンドレル保持孔(57)だけでなくガイド溝部(56a)や蓋収納溝(56c)が形成されているために、押出圧による影響を受けやすく、雄型(51)の耐久性の面でも問題があった。しかも、このように押出に伴って変形や摩耗等した場合に雄型(51)を取り替えて使用するが、雄型(51)はホールド用金型部材(58)や流れ制御用金型部材(59)に比べて頻繁に取り替えられるものであり、取り替え頻度の高い雄型(51)について製作コストが高い場合には、維持コストも高くなる。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、特に雄型の製作を容易に行うことができると共に、雄型の耐久性にも優れ、かつ製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる押出用ダイスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題解決のための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかる中空材の押出用ダイスは、リング部の径方向に沿うブリッジ部に形成されたマンドレル保持孔に板状のマンドレルが装着され該マンドレルの先端部の中空成形部により中空材の中空部を成形する雄型と、該雄型に組み合わせられ中空材の外周部を成形する雌型と、前記雄型と雌型とをケースブリッジ部の押出方向前面側に収納保持するホールド用ケース部材とを備え、前記マンドレルに設けられた支承孔または支承凹部に端部外方突出状態にマンドレル用支承ピンが挿入配置された中空材の押出用ダイスにおいて、前記支承ピンの突出端部は、面一に形成された前記ブリッジ部の後端面に支承されている一方、前記マンドレルの突出後端部及び前記支承ピンは、前記ケースブリッジ部の前面に設けられた突出部収容凹部内に配置されていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、前記支承ピンの突出端部は、面一に形成された前記ブリッジ部後端面に支承されているので、該支承ピンを案内するためのガイド溝部や高精度の加工を要する支承用段部を設ける必要がなく、雄型の耐久性が向上すると共に、加工の手間が省ける。このため、雄型、ひいてはダイス自体を容易に製作することができると共に、その製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。しかも、ブリッジ部の後端面が面一に形成されているので、支承ピンの突出端部が載置される部位を例えば研磨等することにより容易かつ高精度に加工することができる。従って、マンドレルの中空成形部を確実に適正位置に配置することができると共に、支承ピンの破損を確実に防止することができる。また、ホールド用ケース部材のケースブリッジ部の前面には突出部収容凹部が設けられ、該突出部収容凹部内にマンドレルの突出後端部が収容されると共に支承ピンが収容されるので、マンドレルの突出後端部及び支承ピンが保護される。しかも、該ケースブリッジ部が蓋部材としての機能を果たすこととなるため、別部材としての蓋部材だけでなく、蓋収納溝も設ける必要がなく、雄型を容易に製作することができ、製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。なお、ケースブリッジ部に突出部収容凹部を形成するための加工が新たに必要となるが、ホールド用ケース部材は、雄型と比較して耐久性に優れ、ほとんど取り替える必要がなく、しかも雄型と比べて高精度の加工が要求されないので、雄型について加工する場合に比べてその製作が容易であり、製作コストや維持コストも可及的低廉に抑えることができる。
【0011】
また、この発明において、前記マンドレルの支承孔または支承凹部は、その内周押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなる一方、前記支承ピンは、その押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなるのが好ましい。ここで、例えば円形の支承孔または支承凹部に対してこれらの径よりも僅かに小径の支承ピンを挿入配置した構造を採用した場合には、支承孔等と支承ピンとの断面視にける接触点に押出等に際して集中応力(接触応力)が作用して、マンドレルの破損の原因となる。この点、支承孔または支承凹部及び支承ピンを上記のように構成すれば、押出等に際して支承孔または支承凹部と支承ピンとが押出方向について面接触することとなることから、集中応力の発生を防止してマンドレルや支承ピンの破損を防止することができる。
【0012】
更に、この発明において、前記支承孔または支承凹部の内周押出方向前端部及び後端部の角部と、前記支承ピンの押出方向前端部及び後端部の角部との間に接触防止空隙が設けられてなるのが好ましい。支承ピンの押出方向前端部及び後端部の角部と支承孔または支承凹部の内周押出方向前端部及び後端部の角部が接触した場合には、上記と同様に集中応力が作用してマンドレルの破損の虞がある。従って、接触防止空隙によって各角部同士の接触が回避されることからマンドレルの破損をより確実に防止することができる。
【0013】
更にまた、この発明において、前記マンドレルは、長方形状(正方形状を含む)をなすのが好ましい。通常、マンドレルは、超硬材からなる一枚の大きな平板から切り出されて形成されるものである。従って、マンドレルが長方形状をなす場合には、一枚の平板から効率的に複数枚のマンドレルを製作することができ、マンドレル、ひいてはダイスの製造コストのより一層の低減を図ることができる。
【0014】
また、この発明において、前記突出部収容凹部の内面と、前記マンドレルの後端部及び前記支承ピンの対応する外面との間に隙間が設けられている一方、前記ケースブリッジ部の厚み方向両端部における前記突出部収容凹部に対応する部位が押出方向に突出して前記雄型のブリッジ部後端部における厚み方向外面に当接される当接片として形成されてなるのが好ましい。このように構成すれば、押出圧によって雄型が僅かに撓み変形して該雄型とホールド用ケース部材との間に相対的な変位が生じた場合でも、隙間の存在によってマンドレルや支承ピンがケースブリッジ部の内面に接触して破損するといった事態を回避することができる。しかも、当接片が雄型のブリッジ部に当接されているので、押出圧によって上記の隙間が押し潰され難くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる中空材の押出用ダイスを図面に示した一実施形態に基づいて説明する。
【0016】
本実施形態の中空材の押出用ダイス(1)は、図9に示すように、熱交換器に用いられるアルミニウム製偏平多孔チューブ材(T)の成形に用いられるものである。なお、本発明の押出用ダイスにて押出加工する中空材は、上記のような熱交換器用多孔チューブ材(T)に限定されるものではなく、その他各種形状、用途の中空材であってよい。また、中空材の材質もアルミニウムに限らずその他押出に適した各種の金属であってよい。
【0017】
図1ないし図3に示すように、本実施形態の多孔チューブ材の押出用ダイス(1)は、ダイス本体(2)と、該ダイス本体(2)を収納保持するホールド用ケース部材(3)と、該ホールド用ケース部材(3)の押出方向側に配置されるバッカー(4)とを主要構成部材としてなる。
【0018】
ダイス本体(2)は、図4に明示するように、多孔チューブ材(T)の孔部(T1)を成形する雄型(5)と、多孔チューブ材(T)の外周部を成形する雌型(6)とが組み合わされてなる。
【0019】
雄型(5)は、図4に明示するように、環状基体(7)と、マンドレル(8)と、支承ピン(9)とを備える。
【0020】
環状基体(7)は、硬質材を用いて製作されたものであり、リング部(10)とブリッジ部(11)とからなる。このリング部(10)の軸孔は、雌型嵌合孔部(10a)として構成され、図4に示すように、内部にフローガイド板(16)、雌型本体(15)とバックアップ用金型(17)とを収容しうるものとなされている。また、このリング部(10)は、押出方向に厚く形成されると共に、外周と内周の径比率が比較的大きなものとなされ、押出速度を高めるために押出圧を高圧に設定した場合でも弾性変形し難いものとなされている。
【0021】
また、このリング部(10)の押出方向後端面外周縁部には、押出方向後方に面して環状の段(10b)が設けられると共に、押出方向前端部外周縁に位置決めピン(41)挿入用の半円状切欠き(10c)が設けられ、後述するホールド用ケース部材(3)に位置決め状態に組み付けうるものとなされている。なお、この雌型嵌合孔部(10a)には、雌型(6)を相対回転不能に同心状に収容しうるキー溝(10d)(10d)が径方向対称位置に設けられている。
【0022】
一方、ブリッジ部(11)は、図1及び図4に示すように、リング部(10)の径方向に沿って形成されている。即ち、ブリッジ部(11)は、リング部(10)の押出方向後端面から後方に突出する態様において、リング部(10)の雌型嵌合孔部(10a)を横切るようにリング部(10)に一体に跨設され、ブリッジ部(11)の押出方向先端縁が、リング部(10)後端面に略対位する状態に形成されている。このブリッジ部(11)の形状は、特に限定されるものではないが、本実施形態では後面視H字状のものとなされている。即ち、本実施形態では、図4に示すように、押出方向後面視においてブリッジ部(11)の長手方向両端部が相互に対向する欠円形状に形成された厚肉のブリッジ固定部(11a)(11a)として構成されている一方、ブリッジ部(11)の長手方向中間部が比較的薄肉の矩形状渡り部(11b)として構成されている。
【0023】
このブリッジ部(11)は、図4に示すように、渡り部(11b)の後端面長手方向に沿ってスリット状のマンドレル保持孔(12)が押出方向へ貫通して形成されおり、適合状態にマンドレル(8)を挿入保持し得るものとなされている。また、ブリッジ部(11)は、図2ないし図4に示すように、その後端面には段差が設けられておらず、面一に形成されていると共に、該後端面が研磨機等により研磨されて平滑面に形成されている。従って、このブリッジ部(11)は、従来の段差が設けられているブリッジ部とは異なり、容易に加工することができると共に、後述するように支承ピン(9)の突出端部が支承される部位における寸法精度等に非常に優れたものとなる。
【0024】
一方、渡り部(11b)の押出方向後端部における厚み方向両縁部(後端面短手方向両縁部)は、図2に示すように、押出方向と反対側に向かって内側に傾斜した傾斜誘導部(11c)が形成され、ホールド用ケース部材(3)に対するダイス本体(2)の組み付け作業が容易なものとなされている。なお、ブリッジ部(11)は、その押出方向先端中間部が先細りテーパー状に傾斜されて、押出材料の流れがスムーズになるように形成されている。
【0025】
マンドレル(8)は、超硬合金、セラミックス等の超硬材からなる長方形の板状体であり、一枚の大きな平板から切り出されて製作される。このマンドレル(8)は、図4に示すように、その先端部が押出方向に沿って切り込まれて多孔チューブ材(T)の各孔部(T1)を成形する中空成形部(8a)(8a)…が形成されている。各中空成形部(8a)は、図2(イ)に示すように、その基端部に押出方向に向かって厚み方向内側に傾斜するテーパー部(8b)が形成されている一方、中空成形部(8a)の先端部に外方に僅かに膨出した雄ベアリング部(8c)が形成されている。なお、マンドレル(8)の幅方向両端部に配置された中空成形部(8a)(8a)は、図3(イ)に示すように、幅方向外方には膨出されておらず、その加工における工程数が低減されたものとなされている。また、これらの雄ベアリング部(8c)(8c)…は、その断面形状及び大きさがチューブ材(T)の各孔部(T1)を考慮して適宜決定される。本実施形態ではその外周面がギザ状に形成され、多孔チューブ材(T)において比較的広大な内周面積の孔部(T1)を成形するものとなされている。
【0026】
また、マンドレル(8)は、図3(イ)に示すように、その後端部幅方向中央に厚み方向へ貫通した支承孔(13)が形成され、図2(イ)に示すように、該支承孔(13)の内周押出方向前端縁がブリッジ部(11)の後端縁に一致させた状態で、中空成形部(8a)の雄ベアリング部(8c)が雌型(6)の押出孔(15a)内に対位した状態に配置されるようになされている。支承孔(13)の形態は、図3(ロ)に明示するように、その開口形状がマンドレル(8)の幅方向に細長い略長方形状をなし、その内周押出方向前面及び後面が、押出方向(図3(ロ)において白抜き矢印)を法線とする平面に形成されている。また、支承孔(13)の内周押出方向前端部及び後端部の角部(13a)(13b)…、つまり各内周面により形成される角部(13a)(13b)…は、円弧状に形成されており、特に押出方向後端部の角部(13b)(13b)のアールは比較的大きいものとなされている。ここで、支承孔(13)の形態は、上記形態に限定されるものではなく、マンドレル(8)の強度を勘案して適宜決定されるが、後述するように支承ピン(9)と比較的広い面接触が可能で、マンドレル(8)や支承ピン(9)の損傷を防止する観点から、本実施形態のようにマンドレル(8)の幅方向に沿って偏平な開口形状を有し、その内周面押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されるのが好ましい。
【0027】
支承ピン(9)は、マンドレル(8)をブリッジ部(11)に確実に保持せしめるものであり、超硬合金、セラミックス等の超硬材からなる。この支承ピン(9)は、図3(ロ)に明示するように、その形状が支承孔(13)に対応する略偏平角柱体形状をなし、その押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されている。従って、マンドレル(8)が押出方向に引っ張られ或いは同方向と反対側に押し戻された場合に、支承ピン(9)の押出方向後面或いは前面が支承孔(13)の内周押出方向後面或いは前面に面接触するようになされている。また、支承ピン(9)は、その断面が支承孔(13)に対応して該支承孔(13)よりも若干小さく形成され、その押出方向前端部及び後端部の角部(9a)(9b)…、つまりその軸線を取り囲む四周面により形成される角部(9a)(9b)…が上記した支承孔(13)の前端部及び後端部の角部(13a)(13b)…と比較して相対的に大きく面取りされている。従って、この支承ピン(9)が支承孔(13)に挿入配置された状態では、支承ピン(9)の全周に亘って遊びが設けられ、支承ピン(9)の破損が防止されると共に、支承孔(13)の内周押出方向前端部及び後端部の角部(13a)(13b)…と、支承ピン(9)の押出方向前端部及び後端部の角部(9a)(9b)…との間に空隙(14)(14)…が設けられ、支承ピン(9)の角部(9a)(9b)…が支承孔(13)の角部(13a)(13b)…と接触されないものとなされている。また、支承ピン(9)は、その長手方向両端部における押出方向後方側の角部(9c)(9c)が面取りされて、ダイス本体(2)をホールド用ケース部材(3)に組み付けやすいものとなされている。
【0028】
また、支承ピン(9)は、その長さがマンドレル(8)の厚みよりも長く設定され、支承孔(13)に挿入された状態で長手方向両端部が外方突出状態に配置しうるものとなされていると共に、押出方向前面及び後面が研磨機等により研磨されて平滑面に形成され、突出両端部をブリッジ部(11)の後端面に安定して支承し、後述するように精度良く雄ベアリング部(8c)を押出孔(15a)内に対位させた状態に配置しうるものとなされている。
【0029】
上記構成の雄型(5)は、次のようにして組み立てられる。先ず、マンドレル(8)の支承孔(13)に支承ピン(9)を、その長手方向両端部を外方に突出した状態に、挿入配置する。そして、マンドレル(8)を環状基体(7)におけるブリッジ部(11)のマンドレル保持孔(12)に、その開口とマンドレル(8)の対応面とを一致させ、図5に示すように、支承ピン(9)の突出端部がブリッジ部(11)の後端面に支承される状態にまで焼嵌めにより圧入していく。この状態では、支承ピン(9)の突出端部前面はブリッジ部(11)の後端面に当接されていると共に、マンドレル(8)の支承孔(13)における内周押出方向後面と支承ピン(9)における押出方向後面とが面接触して、マンドレル(8)の押出方向への抜脱を確実に防止するものとなされている。
【0030】
雌型(6)は、雌型本体(15)と、該雌型本体(15)の押出方向後端側に配置されるフローガイド板(16)と、雌型本体(15)の押出方向先端側に配置されるバックアップ用金型部材(17)とを備える。
【0031】
雌型本体(15)は、図4に示すように、超硬合金等の超硬材からなる略円形の短柱体であり、その軸芯部にチューブ材(T)の外周部を成形する偏平な押出孔(15a)及びこの押出孔(15a)の押出方向先端縁に連設され押出方向に向けて拡開するテーパー状の型材導出孔(15b)が軸方向に貫通して設けられている。なお、押出孔(15a)は、製作するチューブ材(T)の各孔部(T1)を考慮して適宜決定される。また、雌型本体(15)の外周部に、係合キー(15c)(15c)が設けられ、雄型(5)の雌型嵌合孔部(10a)内にそのキー溝(10d)(10d)に係合されるものとなされている。
【0032】
フローガイド板(16)は、押出材料の流動を調整するためのものであり、図4に示すように、ダイス鋼等の硬質材からなり外周形状が雌型本体(15)と同一の略円盤状の形状をなす。このフローガイド板(16)は、その軸芯部に雌型本体(15)の押出孔(15a)に対応する連通孔(16a)が貫通して設けられている。なお、この連通孔(16a)の形状は、本実施形態では押出材料が成形隙間(40)における各所を略均等な速度で通過するよう、開口幅方向及び長さ方向中央部が中心側に突出して形成されている。また、フローガイド板(16)の外周部にも、雌型嵌合孔部(10a)に係合される係合キー(16b)(16b)が設けられている。
【0033】
バックアップ用金型部材(17)は、上述のように雌型本体(15)の押出方向先端側にこれに隣接して配置され、押出中に雌型本体(15)に作用する圧力を背後から支えるものである。このバックアップ用金型(17)は、図4に明示するように、外周形状が雌型本体(15)と同一である短柱体であり、その軸芯部には雌型本体(15)の型材導出孔(15b)に連設される型材導出孔(17a)が形成されている。なお、バックアップ用金型部材(17)の外周部にも、係合キー(17b)(17b)が設けられている。
【0034】
上記構成の雌型(6)を雄型(5)に組み合わしてダイス本体(2)を構成する。即ち、雄型(5)の環状基体(7)の雌型嵌合孔部(10a)に、フローガイド板(16)、雌型本体(15)及びバックアップ用金型部材(17)を順次的に収容して焼嵌めを行うことにより、環状基体(7)をフローガイド板(16)と雌型本体(15)とバックアップ用金型部材(17)に圧接一体化する。而して、雄型(5)と雌型(6)とが組み合わされた状態では、マンドレル(8)の中空成形部(8a)(8a)…の雄ベアリング部(8c)(8c)…が雌型本体(15)の押出孔(15a)内に対位させた状態となる。
【0035】
ホールド用ケース部材(3)は、ダイス鋼等の硬質材からなる大型円盤状体であり、ダイス本体(2)の形状に対応した一又は複数個のホールド孔(18)(18)が設けられていると共に、各ホールド孔(18)の径方向に沿ってケースブリッジ部(19)が設けられている。本実施形態では、図1及び図7に示すように、ダイス本体(2)が収容される二つの円形のホールド孔(18)(18)を有するホールド用ケース部材(3)が採用されている。ホールド用ケース部材(3)の各ホールド孔(18)の押出方向中間部には、前方に面した環状の段(18a)(18a)が形成されていると共に、各ホールド孔(18)の押出方向後端側の開口端部には、ケースブリッジ部(19)が形成されている。該ケースブリッジ部(19)の形状は、雄型(5)のブリッジ部(11)を考慮して適宜決定される。本実施形態では、ケースブリッジ部(19)(19)は、図7に明示するように、雄型(5)のブリッジ部(11)よりも若干広幅の正面視略H字状に形成され、ホールド孔(18)(18)の押出方向後端側の開口端部にホールド孔(18)(18)を横切るように設けられ、各ケースブリッジ部(19)によりホールド孔(18)を二つの材料道通孔(18b)(18b)に分けるものとなされている。
【0036】
図6に明示するように、各ケースブリッジ部(19)の押出方向前面における長手方向中間部には、その長手方向に沿って細長いの突出部収容凹部(20)が設けられている。この突出部収容凹部(20)は、マンドレル保持孔(12)に挿入されたマンドレル(8)の突出後端部を収容すると共に、ブリッジ部(11)後端面に支承された支承ピン(9)を収容するものであり、マンドレル収容凹部(20a)とピン収容凹部(20b)とからなる。
【0037】
マンドレル収容凹部(20a)は、図6及び図7に示すように、ケースブリッジ部(19)の長手方向に沿って設けられた細長い溝であり、マンドレル(8)の幅、厚み、突出長さを考慮して、これらの各寸法よりも若干大きく該収容凹部(20a)の長さ、幅及び深さの各寸法が設定され、各方向について若干の遊びが設けられるものとなされている。即ち、マンドレル収容凹部(20a)は、その内面と、マンドレル(8)の突出後端部外面との間に隙間(21)が設けられるものとなされている。
【0038】
一方、ピン収容凹部(20b)は、図6及び図7に示すように、マンドレル収容凹部(20a)における長手方向中央部、つまり支承孔(13)に挿入された支承ピン(9)に対応する部位に、マンドレル収容凹部(20a)を横切る態様で形成されており、その長さ、幅及び深さの各寸法は、マンドレル収容凹部(20a)と同様に支承ピン(9)の各寸法を考慮して、各方向について若干の隙間(21)が設けられるように設定される。
【0039】
また、各ケースブリッジ部(19)の前面厚み方向両縁部における突出部収容凹部(20)に対応する部位には、図6に明示するように、押出方向に突出して当接片(22)(22)が形成され、該当接片(22)(22)が雄型(5)のブリッジ部(11)後端部における厚み方向外面に当接されるものとなされている。
【0040】
なお、各ホールド孔(18)における押出方向前端側の開口部周縁には、位置決めピン(41)挿入用の半円状切欠き(18c)が設けられ、該切欠き(18c)を雄型(5)の半円状切欠き(10c)と一致させた状態において、雄型(5)とホールド用ケース部材(3)の各ブリッジ部(11)(19)の長手方向が一致するものとなされている。
【0041】
上記構成のホールド用ケース部材(3)にダイス本体(2)を次のようにして収納保持する。即ち、二つのダイス本体(2)(2)を押出方向前側から各ホールド孔(18)に挿入していき、その過程で、このホールド孔(18)の環状段(18a)に雄型(5)の環状段(10b)が当接されて、雄型(5)がホールド孔(18)内に位置決め状態に嵌合ホールドされるものとなされている。環状段(10b)(18a)同士の当接により、そこにシールが形成され、押出中の材料洩れが防止される。一方、ダイス本体(2)の上記した挿入過程で、雄型(5)のブリッジ部(11)は、その傾斜誘導部(11c)(11c)がケースブリッジ部(19)の当接片(22)(22)に当接案内され、図2(ロ)に示すように、マンドレル(8)の突出後端部及び支承ピン(9)は、突出部収容凹部(20)内のマンドレル収容凹部(20a)及び支承ピン収容凹部(20b)に挿入配置される。この状態で、マンドレル(8)の突出後端部及び支承ピン(9)の外面と突出部収容凹部(20)内面との間に隙間(21)が形成される。
【0042】
また、このホールド状態において、環状基体(7)の前端面はホールド用ケース部材(3)の押出方向前端面に略面一になるようになされている一方で、雄型(5)のブリッジ部(11)押出方向後面はホールド用ケース部材(3)のケースブリッジ部(19)前面に当接ないし近接する位置に配置される。
【0043】
次に、このホールド用ケース部材(13)の前端面をバッカー(14)に組み付ける。このバッカー(14)は、ダイス鋼等の鋼材にて製作されたもので、雌型本体(15)の外周サイズよりも小さなレリーフ孔(23)が押出孔(15a)と同心状態となるように設けられ、ホールド用ケース部材(3)の押出方向前側に組み付けられた状態で、押出の際、チューブ材(T)の前方移行を許容しながら、ダイス本体(2)を前方側から支えるように機能する。
【0044】
而して、この押出用ダイス(1)によれば、支承ピン(9)の突出端部は、面一に形成されたブリッジ部(11)後端面に支承されているので、従来必要であった支承ピン(9)を案内するためのガイド溝部や該溝部の奥底部である高精度の加工を要する支承用段部を設ける必要がなく、雄型の耐久性が向上すると共に、加工の手間が省ける。このため、雄型(5)、ひいてはダイス(1)自体を容易に製作することができると共に、その製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。しかも、ブリッジ部(11)の後端面が面一に形成されているので、支承ピン(9)の突出端部が載置される部位を例えば研磨等することにより容易かつ高精度に平滑面に加工することができる。従って、マンドレル(8)の中空成形部(8a)(8a)…を確実に適正位置に配置することができると共に、支承ピン(9)の破損を確実に防止することができる。また、ケースブリッジ部(19)の前面には突出部収容凹部(20)が設けられ、該収容凹部(20)内にマンドレル(8)の突出後端部が収容されると共に支承ピン(9)が収容されるので、マンドレル(8)の突出後端部及び支承ピン(9)が保護される。しかも、該ケースブリッジ部(3)が従来のダイスに設けられていた蓋部材としての機能、つまりマンドレル(8)の押出方向反対側への抜脱を防止する機能を果たすこととなり、別部材としての蓋部材だけでなく、蓋収納溝も設ける必要がない。このため、雄型(5)を容易に製作することができ、製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。なお、ケースブリッジ部(19)に突出部収容凹部(20)を形成するための加工が新たに必要となるが、ホールド用ケース部材(3)は、雄型(5)と比較して耐久性に優れ、ほとんど取り替える必要がなく、しかも雄型(5)と比べて高精度の加工が要求されないので、雄型(5)について加工する場合に比べてその製作が容易であり、製作コストや維持コストも可及的低廉に抑えることができる。
【0045】
また、突出部収容凹部(20)の内面と、マンドレル(8)の後端部及び支承ピン(9)の対応する外面との間に隙間(21)が設けられている一方、ケースブリッジ部(19)の厚み方向両端部における突出部収容凹部(20)に対応する部位が押出方向に突出して雄型(5)のブリッジ部(11)後端部における厚み方向外面に当接される当接片(21)(21)として形成されているので、押出圧によって雄型(5)が撓み変形して該雄型(5)とホールド用ケース部材(3)との間に相対的な変位が生じた場合でも、マンドレル(8)や支承ピン(9)がケースブリッジ部(19)の内面に接触して破損するといった事態を回避することができる。しかも、当接片(22)(22)が雄型(5)のブリッジ部(11)に当接されているので、押出圧によって隙間(21)が押し潰され難くなる。
【0046】
更に、マンドレル(8)の支承孔(13)の内周前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されている一方、支承ピン(9)の前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されているので、マンドレル(8)と支承ピン(9)が押出方向を法線とする面で接触する。従って、集中応力の発生を防止してマンドレル(8)や支承ピン(9)の破損を防止することができる。しかも、支承孔(13)の内周前端部及び後端部の角部(13a)(13b)…と、支承ピン(9)の前端部及び後端部の角部(9a)(9b)…との間に接触防止空隙(14)が設けられているので、各角部(9a)(13a)(9b)(13b)同士の接触が回避され、マンドレル(8)や支承ピン(9)の破損をより確実に防止することができる。
【0047】
また、マンドレル(8)は長方形に形成されているので、一枚の平板から効率的に複数枚のマンドレル(8)を製作することができ、マンドレル(8)、ひいてはダイス(1)の製作コストのより一層の低減を図ることができる。
【0048】
以上にこの発明の一実施形態にかかる多孔チューブ材(T)の押出用ダイス(1)について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、以下のような変更が可能である
上記実施形態では、マンドレル(8)の保持構造として、マンドレル(8)に貫通形成された支承孔(13)に支承ピン(9)を挿入配置するものとなされているが、該保持構造として板状のマンドレルの表裏両面に形成された支承凹部にそれぞれ短柱状の支承ピンを挿入配置するものであっても良い。
【0049】
また、上記実施形態では、断面方形状の支承ピン(9)を用いたが、支承ピンの断面形状はこれに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、支承ピンの押出方向後面に該ピンの長手方向に沿って溝部(30)が設けられ、断面凹字状に形成して断面視における後端縁中央部が支承孔(13)内面と当接しないものであっても良い。また支承ピンについて断面H字状に形成したもの、断面I字状に形成したもの等であっても良い。
【0050】
その他、部材構成、各部材の形状、大きさ等、細部構成についての種々の設計変更も可能であることは言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
以上のように、この発明の中空材の押出用ダイスによれば、支承ピンを案内するためのガイド溝部や高精度の加工を要する支承用段部を設ける必要がなく、雄型の耐久性が向上すると共に、加工の手間が省ける。このため、雄型、ひいてはダイス自体を容易に製作することができると共に、その製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。しかも、面一に形成されたブリッジ部後端面における支承ピンの突出端部が載置される部位を例えば研磨等することにより容易かつ高精度に加工することができる。従って、比較的簡単な作業によって、マンドレルの中空成形部を確実に適正位置に配置することができ、かつ支承ピンの破損を確実に防止することができるダイスを製作することができる。また、ケースブリッジ部の突出部収容凹部内にマンドレルの突出後端部が収容されると共に支承ピンが収容され、押出に伴う摩耗や破損等からマンドレルの突出後端部及び支承ピンが保護される。しかも、該ケースブリッジ部が蓋部材としての機能を果たすこととなるため、別部材としての蓋部材だけでなく、蓋収納溝も設ける必要がなく、雄型を容易に製作することができ、製作コスト及び維持コストの低減を図ることができる。
【0052】
また、この発明において、前記マンドレルの支承孔または支承凹部は、その内周押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなる一方、前記支承ピンは、その押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなる場合には、押出等に際して支承孔または支承凹部と支承ピンとが押出方向について面接触することとなることから、集中応力の発生を防止してマンドレルや支承ピンの破損を防止することができる。
【0053】
更に、この発明において、前記支承孔または支承凹部の内周押出方向前端部及び後端部の角部と、前記支承ピンの押出方向前端部及び後端部の角部との間に接触防止空隙が設けられてなる場合には、接触防止空隙によって各角部同士の接触が回避されることからマンドレルの破損をより確実に防止することができる。
【0054】
更にまた、この発明において、前記マンドレルは、長方形状をなす場合には、一枚の平板から効率的に複数枚のマンドレルを製作することができ、マンドレル、ひいてはダイスの製造コストのより一層の低減を図ることができる。
【0055】
また、この発明において、前記突出部収容凹部の内面と、前記マンドレルの後端部及び前記支承ピンの対応する外面との間に隙間が設けられている一方、前記ケースブリッジ部の厚み方向両端部における前記突出部収容凹部に対応する部位が押出方向に突出して前記雄型のブリッジ部後端部における厚み方向外面に当接される当接片として構成されてなる場合には、隙間の存在によってマンドレルや支承ピンがケースブリッジ部の内面に接触して破損するといった事態を回避することができる。しかも、当接片が雄型のブリッジ部に当接されているので、押出圧によって上記の隙間が押し潰され難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である中空材の押出用ダイスを分離して一部を切り欠いた状態で示す斜視図である。
【図2】図(イ)は、同押出用ダイスの縦断面図である。図(ロ)は、図(イ)の要部拡大図である。
【図3】図(イ)は、同押出用ダイスの横断面図である。図(ロ)は、図(イ)の要部拡大図である。
【図4】同押出用ダイスのダイス本体を分解して示す斜視図である。
【図5】同押出用ダイスのマンドレルの支承状態を示す斜視図である。
【図6】図1の要部拡大図である。
【図7】同押出用ダイスのホールド用ケース部材を示す押出方向前面図である。
【図8】同押出用ダイスのバッカーを示す押出方向後面図である。
【図9】他の実施形態である押出用ダイスのマンドレルと支承ピンを示す斜視図である。
【図10】押出用ダイスにより製造される偏平多孔チューブ材を示す斜視図である。
【図11】従来の押出用ダイスを示す断面図である。
【符号の説明】
1…押出用ダイス
3…ホールド用ケース部材
5…雄型
6…雌型
8…マンドレル
8a…中空成形部
9…支承ピン
9a…角部
9b…角部
10…リング部
11…ブリッジ部
12…マンドレル保持孔
13…支承孔
13a…角部
13b…角部
14…空隙
19…ケースブリッジ部
20…突出部収容凹部
21…隙間
22…当接片
Claims (5)
- リング部の径方向に沿うブリッジ部に形成されたマンドレル保持孔に板状のマンドレルが装着され該マンドレルの先端部の中空成形部により中空材の中空部を成形する雄型と、該雄型に組み合わせられ中空材の外周部を成形する雌型と、前記雄型と雌型とをケースブリッジ部の押出方向前面側に収納保持するホールド用ケース部材とを備え、
前記マンドレルに設けられた支承孔または支承凹部に端部外方突出状態にマンドレル用支承ピンが挿入配置された中空材の押出用ダイスにおいて、
前記支承ピンの突出端部は、面一に形成された前記ブリッジ部の後端面に支承されている一方、
前記マンドレルの突出後端部及び前記支承ピンは、前記ケースブリッジ部の前面に設けられた突出部収容凹部内に配置されていることを特徴とする中空材の押出用ダイス。 - 前記マンドレルの支承孔または支承凹部は、その内周押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなる一方、
前記支承ピンは、その押出方向前面及び後面が押出方向を法線とする平面に形成されてなる請求項1に記載の中空材の押出用ダイス。 - 前記支承孔または支承凹部の内周押出方向前端部及び後端部の角部と、前記支承ピンの押出方向前端部及び後端部の角部との間に接触防止用の空隙が設けられてなる請求項1または請求項2に記載の中空材の押出用ダイス。
- 前記マンドレルは、長方形状をなす請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載の中空材の押出用ダイス。
- 前記突出部収容凹部の内面と、前記マンドレルの後端部及び前記支承ピンの対応する外面との間に隙間が設けられている一方、
前記ケースブリッジ部の厚み方向両端部における前記突出部収容凹部に対応する部位が押出方向に突出して前記雄型のブリッジ部後端部における厚み方向外面に当接される当接片として形成されてなる請求項1ないし請求項4のいずれか1に記載の中空材の押出用ダイス。
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