JP3763799B2 - ポートホールダイス - Google Patents

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【0001】
【発明が属する技術分野】
この発明は、例えばアルミニウム合金等の金属製中空押出型材の押出加工に用いられるポートホールダイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、図5に示すようなアルミニウムの中空押出型材(30)の押出加工には、一般にポートホールダイスが用いられる。
【0003】
このポートホールダイス(51)は、図7に示すように、中空押出型材(30)の中空部(31)を成形する雄型(52)と中空押出型材(30)の外周部(32)を成形する雌型(53)とが組み合わされてなるものである。
【0004】
雄型(52)は、図7及び図8に示すように、リング部(54)の内側に後面視X字状のブリッジ部(55)がリング部(54)に一体に設けられ、該ブリッジ部(55)によりリング部(54)の軸孔が4つのポート孔(54a)(54a)(54a)(54a)に区画されると共に、該ブリッジ部(55)の押出方向前端部に押出型材(30)の各中空部(31)(31)…形状に対応する第1及び第2成形凸部(56)(57)(57)(57)(57)が設けられている。そして、リング部(54)内のブリッジ部(55)の押出方向前面側における第1及び第2成形凸部(56)(57)…の周囲に、ブリッジ部(55)により分断された押出材料が合流溶着される溶着室(58)を形成する溶着凹部(59)が設けられている。
【0005】
上記の雄型(52)が、中空押出型材(30)の外周部(32)形状に対応する成形孔(60)を有する雌型(53)に、雄雌両型(52)(53)の対向面の周縁部全周にわたって設けられている凸段部(52a)と凹段部(53a)との嵌合によって、雄型(52)の第1及び第2成形凸部(56)(57)…の先端の雄ベアリング部(56a)(57a)…を成形孔(60)内に対位させる状態、即ち芯合わせ状態に組み付けられている。
【0006】
そして、このポートホールダイス(51)に押出材料が押し込まれた場合には、ブリッジ部(55)により分断された押出材料が、溶着室(58)で合流溶着され、第1及び第2成形凸部(56)(57)…と成形孔(60)とにより形成される成形隙間に押し込まれて、所望の中空押出型材(30)を成形していく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来のポートホールダイス(51)では、安定して高品質の製品を押し出すことが困難であった。即ち、上記ポートホールダイス(51)では、雄雌両型(52)(53)を、雌型(53)の環状凹段部(53a)に雄型(52)の環状凸段部(52a)を嵌合して組み合わせているために、これらの雄雌両型(52)(53)が当接されている嵌合周面から、成形隙間までの距離が比較的に長く形成されている。このため、例えば押出中に押出材料から受ける圧力にてダイス(51)に撓みを生じた場合に、この撓みなどに起因して生じる成型凸部(56)(57)…と成形孔との変位の差が大きなものになって適正な芯合わせ状態を維持し難く、偏肉等を生じて寸法精度に優れた高品質の製品を安定して製造することが困難であった。
【0008】
また、上記の雄型(52)は、ダイス鋼等の円筒体を切削等して形成されるが、雄型(52)において成形凸部(56)(57)…の先端部がリング部(54)の押出方向前端面から突出して設けられているので、該突出部分の長さも含めた円筒体から該成形凸部(56)(57)…先端部周りの不要部分が削り取られて成形凸部(56)(57)…が形成される。このため、雄型(52)の形成にあたって削り取られる部分が多く、材料が必要以上に浪費されるという難点がある。
【0009】
即ち、本発明の第1の目的は、偏肉等のない寸法精度に優れた中空押出型材を安定して製造することができ、材料の浪費を軽減して経済性に優れたポートホールダイスを提供することである。
【0010】
一方、上記の従来のポートホールダイス(51)では、図5に示すような隣接する中空部間の隔壁が薄い押出型材(30)や中空部と外周面との間の外周壁が薄い押出型材などの薄肉壁部分を有する押出型材を押し出す場合に、安定して高品質の製品を押し出すことが困難であるという問題があった。即ち、例えば図5に示すような中空押出型材を押し出す場合に、溶着室(58)における薄肉壁部分(33)に対応する第1成形凸部(56)と第2成形凸部(57)(57)(57)(57)との間の狭幅溶着部(58a)(58a)…が狭いために、該狭幅溶着部(58a)(58a)…に押出材料が十分に入り込まず、製品において痩せ等の肉厚が不均一な偏肉製品となり易いという問題があった。
【0011】
また、狭幅溶着部(58a)に押出材料が十分に入り込まないので、第2成形凸部(57)(57)…の外周面に作用する圧力についてその周方向で格差を生じ、第2成形凸部(57)(57)…が曲がり変位し易くなり、高品質の製品を安定して製造することができない場合がある。
【0012】
この発明の第2の目的は、狭幅溶着部に押出材料を確実に押し込むことができ、高品質の製品を安定して製造することができるポートホールダイスを提供することを目的とする。
【0013】
【課題解決のための手段】
上記の第1の目的を達成するため、この第1発明にかかるポートホールダイスは、雄型が、リング部と、該リング部の内側径方向に沿って設けられたブリッジ部と、該ブリッジ部の押出方向前端部に設けられ中空押出型材の中空部を成形する一ないし複数個の成形凸部とを有し、前記リング部と、ブリッジ部と、少なくとも一の成形凸部とが一体に形成されたポートホールダイスにおいて、前記リング部は、その押出方向前端面に押出方向に沿って雌型嵌合凹部が形成され、該雌型嵌合凹部に、中空押出型材の外周部を成形する成形孔を有するプレート状の雌型が緊密状態に嵌合され、雄型と雌型の押出方向前端面が面一に形成されてなることを特徴とする。
【0014】
この第1発明によれば、雌型が雄型の雌型嵌合凹部内に緊密状態に嵌合されているので、雄雌両型の芯合わせのための嵌合位置と成形隙間との距離が短縮され、そのため押出中にポートホールダイスに撓みを生じたとしても、この撓みに起因して生じる成形凸部と成形孔との芯合わせ状態が押出中においても高精度に保たれ、偏肉等のない寸法精度に優れた中空押出型材を安定して製造することができる。また、雄型の雌型嵌合凹部内に、プレート状の雌型が嵌合されるので、成形孔内に対位した状態に配置される成形凸部もリング部の押出方向前端面から押出方向後方へ退位して形成される。従って、材料の浪費が軽減され、材料を有効に活用した経済性に優れたダイスとなる。さらに、雌型が雌型嵌合凹部内に嵌合されているので、雌型を押出方向前面側から支持するバッカーの収容空間を大きくとることができ、大きなバッカーを収容して雌型を安定して支持することができる。しかも、雄雌両型が嵌合された状態では、それらの押出方向前面が面一に形成されているので、バッカーの後面について加工を施す必要がなく、このダイスの適用にあたっての負担が軽減される。
【0015】
この第1発明において、前記雌型は、前記成形孔のベアリング長さに対応する厚さに設定されてなるのが好ましい。このように構成すれば、ベアリングが摩耗した場合でも比較的安価に雌型を取り替えることができる。
【0016】
上記の第2の目的を達成するため、この第2発明にかかるポートホールダイスは、少なくとも1個以上の中空部を有し、該中空部と外周面との間、または隣接する中空部間に薄肉壁部分を有する中空押出型材の押出成形用ポートホールダイスであって、リング部の軸孔を複数個のポート孔に区画するブリッジ部に、該ポート孔よりも狭小な材料供給孔が、押出方向に貫通して設けられ、該材料供給孔の押出方向前面側開口が溶着室における前記薄肉壁部分に対応する狭幅溶着部に臨んで設けられていることを特徴とする。
【0017】
この第2発明によれば、ブリッジ部に材料供給孔が押出方向に貫通して設けられ、該材料供給孔の押出方向前面側開口が溶着室における前記薄肉壁部分に対応する狭幅溶着部に臨んで設けられているので、材料供給孔内に押し込まれた押出材料は確実に狭幅溶着部に押し込まれる。このため、狭幅溶着部において押出材料が不足して痩せ等の欠陥を発生させることなく、高品質の製品を安定して製造することができる。また、狭幅挟着部に押出材料が確実に押し込まれるので、押出型材において中空部を成形する成形凸部の外周面において圧力格差がなくなり、あるいは小さくなって成形凸部がほとんど曲がり変位しなくなる。このため、高品質の製品を安定して製造することができる。しかも、材料供給孔は、ポート孔よりも狭小なものとなされているので、ブリッジ部の強度を極端に低下させることもない。
【0018】
この第2発明において、前記材料供給孔は、その押出方向後端側の開口が前記ブリッジ部後面の内側領域に設けられると共に、その押出方向前端側において前記リング部の径方向外側に屈曲して設けられてなるのが好ましい。このように構成すれば、ブリッジ部におけるポート孔と材料供給孔との間の隔壁を比較的厚く形成することができ、ブリッジ部の強度を担保することができる。
【0019】
この第2発明において、前記材料供給孔は、その主要部分がドリル孔として穿設形成されてなるのが好ましい。このように構成すれば、放電加工等により材料供給孔を形成する場合に比べて時間や労力を節減することができ、ひいては加工コストを低減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかるポートホールダイスを図面に示した実施形態に基づいて説明する。
【0021】
図1ないし図4に示す本実施形態のポートホールダイス(1)は、図5に示すような円形の第1中空部(31a)周囲に等間隔おきに該第1中空部(31a)に近接して4つの小円形の第2中空部(31b)(31b)(31b)(31b)が形成され、該第1中空部(31a)と各第2中空部(31b)(31b)(31b)(31b)との間に薄肉壁部分(33)(33)(33)(33)を有する角柱状の中空部押出型材(30)の成形に用いられるものである。なお、本発明のポートホールダイス(1)にて押出加工する中空押出型材は、上記のような押出型材(30)に限定されるものではなく、少なくとも1個以上の中空部を有し、該中空部と外周面との間、または隣接する中空部間に薄肉壁部分を有する中空押出型材であれば、その他の各種形状の中空押出型材であっても良い。
【0022】
図1ないし図4に示すように、本実施形態のポートホールダイス(1)は、中空押出型材(30)の第1及び第2中空部(31)を成形する雄型(2)と、中空押出型材(30)の外周部(32)を成形する雌型(3)とを主要構成部材としてなる。
【0023】
雄型(2)は、図1及び図2に示すように、ダイス鋼等の鋼材からなる円筒状の金型部材であり、円筒状のリング部(4)の内側径方向に沿ってブリッジ部(5)が一体形成されている。
【0024】
リング部(4)は、図1及び図2に示すように、その押出方向前端面の周縁部が全周に亘って切り欠かれ、これにより前端部が嵌合凸段部(4a)として形成されている。また、リング部(4)は、その押出方向前端面に押出方向に沿って雌型嵌合凹部(4c)が形成され、雌型(3)が緊密状態に嵌合し得るものとなされている。言い換えれば、雌型嵌合凹部(4c)は、リング部(4)の軸孔がその押出方向前端部において拡径されて形成されており、その拡径段部(4d)が雌型(3)の押出方向後端面における外周縁部に当接されるものとなされている。この雌型嵌合凹部(4c)は、雌型(3)に対応して形成されており、その形状が円形に形成されると共に、その深さが雌型(3)プレート厚みと等しく形成され、雌型(3)が嵌合された状態では雌型(3)とリング部(4)の押出方向前端面が面一となるようになされている。
【0025】
さらに、リング部(4)軸孔内におけるブリッジ部(5)の押出方向前面側における後述する第1及び第2成形凸部(6)(7)…の周囲に、ブリッジ部(5)により分断された押出材料が合流溶着される溶着室(8)形成用の溶着凹部(9)が設けられている。
【0026】
ブリッジ部(5)は、図2に示すように、後面視略X字状に形成され、該X字状の中央交差部(5a)と、該中央交差部(5a)から放射状に径方向に延びる4本の橋架部(5b)(5b)(5b)(5b)とを有し、リング部(4)の軸孔を4つのポート孔(4f)(4f)(4f)(4f)に区画するものとなされている。これらのポート孔(4f)(4f)…は、角柱状の中空押出型材(30)における四周各側辺に対応して設けられている。
【0027】
また、ブリッジ部(5)の中央交差部(5b)は、後面視略円形に形成され、後面視において一定の領域を有するものとなされている。この中央交差部(5b)の押出方向前端部は、図3及び図4に示すように、テーパー状に縮径されてその前端縁には、押出型材(30)の第1中空部(31a)を成形する第1成形凸部(6)が一体形成されている。この第1成形凸部(6)は、その先端部が外方に僅かに膨出して第1雄ベアリング部(6a)が形成され、該第1雄ベアリング部(6a)は、リング部(4)の雌型嵌合孔部(4c)内、即ち雌型(3)の成形孔(13)内に対位する状態に設けられている。
【0028】
一方、各橋架部(5b)(5b)…は、図2に示すように、後面視において中央交差部(5a)を中心に90度間隔で配設されている。そして、図1及び図3に示すように、各橋架部(5b)(5b)…の押出方向前端面における第1成形凸部(6)に近接した位置には、中空押出型材(30)の第2中空部(31b)(31b)…を成形する第2成形凸部(7)(7)…が突設されている。即ち、これらの第2成形凸部(7)(7)…は、図1に示すように、橋架部(5b)(5b)…前端面の第1成形凸部(6)の近接位置に押出方向に沿って形成された差込小孔(10)(10)(10)(10)に第2成形凸部用ピン(11)(11)(11)(11)の基端部が差し込まれ、溶接等により強固に固定されている。各第2成形凸部(7)は、第1成形凸部(6)と同様に、その先端部が外方に僅かに膨出して第2雄ベアリング部(7a)が形成され、該第2雄ベアリング部(7a)は、リング部(4)の雌型嵌合孔部(4c)内に対位する状態に設けられている。
【0029】
而して、図1に示すように、押出方向を法線とする平面内において第1成形凸部(6)を中心にしてその近接位置に第2成形凸部(7)(7)…が配置され、第1雄ベアリング部(6a)と第2雄ベアリング部(7a)(7a)…との間隙により、押出型材(30)の薄肉壁部分(33)(33)(33)(33)を成形するものとなされている。このため、第1成形凸部(6)と各第2成形凸部(7)との間隙は、その幅が狭く形成されて狭幅溶着部(8a)が構成され、該狭幅溶着部(8a)で薄肉壁部分(33)を構成する押出材料が合流溶着されるものとなされている。この狭幅溶着部(8a)(8a)…の幅(本実施形態では第1成形凸部(6)及び第2成形凸部(7)間の距離)は、押出型材(30)における各薄肉壁部分(33)(33)…の厚さを考慮して決定される。
【0030】
また、ブリッジ部(5)には、図1、図2及び図4に示すように、4つの材料供給孔(12)(12)(12)(12)が押出方向に貫通して設けられている。これらの材料供給孔(12)(12)…は、狭幅溶着部(8a)(8a)…に対応して設けられている。即ち、材料供給孔(12)(12)…は、その押出方向後端側においてはブリッジ部(5)の橋架部(5b)(5b)…に対応して中央交差部(5a)の径方向内方位置で開口されている一方、その押出方向前端側においては第1成形凸部(6)と第2成形凸部(7)(7)…との間隙基端部で開口されており、従って材料供給孔(12)(12)…の押出方向前端側の開口は、狭幅溶着部(8a)(8a)…に臨んで設けられている。
【0031】
各材料供給孔(12)は、図4に明示するように、屈曲して形成され、押出方向後端側が押出方向に沿う直線誘導部(12a)として形成されている一方、押出方向前端側が押出方向に向かって雄型(2)の径方向外方に傾斜する傾斜誘導部(12b)として形成されている。本実施形態では、直線誘導部(12a)は、ブリッジ部(5)の後面側からドリルにより穿設されている一方、傾斜誘導部(12b)は、第2成形凸部用ピン(11)(11)…の取り付け前においてブリッジ部(5)の前面側から放電加工により設けられている。また、各材料供給孔(12)は、その断面積がポート孔(4f)の断面積よりも狭小に形成され、ブリッジ部(5)の強度を極端に低下させることがないものとなされている。なお、上記の直線誘導部(12a)は、断面略円形に形成されている一方、傾斜誘導部(12b)は、断面略長円形に形成されている。
【0032】
一方、雌型(3)は、超硬合金等により製作された円盤状体であり、その中央部に略正方形の成形孔(13)が該雌型(3)を貫通して設けられている。この成形孔(13)は、押出型材(30)の外周部(32)を成形するものであり、製作される押出型材によって適宜変更される。なお、雌型(3)の所定の対称位置にノックピン通し孔(3a)(3a)が設けられている。
【0033】
そして、上記構成の雌型(3)を雄型(2)に組み合わせてポートホールダイス(1)を構成する。即ち、雌型(3)を雄型(2)の雌型嵌合孔部(4c)に緊密状態に嵌合して両者を組み合わせる。この際、第1成形凸部(6)の第1雄ベアリング部(6a)及び第2成形凸部(7)(7)…の第2雄ベアリング部(7a)(7a)…は、雌型(3)の成形孔(13)内に対位した状態となる。また、両者を組み合わせた状態で、雄型(2)のブリッジ部(5)押出方向前面と雌型(3)の押出方向後面との間に、ブリッジ部(5)により分断された押出材料が合流溶着される溶着室(8)が形成されている。さらに、両者(2)(3)を組み合わせた状態では、雄型(2)と雌型(3)の押出方向前端面が面一に形成されている。
【0034】
このように、雌型(3)が雄型(2)の雌型嵌合凹部(4c)内に緊密状態に嵌合されているので、雄雌両型(2)(3)の芯合わせのための嵌合位置と成形隙間との距離が短縮され、そのため押出中にポートホールダイス(1)に撓みを生じたとしても、この撓みに起因して生じる成形凸部(6)(7)…と成形孔(13)との芯合わせ状態が押出中においても高精度に保たれ、偏肉等のない寸法精度に優れた中空押出型材(30)を安定して製造することができる。また、雄型(2)の雌型嵌合凹部(4c)内に、成形孔(13)のベアリング長さに対応する厚さのプレート状雌型(2)が嵌合されるので、成形孔(13)内に対位した状態に配置される第1成形凸部(6)もリング部(4)の押出方向前端面から押出方向後方へ退位してブリッジ部(5)に一体に形成される。従って、雄型(2)長さに対応する円筒体から削りだして第1成形凸部(6)を形成することができ、材料の浪費が軽減され、経済性に優れたものとなる。さらに、雌型(3)が雌型嵌合凹部(4c)内に嵌合されているので、雌型(3)を押出方向前面側から支持するバッカー(14)の収容空間を大きくとることができる。
【0035】
次に、ポートホールダイス(1)を、軸芯部に型材導出孔(14a)を有し雌型(3)に作用する圧力を背後から支えるバッカー(14)に組み付ける。このポートホールダイス(1)は、雄雌両型(2)(3)が嵌合された状態では、それらの押出方向前面が面一に形成されているので、上記のバッカー(14)の後面について加工を施す必要がなく、該ダイス(1)を使用する場合の負担が軽減される。
【0036】
而して、このポートホールダイス(1)は、押出加工機のコンテナ部の出口部に装着され、コンテナ部内に押出材料としてのビレットを装填する。そして、該ビレットをその後方からステムを前進させていく。この前進に伴ってビレットが押し出され、各ポート孔(4f)(4f)…に押出材料が押し込まれると共に、各材料供給孔(12)(12)…にも押出材料が押し込まれる。材料供給孔(12)(12)…に押し込まれた押出材料は、その押出方向前方側の開口より狭幅溶着部(8a)(8a)…に導かれて、狭幅溶着部(8a)(8a)…に押出材料を供給するものとなされている。このように、材料供給孔(12)(12)…の押出方向前面側開口が溶着室(8)における狭幅溶着部(8a)に臨んで設けられているので、材料供給孔(12)内に押し込まれた押出材料は確実に狭幅溶着部(8a)に押し込まれ、狭幅溶着部(8a)において押出材料が不足して痩せ等の欠陥を発生させることなく、高品質の製品を安定して製造することができる。また、狭幅挟着部(8a)に押出材料が確実に押し込まれるので、第2成形凸部(7)(7)…の外周面において圧力格差がなくなり、あるいは小さくなって第2成形凸部(7)(7)…がほとんど曲がり変位しなくなり、高品質の製品を安定して製造することができる。
【0037】
また、材料供給孔(12)は、その押出方向後端側の開口がブリッジ部(5)後面の内側領域に設けられると共に、直線誘導部(12a)と傾斜誘導部(12b)とが屈曲して設けられているので、ブリッジ部(5)におけるポート孔(4f)と材料供給孔(12)との間の隔壁を比較的厚く形成することができ、ブリッジ部(5)の強度を担保することができる。
【0038】
さらに、材料供給孔(12)の主要部分を占める直線誘導部(12a)がドリルにより穿設されているので、材料供給孔(12)の全長にわたって放電加工等により形成する場合に比べて時間や労力を節減することができ、ひいては加工コストを低減することができる
図6及び図7は、この発明の他の実施形態を示すもので、次の点で上記実施形態にかかるポートホールダイス(1)と異なる。
【0039】
即ち、他の実施形態にかかるポートホールダイス(20)は、上記実施形態に係るポートホールダイス(1)により製作される押出型材(30)と異なる押出型材を製作するものであり、押出型材における断面視中央部に略4角形の第1中空部を成形する第1成形凸部(21)と、該第1成形凸部(21)の各角部に対応して断面視小円形の第2成形凸部(22)(22)(22)(22)と、該第1成形凸部(21)の一対の対向する辺に対応して断面視略長円形の第3成形凸部(23)(23)と、該第1成形凸部(21)の他の一対の辺に対応して各辺につき二つずつ設けられた断面視小円形の第4成形凸部(24)(24)(24)(24)とを備える。第1成形凸部(21)とその他の成形凸部(22)(23)(24)…との間隙、即ち狭幅溶着部(25)(25)(25)…には、それぞれ材料供給孔(26)…の押出方向側の開口が臨んだ状態で設けられている。特に、第1成形凸部(21)と第4成形凸部(24)との間の狭幅溶着部(25)における材料供給孔(26)(26)は、一つの供給孔(26)で第1成形凸部(21)と第4成形凸部(24)(24)及び隣接する第4成形凸部(24)(24)間の狭幅溶着部(25)(25)(25)に押出材料を供給しうるものとなされている。
【0040】
この他の実施形態にかかるポートホールダイス(20)においても上記実施形態における場合と同等の効果を奏する。
【0041】
以上にこの発明の実施形態にかかるポートホールダイス(1)(20)について説明したが、この発明は上記2つの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0042】
上記各実施形態では、隣接する中空部間に薄肉壁部分を有する押出型材に用いられるポートホールダイス(1)(20)について説明したが、中空部と外周面との間に薄肉壁部分を有する押出型材に用いられるポートホールダイスにも、同様にして適用することができる。
【0043】
なお、材質や各部材の形状、大きさ等、細部構成についての種々の設計変更も可能であることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、この第1発明にかかるポートホールダイスによれば、雄雌両型の芯合わせのための嵌合位置と成形隙間との距離が短縮され、ポートホールダイスの撓みに起因して生じる成形凸部と成形孔との芯合わせ状態が高精度に保たれ、偏肉等のない寸法精度に優れた中空押出型材を安定して製造することができる。また、成形孔内に対位した状態に配置される成形凸部は、リング部の押出方向前端面から押出方向後方へ退位して形成される。従って、成形凸部の形成にあたって材料を節減することができ、経済性に優れたものとなる。さらに、雌型を押出方向前面側から支持するバッカーの収容空間を大きくとることができ、大きなバッカーを収容して雌型を安定して支持することができる。しかも、雄雌両型が嵌合された状態では、それらの押出方向前面が面一に形成されているので、バッカーの後面について加工を施す必要がなく、このダイスの適用にあたっての負担が軽減される。
【0045】
一方、この第2発明のポートホールダイスによれば、ブリッジ部に設けられた材料供給孔内に押し込まれた押出材料は確実に狭幅溶着部に押し込まれる。このため、狭幅溶着部において押出材料が不足して痩せ等の欠陥を発生させることなく、高品質の製品を安定して製造することができる。また、押出型材において中空部を成形する成形凸部の外周面において圧力格差がなくなり、あるいは小さくなって成形凸部がほとんど曲がり変位しなくなり、高品質の製品を安定して製造することができる。しかも、材料供給孔は、ポート孔よりも狭小なものとなされているので、ブリッジ部の強度を極端に低下させることもない。
【0046】
この第2発明において、前記材料供給孔は、その押出方向後端側の開口が前記ブリッジ部後面の内側領域に設けられると共に、その押出方向前面側において屈曲して設けられてなる場合には、ブリッジ部におけるポート孔と材料供給孔との間の隔壁を比較的厚く形成することができ、ブリッジ部の強度を担保することができるという利点がある。
【0047】
この第2発明において、前記材料供給孔は、その主要部分がドリル孔として穿設形成されてなる場合には、放電加工等により材料供給孔を形成する場合に比べて時間や労力を節減することができ、ひいては加工コストを低減することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態にかかるポートホールダイスを一部を切り欠いた状態で示す分解斜視図である。
【図2】同ポートホールダイスを示す背面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】製造される押出型材の一例を示す断面図である。
【図6】この発明の他の実施形態を示す背面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】従来のポートホールダイスを示す斜視図である。
【図9】従来のポートホールダイスを示す背面図である。
【符号の説明】
1…ポートホールダイス
4…リング部
4c…雌型嵌合凹部
4f…ポート孔
5…ブリッジ部
6…第1成形凸部
7…第2成形凸部
8…溶着室
8a…狭幅溶着部
12…材料供給孔
30…押出型材
31…中空部
33…薄肉壁部分

Claims (1)

  1. 少なくとも1個以上の中空部を有し、該中空部と外周面との間、または隣接する中空部間に薄肉壁部分を有する中空押出型材の押出成形用ポートホールダイスであって、
    雄型が、リング部と、該リング部の内側径方向に沿って設けられたブリッジ部と、該ブリッジ部の押出方向前端部に設けられ中空押出型材の中空部を成形する一ないし複数個の成形凸部とを有し、前記リング部と、ブリッジ部と、少なくとも一の成形凸部とが一体に形成され
    前記リング部は、その押出方向前端面に押出方向に沿って雌型嵌合凹部が形成され、
    該雌型嵌合凹部に、中空押出型材の外周部を成形する成形孔を有するプレート状の雌型が緊密状態に嵌合され、
    雄型と雌型の押出方向前端面が面一に形成されると共に、
    リング部の軸孔を複数個のポート孔に区画するブリッジ部に、該ポート孔よりも狭小な材料供給孔が、押出方向に貫通して設けられ、
    前記材料供給孔は、その押出方向後端側の開口が前記ブリッジ部後面の内側領域に設けられると共に、その押出方向前端側において前記リング部の径方向外側に屈曲して、該材料供給孔の押出方向前端開口が、前記ブリッジ部により分断された押出材料を合流溶着させる溶着室における前記薄肉壁部分に対応する狭幅溶着部に臨んで設けられていることを特徴とするポートホールダイス。
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