JP2001191109A - 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル - Google Patents

中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル

Info

Publication number
JP2001191109A
JP2001191109A JP37317399A JP37317399A JP2001191109A JP 2001191109 A JP2001191109 A JP 2001191109A JP 37317399 A JP37317399 A JP 37317399A JP 37317399 A JP37317399 A JP 37317399A JP 2001191109 A JP2001191109 A JP 2001191109A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mandrel
base portion
pin
divided
hollow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37317399A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadahide Yano
定英 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YANO ENGINEERING KK
Original Assignee
YANO ENGINEERING KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YANO ENGINEERING KK filed Critical YANO ENGINEERING KK
Priority to JP37317399A priority Critical patent/JP2001191109A/ja
Publication of JP2001191109A publication Critical patent/JP2001191109A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Of Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造および維持コストを低減できるうえ、細
密加工にも容易に対応可能な中空材の押出ダイスを提供
する。 【解決手段】 雄型2のブリッジ部8に形成されたマン
ドレル保持孔18に差し込み保持されるマンドレル22
を、複数に分割されたマンドレル基体部23と、複数の
剛性ピン9とで構成し、前記ピン9を、各先端部9aが
マンドレル基体部23の先端面23aから突出状態で、
前記マンドレル基体部23の分割体23A,23Bで挟
持する。これにより、ピン9以外を安価な材料で構成し
てコストを下げることができ、不良になったピン9のみ
を交換可能で維持費も削減できる。また、サイズなどを
任意に設定したピン9を精細に成形できるので、中空密
度の高い中空材1に成形にも容易に対応可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミニウム等
の金属製中空材を製作するための押出ダイスならびに押
出ダイス用マンドレルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばアルミニウム製中空材の押
出ダイスとして、図14に示すように、中空材の中空部
を成形する雄型101と、雄型101の環状ベース部1
03内に嵌合されて、中空材1の外周部を成形する雌型
102とを備えたものがある。
【0003】この押出ダイスは、雄型101の環状ベー
ス部103の後面(上流側面)に跨設されたブリッジ部
104の中央に、前後方向へ貫通する形成されたマンド
レル保持孔105を形成し、マンドレル基体部106の
先端部が成形凸部107として櫛刃状に加工されている
マンドレル108を前記マンドレル保持孔105に後方
側から差し込み保持し、前記環状ベース部103の軸芯
位置で前後方向へ貫通する成形孔109を有する雌型
を、前記環状ベース部103における雌型嵌合孔110
に内嵌して両型102,103を同心状に結合すること
により、前記成形凸部107と雌型成形孔109との間
に、押出加工しようとする中空材の横断面形状に対応し
た成形隙間111が形成されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記マンド
レル108における成形凸部107には、成形時の高い
押出圧力に耐えられるような硬度が要求されるから、そ
の構成材として、超硬合金やセラミックスなどの超硬材
が使用されており、前記成形凸部107の成形には、放
電加工法など採用されているのが通例である。
【0005】ところが、従来の押出ダイスでは、マンド
レル108における成形凸部107がマンドレル基体部
106の先端に一体形成されている構造のために、マン
ドレル全体が高価な超硬材で構成されることになり、部
品コストが高くつく。
【0006】さらに、マンドレル基体部106に成形凸
部107が一体形成されているので、成形凸部107が
損傷すると、マンドレル108全体を交換しなければな
らず、ランニングコストが高くなるといった問題があ
る。
【0007】また、前記成形凸部107は、マンドレル
基体部106の先端部に加工されているが、例えば互い
並設して配列される中空部の数を増数して中空密度を上
げたい場合には、成形凸部107の櫛刃数を増数した
り、刃を極細に加工したりする必要があるが、マンドレ
ル基体部106の先端に精細な加工を施すにも限界があ
った。
【0008】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたものであり、製造および維持コストを低減できる
うえ、精細加工にも容易に対応可能な中空材の押出ダイ
スならびに押出ダイス用マンドレルを提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、中空材の中
空部を成形する雄型と、雄型の環状ベース部内に嵌合さ
れて、中空材の外周部を成形する雌型とを備え、前記環
状ベース部のブリッジ部中央に前後方向へ貫通して形成
されたマンドレル保持孔に、成形凸部を有するマンドレ
ルが差し込み保持してなる中空材の押出ダイスにおい
て、前記マンドレルを、複数に分割されたマンドレル基
体部と、マンドレル基体部の前後方向に沿って配設され
る剛性ピンとで構成し、前記ピンを、各先端部がマンド
レル基体部の先端面から前記成形凸部として突出した状
態で、前記マンドレル基体部の分割体で挟持したことを
特徴とする中空材の押出ダイスによって解決される。
【0010】この発明によれば、マンドレルにおけるマ
ンドレル基体部を複数に分割構成し、先端側が成形凸部
となる剛性ピンを上記マンドレル基体部の分割体で挟持
したことにより、ピンの構成材のみに超硬材を使用し、
マンドレル基体部は、ダイス鋼のような安価な硬材で構
成すればよいので、マンドレル全体の部品コストを下げ
ることができる。
【0011】また、前記ピンの先端部からなる成形凸部
が損耗した場合には、マンドレル全体を廃棄しなくて
も、このピンの不良部分を除去して残りの部分をそのま
ま利用したり、あるいは不良になったピンのみを取り替
えることにより、マンドレルの再使用が可能となり、経
済的なものとなる。
【0012】さらに、上記ピンをマンドレル基体部と
は、別途に製作することができるので、マンドレル基体
部に関係なく、断面形状やサイズなどを任意に設定した
精細なピンを得ることがとができる。このため、中空材
の中空密度を上げたい要望に対して、加工精度を落とす
ことなく、その要望に対応することができる。
【0013】また、マンドレル基体部の分割体の各対向
面に、ピン保持用の溝条が形成されている場合には、マ
ンドレル基体部に対して剛性ピンを確実に位置決め保持
させることができる。
【0014】さらに、マンドレル基体部が、その厚み方
向で分割されている場合には、並列状に配列された複数
の剛性ピンを分割体に対して一体的に挟持させやすく、
雄型2への組み付けが迅速に行える。
【0015】さらにまた、複数に分割されたマンドレル
基体部と、マンドレル基体部の前後方向に沿って配設さ
れる細長の剛性ピンとを備え、前記ピンを、各先端部が
マンドレル基体部の先端面から前記成形凸部として突出
した状態で、前記マンドレル基体部の分割体で挟持して
なる場合には、押出ダイスによる中空材の精密加工が適
正に行えるマンドレルを安価にして提供することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】以下に説明する実施形態において、押出加
工の対象となる中空材は、図13に示されるようなエア
コンディショナー用熱交換器に用いられるアルミニウム
製の多孔偏平チューブ材1である。そして、このチュー
ブ材1を押出加工する実施形態の押出ダイスは、このチ
ューブ材1を複数本同時押出する、いわゆる複数本同時
押出タイプを例にしてある。
【0018】なお、この発明の押出ダイスにて押出加工
する中空材1は、上記のような熱交換器用チューブ1に
限定されるものではなく、その他各種形状、用途の中空
材であってよい。また、中空材の材質もアルミニウムに
限らず、その他押出に適した各種の金属であってよい。
また、ダイスのタイプも複数本同時押出タイプに限定さ
れるものではなく、1本押出タイプであってよい。
【0019】図1ないし図3は、この発明の一実施形態
にかかる中空材の押出ダイスを示すものである。
【0020】図1ないし図3において、2,2は雄型、
3,3は雌型、4はホールド用金型部材、5は流れ制御
用金型部材、6はバッカーである。
【0021】雄型2は、チューブ材1の中空部(図1
3)1a・・・を成形するもので、円環状のベース部7
と、ブリッジ部8と、成形凸部9を有するマンドレル2
2とを備えている。
【0022】環状ベース部7は、超硬合金、セラミック
ス等の超硬材を用いて製作されたものである。その軸孔
10内には、この環状ベース部7の押出方向後端面に近
接した位置において、押出方向前方に面する環状の段1
1が設けられ、この段11よりも押出方向前方側が相対
的に径大な雌型嵌合孔部12として構成されている。
【0023】なお、この雌型嵌合孔部12には、雌型3
を周方向において位置決めするための軸線方向に指向し
たキー溝13,13が設けられている。
【0024】また、この環状ベース部7の押出方向後端
面外周縁部には、押出方向後方に面して環状の段15が
設けられており、さらに、環状ベース部7には、周方向
に4つのノックピン通し孔16・・・が貫通形成されて
いる。
【0025】雄型2におけるブリッジ部8は、軸芯上に
マンドレル22を保持するもので、同じく超硬合金、セ
ラミックス等の超硬材により製作され、環状ベース部7
に一体形成されている。このブリッジ部8は、環状ベー
ス部7の押出方向後端面から後方に突出する態様におい
て、環状ベース部7の軸孔10を横切るように跨設さ
れ、ブリッジ部8の中間部の押出方向前縁部が、環状ベ
ース部7における軸孔10内の環状段11の位置よりも
押出方向後方に設定されている。
【0026】このブリッジ部8には、マンドレル22を
保持するため、前後方向へ貫通した横長スリット状のマ
ンドレル保持孔18が形成されており、さらに、このマ
ンドレル保持孔18の後端開口側の幅方向両側内面に
は、幅方向外方へ後退した係合段部19,19がそれぞ
れ形成されている。これら係合段部19,19は、マン
ドレル22がマンドレル保持孔18に圧入された状態
で、該マンドレル22の後端部の幅方向両側に一体に形
成されている抜け止め用の係合凸部20,20に係脱可
能に係合するようになっている。
【0027】なお、前記ブリッジ部8は、押出材料の流
れをスムーズにさせるために、その中間部の前縁側が、
先細りテーパー状に形成されている。
【0028】前記マンドレル22は、方形板状のマンド
レル基体部23と、マンドレル基体部に保持される横断
面円形の複数の剛性ピン9・・・とからなる。
【0029】マンドレル基体部23は、図3ないし図5
に示すように、厚み方向で2分割された構成であり、上
下の分割体23A,23Bは、例えばダイス鋼を使用し
て全体として方形板状に形成されている。分割体23
A,23Bの各対向面には、それぞれ図6に示すよう
に、前端から後端に渡って延びる複数のピン保持用の溝
条24A・・・,24B・・・が幅方向で所定の設定間
隔をおいて形成されている。この実施形態における溝条
24A,24Bは、上記両分割体23A,23Bを合体
した状態では、横断面形状が円形となるように、それぞ
れの横断面形状が、例えば半円形状になっている。
【0030】前記ピン9は、超硬合金、セラミックス等
の超硬材を構成材として、例えば横断面円形(丸形)で
細長に形成されている。この丸形のピン9は、各先端部
9aがマンドレル基体部23の先端面23aから前方へ
所定長さだけ突出する状態で前記溝条24A,24Bに
嵌合されて、上下の分割体23A,23B間に挟持され
ており、突出した各先端部9aが成形凸部として構成さ
れている。
【0031】前記分割体23A,23Bの各対向面にそ
れぞれ溝条24A,24Bを形成したことにより、複数
のピン9をマンドレル基体部23に対して整然と位置決
めして確実に保持させることができる。溝条24A,2
4Bは、分割体23A,23Bの前後方向の全長に渡る
ものでなくても、ピン9を保持できる長さに形成してあ
ればよい。
【0032】このような上下の分割体24A,24B間
に複数のピン9を挟持させてなるマンドレル基体部23
を、前記マンドレル保持孔18内に押出方向後方から圧
入ないしは密に嵌入することにより、マンドレル基体部
23が前記ピン9を保持した状態でブリッジ部8に固定
されるとともに、ピン9の各先端部9aが環状ベース部
7の軸孔10内の環状段11から押出方向の前方に突出
状態の設定される。
【0033】雌型3は、チューブ材1の外周部を成形す
るもので、超硬合金、セラミックス等の超硬材を構成材
として、リング状に成形されている。この雌型3の軸芯
部には、該雌型3の後端面に隣接して成形孔ベアリング
部(成形孔ともいう)26を有すると共に、該成形孔ベ
アリング部26に連通してレリーフ孔部27が連設され
ている。
【0034】そして、この雌型3は、その軸長が、雄型
2の環状ベース部7の雌型嵌合孔部12の軸長に一致す
るするように設定されると共に、その直径も該雌型嵌合
孔部12の直径に一致するように設定され、これによっ
て、その全体が同雌型嵌合孔部12内に緊密状態に嵌合
収容されるように設定されている。そして、この雌型3
は、その嵌合状態において焼嵌め処理することにより、
雄型環状ベース部7と一体化されている。
【0035】この嵌合収容状態において、雌型3の成形
孔ベアリング部26側の端部は、同嵌合孔部12内方の
環状段11に当接位置決めされ、これによって、図10
に示すように、成形孔ベアリング部26の内部にピン9
の先端部(成形凸部)9aが配置され、両者間に形成さ
れる成形隙間28が雄型環状ベース部7の後端面近傍位
置に設定されている。
【0036】なお、この成形隙間28の押出方向後方側
には材料溶着室29が確保され、雄型2のブリッジ部8
により分配された材料がこの材料溶着室29で圧着さ
れ、そしてこの圧着された材料が成形隙間28を通過す
るように設定されている。
【0037】また、この雌型3の外周部には、図10に
も示すように、軸線方向に指向したキー突起30,30
が設けられ、これが雄型2の雌型嵌合孔部12内のキー
溝13、13に嵌合されて、回転方向において所定の向
きを保持して雄型2に組み合わされるようになってい
る。
【0038】ホールド用金型部材4は、2つの雄型2,
2を保持するもので、ダイス鋼等の鋼材にて大型円盤状
に製作され、図8に示すように、対応する2つの円形ホ
ールド孔32,32が隣り合って貫通状態に設けられて
いる。そして、各ホールド孔32の軸線方向中間部に
は、前方に面した環状の段33が形成され、雄型2を押
出方向前側からこのホールド孔32に挿入していき、そ
の過程で、このホールド孔32の環状段33に雄型2の
環状段15が当接されて、雄型2がホールド孔32内に
位置決め状態に嵌合保持される。環状段15,33同士
の当接により、そこにシールが形成され、押出中の材料
洩れが防止される。
【0039】このホールド状態において、雄型ベース部
7の前端面は、ホールド用金型部材4の押出方向前端面
に略面一になるように設定されている一方で、同雄型2
のブリッジ部8は、ホールド用金型部材4から押出方向
後方に突出された状態となる。
【0040】なお、このホールド用金型部材4の周縁部
には、流れ制御用金型部材5を芯合わせ状態に嵌合させ
る環状の凸段部34が形成されている。
【0041】流れ制御用金型部材5は、ダイス鋼等の鋼
材によって製作された大型円盤状の金型部材で、コンテ
ナなどから各成形隙間28,28に向かう押出材料の流
れを調整する。そして、その孔が図7に示すように、ブ
リッジ36にて4つの相独立した材料導通孔37・・・
に分配され、雄型2,2のブリッジ部8,8の背後に流
れ制御用金型部材5のブリッジ36が対応配置されるよ
うにされている。
【0042】この流れ制御用金型部材5の前端面には、
各雄型2,2に対応して、収容凹部38,38が設けら
れ、流れ制御用金型部材5をホールド用金型部材4の後
部に組合わせた状態で、各収容凹部38,38内に雄型
2のブリッジ部8が所定の隙間をおいて流れ制御用金型
部材5と非接触状態を保持して収容されるように構成さ
れている。
【0043】なお、流れ制御用金型部材5の前端面周縁
部には、その全周にわたって嵌合凹段部39が設けら
れ、ホールド用金型部材4の凸段部34に嵌合されて、
両金型部材4,5同士が芯合わせ状態に組み合わされて
いる。
【0044】バッカー6は、ダイス鋼等の鋼材にて製作
されたもので、雌型3,3の外周サイズよりも小さなレ
リーフ孔40が成形隙間28と同心状態となるように設
けられており、ホールド用金型部材4の押出方向前側に
組み付けられた状態で、押出中、押出材の前方移行を許
容しながら、雄型2と雌型3とを前方側から支えるよう
に機能する。
【0045】上記レリーフ孔40,40の周囲には、図
9にも示すように、雄型2,2のノックピン孔16・・
・と同芯状態にノックピン孔41・・・が形成され、雄
型2がノックピン43によりバッカー6に位置決め状態
に連接されている。
【0046】上記構成の押出ダイスでは、雌型3が雄型
2の環状ベース部7の雌型嵌合孔部12内に嵌合収容さ
れる状態で雄型2に組み合わされる。成形開始に伴っ
て、コンテナなどから供給された押出材料は、流れ制御
用金型部材5で制御された後、この流れ制御用金型部材
5のブリッジ36にて4つの相独立した材料導通孔37
・・・に分配されてから雄型2,2のブリッジ部8,8
に至る。
【0047】ブリッジ部8により分配された材料は、前
記材料溶着室29で圧着された後、前記マンドレル22
のピン9の先端部9aと雌型3の成形孔ベアリング部2
6との間における成形隙間28を通過し、これにより、
所定数の中空部1aを有するの中空材1が成形される。
【0048】ここで、前記マンドレル22におけるマン
ドレル基体部23を複数に分割構成し、先端側9aが成
形凸部となる剛性ピン9を上記マンドレル基体部23の
分割体23A,23Bで挟持したことにより、高価な超
硬材を使用するのは、ピン9のみで済む。つまり、マン
ドレル基体部23は、超硬材を使用することなく、比較
的安価なダイス鋼などで製作すればよいので、マンドレ
ル22としてのコストダウンを図ることができる。
【0049】また、前記ピン9とマンドレル基体部23
とが別体構成のために、成形凸部としてのピン9の先端
部9aが変形したり、折損したとしても、このピン9の
不良部分を除去したり、不良ピン9のみを取り替えるこ
とにより、マンドレル22の再使用が可能となり、ダイ
ス維持のための経費の節約につながる。
【0050】さらに、上記ピンをマンドレル基体部23
とは、別途に製作することができるので、ピン9の断面
形状やサイズなどを任意に設定して簡単に製作すること
できる。このため、例えば図13に示すように、複数の
中空部(径φが0.5mm程度)1aの隣接するものと
の間の距離dを短縮して、中空材1の中空密度を高めた
い要請に対して、これに合った細い所定サイズのピン9
を組み込むことにより寸法精度を落とすことなく、所望
の中空材1を容易に得ることができる。
【0051】なお、前記ピン9・・・が挟持される分割
体23A,23Bに形成された溝条24A,24Bの横
断面形状が上記のように半円形であると、ピン9を分割
体23A上で転動操作しながら迅速に嵌入できる。勿
論、上記溝条24A,24Bの横断面形状は、ピン9の
横断面形状に合わせて任意に選択可能である。例えば図
11に示すように、横断面形状が矩形のもの、あるい
は、図12に示すような多角形状であってもよく、これ
らの場合は、分割体23A,23Bに保持されたピン9
に対して回り止め作用が働き、ピン保持状態が一層堅固
なものとなる。さらに、横断面形状が星形なども採用可
能である。
【0052】ところで、上記マンドレル基体部23の分
割方向は、任意に選択可能であるが、この実施形態のよ
うに、マンドレル基体部23が、その厚み方向で分割さ
れている場合には、並列状に配列された複数の剛性ピン
9・・・を、分割体24A,24Bに対して一体的、か
つ安定してに挟持させやすいといった利点がある。
【0053】なお、この実施形態では、複数の剛性ピン
9・・・を分割体23A,23Bに挟持させた状態で、
マンドレル基体部23をマンドレル保持孔18に圧入状
態に差し込むことにより、マンドレル基体部23にピン
9が略固定状態になる例で説明したが、複数の剛性ピン
9・・・を分割体23A,23Bに挟持させた状態で、
両分割体23A,23Bを結合・固定してから、マンド
レル保持孔18に差し込んでもよい。
【0054】また、この実施形態では、中空材1の中空
部1aが一列状(複数の剛性ピン9・・・が一列状)の
もの、いわゆる単層構造のもので説明したが、中空部1
aが複数列状(複数層構造)の中空材1を成形する場合
には、前記マンドレル基体部23の分割数を増数するこ
とにより、容易に対応することができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明は、マンドレル
におけるマンドレル基体部を複数に分割構成し、先端側
が成形凸部となる剛性ピンを上記マンドレル基体部の分
割体で挟持したことにより、ピンを除いた部分の構成材
として、比較的安価なダイス鋼などを使用できることに
なり、部品のコストダウンに貢献でき、さらに、前記ピ
ンの先端部が折れたり、欠損した場合には、マンドレル
全体を廃棄しなくても、このピンの不良部分を除去して
再利用したり、不良ピンのみを取り替えることにより、
マンドレルの再使用が可能となり、経費の節減に役立つ
ことになる。
【0056】また、上記ピンをマンドレル基体部とは、
別途に製作することができるので、サイズなどを任意に
設定したピンを精細に成形可能となる。このため、中空
材の中空部密度を高めたい要請にも、ピンの使用によっ
て、高い成形精度でこれに的確に対応することができ
る。
【0057】さらに、マンドレル基体部の分割体の各対
向面に、ピン保持用の溝条が形成されている場合には、
マンドレル基体部に対して剛性ピンを確実に位置決め保
持させることができる。
【0058】さらにまた、マンドレル基体部が、その厚
み方向で分割されている場合には、並列状に配列された
複数の剛性ピンを分割体に対して容易に挟持させること
ができる。
【0059】また、複数に分割されたマンドレル基体部
と、マンドレル基体部の前後方向に沿って配設される細
長の剛性ピンとを備え、前記ピンを、各先端部がマンド
レル基体部の先端面から前記成形凸部として突出した状
態で、前記マンドレル基体部の分割体で挟持されている
場合には、押出ダイスによる中空材の精密加工が適正に
行えるマンドレルを安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態にかかる中空材の押出ダイ
スを示す全体断面図である。
【図2】同じく押出ダイスにおける雌雄両型の結合状態
を示す拡大断面図である。
【図3】図1および図2のI−I線に沿った断面図であ
る。
【図4】雌雄両型を分離状態にして押出方向後方側から
見た斜視図である。
【図5】雌雄両型を分離状態にして押出方向前方側から
見た斜視図である。
【図6】マンドレルを示す分解斜視図である。
【図7】図1のII−II線矢視図である。
【図8】図1のIII−III線矢視図である。
【図9】図1のIV−IV線矢視図である。
【図10】雌型とマンドレルのピンとの位置関係を示す
正面図である。
【図11】ピン保持用の変形例を示すマンドレル基体部
の断面図である。
【図12】ピン保持用の他の変形例を示すマンドレル基
体部の断面図である。
【図13】押出成形の対象となる中空材の一例を示す縦
断面図である。
【図14】従来の中空材の押出ダイスを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・中空材 1a・・・・・・・・中空部 2・・・・・・・・・雄型 3・・・・・・・・・雌型 7・・・・・・・・・環状ベース部 8・・・・・・・・・ブリッジ部 9・・・・・・・・・ピン 9a・・・・・・・・成形凸部(ピンの先端部) 18・・・・・・・・マンドレル保持孔 22・・・・・・・・マンドレル 23・・・・・・・・マンドレル基体部 23a・・・・・・・マンドレル基体部の先端面 23A,23B・・・分割体 24A,24B・・・溝条

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空材の中空部を成形する雄型と、雄型
    の環状ベース部内に嵌合されて、中空材の外周部を成形
    する雌型とが備えられ、 前記環状ベース部のブリッジ部中央に前後方向へ貫通し
    て形成されたマンドレル保持孔に、成形凸部を有するマ
    ンドレルが差し込み保持されてなる中空材の押出ダイス
    において、 前記マンドレルは、複数に分割されたマンドレル基体部
    と、マンドレル基体部の前後方向に沿って配設される複
    数の剛性ピンとで構成され、 前記ピンは、各先端部がマンドレル基体部の先端面から
    前記成形凸部として突出した状態で、前記マンドレル基
    体部の分割体で挟持されていることを特徴とする中空材
    の押出ダイス。
  2. 【請求項2】 マンドレル基体部の分割体の各対向面に
    は、ピン保持用の溝条が形成されてなる請求項1に記載
    の中空材の押出ダイス。
  3. 【請求項3】 マンドレル基体部は、その厚み方向で分
    割されてなる請求項1に記載の中空材の押出ダイス。
  4. 【請求項4】 複数に分割されたマンドレル基体部と、
    マンドレル基体部の前後方向に沿って配設される細長の
    剛性ピンとを備え、 前記ピンは、各先端部がマンドレル基体部の先端面から
    前記成形凸部として突出した状態で、前記マンドレル基
    体部の分割体で挟持されていることを特徴とする中空材
    の押出ダイス用マンドレル。
JP37317399A 1999-12-28 1999-12-28 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル Pending JP2001191109A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37317399A JP2001191109A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37317399A JP2001191109A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001191109A true JP2001191109A (ja) 2001-07-17

Family

ID=18501708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37317399A Pending JP2001191109A (ja) 1999-12-28 1999-12-28 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001191109A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012011412A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Mitsubishi Alum Co Ltd 押出加工用ダイス、押出加工用ダイス装置及び押出部品の製造方法
JP2012050999A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Mitsubishi Alum Co Ltd 押出加工用ダイス装置およびそれを用いた押出材の製造方法
CN104001747A (zh) * 2014-05-22 2014-08-27 华南理工大学 一种超声波粗糙表面的微沟槽群挤出成型装置
US8821147B2 (en) 2010-06-30 2014-09-02 Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. Extrusion die device

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012011412A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Mitsubishi Alum Co Ltd 押出加工用ダイス、押出加工用ダイス装置及び押出部品の製造方法
US8821147B2 (en) 2010-06-30 2014-09-02 Mitsubishi Aluminum Co., Ltd. Extrusion die device
JP2012050999A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Mitsubishi Alum Co Ltd 押出加工用ダイス装置およびそれを用いた押出材の製造方法
CN104001747A (zh) * 2014-05-22 2014-08-27 华南理工大学 一种超声波粗糙表面的微沟槽群挤出成型装置
CN104001747B (zh) * 2014-05-22 2016-01-20 华南理工大学 一种超声波粗糙表面的微沟槽群挤出成型装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2743327C (en) System for changing sipe blades for molding or retreading tires
JP5265148B2 (ja) タイヤ用モールドの製造方法
EP2399730B1 (en) Mold for a tire, method for manufacturing a mold and method for manufacturing a tire using the mold
JPH06315717A (ja) 押出加工用ダイスおよび押出加工用ダイス装置
JP2015066698A (ja) タイヤ用モールド
US8323013B2 (en) System for changing sipe blades for molding or retreading tires
JP2001191109A (ja) 中空材の押出ダイスならびに押出ダイス用マンドレル
JP2004306124A (ja) 金属製中空材の押出ダイスと押出ダイス用マンドレル
JP3763799B2 (ja) ポートホールダイス
JPH067837A (ja) 金属製押出材の押出用ダイス
JPH07124633A (ja) 中空材の押出用ダイス
JP2564069B2 (ja) 中空材押出成形用の組合わせダイス
JP2003170218A (ja) 多孔チューブ材の押出用ダイス
JP3742019B2 (ja) 中空材の押出用ダイス
KR100366530B1 (ko) 중공재의 압출다이스
JPH07124634A (ja) 押出加工用ダイス
US6776019B2 (en) Extrusion die for hollow member, mandrel for said extrusion die and male die for said extrusion die
JP2564088B2 (ja) 中空材複数本同時押出用の押出工具
JP3763790B2 (ja) 多孔チューブ材の押出用ダイス
JP2564076B2 (ja) 押出用ダイス
JP2003200211A (ja) チューブ材の押出用ダイス
JP2003191009A (ja) 多孔チューブ材の押出用ダイス
JPH0788543A (ja) 中空材の押出用ダイス
JPH0760341A (ja) 中空材の押出ダイス
JP2003205310A (ja) 中空材の押出ダイス

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040601