JP3740962B2 - 変性ポリビニルアセタール系樹脂 - Google Patents

変性ポリビニルアセタール系樹脂 Download PDF

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、変性ポリビニルアセタール系樹脂、及びこれを添加してなる硬化性樹脂の改質剤に関する。
本発明の変性ポリビニルアセタール系樹脂は誘電特性に優れ、また各種溶剤や熱硬化性樹脂との相溶性、接着性にも優れているので、電気絶縁材料として有用である。
本発明の硬化性樹脂改質剤は、特定の変性ポリビニルアセタール系樹脂からなり、これを硬化性樹脂に添加することにより、接着性に優れ、電気絶縁材料等の使用に好適な硬化性樹脂組成物を提供することができる。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロニクス産業分野における半導体、IC、ハイブリッドIC、配線回路基板、表示素子、表示部品等に使用されるオーバーコート材料或いは層間絶縁材料等の絶縁材料としては、パッシベーション膜、ソルダーレジスト、メッキ用レジスト、層間絶縁材料、防湿保護膜等種々のものが知られている。これらの絶縁材料も、近年の電子部品の小型化、軽量化、高密度化や高速化に伴い、より高性能化、高信頼性が望まれて来ている。
絶縁材料の誘電損失を少しでも小さくするためには、誘電率及び誘電正接の小さい材料が必要となる。
このような材料としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、或いはフッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記熱硬化性樹脂については、通常、誘電率が4.0以上、誘電正接が0.01以上と高いため、高速化や高信頼化が困難であった。
一方、前記熱可塑性樹脂については、作業性、接着性が悪く、信頼性に欠ける等の問題があった。
本発明は、誘電特性に優れ、熱硬化性樹脂との相溶性、接着性に優れた変性ポリビニルアセタール系樹脂を提供すること、さらに硬化性樹脂との相溶性に優れ、かつ硬化性樹脂に添加することにより、誘電特性、膜形成性、及び屈曲性を向上させるような硬化性樹脂改質剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる事情に鑑み鋭意検討した結果、特定の構造を有する変性ポリビニルアセタール系樹脂が誘電特性に優れ、また各種溶剤や熱硬化性樹脂との相溶性、接着性にも優れていること、さらにこのような変性ポリビニルアセタール系樹脂を硬化性樹脂に添加すると、該硬化性樹脂の誘電特性や膜形成性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)で示される繰り返し単位から主としてなる変性ポリビニルアセタール系樹脂
【0006】
【化2】
Figure 0003740962
【0007】
(式中、R1 は、それぞれ、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を有する置換基を有していてもよいアルケニル基を表し、R2 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3 は置換基を有してもよい炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。また、a、b、c、d及びeは式中の各構造単位の割合(モル%)を表し、0<a≦85、0≦b≦80、0≦c≦50、0≦d≦30且つ0<e≦50である)、にある。
本発明の好ましい態様により、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂を含んでなる硬化性樹脂改質剤が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
(変性ポリビニルアセタール系樹脂)
本発明の特徴は、式(I)で示される繰り返し単位から主としてなる変性ポリビニルアセタール系樹脂にある。
【0009】
【化3】
Figure 0003740962
【0010】
(式中、R1 は、それぞれ、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を有する置換基を有してもよいアルケニル基を表し、R2 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3 は置換基を有してもよい炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。また、a、b、c、d及びeは式中の各構造単位の割合(モル%)を表し、0<a≦85、0≦b≦80、0≦c≦50、0≦d≦30且つ0<e≦50である)
【0011】
式(I)において、R1 が置換基を有してもよいアリール基である場合、その炭素数は6〜12が好ましく、その具体例としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、アミノフェニル基、クロロフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
1が置換基を有してもよいアリール基である場合、特にTgの向上が見られ、耐熱性向上に効果がある。
【0012】
1 が置換基を有してもよいアラルキル基である場合、その炭素数は7〜12が好ましく、その具体例としては、例えばベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が挙げられる。
1が置換基を有してもよいアラルキル基である場合、特に誘電正接の低減化に効果がある。
そして、R1 が置換基を有してもよいアリール基を有する置換基を有してもよいアルケニル基である場合、その炭素数は8〜12が好ましく、その具体例としては、例えばフェニルビニル基、フェニルプロペニル基等が挙げられる。
1としては、好ましくは、置換基を有してもよいアリール基、及び置換基を有してもよいアラルキル基が用いられる。
【0013】
なお、これらのアリール基、アラルキル基、アルケニル基に置換し得る置換基の具体例としては、上記例を含めて、例えばメチル基、エチル基のようなアルキル基、メトキシ基のようなアルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ヒドロキシ基、クロルのようなハロゲン原子等が挙げられる。
2 が炭素数1〜10、好ましくは1〜8のアルキル基である場合、その具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
2としては、好ましくはメチル基、プロピル基が用いられる。
【0014】
またR3 は置換基を有してもよい炭素数1〜20、好ましくは1〜12の二価の炭化水素基であり、その具体例としては、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、ブチレン基、シクロヘキシレン基、メチルシクロヘキシレン基、カルボキシシクロヘキシレン基、ノルボルニレン基、ビニレン基、シクロヘキセニレン基、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
【0015】
また、構造単位の割合(モル%)は、aについては0<a≦85、好ましくは10≦a≦80、bについては0≦b≦80、好ましくは0≦b≦70、cについては0≦c≦50、好ましくは0≦c≦45、dについては0≦d≦30、好ましくは0≦d≦15、eについては0<e≦50、好ましくは1≦e≦50、である。
aが小さいと誘電率が増加し、またTgが低下し、改良効果が得られにくい。cが大きいと親水性が増加し、吸湿による性能低下が起こり、また誘電率が増加するため、改良効果が得られにくい。
dが大きいと、アセタール化反応の際にアセタールが入りにくくなり、十分な性能が得られない。eが小さすぎると接着性が低下し、改良効果が得られにくい。eが大きすぎると、親水性が増加し、吸湿による性能低下が起こり、また誘電率が増加するため、改良効果が得られにくい。
【0016】
なお、本明細書における式(I)の構造式については、単に樹脂の各構造要素の量比を表すための式であり、その並び方(例えばブロック構造等)を特定するものではない。また式(I)で表される変性ポリビニルアセタール系樹脂中に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の構成要素が含まれていてもよい。
式(I)で表される変性ポリビニルアセタール系樹脂は、1.0gを200mlのDMFに溶解し、三菱化学自動滴定装置GT−05型を用いて、0.5mol/l エタノール性水酸化カリウム溶液で滴定して酸価を求めると、通常0.5〜150mgKOH/gである。
【0017】
本発明の変性ポリビニルアセタール系樹脂は電気絶縁材料に適したものであり、異方性導電膜、層間絶縁膜、或いは、ルーター等のように高速度通信用機器の電子部材として有用である。一方、接着性と膜形成性等の特性を生かした他の分野、接着剤、塗料、ライニング、遷移強化複合材料、土木建築材料等への適用も可能である。
また、相溶性が高いのでエポキシ樹脂やアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の硬化性樹脂や可塑性樹脂と併用して使うことも可能である。
性能を低下させない範囲でこれに無機、有機の繊維や有機、無機のフィラーを加えても差し支えない。
【0018】
(変性ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法)
本発明の変性ポリビニルアセタール系樹脂の製造方法については、特に限定はされないが、例えばポリビニルアルコールをアセタール化し、次いで得られたアセタール化物を酸無水物と反応させて、アセタール化物中に残存している水酸基の一部を酸無水物によりエステル化して変性する方法が好ましい。
【0019】
なお、アセタール化物が市販されているものは、これを原料として用いて酸無水物により変性することができる。
ポリビニルアルコールのアルデヒドによるアセタール化については、例えば特開平5−140217号公報に記載の方法に準拠して行うことができるが、その概要は次の通りである。
【0020】
ポリビニルアルコールのアセタール化反応は、ポリビニルアルコールと式(II)及び/又は式(III)のアルデヒドとを酸触媒を用いて、通常は溶媒中で反応させることにより行われる。
なお、この場合、反応により生成する水を溶媒と共沸させて系外に留去させるのが好ましい。
【0021】
原料のポリビニルアルコールについては、特に限定はされないが、重合度30〜3000のものが好ましく、市販品として、例えば日本合成化学社製ゴーセノールNL05等を用いることができる。
原料のアルデヒドとしては、式(II)及び式(III)のもの
【0022】
【化4】
1 −CHO (II)
2 −CHO (III)
【0023】
(式(II)又は(III)において、R1 及びR2 は式(I)と同義である)
【0024】
が用いられる。
式(II)のアルデヒドとしては、ベンズアルデヒド類、ナフトアルデヒド類、ケイ皮アルデヒド類、及びフェニル基又はナフチル基を有するアルキルアルデヒド類を挙げることができるが、これらのアルデヒド類において、ベンゼン環及びナフタレン環は置換基としてアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子を持つものも使用できる。
【0025】
これらのアルデヒド類の具体例としては、ベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、o−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、o−アニスアルデヒド、m−アニスアルデヒド、p−アニスアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、ケイ皮アルデヒド等を挙げることができる。これらの中ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピオンアルデヒド、o−トルアルデヒド、p−トルアルデヒドが好ましい。
【0026】
式(II)のアルデヒドは芳香族環を含有し、この芳香族環の導入により変性ポリビニルアセタール樹脂の誘電率及び誘電正接の低減化及びTgの向上を達成することが可能となる。また、この変性ポリビニルアセタール樹脂を他の樹脂と混合した場合、他の樹脂との溶解性が向上し、樹脂組成物の粘度特性、硬化物の耐衝撃性が向上するものと考えられる。
【0027】
また、式(III)のアルデヒドの具体例としては、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、カプロンアルデヒド、カプリルアルデヒド、カプリンアルデヒド等を挙げることができる。これらの中、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒドが好ましい。
【0028】
そして、変性ポリビニルアセタール樹脂において、a+bは30〜80モル%の範囲が適当である。
また構造単位アセタールのうちR1 は10モル%以上であるのが好ましい。これが小さくなると誘電率が増加し、改良効果が得られにくい。
【0029】
酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸等が用いられるが、これらの中、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸が好ましい。なお、触媒の使用量は、アルデヒド1モルに対して、通常、0.005〜0.2モルである。
【0030】
溶媒としては、水と共沸し、容易に液液分離するものであれば特に限定はされないが、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましく、特にトルエンが好ましい。
なお、溶媒の使用量は、原料のポリビニルアルコール100重量部に対して、通常、100〜2000重量部、好ましくは200〜1000重量部である。
【0031】
反応温度については、通常、20〜90℃、好ましくは40〜80℃である。反応時間については、通常2〜10時間である。
また反応は回分方式又は連続方式のいずれでもよい。
【0032】
反応終了後、反応液から目的とするポリビニルアセタール樹脂を回収するのは常法により行うことができる。例えば、反応終了後の反応液を必要により、中和・濾過した後、この反応液に目的のポリビニルアセタール樹脂に対するメタノールのような貧溶媒を加えて析出させてポリビニルアセタール樹脂を回収する。そして、必要により、析出した該樹脂をトルエンのような良溶媒に再溶解させた後、再び先の貧溶媒で析出させることを繰り返すことにより該樹脂を精製することができる。
【0033】
次いで、得られたアセタール化物を酸無水物により変性する。この反応は、アルコールの酸無水物によるエステル化方法に準拠して行うことができるが、本発明の場合、得られたポリビニルアセタールと式(IV)の酸無水物とを反応させることにより行われる。
【0034】
原料のポリビニルアセタール化物については、上記工程により得られたものを使用するが、市販品が入手できればそれを使用してもよい。また、もう一方の原料である酸無水物については、式(IV)のものが用いられる。
【0035】
【化5】
3 (CO)2 O (IV)
【0036】
(式中、R3 は式(I)と同義である)
【0037】
式(IV)の酸無水物の具体例としては、例えば無水フタル酸、ナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水トリメリット酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、4−メチル−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物等を挙げることができる。これらの中、無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が好ましい。この酸無水物の付加によって、他の樹脂への相溶性、接着性が向上すると考えられるので、式(I)においてeは1モル%以上がより好ましい。
【0038】
この反応は無触媒でもよいが、触媒を用いることにより、より穏和な条件で反応を行うことができる。かかる触媒としては、例えばピリジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−エチルピペリジンのような第三アミン類、酢酸ナトリウムのような塩基、硫酸、塩酸、ZnCl2 、HClO4 のような酸触媒が用いられる。これらの中、第三アミン類が好ましい。なお、触媒の使用量は、酸無水物1モルに対して、通常、0.001〜1モルである。
【0039】
かかる反応は、溶媒を用いずにバルクで行うこともできる。溶媒を用いる場合、溶媒としては、炭化水素系、ケトン系、エステル系、エーテル系、アミド系等が用いられ、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、MEK、MIBK、等が用いられる。なお、溶媒の使用量は、原料のポリビニルアセタール100重量部に対して、通常、100〜2000重量部、好ましくは200〜1000重量部である。
【0040】
反応温度は、通常、30〜200℃、好ましくは50〜180℃である。反応時間は、通常1〜15時間である。
また、反応は回分方式又は連続方式のいずれでもよい。
【0041】
反応終了後、反応液から目的とする変性ポリビニルアセタール樹脂を回収するのは常法により行うことができる。例えば、反応終了後の反応液を必要により、中和・濾過した後、この反応液に目的の変性ポリビニルアセタール樹脂に対するメタノールのような貧溶媒を加えて析出させて変性ポリビニルアセタール樹脂を回収する。そして、必要により、析出した該樹脂をアセトンのような良溶媒に再溶解させた後、再び先の貧溶媒で析出させることを繰り返すことにより該樹脂を精製することができる。
【0042】
(硬化性樹脂組成物改質剤)
本発明の硬化性樹脂改質剤は、上記式(I)で示される繰り返し単位から主としてなる変性ポリビニルアセタール系樹脂が配合されてなることを特徴とする。該改質剤には、その性能を阻害しない限りにおいて、他成分を含んでもよい。例えば、混合時間短縮を目的としてメチルエチルケトン等の溶媒を添加すること等が例示される。
該硬化性樹脂改質剤の使用量はその目的によって異なるが、変性ポリビニルアセタール系樹脂成分としての添加量が少ないと基材への膜形成能が下がり、これが多くなると粘度の上昇に伴い溶剤の揮散が十分でないため膜中に溶剤が残存しその後の熱履歴によっては膜が膨れたり剥がれる原因となる。よって、硬化性樹脂100重量部に対し、通常、0.1〜200重量部、好ましくは0.5〜180重量部の式(I)で表される変性ポリビニルアセタール系樹脂成分が添加される。
【0043】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、得られたポリビニルアセタール系樹脂の水酸基価についてはJIS K6728に準拠して測定した。変性ポリビニルアセタール系樹脂の酸価については、変性ポリビニルアセタール系樹脂1.0gをDMF200mlに溶解し、三菱化学自動滴定装置GT−05型を用いて、0.5mol/l エタノール性水酸化カリウム溶液で滴定を行った。
【0044】
(製造例1)ポリビニルアセタール系樹脂SAの製造
ポリビニルアセタール系樹脂SAの製造は以下の手順で行った。3Lのガラスフラスコに、ポリビニルアルコール(日本合成化学社製商品名ゴーセノールNL05)を100グラム、フェニルアセトアルデヒドの195グラム、ブチルアルデヒドを33グラム、トルエンを584グラム、更に35%塩酸を13.2グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて58℃まで1.5時間かけて昇温させて58℃で5時間保持した後、放冷し35℃になったところで18.26グラムの酢酸ナトリウムを溶かした535.6グラムのメタノール溶液をゆっくり加えて中和した。この時生成した白色の沈殿物を5Cの濾紙で濾過して除去した。
更に2380グラムのメタノールが入ったフラスコに内容物全量を加えて40℃、30分攪拌した。液を全て捨て沈殿にトルエンを756グラム加え溶解させた後メタノールを2380グラム加えて再度沈殿を精製する工程を二回行った。液を全て捨て沈殿を風乾後アルミバットに移して真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度50℃で12時間乾燥してポリビニルアセタール系樹脂SAを165グラム得た。
以下に、NMRのδ値を示す。
【0045】
1H−NMR(300MHz DMSO−d6 )
δ7.1〜7.4:(s,芳香族H)、δ5.0〜4.1:(m,水酸基H)、(下記式(1)で表される構造中のメチンH)、及び(下記式(2)で表される構造中のメチンH)、δ4.1〜3.6:(m,下記式(3)で表される構造中のメチンH)、δ3.0〜2.6:(s,下記式(4)で表される構造中のメチレンH)、δ2.2〜1.1:(m,下記式(4)で表されるメチレン以外のメチレンH)、δ1.0〜0.9:(s,メチルH)
樹脂の水酸基価は99mgKOH/gであった。
【0046】
【化6】
Figure 0003740962
【0047】
(実施例1)変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の製造
3000mlのガラスフラスコに、製造例1で得られたポリビニルアセタール系樹脂SAを100グラム、無水フタル酸を70.5グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを1000ミリリットル、4−ジメチルアミノピリジンを5.8グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて100℃まで30分かけて昇温させて100℃で4時間保持した後、これを放冷しNo.4の濾紙で濾過しメタノールが5500ミリリットル入ったビーカーに内容物全量をゆっくり加えて30分攪拌した。この時黄白色の沈殿物が生成した。液を全て捨てアセトンを300ミリリットル加えて沈殿を溶かした後、メタノールを2500ミリリットル加えて沈殿を析出させ再度液を捨てた。残った沈殿を風乾後アルミバットに移して真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で12時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を140グラム得た。
この樹脂の酸価は63mgKOH/gであった。
これにより式(I)においてR1=CH265、R2=C37、R3=−C64−、a=46,b=28,c=6,d=1,e=19のポリマーが得られた。
【0048】
(実施例2)変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2の製造
3000mlのガラスフラスコに、製造例1で得られたポリビニルアセタール系樹脂SAを100グラム、無水コハク酸を47.7グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを1000ミリリットル、4−ジメチルアミノピリジンを5.8グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて100℃まで30分かけて昇温させて100℃で4時間保持した後、これを放冷しメタノールを800グラム加え、水が15リットル入った容器に内容物全量をゆっくり加えて30分攪拌した。この時黄白色の沈殿物が生成した。液を全て捨てメタノール800グラムと水15リットルの混合溶媒を加えて沈殿を洗浄し再度液を捨てた。残った沈殿を風乾後アルミバットに移して真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で12時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2を104グラム得た。
この樹脂の酸価は55mgKOH/gであった。
これにより式(I)において、R1=CH265、R2=C37、R3=−CH2CH2−、a=46,b=28,c=10,d=1,e=15のポリマーが得られた。
【0049】
(比較例1)変性ポリビニルアセタール系樹脂PB1の製造
3000mlのガラスフラスコに、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製商品名エスレックB BL−S、以下、「ポリビニルアセタール系樹脂SB」と略称することがある。)を20グラム、無水フタル酸を14.1グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを200ミリリットル、4−ジメチルアミノピリジンを1.16グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて100℃まで30分かけて昇温させて100℃で4時間保持した後、これを放冷しメタノールが200グラム入ったビーカーに内容物全量をゆっくり加えて更に水を3リットル加えて30分攪拌した。この時黄白色の沈殿物が生成した。液を全て捨てメタノール200グラムと水2リットルの混合溶媒に加えて沈殿を洗浄し再度液を捨てた。残った沈殿を風乾後アルミバットに移して真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で12時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PB1を24.1グラム得た。
この樹脂の酸価は87mgKOH/gであった。
これにより式(I)において、R2=C37、R3=−C64−、a=0,b=60,c=16,d=3,e=21のポリマーが得られた。
【0050】
(比較例2)変性ポリビニルアセタール系樹脂PB2の製造
1000mlのガラスフラスコに、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製商品名エスレックB BL−S)を80グラム、無水コハク酸を7.1グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを200グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて60℃まで30分かけて昇温させて内容物を完全に溶解させ、30分かけて100℃まで昇温した。100℃で4時間保持した後、これを放冷し、水が1600グラム入ったビーカーに内容物全量をゆっくりと滴下した。
生成した粒状の沈殿物を濾別し、160グラムの水で洗浄した後、3Lのフラスコに移し、水1600グラムとメタノール160グラムを入れ45℃で1時間攪拌した。
沈殿物を濾別し、160グラムの水で洗浄後、ステンレスバットに移して熱風乾燥機で60℃42時間乾燥し、真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度70℃で119時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PB2を83グラム得た。
この樹脂の酸価は40mgKOH/gであった。
これにより式(I)において、R2=C37、R3=−CH2CH2−、a=0,b=60,c=29,d=3,e=8のポリマーが得られた。
【0051】
表1に、実施例1〜2、及び比較例1〜2で得られた変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1、PA2、PB1、PB2の組成を、製造例1で得られたポリビニルアセタール系樹脂SA、市販のポリビニルブチラールSBの組成と共に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003740962
【0053】
a,b,c,d,eは式(I)における各構造単位のモルパーセント
1=CH265、R2=C37、R3=−C64−(実施例1、比較例1)、−CH2CH2−(実施例2、比較例2)
【0054】
(製造例2)ポリビニルアセタール系樹脂SCの製造
ポリビニルアセタール系樹脂SCの製造は以下の手順で行った。3Lのガラスフラスコに、ポリビニルアルコール(日本合成化学社製商品名ゴーセノールNL05)を200グラム、ベンズアルデヒドを336グラム、ブチルアルデヒドを66グラム、トルエンを1163グラム、35%塩酸を10.56グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて75℃まで0.75時間かけて昇温させて75℃で2時間保持した後、35%塩酸を31.68グラム加え、さらに5時間保持した後、放冷し35℃になったところで酢酸ナトリウムを52.7グラム溶かした600グラムのメタノール溶液をゆっくり加えて中和した。この反応液を3500グラムのメタノール中に攪拌しながら投入し、析出物を1200グラムのトルエンに溶解した。この溶液の内、1120グラムを5Cの濾紙で濾過した。濾過した溶液を2100グラムのメタノール中に攪拌しながら投入し、得られた析出物438.4グラムを3Lセパラブルフラスコに移し、350グラムのトルエンを加え、60℃加温溶解し、1200グラムのメタノールを徐々に加えて析出させる行程を2回行った。液を捨て、沈殿を風乾後、真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で36時間乾燥してポリビニルアセタール樹脂SCを213.2グラム得た。
【0055】
以下に、NMRのδ値を示す。
1H−NMR(300MHz DMSO−d6 )
δ7.5〜7.2:(d,芳香族H)、δ5.9〜5.4:(d,式(5)で表される構造中のメチンH)、δ5.0〜3.6:(m,水酸基H)、(s,式(1)で表される構造中のメチンH)、及び(d,式(3)で表される構造中のメチンH)、δ2.2〜1.1:(m,メチレンH)、δ1.0〜0.8:(s,メチルH)
尚、樹脂の水酸基価は96mgKOH/gであった。
【0056】
(実施例3)変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1の製造
3000mlのガラスフラスコに、製造例4で得られたポリビニルアセタール系樹脂SCを200グラム、無水コハク酸を85.2グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを500グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて80℃で1.5時間かけて内容物を完全に溶解した後、4−ジメチルアミノピリジンを11.6グラム加え、100℃で4時間保持した後、これを放冷し、N,N−ジメチルホルムアミドを200グラム加え、水が8000ミリリットル入ったビーカーに内容物全量をゆっくりと滴下した。得られた固形物を濾別し、2100グラムのメタノールの入ったビーカーに入れ、10時間放置し、濾別する操作を2回行った。得られた固形物を250グラムのアセトンに溶解し、メタノールを1200グラム加えた。このとき褐色の沈殿物が得られた。液を捨て、250グラムのアセトンを加え、沈殿を溶かした後、再び400グラムのメタノールを加え沈殿物を得た。再び液を捨て、沈殿物を1100グラムの水に投入し、ミキサーにて粉砕した。粉砕した沈殿物を濾別し、真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で55時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1を209グラム得た。
この樹脂の酸価は67.8mgKOH/gであった。
これにより式(I)においてR1=C65、R2=C37、R3=−CH2CH2−、a=41,b=35,c=5,d=1,e=18のポリマーが得られた。
【0057】
(製造例3)ポリビニルアセタール系樹脂SDの製造
ポリビニルアセタール系樹脂SDの製造は以下の手順で行った。1Lのガラスフラスコに、ポリビニルアルコール(日本合成化学社製商品名ゴーセノールNL05)を40グラム、1−ナフトアルデヒドを99グラム、ブチルアルデヒドを13グラム、トルエンを234グラム、35%塩酸を8.5グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて75℃まで0.75時間かけて昇温させて75℃で5時間保持した後、放冷し40℃になったところでメタノールを250グラム加えた。このとき褐色の沈殿物が生成した。液を捨て、100グラムのトルエンを加え、攪拌しながら60℃に加温した。
酢酸ナトリウムを10.5グラム溶かした50グラムのメタノール溶液をゆっくり加えて中和した。この反応液に200グラムのメタノールを攪拌しながら加えた。得られた析出物を120グラムのトルエンに溶解し、300グラムのメタノールを加えて再沈する作業を3回行った。
液を捨て、沈殿を風乾後、真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で72時間乾燥してポリビニルアセタール樹脂SDを35グラム得た。
以下に、NMRのδ値を示す。
【0058】
1H−NMR(300MHz CDCl3 )
δ7.1〜8.3:(m,芳香族H)、δ5.9〜6.5:(m,式(5)で表される構造中のメチンH)、δ3.4〜5.3:(m,水酸基H)、(式(1)で表される構造中のメチンH)、及び(下記式(3)で表される構造中のメチンH)、δ1.0〜2.7:(m,メチレンH)、δ0.6〜1.0:(s,メチルH)
樹脂の水酸基価は155.6mgKOH/gであった。
【0059】
(実施例4)変性ポリビニルアセタール系樹脂PD1の製造
500mlのガラスフラスコに、製造例5で得られたポリビニルアセタール系樹脂SDを20グラム、無水コハク酸を8.5グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを50グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて80℃で1.5時間保持した後、100℃で4時間保持した後、これを放冷し、N,N−ジメチルホルムアミドを50グラム加え、水が1400ミリリットル入ったビーカーに内容物全量をゆっくりと滴下した。得られた固形物を濾別し、100グラムのメチルエチルケトンに溶解し、メタノールを200グラム加えた。このとき褐色の沈殿物が得られた。液を捨て、150グラムのメチルエチルケトン及び100グラムのトルエンを加え、沈殿を溶かした後、これを5Cの濾紙で濾過した。再び200グラムのメタノールを加え沈殿物を得た。沈殿物を真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で55時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PD1を14.5グラム得た。
この樹脂の酸価は70.1mgKOH/gであった。
これにより式(I)においてR1=C107、R2=C37、R3=−CH2CH2−、a=35,b=27,c=18,d=1,e=19のポリマーが得られた。
【0060】
(製造例4)ポリビニルアセタール系樹脂SEの製造
ポリビニルアセタール系樹脂SEの製造は以下の手順で行った。1Lのガラスフラスコに、ポリビニルアルコール(日本合成化学社製商品名ゴーセノールNL05)を40グラム、フェニルプロピオンアルデヒドを85グラム、ブチルアルデヒドを13グラム、トルエンを234グラム、35%塩酸を8.45グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて75℃まで0.75時間かけて昇温させて75℃で5時間保持した後、放冷し35℃になったところで酢酸ナトリウムを10.6グラム溶かした150グラムのメタノール溶液をゆっくり加えて中和した。この反応液を5Cの濾紙で濾過した。
濾過した溶液に800グラムのメタノールを攪拌しながら投入した。このとき淡黄色の沈殿が生成した。液を捨て、析出物を300グラムのトルエンに溶解し、800グラムのメタノールを加えて再析出させる操作を3回行った。
液を捨て、沈殿を風乾後、真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で72時間乾燥してポリビニルアセタール系樹脂SEを31.9グラム得た。
【0061】
以下に、NMRのδ値を示す。
1H−NMR(300MHz DMSO−d6 )
δ7.0〜7.6:(d,芳香族H)、δ3.5〜5.0:(m,水酸基H)、(式(1)で表される構造中のメチンH)、(式(2)で表される構造中のメチンH)及び、(式(3)で表される構造中のメチンH)、δ1.2〜3.0:(m,式(4)で表される構造中のメチレンH)、(m,式(4)で表されるメチレン以外のメチレンH)、δ0.8〜1.1:(s,メチルH)
樹脂の水酸基価は72.8mgKOH/gであった。
【0062】
(実施例5)変性ポリビニルアセタール系樹脂PE1の製造
500mlのガラスフラスコに、製造例4で得られたポリビニルアセタール系樹脂SEを20グラム、無水コハク酸を8.5グラム、N,N−ジメチルホルムアミドを50グラム秤取り、内容物をゆっくり攪拌した。フラスコを油浴に付けて80℃で1.5時間かけて内容物を完全に溶解した後、4−ジメチルアミノピリジンを1.2グラム加え、100℃で4時間保持した後、これを放冷し、N,N−ジメチルホルムアミドを50グラム加え、200グラムのメタノールを加え沈殿物を得た。液を捨て、沈殿物を50グラムのトルエンに溶解し、200グラムのメタノールを加えて沈殿させる操作を3回行った。
沈殿物を真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度80℃で55時間乾燥して変性ポリビニルアセタール系樹脂PE1を21.1グラム得た。
この樹脂の酸価は42.3mgKOH/gであった。
これにより式(I)においてR1=C24Ph、R2=C37、R3=−CH2CH2−、a=59、b=19、c=8、d=1、e=13のポリマーが得られた。
【0063】
表2に、実施例3〜5で得られた変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1、PD1、PE1の組成を、製造例2〜4で得られたポリビニルアセタール系樹脂SC、SD、SEの組成と共に示す。
【0064】
【表2】
Figure 0003740962
a,b,c,d,eは式(I)における各構造単位のモルパーセント
1=C65(実施例3(PC1)、製造例2(SC))、C107(実施例4(PD1)、製造例3(SD))、C24Ph(実施例5(PE1)、製造例4(SE))、R2=C37、R3=−CH2CH2
【0065】
(実施例6)
上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を6.0gとり、メチルエチルケトン24.0gに溶解し、10MILアプリケーターを用いてポリエチレンシート上に塗布し、60℃1時間乾燥し、次いで真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度60℃で12時間乾燥した。ポリエチレンシートを剥がし、フィルム状の樹脂を得た。この樹脂の誘電率及び誘電正接については、インピーダンスアナライザー(HEWLETT PACKARD社製 HP4291A)を用いて、10MHzにおける値を測定した。
【0066】
(実施例7)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPA2を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0067】
(実施例8)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPC1を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0068】
(実施例9)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPD1を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0069】
(実施例10)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPE1を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0070】
(比較例3)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPB1を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0071】
(比較例4)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにポリビニルブチラール樹脂SB(積水化学社製商品名エスレックB BL−S)を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0072】
(比較例5)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPB2を用いた他は実施例6と同様に実験を行った。
【0073】
表3に実施例6〜10、比較例3〜5の結果を示す。
a=0に対応する樹脂PB1及びPB2、並びに、ポリビニルブチラールSBは誘電正接が実施例6〜10で用いたPA1,PA2,PC1,PD1,PE1に比べて大きいことが分かる。
【0074】
【表3】
Figure 0003740962
【0075】
(応用例1)
メチルエチルケトン9.0グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を1.2グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.036グラム、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を1.8グラムを溶かし、樹脂組成物CA1を得た。これを、ポリイミドフィルム(宇部興産社製ユーピレックスR)にギャップ10MILのアプリケーターで製膜し、風乾後熱風乾燥器内で180℃で2時間加熱して樹脂を硬化させ、得られた被膜にJIS K 5400に従い、幅1mmで10×10個の碁盤目カットを入れてセロテープ剥離試験を行い、残存する升目を数えることにより密着性の判定を行った。膜の外観は良好で、セロテープ剥離試験の結果、剥離は一つもなかった。
【0076】
(応用例2)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPA2を用いた他は応用例1と同様に実験を行い、樹脂組成物CA2を得、密着性の判定を行った。膜の外観は良好で、セロテープ剥離試験の結果、剥離は一つもなかった。
【0077】
(応用例3)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPC1を用いた他は応用例1と同様に実験を行い、樹脂組成物CC1を得、密着性の判定を行った。膜の外観は良好で、セロテープ剥離試験の結果、剥離は一つもなかった。
【0078】
(応用例4)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPD1を用いた他は応用例1と同様に実験を行い、樹脂組成物CD1を得、密着性の判定を行った。膜の外観は良好で、セロテープ剥離試験の結果、剥離は一つもなかった。
【0079】
(応用例5)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにPE1を用いた他は応用例1と同様に実験を行い、樹脂組成物CE1を得、密着性の判定を行った。膜の外観は良好で、セロテープ剥離試験の結果、剥離は一つもなかった。
【0080】
(比較例6)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにSAを用いた他は実施例11と同様に実験を行い、樹脂組成物CSAを得、密着性の判定を行った。
10×10の碁盤目セロテープ剥離試験で全数剥離した。
【0081】
(比較例7)
応用例1の変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1の代わりにSCを用いた他は応用例1と同様に実験を行い、樹脂組成物CSCを得、密着性の判定を行った。
10×10の碁盤目セロテープ剥離試験で全数剥離した。
【0082】
表4に応用例1〜5、比較例6、7の結果を示す。
カルボン酸官能基を有するCA1、CA2、CC1、CD1、及びCE1、はそれのないCSA、及びCSCと比べて接着性の良好な樹脂組成物を与えることが分かった。
【0083】
【表4】
Figure 0003740962
【0084】
(応用例6)
メチルエチルケトン40グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を16.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.48グラム、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を4.0グラムを溶かし、樹脂組成物CA1’を得た。
【0085】
(応用例7)
変性ポリビニルアセタール系樹脂にPA2を使った以外は応用例6と同様に行い、組成物CA2’を得た。
【0086】
(応用例8)
メチルエチルケトン32.5グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を19.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.57グラム、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を1.0グラム溶かし、樹脂組成物CA1”を得た。
【0087】
(応用例9)
メチルエチルケトン90グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を12.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.36グラム、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA1を18.0グラム溶かし、樹脂組成物CA1”’を得た。
【0088】
(比較例8)
メチルエチルケトン24グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を16.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.48グラムを溶かし、樹脂組成物CXを得た。
【0089】
(比較例9)
メチルエチルケトン40グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を16.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.48グラム、上記ポリビニルアセタール系樹脂SAを4.0グラム溶かし、樹脂組成物CSA’を得た。
組成物の組成を表5に示す。
【0090】
【表5】
Figure 0003740962
【0091】
エピコート828は油化シェルエポキシ社製エポキシ樹脂である。
2E4MZCNは1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールである。括弧内は配合量(g)。
【0092】
(応用例10〜13、比較例10、11)
以上応用例6〜9と比較例8、9における各組成物(溶液)をポリイミドフィルム(宇部興産社製ユーピレックスR)にギャップ10MILのアプリケーターで製膜し風乾後熱風乾燥器内で180℃で2時間加熱して樹脂を硬化させ各積層体を得た。これらの外観観察と、屈曲性試験を行った。屈曲性試験は上記の各積層体を3φのステンレス棒に裏側から押し当て硬化物の異常の有無を目視で評価した。結果を表6に示す。
表6より式(I)の変性ポリビニルアセタール系樹脂を用いなかった場合、及び式(I)の変性ポリビニルアセタール系樹脂の代わりにSAのポリビニルアセタール系樹脂を用いた場合には塗膜の外観が明らかに不良であることが分かった。
【0093】
【表6】
Figure 0003740962
【0094】
(応用例14〜17、比較例12、13)
以上応用例6〜9と比較例8,9における各組成物(溶液)をアルミフィルムにギャップ25MILのアプリケーターで製膜し風乾後熱風乾燥器内で180℃で2時間加熱して樹脂を硬化させ各積層体を得た。これらの外観観察と、碁盤目セロテープ剥離試験を行った。碁盤目セロテープ剥離試験は塗布面に幅1mmで縦10、横10の碁盤目をカッターで作り、その表面にセロテープを良く貼り付け一気に剥がし取って剥離の有無を目視で評価した。結果を表7に示す。
表7より、式(I)の変性ポリビニルアセタール系樹脂を用いなかった場合、及び式(I)の変性ポリビニルアセタール系樹脂の代わりにSAのポリビニルアセタール系樹脂を用いた場合には接着性が明らかに不良であることが分かった。
【0095】
【表7】
Figure 0003740962
【0096】
(実施例11)
上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1を6.0gとり、メチルエチルケトン24.0gに溶解し、10MILアプリケーターを用いてポリエチレンシート上に塗布し、60℃0.5時間乾燥し、放冷した後、膜の上に再び10MILアプリケーターを用いて塗布し、60℃1時間乾燥し、次いで真空乾燥器に移して真空度5Torr、温度60℃で12時間乾燥した。ポリエチレンシートを剥がし、フィルム状の樹脂を得た。
この樹脂を4mm幅に切り、TMA120(セイコーインスツルメンツ株式会社製)を用いて、荷重5グラムで2℃/minで昇温することにより、ガラス転移温度を測定した。
【0097】
(実施例12)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1の代わりにPA2を用いた他は実施例11と同様に実験を行った。
【0098】
(実施例13)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1の代わりにPD1を用いた他は実施例11と同様に実験を行った。
【0099】
(実施例14)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1の代わりにPE1を用いた他は実施例11と同様に実験を行った。
【0100】
(比較例14)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PC1の代わりにPB2を用いた他は実施例33と同様に実験を行った。
【0101】
表8に実施例11〜14、比較例14の結果を示す。
a>0に対応する樹脂PA2、PC1、PD1及びPE1は、a=0に対応する樹脂PB2に比して、ガラス転位温度が高いことが判る。
【0102】
【表8】
Figure 0003740962
【0103】
(応用例18)
メチルエチルケトン9.0グラムに、エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)を1.2グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールを0.036グラム、上記変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2を1.8グラム溶かして樹脂組成物CA2””を得、これを、テフロンシートにギャップ10MILのアプリケーターで製膜し、60℃0.5時間乾燥し、放冷した後、膜の上に再び10MILアプリケーターを用いて塗布し、60℃0.5時間乾燥し、熱風乾燥器内で180℃で2時間加熱して樹脂を硬化させた。
テフロンシートを剥がし、インピーダンスアナライザー(HEWLETT PACKARD社製 HP4291A)を用いて、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
【0104】
(応用例19)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2の代わりにPC1を用いた他は応用例18と同様に樹脂組成物CC1””を得、実験を行い、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
【0105】
(応用例20)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2の代わりにPD1を用いた他は応用例18と同様に樹脂組成物CD1””を得、実験を行い、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
【0106】
(応用例21)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2の代わりにPE1を用いた他は応用例18と同様に樹脂組成物CE1””を得、実験を行い、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
(比較例15)
変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2の代わりにPB2を用いた他は応用例18と同様に樹脂組成物CB2””を得、実験を行い、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
【0107】
(比較例16)
エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製エピコート828)16.0グラム、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール0.48グラムをメチルエチルケトン24グラムに溶かして樹脂組成物CX””を得、これを、テフロンシートにギャップ10MILのアプリケーターで製膜し、60℃0.5時間乾燥し、熱風乾燥器内で180℃で2時間加熱して樹脂を硬化させた。
テフロンシートを剥がし、インピーダンスアナライザー(HEWLETT PACKARD社製 HP4291A)を用いて、10MHzにおける誘電率と誘電正接を測定した。
【0108】
表9に応用例18〜21、比較例15,16の結果を示す。
a>0に対応する変性ポリビニルアセタール系樹脂PA2、PC1、PD1またはPE1を含む樹脂組成物の硬化物は、これを含まない樹脂組成物の硬化物及びa=0に対応する変性ポリビニルアセタール系樹脂PB2を含む樹脂組成物の硬化物に比して、誘電率、及び/または誘電正接が低いことが判る。
【0109】
【表9】
Figure 0003740962
【0110】
エピコート828は油化シェルエポキシ社製エポキシ樹脂である。
2E4MZCNは1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールである。括弧内は配合量(g)。

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で示される繰り返し単位から主としてなる変性ポリビニルアセタール系樹脂。
    Figure 0003740962
    (式中、R1 は、それぞれ、置換基を有してもよいアリール基、アラルキル基又はアリール基を有するアルケニル基を表し、R2 は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R3 は置換基を有してもよい炭素数1〜20の二価の炭化水素基を表す。また、a、b、c、d及びeは式中の各構造単位の割合(モル%)を表し、0<a≦85、0≦b≦80、0≦c≦50、0≦d≦30且つ0<e≦50である)
  2. a+bが30〜80モル%である請求項1に記載の変性ポリビニルアセタール系樹脂。
  3. 10≦a≦80である請求項1又は2に記載の変性ポリビニルアセタール系樹脂。
  4. 変性ポリビニルアセタール系樹脂が、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化し、次いでこのアセタール化物を更に酸無水物により変性して得られたものである請求項1ないし3のいずれかに記載の変性ポリビニルアセタール系樹脂。
  5. 原料のポリビニルアルコールの重合度が30〜3000である請求項4に記載の変性ポリビニルアセタール系樹脂。
  6. 請求項1に記載の変性ポリビニルアセタール系樹脂を添加してなることを特徴とする硬化性樹脂の改質剤。
  7. 硬化性樹脂が、異方性導電膜用硬化性樹脂である請求項6に記載の改質剤。
  8. 硬化性樹脂が、層間絶縁膜用硬化性樹脂である請求項6に記載の改質剤。
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