JP3739011B2 - グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体 - Google Patents
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Description
この発明は、抗菌作用とりわけヘリコバクターピロリに対し強い抗菌作用を有する新規化合物、製薬学上許容され得るその酸付加塩、当該化合物を有効成分とするヘリコバクターピロリ抗菌剤、当該化合物と医薬上許容される担体とからなる抗ヘリコバクターピロリ医薬組成物、更に当該化合物の有効量を患者に投与することからなるヘリコバクターピロリ感染者を治療する方法、及びヘリコバクターピロリの治療薬を製造するための当該化合物の使用に関するものである。
背景技術
ヘリコバクターピロリは、1983年オーストラリアのウオーレン、マーシャルの報告(Lancet ii:1437−1442(1983))が端緒となって、胃、十二指腸の病変を検討するうえで、注目されている細菌である。ヘリコバクターピロリは微好気性グラム陰性螺旋状短桿菌であって、ウレアーゼを産生し、これによって生活環境を整え、胃、十二指腸粘膜に生棲し、炎症ないしは潰瘍の発症原因あるいは再発症の原因となっているとされている。
アメリカ国立保健研究所が、ヘリコバクターピロリと消化性潰瘍の発症、再発とに強い相関関係が認められるとし、この撲滅のために抗潰瘍剤と抗菌剤との併用を推奨した勧告を発表したと報道されている(化学工業日報 平成6年7月18日)。
ヘリコバクターピロリの撲滅乃至除菌のために使用することができる化合物としてアモキシシリン、セファレキシン、クラリスロマイシン等の抗生物質(日本臨牀51巻12号 1993年)、オフロキサシン、シプロフロキサシン等の合成抗菌剤(APMIS、Suppl、1007−1014 1992年)が挙げられる。また、ヘリコバクターピロリに因る胃炎等の疾患のためにミノサイクリンを使用することも知られている(特表平6−508635号)。
我が国においても、ヘリコバクターピロリと消化性潰瘍との関系究明は今後の課題であるとしながらも、プロトンポンプ阻害作用を有し、抗潰瘍剤として臨床において使用されているオメプラゾールやランソプラゾールとアモキシシリンなどの抗生物質の併用によってヘリコバクターピロリへの対応を検討してゆこうとする動きがある。
ヘリコバクターピロリは、ウレアーゼを産生する細菌でありこのウレアーゼの働きをもって生活環境を整えているものであるとして、該ウレアーゼ活性阻害作用を持つ化合物の使用で問題解決を計ろうとするものが知られている。例えば、特開平4−217950号には、アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類がウレアーゼ活性阻害作用を持ち、更にはプロテアーゼ阻害作用をも有していることから抗潰瘍剤をはじめとする医薬品として有用な物質を開示している。この中にアミノ基部分がグアニジノ基に変わった化合物(XN)、即ち
なる化合物が開示され、塩酸エタノール潰瘍につき88.7%の潰瘍抑制率を示したとある。しかしこの化合物のウレアーゼ阻害については明らかにはされていない。しかしながら、この発明が、ウレアーゼ阻害活性を持つ物質の提供を目的としているところを基にすれば、当該化合物にもその可能性が存在するものであることを、発明者らは期待しているものと考えられるところである。
又、特開平7−118153号には、2−[4[(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスルフェニル−1H−ベンズイミダゾール、即ち
なる化合物がウレアーゼ活性を阻害するものとして開示されている。
ところで、抗生物質や合成抗菌剤は、投与されると消化管を通り腸管から吸収されて血中に入るものや糞と共に排泄されるものなど代謝分布されるところ、薬物の腸管通過によって、腸内に棲息している多くの細菌が死滅することになり、腸内細菌叢のバランスを崩すことになるので長期に亘る投与は避けなければならないところである。従って、ヘリコバクターピロリに選択的に強い抗菌力を示す化合物が望まれる。
ヘリコバクターピロリは胃内に棲息する細菌であるから、抗菌活性成分が胃内で有効に作用し、十二指腸から小腸へと移動するに従って、抗菌性が衰え、遂には抗菌性が消失してしまうような抗菌性化合物の出現が望まれるところである。胃内においては化学的に安定であるが、小腸へと移動するに従って分解を受ける化合物として塩酸ベネキサートと呼ばれている化合物があり、(Progress in Medicine 6巻 臨時増刊号1 442(1986))、当該化合物の抗ヘリコバクターピロリ活性はMIC25−50μg/mlとされている(消化器疾患とヘリコバクターピロリ 91ページ、メディカルレビュー社刊)。
本発明者らは、かゝる状況に鑑み、ヘリコバクターピロリに特異的に有効な抗菌活性化合物の探索を行い本発明を成したものである。即ち、本発明は、ヘリコバクターピロリに対し、優れた発育阻止能を有するが、エシルヒアコリー、スタフィロコッカスオレウス、メシチリン耐性菌などには活性を示さず、腸あるいは血中では、分解酵素の作用により極めて急速に分解されるという特徴ある化合物を提供するものである。
グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸は、米国特許第4220662号に開示されている。そのエステル体としては、ハロゲン、低級アルコキシ、ホルミル、低級アルカノイルフェニル、又は、式−(CH2)nCOOR3(式中、R3は水素原子、低級アルキル、フェニル、ベンジル、アニシル、又は、アルコキシカルボニルメチルを示し、nは0〜2を示す。)で示される基で置換されたフェニルエステルが、プロテアーゼ阻害剤として抗潰瘍剤などに有用であることが米国特許第4348410号に開示されている。6−ベンジルオキシカルボニルフェニルエステルが抗潰瘍剤として有用であることは、米国特許第4478995号に開示されている。さらに、このようなエステル体が、蛋白質分解酵素阻害剤や抗潰瘍剤として有用であることも知られている(特公昭63−24988号、特公昭63−24994号、特公昭63−1940号、特公昭63−32065号、特公昭63−38022号、特公昭63−38023号、特公平2−243号、特公昭63−2255号、特開昭57−48960号、特公昭64−2102号、特公昭63−46743号、特公昭64−2103号、特公平2−4588号、特公昭64−2089号、特公昭64−2086号、特公昭64−2084号)。
さらに、ハロゲン、低級アルキル基、シアノ基、フェニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基で置換されたフェニルエステルが、大腸菌に対して有用であることも知られている(M.Kato et al.,Biol.Pharm.Bull.,16(2),120-124(1993))。
発明の開示
本発明は、式(I−1)
(式(I−1)中、Ar’はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。)で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル又はその製薬学上許容される塩を有効成分とするヘリコバクターピロリに対する抗菌剤に関する。
また、本発明は、式(I−2)
(式(I−2)中、Arはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。但し、Arがハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、又は、炭素数8〜19のアラルキルオキシカルボニル基で置換されたフェニル基である場合を除く。)で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル又はその製薬学上許容される塩に関する。
更に、本発明は、式(I−2)
(式(I−2)中、Arはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。但し、Arがハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、又は、炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基で置換されたフェニル基である場合を除く。)で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル又はその製薬学上許容される塩を用いた医薬上許容される担体とからなるヘリコバクターピロリ感染症の治療用の医薬組成物に関する。
より詳細には、本発明は、式(I−3)
(式(I−3)中、Ar2は(a)
式(XI)中、X,Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を、Zは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基のいずれかを示す。但し、X、Y、Zのいずれも水素原子である場合を除く。
(b)
式(XII)中、Rは炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数が8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有するフェノキシ基のいずれかを示す。
(c)
式(XIII)中、X,Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基のいずれかを示す。但し、X、Yのいずれも水素原子である場合を除く。から選ばれるグループのいずれかである。)で示される化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩、該化合物を有効成分として含んでいるヘリコバクターピロリに有効な抗菌剤、及び、該化合物と医薬上許容され得る担体とからなる抗ヘリコバクターピロリ医薬組成物に関する。
さらに詳細には、本発明は、式(II)
(式(II)中、X,Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアラルキルオキシカルボニル基を、Zは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基のいずれかを示す。但し、X、Y、Zのいずれも水素原子である場合を除く。)で示される化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩、該化合物を有効成分として含んでいるヘリコバクターピロリに有効な抗菌剤、及び、該化合物と医薬上許容され得る担体とからなる抗ヘリコバクターピロリ医薬組成物に関する。
また詳細には、本発明は、式(III)
(式(III)中、Rは炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数が8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有するフェノキシ基のいずれかを示す。)で示される化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩、該化合物を有効成分として含んでいるヘリコバクターピロリに有効な抗菌剤、及び、該化合物と医薬上許容され得る担体とからなる抗ヘリコバクターピロリ医薬組成物に関する。
また詳細には、本発明は、式(IV)
(式(IV)中、X,Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基のいずれかを示す。但し、X、Yのいずれも水素原子である場合を除く。)で示される化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩、該化合物を有効成分として含んでいるヘリコバクターピロリに有孔な抗菌剤、及び、該化合物と医薬上許容され得る担体とからなる抗ヘリコバクターピロリ医薬組成物に関する。
本発明のグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル又はその製薬学上許容される塩における少なくとも1個の置換基を有するフェニルエステル、ビフェニルエステル又はナフチルエステルの置換基をさらに詳細に説明する。
ハロゲン原子としては、Cl,I,Br,F等を挙げることができる。
炭素数が1〜18のアルキル基としては、好ましくは炭素数が1〜10のアルキル基、より好ましくは炭素数が1〜5のアルキル基であり、これらのアルキル基は直鎖又は分枝したものでもよく、さらに具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
炭素数が1〜18のアルコキシ基としては、好ましくは炭素数が1〜10のアルコキシ基、より好ましくは炭素数が1〜5のアルコキシ基であり、これらのアルコキシ基は直鎖又は分枝したものでもよく、さらに具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等が挙げられる。
炭素数が3〜18のシクロアルキル基としては、好ましくは炭素数が3〜10のシクロアルキル基であり、さらに具体的にはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数が7〜18のアラルキル基としては、好ましくは炭素数が7〜10のアラルキル基であり、このアラルキル基のアルキル基は直鎖又は分枝したものでもよく、さらに具体的にはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
炭素数が8〜18のアリールアルケニル基としては、好ましくは炭素数が8〜10のアリールアルケニル基であり、これらのアリールアルケニル基は直鎖又は分枝したものでもよく、さらに具体的にはスチリル基等が挙げられる。
炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基としては、好ましくは炭素数が7〜10のアラルキルオキシ基であり、さらに具体的にはベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいフェノキシ基における置換基としては、例えばハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜10、好ましくは炭素数が1〜5のアルキル基、炭素数が1〜10、好ましくは炭素数が1〜5のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基、炭素数が2〜19、好ましくは炭素数が2〜11のアルコキシカルボニル基等が挙げられ、これらの置換基を有していてもよいフェノキシ基として具体的には、フェノキシ基、フルオロフェノキシ基、4−カルボキシフェノキシ基、4−メトキシカルボニルフェノキシ基、4−エトキシカルボニルフェノキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基としては、好ましくは炭素数が2〜11の置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基であり、これらのアルコキシカルボニル基は直鎖又は分枝したものでもよく、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜10、好ましくは炭素数が1〜5のアルコキシ基、炭素数が3〜18、好ましくは炭素数が5〜10のシクロアルキル基、及び、ハロゲン原子、炭素数が1〜10、好ましくは1〜5のアルキル基、炭素数が1〜10、好ましくは1〜5のアルコキシ基等で置換されていてもよいアリールオキシ基等が挙げられ、さらに具体的にはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル基、i−プロピルオキシカルボニル基、シクロプロピルメチルオキシカルボニル基、シクロブチルメチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルエチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルメチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルプロピルオキシカルボニル基、n−ブチルシクロヘキシルメチルオキシカルボニル基、フルオロフェニルオキシプロピルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基としては、好ましくは炭素数が8〜13の置換基を有してもよいアラルキルオキシカルボニル基であり、これらのアラルキルオキシカルボニル基のアルキル基は直鎖又は分枝したものでもよく、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜10、好ましくは1〜5のアルキル基、炭素数が1〜10、好ましくは1〜5のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基等が挙げられ、これらの置換基を有してもよいアラルキルオキシカルボニル基の具体例としては、ベンジルオキシカルボニル基、フルオロベンジルオキシカルボニル基、クロロベンジルオキシカルボニル基、エチルベンジルオキシカルボニル基、メチルベンジルオキシカルボニル基、プロピルベンジルオキシカルボニル基、t−ブチルベンジルオキシカルボニル基、メトキシベンジルオキシカルボニル基、トリフルオロメチルベンジルオキシカルボニル基、ジメチルベンジルオキシカルボニル基、クロロフェニルエチルオキシカルボニル基、メチルフェニルエチルオキシカルボニル基、フェニルエチルオキシカルボニル基、フェニルプロピルオキシカルボニル基等が挙げられる。
式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(II)、(III)、(IV)で示される化合物は窒素原子を持っている関係上、各種酸と付加塩を形成するところ、これら付加塩としては製薬学上許容され得る塩であれば特に限定されないが、例えば、塩酸塩、臭素酸塩、炭酸塩、酢酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、蓚酸塩、フマール酸塩、クエン酸塩等が挙げられる。これら酸付加塩は相互に交換することも可能であり、その場合、例えば炭酸塩を介して行うと好ましい。
本発明により提供される化合物、式(I−2)
(式(I−2)中、Arはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。但し、Arがハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、又は、炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基で置換されたフェニル基である場合を除く。)で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸エステル又はその製薬学上許容される塩は、次のようにして合成される。即ち、
式(V)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸又はその反応性誘導体と式(VI)
(式(VI)中、Arはハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルキル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、炭素数が7〜18のアラルキル基、炭素数8〜18のアリールアルケニル基、炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基、置換基を有してもよいフェノキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。但し、Arがハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、又は、炭素数8〜19のアラルキルオキシカルボニル基で置換されたフェニル基である場合を除く。)で示される化合物とを適宜溶媒中反応させることにより合成される。
ここにおいて、反応に際し用いられる溶媒としては、それ自体が使用する原料化合物と反応しないものであれば特に限定されないが、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、イソプロピルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、ジクロロエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン又はこれらの混合物などが挙げられる。
式(V)の化合物を反応性誘導体の型にして反応に供する場合における誘導体としては、例えば、酸ハライド(塩化物、臭化物等)、活性エステル(p−ニトロフェノール等との)、酸無水物、混合酸無水物(クロル炭酸エチル、アセチルクロリド、ヒバリン酸、POCl3等との)、1,1′−スルフィニルジイミダゾール、1,1′−カルボジイミダゾールとの反応生成物などが挙げられる。
式(V)の化合物をカルボキシル基遊離のまゝで式(VI)の化合物とを反応させるときは、縮合剤を使用することができ、適切な縮合剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、硫酸、塩化水素、トルエンスルホン酸、チオニルクロリド、三塩化燐、三弗化硼素などが挙げられる。
更には、式(VI)の化合物を反応性誘導体に変え、これと式(V)の化合物即ち、カルボキシル基遊離の状態化合物とを反応させることもできる。この場合における式(VI)の化合物の反応性誘導体の例を示せばチオニルクロリドを使って導かれるクロロサルファイト誘導体、又は式(VII)
(式(VII)中、Arは前記と同じである。)
で示される亜硫酸エステルなどが挙げられる。
さらに詳細には、本発明により提供される化合物、式(II)
(式(II)中、X、Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を、Zは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19アラルキルオキシカルボニル基から選ばれる基を示す。但し、X、Y、Zのいずれも水素原子である場合を除く。)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸ビフェニルエステル又はその製薬学上許容され得る酸付加塩は、前記と同様に合成される。即ち、
式(V)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸又はその反応性誘導体と
式(VIII)
(式(VIII)中、X、Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を、Zは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜18のアルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基から選ばれる基を示す。但し、X、Y、Zのいずれも水素原子である場合を除く。)
で示される化合物とを適宜溶媒中反応させることにより合成される。
反応に際し使用される溶媒、式(V)、式(VIII)の反応性誘導体等の諸条件は前記したところに準じて定めることができ同様の反応方法により実施することができる。
また、本発明により提供される化合物、式(III)
(式(III)中、Rは前記と同じである。)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル又はその製薬学上許容され得る酸付加塩は、次のようにして合成される。即ち、
前記式(V)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸又はその反応性誘導体と
式(IX)
(式(IX)中、Rは前記と同じである。)
で示される化合物とを適宜溶媒中反応させることにより合成される。
反応に際し使用される溶媒、式(V)、(IX)の反応性誘導体等の諸条件は前記したところに準じて定めることができ、同様の反応手法により実施することができる。
また、本発明により提供される化合物、式(IV)
(式(IV)中、X、Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基から選ばれる基を示す。但し、X、Yのいずれも水素原子である場合を除く。)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸ナフチルエステル又はその製薬学上許容され得る酸付加塩は、次のようにして合成される。即ち、
前記式(V)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸又はその反応性誘導体と
式(X)
(式(X)中、X、Yは水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基から選ばれる基を示す。但し、X、Yのいずれも水素原子である場合を除く。)
で示される化合物とを適宜溶媒中反応させることにより合成される。
反応に際し使用される溶媒、式(V)、式(X)の反応性誘導体等の諸条件は前記したところに準じて定めることができ同様の反応方法により実施することができる。
更に、前記式(II)、式(VIII)において、置換基Zをもつベンゼン環の置換位置はオルト、メタ、パラのいずれであってもよい。式(IX)におけるCOO−とナフチル基との結合位置はナフチル基の1位又は2位であり、置換基X、Yの結合位置は当該ナフチル基に残されているところの何れの位置であっても良い。
尚、原料として使用する式(V)で示される化合物にも酸付加塩が存在するところ、これらは上記した製薬学上許容され得る付加塩と同様である。
式(I−1)、(I−2)、(I−3)、(II)、(III)、(IV)で示される化合物はシクロヘキサン環を持っているので、グアニジノメチル基とカルボニル基とシクロヘキサン環を挟んでトランス型とシス型とに結合することができ、本発明の上記化合物及びその製薬学上許容され得る酸付加塩はそのいづれの型も対象としているが、トランス型が好ましい。この幾何異性体は原料として使用する式(V)で示される化合物のそれに依存している。
更に、本発明は、上記化合物の有効量を投与することからなるペリコバクターピロリ感染症の治療方法及びその治療薬を製造するための本発明の化合物の使用に関する。
本発明によって提供される抗菌剤は、患者や症状によっても異なるが、通常は一回当たりの投与量が10mgから200mgであればよく、症状に従い1日2〜3回投与するが、その際における製剤の種類は、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、カプセル剤、ドライシロップ剤、シロップ剤その他液剤等、経口投与できる状態のものであればよく、特に限定されない。これら製剤は、例えば日本薬局方製剤総則の欄に記載されているところを参考にして調製される。
固形製剤を造る場合における賦形剤としては、例えば白糖、乳糖、マンニトール、グルコースなどの糖類、デンプン及びデンプン誘導体、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、リン酸水素カルシウム、硫酸カルシウム、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール類などを用いることができる。崩壊剤としては、例えばデンプン、炭酸カルシウム、カルメロース及びその塩などを、結合剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール類、アラビアゴム、ゼラチン、デンプンなどを用いることができる。また、滑沢剤としては、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、コロイダルシリカ、ステアリン酸、ワックス類、硬化油、ポリエチレングリコール類などを用いることができる。
液剤、例えば懸濁化剤を造る場合における懸濁剤としては、例えばアラビアゴム、キサンタンガム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、ソルビトール、グリセリン、ショ糖またはセルロース誘導体、例えばカルメロースナトリウム、メチルセルロースなどを用いることができ、保存剤には、例えば安息香酸、パラオキシ安息香酸エステル類等を用いることができる。
また、甘味剤の例としては、白糖、サッカリンナトリウム、ソルビトールなどがあり、矯味剤の例には、クエン酸、ハッカ油、ユーカリ油などが挙げられる。
本発明において、抗菌作用は以下のようにして試験された。
1.日本化学療法学会標準法(Chemotherapy 29:76〜79,1981)に準じて最小発育阻止濃度(MIC)を測定した。
1)感受性測定方法
感受性測定培地にβ−シクロデキストリンを0.1%添加したブレインハートインフュージョン寒天(Brain Heart Infusion agar)培地(Difco社商品)を用いた寒天平板希釈法を用いた。
2)抗菌薬の濃度段階
25,12.5,6.25,3.13,1.56,0.78,0.39,0.20,0.10,0.05,0.025,0.0125μg/mlとした。即ち、実施例で得た化合物をジメチルスルホキシドを用い10000μg/ml濃度の溶液とし、これを滅菌蒸留水で希釈して250,125,62.5,31.3,15.6,7.8,3.9,2.0,1.0,0.5,0.25,0.125μg/mlとした。これらをシャーレに1ml分注し、滅菌後50℃に保温した感受性測定培地9mlを加え、よく混和し感受性測定用平板とした。
3)接種用菌液
増菌用培地にβ−シクロデキストリンを0.1%添加したブレインハートインフュージョン寒天(Brain Heart Infusion agar)培地(Difco社商品)を用い、微好気条件下、37℃、3日間培養後、菌数を約106/mlに調整したものを接種菌液とした。
4)菌の接種法
ニクローム線ループ(内径1mm)で、約2cm画線塗沫した。
5)培養時間、温度
微好気条件下3日間、37℃
6)判定
完全に発育が阻止された最低濃度をもってMIC値とした。
2.液体培地希釈法によるヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)に対するMIC(最小発育阻止濃度)およびMBC(最小殺菌濃度)の測定。
実施例で得た化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)を用い1000μg/ml濃度の溶液とし、蒸留水で2倍希釈系列(200,100,……,0.05μg/ml)を作製し、この各1mlに2倍濃度に調製した0.1%β−シクロデキストリン添加ブレインハートインフュージョンブロス(Brain Heart Infusion broth)(Difco社商品)1mlを加え混和後、37℃ 3日間前培養し同液体培地で希釈調製したヘリコバクターピロリ(H.pylori)菌液を105CFU/mlになるように10μl添加した。これを37℃、3日間マルチガスインキュベータ(10%CO2、5%O2、85%N2)で培養し、肉眼的に発育の認められない化合物の最小濃度をMIC値とした。
MIC判定後、各試験管から100μlをそれぞれ新しい液体培地4mlに添加し、同様に培養後肉眼的に発育の認められない化合物の最小濃度をMBC値とした。
以下に本発明の具体例を記述するが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
発明を実施するための最良の形態
尚、比較のため、実施例記載の化合物の他に次の公知化合物についても、前記と同様にして最小発育阻止濃度(MIC)を測定した。
化合物1:トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩
化合物2:トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩
化合物3:トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(1−ナフチルエステル)・塩酸塩
化合物4:トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2−ナフチルエステル)・塩酸塩
化合物5〜7は、プロテアーゼインヒビターとして公知の化合物であるが、意外にもヘリコバクターピロリに対し抗菌力を示したため比較化合物として用いた。各化合物は式(VIII)が以下のものである。
化合物5
化合物6
化合物7
実施例1〜27において得た夫々の化合物及び化合物1、2のMIC値を表1に、実施例29〜31の化合物及び化合物3、4のMIC値を表2に、実施例32〜38の化合物及び化合物5、6、7のMIC値を表3に、実施例39〜46の化合物のMIC値を表6に示す。
参考のため、オフロキサシン及びアモキシシリンのMICを測定した。その結果を表1、表3、表6及び表7に示す。また、上記実施例1〜38の化合物及び化合物1〜7についてエシリヒアコリーに対する抗菌性も日本化学療法学会標準法に従い測定した。結果を各々対応する表に示す。
尚、抗菌活性を測定した際使用した培地(感受性測定培地)において、添加したβ−シクロデキストリン0.1%の代わりに馬の脱繊維血液(市販品)を7%添加した培地を使用して、化合物1及び実施例4の化合物の活性を測定したが、MICは各々>25μg/ml及び>25μg/mlであった。
因みに、当該培地にて測定した塩酸ベネキサートのMICは>100μg/mlであった。
更に、実施例2、3、8、14〜21、23〜26の化合物及び化合物1について、臨床分離株に対する発育阻止濃度を前記測定法により測定した。その結果を表4に示す。
又、実施例14、15、26の化合物について、液体培地を使用して最小殺菌濃度を測定し、併せて同培地における発育阻止濃度をも測定した。結果を表5に示す。
更に、実施例3、36、8、14、17、21、41、45の化合物について、MIC値を測定した。その結果を表7に示す。
【実施例1】
3−フェニルフェノール4.77g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(3−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩3.58gを得た。
mp131-133℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),6.8-8.2(14H,m)
【実施例2】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸エチルエステル4.00g、ピリジン1.31g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.98gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.77gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶3.98gを得た。これをエタノール40mlで再結晶しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−エトキシカルボニルフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩2.57gを得た。
mp211-213℃
NMR(DMSO-d6)δ
1.36(3H,t),0.8-3.3(12H,m),4.33(2H,q),6.8-8.3(13H,m)
【実施例3】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸ベンジルエステル5.68g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−ベンジルオキシカルボニルフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩3.95gを得た。
mp198-201℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),5.41(2H,s),7.0-8.3(18H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25μg/mlであった。
【実施例4】
4−(4−ブロモフェニル)フェノール6.98g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得たこの結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶5.90gを得た。この結晶をエタノール50mlで分散、濾取しエタノール、アセトンで順次洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−ブロモフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩5.67gを得た。
mp233-235℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),7.0-8.2(13H,m)
【実施例5】
4−(4−メトキシフェニル)フェノール3.00g、ピリジン1.19g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.89gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.61gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−メトキシフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩2.44gを得た。
mp217-220℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),3.80(3H,s),6.7-8.2(13H,m)
【実施例6】
2−クロロ−4−フェニルフェノール5.73g、ピリジン2.22g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得たこの油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2−クロロ−4−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩5.30gを得た。
mp186-188℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),7.0-7.9(12H,m),8.07(1H.bt)
【実施例7】
4−(4−シアノフェニル)フェノール3.64g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得たこの結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−シアノフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩3.17gを得た。
mp207-209℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.4(12H,m),7.1-8.3(13H,m)
【実施例8】
4−(4−クロロフェニル)フェノール0.50g、ピリジン0.19g、乾燥テトラヒドロフラン20mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.15gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得たこの結晶に乾燥ピリジン20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.26gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−クロロフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩0.43gを得た。
mp218-220℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),6.9-8.2(13H,m)
【実施例9】
3−フェニルサリチル酸ベンジルエステル7.00g、乾燥ピリジン1.92g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.44gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮し、残さに乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.46gを添加した。氷冷下一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え攪拌した後、上澄みをデカンテーションで取り除き、再度アセトンを加え一晩攪拌し、析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2−ベンジルオキシカルボニル−6−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩2.13gを得た。
mp81-85℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.2(12H,m),5.28(2H,s),6.7-8.2(18H,m)
【実施例10】
3−フェニルサリチル酸(4−フルオロベンジルエステル)3.01g、ピリジン0.74g、乾燥テトラヒドロフラン20mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.56gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮た。残さに乾燥ピリジン20mlを加え氷冷し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.00gを添加した。氷冷下一晩攪拌後減圧濃縮し、残さにイソプロピルエーテルを加え撹拌した後、上澄みをデカンテーションで取り除き水80mlを加え、氷冷下炭酸水素カリウム0.45gを添加し同温で一晩攪拌した。氷冷下エタノール80mlを加え析出した結晶を濾取し、水、エタノール、アセトンで順次洗浄し炭酸塩0.45gを得た。この炭酸塩をメタノールに混濁し、氷冷下メタンスルホン酸0.08gを加え減圧濃縮して残さにアセトンを加え攪拌し、析出した結晶を濾取してトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[2−(4−フルオロベンジルオキシカルボニル)−6−フェニルフェニルエステル]・メタンスルホン酸塩0.42gを得た。
mp198-200℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.5-3.2(12H,m),2.48(3H,s),5.28(H,s)
6.6-7.8(15H,m),7.92(1H,d),8.04(1H,d)
【実施例11】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.80g、5−ブロモ−3−フェニルサリチル酸(4−フルオロベンジルエステル)337g、ピリジン30mlの混合物を水冷下攪拌し、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.73gを加えた後室温で一晩攪拌した。析出した結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに水30mlを加え氷冷下炭酸水素カリウム0.80gを添加し同温で一晩攪拌した。氷冷下エタノール30mlを加え析出した結晶を濾取し、水、エタノールアセトンで順次洗浄し炭酸塩3.79gを得たこの炭酸塩0.69gをメタノールに混濁し、氷冷下メタンスルホン酸0.12gを加え、不溶物を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さにアセトンを加え攪拌し、析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶0.36gを得た。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−ブロモ−2−(4−フルオロベンジルオキシカルボニル)−6−フェニルフェニルエステル]・メタンスルホン酸塩0.22gを得た。
mp206-208℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.5-3.2(12H,m),2.48(3H,s),5.31(2H,s)
6.5-7.7(14H,m),7.81(1H,d),8.09(1H,d)
【実施例12】
2,4−ジクロロ−6−フェニルフェノール2.68g、ピリジン0.89g乾燥テトラヒドロフラン20mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.67gを滴下した。室温で3時間攪拌した後析出した結晶を濾別して、濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.20gを添加した。氷冷下一夜攪拌後減圧濃縮しアセトンを加え上澄みをデカンテーションして除き、再度アセトンを加えて攪拌し析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2,4−ジクロロ−6−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩0.39gを得た。
mp199-200℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),6.9-8.1(12H,m)
【実施例13】
2,6−ジクロロ−4−フェニルフェノール2.37g、乾燥ピリジン0.78g、乾燥テトラヒドロフラン20mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.59gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出した結晶を濾別しして濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.06gを添加した。水冷下一夜攪拌後減圧濃縮しアセトンを加えて攪拌し析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この結晶を更にイソプロパノールで分散、濾取、イソプロパノール洗浄してトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2,6−ジクロロ−4−フェニルフェニルエステル)・塩酸塩0.35gを得た。
mp169-173℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),6.9-8.1(12H,m)
【実施例14】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メチルベンジルエステル)5.95g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩3.19gを得た。
mp171-173℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(12H,m),2.31(3H,s),5.30(2H,s),
6.7-8.4(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25μg/mlであった。
【実施例15】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−クロロベンジルエステル)6.35g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−クロロベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.08gを得た。
mp179-182℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(12H,m),5.34(2H,s),6.7-8.5(17H,m),
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25μg/mlであった。
【実施例16】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−フルオロベンジルエステル)6.02g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−フルオロベンジルオキシカルボニル)フェニルフェニルエステル]・塩酸塩3.22gを得た。
mp178-180℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),5.36(2H,s),6.8-8.6(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは25μg/mlであった。
【実施例17】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−t−ブチルベンジルエステル6.73g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−t−ブチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.81gを得た。
mp186-187℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),5.36(2H,s),6.8-8.5(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25μg/mlであった。
【実施例18】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メトキシベンジルエステル)6.25g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メトキシベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩3.62gを得た。
mp180-183℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.4(12H,m),3.75(3H,s),5.30(2H,s),
6.7-8.5(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは25μg/mlであった。
【実施例19】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−フルオロベンジルエステル)6.03g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(2−フルオロベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩3.93gを得た。
mp178-180℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(12H,m),5.45(2H,s),6.8-8.5(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例20】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸イソプロピルエステル4.80g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−イソプロピルオキシカルボニルフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩2.07gを得た。
mp188-190℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(18H,m),5.20(1H,quin),6.8-8.5(13H,m)
【実施例21】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−トリフルオロメチルベンジルエステル)6.95g、ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−トリフルオロメチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩3.20gを得た。
mp188-190℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.4(12H,m),5.50(2H,s),6.9-8.5(17H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例22】
4−(4−ニトロフェニル)フェノール0.50g、乾燥ピリジン0.18g乾燥テトラヒドロフラン5mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.14gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン5mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.25gを添加した。氷冷下、一晩攪拌後減圧濃縮し、残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。更にイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−ニトロフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩0.12gを得た。
mp174-177℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),6.8-8.7(13H,m)
【実施例23】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸シクロヘキシルメチルエステル4.35g、乾燥ピリジン1.11g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.83gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.50gを添加した。水冷下、一晩攪拌後減圧濃縮し、残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶2.85gを得た。これをイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−シクロヘキシルメチルオキシカルボニルフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩2.44gを得た。
mp192-196℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.5-3.3(23H,m),4.10(2H,d),6.9-8.5(13H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは25であった。
【実施例24】
4−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メチルベンジルエステル)2.00g、乾燥ピリジン0.40g、乾燥テトラヒドロフラン10mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.30gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン10mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.54gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶0.79gを得た。これをイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[2−ブロモ−4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩0.60gを得た。
mp135-138℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(12H,m),2.33(3H,s),5.33(2H,s),6.4-8.6(16H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例25】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2,4−ジメチルベンジルエステル)3.10g、乾燥ピリジン0.74g、乾燥テトラヒドロフラン15mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.56gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン15mlを加え氷冷し続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.00gを添加した。水冷下一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。得られた粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄してトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(2,4−ジメチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.48gを得た。
mp177-180℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(18H,m),5.31(2H,s),6.5-8.5(16H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例26】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−フェニルエチルエステル)1.01g、乾燥ピリジン0.25g、乾燥テトラヒドロフラン10mlの混合物に氷冷下塩化チオニル0.19gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン10mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.34gを添加した。水冷下一晩攪拌後、析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶を得た。この粗結晶をアセトンで分散、濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(2−フェニルエチルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩0.33gを得た。
mp192-194℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(14H,m),4.49(2H,t),6.7-8.4(18H,m)
バチルスサブチリスATCC6633に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例27】
4−(4−フルオロフェニル)フェノール0.28g、乾燥ピリジン0.12g、乾燥テトラヒドロフラン5mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.09gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン5mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.16gを添加した。水冷下一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶を得た。この粗結晶をイソプロパノールに分散、濾取、イソプロパノール洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−フルオロフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩0.10gを得た。
mp193-197℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),6.6-8.1(13H,m)
【実施例28】
実施例3で得たトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−ベンジルオキシカルボニルフェニル)フェニルエステル]・塩酸塩0.50gを水20mlに懸濁し、氷冷下炭酸水素カリウム0.20gを加えた。氷冷下3時間攪拌した後一晩冷蔵した。析出した結晶を濾取、水、アセトンで順次洗浄し炭酸塩0.47gを得た。この炭酸塩を酢酸30mlに分割添加し、10%Pd−C(48.3%含水)0.05g存在下、常温常圧で水素添加した。水20ml、N.N−ジメチルホルムアミド20ml次いでメタンスルホン酸0.09gを加えた後触媒を濾別し、減圧濃縮し残さにアセトンを加え、析出した結晶を濾取、アセトン、ヘキサンで順次洗浄し4−[4−(トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボニルオキシ)フェニル]安息香酸・メタンスルホン酸塩0.37gを得た。
mp256-258℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.2(12H,m),2.48(3H,s),6.8-8.2(14H,m)
バチルスサブチリスATCC6633及びエシリヒア コリーNIHJC−2に対し日本化学療法学会標準方法に従い測定したMICは>25であった。
【実施例29】
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸エチルエステル1.50g、ピリジン0.55g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.41gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.74gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(6−エトキシカルボニル−2−ナフチルエステル)・塩酸塩1.03gを得た。
mp196-200℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),1.40(3H,t),4.38(2H,q)
7.0-8.8(11H,m)
【実施例30】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを乾燥ピリジン30mlに懸濁し2,4−ジクロロ−1−ナフトール1.99g、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド1.93gを添加後、40℃で4時間攪拌した。水冷後析出した結晶を濾取し、得られた粗結晶をクロロホルムで3回懸濁を繰り返し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(2,4−ジクロロ−1−ナフチルエステル)・塩酸塩2.99gを得た。
mp208-209℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.6-3.3(12H,m),7.30(4H,bs),7.5-8.4(6H,m)
【実施例31】
6−ブロモ−2−ナフトール4.16g、乾燥ピリジン1.48g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.11gを滴下し、室温で3時間攪拌した後析出した結晶を濾別して濾液を減圧濃縮した。残さに乾燥ピリジン30mlを加え均一とし、氷冷下トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.00gを分割添加した。水冷下一夜攪拌後析出した結晶を濾取、アセトン洗浄してトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(6−ブロモ−2−ナフチルエステル)・塩酸塩0.90gを得た。
mp185-186.5℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.5-3.3(12H,m),6.7-8.5(11H,m)
【実施例32】
4−シクロヘキシルフェノール4.94g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−シクロヘキシルフェニルエステル)・塩酸塩4.52gを得た。
mp205-206℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(23H,m),6.91(2H,d),7.17(2H,d)
7.23(4H,bs),7.91(1H,bt)
【実施例33】
4−ベンジルフェノール5.16g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶4.74gを得た。この結晶を2−プロパノール28mlで再結晶しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−ベンジルフェニルエステル)・塩酸塩4.23gを得た。
mp142-143℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),3.90(2H,s),6.8-7.5(13H,m),
7.93(1H,bt)
【実施例34】
4−(1−メチシ−1−フェニルエチル)フェノール5.94g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニルエステル]・塩酸塩4.92gを得た。
mp150-151℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),1.63(6H,s),6.89(2H,d),
7.0-7.4(11H,m),7.87(1H,bt)
【実施例35】
4−フェノキシフェノール5.21g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−フェノキシフェニルエステル)・塩酸塩4.78gを得た。
mp146-149℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),6.7-7.7(13H,m),7.93(1H,bt)
【実施例36】
4−(4−ヒドロキシフェニルオキシ)安息香酸エチルエステル5.13g、ピリジン1.57g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に氷冷下塩化チオニル1.18gを滴下した。室温にて4時間攪拌した後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.95gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン、ヘキサンで順次洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−(4−エトキシカルボニルフェニルオキシ)フェニルエステル]・塩酸塩2.95gを得た。
mp137-140℃
NMR(DMSO-d6)δ
1.33(3H.t),0.8-3.3(12H,m),4.31(2H,q),
7.04(2H,d),7.14(4H,s),7.28(4H,bs),
7.98(2H.d),8.00(1H,bs)
【実施例37】
4−ベンジルオキシフェノール5.61g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−ベンジルオキシフェニルエステル)・塩酸塩4.76gを得た。
mp211-212℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),5.07(2H,s),6.99(4H,s),
7.27(4H,bs),7.40(5H,s),7.94(1H,bt)
【実施例38】
4−スチリルフェノール5.50g、ピリジン2.21g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.67gを滴下した。室温で6時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン80mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(4−スチルフェニルエステル)・塩酸塩4.89gを得た。
mp213-216℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),6.7-8.2(16H,m)
【実施例39】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(3−フェニルプロピルエステル)3.41g、ピリジン0.81g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.61gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.10gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。得られた結晶を2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(3−フェニルプロピルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.75gを得た。
mp180-185℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(16H,m),4.30(2H,t),6.8-9.0(18H,m)
【実施例40】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[3−(4−フルオロフェニルオキシ)プロピルエステル]3.27g、ピリジン0.74g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.56gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して白色結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。得られた結晶を再度2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−[3−(4−フルオロフェニル)プロピルオキシカルボニル]フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.59gを得た。
mp175-183℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(14H,m),4.12(2H,t),4.47(2H,t),6.8-8.7(17H,m)
【実施例41】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−シクロヘキシルエチルエステル)3.03g、ピリジン0.74g、乾燥テトラヒドロフラン50mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.56gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩1.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、析出した結晶を濾取、ピリジン、アセトンで順次洗浄した。得られた結晶を2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(2−シクロヘキシルエチルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩1.77gを得た。
mp192-205℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(25H,m),4.31(2H,t),6.9-9.0(13H,m)
【実施例42】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(トランス−4−n−ブチルシクロヘキシルメチルエステル)1.71g、ピリジン0.37g、乾燥テトラヒドロフラン30mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル0.28gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩0.50gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。得られた結晶を2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(トランス−4−n−ブチルシクロヘキシルメチルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩0.43gを得た。
mp191-196℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.4-3.3(31H,m),3.9-4.4(2H,m),6.9-8.7(13H,m)
【実施例43】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−メチルベンジルエステル)29.72g、ピリジン7.38g、乾燥テトラヒドロフラン150mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル5.55gを滴下した。室温で4時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物に乾燥ピリジン80mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩10.0gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(2−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩22.4gを得た。
mp191-194℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),2.39(3H,s),5.32(2H,s),6.9-8.2(17H,m)
【実施例44】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(3−メチルベンジルエステル)11.89g、ピリジン2.95g、乾燥テトラヒドロフラン100mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル2.22gを滴下した。室温で4.5時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して白色結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩4.00gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(3−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩8.62gを得た。
mp178-180℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),2.23(3H,s),5.30(2H,s),6.9-8.3(17H,m)
【実施例45】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[2−(4−クロロフェニル)エチルエステル]7.00gに、ピリジン1.57g、乾燥テトラヒドロフラン100mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.18gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン40ml、N,N−ジメチルホルムアミド20mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.13gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。得られた結晶を2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−[2−(4−クロロフェニル)エチルオキシカルボニル]フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩3.84gを得た。
mp195-202℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(14H,m),4.47(2H,t),6.8-8.2(17H,m)
【実施例46】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[2−(4−メチルフェニル)エチルエステル]7.00g、ピリジン1.67g、乾燥テトラヒドロフラン100mlの混合物に、氷冷下塩化チオニル1.25gを滴下した。室温で3時間攪拌後、析出結晶を濾別し濾液を減圧濃縮して白色結晶を得た。この結晶に乾燥ピリジン40ml、N,N−ジメチルホルムアミド30mlを加え氷冷し、続いてトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸・塩酸塩2.26gを添加した。室温で一晩攪拌後、減圧濃縮し残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄した。この粗結晶を2−プロパノール30mlに懸濁し、濾取、2−プロパノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−[2−(4−メチルフェニル)エチルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩2.96gを得た。
mp182-190℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(14H,m),2.23(3H,s),4.43(2H,t),6.8-8.1(17H,m)
【実施例47】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・塩酸塩5.00gにN,N−ジメチルホルムアミド25mlを加え、氷冷下重炭酸カリウム2.08g、水10mlからなる溶液を滴下した。氷冷下一晩攪拌し析出した結晶を濾取、水、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩5.01gを得た。
mp110-120℃(分解)
【実施例48】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩5.00gをアセトン30mlに懸濁し氷冷下、メタンスルホン酸0.91gを滴下した。室温で一晩攪拌し結晶を濾取、アセトン洗浄し、粗結晶を得た。これを含水アセトンで再結晶し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・メタンスルホン酸塩4.27gを得た。
mp187-191℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.8-3.3(12H,m),2.30(3H,s),2.45(3H,s),5.32(2H,s),6.8-8.3(17H,m)
【実施例49】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩3.00gにメタノール30mlに懸濁し氷冷下、p−トルエンスルホン酸・一水和物1.07gを滴下した。室温で一晩攪拌した後クロロホルム100mlを加え不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・p−トルエンスルホン酸塩2.98gを得た。
mp215-216.5℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),2.27(6H,s),5.28(2H,s),6.8-8.3(21H,m)
【実施例50】
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩3.00gをメタノール50mlに懸濁し氷冷下、酢酸0.34gを滴下した。室温で一晩攪拌した後、不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄しトランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・酢酸塩2.82gを得た。
mp146-150℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),1.68(3H,s),2.27(3H,s),5.26(2H,s),6.9-8.5(17H,m)
【実施例51】
フマル酸0.65gにメタノール50mlを加え、氷冷下、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌した後クロロホルム100mlを加え不溶物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残さにアセトンを加え析出した結晶を濾取、アセトン洗浄し粗結晶3.23gを得た。この結晶にエタノール50mlを加え、室温で1時間攪拌した後結晶を濾取、エタノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・フマル酸塩2.61gを得た。
mp185-190℃
NMR(DMSO-d6)δ
0.7-3.3(12H,m),2.28(6H,s),5.28(2H,s),6.0-8.3(19H,m),8.68(1H,bs)
【実施例52】
クエン酸・1水和物1.19gにメタノール30mlを加え、氷冷下、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・炭酸塩3.00gを分割添加した。室温で一晩攪拌した後、析出した結晶を濾取、メタノール、アセトンで順次洗浄し、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]・1/2クエン酸塩2.74gを得た。
mp187-190℃(分解)
実施例において使用した式(III)に当たる原料化合物は、以下に記述するところに従い合成した。
【参考例 1】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸5.00gをエタノール50mlに懸濁し、室温で濃硫酸0.7mlを加えた。7時間加熱還流した後減圧濃縮した。残さに水、酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮した。得られた粗結晶をトルエン−酢酸エチルを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた結晶をヘキサンで分散、濾取ヘキサン洗浄し4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸エチルエステル5.04gを得た。
mp156-157℃
【参考例2】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸2.50gをメタノール10mlに懸濁しナトリウムメチラート28%メタノール溶液2.25gを加え5分間攪拌した後減圧濃縮し、残さにN,N−ジメチルホルムアミド10ml、ベンジルブロマイド2.43gを加え室温で一晩攪拌した。反応液を氷水30mlにあけトルエン50mlで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。得られた粗結晶をトルエン−酢酸エチルを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサンを加え析出した結晶を濾取、ヘキサン洗浄し、4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸ベンジルエステル2.60gを得た。
mp131-133℃
同様の方法に従い実施例9,10,14〜21,23,25,26で用いた式(III)の化合物を合成した。合成した化合物と物性値を記述する。
3−フェニルサリチル酸ベンジルエステル:mp69-70℃
3−フェニルサリチル酸(4−フルオロベンジルエステル):mp85-86℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メチルベンジルエステル):mp128-130℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−クロロベンジルエステル):mp138-140℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−フルオロベンジルエステル):mp157-581℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−t−ブチルベンジルエステル):mp125-126℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メトキシベンジルエステル):mp156-159℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−フロオロベンジルエステル):mp154-155℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸イソプロピルエステル:mp118-120℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−トリフルオロメチルベンジルエステル):mp141-142℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸シクロヘキシルメチルエステル:mp172-176℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2,4−ジメチルベンジルエステル):mp139-145℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−フェニルエチルエステル):mp152-155℃
実施例39〜46において使用した原料も、上記と同様或いはこれに準じた方法に従い合成した。合成した化合物と物性値を記述する。
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(3−フェニルプロピルエステル):mp98-99℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[3−(4−フルオロフェニルオキシ)プロピルエステル]:mp151-153℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−シクロヘキシルエチルエステル):mp133-134℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(トランス−4−n−ブチルシクロヘキシルメチルエステル):mp130-131℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(2−メチルベンジルエステル):mp148-150℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(3−メチルベンジルエステル):mp98.5-99.5℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[2−(4−クロロフェニル)エチルエステル]:mp177-180℃
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸[2−(4−メチルフェニル)エチルエステル]:mp180-182℃
【参考例3】
3−フェニルサリチル酸(4−フルオロベンジルエステル)3.26g,N,N−ジメチルホルムアミド15mlの混合物にN−ブロモスクシンイミド1.98gを加え室温で一晩攪拌した後、氷水にあけ、トルエンで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残さをトルエン−酢酸エチルを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサンを加え析出した結晶を濾取、ヘキサン洗浄し、5−ブロモ−3−フェニルサリチル酸(4−フルオロベンジルエステル)3.64gを得た。
mp87-88℃
【参考例4】
2−フェニルフェノール9.32g、N,N−ジメチルホルムアミド50mlの混合物にN−クロロスクシンイミド15.35gを加え60℃で3.5時間攪拌した。水冷した後、トルエン100mlを加え氷水にあけ分液した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残さにヘキサンを加え析出した結晶を濾取、ヘキサン洗浄し、2,4−ジクロロ−6−フェニルフェノール5.86gを得た。
mp52-53℃
【参考例5】
4−フェニルフェノール10.00g、N,N−ジメチルホルムアミド50mlの混合物にN−クロロスクシンイミド16.47gを加え60℃で3時間攪拌した。水冷した後、トルエン100mlを加え氷水にあけ分液した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残さをクロロホルムを溶離液としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサンを加え析出した結晶を濾取、ヘキサン洗浄し、2,6−ジクロロ−4−フェニルフェノール2.37gを得た。
mp84-85℃
【参考例6】
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸4.00g、N,N−ジメチルホルムアミド50mlの混合物にN−ブロモスクシンイミド3.66gを氷水で内温を35℃以下に保ちつつ分割添加した。室温にて一晩攪拌した後氷水にあけ、クロロホルムで抽出した。有機層を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮して、残さにヘキサンを加え析出した結晶を濾取し、4−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)安息香酸の粗結晶4.88gを得た。次いで、得られた粗結晶4.00gにメタノール40mlを加え、氷冷下ナトリウムメチラート28%メタノール溶液2.63gを滴下した。室温で一時間攪拌した後減圧濃縮し、残さにN,N−ジメチルホルムアミド80mlを加え、氷冷下4−メチルベンジルブロマイド2.78gを加えて、室温にて3日間攪拌した。反応液を氷水にあけトルエンで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮して4.98gの油状物を得た。この油状物をクロロホルムを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサンを加え析出した結晶を濾取、ヘキサン洗浄し、4−(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)安息香酸(4−メチルベンジルエステル)2.35gを得た。mp93-84℃
更に、本発明の化合物の製剤への調製方法の具体例を以下に記述する。
【実施例53】
散剤(細粒剤)
実施例14の化合物と乳糖、コーンスターチ、ショ糖脂肪酸エステルとの混合末に結合剤としてラウリル硫酸ナトリウムを添加したヒドロキシプロピルセルロースの20%水溶液を加えて造粒し、乾燥させた。細粒剤に適合するよう製粒し、1包500mgの分包剤とした。
【実施例54】
カプセル剤
実施例14の化合物と上記処方の粉末を結合し、この混合粉末200mgを日局3号カプセルに充てんし、カプセル剤とした。
【実施例55】
懸濁剤
精製水の一部にアルギン酸ナトリウムを加え、急速に混和し、均一に湿潤させた後、エチルパラベン液及びサッカリンナトリウムを溶解した残余の水を徐々に加え、さらに実施例14の化合物及びハッカ油を加え、混和し、均一な懸濁液とした。
【実施例56】
顆粒剤
トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸(6−ブロモ−2−ナフチルエステル)塩酸塩(実施例31の化合物)100mg、乳糖80mg、トウモロコシデンプン25mg、結晶セルロース30mgを、良く混合し、ヒドロキシプロピルセルロース15mgを含む水溶液を加え、練合、造粒、乾燥、篩過し、顆粒剤とした。
Claims (9)
- 式(I−2)
(式中、Arは、ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシル基;炭素数が1〜18のアルキル基;炭素数が1〜18のアルコキシ基;炭素数が3〜18のシクロアルキル基;炭素数が7〜18のアラルキル基;炭素数8〜18のアリールアルケニル基;炭素数が7〜18のアラルキルオキシ基;ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基、及び炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基といった置換基を有していてもよい炭素数が6〜10のフェノキシ基;ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、並びに、ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、及び炭素数が1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよいアリールオキシ基といった置換基を有していてもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基;ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、及びトリハロゲノメチル基といった置換基を有していてもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基;からなる群より選ばれる少なくとも1個の置換基を有するフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基を示す。
但し、Arがハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシル基;炭素数1〜18のアルキル基;ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルコキシ基、炭素数が3〜18のシクロアルキル基、並びに、ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、及び炭素数が1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよいアリールオキシ基といった置換基を有してもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシ基;フェノキシ基;アルコキシ基;トリハロメチル基;若しくは炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基で置換されたフェニル基である場合、又は、前記のフェニル基についての置換基がナフチル環のカルボニルオキシ基が結合している6員環と同じ環上にあるナフチル基である場合を除く。)
で示される化合物又はその製薬学上許容され得る酸付加塩。 - 式(I−2)で示される化合物が、式(II)
(式中、X、Yは、独立して、水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基といった置換基を有していてもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を示し、
Zは、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシル基;炭素数が1〜18のアルコキシ基;炭素数が3〜18のシクロアルキル基で置換されていてもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基;又はハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基といった置換基を有していてもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を示す。
但し、X、Y、Zがいずれも水素原子である場合を除く。)
で示される化合物である、請求項1に記載の化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩。 - シクロヘキサン環の立体配置がトランス型である請求項1又は2に記載の化合物。
- ビフェニル基が4’−ビフェニルであり、かつ、置換基がパラ位にある請求項2又は3に記載の化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩。
- ビフェニル基が4−(4’−アルキル置換ベンジルオキシカルボニルフェニル)−フェニル基である請求項2又は3に記載の化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩。
- アルキル置換ベンジルオキシ基がp−メチルベンジルオキシ基である請求項5に記載の化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩
- トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸[4−[4−(4−メチルベンジルオキシカルボニル)フェニル]フェニルエステル]化合物又は製薬学上許容され得るその酸付加塩。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の化合物又はその製薬学上許容され得る酸付加塩と、医薬上許容され得る担体とからなるヘリコバクターピロリ感染症の治療用医薬組成物。
- 式(V)
で示されるグアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸又はその反応性誘導体と式(VIII)
(式中、X、Yは、独立して、水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基といった置換基を有していてもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を示し、
Zは、水素原子;ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;カルボキシル基;炭素数が1〜18のアルコキシ基;炭素数が3〜18のシクロアルキル基で置換されていてもよい炭素数が2〜19のアルコキシカルボニル基;又はハロゲン原子、炭素数が1〜10のアルキル基、炭素数が1〜10のアルコキシ基、トリハロゲノメチル基といった置換基を有していてもよい炭素数が8〜19のアラルキルオキシカルボニル基を示す。
但し、X、Y、Zがいずれも水素原子である場合を除く。)
で示される化合物とを適宜溶媒中反応させることによる、請求項2に記載の化合物の製造方法。
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