JP3736678B2 - ラケットフレーム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスポーツ用ラケットフレーム、特にテニスラケットフレームに関し,詳しくは,フレーム本体とヨークとの結合部を改良することにより振動減衰性を高めるものでる。
【0002】
【従来の技術】
近年,ラケットフレームは、軽量性,高剛性,高強度,耐久性等の性能が要求されており、その構成材料は繊維強化樹脂(以下、FRPと称す)が主流となっている。通常、ラケットフレームは炭素繊維のような高強度,高弾性率の繊維で強化された熱硬化性樹脂から成形されている。
この熱硬化性樹脂をマトリクス樹脂とする繊維強化樹脂は剛性が高く優れたものであるが、衝撃を受けた時に振動が発生しやすく、プレーヤーがテニスエルボーになりやすい問題がある。
【0003】
そのため、例えば、エポキシ樹脂をマトリクス樹脂とし、カーボン繊維の連続繊維を強化繊維としたFRPの振動減衰性を良くするため,アラミド繊維や超高分子量ポリエステル繊維等の有機繊維を使用する場合もあるが、振動減衰率は0.6以下で振動減衰率は余り高くならず,剛性,強度が小さいため,有機繊維のみの補強では剛性の点で問題がある。
【0004】
そのため、近年、振動減衰性に優れた熱可塑性樹脂をマトリクス樹脂とし、連続繊維にて強化を施した繊維強化熱可塑性樹脂製のラケットフレームが提供されている。具体的には、熱可塑性樹脂マトリクスからなるFRPとして、ポリアミド樹脂をマトリクス樹脂とし、連続繊維又は短繊維を強化繊維としており、製法は以下の3種類に分類される。この繊維強化熱可塑性樹脂からなるラケットフレームの振動減衰率は0.9以上となっている。
(1)短繊維を含むポリアミド樹脂の射出成形。(振動減衰率1.9%)
(2)マトリクスとなる材料の繊維と強化繊維を繊維形状のまま積層し,高温で内圧をかけ,マトリクス樹脂を溶融して成形。(振動減衰率0.92%)
(3)金型内に強化繊維を予め配置し,ポリアミド樹脂モノマーの反応射出成型(RIM)。(振動減衰率1.1%)
上記繊維強化熱可塑性樹脂からなるラケットフレームは熱可塑性樹脂の持つ靭性の高さを反映して,従来の熱硬化性樹脂製ラケットでは達しなかった耐衝撃性、振動減衰性などの特性が得られている。
【0005】
しかしながら、一般に熱可塑性樹脂は熱硬化性樹脂と比較して、弾性率・強度の環境依存性が大きく、ラケットフレームの使用環境により、剛性等の特性が変化しやすいという欠点がある。
【0006】
上記マトリクス樹脂を熱可塑性樹脂とした場合、熱硬化性樹脂とした場合のそれぞれの問題を解決するために、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを組み合わせたラケットフレームも提案されている。
例えば、特開平6−63183号では、スロート部からグリップ部にかけた部分を熱可塑性樹脂マトリクスで成形し、打球面を囲むガット張架部(フェイス部)を熱硬化性樹脂マトリクスから成形している。
また、特開2000−70415号では、部分的にRIMナイロンを使用しており、予めカーボン繊維/RIMナイロンによるヨークを形成し、その後、フレーム本体の金型に配置し、未硬化のカーボン繊維/エポキシ樹脂プリプレグからなる積層体と一体成形するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記した特開平6−63183号のラケットフレームでは、フレーム本体の半分を熱可塑性樹脂マトリクスで形成されるため、使用環境による影響をうけやすいばかりでなく、ラケットの振動モードが考慮されておらず、有効な振動減衰効果が得られないという問題がある。
また、後記した特開2000−70415号のラケットフレームでは、ストリングテンション及び打球時の荷重がヨークとフレーム本体との結合部を直撃するため、一体成形による接着を非常に強固にする必要があり、実際には、接合部分でクラックが発生するという問題が生じる。また、接合部分の界面に剪断応力が発生するが、その部分によりフレーム振動を抑制することは困難であった。
【0008】
ラケットフレームでは、振動減衰性を高めることが要望されているのに加えて、スピンをかけるといったプレースタイルに対応するため、ラケットの操作性が重要視され、ますます軽量化(慣性モーメントの低減)が望まれるようになってきている。
また、打球面の幅広い部分を打点として、スピンをかけることとなり、スイートエリアの拡大も望まれている。
さらに、競技者向けには、打球面の安定性が要求され、いわゆる面内方向の剛性が重要な性能であることが判明している。
このように、ラケットフレームは、軽量で操作性が良く、かつ、高剛性・高強度で高反発、高い面安定性を有しながら、振動減衰性の良いことが要望されている。
【0009】
本発明は上記した要望に鑑みてなされたもので、軽量で、剛性が安定して高く、適度な振動減衰性を持つと共に、振動減衰性の制御が可能なラケットフレームを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、ヨークとフレーム本体との接合部を改良し、該接合部において効果的に振動を抑制するようにし、よって、フレーム本体は主として軽量化、剛性、強度が適宜なものとなる材料を任意に選択できるようにしている。
【0011】
即ち、本発明では、第一に、打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部およびグリップ部が連続して一体成形された繊維強化樹脂からなるフレーム本体と、該フレーム本体と別個に形成される繊維強化樹脂、樹脂単体、金属又はこれらの複合材からなるヨークを備え、
上記ヨークは、上記ガット張架部の開口を閉鎖するヨーク本体の両端に、上記フレーム本体のガット張架部とスロート部との境界部分を挟んでガット張架部側とスロート部側へ延在する連結補助部を備え、上記スロート部の内面に沿ってシャフト部まで延在される左右の上記連結補助部の先端は連続され、該連結補助部と上記ヨーク本体とで略三角形状の環状を構成し、
上記左右の連結補助部の先端連続部よりシャフト部側に突出する突片を備え、該突片がシャフト部の先端中央に設けられたスリットに挿入されると共に、上記ヨーク本体の両端および該両端より延在する連結補助部は、上記フレーム本体の内面と接合され、該接合部を凹凸嵌合又は/及びネジ止めからなる機械的結合手段または振動吸収性に優れた接着剤により結合していることを特徴とするラケットフレームを提供している。
【0012】
また、本発明は、第二に、打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部およびグリップ部が連続して一体成形された繊維強化樹脂からなるフレーム本体と、該フレーム本体と別個に形成される繊維強化樹脂、樹脂単体、金属単体又はこれらの複合材からなるヨークを備え、
上記ヨークは、上記ガット張架部の開口を閉鎖するヨーク本体の両端に、上記フレーム本体のガット張架部とスロート部との境界部分を挟んでガット張架部側とスロート部側へ延在する連結補助部を備え、上記スロート部の内面に沿ってシャフト部まで延在される左右の上記連結補助部の先端は連続され、該連結補助部と上記ヨーク本体とで略三角形状の環状を構成し、
上記フレーム本体の内面に対して、上記ヨーク本体の両端及び該両端より延在する連結補助部をそれぞれ少なくとも10cm2以上60cm2以下の面積で接合させ、該接合部を凹凸嵌合又は/及びネジ止めからなる機械的結合手段または振動吸収性に優れた接着剤により結合していることを特徴とするラケットフレームを提供している。
上記第一および第二の発明のラケットフレームとも、フレーム本体とヨークとの接合面にラケットフレーム変形時に発生する剪断力を集中させて振動減衰性を高める構成としている。
【0013】
従来、通常のFRPからなるラケットフレームでは、ヨークとフレーム本体との結合部は、フレーム本体の成形時に一体的に成形されており、ヨークを成形している樹脂とフレーム本体との樹脂とが溶融して強固に一体化されている。そのため、ヨークとフレーム本体との接合面(境界)にはラケットフレーム変形時に応力が集中される構成とはなっていない。
逆に、ヨークと本体とを一体成形した際の接着力が弱いと前記したように、ラケットフレームの変形時に剪断荷重が集中するとクラックが生じることとなる。これに対して、本発明では、フレーム本体とヨークとを金型内で一体的成形せずに、別体として成形し、後付けで機械的結合手段により連結している。
そのため、フレーム本体とヨークとの結合力を確保できると共に、結合されたフレーム本体とヨークとの接合面は、一体化させていないため、ラケットフレームの変形時に発生する剪断荷重が分散されずに上記接合面に集中して負荷され、それにより、フレーム全体に発生する振動は抑制されることとなる。
【0014】
特に、フレーム本体にヨークを結合する部分は、面外方向の1次振動や2次振動においてフレームが大きく変形する部位であるため、剪断荷重を上記接合面に集中させやすく、その結果、ラケットフレーム全体に発生する振動を効果的に抑制でき、振動減衰性の高いラケットフレームとすることができる。
【0015】
また、フレーム本体とヨークとの接合面積を変えることにより振動減衰性の制御も可能となり、打球感の好みに応じて振動減衰率を適宜に設定することができる。
【0016】
上記フレーム本体の左右枠部とヨークの両端との各接合面の面積は、それぞれ(片側で)少なくとも10cm2以上、好ましくは20cm2以上、さらに好ましくは30cm2以上としている。上記面積が10cm2より小さいと十分な振動減衰効果が得られないという問題がある。振動減衰性の観点からは上記接合面の面積は大きい方が良いが、ラケットフレーム強度や重量の点より60cm2以下であるのが好ましい。
【0017】
上記フレーム本体は繊維強化樹脂から一体成形したパイプからなり、打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部およびグリップ部を連続して形成している。このように、フレーム本体を1部品から形成することにより、フレーム本体とヨークとの結合部の接合面に剪断荷重を集中させている。
フレーム本体は、軽量化、剛性および強度の点から、連続繊維を強化繊維とすることが好ましい。マトリクス樹脂は熱硬化性樹脂として強度、剛性を高めても良いし、熱可塑性樹脂として振動減衰性をより高めてもよい。すなわち、振動減衰機能をフレーム本体とヨークとの接合面に持たせることにより、フレーム本体のFRPは、ラケットフレームの主たる機能に合わせて、任意に選択される。
【0018】
上記ヨークは繊維強化樹脂、樹脂単体、金属、木材又は、これらの複合材から形成している。
上記金属としてはアルミ、チタン、マグネシウム等の軽量金属又はそれぞれの金属を主成分とする合金が用いられる。高振動減衰効果を考えると、より好ましくは、繊維強化熱可塑性樹脂である。マトリクス樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂やポリアミドとABSのアロイ等が好適に用いられる。
上記ヨークの製法は、
カーボン繊維等の短繊維で強化した状態で射出成形する製法、
ポリアミド繊維とカーボン繊維のコミングルドヤーンをブレイド(組紐)に織りし、該強化繊維にポリアミドを加熱溶融して成形する方法、
発泡エポキシにナイロンチューブを被覆し、さらにカーボンブレイドを積層したものにRIMナイロンモノマーを注入して成るRIMナイロン成形する方法等がある。
【0019】
上記機械的結合手段とは、粘着性を有する材料や化学的結合力を介せずに結合する手段であり、結合させる物同士の形状等の違いや変化の組み合わせにより結合させる手段である。具体的には、凹凸嵌合、ネジ止め、はめ合わせ、噛み合わせ、引っかけ係止、ボルト・ナット、バネ等が挙げられ、凹凸嵌合、ネジ止め等が好適に用いられる。
この機械的結合力は、当然、ストリング力を保持でき、さらにボールの衝撃力に耐えうることが必要である。
具体的には、フレーム本体の内側とヨークの接合面のいずれか一方に凸部又は凹部を設ける一方、他方に凸部又は凹部に嵌合する凹部又は凸部を設け、これらを凹凸嵌合により結合している。
其の際、フレーム本体に凸部、ヨークに凹部を設けると、フレーム本体に対するヨークの拘束が小さくなり、容易に嵌合することができる。また、フレーム本体には、連結補助部の形状に合わせて、窪み部が設けられていることが好ましい。これにより、連結補助部とフレーム本体とが互いに嵌合係止されるため、両者の位置ずれを防止でき、結合力を高めることができる。
【0020】
上記フレーム本体とヨークとの接合面に、振動吸収性に優れた接着剤又は/及び、制振フィルム又は制振シートを介在させてもよい。
即ち、フレーム本体とヨークとの結合に関しては、機械的結合に加えて、ヨークおよびフレーム本体よりも弾性率が小さい接着剤を併用してもよく、その場合には接着剤による接着力効果がある。
上記接着剤を介在させても、フレーム本体およびヨークよりは弾性率が小さいため、その部分に剪断応力が集中させることができ、かつ、接着剤を選定することでフレーム全体の振動減衰性を調整することが可能となる。
また、フレーム本体とヨークとの接合面の少なくとも一部に高減衰性材料(フィルム・シート・制振塗料)を介在させてもよく、この制振材を選定することで減衰性能を容易に調整することができる。
これら減衰材は単体で使用しても良いし、接着剤と併用しても良い。
上記接着剤、制振材をフレーム本体とヨークの接合面に介在させると、不快な音が発生するのを防止できる効果がある。
【0021】
上記制振フィルムとしては、シーシーアイ社のダイポルギーフィルムが好適に用いられる。
上記接着剤としては、可撓性の高いものが好ましく、エポキシ系の他、ウレタン系等の接着剤があり、具体例を以下に列挙する。
・シアノアクリレートとエラストマーをベースにした高剥離強度耐衝撃用接着剤。例えば、スリーボンド社製 1731・1733。
・ゴム微粒子をエポキシ樹脂に均一分散させることで、安定した強靱性がある常温硬化型二液性エポキシ樹脂 高剪断接着力タイプとして、例えば、スリーボンド社の2082C。
・シリル基含有特殊ポリマーを主成分とし、空気中の微量水分と反応して硬化する一液湿気硬化型弾性接着剤。例えば、スリーボンド社製の1530。
・ウレタン系接着剤「エスプレン」
・チバガイギー社「Redux 609」 「AW106/HV953U」「AW136A/B」
・LOCTITE社「E−214」
・スリーエム社「DP−460」 「9323B/A」
【0022】
上記ヨークは、ガット張架部の開口を閉鎖するヨーク本体の両端に、フレーム本体のガット張架部とスロート部との境界部分を挟んで延在する連結補助部を備え、ガット張架部側への上記連結補助部の最長はガット張架部を時計面と見て4時(8時)の位置とし(トップ位置を12時とすると)、スロート部側への最長はシャフト部に達する位置までとしてもよい。
【0023】
上記連結補助部を設けると、フレーム本体とヨークとの接合面積が増加するため、接合面で剪断荷重を受け易くでき、この接合面への応力集中を高めると、高減衰機能を発揮しやすく、かつ、フレーム本体に対するヨークの結合力を高めることもできる。
ガット張架部側へは最大4時(8時)の位置まで延在している。この4時(8時)の位置は二次振動モードの腹に含まれる位置であるため、この位置まで延在させると、振動減衰効果を高めることができる。4時を越えてトップ方向へ延在すると、バランスが大きくなり、操作性が低下する。
一方、スロート側ではシャフト位置まで延在させてもよい。
この連結補助部のガット張架部への延在長さ、スロート部への延在長さを適宜に調節することにより、振動減衰性を制御できると共にバランス点を調節することもできる。かつ、ガット張架部への延在長さを調節することで、打球面積の大きさも変更することができる。また、ヨーク本体の位置を、ラケットフレーム全体におけるトップ側又はグリップ側にシフトさせた形状に変更するだけで、ラケットフレームの打球面積の大きさを容易に変更することが可能となる。
【0024】
上記左右の連結補助部は、厚さ方向の寸法が同一又は不均一としている。なお、フレーム本体の厚さ方向の寸法より連結補助部の寸法を小さくし、フレーム本体より連結補助部が突出させないようにしている。
上記連結補助部の寸法を不均一とすると、該連結補助部とフレーム本体とを凹凸嵌合の結合力を高めることができると共に、連結補助部の形状にデザイン性を持たせることができる。
【0025】
上記スロート部の内面に沿ってシャフト部まで延在させる左右の連結補助部の先端を連続させて、ヨーク本体と略三角形状の環状部材として構成していもよい。このように環状部材とするとヨーク自体の強度を高めることができる。
【0026】
さらに、上記左右の連結補助部の先端連続部よりシャフト部側に突出する突片を備え、該突片をシャフト部の先端中央に設けられたスリットに挿入してもよい。上記のように突片をシャフトに設けたスリットに挿入すると、ヨークをフレーム本体に位置決めしやすくなると共に、ヨークとフレーム本体との接合面積を増加して振動減衰性を高めることができる。
【0027】
上記ヨークおよびフレーム本体に穿設するガット穴は、打球面に接する内側部分を大きくすることが好ましい。
このようにガット穴を大きくすると、穴位置のずれが解消可能となり、かつ、打球時にガット(ストリング)が変形できる長さが伸びることにより、実質的な打球面積が拡大し、よって、スイートエリアの拡大が図れ、反発性能を高めることができる。
上記ガット穴を大きくして、ガット長さを有効活用し、スイートエリアを拡大するには、縦および横のガットの両端部の穴が大きいことが有効である。
従来、ヨークがフレーム本体と一体成形されている場合、ヨークのガット穴を広げ加工することは実際上困難であったが、本発明ではヨークを別体として形成しているため、フレーム本体に結合する前にガット穴の広げ加工を行うことができ、その結果、スイートエリアの拡大を簡単に図ることができる。
【0028】
上記ヨーク本体の両端および該両端より延在する連結補助部は、フレーム本体の内面側にて、連結補助部の外面とフレーム本体の内面とを重ねて合わせて結合している、又は、フレーム本体の内面側に、連結補助部の形状に合わせて開口させた嵌合部を設け、連結補助部を該嵌合部に嵌合させて結合してもよい。
後者の場合に比して、前者の重ね合わせて結合する構成とすると接合面積を大きく取れる利点がある。後者の場合には軽量化を図ることができる。
【0029】
上記ヨークの重量は、ヨークとフレーム本体との合計重量からなるローフレーム重量の5%〜30%の範囲である。
上記範囲は5%より少ないと強度低下となり、30%を越えると重量が大きくなり過ぎることによる。好ましくは10%〜25%の範囲である。
【0030】
ヨークには、打球面側に、打球面の周方向に沿って溝を配置することが好ましい。これにより、同一打球面積でも、溝の深さ分だけストリング有効長さを大きくすることができる。
【0031】
本発明のラケットフレームに用いられる樹脂としては、上述したように、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等が挙げられるが、具体的には、熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ケイ素樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0032】
また、繊維強化樹脂に用いられる強化繊維としては、一般に高性能強化繊維として用いられる繊維が使用できる。例えば、カーボン繊維、黒鉛繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維、超高分子ポリエチレン繊維等が挙げられる。また金属繊維を用いてもよい。軽量で高強度であることからカーボン繊維が好ましい。これらの強化繊維は、長繊維、短繊維の何れであっても良く、これらの繊維を2種以上混合して用いても構わない。強化繊維の形状や配列については限定されず、例えば、単一方向、ランダム方向、シート状、マット状、織物(クロス)状、組み紐状などいずれの形状・配列でも使用可能である。
【0033】
なお、フレーム本体は、繊維強化プリプレグの積層体からなるものに限定されず、マンドレルにフィラメントワインデイングで強化繊維を巻き付けてレイアップを形成しておき、これを金型内に配置してリムナイロン等の熱可塑性樹脂を充填して形成したフレーム本体とすることもできる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5は本発明の第一実施形態に係るラケットフレーム1を示す。ラケットフレーム1は、各々別個に形成されたフレーム本体2とヨーク10とから構成されている。フレーム本体2は、打球面Fを囲むガット張架部3、スロート部4、シャフト部5、グリップ部6を連続して構成している。
【0035】
ヨーク10は、左右スロート部4からガット張架部3にかけてフレーム本体2と連結されており、フレーム本体2とヨーク10との接合面の面積は、片側35cm2、左右合計70cm2としている。ヨーク10は、ガット張架部3の開口を閉鎖するヨーク本体10Aと、ヨーク本体10Aの両端にフレーム本体2のガット張架部3とスロート部4との境界部分を挟んで延在する連結補助部10Bとを備えている。
【0036】
ヨーク本体10Aには凹部10aが設けられ、フレーム本体2の凸部2aと嵌合させることにより機械的結合を行っている。また、ヨーク10とフレーム本体2とは、機械的結合に加えウレタン系接着剤でも結合されている。このように結合されたフレーム本体2とヨーク10との接合面にラケットフレーム1の変形時に発生する剪断力を集中させて振動減衰性を高める構成としている。
【0037】
連結補助部10Bは、ガット張架部3側へは、ガット張架部3を時計面と見て5時(7時)の位置まで延在させている。また、スロート部4側へは、スロート部4の内面に沿ってシャフト部5に達する位置まで延在させ、延在させた左右の連結補助部10Bの先端が連続され、ヨーク本体10Aと合わせて略三角形状の環状を構成している。フレーム本体2には、連結補助部10Bの形状に合わせて、窪み部2bが設けられており、連結補助部10Bと嵌合係止される構成としている。
【0038】
また、左右の連結補助部10Bの先端連続部よりシャフト部5側に突出する突片10bを備え、突片10bがシャフト部5の先端中央に設けられたスリット5aに挿入される構成としている。スリット5aの深さは、突片10bの長さより少し長めに設定しており、突片10bを挿入しやすい構成としている。
【0039】
左右の連結補助部10Bは、ラケットフレーム1の厚さ方向において、ヨーク本体10A近傍及びシャフト部5との接合面近傍では同一厚さt1であるが、スロート4の中間部では厚さt2に小さくなっており、厚さが不均一としている。
【0040】
図6に示すように、ヨーク10(ヨーク本体10Aの両端および該両端より延在する連結補助部10B)は、フレーム本体2の内面側にて、ヨーク10(ヨーク本体10Aの両端および該両端より延在する連結補助部10B)の外面10dとフレーム本体2の内面2dとを重ね合わせて結合されており、フレーム本体2の厚さ方向の寸法W1より連結補助部の厚さ方向の寸法W2を小さくし、フレーム本体2よりヨーク10が突出させないようにしている。
【0041】
図3及び図7に示すように、ヨーク10に穿設するガット穴gは、ガット張架部3の5時(7時)付近にに相当するガット穴gの打球面Fに接する内側部分の径S1を、φ7mmとし、通常よりも大きくしている。また、ヨーク本体10Aの打球面側には、幅5mm、深さ5mmの溝10cを配置している。
【0042】
ヨーク10の重量は、33gとし、ヨーク10とフレーム本体2との合計重量からなるローフレーム重量の約17%としている。打球面積が110平方インチ、ラケットフレーム重量が245gとしている。
【0043】
フレーム本体2は、繊維強化樹脂製の中空パイプからなり、カーボン繊維からなる強化繊維をマトリクス樹脂のエポキシ樹脂で含浸している繊維強化プリプレグの積層体からなる。ヨーク10は、熱可塑性樹脂である6ナイロンに長さ1mmのカーボン繊維(短繊維)を30%充填させた材料からなり、中実の射出成形体からなる。
【0044】
上記のように、第1実施形態のラケットフレーム1は、フレーム本体2とヨーク10とを別部材として成形後、機械的結合手段及び接着剤により結合させ、両者の接合面にラケットフレーム1の変形時に発生する剪断力を集中させることでラケットフレーム1の振動減衰性能を高めることができる。また、ヨーク本体10Aや連結補助部10Bとラケットフレームの形状を上記のように適宜設定することにより、ラケットフレーム1の軽量性、剛性、強度のバランスを保ちながら高い振動減衰性能を得ている。
【0045】
また、ヨーク10に設けたガット穴gの打球面Fに接する内側部分を大きくしているため、ストリング長さを有効に活用することが可能であり、スイートエリアを拡大することができる。
【0046】
なお、上記実施形態では、機械的結合手段と接着剤により、ヨークとフレーム本体を結合させているが、両者の接合面に制振フィルムを挟みこむこともできる。これにより、さらに振動減衰性を向上することができる。また、上記実施形態では、ウレタン系の接着剤を用いているが、その他、必要性能に応じて、振動吸収性に優れた接着剤等を用いても良い。
【0047】
また、上記実施形態では、ヨークは熱可塑性樹脂により成形しており、成形性や振動減衰性に特に優れるが、繊維強化樹脂からなる中空体とすることもでき、強度や軽量性を高めることもできる。
【0048】
以下、本発明のラケットフレームの実施例1〜7及び比較例1、2について詳述する。
実施例、比較例とも、フレーム本体は、繊維強化樹脂製の中空形状であり、厚み24mm,幅13mm〜15mmの断面形状を持ち、打球面積が110平方インチである同一形状とし、以下に示す方法により作成した。
カーボン繊維を強化繊維とした繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグシート(CFプリプレグ(東レT300,700,800,M46J))を、66ナイロンからなる内圧チューブを被覆したマンドレル(φ14.5)上に積層し、鉛直状の積層体を成型した。プリプレグ角度は0゜,22゜,30゜,90゜とし、積層した。マンドレルを抜き取って上記積層体を金型にセットした。金型を型締して、金型を150℃に昇温し、30分間の加熱を行うと同時に内圧チューブ内に9kgf/cm2の空気圧を付加し、加圧保持し、加熱加圧成形により作成した。
ヨークの材質、特徴、重量、及び接着剤、ローフレーム(重量/バランス)、ラケットフレーム(重量/バランス)をそれぞれ下記の表1の通り設定した。
【0049】
【表1】
【0050】
(実施例1)
ヨークについては、6ナイロンに長さ1mmのカーボン繊維(短繊維)を30%充填させた材料を使用した。射出成形用金型を使用して中実のヨークを射出成形した。ヨークには凹部を配置し、フレーム本体の凸部と嵌合させることにより機械的接合を行った。
また、ヨークの打球面側には、幅5mm、深さ5mmの溝(ヨーク切込み)を配置した。ヨークの5時(7時)部分に相当するガット穴を通常よりも大きく、φ7mmとした。ヨークの連結補助部は厚さ方向の寸法を不均一にした。即ち、上記第1実施形態のヨークと同形状とした。フレーム本体のシャフト部には切れ込みを配置し、ヨークの連結補助部の先端連続部に設けた突片の挿入が容易な構成とした。
【0051】
(実施例2)
ヨークの5時(7時)部分に相当するガット穴(打球面に接する内側)は通常の4.5mmとした。接着剤の種類を変更した。その他は、実施例1と同様とした。
(実施例3)
ヨーク切込み部分を除去し、接着剤の種類を変更した。その他は、実施例2と同様とした。
【0052】
(実施例4)
ヨーク切込み部分を除去した以外は、実施例1と同様の形状としたが、材質、製法を変更した。
ヨークは、カーボン繊維(連続繊維)とエポキシ樹脂からなる繊維強化樹脂から成形した。ナイロンチューブを内層として、2本の中空レイアップを一体成形して、略三角形中空部材を成形し、所望の形状にカットしヨークとした。即ち、フレーム本体と同材質とした。射出成形品と異なり、成形後にストリング用穴加工を施した。
(実施例5)
接着剤の種類を変更した。その他は、実施例4と同様とした。
(実施例6)
ヨークの5時(7時)部分に相当するガット穴(打球面に接する内側)は通常の4.5mmとした。接着剤の種類を変更した。その他は、実施例5と同様とした。
(実施例7)
機械的結合によらず、ヨークとフレーム本体とを接着剤により結合させた。接着剤の種類と結合方法以外は、実施例6と同様とした。
【0053】
(比較例1)
予めヨークを成形し、フレーム本体成形時に、予め成形したヨークとフレーム本体とを一体成形した。機械的結合は行わなかった。その他は実施例6と同様とした。
(比較例2)
未硬化のヨークと、フレーム本体とを一緒に金型内に配置し、ヨークとフレーム本体とを通常のラケットフレームと同じ製法により一体成形した。その他は比較例1と同様とした。
【0054】
上記実施例1〜7及び、比較例1、2のラケットフレームに関し、それぞれ、後述する方法により面外1次振動の振動数,減衰率、面外2次振動の振動数,減衰率、反発係数(3点)を測定した。また耐久テストを行った。その結果を下記の表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
(面外1次振動減衰率の測定)
各実施例及び比較例のラケットフレームを図8(A)に示すようにガット張架部3の上端を紐51で吊り下げ、ガット張架部3とスロート部4との一方の連続点に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、図8(B)に示すように、ガット張架部3とスロート部4の他方の連続点をインパクトハンマー55で加振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動減衰率とした。各実施例及び比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表2に示す。
【0057】
ζ=(1/2)×(Δω/ωn)
To=Tn/√2
【0058】
(面外2次振動減衰率の測定)
ラケットフレームを図8(C)に示すようにガット張架部3上端を紐51で吊り下げ、スロート部4とシャフト部5との連続点に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏側のフレームをインパクトハンマー55で加振した。そして、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出し、面外2次振動減衰率とした。各実施例及び比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表2に示す。
【0059】
(耐久テスト方法)
グリップ部を、ゴムホースを介在し、固定し、ボールを75m/secのスピードで、ガット張架部のトップから10cmの箇所に衝突させ、破損した回数を測定した。実際のテニスを行う時のボール速度よりも非常に高速としているが、少ない回数で、破断するまでの耐久評価を行うための条件である。ガット張りテンションは縦糸65lb×横糸60lbとした。1,600回をクリアできないものはNGとした。
【0060】
(反発係数の測定)
反発係数は、図9に示すように、実施例及び比較例のラケットフレーム1を垂直状態でフリーとなるようにグリップ部を柔らかく吊り下げて、その打球面にボール打出機から一定速度V1(30m/sec)でテニスボールを打球面に衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であり、反発係数が大きい程、ボールの飛びが良いことを示している。打球面の中心(フェイスセンター)での反発係数、フェイスセンターから80mm下の位置(X)での反発係数、(X)位置から50cm横の位置での反発係数を測定し、3回の平均値を表2に記載した。即ち、1本のラケットフレームにつき合計3点の反発係数を測定した。
【0061】
表1及び表2に示すように、実施例1〜7は、面外1次振動の減衰率が0.5〜1.1、面外2次振動の減衰率が0.8〜1.9であるのに対し、比較例1、2は面外1次振動の減衰率が0.3〜0.4、面外2次振動の減衰率が0.3〜0.5であり、実施例1〜7の本発明のラケットフレームは振動減衰性に優れていることが確認できた。
【0062】
また、実施例1〜7は、いずれも耐久テストの結果が良好であった。一方、比較例1は、908回でクラックが発生した。さらに、打球面上の3点での反発係数についても、実施例1〜7のラケットフレームの方が全体的に高い値を示しており、スイートエリアも広く、反発性能にも優れていることが確認できた。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、フレーム本体とヨークとを別部材として成形後、機械的結合手段により結合させ、両者の接合面にラケットフレームの変形時に発生する剪断力を集中させることでラケットフレームの振動減衰性能を高めることができる。上記のように複数の別部材の結合により振動減衰性を向上させているため、余分な重量増がなく、軽量である上に、機械的結合手段により結合させているため、剛性が低下することもなく、高い振動減衰性を得ることができる。
【0064】
また、フレーム本体とヨークとの接合面の面積や、材料や接着剤の選定、形状の変更等により、打球感の好みにもなる振動減衰性の制御を可能としており、プレーヤーに応じた最適なラケットフレームを設計することができる。
【0065】
さらに、通常のラケットフレームとは異なる位置でヨークに設けたガット穴の打球面に接する内側部分を大きくしているため、ガット穴位置のずれを解消すると同時に、ストリング長さを有効に活用することが可能であり、スイートエリアを拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のラケットフレームの概略正面図である。
【図2】 フレーム本体とヨークの要部拡大図である。
【図3】 (A)はヨークの平面図、(B)は側面図、(C)正面図である。
【図4】 フレーム本体の斜視図である。
【図5】 ヨークの取付状況を示す図である。
【図6】 スロート部の断面図である。
【図7】 ヨークをガット穴の関係を示す図である。
【図8】 (A)(B)(C)はラケットフレームの振動減衰率の測定方法を示す概略図である。
【図9】 反発係数の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 ラケットフレーム
2 フレーム本体
2a 凸部
3 ガット張架部
4 スロート部
5 シャフト部
6 グリップ部
10 ヨーク
10A ヨーク本体
10B 連結補助部
10a 凹部
10b 突片
g ガット穴
Claims (7)
- 打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部およびグリップ部が連続して一体成形された繊維強化樹脂からなるフレーム本体と、該フレーム本体と別個に形成される繊維強化樹脂、樹脂単体、金属又はこれらの複合材からなるヨークを備え、
上記ヨークは、上記ガット張架部の開口を閉鎖するヨーク本体の両端に、上記フレーム本体のガット張架部とスロート部との境界部分を挟んでガット張架部側とスロート部側へ延在する連結補助部を備え、上記スロート部の内面に沿ってシャフト部まで延在される左右の上記連結補助部の先端は連続され、該連結補助部と上記ヨーク本体とで略三角形状の環状を構成し、
上記左右の連結補助部の先端連続部よりシャフト部側に突出する突片を備え、該突片がシャフト部の先端中央に設けられたスリットに挿入されると共に、上記ヨーク本体の両端および該両端より延在する連結補助部は、上記フレーム本体の内面と接合され、該接合部を凹凸嵌合又は/及びネジ止めからなる機械的結合手段または振動吸収性に優れた接着剤により結合していることを特徴とするラケットフレーム。 - 打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部およびグリップ部が連続して一体成形された繊維強化樹脂からなるフレーム本体と、該フレーム本体と別個に形成される繊維強化樹脂、樹脂単体、金属又はこれらの複合材からなるヨークを備え、
上記ヨークは、上記ガット張架部の開口を閉鎖するヨーク本体の両端に、上記フレーム本体のガット張架部とスロート部との境界部分を挟んでガット張架部側とスロート部側へ延在する連結補助部を備え、上記スロート部の内面に沿ってシャフト部まで延在される左右の上記連結補助部の先端は連続され、該連結補助部と上記ヨーク本体とで略三角形状の環状を構成し、
上記フレーム本体の内面に対して、上記ヨーク本体の両端および該両端より延在する連結補助部をそれぞれ少なくとも10cm2以上60cm2以下の面積で接合させ、該接合部を凹凸嵌合又は/及びネジ止めからなる機械的結合手段または振動吸収性に優れた接着剤により結合していることを特徴とするラケットフレーム。 - 上記左右の連結補助部の先端連続部よりシャフト部側に突出する突片を備え、該突片がシャフト部の先端中央に設けられたスリットに挿入されている請求項2に記載のラケットフレーム。
- 上記接合部には制振フィルム又は制振シートが介在されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
- 上記左右連結補助部は、厚さ方向で同一寸法又は不均一としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
- 上記ヨークおよびフレーム本体に穿設するガット穴は、打球面に接する内側部分を大きくしている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
- 上記ヨークの重量は、ヨークとフレーム本体との合計重量からなるローフレーム重量の5%〜30%の範囲である請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
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