JP2003070937A - ラケットフレーム - Google Patents

ラケットフレーム

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JP2003070937A
JP2003070937A JP2001263737A JP2001263737A JP2003070937A JP 2003070937 A JP2003070937 A JP 2003070937A JP 2001263737 A JP2001263737 A JP 2001263737A JP 2001263737 A JP2001263737 A JP 2001263737A JP 2003070937 A JP2003070937 A JP 2003070937A
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racket
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Kunio Niwa
邦夫 丹羽
Takeshi Ashino
武史 芦野
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラケットの振動減衰性を高める。 【解決手段】 繊維強化樹脂成形品からなる連続した1
本のパイプを、グリップ部の右側部の一端からシャフト
部の右側部→スロート部の右部→ヘッド部へと連続さ
せ、ヘッド部の頂点で折り返して、ヘッド部→スロート
部の左側部→シャフト部の左側部→グリップ部の左側部
の端部へと連続させ、上記シャフト部およびグリップ部
では左右両側パイプを接合して、その中心部に左右両側
のパイプ接合部からなるリブが配置されてなるフレーム
本体を備えたラケットフレームにおいて、上記シャフト
部のフレーム本体には、少なくとも上記リブが位置する
部分の外面に凹部を設け、該凹部に曲げ弾性率が300
〜7000kgf/mm2の剛性材を嵌合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テニス用等のラケ
ットフレームに関し、詳しくは,繊維強化樹脂からなる
1本のパイプによりフレーム本体を形成したものからな
り、特に、グリップ部において振動減衰性を高めるもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年,ラケットフレームは、軽量性,高
剛性,高強度,耐久性等の性能が要求されており、その
構成材料は繊維強化樹脂(以下、FRPと称す)が主流
となっている。通常、ラケットフレームは炭素繊維のよ
うな高強度,高弾性率の繊維で強化された熱硬化性樹脂
から成形されている。この熱硬化性樹脂をマトリクス樹
脂とする繊維強化樹脂は剛性が高く優れたものである
が、衝撃を受けた時に振動が発生しやすく、プレーヤー
がテニスエルボーになりやすい問題がある。
【0003】そのため、例えば、熱硬化性樹脂のエポキ
シ樹脂をマトリクス樹脂とし、カーボン繊維の連続繊維
を強化繊維としたFRPの振動減衰性を良くするため,
アラミド繊維や超高分子量ポリエステル繊維等の有機繊
維を使用する場合もあるが、振動減衰率は0.6以下で
振動減衰率は余り高くならず,剛性,強度が小さいた
め,有機繊維のみの補強では剛性の点で問題がある。
【0004】そのため、近年、振動減衰性に優れた熱可
塑性樹脂をマトリクス樹脂とし、連続繊維にて強化を施
した繊維強化熱可塑性樹脂製のラケットフレームが提供
されている。具体的には、熱可塑性樹脂マトリクスから
なるFRPとして、ポリアミド樹脂をマトリクス樹脂と
し、連続繊維又は短繊維を強化繊維としており、製法は
以下の3種類に分類される。この繊維強化熱可塑性樹脂
からなるラケットフレームの振動減衰率は0.9以上と
なっている。 (1)短繊維を含むポリアミド樹脂の射出成形。(振動
減衰率1.9%) (2)マトリクスとなる材料の繊維と強化繊維を繊維形
状のまま積層し,高温で内圧をかけ,マトリクス樹脂を
溶融して成形。(振動減衰率0.92%) (3)金型内に強化繊維を予め配置し,ポリアミド樹脂
モノマーの反応射出成型(RIM)。(振動減衰率1.
1%) 上記繊維強化熱可塑性樹脂からなるラケットフレームは
熱可塑性樹脂の持つ靭性の高さを反映して,従来の熱硬
化性樹脂製ラケットでは達しなかった耐衝撃性、振動減
衰性などの特性が得られている。
【0005】しかしながら、一般に熱可塑性樹脂は熱硬
化性樹脂と比較して、弾性率・強度の環境依存性が大き
く、ラケットフレームの使用環境により、剛性等の特性
が変化しやすいという欠点がある。
【0006】上記マトリクス樹脂を熱可塑性樹脂とした
場合、熱硬化性樹脂とした場合のそれぞれの問題を解決
するために、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを組み合わ
せたラケットフレームも提案されている。例えば、特開
平6−63183号では、スロート部からグリップ部に
かけた部分を熱可塑性樹脂マトリクスで成形し、打球面
を囲むガット張架部(フェイス部)を熱硬化性樹脂マト
リクスから成形している。さらに、予めカーボン繊維/
RIMナイロンによるヨーク部分を形成し、その後、フ
レーム本体の金型に配置し、未硬化のカーボン繊維/エ
ポキシ樹脂プリプレグからなる積層体と一体成形したラ
ケットフレームも提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開平6−6
3183号のラケットフレームでは、フレーム本体の半
分を熱可塑性樹脂マトリクスで形成されるため、使用環
境による影響をうけやすいばかりでなく、ラケットの振
動モードが考慮されておらず、有効な振動減衰効果が得
られないという問題がある。また、後記したヨークをカ
ーボン繊維/RIMナイロンで成形したラケットフレー
ムでは、ストリングテンション及び打球時の荷重がヨー
クを直撃するため、ヨークとフレーム本体との接着を非
常に強固にする必要があるが、接合部分でクラックが発
生しやすい問題がある。また、カーボン繊維/RIMナ
イロンは吸水による影響を受けやすいため、強度・剛性
を大きく設計しておく必要がある。それゆえ、カーボン
繊維/RIMナイロンの端面までも剛性を大きくしなけ
ればならず、その部分に接続するフレーム本体部分にお
いて、実打時に応力集中する問題が生する。具体的に
は、フレーム本体のカーボン繊維/RIMナイロン端面
と接合する部分には、通常以上の補強を施す必要があ
る。これによりフレームの剛性設計が制限されるばかり
でなく、不必要に重量が増加しなければならない問題が
生じる。
【0008】さらに、ラケットフレームでは、振動減衰
性を高めることが要望されているのに加えて、スピンを
かけるといったプレースタイルに対応するため、ラケッ
トの操作性が重要視され、ますます軽量化(慣性モーメ
ントの低減)が望まれるようになってきている。また、
打球面の幅広い部分を打点として、スピンをかけること
となり、スイートエリアの拡大も望まれている。さら
に、競技者向けには、打球面の安定性が要求され、いわ
ゆる面内方向の剛性が重要な性能であることが判明して
いる。このように、ラケットフレームは、軽量で操作性
が良く、かつ、高剛性・高強度で高反発、高い面安定性
を有しながら、振動減衰性の良いことが要望されてい
る。
【0009】本発明は上記した要望に鑑みてなされたも
ので、軽量で、剛性が安定して高く、高い振動減衰性を
持つラケットフレームを提供することを課題としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、繊維強化樹脂成形品からなる連続した1
本のパイプを、グリップ部の右側部の一端からシャフト
部の右側部→スロート部の右部→ヘッド部へと連続さ
せ、ヘッド部の頂点で折り返して、ヘッド部→スロート
部の左側部→シャフト部の左側部→グリップ部の左側部
の端部へと連続させ、上記シャフト部およびグリップ部
では左右両側パイプを接合して、その中心部に左右両側
のパイプ接合部からなるリブが配置されてなるフレーム
本体を備えたラケットフレームにおいて、上記シャフト
部のフレーム本体には、少なくとも上記リブが位置する
部分の外面に凹部を設け、該凹部に曲げ弾性率が300
〜7000kgf/mm2の剛性材を嵌合していること
を特徴とするラケットフレームを提供している。なお、
上記グリップ部とは、フレーム本体の厚みが隣接するシ
ャフト部よりも大きくなっている部分で、リップレザー
等の被覆材が巻き付けられる箇所である。
【0011】繊維強化樹脂製の連続したパイプから形成
するラケットフレームでは、その製法上、グリップ部分
は2本のパイプが接合されて形成される。従って、グリ
ップにはヘッド部に囲まれたフェイス面に垂直な方向に
2本のパイプの内側部が接合されたリブが配置されるこ
とになる。このリブの存在によりグリップ部の剛性は安
定した状態になっており、このリブがないとグリップ部
は潰れやすくなり、座屈変形が起きやすくなる。上記リ
ブにより、グリップ部の面外方向(フェイス面に対する
打球方向)の剛性が高まるばかりでなく、グリップ部の
捻れ変形を抑制する効果があり、それゆえ、プレーヤー
にとっての剛性的な安定感を与えるものである。
【0012】上記グリップ部のリブ、詳細には、グリッ
プ部の幅方向中央に位置する左右両側のパイプ接合部端
縁(以下、リブ接合端縁と称す)に、打球時に応力が集
中していることを、本発明者は見いだした。上記リブ接
合端縁には、打球時に発生する曲げ変形あるいは捻れ変
形の応力が集中している。よって、この応力集中箇所に
凹部を設け、その凹部内に剛性体を挿入して、グリップ
部のフレーム本体と剛性材とを嵌合させ、かつ、剛性材
の弾性率を上記範囲として適度に大きくすることによ
り、打球時に発生する曲げ変形、捩れ変形の応力(剪断
荷重)を上記剛性材とフレーム本体との界面に集中さ
せ、それにより振動減衰効果を高めている。
【0013】具体的には、剛性材をグリップ部に配置す
ることにより、以下の4つの作用効果がある。 打球時に発生するラケットの種々の変形モードにおい
てグリップ部には応力が発生する。ラケットフレームの
曲げ変形や捻れ変形のそれぞれの変形モードに対し、グ
リップ部の小さい領域で振動減衰性を高めると、効率的
な振動減衰性の改善がなされる。 グリップ部には補強機能を有するリブが配置されてい
る。従って、グリップ部に凹部を設け、該凹部に剛性材
を嵌合させて応力を集中させても、フレーム本体が破損
するという問題は発生しない。 重量が増加しても、ラケット重心からはグリップ側に
配置されるため、グリップ部を支点としたスイング時に
おける慣性モーメントの増加が小さい。 グリップ部では、打球時に付加される直接的な応力が
少ないため、強度設計が容易となる。これに対して、ヘ
ッド部に剛性材を配置すると、ボール打撃に伴うストリ
ングによるヘッド部への負荷が大きくなる。また、スロ
ート部に剛性材を配置する場合も同様に負荷が大きくな
る。
【0014】上記剛性材とフレーム本体界面に応力を集
中的に発生させる点より、剛性材の剛性は適度に大きい
ことが好ましい。剛性材の剛性が小さい場合、剛性材全
体に応力緩和がおこり、剛性材とフレーム本体との界面
に応力が集中することによる高減衰機能は発揮されな
い。上記した点より、剛性材の曲げ弾性率は、前記のよ
うに300kgf/mm2〜7000kgf/mm2の範
囲としている。上記範囲より曲げ弾性率が小さい場合
は、剛性材に応力分散がおこり振動減衰機能が得られな
ず、また、上記範囲より曲げ弾性率が大きすぎる場合
は、フレーム本体との弾性率(3400〜5800kg
f/mm2)との差が大きくなるため、剛性材の端部に
応力集中が激しくなり、フレーム本体がグリップ部で破
損することはないが、クラックの発生といった問題が起
り得る。なお、剛性材の曲げ弾性率は好ましくは400
〜6500kgf/mm2、最も好ましくは440〜6
000kgf/mm2である。
【0015】上記剛性材の材料としては、剛性材自体が
振動減衰性が高いことが好ましいことより、熱可塑性樹
脂が好適に用いられ、特に、繊維強化熱可塑性樹脂で成
形していることが好ましい。このように、剛性材の振動
減衰性の高い材料を用いると、剛性材そのものの振動が
熱エネルギーに変換されることで、剛性材とフレーム本
体の界面の応力集中に伴う高減衰機能との相乗効果によ
り、振動減衰性をより高めることができる。なお、下記
に列挙した材料で形成してもよい。熱硬化性樹脂単体、
繊維強化熱硬化性樹脂、金属、木材。金属材料としては
アルミ、チタン、マグネシウム等の軽量金属あるいはそ
れぞれの金属が主成分となる合金でも良い。上記熱可塑
性樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂やポリアミド
とABSのアロイ等が好適に用いられる。
【0016】繊維強化熱可塑性樹脂から剛性材を成形す
る場合、カーボン繊維等の短繊維で強化した状態で射出
成形する製法や、ポリアミド繊維とカーボン繊維のコミ
ングルドヤーンをブレイド(組紐)に織り、ポリアミド
を加熱溶融して成形する方法、発泡エポキシにナイロン
チューブを被覆し、さらにカーボンブレイドを積層した
ものにRIMナイロンモノマーを注入して成るRIMナ
イロン成形等が用いられる。
【0017】上記剛性材とフレーム本体とは、可撓性、
耐衝撃性、高剥離強度を有する接着材を介して固着する
ことが好ましい。その際、使用する接着剤が重要な要因
となる。接着剤の目的のひとつは、剛性材とフレーム本
体を接着させ、接着部分に破損やクラックが発生するこ
とを抑制することにある。さらに、フレーム本体に凹部
に挿入するものを剛性材としているため、接着剤は剛性
材やフレーム本体よりも弾性率が小さく、その部分に剪
断応力が集中しやすい。それゆえ、接着剤を選定するこ
とで、フレーム全体の振動減衰性に大きく寄与すること
となる。なお、接着剤を用いずに、機械的結合手段(圧
入、留具による固定)等の手段を用いて剛性材とフレー
ム本体とを、その界面に応力を集中できる形態で結合し
てもよい。
【0018】上記剛性材とフレーム本体とを接着する接
着剤としては様々なものがあるが、フレーム本体の変形
挙動に対応し、破損・クラックの発生を抑制し、振動減
衰性に大きく影響するものとして、可撓性の高い接着剤
が好ましい。上記接着剤としては、エポキシ系、ウレタ
ン系等の接着剤が好適に用いられる。 具体例を以下に
列挙する。 ・シアノアクリレートとエラストマーをベースにした高
剥離強度耐衝撃用接着剤。例えば、スリーボンド社製の
1731・1733等。 ・ゴム微粒子をエポキシ樹脂に均一分散させることで、
安定した強靱性がある常温硬化型二液性エポキシ樹脂。
高剪断接着力タイプとして、例えば スリーボンド社製
の2082C等。 ・シリル基含有特殊ポリマーを主成分とし、空気中の微
量水分と反応して硬化する一液湿気硬化型弾性接着剤。
例えば、スリーボンド社製の1530等。 ・ウレタン系接着剤「エスプレン」 ・チバガイギー社製の「Redux 609」 「AW
106/HV953U」 「AW136A/B」 ・LOCTITE社製の「E−214」 ・スリーエム社製の「DP−460」 「9323B/
A」。 上記列挙した接着剤のうち、粘性が大きく、破断伸びが
大きく、損失係数が大きいスリーボンド社製の153
0、2082Cや、ウレタン系接着剤の「エスプレン」
が好適に用いられる。
【0019】上記フレーム本体に形成する凹部はのグリ
ップ端側の先端位置は、グリップ端から5mm〜150
mmの範囲に位置させ、該凹部の長さ(パイプからなる
フレーム本体の軸線方向の長さ)は40〜150mmと
し、対応させて剛性体の長さも40〜150mmとし、
凹部全体に剛性材を嵌合している。剛性材の長さが40
mmより短いと接着面積が小さく振動減衰効果が少なく
なり、また、150mmより長いとグリップ端にまでに
到達することとなる。グリップ端には発生応力が小さい
ため、剛性材を延長した効果が発揮されにくい。剛性材
の長さは、より好ましくは、60〜130mmである。
なお、凹部全体に剛性体を嵌合せずに、一部に空隙をあ
けてもよい。
【0020】また、1つの剛性材とフレーム本体との接
着面積は440mm2〜4800mm2の範囲としている
ことが好ましい。よって、幅方向の両面に対向して一対
の剛性材を取り付ける場合は、フレーム本体との接着面
積は、上記面積の2倍の880mm2〜9600mm2
なる。
【0021】上記剛性材とフレーム本体とは凹凸形状を
工夫することにより、接着する部分の面積を増加させる
と、接着材による振動減衰性の効果を高めるだけでな
く、剪断応力を受けやすくする部分を増加させることに
より、振動減衰性をより高めることができる。
【0022】具体的には、剛性材は断面T形状とし、該
剛性材を嵌合する上記凹部は対応した断面T形状の凹部
とし、該凹部の開口端側に浅底の係止段部を備えると共
に該係止段部に連続して深底部を備え、該深底部の中心
を上記リブのパイプ接合端縁に位置させている。このよ
うに、剛性材および凹部を断面T形状とすると接着面積
を増大させることができる。
【0023】また、シャフト部の対向する幅方向面に上
記凹部を対称に設け、各凹部に夫れ夫れ上記剛性材を嵌
合させ、対向して嵌合する剛性材の間には上記左右両側
パイプの接合部からなるリブを介在させている。あるい
は、対向して嵌合する剛性材の間では上記左右両側パイ
プを接合せずに空隙を備えたリブを介在させている。
【0024】上記のように、リブの両端周辺に凹部を設
け、即ち、グリップ部の対向する幅方向面に中央に剛性
材を取り付けると、リブによる補強効果があるため、リ
ブの両端で応力集中部を設けてもグリップ部にクラッ
ク、破損等を発生させない利点がある。しかしながら、
剛性材はリブの部分にのみ配置することに限定されず、
リブと直交するシャフト部の厚み方向の外面に凹部を設
け、該凹部に平板状の剛性材を嵌合して配置してもよ
い。上記剛性材とフレーム本体の凹部との接着面積を変
えることにより振動減衰性の制御も可能となり、打球感
の好みに応じて振動減衰率を適宜に設定することができ
る。
【0025】上記したように、フレーム本体は繊維強化
樹脂から一体成形した連続した1本のパイプからなり、
打球面を囲むガット張架部、スロート部、シャフト部お
よびグリップ部を連続して形成している。フレーム本体
は、軽量化、剛性および強度の点から、連続繊維を強化
繊維とすることが好ましい。マトリクス樹脂は熱硬化性
樹脂として強度、剛性を高めても良いし、熱可塑性樹脂
として振動減衰性をより高めてもよい。すなわち、振動
減衰機能をフレーム本体のシャフト部と剛性材との接合
面にも持たせることにより、フレーム本体のFRPは、
ラケットフレームの主たる機能に合わせて、任意に選択
される。
【0026】本発明のラケットフレームに用いられる樹
脂としては、上述したように、熱硬化性樹脂、熱可塑性
樹脂等が挙げられるが、具体的には、熱硬化性樹脂とし
ては、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フ
ェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、ジア
リルフタレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、ケイ素樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂と
しては、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、AS樹脂、
メタクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂等が
挙げられる。
【0027】また、繊維強化樹脂に用いられる強化繊維
としては、一般に高性能強化繊維として用いられる繊維
が使用できる。例えば、カーボン繊維、黒鉛繊維、アラ
ミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊
維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、超高分子ポリエチレン繊維等が挙げられ
る。また金属繊維を用いてもよい。軽量で高強度である
ことからカーボン繊維が好ましい。これらの強化繊維
は、長繊維、短繊維の何れであっても良く、これらの繊
維を2種以上混合して用いても構わない。強化繊維の形
状や配列については限定されず、例えば、単一方向、ラ
ンダム方向、シート状、マット状、織物(クロス)状、
組み紐状などいずれの形状・配列でも使用可能である。
【0028】なお、フレーム本体は、繊維強化プリプレ
グの積層体からなるものに限定されず、マンドレルにフ
ィラメントワインデイングで強化繊維を巻き付けてレイ
アップを形成しておき、これを金型内に配置してリムナ
イロン等の熱可塑性樹脂を充填して形成したフレーム本
体とすることもできる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1および図2は本発明の第一実施
形態に係るラケットフレーム1を示す。ラケットフレー
ム1のフレーム本体2は、繊維強化樹脂からなる1本の
連続したパイプ2aからなり、グリップ部3の右側部の
一端からシャフト部4の右側部→スロート部5の右部→
ヘッド部6へと連続させ、ヘッド部6の頂点6aで折り
返して、ヘッド部6→スロート部5の左側部→シャフト
部4の左側部→グリップ部3の左側部の端部へと連続さ
せ、上記シャフト部4およびグリップ部3では左右両側
パイプ2aを接合して、その中心部に左右両側のパイプ
2a、2aの接合部からなるリブ7が配置されている。
該リブ7はヘッド部6に囲まれたフェイス面8に対して
垂直方向(面外方向)となる。また、ヨーク9の両端を
フレーム本体2に固定してヘッド部6のスロート側開口
を閉鎖し、環状のヘッド部6を形成している。
【0030】上記左右両側のパイプ2a、2aより形成
するグリップ部3には、その幅方向の両面中央に断面T
形状の凹部10(10−I、10−II)を設け、これ
ら凹部10に断面T形状の一対の剛性材11(11−
I、11−II)を嵌合し、接着剤12を介して接着固
定している。
【0031】上記凹部10のグリップ側の先端10a
は、グリップ部3の先端3aより5mm〜150mmの
範囲に位置させ、その長さ40mm〜150mmとし、
剛性材11は凹部10の全長に嵌合させるため、その長
さLを40mm〜150mmの範囲としている。また、
1個の剛性材11がフレーム本体と接着する面積(凹部
内周面と剛性材の外周面との接着面積)は440mm2
〜4800mm2の範囲としている。
【0032】上記のように、凹部10は断面T形状と
し、開口端側に浅底の係止段部10bを備えると共に該
係止段部10bに連続して深底部10cを備えている。
深底部10cの中心を上記リブ7のパイプ接合端縁7a
に位置させている。上記凹部10は対向する幅方向面に
対称に設けているため、上記対向配置される深底部10
cの間にはリブ7を介在している。
【0033】剛性材11は上記凹部10に丁度嵌合断面
T形状とし、凹部10の係止段部10bに嵌合する横軸
部11aと深底部10cに嵌合する縦軸部11bとから
なる。 該剛性材11は、本実施形態では、繊維強化熱
可塑性樹脂より成形している。
【0034】上記凹部10と剛性材11とを接着固定す
る接着剤12としては、可撓性、耐衝撃性、高剥離強度
を有する接着剤を用いている。また、上記フレーム本体
2のパイプは、本実施形態では、カーボン繊維からなる
強化繊維をマトリクス樹脂のエポキシ樹脂で含浸してい
る繊維強化プリプレグの積層体から成形している。
【0035】図3は第2実施形態を示し、上記幅方向中
央に対向して形成した凹部10−Iと10−IIとの間
のリブ11’は、左右のパイプ2a、2aを接合させず
に、空隙Cを空けている。
【0036】図4は第3実施形態を示し、剛性材11’
を断面T形状とせずに平板形状とし、対応する凹部1
0’も断面T形状とせずに、平板形状の剛性材11’を
丁度内嵌できる形状としている。
【0037】図5は第4実施形態を示し、剛性材11を
1個とし、幅方向の一方側に開口した凹部10’に挿入
に接着剤12を介して固着した。リブ7’は空隙をあけ
て配置し、剛性材11のガイド枠としている。他方側の
厚方向では開口を設けずに平坦面としている。
【0038】図6は第5実施形態を示し、厚さ方向面に
も対向して凹部12(12−I、12−II)を設け、
これら凹部12に平板形状の剛性材13(13−I、1
3−II)を嵌合し、接着剤12を介して接着してい
る。他の構成は第1実施形態と同様であり、幅方向面に
対向して剛性材11を接着固定している。
【0039】以下、本発明のラケットフレームの実施例
1〜7及び比較例1〜4について詳述する。実施例、比
較例とも、フレーム本体は、繊維強化樹脂製の中空形状
であり、厚み24mm,幅13mm〜15mmの断面形
状を持ち、打球面積が110平方インチである同一形状
とし、以下に示す方法により作成した。カーボン繊維を
強化繊維とした繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグシー
ト(CFプリプレグ(東レT300,700,800,
M46J))を、66ナイロンからなる内圧チューブを
被覆したマンドレル(φ14.5)上に積層し、鉛直状
の積層体を成型した。プリプレグ角度は0゜,22゜,
30゜,90゜とし、積層した。マンドレルを抜き取っ
て上記積層体を金型にセットした。金型を型締して、金
型を150℃に昇温し、30分間の加熱を行うと同時に
内圧チューブ内に9kgf/cm2の空気圧を付加し、
加圧保持し、加熱加圧成形によりローフレームを作成し
た。上記金型のグリップ部には、入れ子金型を挿入可能
とし、この入れ子金型を交換して、グリップ部に設ける
凹部を変更して実施例および比較例のフレーム本体を成
形した。
【0040】「実施例1」グリップ部に設ける凹部を前
記第1実施形態に記載の断面T形状とし、上記ローフレ
ームを成形した。一方、剛性材は上記凹部に丁度嵌合す
る断面T形状として別個に成形した。即ち、断面T形状
のキャビテイを有する金型内に予めカーボン繊維をスリ
ーブ状に織ったブレイドを挿入した。該ブレイドとして
東レ製TX364B(45°:φ20)を用いた。金型
を150℃に昇温し、そのキャビティ内に溶融したナイ
ロンモノマー(宇部興産製UX−75)を注入した。こ
の溶融温度は90℃で,触媒を含むA液と開始剤を含む
B液を1:1で混合して注入した。注入圧は5kgf/
cm2に制御した。3分間の保持後に離型し、所定の長
さ(下記の表1に示す100mm)に裁断して用いた。
該剛性材の曲げ弾性率は3490kgf/mm 2であった。上記
カーボン繊維リムナイロンからなる剛性材をフレーム本
体の凹部内にウレタン系接着剤「エスプレン」を用い
て、接着した。剛性材の重量、接着面積(1個当たりの
剛性材の接着面積)は下記の表1に示す通りである。そ
の後、バンパー・グロメット、エンドキャップ、グリッ
プレザー等のラケットフレームには欠かすことが出来な
い部品を装着して、ラケットとした。上記完成品のラケ
ット(ストリングは取り付けていない)の重量、バラン
ス(グリップ端から重心位置までの距離)、慣性モーメ
ントを下記の表1に示す。
【0041】「実施例2」下記の表1に示すように、剛
性材の長さ150mmに変更し、接着面積を大きくし、
接着剤の種類を実施例1と変えているが、他は実施例1
と同様とした。上記剛性材の曲げ弾性率は3490kgf/
mm2であった。 「実施例3」下記の表1に示すように、剛性の長さを4
0mmと小さくし、接着面積を小さしたこと以外、実施
例1と同様である。上記剛性材の曲げ弾性率は3490
kgf/mm2であった。 「実施例4」剛性材を、カーボン連続繊維/エポキシ樹
脂からなる一方向プリプレグを積層して形成した。他は
実施例1と同様とした。上記剛性材の曲げ弾性率は57
20kgf/mm2であった。 「実施例5」剛性材をガラス短繊維強化66ナイロンを
射出成形して形成した。ガラス短繊維として、ユニチカ
社製の「A175G20」を用いた。上記剛性材の曲げ
弾性率は450kgf/mm2であった。 「実施例6」前記第4実施形態に該当し、実施例6では
剛性材を1個のみの挿入とし、残りのグリップ片側は平
面となるようにフレーム本体を成形した。上記剛性材の
曲げ弾性率は3490kgf/mm2であった。 「実施例7」前記第3実施形態に該当し、剛性材は断面
形状をT字形ではなく、平板状とした。上記剛性材の曲
げ弾性率は3490kgf/mm2であった。
【0042】比較例1〜比較例4は表2に示す構成とし
た。 「比較例1」剛性材を射出成形材料の「PEBAX 7
033を用いた」を用い、射出成形で形成した。上記剛
性材の曲げ弾性率は39kgf/mm2であった。 「比較例2」シャフト部に凹部を設けず、剛性材を取り
付けていない通常のラケットフレームである。該ラケッ
トフレームのフレーム本体は実施例1と同様に成形し
た。 「比較例3」剛性材の代わりに、アルミニウム合金板を
ラケットフレームのグリップ部に配置し、一体成形し
た。アルミニウム合金の表面は、研磨加工及び脱脂を施
した。上記剛性材の曲げ弾性率は7100kgf/mm2であ
った。 「比較例4」第1実施形態と同様な剛性材を用いると共
に、ヨークも予めレイアップしたものを金型内に配置し
て、RIMナイロンを充填してフレーム本体と一体成形
した。 上記ヨーク材として、大日本インキ製の発泡ウ
レタンによる中芯を作製し、13gとした。その上に厚
み80μの66ナイロンチューブを被せ、発泡ウレタン
とナイロンチューブの中に空気が残存しいないように減
圧しながら、チューブの両端を加熱溶融し、シールし
た。これにカーボン繊維をスリーブ状に織ったブレイド
を積層した。(東レ製カーボンブレイド,TX364A
(24°:φ20)及びTX364B(45°:φ2
0)を各2層積層) 上記剛性材のレイアップとフレーム本体を形成する部分
とに東レ製のTX364B(45°:φ20)を配置
し、略H型のキャビティ形状を持つ金型に配置し、か
つ、実施例1と同様な剛性材のレイアップを金型内に配
置した。金型を150℃に昇温し、そのキャビティ内に
溶融したナイロンモノマー(宇部興産製UX−75)を
注入した。この溶融温度は90℃で,触媒を含むA液と
開始剤を含むB液を1:1で混合し,注入した。注入圧
は5kgf/cm2に制御した。3分間の保持後,離型
した。ヨークの重量は37gであり、ヨークの両端を長
さ50mm×幅20mmとしてフレーム本体と固着させ
た。上記剛性材の曲げ弾性率は4750kgf/mm2であっ
た。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】上記実施例1〜7及び、比較例1〜4のラ
ケットに関し、それぞれ、後述する方法により面外1次
振動減衰率、面外2次振動減衰率、耐久テストを行っ
た。その結果を表1、表2に示す。
【0046】(面外1次振動減衰率の測定)各実施例及
び比較例のラケットフレームを図7(A)に示すように
ヘッド部6の上端を紐51で吊り下げ、ヘッド6とスロ
ート部5との一方の連続点に加速度ピックアップ計53
をフレーム面に垂直に固定した。この状態で、図7
(B)に示すように、ヘッド部6とスロート部5の他方
の連続点をインパクトハンマー55で加振した。インパ
クトハンマー55に取り付けられたフォースピックアッ
プ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計
53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56B
を介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード
社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562
A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝
達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減
衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動減衰率とし
た。各実施例及び比較例のラケットフレームについて測
定された平均値を上記表1に示す。
【0047】ζ=(1/2)×(Δω/ωn) To=Tn/√2
【0048】(面外2次振動減衰率の測定)ラケットフ
レームを図7(C)に示すようにヘッド部6上端を紐5
1で吊り下げ、スロート部5とシャフト部4との連続点
に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に固定
した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏側の
フレームをインパクトハンマー55で加振した。そし
て、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出
し、面外2次振動減衰率とした。各実施例及び比較例の
ラケットフレームについて測定された平均値を上記表2
に示す。
【0049】(耐久テスト方法)グリップ部を、ゴムホ
ースを介在し、固定し、ボールを75m/secのスピ
ードで、ヘッド部のトップから10cmの箇所に衝突さ
せ、破損した回数を測定した。実際のテニスを行う時の
ボール速度よりも非常に高速としているが、少ない回数
で、破断するまでの耐久評価を行うための条件である。
ガット張りテンションは縦糸65lb×横糸60lbと
した。1,600回をクリアできないものはNGとし
た。
【0050】表1及び表2に示すように、実施例1〜7
は、面外1次振動の減衰率が0.69〜0.83、面外
2次振動の減衰率が0.74〜0.88であるのに対
し、比較例1〜4は面外1次振動の減衰率が0.43〜
0.67と0.7未満であり、面外2次振動の減衰率は
比較例1〜4は0.49〜0.72であり、実施例1〜
7の本発明のラケットは比較例1〜4よりも振動減衰性
に優れていることが確認できた。
【0051】また、実施例1〜7は、いずれも耐久テス
トの結果が良好であった。一方、比較例1、2は耐久テ
ストは良好であったが、比較例3は874回、比較例4
は1433回でクラックが発生した。
【0052】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、シャフト部に外面に凹部を設け、該凹部に剛
性材を嵌合し、該剛性材とシャフト部を構成するフレー
ム本体との界面にラケット打球時は発生する曲げ変形、
捩れ変形の応力を集中させることにより、ラケットの振
動減衰性能を高めることができる。このように複数の別
部材の結合により振動減衰性を向上させているため、余
分な重量増がなく、軽量である上に、グリップ部は上記
リブにより補強しているため、上記界面に応力集中を発
生させてもグリップ部にクラック等の破損が発生するの
を防止できる。
【0053】また、フレーム本体の凹部と剛性材との接
合面の面積や、剛性材の材料、剛性材とフレーム本体と
を接着する接着剤を選定し、また、剛性材の形状の変更
等により、打球感の好みにもなる振動減衰性の制御を可
能としており、プレーヤーに応じた最適なラケットフレ
ームを設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のラケットフレームを
示し、(A)が全体概略平面図、(B)は(A)のB−
B線断面図、(C)は(A)のC−C線断面図である。
【図2】 ラケットフレームの要部と剛性材との分解斜
視図である。
【図3】 第2実施形態の断面図である。
【図4】 第3実施形態の断面図である。
【図5】 第4実施形態の断面図である。
【図6】 第5実施形態の断面図である。
【図7】(A)(B)(C)はラケットフレームの振動
減衰率の測定方法を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ラケットフレーム 2 フレーム本体 2a パイプ 3 グリップ部 4 シャフト部 5 スロート部 6 ヘッド部 10 凹部 11 剛性材 12 接着剤

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂成形品からなる連続した1
    本のパイプを、グリップ部の右側部の一端からシャフト
    部の右側部→スロート部の右部→ヘッド部へと連続さ
    せ、ヘッド部の頂点で折り返して、ヘッド部→スロート
    部の左側部→シャフト部の左側部→グリップ部の左側部
    の端部へと連続させ、上記シャフト部およびグリップ部
    では左右両側パイプを接合して、その中心部に左右両側
    のパイプ接合部からなるリブが配置されてなるフレーム
    本体を備えたラケットフレームにおいて、 上記シャフト部のフレーム本体には、少なくとも上記リ
    ブが位置する部分の外面に凹部を設け、該凹部に曲げ弾
    性率が300〜7000kgf/mm2の剛性材を嵌合
    していることを特徴とするラケットフレーム。
  2. 【請求項2】 上記剛性材はフレーム本体に接着剤を介
    して固着し、該接着剤は可撓性、耐衝撃性、高剥離強度
    を有するものを用いている請求項1に記載のラケットフ
    レーム。
  3. 【請求項3】 上記剛性材の材料には、振動減衰性に優
    れた熱可塑性樹脂を用いている請求項1または請求項2
    に記載のラケットフレーム。
  4. 【請求項4】 上記凹部のグリップ端側の先端位置は、
    グリップ端から5mm〜150mmの範囲とし、上記剛
    性材の長さは40〜150mmとし、かつ、1個の剛性
    材とフレーム本体との接着面積は440mm2〜480
    0mm2の範囲としている請求項1乃至請求項3のいず
    れか1項に記載のラケットフレーム。
  5. 【請求項5】 上記剛性材は断面T形状とし、該剛性材
    を嵌合する上記凹部は対応した断面T形状の凹部とし、
    該凹部の開口端側に浅底の係止段部を備えると共に該係
    止段部に連続して深底部を備え、該深底部の中心を上記
    リブのパイプ接合端縁に位置させている請求項1乃至請
    求項4のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
  6. 【請求項6】 上記シャフト部の対向する幅方向面に上
    記凹部を対称に設け、各凹部に夫れ夫れ上記剛性材を嵌
    合させ、対向して嵌合する剛性材の間には上記左右両側
    パイプの接合部からなるリブを介在させている請求項1
    乃至請求項5に記載のラケットフレーム。
  7. 【請求項7】 上記シャフト部の対向する幅方向面に上
    記凹部を対称に設け、各凹部に夫れ夫れ上記剛性材を嵌
    合させ、対向して嵌合する剛性材の間では上記左右両側
    パイプを接合せずに空隙を備えたリブを介在させている
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のラケット
    フレーム。
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