JP4318989B2 - テニスラケット - Google Patents
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しかしながら、特許文献1については、凹部1の形成がフレーム強度に与える影響や成形上の問題点について考慮されておらず、凹部1をヘッド部の全周に形成した場合、面内方向の剛性が低下し、面安定性が低下することが考えられる。また、凹部1の形状は矩形が好ましいと記されているが、矩形では凹部1に応力が集中しやすく、耐久性の低下が問題となる。
しかしながら、特許文献2に示す構成では、フェース部Fの断面周長が大きくなることによりフレーム重量の増加を招いて操作性が低下するうえ、フレーム長手方向に溝部3を延在させることによる耐久性の低下が問題となる。特に、溝部3の形成は、フレーム断面形状に急激な変化をつけることになって破損しやすくなり、軽量化した際にこの傾向は一層顕著になる。さらに、成形上、スリーブ状の積層体をフレーム形状にわせて湾曲させるため、フェース部の内周長と外周長の差が大きい場合、内周側には必ず折れ曲がったシワが発生し、このシワからクラックやひび割れが発生しやすい問題がある。
しかしながら、特許文献3に示す構成では、軽量化の要請から内側ガット穴5の径r2を一層大きくする必要が生じた場合、該内側ガット穴5の周囲の強度が低下する恐れがある。
(1)重量を付加して慣性モーメントを増大させる。
(2)打球面を広げる。
(3)面外剛性を上げて一方、面外剛性を下げる。
しかしながら、(1)の方法では、操作性が低下すると共に軽量化の要請に反する。(2)の方法では打球面を大きくすると重量および慣性モーメントが増大する。(3)の方法ではラケットフレームを構成するプリプレグの積層構造、断面形状の変更を伴い、高弾性にすると強度が低下し、強度を考慮すれば重量増加を来す問題がある。
(1)フレームを構成する繊維強化樹脂として、振動吸収性に優れた熱可塑性樹脂を用いる。(2)ダイナミックダンパーを取り付ける。
(3)フレームを構成するプリプレグの積層体において、層間に振動減衰材を介在させる。
(4)ラバーグロメット等のストリング減衰材を装着する。
しかしながら、(1)では材料強度の関係で軽量化が難しく、かつ、環境依存性が大きい。(2)は重量増加を伴う。(3)はフレームの剛性が低下する。(4)は従来用いられているストリング減衰材ではストリングのみの振動が減衰されるだけでフレームの振動減衰にはあまり寄与しない。
上記ヘッド部の内周部側には、一部の上記内側ガット穴を中心とする略楕円形状の凹部が設けられ、該楕円形の凹部は長径をフレームの厚み方向とすると共に短径をフレームの長さ方向とし、該凹部は厚み方向の両端側におけるフレーム長さ方向の寸法W1をフレーム厚み方向の中央部におけるフレーム長さ方向の最大寸法W2よりも短くし、
かつ、該凹部の最大深さを1mm以上7mm以下の範囲内とし、さらに、該凹部のフレーム長手方向の最大寸法W2がフレーム厚み方向の最大幅より狭くしていることを特徴とするテニスラケットを提供している。
また、ラケットフレームは、複数枚のプリプレグをマンドレルに巻き付けて積層体からなるスリーブをレイアップし、これを金型のキャビテイに充填してラケットレーム形状に合わせて湾曲し、加圧加熱して成形されている。上記スリーブをキャビテイ内に湾曲させて充填しているため、特に、打球面を囲むヘッド部では、内周長と外周長との差によって内周側に折れ曲がりや皺が不可避的に形成され、これがクラックやひび割れの原因となりやすい。
本発明では、上記のように凹部をフレーム厚み方向の中央側と両端側とで寸法を異ならせることにより、ヘッド部の内周長と外周長の差を小さくすることができ、成形時の皺等の発生を抑制してラケットフレームの耐久性を高めることができる。特に、上記凹部のフレーム厚み方向の両端側は、反発性能や反発領域拡大に対する寄与が小さいため、この厚み方向の両端側の幅寸法を小さくすることで、反発性能と耐久性とをバランスよく共に向上させることができる。さらに、凹部を上記形状とすることにより、凹部が矩形状の場合と異なり、フレーム断面形状に急激な変化がつかず、応力集中によるフレーム破損を防止することができる。
また、3時と9時のヘッド部の最大横幅部分、および12時と6時の最大縦幅部分に当たるヘッド部に上記凹部を形成すると、該凹部内に設けたガット穴に通すストリングがスイートエリアを通るために、スイートエリアの反発性を効果的に高めることができる。
このように凹部を略楕円形状とすると、真円形状の場合に比してフレーム断面形状の変化を緩和することができ、応力集中を抑制してフレームの耐久性を高めることができる。また、該凹部の長径をフレーム厚み方向とすることにより、フレーム成形時に特にフレーム厚み方向に生じやすい皺を効果的に吸収できる。一方、凹部の短径をフレーム長手方向とすることにより、ガット穴ごとに形成する凹部が溝状に連続することが回避でき、フレームの剛性や強度の低下を抑制することができる。
具体的には、凹部の長径は10mm以上20mm以下とし、短径は5mm以上10mm以下とすることが好ましい。
即ち、凹部形成方向とは反対方向に隆起する湾曲面を形成すると、少なくとも凹部の形成領域の内側面ではフレーム長手方向に凹凸が連続的に形成されてフレーム内周長が長くなり、外周長との差が一層小さくなる。その結果、クラックやひび割れの原因となる皺の発生を抑制することができる。
さらに、該凹部の深さは、凹部のフレーム厚み方向の断面形状が、曲率半径を50mm以上とする略直線状となる程度が好ましい。
なお、上記凹部の深さとは、凹部を形成していない箇所のフェース部内側面と連続する仮想内側面からの深さを指す。
このように、フレーム内面側に極端に深い凹部を形成せず、むしろ凹部のラケット厚み方向の断面形状が略直線状となるほどに浅く形成することにより、応力集中の発生を防止できる。従って、ストリングの有効長さを大することによる飛び性能の向上、およびフレーム内周長を長くすることによる皺発生の防止を図りながらも、適度なバランスで剛性を保つことができる。
これは、ヘッド部のフレーム幅が12mm未満では剛性が低く、18mmを越えると重量増加を招く。また、凹部の深さが1mm未満では反発性の向上がほとんど見られず、7mmを越えると形状変化が急激となり強度低下を招くことに因る。さらに、上記ヘッド部のフレーム幅と凹部の最大深さとの差を10mm以上とすることにより、ストリングの自由度を高めることによる飛び性能の向上とフレームの剛性確保とを、バランスをとりながら共に実現することができる。
このように粘弾性部材を取り付けることにより、打球時のストリングの振動と接触するフレームの振動とを吸収することができる。また、ヘッド部の1時から2時の範囲、10時から11時の範囲、4時から5時の範囲、7時から8時の範囲は、フレームの曲率が大きく、耐久性・剛性維持の観点から上記凹部を深く形成することができず、ストリング有効長さの伸長に限界があるが、この4領域の外面に上記粘弾性部材を取り付けることにより、その弾性を利用したバネ効果により反発性を補うことができ、飛び性能と振動減衰性を共に高めることができる。
粘弾性部材は、ゴム材料が好ましいが、HYBRAR+PPや天然ゴムでもよい。
該粘弾性部材の帯部の厚みは、弾性確保と重量増加抑制の観点から1mm以上6mm以下が好ましい。また、該粘弾性部材は、10Hzの周波数で、温度が0℃〜10℃の測定条件下で測定された複素弾性率が2.0×107dyn/cm2以上1.0×1010dyn/cm2の範囲内であることが好ましい。これは、2.0×107dyn/cm2未満では、ラケットフレームへの応力集中が発生し、フレームが破損しやすくなり、1.0×1010dyn/cm2より大きくなると、十分なバネ効果が得られないために反発性が向上しないうえ、固有振動数が大きくなりすぎて振動減衰性が低下することに因る。
なお、以下に説明する実施形態はいずれも硬式のテニスラケット10で、プリプレグの積層体からならるスリーブでラケットフレーム11を成形したものである。
また、長径31aをフレーム厚みD方向に配置して、厚みD方向に発生しやすい上記皺を効果的にカバーしながら、フレーム長手方向には短径31bを配置して凹み領域を極力縮小しているため、フレーム11の剛性低下を抑制できる。
さらに、凹部31が楕円形状であることから、図1(B)に示すように、凹部31のフレーム厚みD方向の両端側におけるフレーム長手方向の幅w1が、フレーム厚みD方向の中央部におけるフレーム長手方向の幅w2よりも短くなり、この点からも、フレーム11の内外周長の差を小さくすることができるため、クラック等の原因となる皺の発生を抑制することができる。
さらにまた、凹部31の断面形状を略直線状とすることにより、図2に示すように、内側ガット穴20から凹部31の周縁31cに向かって形状変化を伴わないため、極端な剛性変化による応力集中を抑制して、フレーム11の強度、耐久性を高めることができる。
また、凹部31のフレーム厚みD方向の断面形状は、図4(B)に示すように円弧形状であるが、曲率半径は50mmであり、剛性変化が極端に表れないため、応力集中を防止して強度低下を抑制できる。
上記第三実施形態においても、打球面21のスイートエリアにおける反発力を効果的に高めることができる。
断面幅Wを13mmとするラケットフレーム11のヘッド部12の3時、9時の領域の内周部12aに、各内側ガット穴20を中心とし最大深さdを4mmとする複数の凹部31を間隔をあけて形成している。かつ、凹部31の形成領域と対応する位置の外周部12bの保護材用溝部18に粘弾性部材23を装着し、該粘弾性部材23をフレーム11とグロメットカバー22との間に装着している。
上記粘弾性部材23は、帯部23aに間隔をあけて設けた挿通穴23aの周縁より筒部23cを突出させた形状で、シリコンゴムで成形し、帯板23aの厚さを5mmとしている。該粘弾性部材23に被せるグロメットカバー22には挿通穴23と対応する位置に挿通孔22aをあけている。
試料:幅5mm×長さ30mm×厚み2mm
試料における変形部位の長さ:20mm(長さ30mmのうち両端5mmを挟持)
初期歪み:10%(2mm)
振幅:12μm
周波数10Hz
温度:0℃〜10℃
モード:引張モード
凹部31の深さdを2mmとし、フレーム11の断面幅Wを13mmとし、その他の点では上記第一実施形態と同一構成とした。即ち、凹部31は、ヘッド部12の3時、9時の領域に、内側ガット穴20を中心として長径を20mm、短径を10mmとする楕円形状に形成し、凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を11mmとした。
(実施例2)
上記第一実施形態と同一構成とした。即ち、凹部31の深さdを実施例1と異ならせて4mmとし、フレーム11の断面幅Wを13mmとし、凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を9mmとした。
(実施例3)
凹部31の深さdを6mmとし、フレーム11の断面幅Wを13mmとし、凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を7mmとした。その他の点では実施例1と同一構成とした。
(実施例4)
凹部31の深さdは6mmとし、フレーム11の断面幅Wを18mmとし、該凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を12mmとした。その他の点では実施例1と同一構成とした。
上記第二実施形態と同一構成とした。即ち、フレーム11の断面幅Wを13mmとし、凹部31は、ヘッド部12の1時〜2時、4時〜5時、7時〜8時、10時〜11時の領域に、内側ガット穴20を中心として長径を20mm、短径を10mmとし、深さdを4mmとする楕円形状に形成し、凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を9mmとした。
上記第三実施形態と同一構成とした。即ち、フレーム11の断面幅Wを13mmとし、凹部31は、ヘッド部12の12時、6時の領域に、内側ガット穴20を中心として長径を20mm、短径を10mmとし、深さdを4mmとする楕円形状に形成し、凹部31の深さdとフレーム11の断面幅Wとの差を9mmとした。
上記第四実施形態と同一構成とした。即ち、実施例2と同一構成のフレーム11の3時、9時領域の外面側に粘弾性部材23を取り付けた。該粘弾性部材23は、シリコンゴムで成形し、帯部23aの厚さを5ミリとし、上記条件下で測定された複素弾性率を1.41×107dyn/cm2とした。
(実施例8)
粘弾性部材23をSBRで成形し、上記条件下で測定された複素弾性率を5.07×107dyn/cm2とした。その他の構成は実施例7と同一とした。
(実施例9)
粘弾性部材23を、SBR100部、カーボンブラック40部、硫黄1.5部とを配合して成形し、帯部23aの厚さを2mmとし、上記条件下で測定された複素弾性率を3.86×108dyn/cm2とした。その他の構成は実施例7と同一とした。
(実施例10)
粘弾性部材23を、SBR100部、カーボンブラック40部、硫黄1.5部とを配合して成形し、帯部23aの厚さを5mmとし、上記条件下で測定された複素弾性率を3.86×108dyn/cm2とした。その他の構成は実施例7と同一とした。
(実施例11)
粘弾性部材23を、SBR100部、カーボンブラック40部、硫黄1.5部とを配合して成形し、帯部23aの厚さを8mmとし、上記条件下で測定された複素弾性率を3.86×108dyn/cm2とした。その他の構成は実施例7と同一とした。
(実施例12)
粘弾性部材23を11−ナイロンで成形し、帯部23aの厚さを5mmとし、上記条件下で測定された複素弾性率を1.45×1010dyn/cm2とした。その他の構成は実施例7と同一とした。
断面幅W13mmのラケットフレーム11に凹部31を形成せず、粘弾性部材23も装着しなかった。
(比較例2)
断面幅W13mmのフレーム11のヘッド部12の3時、9時の領域において、図7に示すように、内側ガット穴20の直径を5mmとし、凹部は形成しなかった。粘弾性部材23も取り付けなかった。
(比較例3)
断面幅W13mmのフレーム11のヘッド部12の内側面12aの全周にわたって、内側ガット穴20を中心とする長径を20mm、短径を10mm、深さdを4mmとする楕円形状の凹部31を形成した。
側圧剛性の測定は、図8に示すように、実施例及び比較例のテニスラケット10を横向きで打球面21を垂直方向として、テニスラケットを保持している。この状態で上方のヘッド部12のサイド12sに対して、平板Pにより、784Nの荷重を加えて、荷重時の変位から、バネ定数を算出し、側圧剛性を測定した。
打球面剛性(面外方向の剛性)測定は、図9に示すように、実施例及び比較例のテニスラケット10を水平に配置し、そのヘッド部12のトップ12tを受け治具61(R15)で支持すると共に、トップ12tから340mm離れた位置で、スロート部13の両側からヨーク部16にかけた位置を受け治具62(R15)で支持した。この状態で、受け治具61より受け治具62の方向へ170mm離れた位置に対して、加圧具63(R10)により上方より784Nの荷重を加えて、荷重時の変位から、バネ定数を算出し、打球面剛性を測定した。
反発係数は、図10に示すように、実施例および比較例のテニスラケット10に、ガットを縦60ポンド、横55ポンドの張力で張架し、各テニスラケット10を垂直状態でフリーとなるようにグリップ部15を柔らかく固定し、その打球面21にボール打出機から一定速度V1(30m/sec)でテニスボールを打球面に衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であり、反発係数が大きいほどボールの飛びが良いことを示している。
各実施例および比較例のラケットフレーム11を図11(A)に示すようにヘッド部12の上端を紐51で吊り上げ、ヘッド部12とスロート部13との一方の連続点に加速度ピックアップ計53を打球面に垂直に固定した。この状態で、図11(B)に示すように、ヘッド部12とスロート部13の他方の連続点をインパクトハンマー55で加振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動減衰率とした。各実施例および比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表1に示す。
To=Tn×√2
ラケットフレーム11を図12(C)に示すようにヘッド部12上端を紐51で吊り下げ、スロート部13とシャフト部14との連続点に加速度ピックアップ計53を打球面に垂直に固定した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏側のフレーム11をインパクトハンマー55で加振した。そして、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出し、面外2次振動減衰率とした。各実施例および比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表1に示す。
破壊強度は前記側圧剛性の測定と同一試験条件とし、フレームサイドが破壊するまで荷重をかけ、破壊発生時の荷重を測定した。
球速55m/sのボールを打球面21のトップ位置から18cmのところにあてて、フレーム11が破損するかどうかを確認した。
ラケットの飛び、コントロール、操作性についてアンケート調査を行った。5点満点で(点が多い程良いと評価)、中・上級者(テニス歴10年以上、現在も週3日以上プレーする条件を満たす女性)43名の採点結果の平均値を表1に示した。
一方、凹部を全く形成しなかった比較例1は、剛性や強度に問題はないが、反発係数が低く、飛び性能が悪いことが分かった。また、ガット穴の穴径を大きくした比較例2や凹部をフレーム全周に形成した比較例3は、反発係数は高いが、剛性、強度、耐久性が低いという結果が得られた。
11 ラケットフレーム
12 ヘッド部
12a 内周部
12b 外周部
18 ガット穴
19 外側ガット穴
20 内側ガット穴
21 打球面
23 粘弾性部材
23a 帯部
31 凹部
31a 長径
31b 短径
23 粘弾性部材
W フレーム断面幅
D フレーム厚み
Claims (5)
- プリプレグ積層体のスリーブからなる繊維強化樹脂製のラケットフレームを備え、該ラケットフレームの打球面を囲むヘッド部にガット穴がフレーム長手方向に間隔をあけて設けられ、各ガット穴は上記ヘッド部の中空部を挟んで対向する内周部側に穿設された内側ガット穴と外周部側に穿設された外側ガット穴とからなり、該内側ガット穴および外側ガット穴はフレーム長手方向と垂直に貫通されているテニスラケットであって、
上記ヘッド部の内周部側には、一部の上記内側ガット穴を中心とする略楕円形状の凹部が設けられ、該楕円形の凹部は長径をフレームの厚み方向とすると共に短径をフレームの長さ方向とし、該凹部は厚み方向の両端側におけるフレーム長さ方向の寸法W1をフレーム厚み方向の中央部におけるフレーム長さ方向の最大寸法W2よりも短くし、
かつ、該凹部の最大深さを1mm以上7mm以下の範囲内とし、さらに、該凹部のフレーム長手方向の最大寸法W2がフレーム厚み方向の最大幅より狭くしていることを特徴とするテニスラケット。 - 上記ヘッド部のフレームの厚み方向と直交するフレーム幅は12mm以上18mm以下の範囲内とし、該フレーム幅と上記凹部の最大深さとの差を10mm以上とし、
上記ラケットフレームの両サイド部に内側ガット穴を中心として上記凹部を設け、該凹部は上記長径を10mm以上20mm以下、短径を5mm以上10mm以下とし、
該ラケットフレームの側面剛性を83〜90kgf/cm、打球面剛性を179〜185kgf/cmとしている請求項1に記載のテニスラケット。 - 上記凹部の形成箇所以外の上記フェース部の内周面に、打球面側に隆起した湾曲面を形成している請求項1または請求項2に記載のテニスラケット。
- 上記凹部の深さは、上記内側ガット穴の位置を最深位置とし、該最深位置へと凹部の周縁より深さを漸減している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のテニスラケット。
- 上記フレームの長さ方向に垂直な断面における上記凹部輪郭は、曲率半径が50mm以上の略直線状である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のテニスラケット。
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