JP2002078834A - ゴルフクラブシャフト - Google Patents

ゴルフクラブシャフト

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JP2002078834A
JP2002078834A JP2000273172A JP2000273172A JP2002078834A JP 2002078834 A JP2002078834 A JP 2002078834A JP 2000273172 A JP2000273172 A JP 2000273172A JP 2000273172 A JP2000273172 A JP 2000273172A JP 2002078834 A JP2002078834 A JP 2002078834A
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JP
Japan
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golf club
shaft
vibration damping
vibration
club shaft
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JP2000273172A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Ogawa
雅義 小河
Masahiko Miyamoto
昌彦 宮本
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない重量増加を伴うだけで、打球時のフィ
ーリングに悪影響を与える周波数領域の振動を効率良く
抑制することを可能にしたゴルフクラブシャフトを提供
する。 【解決手段】 繊維強化樹脂を管状に成形したゴルフク
ラブシャフトにおいて、シャフト1の長手方向の少なく
とも一部に、−10〜30℃の範囲に損失正接tanδ
のピーク値を有し、かつ該ピーク値が1.0以上となる
物性を有する振動減衰層4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動減衰性を有す
るゴルフクラブシャフトに関し、更に詳しくは、少ない
重量増加を伴うだけで、打球時のフィーリングに悪影響
を与える周波数領域の振動を効率良く抑制するようにし
たゴルフクラブシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフプレーにおいては、打球時にシャ
フトの振動による痺れや違和感を感じることが好まれな
い。そのため、従来からゴルフクラブシャフトの振動減
衰性を高めるための技術が多数提案されている。
【0003】例えば、特許第2523239号公報で
は、繊維強化樹脂製シャフトに損失正接が0.01以上
である振動抑止材層を埋設するようにし、また、特開平
6−339551号公報では、高次モードの固有振動数
成分を重点的に抑制するために、シャフトのグリップ端
側の管内に吸振器を設けるようにしている。
【0004】しかしながら、上述のようなゴルフクラブ
シャフトでは、ある程度の振動減衰性が得られるもの
の、振動抑止材層や吸振器の存在による質量増加が大き
いという問題点があった。このようにしてシャフト質量
が顕著に増加すると、ゴルフクラブの性能が損なわれる
ことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
い重量増加を伴うだけで、打球時のフィーリングに悪影
響を与える周波数領域の振動を効率良く抑制することを
可能にしたゴルフクラブシャフトを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のゴルフクラブシャフトは、繊維強化樹脂を管
状に成形したゴルフクラブシャフトにおいて、該シャフ
トの長手方向の少なくとも一部に、−10〜30℃の範
囲に損失正接tanδのピーク値を有し、かつ該ピーク
値が1.0以上となる物性を有する振動減衰層を設けた
ことを特徴とするものである。
【0007】本発明者等は、各種のゴルフクラブシャフ
トについて打球時の振動周波数を分析したところ、一般
にフィーリングが悪いと評価されるゴルフクラブシャフ
トでは、100〜150Hz付近の周波数領域に振動数
のピークが存在し、一般にフィーリングが良いと評価さ
れるゴルフクラブシャフトに比べて該周波数領域での振
動数が多くなっていることを知見した。
【0008】上記知見に基づいて本発明では、シャフト
の長手方向の少なくとも一部に、−10〜30℃の範囲
に損失正接tanδのピーク値を有し、かつ該ピーク値
が1.0以上となる物性を有する振動減衰層を設けるこ
とにより、100〜150Hz付近の周波数領域の振動
を選択的に吸収するようにしたのである。上記周波数領
域の振動を選択的に吸収することにより、少ない重量増
加を伴うだけで、打球時のフィーリングを効果的に改善
することができる。
【0009】振動減衰層の材料としては、ポリノルボル
ネンをベースとした組成物を用いることが好ましい。ポ
リノルボルネンはtanδがシャープなピーク値を有
し、そのピーク値が極めて大きい。また更に、油添によ
り所望の温度特性を設定することができる。そのため、
ポリノルボルネンをベースとした組成物からなる振動減
衰層のtanδのピークを、油添の適正化により、常
温、100〜150Hz付近に移行させることで、打球
時のフィーリングを効果的に向上することができる。
【0010】上述の振動減衰効果を高めるために、振動
減衰層はシャフト層内に埋設することが好ましく、また
シャフト全長にわたって設けることが好ましい。
【0011】本発明において、損失正接tanδは粘弾
性スペクトルメーター(東洋精機製)を使用して、周波
数20Hz、動歪±0.5%の条件で測定したものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】図1は本発明の実施形態からなるゴルフク
ラブを示し、図2はそのX−X断面図である。図1に示
すように、本実施形態のゴルフクラブは、繊維強化樹脂
製のシャフト1のバット端側にグリップ2を装着し、チ
ップ端側にヘッド3を取り付けた構成になっている。
【0014】シャフト1の補強繊維としては、炭素繊
維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ
繊維、炭化珪素繊維などを使用することができる。より
好ましくは、比強度と比弾性率に優れた炭素繊維を用い
るのが良い。また、マトリクス樹脂としては、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化
性樹脂、或いはポリプロピレン樹脂、ポリエーテルエー
テルケトン樹脂、ABS樹脂、ナイロン樹脂などの熱可
塑性樹脂を使用することができる。より好ましくは、エ
ポキシ樹脂を用いるのが良い。
【0015】図2に示すように、シャフト1は内層1A
と外層1Bとを備えている。シャフト1を、補強繊維が
シャフト軸方向に対して傾斜する複数層のバイアス層
と、補強繊維がシャフト軸方向に対して平行に配向する
複数層のストレート層とから構成する場合、これらバイ
アス層及びストレート層を適当に内層1A及び外層1B
に配分すれば良い。
【0016】シャフト1の内層1Aと外層1Bとの間に
は振動減衰層4が埋設されている。振動減衰層4はシャ
フト1の長手方向の少なくとも一部に設けることが必要
であるが、いずれの位置に配置しても良く、また必要に
応じて2箇所以上に配置しても良い。振動減衰層4をシ
ャフト1の全長にわたって設けるようにすれば、振動減
衰効果を高めることができる。特に、振動減衰層4を図
示のようにシャフト1の層間に介在させたサンドイッチ
構造を形成することにより、少ない質量増加を伴うだけ
で顕著な振動減衰効果を発揮することが可能になる。な
お、振動減衰層4はシャフト1の内面又は外面に配置し
ても良い。
【0017】振動減衰層4は、−10〜30℃の範囲に
損失正接tanδのピーク値を有し、かつ該ピーク値が
1.0以上となる物性を有している。振動減衰層4の物
性が上記範囲から外れると、100〜150Hz付近の
周波数領域の振動を選択的に吸収する作用が低下するの
で、少ない質量増加で打球時のフィーリングを効率良く
改善することができなくなる。
【0018】振動減衰層4の厚さは、0.05〜1.0
mmの範囲に設定されている。シャフト層内に埋設した
振動減衰層4の厚さが0.05mm未満であると振動減
衰効果が不十分になり、逆に1.0mmを超えるとシャ
フト性能に悪影響を与える恐れがある。
【0019】振動減衰層4の材料は、上記物性を呈する
ものであれば特に限定されるものではないが、ポリノル
ボルネンをベースとした組成物を用いることができる。
ポリノルボルネンをベースとした組成物の油添量を適切
に調整することにより、上記物性を有する振動減衰層4
を構成することができる。油添に際しては、ポリノルボ
ルネン100重量部に対して20〜300重量部のオイ
ルを添加すると良い。オイルの種類は特に限定されるも
のではないが、芳香族系オイルを使用することが好まし
い。また、ポリノルボルネン100重量部に対して10
〜100重量部のゴムを配合しても良い。ゴムの種類
は、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム
(IIR)、シリコーンゴム、天然ゴム(NR)を用い
ることができる。
【0020】例えば、下記表1の配合を有するポリノル
ボルネンをベースとした組成物は、損失正接tanδと
温度との関係が図3のようになる。この図3に示す温度
特性をWLF則に基づいて20℃における損失正接ta
nδと周波数との関係に換算すると図4が得られる。即
ち、−10〜30℃の範囲に損失正接tanδのピーク
値を有し、かつ該ピーク値が1.0以上となる物性を有
する組成物は、100〜150Hz付近の周波数領域の
振動を効果的に減衰することが判る。
【0021】
【表1】
【0022】上述のように構成されるゴルフクラブは、
シャフト1の層間に振動減衰層4を備え、その振動減衰
層4が−10〜30℃の範囲に損失正接tanδのピー
ク値を有し、かつ該ピーク値が1.0以上となる物性を
有しているので、振動減衰層4の振動減衰特性に基づい
て100〜150Hz付近の周波数領域の振動を選択的
に吸収することができる。従って、従来に比べて少ない
重量増加を伴うだけで、打球時のフィーリングに悪影響
を与える周波数領域の振動を効率良く抑制することがで
きる。
【0023】
【実施例】一般にフィーリングが悪いと評価されるゴル
フクラブシャフトAと、一般にフィーリングが良いと評
価されるゴルフクラブシャフトBと、前記ゴルフクラブ
シャフトAの層内に表1の組成物からなる振動減衰層を
埋設したゴルフクラブシャフトCとを製作し、これらシ
ャフトに共通のヘッドを装着した従来例1,2及び実施
例からなるゴルフクラブを製作した。
【0024】これら試験ゴルフクラブについて、下記の
条件により、打球時の振動特性を測定し、その結果を図
5に示すと共に、打球時のフィーリングを評価し、その
結果を表2に示した。
【0025】振動特性:各ゴルフクラブを試打ロボット
に装着し、ヘッドスピード40m/sの条件で試打を行
い、打球時におけるシャフトの振動について周波数分析
を行った。図5において、横軸は振動周波数を示し、縦
軸はスペクトルを示す。
【0026】フィーリング:熟練したゴルファーからな
る5人のテスターにより試打を行い、そのときのフィー
リングを評価した。評価結果は、一般にフィーリングが
良いと評価されるゴルフクラブシャフトBを備えた従来
例2を100とする指数にて示した。この指数値が大き
いほど打球時のフィーリングが良いことを意味する。
【0027】
【表2】
【0028】先ず、図5を参照すると、一般にフィーリ
ングが悪いと評価されるゴルフクラブシャフトAを備え
た従来例1では、100〜150Hz付近の周波数領域
に振動数のピークが存在していることが判る。一方、一
般にフィーリングが良いと評価されるゴルフクラブシャ
フトBを備えた従来例2、及び、振動減衰層を埋設した
ゴルフクラブシャフトCを備えた実施例では、100〜
150Hz付近の周波数領域に振動数のピークが存在し
ていなかった。また、表2から判るように、実施例のゴ
ルフクラブは、一般にフィーリングが良いと評価される
従来例2のゴルフクラブに比べて更に良い結果が得られ
ていた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、繊
維強化樹脂を管状に成形したゴルフクラブシャフトにお
いて、該シャフトの長手方向の少なくとも一部に、−1
0〜30℃の範囲に損失正接tanδのピーク値を有
し、かつ該ピーク値が1.0以上となる物性を有する振
動減衰層を設けたから、少ない重量増加を伴うだけで、
打球時のフィーリングに悪影響を与える周波数領域の振
動を効率良く抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなるゴルフクラブを示す
側面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】ポリノルボルネンをベースとした組成物の損失
正接tanδと温度との関係を例示するグラフである。
【図4】ポリノルボルネンをベースとした組成物の損失
正接tanδと振動周波数との関係を例示するグラフで
ある。
【図5】試験ゴルフクラブにおける振動周波数とスペク
トルとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 シャフト 1A 内層 1B 外層 2 グリップ 3 ヘッド 4 振動減衰層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂を管状に成形したゴルフク
    ラブシャフトにおいて、該シャフトの長手方向の少なく
    とも一部に、−10〜30℃の範囲に損失正接tanδ
    のピーク値を有し、かつ該ピーク値が1.0以上となる
    物性を有する振動減衰層を設けたゴルフクラブシャフ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記振動減衰層をポリノルボルネンをベ
    ースとした組成物から構成した請求項1に記載のゴルフ
    クラブシャフト。
  3. 【請求項3】 前記振動減衰層をシャフト層内に埋設し
    た請求項1又は請求項2に記載のゴルフクラブシャフ
    ト。
  4. 【請求項4】 前記振動減衰層をシャフト全長にわたっ
    て設けた請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のゴル
    フクラブシャフト。
JP2000273172A 2000-09-08 2000-09-08 ゴルフクラブシャフト Pending JP2002078834A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6757508B2 (en) * 2001-05-23 2004-06-29 Ricoh Company, Ltd. Image carrier and damping member therefor
JP2006158880A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Kasco Corp ゴルフクラブシャフト
KR20160033435A (ko) * 2014-09-18 2016-03-28 중원대학교 산학협력단 골프클럽용 충격 해소장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6757508B2 (en) * 2001-05-23 2004-06-29 Ricoh Company, Ltd. Image carrier and damping member therefor
JP2006158880A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Kasco Corp ゴルフクラブシャフト
KR20160033435A (ko) * 2014-09-18 2016-03-28 중원대학교 산학협력단 골프클럽용 충격 해소장치
KR101677113B1 (ko) 2014-09-18 2016-11-17 중원대학교 산학협력단 골프클럽용 충격 해소장치

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