JP4778216B2 - ラケット - Google Patents

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Description

本発明は、テニス、バトミントン、スカッシュ等のスポーツ用ラケットに関し、特に、軽量な硬式テニスラケットにおいてボールの飛び性能の向上を図るものである。
この種のラケットにおいては、従来、図19に示すように、ラケットフレーム1の打球面Fを囲むヘッド部5とヨーク部6とからなるガット張架部には、打球面Fに張架するストリング3を貫通して装着するストリング挿通孔2が穿設されている。これらのストリング挿通孔2は円弧状のフレーム1の接線に対して垂直方向に貫通するように開けられている(以下「傾斜ストリング孔」と略す)。これは、フレームの内周側1aから外周側1bに向けてドリルで開けてストリング挿通孔2を設ける作業が簡便になる点と、ストリング保護材の装着が簡単である点、および、ストリング3の所要長さが最短となる点において好都合であったことに因る。
しかしながら、打球面Fに張架されるストリング3は、ラケットフレーム1のヘッド部5の頂点5aとグリップ部7の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線L1に対して平行に縦ストリング3aが張架され、縦軸線L1と直交方向の横軸線L2と平行に横ストリング3bが張架される。よって、ストリング挿通孔2の貫通方向とストリング3の張設方向とは平行にならず、角度差が生じることとなる。
その結果、張設したストリング3がストリング挿通孔2の内側孔2aの周縁に接触して屈曲し、打球時のストリング3の伸縮を妨げ、反発性能の向上を阻んでいた。
また、特にテニスラケットの分野では、ラケットの打球面の面外方向に厚みを持たせた所謂「厚ラケ」が提供されている。該厚ラケを必要とするユーザーは、女性やシニア層といった少ない力で高い飛び性能を要求する層であり、軽量で飛び性能の良いラケットが求められている。そのため、ラケットの材料フレームは、軽量で比強度が高く、設計自由度も高い繊維強化樹脂が主流となっている。
しかしながら、ラケットとボールとの二物体が衝突する観点からみると、エネルギー保存則により、ラケットフレームが軽くなるとボールの反発係数が低下する。よって、ラケットフレームの軽量化は反発性能の低下を招くこととなる。この点を解決するには、重心を先寄りにすることによりスイング方向の慣性モーメントを高めることが考えられるが、スイング方向の慣性モーメントが大きければプレーヤーにはラケットが重く感じられ、操作性が悪化する。
また、軽量なテニスラケットは、打球時の衝撃が手に伝わりやすく、テニス肘(所謂「テニスエルボー」)の大きな原因にもなっている。
これらの問題のうちボールの反発性に関して、例えば特開2000−61004号(特許文献1)では、図20に示すように、少なくとも一部のストリング挿通孔6について、内側孔7を外側孔8よりも大きく設けることにより、ストリング9の有効長さを大きくし、実質的に打球面を拡大してボールの反発係数を高めることを提案している。
しかしながら、前記構成のラケットフレーム5は、内側孔7を大きく開けることにより、コントロール性能に影響するラケットの面内剛性が低下し、反発性能に影響する打球面剛性も低下し、強度も低下する。
一方で、女性やシニア層の中でも競技思考の強いプレーヤーにおいては、面安定性が高くコントロール性能に優れたテニスラケットへの要請が強い。
特開2000−61004号公報
本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、反発性、コントロール性、振動吸収性に優れたラケットを提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、第1の発明として、重量が100g以上270g以下であるラケットフレームの打球面を囲むヘッド部とヨーク部とからなる環状のガット張架部に、前記打球面と接する内周面側から対向する外周面側へと貫通させた複数のストリング挿通孔がラケットフレームの厚さ方向の中央位置に穿設されると共に、前記ガット張架部に周方向に一列で間隔をあけて穿設され、前記ラケットフレームのヘッド部の頂点とグリップ部の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線に対して平行に張架される縦ストリングと、前記縦軸線と直交方向の横軸線と平行に張架される横ストリングとが、前記ストリング挿通孔を通して張設されるラケットにおいて、
前記ストリング挿通孔の総数の51%以上58%以下のストリング挿通孔が、縦ストリングおよび横ストリングの張設方向と平行に穿設されている平行ストリング孔であり、該平行ストリング孔は打球面を挟んで縦方向あるいは/および横方向で対向させ、かつ、該平行ストリング孔の内側孔は外側孔より大きくあけずに同等とし、
残りのストリング挿通孔はフレームの接線方向に垂直な傾斜ストリング孔とし、
前記全ての縦ストリングは前記横ストリングと前記打球面内で交差させ、
前記平行ストリング孔を設けた領域のヘッド部の外周面にスチレンーブタジエンゴムとカーボンブラックとを配合して架硫成形したゴムからなる粘弾性材を介して、ストリング挿通用の複数の筒部と、該筒部の基部を連結する帯部を備えた熱可塑性樹脂製の振動減衰性を有するストリング保護材を装着していることを特徴とするラケットを提供している。 また、第2の発明として、重量が100g以上270g以下であるラケットフレームの打球面を囲むヘッド部とヨーク部とからなる環状のガット張架部に、前記打球面と接する内周面側から対向する外周面側へと貫通させた複数のストリング挿通孔がラケットフレームの厚さ方向の中央位置に穿設されると共に、前記ガット張架部に周方向に一列で間隔をあけて穿設され、前記ラケットフレームのヘッド部の頂点とグリップ部の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線に対して平行に張架される縦ストリングと、前記縦軸線と直交方向の横軸線と平行に張架される横ストリングとが、前記ストリング挿通孔を通して張設されるラケットにおいて、
前記ストリング挿通孔の全てが縦ストリングおよび横ストリングの張設方向と平行に穿設されている平行ストリング孔であり、該平行ストリング孔は打球面を挟んで縦方向および横方向で対向させ、かつ、該平行ストリング孔の内側孔は外側孔より大きくあけずに同等とし、
前記全ての縦ストリングは前記横ストリングと前記打球面内で交差させ、
前記ヘッド部の外周面にスチレンーブタジエンゴムとカーボンブラックとを配合して架硫成形したゴムからなる粘弾性材を介して、ストリング挿通用の複数の筒部と、該筒部の基部を連結する帯部を備えた熱可塑性樹脂製の振動減衰性を有するストリング保護材を装着していることを特徴とするラケットを提供している。
このように、第1、第2の発明のいずれも、ストリング挿通孔としてストリング張設方向に平行となる「平行ストリング孔」を設け、ストリング挿通孔とストリングとの両者に角度差を生じさせないことにより、ストリング挿通孔の内周側の孔(以下「内側孔」と略す)の周縁にストリングが接触することを防止できるため、ストリングの伸縮自由度が増し、実質的な打球面面積も拡大し、反発性能を向上させることができる。また、ストリング挿通孔の内側孔を特に大きく設ける必要がないため、フレームの強度が低下しないうえ、コントロール性能に影響する面内剛性も、反発性能に影響する打球面剛性も低下せず、操作性、反発性能に優れた打球感の良いラケットとなる。
略円形、略楕円形、略長円形状のラケットのガット張架部を時計面とみてヘッド部の頂点を12時とした場合、特に、1時、2時、4時、5時、7時、8時、10時、11時の曲率が大きい位置にあたるストリング挿通孔は、平行ストリング孔にするとフレームの延在方向に対する角度が少なくなり、内周側からドリルで開けることが困難となる。その場合には、これらの部分についてのみフレームの外周側からドリルでストリング挿通孔を開けることにより平行ストリング孔とすることができ、問題は解消できる。
また、1時、2時、4時、5時、7時、8時、10時、11時位置においてストリング挿通孔を平行ストリング孔にすると、縦方向のストリング(以下「縦ストリング」と略す)のストリング挿通孔と横方向のストリング(以下「横ストリング」と略す)のストリング挿通孔がぶつかってしまうが、この2つのストリング挿通孔の内側孔を周方向に連続させて大きめに切り取り、フレーム内で縦横ストリングを交差させることにより、平行ストリング孔とすることができ、問題は解消される。
前記平行ストリング孔は、打球面を挟んで縦方向あるいは/および横方向で対向させて穿設し、縦ストリングあるいは/および横ストリングの対向する前記平行ストリング孔に挿通させている。
前記構成とすると、ストリング挿通孔を通して打球面に張架されるストリングの自由度のバランスがよくなり、ストリングがよく撓み、反発性能を効果的に高めることができる。逆に、例えば横ストリングの左端側を平行ストリング孔とし、右端側を傾斜ストリング孔とすると、打球面の左部分のみ反発性能が向上し、左右不均一となり、反発性能を効果的に高めることができない。さらに、平行ストリング孔を設ける左右または上下の位置を1本ずつ交互に変えた場合は、反発性能の大きな向上は実現しない。
前記縦ストリングは、前記ラケットフレームの内側の打球面において全ての前記横ストリングと交差させている。これにより、平行ストリング孔を開けるために縦ストリングと横ストリングとをフレーム内部で交差させずに済み、平行ストリング孔の内側孔を大きく設ける必要もなく、ラケットの強度が高まるうえ、コントロール性も一層向上する。また、全てのストリング挿通孔を平行ストリング孔とすることができるため、ボールの反発性も向上する。
本発明のラケットフレームは、重量が100g以上270g以下の軽量ラケットとしている
前記したように軽量ラケットでは反発性が低下する傾向となるが、ストリング挿通孔として前記平行ストリング孔を設けることにより、打球時におけるストリングの伸縮性を高めることができるため、反発性を改善することができ、ボールの飛び性能が良い軽量ラケットとすることができる。
前記第1の発明では前記平行ストリング孔を設けた領域のヘッド部の外周面の少なくとも一部にストリング保護材を装着し、該ストリング保護材の少なくとも一部において前記ラケットフレームとの間に粘弾性材を介在させている。
前記構成とすると、例えば、高強度・高弾性のラケットフレームであっても、前記粘弾性材がストリング振動のフレームへの伝達を抑制して、フレーム振動を減衰することができ、特に、軽量ラケットではストリング振動の伝達を効果的に抑制することができる。
前記ストリング保護材は、ストリングを挿通する複数の筒部と、これら複数の筒部の基部を連結する帯部とを備えた形状とする一方、前記粘弾性材により筒部貫通孔を設けた帯材を形成し、該粘弾性材を介してストリング保護材をフレームの外周面に装着している。
あるいは、前記粘弾性材でストリングを挿通する複数の筒部と該複数の筒部の基部を連結する帯部とを成形し、該粘弾性材をフレームの外面に装着して、その外面に比較的硬質の帯状としたストリング保護材をかぶせて取り付けてもよい。
前記ストリング保護材は、耐久性を確保する必要上、ショアD硬度で50以上80以下、さらに55以上75以下とすることが好ましい。具体的には、11ナイロン、12ナイロン、ポリエーテルブロックアミドなど、ポリアミド樹脂等の熱可塑性樹脂で成形しており、これにより、振動吸収性も有しながらある程度の剛性を備えることができる。
一方、前記粘弾性材は、厚みを1mm以上5mm以下とし、周波数10Hzで測定された複素弾性率が0℃〜10℃の温度下で2.0E+7dyn/cm以上1.0E+10dyn/cm以下の範囲内とすることが好ましい。
粘弾性材の厚みが1mm未満では、反発性および振動吸収性を十分に向上させることができず、5mmより厚くすると、重量増加を招いて操作性が低下するうえ、フレーム自身を軽量化しなければならず、剛性・強度が低下することに因る。
また、複素弾性率が2.0E+7dyn/cm未満では、フレームへの応力集中が発生して破損が起こりやすく、1.0E+10dyn/cmより大きいと打球時の荷重によるストリングの変形が小さくなり、十分なバネ効果が得られず、反発性能が向上しないばかりか振動数が合わなくなり動吸振器として機能しなくなることに因る。
前記粘弾性材は、スチレン−ブタジエンゴム100重量部と硫黄1.5重量部とカーボンブラック40重量部とを配合した加硫成形されたゴムにより成形したものが好適に用いられる
前記第1の発明では、ガット張架部のストリング挿通孔の一部はフレームの接線方向に垂直な傾斜ストリング孔とし、平行ストリング孔数(A)の全ストリング孔数(B)に対する割合であるA/Bの値を51%以上58%以下としている。
粘弾性材は、ストリング挿通孔を平行ストリング孔としている箇所に取り付けている。これは傾斜ストリング孔を開けている箇所に粘弾性材を取り付けても、ストリング孔が傾斜しているためストリングの自由度はもともと小さく、粘弾性材のバネ効果が伝わり難いことに因る。また、粘弾性材にストリング挿通用の筒部が設けられている場合、傾斜ストリング孔にこの粘弾性材を取り付けると、ストリングの張力により筒部が傾斜ストリング孔の周縁に押し付けられ、繰り返し使用により筒部が破損しやすくなる。
一方、第2の発明のラケットに前記粘弾性材やストリング保護材を平行ストリング孔に取り付ける場合、特に、フレームの1時−2時、4時−5時、7時−8時、10時−11時の位置に取り付ける場合は、ストリング挿通孔が縦方向、横方向の2方向、あるいは斜め方向も加えた3方向にまたがることもあり、前記筒部の挿入方向も異なる方向にまたがるため装着が困難となるが、該筒部を備えた粘弾性材またはストリング保護材を、ストリング挿通孔の方向ごとに分割することにより、この問題も解消することができる。
上述したように、第1の発明によれば、51%以上58%以下のストリング挿通孔において、ストリングの張設方向とストリング挿通孔の貫通方向が平行な平行ストリング孔としている。第2の発明では、ストリング挿通孔の全て(即ち、100%)を貫通方向がストリングの張設方向と平行な平行ストリング孔としている。
該構成とすると、平行ストリング孔に挿通するストリングが内側孔の周縁に接触せず、ストリングの伸縮自由度が高まり、軽量ラケットにおいても反発性を向上させることができる。また、平行ストリング孔を開けることにより、内側孔を特別に大きく開ける必要がなくなるため、ラケットの強度を確保できるとともに、コントロール性および反発性の低下を防ぐことができ、打球感も良好なラケットとすることができる。
さらに、ラケットフレームの外周にストリング保護材を装着すると共に、該ストリング保護材とフレームとの間に粘弾性材を介在させることにより、フレーム振動を効果的に減衰することができる。
以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。
なお、以下に説明する実施形態はいずれも軽量な硬式テニス用ラケットに適用したものである。
図1乃至図5は本発明の第一実施形態に係る硬式テニス用のラケット10を示す。
前記ラケット10は、重量が100〜270gであり、ラケットフレーム11のヘッド部12とヨーク部16とで構成されるガット張架部GGの全外周にストリング保護材31を装着していると共に、16本の縦ストリング21と19本の横ストリング22とを張架して打球面Fを形成している。
前記縦ストリング21はラケットフレーム11のヘッド部12の頂点とグリップ部15の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線L1に対して平行に張架され、横ストリング22は縦軸線L1と直交方向の横軸線L2と平行に張架される。
前記ラケットフレーム11は、ヘッド部12、スロート部13、シャフト部14、グリップ部15とを繊維強化樹脂製のパイプで連続して形成し、ヘッド部12とシャフト部14とを連続するスロート部13を二股状とし、該スロート部13の両側枠の間にヨーク部16を設け、ヨーク部16とヘッド部12とで打球面Fを囲む前記ガット張架部GGを形成している。このガット張架部GGの外周には、図5に示すように、ストリング保護材31を装着する溝部(ガット溝)17を周方向に連続して形成している。また、図1、図2に示すように、ストリングSを挿通する総数70個のストリング挿通孔18を、フレーム11の外周側から内周側まで貫通させて穿設している。かつ、該ラケットフレーム11に穿設するストリング挿通孔18は図7に示すように、ラケットフレームの厚さ方向の中央位置に穿設されると共に、周方向に一列で間隔をあけて穿設している。
前記ストリング挿通孔18のうち、打球面Fを時計面とみてヘッド部頂点を12時位置aとした時、該12時位置aをまたがる範囲Aから6時位置bをまたがる範囲Bにかけて張設される8本の縦ストリング21の両端に設けられた計16個のストリング挿通孔18は、縦ストリング21の張設方向に平行に貫通させた平行ストリング孔19としている。即ち、この平行ストリング孔19は、図2に示すように、その外側孔19aの中心と内側孔19bの中心を結ぶ線L3を縦ストリング21の張設方向Yと同一方向とし、かつ、図示のように外側孔19aと内側孔19bは同一径としている。
また、打球面Fを時計面とみたときの3時位置cをまたがる範囲Cから9時位置dをまたがる範囲Dにかけて張設される10本の横ストリング22の両端位置に設けられた計20個のストリング挿通孔18は、横ストリング22の張設方向に平行に貫通させた平行ストリング孔19としている。即ち、この平行ストリング孔19は、図2に示すように、その外側孔19aの中心と内側孔19bの中心を結ぶ線L4を横ストリング22の張設方向Xとを同一方向としている。
その他のストリング挿通孔18については全て、図2に示すように、ストリングSの張設方向X、Yに対して角度差のある傾斜ストリング孔20としている。即ち、傾斜ストリング孔20の外側孔20aの中心と内側孔20bの中心とを結ぶ線L5が、フレーム11の接線L6に対して垂直方向となるように貫通させている。
前記ストリング保護材31は、図1および図4に示すように、前記平行ストリング孔19を設けた範囲A〜範囲Dに装着するものと、前記傾斜ストリング孔20を設けた領域に装着するものとで分割し、全部で8つのストリング保護材31に分割してフレーム11の溝部17に取り付けている。
前記ストリング保護材31は、図5に示すように、ストリングSを挿通する挿通孔32aを貫通させた複数の筒部32と、これら複数の筒部32の基部を内周側に突設するように連結する帯部33とからなり、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の材質から形成することができ、強度と柔軟性を両立しえるという理由でナイロン樹脂やウレタン樹脂で形成するのがよく、特にナイロン樹脂が良い。
前記構成のテニスラケット10は、ストリング挿通孔18の総数70個のうち、5%以上に当たる36個の孔を平行ストリング孔19としている。
これら平行ストリング孔19では、図3に示すように、張設されたストリングSが内側孔19bの周縁に接触したり、そこで屈曲したりしないため、ストリングSの伸縮自由度が増し、実質的な打球面積が拡大すると共に、反発性能も向上する。また、ストリングSの内側孔19bとの接触を防止するために特別に内側孔19bを大きくする必要がないため、ラケットフレーム11の強度を確保できるとともに、コントロール性能や反発性能の低下を抑えることができる。
図6乃至図8は本発明の第二実施形態を示し、平行ストリング孔19を設けた領域に粘弾性材35を挿入しているが、その他の構成は前記第1実施形態と同一であるため同一符号を付して説明を省略する。
詳しくは、図6に示すように、ストリング挿通孔18のうち、平行ストリング孔19を設けた前記範囲A、範囲B、範囲C、範囲Dには、フレーム11とストリング保護材31との間に粘弾性材35を介在させている。
粘弾性材35は、図7に示すように、前記ストリング保護材31の帯部33よりも広幅の帯状部材36よりなり、ストリング保護材31と共に前記溝部17に添装している。この帯状部材36には、前記ストリング保護材31の筒部32を挿通させる複数の貫通孔37を穿設している。
前記粘弾性材35は、前記ストリング保護材31よりも弾性率の低いゴムで成形し、具体的には、スチレン−ブタジエンゴム100重量部と硫黄1.5重量部とカーボンブラック40重量部とを配合した加硫成形されたゴムにより成形している。該粘弾性材35は周波数10Hzで測定された複素弾性率が0℃〜10℃のいずれの温度下でも2.0E+07dyn/cm以上1.0E+10dyn/cm以下の範囲内となるように調整している。
前記構成としたラケット10では、粘弾性材35の挿入により、打球時に発生するストリング振動のフレーム11への伝達を効果的に減衰し吸収し、テニス肘などの発生を防止することができる。また、この粘弾性材35の変形性を利用してストリング保護材31も変形可能となり、ボールの反発性を一層高めて飛び性能を向上させることができる。
さらに、粘弾性材35を、図8にも示すように、ストリングSの伸縮自由度の高い平行ストリング孔19の領域に取り付けることにより、粘弾性材35のバネ効果を効果的にストリングSに伝えることができる。一方、バネ効果の伝達に効率的でない傾斜ストリング孔20の領域については、粘弾性材35を取り付けないことにより、ラケット重量の増加を抑えることができる。
図10は本発明の第三実施形態を示し、縦ストリング21と横ストリング22の本数と、平行ストリング孔19を設けている位置および粘弾性材35を取り付けている位置の点で、前記第二実施形態と相違するが、その他の点では第二実施形態とほぼ同一構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
該第三実施形態においては、縦ストリング21を14本とし、横ストリング22を17本とし、全ての縦ストリング21が全ての横ストリング22とフレーム11の内側の打球面F上で交差するように張設している。ガット張架部GGの外周には、総数62個のストリング挿通孔18を貫通させて設けている。
前記ストリング挿通孔18のうち、打球面Fの1時位置eをまたがる範囲Eから5時fをまたがる範囲Fにかけて張設される4本の縦ストリング21と、11時位置gをまたがる範囲Gから7時位置hをまたがる範囲Hにかけて張設される4本の縦ストリング21の、それぞれ両端位置の孔は平行ストリング孔19としている。
また、打球面Fを時計面とみたときの2時位置iをまたがる範囲Iから10時jをまたがる範囲Jにかけて張設される5本の横ストリング22と、4時位置kをまたがる範囲Kから8時位置mをまたがる範囲Mにかけて張設される5本の横ストリング22の、それぞれ両端位置の孔は平行ストリング孔19としている。
前記平行ストリング孔19以外のストリング挿通孔18は全て傾斜ストリング孔20としている。
粘弾性材35は、平行ストリング孔19を設けた前記範囲E、F、G、H、I、J、K、Mに、ストリング保護材31とフレーム11との間に介在させている。
なお、本実施形態においては、縦ストリング21を挿通するストリング挿通孔18において、平行ストリング孔19と傾斜ストリング孔20との角度差は僅差であり、同様に、横ストリング22を挿通するストリング挿通孔18においても、平行ストリング孔19と傾斜ストリング孔20との角度差が僅差となる。従って、ストリング保護材31は、平行ストリング孔19の領域と傾斜ストリング孔20の領域とで分割するのではなく、縦ストリング21用の挿通孔18の領域と横ストリング22用の挿通孔18の領域とで分割し、かつ、ヨーク部16とヘッド部12とでも分割する必要があるため、計6分割してガット張架部GGの全外周に装着している。
本実施形態は、全ての縦ストリング21を全ての横ストリング22と打球面F上で交差させているため、フレーム11の内部での縦横ストリング21、22の交差を解消でき、スイートエリアの拡大に効果的な1時〜2時領域、4時〜5時領域、7時〜8時領域、10時〜11時領域で平行ストリング孔19を開けることが可能となった。これにより、総数62個のストリング挿通孔18に対して58%に当たる36個の孔を平行ストリング孔19としているため、反発性が向上するとともに、スイートエリアも拡大し、打ち易いラケットとすることができる。
図11は本発明の第四実施形態を示し、全てのストリング挿通孔18を平行ストリング孔19とし、粘弾性材35を前記範囲A、範囲B、範囲C、範囲Dのみに取り付けているが、その他の点では前記第三実施形態と同一構成である。
図12は本発明の第五実施形態を示し、粘弾性材35を前記範囲E,F,G,H,I,J,K,Mに取り付けているが、その他の点では前記第四実施形態と同一構成である。
図13は本発明の第六実施形態を示し、粘弾性材35を全周に取り付けているが、その他の点では前記第四実施形態と同一構成である。
これら第四実施形態〜第六実施形態では、全ての縦ストリング21を全ての横ストリング22と打球面F上で交差させていることから、全てのストリング挿通孔18を平行ストリング孔19とすることが可能となった。従って、全ストリングSを平行ストリング孔19に挿通しているため、反発性を大きく向上させ、スイートエリアを一層拡大させることができる。特に、粘弾性材35を全周に取り付けている第六実施形態は、高い振動減衰性を備えるのみでなく、粘弾性材のバネ効果が大きく作用して飛び性能も高めることができる。
なお、前記いずれの実施形態においても、ストリング保護材31と粘弾性材35は、図14に示すように、粘弾性材35の方にストリングSを挿通する筒部38を帯部36から突設させ、ストリング保護材31は、ストリングSを挿通する複数の孔34を設けた帯部33のみからなる形状としてもよい。
(実施例)
以上のことを確認するために、本発明の実施例1〜8と比較例1〜3のテニスラケットを作成し、それぞれの特性について測定した。
以下の表1に示すとおり、前記実施例1〜8および比較例1〜3は、縦ストリング21と横ストリング22の本数、平行ストリング孔19の個数と形状、粘弾性材の配置位置を異ならせて作製し、テニスラケットの反発係数、スイートエリア、剛性、振動減衰性、破壊強度、耐久性について測定し、実打テストも行った。
なお、表1中、「平行穴開け位置」の欄のA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、Mの記載は、全て前記範囲A、範囲B、範囲C、範囲D、範囲E、範囲F、範囲G、範囲H、範囲I、範囲J、範囲K、範囲Mを意味している。
Figure 0004778216
実施例1〜8および比較例1〜3のいずれのラケットフレームも、繊維強化熱硬化性樹脂で成形した中空形状とし、厚み28mm、幅13から16mmの断面形状とし、打球面Fの面積が115平方インチである同一形状とし、フレーム重量およびフレームバランスは表1に示すとおり設定した。
詳細には、ラケットフレームはカーボン繊維を強化繊維とした繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグシート(CFプリプレグ(東レT300、700、800、M46J))を、66ナイロンからなる内圧チューブを被覆したマンドレル(φ14.5)上に積層し、鉛直状の積層体を成形した。プリプレグ角度は0°、22°、30°、90°とし、積層した。マンドレルを抜き取って前記積層体を金型にセットした。金型を型締して、金型を150℃に昇温し、30分間の加熱を行うと同時に内圧チューブ内に9kgf/cmの空気圧を付加し、加圧保持し、加熱加圧成形により作成した。
(実施例1)
前記第一実施形態と同一構成とした。即ち、縦ストリング21は16本、横ストリング22は19本とし、計70個のストリング挿通孔のうち、12時位置をまたがる範囲Aと6時位置をまたがる範囲Bの計16個の孔と、3時位置をまたがる範囲Cと9時位置をまたがる範囲Dの計20個の孔とを平行ストリング孔19とし、その他の孔を傾斜ストリング孔20とした。平行ストリング孔19の個数は、ストリング挿通孔の総数の51%となった。ストリング保護材31は全外周に取り付けたが、そのどの部分にも粘弾性材35を挿入しなかった。
(実施例2)
前記第二実施形態と同一構成とした。即ち、実施例1のラケットの範囲A〜Dの位置に、ストリング保護材31とフレーム11との間に粘弾性材35を介在させた。粘弾性材35は、スチレン−ブタジエンゴム100重量部と硫黄1.5重量部とカーボンブラック40重量部とを配合した加硫成形されたゴムにより成形した。
(実施例3)
前記第3実施形態と同一構成とした。即ち、縦ストリング21は14本、横ストリング22は17本とし、全ての縦ストリング21を全ての横ストリング22と打球面F上で交差させた。
総数62個のストリング挿通孔のうち、1時位置をまたがる範囲Eと5時位置をまたがる範囲Fの計8個の孔と、11時位置をまたがる範囲Gと7時位置をまたがる範囲Hの計8個の孔と、2時位置をまたがる範囲Iと10時位置をまたがる範囲Jの計10個の孔と、4時位置をまたがる範囲Kと8時位置をまたがる範囲Mの計10個の孔とを平行ストリング孔19とし、その他の孔を傾斜ストリング孔20とした。平行ストリング孔19の個数は、ストリング挿通孔の総数の58%となった。
また、ストリング保護材31とフレーム11との間には、前記範囲E,F,G,H,I,K,Mで前記粘弾性材35を介在させた。
(実施例4)
縦ストリング21と横ストリング22の本数と張設状態は実施例3と同一であるが、総数62個のストリング挿通孔のすべてを平行ストリング孔19とした。ストリング保護材31は全外周に取り付けたが、そのどの部分にも粘弾性材を挿入しなかった。
(実施例5)
前記第四実施形態と同一構成とした。即ち、実施例4のラケットのストリング保護材31とフレーム11との間に、前記範囲A,B,C,Dで前記粘弾性材35を介在させた。
(実施例6)
前記第五実施形態と同一構成とした。即ち、実施例4のラケットのストリング保護材31とフレーム11との間に、前記範囲E,F,G,H,I,J,K,Mで前記粘弾性材35を介在させた。
(実施例7)
前記第六実施形態と同一構成とした。即ち、実施例4のラケットのガット張架部GGの全外周にわたってストリング保護材31とフレーム11との間に粘弾性材35を介在させた。
参考実施例8)
施例2のラケットの平行ストリング孔19の内側孔19bを外側孔19aよりも大きく開けた。
(比較例1)
16本の縦ストリング21と、19本の横ストリング22を張設している点と、ガット張架部GGの全外周にストリング保護材31のみを取り付け、粘弾性材を装着しなかった点は、実施例1と同一であるが、全てのストリング挿通孔を傾斜ストリング孔20とした。
(比較例2)
比較例1のラケットの、範囲C、範囲Dの計20個のストリング挿通孔のみを平行ストリング孔19とし、ストリング挿通孔の総数70個に対する平行ストリング孔19の割合は29%とした。粘弾性材はいずれの箇所にも装着しなかった。
(比較例3)
比較例1のラケットの、範囲A、範囲Bの計16個のストリング挿通孔のみを平行ストリング孔19とし、ストリング挿通孔の総数70個に対する平行ストリング孔19の割合は23%とした。粘弾性材はいずれの箇所にも装着しなかった。
(側圧剛性の測定)
側圧剛性の測定は、図15に示すように、実施例および比較例のテニスラケット10を横向きで打球面を垂直方向として、テニスラケットを保持している。この状態で上方のヘッド部12からサイド12sに対して、平板Pにより、784Nの荷重を加えて、荷重時の変位から、バネ定数を算出し、側圧剛性を測定した。
(打球面剛性の測定)
打球面剛性(面外方向の剛性)測定は、図16に示すように、実施例および比較例のテニスラケット10を水平に配置し、そのヘッド部12のトップ12tを受け治具41(R15)で支持すると共に、トップ12tから340mm離れた位置で、スロート部13の両側からヨーク部16にかけた位置を受け治具42(R15)で支持した。この状態で、受け治具41より受け治具42の方向へ170mm離れた位置に対して、加圧具43(R10)により上方より784Nの荷重を加えて、荷重時の変位から、バネ定数を算出し、打球面剛性を測定した。
(反発係数の測定)
反発係数は、図17に示すように、実施例および比較例のテニスラケット10に、ストリングSを縦60ポンド、横55ポンドの張力で張架し、各テニスラケット10を垂直状態でフリーとなるようにグリップ部15を柔らかく固定し、その打球面にボール打出機から一定速度V1(30m/sec)でテニスボールを打球面に衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であり、反発係数が大きいほどボールの飛びが良いことを示している。
(面外1次振動減衰率の測定)
各実施例および比較例のラケットフレーム11を図18(A)に示すようにヘッド部12の上端を紐51で吊り上げ、ヘッド部12とスロート部13との一方の連続点に加速度ピックアップ計53を打球面に垂直に固定した。この状態で、図18(B)に示すように、ヘッド部12とスロート部13の他方の連続点をインパクトハンマー55で加振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォースピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動減衰率とした。各実施例および比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表1に示す。
ζ=(1/2)×(△ω/ωn)
To=Tn×√2
(面外2次振動減衰率の測定)
ラケットフレーム11を図18(C)に示すようにヘッド部12上端を紐51で吊り下げ、スロート部13とシャフト部14との連続点に加速度ピックアップ計53を打球面に垂直に固定した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏側のフレーム11をインパクトハンマー55で加振した。そして、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出し、面外2次振動減衰率とした。各実施例および比較例のラケットフレームについて測定された平均値を上記表1に示す。
(破壊強度の測定)
破壊強度は前記側圧剛性の測定と同一試験条件とし、フレームサイド12sが破壊するまで荷重をかけ、破壊発生時の荷重を測定した。
(耐久性の測定)
球速50m/snoボールをストリングを張架したラケットに衝突指せて、500回衝突後のフレームの破損状態を確認した。
(実打評価)
ラケットのコントロール性、飛び、振動吸収性についてアンケート調査を行った。5点満点で(点が多い程良いと評価)、中・上級者(テニス歴10年以上、現在も週3日以上プレーする条件を満たす女性)442名の採点結果の平均値を表1に示した。
表1に示すように、実施例1〜8のラケットは、反発係数、剛性、振動減衰性、強度、耐久性のいずれも高く、実打テストにおいても、コントロール性、飛び、振動減衰性の全てについて高評価となった。
一方、比較例1〜3はいずれも、ストリング挿通孔の総数に対する平行ストリング孔の数の割合が50%未満であり、反発係数が低く、スイートエリアも狭かった。また、比較例1〜3はいずれの箇所にも粘弾性材を挿入しておらず、総じて振動減衰性が低かった。実打テストにおいても同様の評価となった。
詳しくは、縦ストリング21と横ストリング22の双方に平行ストリング孔19を設けた実施例1と、いずれか一方にのみ平行ストリング孔19を設けた比較例2、3とを比較すると、平行ストリング孔19の割合が50%以上となった実施例1の方が反発係数が高かった。さらに、粘弾性材35を取り付けた実施例2は、実施例1よりも反発係数が増大したと共に、振動減衰性も向上した。
同条件で平行ストリング孔19の個数(割合)が異なる実施例1と実施例4、実施例2と実施例5、実施例3と実施例6とをそれぞれ比較すると、平行ストリング孔19の割合の大きい実施例4、実施例5、実施例6の方が、割合の少ない実施例1、実施例2、実施例3よりも反発係数が高く、スイートエリアも広くなった。
平行ストリング孔19を範囲A〜範囲Dにあけ、同箇所に粘弾性材35を装着した実施例2と、平行ストリング孔19を範囲E、F、G、H、I、J、K、Mにあけ、同箇所に粘弾性材35を装着した実施例3とを比較すると、反発係数は同程度であったが、スイートエリアは実施例3の方が拡大した。
実施例5、6を比較すると、範囲A、B、C、Dに粘弾性材を取り付けた場合、反発性と振動吸収性が粘弾性材の取り付け範囲が広くなるほど、反発性が向上し、範囲E、F、G、H、I、J、K、Mに粘弾性材を取り付けた場合に、スイートエリアが拡大し、振動吸収性も向上することが分かった。また、粘弾性材を全外周に取り付けた実施例7は、反発係数、スイートエリアが最も大きく、振動吸収性も良い評価となった。
実施例2と参考実施例8を比較すると、内側に大きな孔をあけた参考実施例8の耐久性が低下し、コントロール性も悪化したことが確認できた。
本発明の第一実施形態に係るラケットの平面図である。 図1に示すラケットフレームの平行ストリング孔および傾斜ストリング孔を示す拡大面図である。 平行ストリング孔にストリングを張設した状態を示す拡大断面図である。 図1に示すストリング保護材の装着部を示す分解平面図である。 図1に示すストリング保護材の装着部を示す分解斜視図である。 本発明の第二実施形態に係るラケットの平面図である。 図6に示すストリング保護材と粘弾性材の装着部を示す分解斜視図である。 図6に示す平行ストリング孔にストリングを張設した状態を示す拡大断面図である。 削除 第三実施形態に係るラケットの平面図である。 第四実施形態に係るラケットの平面図である。 第五実施形態に係るラケットの平面図である。 第六実施形態に係るラケットの平面図である。 ストリング保護材と粘弾性材の他の例を示す斜視図である。 テニスラケットの側圧剛性の測定方法を示す概略図である。 テニスラケットの打球面剛性の測定方法を示す概略図である。 テニスラケットの反発係数の測定方法を示す概略図である。 (A)(B)(C)はテニスラケットの振動減衰性の測定方法を示す概略図である。 (A)(B)は従来例を示す図である。 他の従来例を示す図である。
符号の説明
10 ラケット
11 ラケットフレーム
12 ヘッド部
16 ヨーク部
19 平行ストリング孔
20 傾斜ストリング孔
21 縦ストリング
22 横ストリング
31 ストリング保護材
35 粘弾性材
F 打球面
S ストリング
GG ガット張架部

Claims (2)

  1. 重量が100g以上270g以下であるラケットフレームの打球面を囲むヘッド部とヨーク部とからなる環状のガット張架部に、前記打球面と接する内周面側から対向する外周面側へと貫通させた複数のストリング挿通孔がラケットフレームの厚さ方向の中央位置に穿設されると共に、前記ガット張架部に周方向に一列で間隔をあけて穿設され、前記ラケットフレームのヘッド部の頂点とグリップ部の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線に対して平行に張架される縦ストリングと、前記縦軸線と直交方向の横軸線と平行に張架される横ストリングとが、前記ストリング挿通孔を通して張設されるラケットにおいて、
    前記ストリング挿通孔の総数の51%以上58%以下のストリング挿通孔が、縦ストリングおよび横ストリングの張設方向と平行に穿設されている平行ストリング孔であり、該平行ストリング孔は打球面を挟んで縦方向あるいは/および横方向で対向させ、かつ、該平行ストリング孔の内側孔は外側孔より大きくあけずに同等とし、
    残りのストリング挿通孔はフレームの接線方向に垂直な傾斜ストリング孔とし、
    前記全ての縦ストリングは前記横ストリングと前記打球面内で交差させ、
    前記平行ストリング孔を設けた領域のヘッド部の外周面にスチレンーブタジエンゴムとカーボンブラックとを配合して架硫成形したゴムからなる粘弾性材を介して、ストリング挿通用の複数の筒部と、該筒部の基部を連結する帯部を備えた熱可塑性樹脂製の振動減衰性を有するストリング保護材を装着していることを特徴とするラケット。
  2. 重量が100g以上270g以下であるラケットフレームの打球面を囲むヘッド部とヨーク部とからなる環状のガット張架部に、前記打球面と接する内周面側から対向する外周面側へと貫通させた複数のストリング挿通孔がラケットフレームの厚さ方向の中央位置に穿設されると共に、前記ガット張架部に周方向に一列で間隔をあけて穿設され、前記ラケットフレームのヘッド部の頂点とグリップ部の先端面中心とを結ぶ長さ方向の縦軸線に対して平行に張架される縦ストリングと、前記縦軸線と直交方向の横軸線と平行に張架される横ストリングとが、前記ストリング挿通孔を通して張設されるラケットにおいて、
    前記ストリング挿通孔の全てが縦ストリングおよび横ストリングの張設方向と平行に穿設されている平行ストリング孔であり、該平行ストリング孔は打球面を挟んで縦方向および横方向で対向させ、かつ、該平行ストリング孔の内側孔は外側孔より大きくあけずに同等とし、
    前記全ての縦ストリングは前記横ストリングと前記打球面内で交差させ、
    前記ヘッド部の外周面にスチレンーブタジエンゴムとカーボンブラックとを配合して架硫成形したゴムからなる粘弾性材を介して、ストリング挿通用の複数の筒部と、該筒部の基部を連結する帯部を備えた熱可塑性樹脂製の振動減衰性を有するストリング保護材を装着していることを特徴とするラケット。
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