JP5778506B2 - ラケット - Google Patents
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Description
ラケットのスウィートスポット付近から割りと大きくボールが離れて衝突したときに、大きな振動の違いが発生するため、大まかなボールの衝突位置を知るために必要な振動である。しかし、通常、この振動は大きいので、多少抑制しても打球情報を失うことは無く、むしろある程度抑制した方が競技者が面外2次振動を感じやすくなり打球感が向上する。また、この振動を抑制することにより、競技者の体への負担も少なくてすむ利点がある。
ラケットのスウィートスポット付近にボールが衝突した時でも、わずかな衝突の仕方の違いで発生する振動の大きさが細かに変化する。どこにどのような角度で衝突したのか、細かい位置情報を知ることができるので、重要な振動である。
ボールがラケットのスウィートスポット付近のどこに衝突しても、同じような振動が発生するため、打球情報を伝える上であまり重要でない振動である。また、特に軟式テニスラケットおよび硬式テニスラケットにおいては、これらの周波数は、打球情報を伝える上で重要な面外1次振動および面外2次振動の周波数に近く、従って、面内1次振動と面内2次振動は、これらの「ノイズ」として感じる。
<テニスラケットの場合>
まず長さが短いナイロンチューブを用意し、その内部に発泡樹脂の原料樹脂(振動吸収材が発泡樹脂の場合)を挿入する。その後、ナイロンチューブの端を閉じて、発泡樹脂の原料樹脂が封入されたナイロンチューブを得る。通常用いられるカーボンラケットの製造方法の途中において、カーボンプリプレグシートのレイアップ時に、加圧ナイロンチューブの外側に前記発泡樹脂の原料樹脂が封入されたナイロンチューブを所定の位置に両面テープで貼り付ける。その後、通常のとおりレイアップし、ラケット金型にはめ込み、加熱および加圧する。この際、原料樹脂の発泡温度を考慮し、発泡が比較的ゆっくり進行する加熱温度および圧力条件を選択する。加熱および加圧により成形された中空フレームの所定の位置には、原料樹脂が発泡して、発泡樹脂(振動吸収材)が形成し、本発明のラケットを得ることができる。
発泡樹脂の原料樹脂のシートを複数枚、用意する。通常用いられるカーボンラケットの製造方法の途中において、カーボンプリプレグシートのレイアップ時に、加圧ナイロンチューブの外側に前記原料樹脂のシートを所定の位置に両面テープで貼り付ける。その後、通常のとおりレイアップし、ラケット金型にはめ込み、加熱および加圧する。この際、原料樹脂の発泡温度を考慮し、発泡が比較的ゆっくり進行する加熱温度および圧力条件を選択する。加熱および加圧により成形された中空フレームの所定の位置には、原料樹脂が発泡して、発泡樹脂(振動吸収材)が形成し、本発明のラケットを得ることができる。
まず、長さ8cmのナイロンチューブを3本用意した。そのナイロンチューブの内部に、粉末状のEVAを注射器で量(2g)を測って挿入した。そのナイロンチューブの端を閉じて、発泡樹脂の原料樹脂が封入されたナイロンチューブを得た。
発泡樹脂の原料樹脂が封入されたナイロンチューブの貼り付けを行わない以外は、実施例1と同様にして、中空部内に発泡樹脂が配置されていない、中空部を有するフレームを有するテニスラケットを得た。なお、比較例1のテニスラケットは、実施例1のテニスラケットと重量およびバランスポイントが一致するようにレイアップを調整した。
まず、長さ60mm、幅16mm、厚さ1mmのEVAシートを6枚用意した(合計:
3.6g)。
通常用いられるカーボンラケットの製造途中において、カーボンプリプレグシートのレイアップ時に、加圧用ナイロンチューブの外側の所定の位置に前記EVAシートを貼り付けた。ラケットフェイスのトップ(12時)から、フェイスに沿って25cmのところ(4時および8時の位置)が中心となるように、前記EVAシートを2枚に重ねて薄い両面テープでカーボンプリプレグに貼り付けた。また、フェイストップ(12時)が中心となるように前記EVAシートを2枚に重ねてカーボンプリプレグに薄い両面テープで貼り付けた。
EVAシートの貼り付けを行わない以外は、実施例2と同様にして、中空部内に発泡樹脂が配置されていない、中空部を有するフレームを有するバドミントンラケットを得た。なお、比較例2のテニスラケットは、実施例2のテニスラケットと重量およびバランスポイントが一致するようにレイアップを調整した。
各実施例と比較例のラケットにガットを張り上げ、そのラケットのグリップ部を紐で吊り下げた(図2参照)。図2において、1はラケットを、2はインパクトハンマーを、3はアンプを、4はFFT(高速フーリエ変換)アナライザを意味する。
テニスラケットにおいては図3A中に示す加速度センサ取り付け位置1、バドミントンラケットにおいては図3B中に示す加速度センサ取り付け位置1に加速度ピックアップをラケット面に垂直に取り付け、インパクトハンマー2でラケット面(打撃箇所1)に垂直に加振した。インパクトハンマーに取り付けられているフォースピックアップ計で計測した応答関数と、加速度計ピックアップ計で計測した応答関数をそれぞれアンプ3を介してFFTアナライザ4に入力して解析した。それぞれの実施例と比較例のラケットにおいて、各5回加振し平均した結果を解析し、ボード線図を作成した。得られた比較例1の面外振動ボード線図を図5に、実施例1の面外振動ボード線図を図6に、比較例2の面外振動ボード線図を図9に、実施例2の面外振動ボード線図を図10に示す。各図において、縦軸はコンプライアンス[m/N]を、横軸は振動数[Hz]を示す。
テニスラケットにおいては図4A中に示す加速度センサ取り付け位置2、バドミントンラケットにおいては図4B中に示す加速度センサ取り付け位置2に加速度ピックアップをラケット面に平行に取り付け、インパクトハンマー2でラケット面に平行に加振した(打撃箇所2)。インパクトハンマーに取り付けられているフォースピックアップ計で計測した応答関数と、加速度計ピックアップ計で計測した応答関数をそれぞれアンプ3を介してFFT(高速フーリエ変換)アナライザ4に入力して解析した。それぞれの実施例と比較例のラケットにおいて、各5回加振し平均した結果を解析し、ボード線図を作成した。得られた比較例1の面内振動ボード線図を図7に、実施例1の面内振動ボード線図を図8に、比較例2の面内振動ボード線図を図11に、実施例2の面内振動ボード線図を図12に示す。各図において、縦軸はコンプライアンス[m/N]を、横軸は振動数[Hz]を示す。
(テニスラケットの試打評価)
実施例1および比較例1において得られたテニスラケットに、ポリエステルストリング(商品名「ポリブレイク17」、株式会社ゴーセン製)を45lbs(20.412kg)で張った。このテニスラケットを黒塗りの塗装にし、ラケットの構造の相違については言及せずに、5人に試打してもらった。具体的には、試打は、実施例1のテニスラケットと比較例1のテニスラケットとを交互に持ち替えて、ラリーを続けながら打球感の相違を確認してもらった。試打評価は打球感について、すなわち、「どちらのラケットがボール打撃の感触を感じやすいか?」についての評価である。なお、フレーム全体の中空部にポリウレタン樹脂を配置した別のラケットについても、試打評価を行った。得られた結果を表3に示す。
(バドミントンラケットの試打評価)
実施例2および比較例2において得られたバドミントンラケットに、ナイロンストリングス(商品名「R4X TSUYOSHI」、株式会社ゴーセン製)を27lbs(12.247kg)で張った。このバドミントンラケットを黒塗りの塗装にし、ラケットの構造の相違については言及せずに、38人に試打してもらった。具体的には、試打は、実施例2のバドミントンラケットと比較例2のバドミントンラケットとを交互に持ち替えて、クリアー、スマッシュ、ドライブなどの基礎練習ならびに試合形式を続けながら打球感の相違を確認してもらった。試打評価は打球感について、すなわち、「どちらのラケットがシャトル打撃の感触を感じやすいか?」についての評価である。
102 シャフト
103 ヨーク
104 グリップ
1 ラケット
2 インパクトハンマー
3 アンプ
4 FFTアナライザ
Claims (3)
- 中空部を有するフレームを有するラケットにおいて、フェイス面を時計と見てトップ位置を12時とすると、12時、4時および8時の位置の前記中空部内に発泡樹脂からなる振動吸収材が配置され、3時および9時の位置の前記中空部内には配置されず、
前記振動吸収材が配置される部分の長さ合計はフレームの中空部を有する長さの10〜35%であり、
前記ラケットがテニスラケットの場合はフレームの中空部内に配置される前記振動吸収材の重量が4g〜10gであり、
前記ラケットがバドミントンラケットの場合はフレームの中空部内に配置される前記振動吸収材の重量が1g〜6gである
ことを特徴とするラケット。 - 前記振動吸収材が、さらに2時および10時の位置の前記中空部内に配置される請求項1に記載のラケット。
- 前記発泡樹脂の樹脂成分が、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィンおよびポリエステルからなる群から選択される一種以上の樹脂である請求項1又は2に記載のラケット。
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