JP4574571B2 - ラケット - Google Patents
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Description
しかしながら、ラケットフレームとボールとの二物体が衝突する観点からみると、エネルギー保存則により、ラケットフレームが軽くなるとボールの反発係数は低下する。よって、ラケットフレームの軽量化は反発性能の低下を招くこととなる。
そこで、ラケットの良好な操作性と反発性の両立を図ることが課題となっている。
前記外側フレームと内側フレームにはストリング孔が連通して設けられ、内側フレームに設けられている内側ストリング孔は、挿通されたストリングと接触しないように空隙を設けて形成され、
前記内側ストリング孔から前記中空部を通して前記外側ストリング孔に挿通するストリングは、前記外側ストリング孔の内側開口位置を撓み起点とし、前記内側ストリング孔および前記中空部の挿通領域をストリングの可動領域としていることを特徴とするラケットを提供している。
これにより、ストリングの撓みの起点を外側に移行させることができ、ストリングの可動範囲が広がるため、この点からも反発性を高めることができる。
また、フレーム周方向の長さとは、フレーム周の湾曲に沿って測定した長さをいう。
これは、50mm未満では、打球面剛性の向上効果とストリング可動範囲の拡大効果を十分に発揮できず、200mm超では、フレーム強度が低下するためである。好ましくは、100mm以上150mm以下、さらには、110mm以上140mm以下が良い。
これは、0.5mm未満では、ストリング可動範囲の拡大効果を十分に発揮できず、15mm超では、中空部を挟む外側フレームと内側フレームの長さ方向両端部に応力が集中しやすくなり、強度が低下することに因る。
好ましくは、2mm以上10mm以下、さらには、3mm以上8mm以下が良い。
いずれの場合も、中空部を設けた箇所のフレームは、フレーム外側面(外側フレームの外側面)が中空部を設けていない箇所のフレーム外側面から突出しない形状とすることが好ましい。これは、フレーム外側面を突出させると、スイング時に地面等に接触させやすくなり、破損の原因となりやすいためである。
ラケット10は、ラケットフレーム11に縦・横のストリングSを張架してなる。
ラケットフレーム11は、繊維強化樹脂シートのプリプレグを積層した中空の管状体よりなり、ヘッド部12、スロート部13、シャフト部14、グリップ部15を連続して形成し、ヘッド部12とシャフト部14とを連結するスロート部13を二股状とし、スロート部13の両側枠の間にはヨーク部16を設け、該ヨーク部16とヘッド部12とで打球面Fを囲むガット張架部Gを形成している。
前記打球面Fの面積は710cm2とし、ガット張架部Gのフレーム周長は960mmとしている。
この中空部形成箇所Aのフレーム幅W1は、中空部を設けていない箇所(以下、「中空部非形成箇所B」とする)のフレーム幅W2よりも広くしているが、外側フレーム11−1の外側面11−1aは、中空部非形成箇所Bのフレーム11の外側面11aより突出させず、内側フレーム11−2の内側面11−2bを、中空部非形成箇所Bのフレーム11の内側面11bよりも内側に突出させている。
また、前記中空部20(21〜23)はフレーム厚み方向に貫通して設けているため、ストリングSの張架は、外側ストリング孔19−1から中空部20を通って内側ストリング孔19−2へと挿通させることで可能となる。従って、別部材のストリング張架材を取り付ける必要がないため、重量増加を抑制でき、繊維強化樹脂製プリプレグの軽量性の利点を維持しながら、操作性と反発性とを両立させることができる。
特に、本実施形態では、12時位置に形成された中空部21により、縦ストリングの中心付近の可動領域を大きくすることができ、3時位置に形成された中空部22と9時位置に形成された中空部23とにより、横ストリングの中心付近の可動領域を大きくすることができ、最大反発係数を高めることができる。
前記中空部21〜23の幅は、いずれも0.5mm以上15mm以下の範囲内であるため、ストリング可動範囲の拡大効果を発揮できると共に、外側フレーム11−1と内側フレーム11−2の両端部への応力集中を防ぎ、強度低下も抑制できる。
本実施形態では、ガット張架部Gに、7箇所の中空部21〜27をラケット中心軸L1に対して左右対称形状となるように設けている。
詳しくは、図4(A)(B)に示すように、中空部21は、そのフレーム周方向の長さLの中心位置21aが、打球面Fを時計面とみてトップ部を12時とした場合における12時位置に配置される位置に形成され、中空部22、23は、そのフレーム周方向の長さLの中心位置22a、23aが3時位置と9時位置に配置される位置にそれぞれ形成され、中空部24、25は、そのフレーム周方向の長さLの中心位置24a、25aが1時半位置と10時半位置に配置される位置にそれぞれ形成され、中空部26、27は、そのフレーム周方向の長さLの中心位置26a、27aが4時半位置と7時半位置に配置される位置にそれぞれ形成されている。
その他の構成は、前記第一実施形態と同一としている。
また、12時位置、3時位置、9時位置の中空部21〜23に加え、1時半位置と10時半位置と、4時半位置と7時半位置にも中空部24〜27を形成しているため、縦横ストリングの中心よりも外側の可動領域が広がり、スイートエリアが拡大するため、操作性および反発性を高めることができる。
以下の表1に示すとおり、中空部の有無、中空部の形成位置、ストリング孔径を異ならせた実施例1〜3と比較例1、2を作製し、テニスラケットの打球面剛性、反発係数、高反発領域を測定し、飛び性能とスイートエリアに関する実打テストも行った。
なお、表1に示す中空部の形成位置は、各中空部のフレーム周方向の長さの中心位置を示した。
中空部を12時位置、3時位置、9時位置の3箇所に形成した点、および、外側ストリング孔の径を4mmとし、内側ストリング孔の径を6mmとした点では前記第一実施形態と同一であるが、いずれの中空部も、フレーム周方向の長さを100mmとし、幅を5mmとし、中空部間の離間距離Rを140mmとし、LS/Mの値を0.31とした。
長さ100mm、幅5mmの中空部を、1時半位置と10時半位置、4時半位置と7時半位置の4箇所に形成し、LS/Mの値を0.42とした。その他の構成は実施例1と同一とした。
長さ100mm、幅5mmの中空部を、12時位置、3時位置と9時位置、1時半位置と10時半位置、4時半位置と7時半位置の7箇所に形成し、中空部間の離間距離Rを20mmとし、LS/Mの値を0.73とした。その他の構成は実施例1と同一とした。
中空部を全く設けず、ストリング孔の径は、フレーム外面側も内面側も4mmとした。
図6(A)(B)に示すように、実施例および比較例のラケットフレーム11にストリングを張架したテニスラケットを水平に配置し、そのヘッド部12のトップ位置を受け治具41(R15)で支持すると共に、トップ位置から340mm離れた位置で、スロート部13の両側からヨーク部16にかけた位置を受け治具42(R15)で支持した。この状態で、受け治具41より受け治具42の方向へ170mm離れた位置に対して、加圧具43(R10)により上方より784Nの荷重を加えて、荷重時の変位から、バネ定数を算出し、打球面の面外方向の剛性値を測定した。
反発係数は、図7に示すように、実施例および比較例のテニスラケットフレーム11に、ストリングを縦60ポンド、横55ポンドの張力で張架し、各テニスラケットを垂直状態でフリーとなるようにグリップ部15を柔らかく固定し、その打球面にボール打出機から一定速度V1(30m/sec)でテニスボールを打球面に衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であり、反発係数が大きいほどボールの飛びが良いことを示している。
前記反発係数の測定を打球面の21点で行い、反発係数が0.380以上の高反発領域の面積を測定した。
テニス上級者50名が、実施例および比較例の各ラケットを試打し、フィーリングを5点法(点が多いほど良い評価)で評価した。表1には、採点結果の平均値を示した。
11 ラケットフレーム
11−1 外側フレーム
11−2 内側フレーム
12 ヘッド部
16 ヨーク部
19 ストリング孔
19−1 外側ストリング孔
19−2 内側ストリング孔
20(21〜27) 中空部
F 打球面
G ガット張架部
Claims (5)
- 1本の管状体からなるラケットフレームの打球面を囲むガット張架部の少なくとも一部に、打球面に対して垂直方向のフレーム厚み方向に貫通する中空部が設けられ、該中空部を挟むフレーム幅方向の両側に外側フレームと内側フレームが設けられ、かつ、
前記外側フレームと内側フレームにはストリング孔が連通して設けられ、内側フレームに設けられている内側ストリング孔は、挿通されたストリングと接触しないように空隙を設けて形成され、
前記内側ストリング孔から前記中空部を通して前記外側ストリング孔に挿通するストリングは、前記外側ストリング孔の内側開口位置を撓み起点とし、前記内側ストリング孔および前記中空部の挿通領域をストリングの可動領域としていることを特徴とするラケット。 - 前記内側ストリング孔の内周面とストリングの外周面の間に、0.5mm以上5mm以下の空隙を全周囲にわたって形成している請求項1に記載のラケット。
- 前記中空部は、そのフレーム周方向の長さの中心位置が、前記ラケットフレームの前記打球面を時計面とみてトップ部を12時とした状態で、12時、1時半、3時、4時半、7時半、9時、10時半のいずれかに当たる位置に配置されると共に、トップ部とグリップ中心を結んだラケット中心軸を挟んで左右対称に配置される請求項1または請求項2に記載のラケット。
- 前記中空部のフレーム周方向の長さは、50mm以上200mm以下の範囲内とされている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のラケット。
- 前記中空部の幅(フレーム幅方向の長さ)は、0.5mm以上15mm以下の範囲内としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のラケット。
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