JP2003093548A - ラケットフレーム - Google Patents
ラケットフレームInfo
- Publication number
- JP2003093548A JP2003093548A JP2001294081A JP2001294081A JP2003093548A JP 2003093548 A JP2003093548 A JP 2003093548A JP 2001294081 A JP2001294081 A JP 2001294081A JP 2001294081 A JP2001294081 A JP 2001294081A JP 2003093548 A JP2003093548 A JP 2003093548A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- gut
- head portion
- maximum thickness
- cross
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Golf Clubs (AREA)
Abstract
状を改良して反発性能、コントロール性能、スピン性能
を向上させる。 【解決手段】 ヘッド部および/またはスロート部を構
成するフレームの断面形状を、面内方向の幅をH、面外
方向の最大厚みをTとすると、該最大厚みTの最大厚み
位置は、打球面側と反対の外面より0.1H〜0.3H
の範囲とし、その最大厚み位置から打球面側の内面に向
けて、両側幅方向枠部を大きな曲率で外方に湾曲させな
がら厚みを減少させ、かつ、上記ヘッド部ではフレーム
の外面中央にガット溝を設け、該ガット溝の中心から内
面中心に貫通するガット孔を設け、該ガット孔を打球面
と同一面上に位置させている。
Description
ラケットフレームに関し、特に、打球面を囲むヘッド部
の断面形状を改良して、ラケットにおいて要求される反
発性能、コントロール性能、スピン性能および打球感を
良好とするものである。
形状は、通常は図14(A)乃至(C)に示す形状とさ
れている。図14(A)では略長方形、(B)では略楕円
形、(C)では略八角形とし、いずれも外面1Aの中央部
にガット架設用グロメット嵌合用の溝(凹部)aを備
え、該溝aの底面中央と対向した内面側(打球面側)1
Bにガット孔b1、b2を穿設している。図中、Tは面
外方向の厚み、Hは面内方向の幅を示し、一点鎖線は本
発明の実施例1のラインを対比して示している。
ントロール性能、スピン性能を向上させる目的で、ガッ
トを張架するヘッド部の断面形状を、図15(A)
(B)に示すように二等辺三角形形状としたものが、特
開平8−168540号で提案されている。また、本出
願人は、図16に示す断面形状をT形状としたものを特
開平6−269514号で提案している。
レームは、前後幅方向枠1C、1Dにガット孔b3、b
4を穿設しているため、ガット孔b3とb4とは長さ方
向にずらせると共に、一方のガット孔b3を外面側、他
方のガット孔b4を内面側に位相させて穿設し、それに
より、ガット孔b3を通してb4に挿通させて張架する
ガットが所要間隔をあけて打球面に張られるようにして
いる。この断面形状を二等辺三角形と特異な形状とした
ラケットフレームでは、ガット孔b3,b4が球面の延
長上には存在せず、前後(面外方向)に分かれて存在す
るため、打球時にフレームが内側に弾性的に捩れやす
く、この捩れともどりとにより良好な反発性とスピン特
性が得られるようにしている。
打球面側の内側に突起部1Eが突出し、該突起部と直交
する方向に外面側の基部1Fを設け、基部1Fから突起
部1Eにかけてガット孔b1、b2を貫通した状態で穿
設している。このようにT字状断面とすることにより、
打球時に捩れ変形が発生し、この捩れともどりとのバネ
力で、良好な反発性能が得られると共に、突起部が“た
が効果”を発生させて打球感を和らげると共にコントロ
ール性を高めることができる。
6に示すように、ヘッド部の断面形状を特異は形状とし
た場合に、反発性能やコントロール性を高めることがで
きるが、それぞれ問題点を有する。即ち、図15に示す
断面二等辺三角形とすると、ガット孔がフレームの内周
面を構成する前後両側の幅方向枠に形成されるため、ガ
ットが張架されるとフレームの強度が低下し、フレーム
がガットの張力で破損されやすい問題がある。また、図
16に示す断面T形状とすると、この断面形状に成形し
ずらく、特に内側に突出している突起部には成型時に内
圧をかけるチューブが沿いにくい形状となり、ボイドが
多く発生し、強度の低下を招く問題がある。さらに、図
16(B)の一点鎖線で示すように、打球時に変形し
て、エネルギーロスが発生しやすい。このように、いず
れも反発性能やコントロール性能、スピン性能を向上さ
せることはできるが、フレームの強度の低下き、破損し
やすい問題がある。
ので、フレームの断面形状を改良することにより、フレ
ームの強度を低下させずに、反発性能やコントロール性
能、スピン性能を向上させると共に、打球感をより良好
にすることを課題としている。
め、本発明は、繊維強化樹脂または熱可塑性樹脂からな
るパイプ状のフレームで、打球面を囲むヘッド部、スロ
ート部、シャフト部およびグリップ部を構成し、さらに
ヨークを取り付けて、ヘッド部とヨークとでガット張架
部を形成しているラケットフレームにおいて、上記ヘッ
ド部および/またはスロート部を構成するフレームの断
面形状を、面内方向の幅をH、面外方向の最大厚みをT
とすると、該最大厚みTの最大厚み位置は、打球面側と
反対の外面より0.1H〜0.3Hの範囲とし、その最
大厚み位置から打球面側の内面に向けて、両側幅方向枠
部を大きな曲率で外方に湾曲させながら厚みを減少さ
せ、かつ、上記ヘッド部ではフレームの外面中央にガッ
ト溝を設け、該ガット溝の中心から内面中心に貫通する
ガット孔を設け、該ガット孔を打球面と同一面上に位置
させていることを特徴とするラケットフレームを提供し
ている。
を大きな曲率で湾曲させながら略三角形状あるいは内面
側を小辺とする略台形状とすると、フレームの周長を従
来汎用されているラケットフレームのフレーム周長と略
同じとしてフレーム重量を増加させることなく、打球時
に捻れを発生させやすくすることができる。よって、打
球時にねじれ変形のバネが加わることにより、反発性能
が向上する。即ち、打球時におけるガットの変形によ
り、ガットの張力は打球面内と打球面外の2つの成分に
分解されてガット孔に伝えられる。ガットを張架した部
分のフレーム内面先端に加わる面外成分により、ねじれ
が発生し、この変形の戻りのバネが反発性能を向上させ
る。また、ねじれによりスピン性能が向上すると共に、
フレームのバネの作用によりガットによるボールの保持
時間を長くできコントロール性能も高めることができ
る。また、上記断面形状としているため面外方向の剛性
(打球面剛性)を維持できると共に、面内方向の剛性
(側圧剛性)も高めることができ、その結果、反発性能
の向上およびボールをしっかりと捕らえて打撃できる
「しっかり感」も併せて向上させることができる。
向の幅Hは、5mm〜25mmとし、、好ましくは10
mm〜20mm、最も好ましくは13mm〜20mmで
ある。幅Hが5mmより小さいと、打球時のフレームの
ねじれが小さくなり、反発性能、コントロール性能、ス
ピン性能の向上が図れなくなる。一方、幅Hが25mm
を越えると、フレーム断面形状の周長が長くなり、ラケ
ットフレーム自体の重量が増加する。なお、重量を変え
ないようにラケットフレームを作成しようとすると、強
度の低下を招く。
の面外方向の最大厚みTは、20mm〜35mmであ
り、好ましくは20mm〜30mm、最も好ましくは2
2mm〜28mmである。最大厚みTが20mmよりも
小さいと、面外方向の剛性(打球面剛性)が低下し、反
発性能が低下する。一方、35mmを越えるとフレーム
断面形状の周長が長くなり、ラケットフレーム自体の重
量が増加する。
み位置は、打球面側と反対の外面より0.1H〜0.3
Hの範囲としているが、これは面内方向の幅は所要範囲
内に規定されるため、0.1Hより小さいと、略三角形
状の頂点となる内面が鋭角化しやすくなる。その結果、
内面の頂点部に応力が集中しやすく、フレームが破損し
やすくなることによる。また、0.3Hより大きいと、
打球時のフレームのねじれが小さくなり、反発性能、コ
ントロール性能、スピン性能の向上が図れなくなること
による。なお、フレームの面外方向の最大厚み位置は、
外周面より0.2H〜0.3Hであることが、より好ま
しい。
iとすると、Tiは最大厚みTに対して0%〜20%と
しており、TiのTに対する割合が小さければ小さいほ
ど好ましい。よって、TiがTに対して0%として内面
を略三角形の頂点とするのが最適であが、この頂点には
曲率半径が5mm以上のアールを設け、頂点に応力が集
中しないようにして、フレームが破損しないようにして
いる。打球面側の内面厚さTiが0%より大きくすると
きは厚み方向の平坦面としている。この場合はフレーム
断面形状は略台形状となる。この内面の平坦面は、最大
厚さTに対して20%未満としている。これは20%を
越えると断面形状が三角形になりにくく、打球時のフレ
ームのねじれが小さくなり、反発性能、コントロール性
能、スピン性能の向上が図れなくなる。
状とすると、上記のように、ヘッド部のフレームの外面
中央にガット溝を設け、該ガット溝の中心から内面中心
に貫通するガット孔を設け、該ガット孔を打球面と同一
面上に位置させている。上記構成とすると、ガットを中
心としてフレームが対称形状となり、フレームの断面の
中心からガットが出てくる構成となる。また、ガットが
フレームから出ている内面先端位置をPとし、Pからフ
レームの外面までの面内方向の長さをHiとすると、全
幅Hに対してHi(Hi/H)は80%以上100%以
下、好ましくは90%以上100%以下、最も好ましく
は95%以上100%は以下である。上記80%以上と
しているのは、Hiを長くする程ねじれモーメントが大
きくなり、反発性能等を高めることができることによ
る。なお、前記図15に示すラケットでは、Hiがフレ
ームの全幅Hに対して30%〜80%であるのに対し
て、本発明のラケットでは、HiがHに対して80%以
上としているため、ねじれが発生しやすく、反発性能、
コントロール性能、スピン性能をより向上させることが
できる。
幅部の曲率半径を200mm以上としていることが好ま
しく、200mmより小さいと打球時のフレームのねじ
れが小さくなり、反発性能、コントロール性能、スピン
性能の向上が図れないことに因る。なお、最大厚み位置
より内面に連続する両側幅部の全長を上記曲率で湾曲さ
せる必要はなく、一部に略直線部が存在していてもよ
い。
状をヘッド部の全周に設け、かつ、ヨークの形状も同様
としている。なお、ヘッド部の全周ではなく一部に上記
断面略三角形状あるいは断面略台形状の部分を設けても
よい。上記のように、ガットを張架するフレーム断面の
形状を上記した略三角形状あるいは略台形状とすること
により、反発性、コントロール性、スピン性を高めるこ
とができる。
上記略三角形状あるいは略台形状としてもよい。スロー
ト部も上記形状とすると、打球時にスロート部のフレー
ムが捻れ変形することにより、打球時の振動の減衰を高
めることができる。特に、スロート部は打球時に生じる
面外2次振動の腹に当たるため、面外2次振動の振動減
衰率を高めることができ、打球時にプレーヤーの手や腕
にかかる負担を減少させることができる。
可塑性樹脂としては、具体的には、ポリアミド樹脂、飽
和ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、AB
S樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、AS樹脂、メタクリル樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
としては、一般に高性能強化繊維として用いられる繊維
が使用できる。例えば、カーボン繊維、黒鉛繊維、アラ
ミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊
維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、超高分子ポリエチレン繊維等が挙げられ
る。また金属繊維を用いてもよい。軽量で高強度である
ことからカーボン繊維が好ましい。これらの強化繊維
は、長繊維、短繊維の何れであっても良く、これらの繊
維を2種以上混合して用いても構わない。強化繊維の形
状や配列については限定されず、例えば、単一方向、ラ
ンダム方向、シート状、マット状、織物(クロス)状、
組み紐状などいずれの形状・配列でも使用可能である。
レグの積層体からなるものに限定されず、マンドレルに
フィラメントワインデイングで強化繊維を巻き付けてレ
イアップを形成しておき、これを金型内に配置してリム
ナイロン等の熱可塑性樹脂を充填して形成したラケット
フレームとすることもできる。
参照して説明する。図1は、本発明のテニスラケットを
示し、繊維強化樹脂製のパイプからなるフレーム100
により、ガット架設部となるヘッド部10、スロート部
11、シャフト部12、グリップ部13を連続的に形成
し、スロート部11の先端間にヨーク14を連結して、
ヨーク14と上記ヘッド部10とで打球面Sを囲むガッ
ト張架部を構成している。
びスロート部11のフレーム断面形状を図2に示す略三
角形状としている。ヘッド部10では三角形の底面が打
球面Sと反対側の外面10a、頂点を打球面S側の内面
10bの先端P1に配置している。スロート部11の左
右両側部も外面が三角形の底面側、内面が頂点側として
いる。
フレーム断面形状は同一で、面内方向の幅をH、面外方
向の最大厚みをTとし、該面外方向の最大厚みTとなる
最大厚み位置P2を外面10aの先端P3から0.1H
〜0.3Hの位置に設定している。この最大厚み位置P
1と外面先端との間の幅をhとしている。上記ヨーク1
4もヘッド部10と同様な断面略三角形状としている。
かけて厚み方向に湾曲させて三角形の底辺を形成すると
共に、最大厚み位置P2から内面先端P1にかけて外方
に円弧形状に膨出させて前後両側の幅方向面10c、1
0dを形成し、この幅方向面を三角形の頂点P1を挟む
二辺とした形状としている。上記幅方向面10c、10
dは曲率半径が200mm以上の大きく湾曲した曲線と
している。上記厚み方向の外面10aとなる部分の曲率
半径は50mm以上としている。
=26mm、h=3mm(h=0.2H)とし、フレー
ムの肉厚は1mm、断面周長は70mmとしている。
1と底辺中心を結ぶ中心軸線Xを中心として対称に形成
している。該断面形状は、最大厚み位置から内面側にか
けて面外方向の厚みを次第に小としている。かつ、内面
側の先端の頂点P1には曲率半径5mm以上のアールを
設けている。
面10aの中央部にはガット溝20を設け、その中心に
ガット穴21を穿設すると共に、内面10bの頂点P1
にガット穴22を穿設している。上記対向して位置する
ガット穴21と22は上記中心軸線Xに位置し、かつ、
打球面と同一面上に位置する。ヨーク14にも上記ヘッ
ド部10と同様なガット穴を設けている。
ーム断面形状を上記した略三角形状とし、図3に示すよ
うに、上記ヘッド部10のガット穴21、22にガット
Gを通して打球面SにガットGを張架したテニスラケッ
トにおいては、フレーム形状により打球時にフレームが
捻れ易くなり、この捻れ変形のバネが加わることによ
り、反発性能が向上させることができる。
り、図4に示すようにガットの張力は打球面内と打球面
外の2つの成分に分解されて、フレームの内面側先端に
穿設したガット孔22に伝えられる。内面側の頂点部に
加わる面外成分により、図4の矢印Xで示すような、ね
じれが発生し、この変形の戻りのバネが反発性能を向上
させ、コントロール性能も合わせて向上させている。更
に、対称形状であるフレームの断面の中心からガットG
が出ているため、ねじれ易くなり、反発性能、コントロ
ール性能スピン性能をより向上させることができる。
剛性(打球面剛性)を維持しながら、面内方向の剛性
(側圧剛性)を高めることができ、反発性能の向上、し
っかり感も併せて向上させることができる。
ド部10と同様に断面略三角形状としているため、スロ
ート部11も打球時にねじれ変形して、打球時の振動の
減衰を高めることができ、特に、実打時の振動減衰に寄
与する面外2次の減衰率を向上させることができる。
フレームの内面に厚さ方向の平坦面10mを設けている
点だけを第1実施形態と相違させている。この平坦面1
0mの厚さ寸法Tiは最大厚み寸法Tの5%〜20%と
し、本実施形態では5%としている。
示すように、打球面を囲むヘッド部10のフレームとヨ
ークのみ第1実施形態と同様な断面略三角形状とし、ス
ロート部11は図6(B)に示すように、断面略楕円形
状としている。
すように、ヘッド部10のフレームおよびヨークは従来
と同様な断面楕円形状とし、図7(B)に示すように、
スロート部11のフレームのみ第1実施形態と同様な断
面略三角形状としている。
比較例〜について詳述する。実施例〜と比較例
〜について、剛性、反発係数、振動(面外2次振動
減衰率)を測定し、更に、耐久テストおよび実打テスト
を行った。なお、剛性については、ヘッド部の側面、打
球面、スロート部の側面のそれぞれについて測定した。
以下、試験結果を表1に示す。
て重量を220g、バランス(グリップエンドから重心
位置までの寸法)を310mmとした。ラケット全長は
685mmとした。実施例は、上記第1実施形態のラ
ケットである。即ち、ヘッド部、ヨークとスロート部の
フレーム断面形状を図2に示す形状と、面内方向の幅H
を15mm、面外方向の厚みTを26mmとし、最大厚
み位置P2を外面より3mmの位置に設定した。実施例
は、図5に示す第2実施形態に該当し、内面側先端に
設ける平坦面10mの厚さ寸法を最大厚さ寸法の5%と
し、15mmとしている。他は実施例と同様とした。
実施例は第3実施形態に該当し、ヘッド部のフレーム
およびヨークのみを断面略三角形とし、スロート部は汎
用ラケットと同様な形状の断面略楕円形状とした。実施
例は第4実施形態に該当し、打球面を囲むヘッド部お
よびヨークは汎用のラケットと同様な断面略楕円形状と
し、スロート部のフレームのみ断面略三角形状とした。
を図14(A)のように、略長方形形状とし、面内方向
の幅Hは10mmとした。比較例は、ヘッド部のフレ
ーム断面形状を図14(B)のように、略楕円形状と
し、面内方向の幅Hは10mm、内周面の曲率半径Rは
200mmとした。比較例は、ヘッド部のフレーム断
面形状を図14(C)のように、略八角形形状とし、面
内方向の幅Hは10mm、内周面の平面の面外方向の厚
さTiは、面外方向の最大厚みTの60%とした。比較
例は、ヘッド部のフレーム断面形状を図16のように
T型形状とし、面内方向の幅Hは15mm、内周面の平
面の面外方向の厚さTiは最大厚みTの20%としたま
た、比較例〜比較例のヘッド部のフレームの断面周
長は、いずれも実施例のヘッド部のフレームの断面周
長と同じ長さとした。なお、実施例、比較例〜比較
例のその他の構成は、実施例と同様とした。
半径を示し、xは最大厚み位置を外面からの幅方向の割
合で示す。
施例及び比較例のテニスラケットを横向きで打球面Sを
垂直方向として、テニスラケット1を保持した。この状
態で上方のヘッド部10の側部に対して、平板50によ
り、80kgfの荷重を加えて変位量(たわみ量)を測
定し、加えた荷重値である80kgfを変位量(cm)
で割って、その値をヘッド部10の側面の面内方向の剛
性値とした。
実施例及び比較例のテニスラケットを水平に配置し、ヘ
ッド部10のトップ部10aを受け治具61(R15)
で支持するとともに、トップ部10aから340mm離
れた位置で、スロート部11の両側からヨークにかけた
位置を受け治具62(R15)で支持した。この状態
で、受け治具62より受け治具61の方向へ170mm
離れた位置に対して、加圧具63(R10)により上方
より80kgfの力を加えて変位量(たわみ量)を測定
し、加えた荷重値である80kgfを変位量(cm)で
割って、その値を打球面の面外方向の剛性値とした。
に、実施例及び比較例のテニスラケットを水平に配置
し、ヨークの下端に当たる位置から両側のスロート部1
1を受け治具70で支持するとともに、該受け治具70
よりグリップ部14側に340mm離れた位置で受け治
具71によりグリップ部14を支持した。この状態で、
受け治具71よりスロート部11側に220mm離れた
位置に対して、加圧具72により上方より80kgfの
力を加えて変位量(たわみ量)を測定し、加えた荷重値
である80kgfを変位量(cm)で割って、その値を
スロート部11の剛性値とした。
実施例及び比較例のテニスラケットに、ガットを縦60
ポンド、横55ポンドの張力で張架し、各テニスラケッ
トを垂直状態でフリーとなるようにグリップ部14を柔
らかく固定し、その打球面Sにボール打出機から一定速
度V1(30m/sec)でテニスボールを打球面Sに
衝突させ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反
発係数は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V
1)であり、反発係数が大きい程、ボールの飛びが良い
ことを示している。このような方法で、反発係数を測定
した。
(A)に示すように、実施例及び比較例のテニスラケッ
トにおいてヘッド部10の上端を紐51で吊り下げ、ス
ロート部11とシャフト部12との連続点に加速度ピッ
クアップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状
態で、図12(B)に示すように、加速度ピックアップ
計53の裏側のフレームをインパクトハンマー55で加
振した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォ
ースピックアップ計で計測した入力振動(f)と加速度
ピックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ
56A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレ
ットパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザ
ーHP3562A)に入力して解析した。解析で得た周
波数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数
を得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外2次振
動減衰率とした。
実施例及び比較例のテニスラケットのグリップ部13を
グリップチャック80に固定し、打球面Fに対してボー
ルが垂直に当たるように、ボールを発射した。該行為を
テニスラケット1が破損するまで繰り返した。ボールは
硬式ボールを使用し、ボール速度が75m/sとなるよ
うにエアー圧による発射砲81で発射した。なお、ボー
ル速度は速度センサー82で測定した。上記テスト結果
を3段階で評価した。表1中の強度の欄の「1」は60
0回で破損したことを示し、「2」は800回で破損
し、「3」は1000回しても破損しなかったことを示
す。
ニスラケットを用いて実打テストを行った。実打テスト
は一般プレイヤー50人で行い、反発性、コントロール
性、スピン性、振動のそれぞれの項目につき、5点法で
評価し、50人の平均値を求めた。反発性、コントロー
ル性、スピン性については、高得点であるほど性能が優
れていたことを示し、振動については、高得点であるほ
ど打球時の振動が少なかったことを示している。
実施例、、は比較例〜に比べ、打球面剛性・
スロート剛性が優れており、比較例と比較しても、打
球面剛性・スロート剛性は略同程度であった。また、実
施例は比較例〜に比べ、側圧剛性が大きく優れ
ている結果となった。また、実施例も汎用されている
比較例、と比較して側面剛性、打球面剛性が同等以
上となり、特に、スロート部の剛性は比較例〜と比
較し同等以上となっていた。このことにより実施例〜
の反発性能は比較例〜よりも向上していると考え
られ、実際に反発係数の測定結果と実打テストの結果か
ら反発性能が優れていることが認められた。
時にねじれ変形が起こることから、振動の減衰を高める
ことができる。特に実打時の振動減衰に大きく寄与する
面外2次減衰率は比較例〜の面外2次減衰率よりも
大きくなっており、実打テストの結果からも振動減衰が
優れていることが認められた。強度においては、実施例
〜共に問題が無いという結果となり、耐久性も優れ
ていることが認められた。また、コントロール性、スピ
ン性も実施例〜は比較例〜に比べて、優れてい
ることが実打テストにより認められた。
のラケットフレームによれば、ねじれ変形のバネが加わ
ることにより、反発性能が向上する。すなわち、打球時
におけるガットの変形により、ガットの張力は打球面内
と打球面外の2つの成分に分解されて、ガット架設部の
ガット孔に伝えられる。ガット架設部では先端に加わる
面外成分により、ラケットのフレームにねじれが発生
し、この変形の戻りのバネが反発性能を向上させ、コン
トロール性能、スピン性能も合わせて向上させている。
また、上記構成とすると、面外方向の剛性(打球面剛
性)を維持しながら、面内方向の剛性(側圧剛性)を高
めることができ、反発性能の向上、しっかり感も併せて
向上させることができる。
場合、フレームがねじれ変形することにより、打球時の
振動の減衰を高めることができ、特に実打時の振動減衰
に寄与する面外2次の減衰率を向上させることができ
る。
であるフレームの断面の中心からガットが出ているた
め、よりねじれが発生し、反発性能とコントロール性
能、スピン性能がより向上する。
(A)は側面図、(B)は平面図である。
る。
る。
(A)は正面図、(B)は平面図である。
り、(A)は正面図、(B)は平面図である。
方法を示す概略図である。
ットフレームの断面図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維強化樹脂または熱可塑性樹脂からな
るパイプ状のフレームで、打球面を囲むヘッド部、スロ
ート部、シャフト部およびグリップ部を構成し、さらに
ヨークを取り付けて、ヘッド部とヨークとでガット張架
部を形成しているラケットフレームにおいて、 上記ヘッド部および/またはスロート部を構成するフレ
ームの断面形状を、面内方向の幅をH、面外方向の最大
厚みをTとすると、該最大厚みTの最大厚み位置は、打
球面側と反対の外面より0.1H〜0.3Hの範囲と
し、その最大厚み位置から打球面側の内面に向けて、両
側幅方向枠部を大きな曲率で外方に湾曲させながら厚み
を減少させ、かつ、上記ヘッド部ではフレームの外面中
央にガット溝を設け、該ガット溝の中心から内面中心に
貫通するガット孔を設け、該ガット孔を打球面と同一面
上に位置させていることを特徴とするラケットフレー
ム。 - 【請求項2】 上記最大厚み位置より内面に連続する両
側幅部の大きな曲率は、曲率半径を200以上としてい
る請求項1に記載のラケットフレーム。 - 【請求項3】 上記打球面側の内面先端に厚み方向の小
さな平坦面を設けている請求項1または請求項2に記載
のラケットフレーム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001294081A JP2003093548A (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | ラケットフレーム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001294081A JP2003093548A (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | ラケットフレーム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003093548A true JP2003093548A (ja) | 2003-04-02 |
Family
ID=19115749
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001294081A Pending JP2003093548A (ja) | 2001-09-26 | 2001-09-26 | ラケットフレーム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003093548A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7806789B2 (en) * | 2007-05-03 | 2010-10-05 | John L Sledge | Sports racket |
JP2011024617A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2013150638A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-08-08 | Dunlop Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2015016152A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | 岡本 幸士 | ラケットフレーム |
EP3338865A1 (en) * | 2016-12-26 | 2018-06-27 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tennis racket frame |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08168540A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-07-02 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケット |
JPH1028746A (ja) * | 1996-05-14 | 1998-02-03 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2000505712A (ja) * | 1996-12-23 | 2000-05-16 | プリンス スポーツ グループ インコーポレイテッド | スポーツラケットのモーフフレーム |
JP2001252376A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-18 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケット |
-
2001
- 2001-09-26 JP JP2001294081A patent/JP2003093548A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08168540A (ja) * | 1994-12-19 | 1996-07-02 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケット |
JPH1028746A (ja) * | 1996-05-14 | 1998-02-03 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2000505712A (ja) * | 1996-12-23 | 2000-05-16 | プリンス スポーツ グループ インコーポレイテッド | スポーツラケットのモーフフレーム |
JP2001252376A (ja) * | 2000-03-10 | 2001-09-18 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケット |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7806789B2 (en) * | 2007-05-03 | 2010-10-05 | John L Sledge | Sports racket |
JP2011024617A (ja) * | 2009-07-21 | 2011-02-10 | Bridgestone Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2013150638A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-08-08 | Dunlop Sports Co Ltd | ラケットフレーム |
JP2015016152A (ja) * | 2013-07-11 | 2015-01-29 | 岡本 幸士 | ラケットフレーム |
EP3338865A1 (en) * | 2016-12-26 | 2018-06-27 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tennis racket frame |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4165071A (en) | Tennis racket | |
USRE31419E (en) | Tennis racket | |
US4192505A (en) | Game racket | |
JP2507397Y2 (ja) | ラケット | |
JP2003093548A (ja) | ラケットフレーム | |
EP0028599A1 (en) | Tennis racket | |
JP2002306639A (ja) | ラケット | |
JP2000061004A (ja) | テニスラケット | |
US7201680B2 (en) | Racket frame | |
JP4173325B2 (ja) | ラケットフレーム | |
JP3415577B2 (ja) | テニスラケット | |
JP2001252376A (ja) | ラケット | |
JPH0515617A (ja) | テニスラケツトフレーム | |
JP3820215B2 (ja) | テニスラケット | |
JP4601216B2 (ja) | ラケットフレーム | |
JP4318989B2 (ja) | テニスラケット | |
JP2726229B2 (ja) | ラケット | |
JP2001204853A (ja) | 軟式テニス用ラケットフレーム | |
JP2001061996A (ja) | テニスラケットフレーム | |
JP4503163B2 (ja) | テニスラケット | |
JP3338340B2 (ja) | ラケットフレーム | |
JPH02261479A (ja) | 打球具およびラケットフレーム | |
JP2005065842A (ja) | ラケットフレーム | |
JP3970582B2 (ja) | テニスラケット | |
JP4096235B2 (ja) | ラケットフレーム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050520 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050608 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100105 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100308 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100511 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100806 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20100826 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20101008 |