JP2001061996A - テニスラケットフレーム - Google Patents

テニスラケットフレーム

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JP2001061996A
JP2001061996A JP24298399A JP24298399A JP2001061996A JP 2001061996 A JP2001061996 A JP 2001061996A JP 24298399 A JP24298399 A JP 24298399A JP 24298399 A JP24298399 A JP 24298399A JP 2001061996 A JP2001061996 A JP 2001061996A
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less
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tennis racket
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十美男 熊本
Hiroyuki Takeuchi
宏幸 竹内
Kunio Niwa
邦夫 丹羽
Sadahiko Sasaki
貞彦 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テニスラケットを軽量化しながら反発性能も
高める。 【解決手段】 重量を200g以下140g以上、グリ
ップエンドから重心位置までの距離であるバランスを2
80mm以上400mm以下、打球面を囲むフェイス部
のトップ部分の面内方向の剛性(頂圧剛性)とフェイス
面の面外方向の剛性(打球面剛性)の比(頂圧剛性/打
球面剛性)を0.7未満0.25以上、フェイス面の面
外方向の剛性(打球面剛性)とスロート部の剛性比(打
球面剛性/スロート部剛性)が0.3以上0.8以下に
設定している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテニスラケットフレ
ームに関し、軽量化したテニスラケットフレームにおい
て、反発性能および打球フィーリングの向上を図るもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、テニスラケットにおいては、打球
面を囲むフレーム部(以下、フェイス部と称す)に厚み
を持たせた所謂「厚ラケ」が提供されており、この厚ラ
ケを好むユーザーは、少ない力で飛び性能を要求する非
力な女性やシニア層である。このように、非力なプレー
ヤーは、軽量で且つ飛び性能が良いラケットを求めてい
る。軽量化については、高強度、高弾性のカーボン繊維
の目覚ましい発展により、フレーム重量の軽量化は進ん
でいる。
【0003】このように、近年のテニスラケットは軽量
化が図られているが、ラケットフレームとボールとの二
物体が衝突する観点からみると、エネルギー保存の法則
からラケットフレームが軽くなると、ボールの反発性能
は低下することとなり、よって、ラケットフレームの軽
量化は反発性能の低下を招くことになる。このため、実
際には、非力な女性やシニア層にとって扱い易い200
g以下の超軽量で、しかも、反発性能の良いテニスラケ
ットは提供されていなかった。
【0004】テニスラケットフレームにおいて、反発性
能の向上を図るものとして、本出願人は、先に、特開平
5−15617号において、フレームの厚み方向である
打球方向の剛性(以下、面外方向の剛性と称す)と、こ
の面外方向と直交するストリングスの縦糸方向の剛性お
よび横糸方向の剛性(面内方向の剛性)の比を、縦糸方
向の剛性/面外方向の剛性および、横糸方向の剛性/面
外方向の剛性のいずれもが1.00以上2.00以下
で、かつ、縦糸方向の剛性/横糸方向の剛性に比からな
る面内方向の剛性比を1.00以下としたものを提案し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、面外方
向の剛性値、面内方向の剛性値、および、該剛性値の比
を設定すると、テニスラケットフレームのフェイス部の
形状を特定形状である場合に反発性能の向上を図ること
ができる。即ち、トップの曲率半径/ヨーク部の曲率半
径の比が1.20以上1.50以下で、かつ、フェイス
部の最大横幅位置を打球面の中心位置よりトップ側の上
方に設定した形状の場合に有効であった。しかしなが
ら、フエイス部の形状が変化すると、剛性値および剛性
値の比を上記のように設定しても、反発性能の向上には
有効に機能しない場合もあることを見いだした。
【0006】本発明は、上記した問題に鑑みてなされた
もので、フェイス部の形状が一般的な形状で、かつ、非
力なプレーヤーにとっても振り抜きやすい200g以下
の超軽量のテニスラケットフレームにおいて、ボールを
打球する際の反発係数を向上させると共に、打球フィー
リングの向上を図ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、重量を200g以下140g以上、グリ
ップエンドから重心位置までの距離であるバランスを2
80mm以上400mm以下、打球面を囲むフェイス部
のトップ部分の面内方向の剛性(頂圧剛性)とフェイス
面の面外方向の剛性(打球面剛性)の比(頂圧剛性/打
球面剛性)を0.7未満0.25以上、フェイス面の面
外方向の剛性(打球面剛性)とスロート部の剛性比(打
球面剛性/スロート部剛性)が0.3以上0.8以下に
設定していることを特徴とするテニスラケットフレーム
を提供するものである。
【0008】上記テニスラケットフレームは、本発明者
の鋭意研究の結果に基づいてなされたもので、非力な女
性やシニア層にとって、ラケットを振り抜き易くして打
球フィーリングを向上させるには、フレームの軽量化
と、グリップエンドからラケットフレームの重心位置ま
での距離、即ち、バランスを短くすることが有効である
ことに基づく。また、軽量化したテニスラケットフレー
ムで、かつ、フェイス部の形状が一般的な形状であって
も、フレームの剛性をコントロールすることにより反発
性能を向上させることが出来ることに基づく。具体的に
は、打球面剛性(フェイス部の面外方向の剛性値)を高
める一方、フェイス部の面内方向の剛性を小さくして、
その比を適性範囲として、効率よく反発性能を高めてい
る。
【0009】特に、本発明のテニスラケットフレーム
は、上記のように、フェイス部の面内方向の剛性値を小
さくする一方、打球面剛性を大としているため、軟式テ
ニス用としても好適に用いられる。即ち、軟式テニスの
ボールは硬式テニスのボールよりも柔らかく、打球時に
ガット面との接触時間が長いため、面内方向の剛性を低
くしていると接触時間をより長くでき、打球面剛性を高
めていることと併せて反発性能を向上させることができ
ることに因る。
【0010】本発明のテニスラケットフレームの材質
は、非木質系であれば限定されないが、繊維強化樹脂か
らなるプリプレグを積層して成形したパイプ状のフレー
ムからなるものが好ましい。
【0011】上記重量はグリップレザー、バンパー、グ
ロメット等の所要の付属品を取り付けているが、ガット
は張架していない状態での重量である。重量は、上記の
ように、200g以下140g以上、好ましくは190
g以下165g以上としている。200g以下としてい
るのは、非力な女性やシニア層にとって非常に振り抜く
ことができるようにするには200g以下とすることが
好ましいためであり、一方、140g以上としているの
は、140g未満であると、軽くなり過ぎ、強度不足に
なるためである。
【0012】上記のようにバランスを280mm以上4
00mm以下の範囲としているのは、280mm未満と
して重心位置を手元側に近づけると慣性モーメントが小
さくなり、ラケットの振り易すや操作性は向上するが、
パワーの無いラケットとなり、打球時におけるボールの
反発力が小さくなり過ぎるためである。一方、400m
mを越えると、慣性モーメントが大きくなり過ぎて、非
力なプレーヤーにとって操作性が悪くなり、扱いにくい
ラケットとなることによる。なお、バランスは、330
mm以上380mm以下がより好ましい。
【0013】上記のように、打球面を囲むフェイス部の
トップ部分の面内方向の剛性値(頂圧剛性)と打球面の
面外方向の剛性値の比(頂圧剛性値/打球面剛性値)を
0.7未満0.25以上の範囲に設定しているのは、
0.25未満であると、ストリングスを張架した際にフ
レームの変形が大きくなり、面内方向の強度が低下し過
ぎ、ラケットフレームが破損し易くなるためである。一
方、0.7以上となると、打球面剛性が小さくなり過ぎ
反発性能が劣るためである。なお、フェイストップ部の
面内方向の剛性値/面外方向の剛性値は、より好ましく
は0.65以下、最も好ましくは0.6以下である。
【0014】上記のように、テニスラケットフレームの
重量を200g以下の軽量とすると、強度不足が生じ、
スロート部に最も破損が発生しやすくなると共に反発力
が低下する。よって、スロート部とフェイス部とに補強
層を設け、スロート部の破損を生じにくくすると共に打
球面を囲むフェイス部を補強して反発力を高める必要が
ある。しかしながら、重量が200gを越えると共にバ
ランスが400mmを越えると振り抜きにくいテニスラ
ケットフレームとなる。この点を考慮して、フェイス部
の面外方向の剛性値(打球面剛性)とスロート部の剛性
値の比(打球面剛性値/スロート部の剛性値)は0.3
以上0.8以下の範囲に設定している。これは0.3未
満であると、打球面剛性が小さくなり過ぎ反発力が低下
する一方、0.8を越えると、重量、バランスが上記設
定範囲を越えるためである。なお、打球面剛性値/スロ
ート部の剛性値は0.35以上、さらに0.4以上とす
ることが好ましい。
【0015】また、上記した軽量のテニスラケットフレ
ームは、そのフェイス面積を90平方インチ以上140
平方インチ以下、全長を700mm以上765mm以
下、フェイス部の最大厚みを28mm以上38mm以下
とすることが好ましい。
【0016】テニスラケットフレームを軽量化するとス
イートスポット以外のオフセンターでの打球時の反発力
が低下するが、それに対しては、ラケットフレームの全
長を、標準の27インチ(687mm)よりも長い70
0mm以上とし、打球面の面積を90平方インチ以上と
することにより、スイートスポットを広げ、且つ、打球
面を囲むフェイス部の最大厚みを28mm以上とするこ
とにより、軽量化にともなう反発力の低下を補償するこ
とができる。
【0017】フェイス面積を、上記のように、90平方
インチ以上140平方インチ以下としているが、好まし
くは95平方インチ以上135平方インチ以下である。
これは、90平方インチ未満であると、スイートスポッ
トをあまり広げることができず、オフスポットに当たる
確率が増えて反発性能が劣ることに因る。一方、140
平方インチを越えると、反発性に関しては大きくなりす
ぎ、よって、飛び過ぎてしまいコントロール性が悪化す
ることに因る。
【0018】テニスラケットフレームの全長は、上記の
ように、700mm以上765mm以下として、標準よ
りも長尺化している。上記寸法は、700mm未満であ
ると、慣性モーメントが小さくなり反発力が小さくため
と、打球時に打ち返せる範囲が狭く、相手に打ち負ける
からである。なお、710mm以上とすることがより好
ましい。一方、765mmを越えると、逆に慣性モーメ
ントが大きくなり、扱いにくいラケットとなるためであ
る。
【0019】フェイス部の最大厚みは、上記のように、
28mm以上38mm以下としている。この最大厚み位
置はフェイス部のトップ(フェイス面を時計面と見た時
の0度の位置)または4時から5時および8時から7時
の位置が良く、特に反発性を高めるためには0時の位置
が好ましい。最大厚みが28mmより小さいと、打球面
剛性が低下し、反発性能が劣る一方、38mmを越える
と、重量が増加する問題がある。
【0020】上記テニスラケットフレームは、面外一次
の固有振動数を130Hz以上200Hz以下としてい
ることが好ましい。より好ましくは135Hz以上18
0Hz以下である。
【0021】面外一次の固有振動数が低いラケットは、
重量が重いラケットまたは面外剛性が小さいラケットが
当てはまり、面外一次固有振動数が130Hz未満で
は、重量が重いために振りにくくなり、また、面外剛性
が小さいとコントロール性が悪いなる。一方、面外一次
固有振動数が200Hzを越えると、面外剛性が大きく
なり過ぎ、打球フィーリングが悪くなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明のテニスラケットフレ
ーム1を示す。該テニスラケット1のフレームは、繊維
強化樹脂製の中空状で、打球面(ガット面)2を囲むフ
ェイス部3と、スロート部4、シャフト部5とグリップ
部6を連続して構成している。上記フェイス部3には別
部材からなるヨーク部7をスロート側で連続して打球面
2を環状で囲んでいる。
【0023】図示の実施形態のラケットフレームは、カ
ーボン繊維で強化されたポリアミドからなり、金型を用
いて加圧加熱成形で、ローフレームを形成している。金
型から取り出したローフレームはバリ取り、ガット孔加
工を施し、さらに、パテ塗り、ペイント塗装を行った
後、グロメット、グリップ等の一般的な部品を取り付け
てラケットフレーム1を完成させている。
【0024】上記テニスラケットフレームは図2に概略
的に斜線8で示すように、フェイス部3の両サイド部の
フレームの厚み方向の両側外面に強化繊維の繊維方向を
0°(ラケットフレームの長さ方向に平行方向)として
配置している。なお、繊維方向を0°とする方法に代え
て、強化繊維として高強度繊維を用いてもよい。このよ
うに、フェイス部の両サイドの剛性を高めることによ
り、面外方向の剛性値(打球面剛性)を所要値まで高め
ている。なお、スロート部の剛性を高める場合も上記と
同様な方法を採用している。
【0025】上記のようにフェイス部3の両側サイドを
補強して面外方向の剛性を高めて、フェイス部3のトッ
プ部分3aの面内方向の剛性(頂圧剛性)とフェイス面
(ガット面)2の面外方向の剛性(打球面剛性)の比
(頂圧剛性/打球面剛性)を0.7未満0.25以上と
なる範囲に設定している。また、同様に、スロート部4
の剛性も設定して、フェイス面2の面外方向の剛性(打
球面剛性)とスロート部4の剛性比(打球面剛性/スロ
ート部剛性)を0.3以上0.8以下としている。
【0026】なお、各部の剛性値は上記方法により補強
して設定することに限定されず、プリプレグの積層枚
数、フレームの断面形状を適宜に設定することにより、
頂圧剛性/打球面剛性、打球面剛性/スロート部剛性を
上記比の範囲に含まれるように設定すればよい。
【0027】上記テニスラケットフレームは、その重量
を200g以下140g以上、グリップエンドから重心
位置まで距離であるバランスを280mm以上400m
m以下としている。また、フェイス面2の面積を90平
方インチ以上140平方インチ以下、全長を700mm
以上765mm以下、フェイス部3の最大厚みを28m
m以上38mm以下としている。さらに、面外一次の固
有振動数が130Hz以上200Hz以下となるように
ラケットフレーム1を作成している。
【0028】重量、バランス、全長、フェイス面積、フ
ェイス最大厚み寸法を表1に示すように相違させたテニ
スラケットフレーム(実施例1〜実施例9、および比較
例1〜比較例5)を製作した。これら実施例および比較
例のテニスラケットフレームは、前記のように、強化繊
維をカーボン繊維とし、マトリクス樹脂をポリアミド樹
脂とした繊維強化樹脂製のフレームからなる。
【0029】これら実施例と比較例のテニスラケットフ
レームの面外一次固有振動数、頂圧剛性/打球面剛性、
打球面剛性/スロート部剛性、反発係数を測定し、か
つ、実打による飛びテストおよび打球フィーリングテス
トを行った。
【0030】
【表1】
【0031】比較例1、2、3は、重量が200gを越
え、全長を700mm未満、フェイス面積を90平方イ
ンチ未満、フェイス部の最大厚みを28mm未満とし
た。バランスは本発明の範囲内とした。これに対して、
比較例4、5は重量、全長、フェイス面積、フェイス部
の最大厚みは本発明の範囲としたが、頂圧剛性/打球面
剛性、打球面剛性/スロート部剛性を本発明の範囲外と
した。
【0032】(反発係数の測定)反発係数は、図3に示
すように、実施例および比較例のテニスラケットにガッ
トを縦60ポンド、横55ポンドの張力で張袈し、各テ
ニスラケットを垂直状態でフリーとなるようにグリップ
部を柔らかく固定し、その打球面にボール打出機から一
定速度V1(30m/s)でボールをフェイス面に衝突
させ、跳ね返えたボールの速度V2を測定した。反発係
数は速度V1、V2の比(V2/V1)であり、反発係
数が大きい程、ボールの飛びが良いことを示している。
【0033】(一次固有振動数の測定)一次固有振動数
の測定は、図4に示すように、ガットを張袈していない
テニスラケットフレームのフェイス部のトップを紐で吊
り下げて自由支持し、この状態で3時の位置の一面に加
速度ピックアップ100を取り付け、その裏面からイン
パクトハンマー101で加振した。インパクトハンマー
に取り付けたフォースピックアップで計測した入力振動
と加速度ピックアップで計測した応答振動をアンプ10
2と、103を介して周波数解析装置104により解析
した。この解析で周波数領域での伝達関数を求めて、面
外一次固有振動数を得た。
【0034】(フェイス面の面外方向の剛性測定)フェ
イス面の面外方向の剛性、即ち、打球面剛性の測定は、
図5(A)(B)に示すようにテニスラケットフレーム
を水平に配置し、フェイス部3のトップ3aを受け治具
11で支持するとともに、トップ3aから340mm離
れた位置で、スロート部4の両側からヨーク部にかけた
位置を受け治具12で支持した。この状態で、受け治具
12より受け治具11の方向へ170mm離れた位置に
対して、加圧具13により上方より80kgfの力を加
えて変位量(たわみ量)を測定し、加えた加重値である
80kgfを変位量(cm)で割ってその値をフェイス面
の面外方向の剛性値とした。
【0035】(フェイス部トップの面内方向の剛性測
定)フェイス部トップの面内方向の剛性、即ち、頂圧測
定は、図6(A)(B)に示すように、テニスラケット
フレームのフェイス部3のトップ3aを上端、グリップ
エンドを下端とし、保持台15に沿って垂直に立て、ヨ
ーク部にスペーサ16をいれて正確に位置決め保持し
た。この状態で、上端のトップ3aに対して加圧具17
で上方より80kgfの荷重をかけて変位量(たわみ
量)を測定し、加えた加重値である80kgfを変位量
(cm)で割って、その値をフェイス部トップの面内方向
の剛性値とした。
【0036】(スロート部の剛性測定)スロート部の剛
性測定は、図7(A)(B)に示すように、テニスラケ
ットフレームを水平に配置し、ヨーク部の下端に当たる
位置から両側のスロート部を受け治具20で支持すると
ともに、該受け治具20よりグリップ側に340mm離
れた位置で受け治具21によりグリップ部を支持した。
この状態で、受け治具21よりスロート部側に220m
m離れた位置に対して、加圧具22により上方より80
kgfの力を加えて変位量(たわみ量)を測定し、加え
た加重値である80kgfを変位量で割って、その値を
スロート部の剛性値とした。
【0037】なお、頂圧剛性/打球面剛性および打球面
剛性/スロート部剛性の値は前記した方法で求めた剛性
値の比である。
【0038】(実打による飛び、打球フィーリング評価
方法)実施例および比較例のテニスラケットを用い、テ
ニス歴10年以上、現在も週3日以上プレーする条件を
満たす中、上級の男女各36名、合計72名のプレーヤ
が実打して、飛び性能と打球フィーリングについてアン
ケート調査を行った。ボールの飛びについては、ボール
が良く飛ぶと感じるテニスラケットを「◎」とし、飛ば
ないと感じたテニスラケットを「×」、中間を「△」と
して評価をさせた。打球フィーリングについては、良い
と感じたテニスラケットを「◎」とし、悪いと感じたテ
ニスラケットを「×」、中間を「△」として評価させ
た。
【0039】上記測定結果および実打による評価は表1
に示す通りである。比較例1〜3は面外一次振動数、頂
圧剛性/打球面剛性、打球面剛性/スロート部剛性の値
がいずれも本発明の範囲外であった。また、比較例4、
5も前記したように、頂圧剛性/打球面剛性、打球面剛
性/スロート部剛性の値が本発明の範囲外であった。
【0040】反発係数については、実施例1〜9のテニ
スラケットフレームは0.32以上であったのに対し
て、比較例1〜5は最も反発係数が大きい比較例5でも
0.3であり、実施例の方が優れていることが確認でき
た。
【0041】実打による飛び評価は実施例1〜6は
「◎」で、実施例7〜9が「△」であったが、「×」は
なかった。これに対して、比較例では、比較例3が
「×」で、比較例1、2、4、5は「△」であり、
「◎」はなかった。また、打球フィーリングの評価は実
施例1〜9は全て「◎」であった。これに対して比較例
は「×」「△」だけであり、「◎」はなかった。このよ
うに、実打による評価では実施例1〜9は比較例1〜5
よりも圧倒的に良い評価が得られた。
【0042】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のテニスラケットによれば、200g以下の軽量としな
がらも、バランス点をややグリップ側としていることに
より、特に非力なプレーヤにとって振り抜きやすく、打
球フィーリングの良いテニスラケットフレームとするこ
とができる。かつ、軽量ながら、フェイス部の面外剛性
と面内剛性、及びスロート部の剛性をコントロールし、
これらの比を設定範囲内としていることにより、反発性
能を高めることができる。その結果、軽量化と高反発性
能の両方を達成するテニスラケットフレームとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のテニスラケットの平面図
である。
【図2】 剛性を高める手段を示す概略説明図である。
【図3】 反発係数の測定方法を示す概略図である。
【図4】 一次固有振動数の測定方法を示す概略図であ
る。
【図5】 (A)(B)は打球面剛性の測定方法を示す
概略図である。
【図6】 (A)(B)は頂圧剛性の測定方法を示す概
略図である。
【図7】 (A)(B)はスロート部の剛性の測定方向
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 テニスラケット 2 フェイス面(ガット面) 3 フェイス部 4 スロート部 5 シャフト部 6 グリップ部 7 ヨーク部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 貞彦 兵庫県神戸市須磨区西落合6−1−46− 504

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量を200g以下140g以上、グリ
    ップエンドから重心位置までの距離であるバランスを2
    80mm以上400mm以下、打球面を囲むフェイス部
    のトップ部分の面内方向の剛性(頂圧剛性)とフェイス
    面の面外方向の剛性(打球面剛性)の比(頂圧剛性/打
    球面剛性)を0.7未満0.25以上、フェイス面の面
    外方向の剛性(打球面剛性)とスロート部の剛性比(打
    球面剛性/スロート部剛性)が0.3以上0.8以下に
    設定していることを特徴とするテニスラケットフレー
    ム。
  2. 【請求項2】 面外一次の固有振動数が130Hz以上
    200Hz以下である請求項1に記載のテニスラケット
    フレーム。
  3. 【請求項3】 フェイス面積を90平方インチ以上14
    0平方インチ以下、全長を700mm以上765mm以
    下、フェイス部の最大厚みを28mm以上38mm以下
    としている請求項1または請求項2に記載のテニスラケ
    ットフレーム。
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