JP2001204853A - 軟式テニス用ラケットフレーム - Google Patents

軟式テニス用ラケットフレーム

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JP2001204853A
JP2001204853A JP2000022047A JP2000022047A JP2001204853A JP 2001204853 A JP2001204853 A JP 2001204853A JP 2000022047 A JP2000022047 A JP 2000022047A JP 2000022047 A JP2000022047 A JP 2000022047A JP 2001204853 A JP2001204853 A JP 2001204853A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟式テニス用ラケットを軽量化しながら反発
性能も高める。 【解決手段】 重量を200g以下140g以上、グリ
ップエンドから重心位置までの距離であるバランスを2
80mm以上400mm以下、ガット面を囲むフェイス
部のトップの打球面内方向への剛性値(A)とフェイス
部のサイドの打球面内方向の剛性値(B)との比(A)
/(B)が、1.10以上1.60以下、スロート部の
打球面外方向の剛性値(C)と上記フェイス部のトップ
の打球面内方向の剛性値Aとの比である(C)/(A)
が、4.0以上10.0以下としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟式テニス用ラケッ
トフレームに関し、特に、軽量化したラケットフレーム
において反発性能を高め、ボールの飛び性能の向上を図
るものである。
【0002】
【従来の技術】軟式テニス(ソフトテニス)を行う女性
やシニア層の力の弱いプレーヤーは、少ない力で飛び性
能を要求するため、ラケットフレームの軽量化と反発性
能の向上が求められている。しかしながら、ラケットフ
レームとボールとの二物体が衝突する観点からみると、
エネルギー保存の法則からラケットフレームが軽くなる
と、ボールの反発性能は低下することとなり、よって、
ラケットフレームの軽量化は反発性能の低下を招くこと
になる。このため、実際には、非力な女性やシニア層に
とって扱い易い200g以下の超軽量で、しかも、反発
性能の良い軟式テニス用のラケットは提供されていなか
った。
【0003】テニスラケットフレームにおいて、反発性
能の向上を図るものとして、本出願人は、先に、特開平
5−15617号において、フレームの厚み方向である
打球方向の剛性(以下、面外方向の剛性と称す)と、こ
の面外方向と直交するストリングスの縦糸方向の剛性お
よび横糸方向の剛性(面内方向の剛性)の比を、縦糸方
向の剛性/面外方向の剛性および、横糸方向の剛性/面
外方向の剛性のいずれもが1.00以上2.00以下
で、かつ、縦糸方向の剛性/横糸方向の剛性に比からな
る面内方向の剛性比を1.00以下としたものを提案し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したテニスラケッ
トフレームでは、面外方向の剛性値、面内方向の剛性
値、及び該剛性値の比を上記した設定値とすることによ
り反発性能を高めることができる。しかしながら、提案
したテニスラケットフレームは硬式テニス用のラケット
フレームを対象として開発、設計されたものである。そ
のため、軟式用テニスラケットフレーム、特に、非力な
プレーヤーにとって振り抜きやすい200g以下の超軽
量なテニスラケットフレームでは、反発性能の向上に有
効に機能しない場合もあることを見いだした。
【0005】また、上記テニスラケットフレームでは、
フェイス部の形状を特定形状、即ち、フェイス部のトッ
プの曲率半径/ヨーク部の曲率半径の比が1.20以上
1.50以下あるいは/およびフェイス部の最大横幅位
置を打球面の中心位置よりトップ側の上方に設定した形
状の場合に特に有効に作用するが、フェイス部形状が変
化すると、剛性値及び剛性値の比を上記のように設定し
ても、反発性能の向上には有効に機能しない場合もある
ことを見出した。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、200g以下の超軽量な軟式テニス用ラケットフ
レームにおいても、また、フェイス部の形状が一般的な
形状であっても、反発性能を向上させることができる軟
式テニス用のラケットフレームを提供することを課題し
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、ガット面を囲むヘッド部、スロート部、
シャフト部およびグリップ部を備え、重量が140g以
上200g以下、グリップ端から重心位置までの寸法で
あるバランス点が280mm以上400mm以下、ガッ
ト面を囲むフェイス部のトップの打球面内方向への剛性
値(A)とフェイス部のサイドの打球面内方向の剛性値
(B)との比(A)/(B)が、1.10以上1.60
以下、スロート部の打球面外方向の剛性値(C)と上記
フェイス部のトップの打球面内方向の剛性値Aとの比で
ある(C)/(A)が、4.0以上10.0以下である
軟式テニス用ラケットフレームを提供するものである。
【0008】上記テニスラケットフレームは、本発明者
の鋭意研究の結果に基づいてなされたもので、非力な女
性やシニア層にとって、ラケットを振り抜き易くして打
球フィーリングを向上させるには、フレームの軽量化
と、グリップエンドからラケットフレームの重心位置ま
での距離、即ち、バランスを短くすることが有効である
ことに基づく。また、軽量化したテニスラケットフレー
ムで、かつ、フェイス部の形状が一般的な形状であって
も、フレームの剛性をコントロールすることにより反発
性能を向上させることが出来ることに基づく。
【0009】特に、本発明の軟式テニス用ラケットフレ
ームは、打球面の縦方向の面内剛性値を小さくしている
ため、軟式テニス用として好適に用いられる。即ち、軟
式テニスのボールは硬式テニスのボールよりも柔らか
く、打球時にガット面との接触時間が長いため、縦方向
の面内剛性を低くしていると接触時間をより長くでき、
フェイス部サイド部分の面内剛性を高めていることと併
せて反発性能を向上させることができることに因る。
【0010】即ち、本発明の軟式テニス用のラケットフ
レームは、第1に、フェイス部サイド部分の面内方向の
剛性値B(即ち、側圧剛性B)を大きく一方、フェイス
部トップの面内方向の剛性値(A)(即ち、頂圧剛性
A)を適正化して、その比A/Bを上記した1.10以
上1.60以下として、打球面(ガット面の縦方向)の
面内方向の剛性を低くしている。なお、従来提供されて
いる軟式テニス用ラケットフレームの上記A/Bは1.
70以上2.28未満である。
【0011】上記のようにフェイス部トップの面内方向
の剛性A(頂圧剛性)/フェイス部サイドの面内方向の
剛性B(側圧剛性)の比を1.10以上1.60以下の
範囲に設定しているのは、1.10未満であるとフェイ
ス部を特定形状とした場合しか反発性能が向上せず、且
つトップ部分の強度が低くなり過ぎる。一方、1.60
よりも大きくなると、打球時にガットの変形(特に、縦
方向の変形)が抑制され、反発力が低下する。なお、A
/Bは1.50以下であることが、より好ましい。
【0012】上記頂圧剛性値Aは25kgf/cm以上
125kgf/cm以下、好ましくは28kgf/cm
以上65kgf/cm以下としている。これは、25k
gf/cm未満では、強度が不足してガット張袈時に形
状変更を発生しやすくなる。一方、125kgf/cm
を越えると打球時のガット面の縦方向の変形が抑制され
て反発性能が低下すると共に打球感が低下することによ
る。一方、、上記側圧剛性値Bは、16kgf/cm以
上113kgf/cm以下、好ましくは20kgf/c
m以上55kgf/cm以下としている。これは、16
kgf/cm未満では強度が不足してガット張袈時に形
状変更を発生しやすくなる。一方、113kgf/cm
を越えると、打球面の横方向へのガット面の変形が抑制
されて反発性能が低下したり、打球感が低下することに
よる。
【0013】また、本発明では、第2に、スロート部の
打球面外方向の剛性値(C)を大きくして、軟式テニス
用ラケットフレームとして適性範囲となるように設定
し、かつ頂圧剛性(A)との比(C)/(A)を適性範
囲として、効率良く反発性能を高めている。
【0014】即ち、スロート部の打球面外方向の剛性値
(C)を250kgf/cm以上500kgf/cm以
下としている。これは、250kgf/cm未満である
とボールの打球時の衝撃により、ラケットが破損し易く
なり、しかも打球時の衝撃にラケットが負けてしなりす
ぎてしまい、パワーをボールに効率よく伝えられなくな
ることによる。一方、500kgf/cmより大きい
と、逆にボールの打球時にラケットがしならないためパ
ワーが出ないなることによる。なお、従来の軟式テニス
ラケットフレームのスロート部の剛性値(C)は130
kgf/cm以上230kgf/cm以下である。
【0015】また、スロート部の打球面外方向の剛性値
(C)と上記フェイス部トップの打球面内方向の剛性値
(A)との比である(C)/(A)を4.0以上10.
0以下の範囲に設定している。これは、4.0未満の場
合は、打球時のガット面とボールの接触時間に対して、
スロート部がボールの衝突によってしなった状態から戻
る時間が長くなり、パワーを十分にボールにつたえるこ
とが出来ない。一方、10.0より大きくなると、逆に
スロート部のしなりから戻る時間が、ガット面とボール
の接触時間に対して短くなりすぎ、パワーをロスするこ
とによる。なお、従来の軟式テニスのラケットフレーム
における(C)/(A)は、1.20以上4.00未満
である。
【0016】フェイス部の頂圧剛性、スロートの剛性を
高めるために、プリプレグを積層して形成する繊維強化
樹脂からなるフレームにおいて、プリプレグの強化繊維
の繊維方向を0゜として配置(長手方向と平行配置)と
しいる。なお、繊維方向を0゜とする方法に代えて、高
強度繊維を用いても良いし、プリプレグの積層枚数、フ
レームの断面形状を適宜に設定することにより剛性値を
上記比の範囲に含まれるように設定すれば良い。なお、
本発明のテニスラケットフレームの材質は、非木質系で
あれば限定されないが、繊維強化樹脂からなるプリプレ
グを積層して成形したパイプ状のフレームからなるもの
が好ましい。
【0017】テニスラケットフレームの重量を、140
g以上200g以下としているが、この重量はグリップ
レザー、バンパー、グロメット等の所要の付属品を取り
付けているが、ガットは張設していない状態での重量で
ある。
【0018】重量を200g以下としているのは、非力
な女性やシニア層にとって非常に振り抜くことができる
ようにするには200g以下とすることが好ましいため
である。一方、140g以上としているのは、140g
未満であると軽くなりすぎ、強度不足になるためであ
る。165g以上190g以下とすることがより好まし
い。
【0019】また、本発明のテニスラケットフレームで
は、上記のように、グリップ端から重心位置までの寸法
であるバランス点が280mm以上400mm以下とし
ている。これば、280mm未満であると重心位置を手
元に側に近づけ過ぎ、慣性モーメントが小さくなって、
ラケットの振り抜き易さや操作性は向上するが、パワー
のないラケットとなりボールの反発力が小さくなる。一
方、400mm以上となると、慣性モーメントが大きく
なりすぎ、非力なプレーヤーにとっては操作性が悪くな
ることに因る。なお、バランス点は330mm以上38
0mm以下がより好ましい。
【0020】また、本発明のテニスラケットフレーム
は、 面外1次の固有振動数が130Hz以上200H
z以下としていることが好ましい。これは、面外1次の
固有振動数が低いラケットは重量が重いラケットであ
り、130Hz未満になると重量が重くなり操作性が悪
いラケットとなる。一方、200Hzより大きくなると
特有の振動が残り振動減衰の悪いラケットとなることに
寄る。なお、より好ましくは135Hz以上180Hz
以下である。
【0021】さらに、本発明のテニスラケットフレーム
は、そのフェイス部の面積が90平方インチ以上140
平方インチ以下としていることが好ましい。これは、9
0平方インチ未満であると、スイートスポットを広くす
ることが出来ず、ボールがオフセンターに当たる確率が
増えて反発性能が劣る。一方、140平方インチを越え
ると、反発性能に関しては大きくなりすぎ、飛び過ぎて
しまう結果、コントロール性が悪化することによる。好
ましくは95平方インチ以上135平方インチ以下であ
る。
【0022】また、本発明のテニスラケットフレーム
は、その全長が700mm以上765mm以下であるこ
とが好ましい。これは、全長700mm未満であると慣
性モーメントが小さくなり反発力が小さくなり、かつ、
打球時に打ち返せる範囲が狭くなって相手に打ち負けて
しまう一方、765mmを越えると逆に慣性モーメント
が大きくなり、操作性が悪くなる。なお、710mm以
上750mm以下とすることがより好ましい。
【0023】さらに、フェイス部の最大厚みが28m以
上38mm以下であることが好ましい。この最大厚みは
位置をフェイス部のトップまたは4時〜5時及び8時〜
7時の位置とするのが良いが、特に反発性能を高めるた
めにはトップの位置とすることが好ましい。28mm以
上38mm以下としているのは、ラケットの製法上、断
面の周長は均一にすることが好ましく、最大厚みが28
mmより小さいと断面幅が大きくなりそのため、頂圧剛
性が大きくなり過ぎ、打球感が悪くなる一方、38mm
を越えると、断面幅が小さくなりすぎ頂圧強度が低下す
ることによる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の軟式テニス用のラケ
ットフレーム1を示す。該テニスラケット1のフレーム
は、繊維強化樹脂製の中空状で、打球面(ガット面)2
を囲むフェイス部3と、スロート部4、シャフト部5と
グリップ部6を連続して構成している。上記フェイス部
3には別部材からなるヨーク部7をスロート側で連続し
て打球面2を環状で囲んでいる。
【0025】図示の実施形態のラケットフレームは、カ
ーボン繊維で強化されたポリアミドからなり、金型を用
いて加圧加熱成形で、ローフレームを形成している。金
型から取り出したローフレームはバリ取り、ガット孔加
工を施し、さらに、パテ塗り、ペイント塗装を行った
後、グロメット、グリップ等の一般的な部品を取り付け
てラケットフレーム1を完成させている。
【0026】上記テニスラケットフレームは図2(A)
中に斜線で示すフェイス部3のトップ3aの位置では、
図2(B)に示すように、フレームの幅方向面(α面)
および厚み方向面(β面)の両方で、強化繊維Fの繊維
方向をラケットフレームの長さ方向に平行方向な0°と
して配置している。このように、フレームの幅方向面
(α面)の強化繊維Fの方向をラケットフレームの長手
方向(P)に平行な0°とすると面外方向の剛性値を高
めることができ、厚み方向面(β面)の強化繊維Fの方
向をラケットフレームの長さ方向に平行な0°とすると
面内方向の剛性値も高めることができる。この剛性を高
めることができる0°の強化繊維層の配置位置と繊維量
を変えることにより、フェイス部のトップ3aの剛性値
(A)を適正化して、フェイス部のサイド3bの剛性値
(B)との比、即ち、頂圧剛性(A)/側圧剛性(B)
を1.1〜1.6となるように設定している。
【0027】また、図2(A)中に斜線で示すようにス
ロート部4の幅方向面(α面)では、図2(C)に示す
ように、強化繊維Fの方向をラケットフレームの長手方
向(Q)に平行な0°として、スロート部4の打球面方
向の剛性値を高めている。これにより、スロート部4の
剛性値(C)とフェイス部トップの剛性値(A)との
比、(C)/(A)を4.0〜10.0となるように設
定している。
【0028】かつ、上記スロート部4の剛性値(C)を
250kgf/cm以上500kgf/cm以下に設定
している。頂圧剛性値Aは25kgf/cm以上125
kgf/cm以下、上記側圧剛性値Bは16kgf/c
m以上113kgf/cm以下に設定している。
【0029】なお、各部の剛性値は強化繊維の繊維方向
を0°とする方法に限定されず、プリプレグの積層枚
数、フレームの断面形状を適宜に設定することにより、
頂圧剛性/側圧剛性、スロート剛性/頂圧剛性を上記比
の範囲に含まれるように設定すればよい。
【0030】上記テニスラケットフレームは、その重量
を200g以下140g以上、グリップエンドから重心
位置まで距離であるバランスを280mm以上400m
m以下としている。また、フェイス面2の面積を90平
方インチ以上140平方インチ以下、全長を700mm
以上765mm以下、フェイス部3の最大厚みを28m
m以上38mm以下としている。さらに、面外一次の固
有振動数が130Hz以上200Hz以下となるように
ラケットフレーム1を作成している。
【0031】重量、バランス、全長、フェイス面積、フ
ェイス最大厚み寸法を表1に示すように相違させた軟式
テニス用のラケットフレーム(実施例1〜実施例6、お
よび比較例1〜比較例5)を製作した。これら実施例お
よび比較例の軟式テニス用のラケットフレームは、前記
のように、強化繊維をカーボン繊維とし、マトリクス樹
脂をポリアミド樹脂とした繊維強化樹脂製のフレームか
らなる。
【0032】これら実施例と比較例のテニスラケットフ
レームの面外1次固有振動数、頂圧剛性、側圧剛性、ス
ロート部剛性、頂圧剛性/側圧剛性、スロート部剛性/
頂圧剛性、反発係数を測定し、かつ、実打による飛びテ
ストを行った。
【0033】
【表1】
【0034】比較例1、2、3は、重量が200gを越
え、全長を700mm未満、フェイス面積を90平方イ
ンチ未満、フェイス部の最大厚みを28mm未満とし
た。バランスと頂圧剛性/側圧剛性は本発明の範囲内と
し、スロート部剛性/頂圧剛性を本発明の範囲外とし
た。これに対して、比較例4、5は重量、全長、フェイ
ス面積、フェイス部の最大厚みは本発明の範囲とした
が、頂圧剛性/側圧剛性、スロート部剛性/頂圧剛性を
本発明の範囲外とした。
【0035】(反発係数の測定)反発係数は、図3に示
すように、実施例および比較例のテニスラケットにガッ
トを縦30ポンド、横25ポンドの張力で張袈し、各テ
ニスラケットを垂直状態でフリーとなるようにグリップ
部を柔らかく固定し、その打球面にボール打出機から一
定速度V1(30m/s)でボールをフェイス面に衝突
させ、跳ね返えたボールの速度V2を測定した。反発係
数は速度V1、V2の比(V2/V1)であり、反発係
数が大きい程、ボールの飛びが良いことを示している。
【0036】(面外1次固有振動数の測定)一次固有振
動数の測定は、図4に示すように、ガットを張袈してい
ないテニスラケットフレームのフェイス部のトップを紐
で吊り下げて自由支持し、この状態で3時の位置の一面
に加速度ピックアップ100を取り付け、その裏面から
インパクトハンマー101で加振した。インパクトハン
マーに取り付けたフォースピックアップで計測した入力
振動と加速度ピックアップで計測した応答振動をアンプ
102と、103を介して周波数解析装置104により
解析した。この解析で周波数領域での伝達関数を求め
て、面外一次固有振動数を得た。
【0037】(フェイス部トップの頂圧剛性の測定)フ
ェイス部トップの頂圧剛性(即ち、フェイス部トップの
面内方向の剛性)の測定は、図5(A)(B)に示すよ
うに、テニスラケットフレームのフェイス部3のトップ
3aを上端、グリップエンドを下端とし、保持台15に
沿って垂直に立て、ヨーク部にスペーサ16をいれて正
確に位置決め保持した。この状態で、上端のトップ3a
に対して加圧具17で上方より荷重をかけて変位量(た
わみ量)を測定した。測定値は図6に示すように変化
し、荷重20kgf〜40kgfの間の変位量は略直線
となるため、この区間の傾き(40−20)/aを求
め、その値をフェイス部トップの面内方向の剛性値とし
た。
【0038】(フェイス部サイドの側圧剛性の測定)フ
ェイス部サイドの側圧剛性の測定は、図7に示すよう
に、支持台18にテニスラケットフレームを横向きで打
球面2を垂直方向として、サイド垂直押さえ板25の間
に挿入して保持し、かつ、フェイス部3のトップ3aを
位置決めスペーサ26で位置決めさせると共に、グリッ
プ6を位置決めスペーサ27に搭載する。この状態で上
方のフェイス部3のサイド(3時の位置)に対して加圧
具28により40kgfの力を加えて測定した。
【0039】(スロート部の剛性測定)スロート部の剛
性測定は、図8(A)(B)に示すように、テニスラケ
ットフレームを水平に配置し、ヨーク部の下端に当たる
位置から両側のスロート部を受け治具20で支持すると
ともに、該受け治具20よりグリップ側に340mm離
れた位置で受け治具21によりグリップ部を支持した。
この状態で、受け治具21よりスロート部側に220m
m離れた位置に対して、加圧具22により上方より40
kgfの力を加えて測定した。
【0040】なお、頂圧剛性/側圧剛性およびスロート
部剛性/頂圧剛性の値は前記した方法で求めた剛性値の
比である。
【0041】(実打による飛び評価方法)実施例および
比較例の軟式テニス用ラケットを用い、軟式テニス歴1
0年以上、現在も週3日以上プレーする条件を満たす
中、上級の男女各38名、合計76名のプレーヤが実打
して、飛び性能と打球フィーリングについてアンケート
調査を行った。ボールの飛びについては、ボールが良く
飛ぶと感じるテニスラケットを「◎」とし、飛ばないと
感じたテニスラケットを「×」、中間を「△」として評
価をさせた。打球フィーリングについては、良いと感じ
たテニスラケットを「◎」とし、悪いと感じたテニスラ
ケットを「×」、中間を「△」として評価させた。
【0042】上記測定結果および実打による評価は前記
表1に示す通りである。比較例1〜3は面外1次振動
数、スロート部剛性/頂圧剛性の値がいずれも本発明の
範囲外であった。また、比較例4、5も前記したよう
に、頂圧剛性/側圧剛性、スロート部剛性/頂圧剛性の
値が本発明の範囲外であった。
【0043】反発係数については、実施例1〜6のテニ
スラケットフレームは0.32〜0.4であったのに対
して、比較例1〜4は0.25〜0.27であり、比較
例5だけ0.3であったが、比較例より実施例の方が優
れていることが確認できた。
【0044】実打による飛び評価は実施例1〜6は
「◎」であったが、比較例では、比較例3が「×」で、
比較例1、2、4、5は「△」であり、「◎」はなかっ
た。このように、実打による評価では実施例1〜6は比
較例1〜5よりも圧倒的に良い評価が得られた。
【0045】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の軟式テニス用ラケットフレームによれば、200g以
下の軽量としながらも、打球面の縦方向の面内剛性を小
さくし、かつ、スロート部の剛性を適正範囲として、頂
圧剛性/側圧剛性、スロート部剛性/頂圧剛性の比をコ
ントロールしていることにより、反発性能を飛躍的に向
上させることができる。また、バランス点をややグリッ
プ側としていることにより、特に非力なプレーヤにとっ
て振り抜きやすく、打球フィーリングの良いテニスラケ
ットフレームとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態のテニスラケットの平面図
である。
【図2】 (A)〜(C)は剛性を高める手段を示す概
略説明図である。
【図3】 反発係数の測定方法を示す概略図である。
【図4】 一次固有振動数の測定方法を示す概略図であ
る。
【図5】 (A)(B)は頂圧剛性の測定方法を示す概
略図である。
【図6】 上記測定時に荷重と変位との関係を示す線図
である。
【図7】 側圧剛性の測定方法を示す概略図である。
【図8】 (A)(B)はスロート部の剛性の測定方向
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 テニスラケット 2 フェイス面(ガット面) 3 フェイス部 4 スロート部 5 シャフト部 6 グリップ部 7 ヨーク部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガット面を囲むヘッド部、スロート部、
    シャフト部およびグリップ部を備え、 重量が140g以上200g以下、 グリップ端から重心位置までの寸法であるバランス点が
    280mm以上400mm以下、 ガット面を囲むフェイス部のトップの打球面内方向への
    剛性値(A)とフェイス部のサイドの打球面内方向の剛
    性値(B)との比(A)/(B)が、1.10以上1.
    60以下、 スロート部の打球面外方向の剛性値(C)と上記フェイ
    ス部のトップの打球面内方向の剛性値Aとの比である
    (C)/(A)が、4.0以上10.0以下である軟式
    テニス用ラケットフレーム。
  2. 【請求項2】 上記頂圧剛性値Aは25kgf/cm以
    上125kgf/cm以下、上記側圧剛性値Bは16k
    gf/cm以上113kgf/cm以下、上記スロート
    部剛性値Cは250kgf/cm以上500kgf/c
    m以下である請求項1に記載の軟式テニス用ラケットフ
    レーム。
  3. 【請求項3】 打球面外1次の固有振動数が130Hz
    以上200Hz以下である請求項1または請求項2に記
    載の軟式テニス用ラケットフレーム。
  4. 【請求項4】 フェイス部の面積が90平方インチ以上
    140平方インチ以下で、且つ、全長が700mm以上
    765mm以下、フェイス部の最大厚みが28m以上3
    8mm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか1項
    に記載の軟式テニス用ラケットフレーム。
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