JP2003010361A - ラケットフレーム - Google Patents

ラケットフレーム

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JP2003010361A JP2001197920A JP2001197920A JP2003010361A JP 2003010361 A JP2003010361 A JP 2003010361A JP 2001197920 A JP2001197920 A JP 2001197920A JP 2001197920 A JP2001197920 A JP 2001197920A JP 2003010361 A JP2003010361 A JP 2003010361A
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racket frame
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で、剛性が安定して高く、適度な振動減
衰性を持つと共に、振動減衰性の制御が可能なラケット
フレームを提供する。 【解決手段】 フレーム本体2と、フレーム本体2の左
右枠部を連結するヨーク10とが別個に形成され、フレ
ーム本体2の左右枠部に対してヨーク10の両端をそれ
ぞれ少なくとも10cm以上の面積で接合させ、機械
的結合手段により結合し、この結合されたフレーム本体
2とヨーク10との接合面にラケットフレーム1の変形
時に発生する剪断力を集中させて振動減衰性を高める構
成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスポーツ用ラケット
フレーム、特にテニスラケットフレームに関し,詳しく
は,フレーム本体とヨークとの結合部を改良することに
より振動減衰性を高めるものでる。
【0002】
【従来の技術】近年,ラケットフレームは、軽量性,高
剛性,高強度,耐久性等の性能が要求されており、その
構成材料は繊維強化樹脂(以下、FRPと称す)が主流
となっている。通常、ラケットフレームは炭素繊維のよ
うな高強度,高弾性率の繊維で強化された熱硬化性樹脂
から成形されている。この熱硬化性樹脂をマトリクス樹
脂とする繊維強化樹脂は剛性が高く優れたものである
が、衝撃を受けた時に振動が発生しやすく、プレーヤー
がテニスエルボーになりやすい問題がある。
【0003】そのため、例えば、エポキシ樹脂をマトリ
クス樹脂とし、カーボン繊維の連続繊維を強化繊維とし
たFRPの振動減衰性を良くするため,アラミド繊維や
超高分子量ポリエステル繊維等の有機繊維を使用する場
合もあるが、振動減衰率は0.6以下で振動減衰率は余
り高くならず,剛性,強度が小さいため,有機繊維のみ
の補強では剛性の点で問題がある。
【0004】そのため、近年、振動減衰性に優れた熱可
塑性樹脂をマトリクス樹脂とし、連続繊維にて強化を施
した繊維強化熱可塑性樹脂製のラケットフレームが提供
されている。具体的には、熱可塑性樹脂マトリクスから
なるFRPとして、ポリアミド樹脂をマトリクス樹脂と
し、連続繊維又は短繊維を強化繊維としており、製法は
以下の3種類に分類される。この繊維強化熱可塑性樹脂
からなるラケットフレームの振動減衰率は0.9以上と
なっている。 (1)短繊維を含むポリアミド樹脂の射出成形。(振動
減衰率1.9%) (2)マトリクスとなる材料の繊維と強化繊維を繊維形
状のまま積層し,高温で内圧をかけ,マトリクス樹脂を
溶融して成形。(振動減衰率0.92%) (3)金型内に強化繊維を予め配置し,ポリアミド樹脂
モノマーの反応射出成型(RIM)。(振動減衰率1.
1%) 上記繊維強化熱可塑性樹脂からなるラケットフレームは
熱可塑性樹脂の持つ靭性の高さを反映して,従来の熱硬
化性樹脂製ラケットでは達しなかった耐衝撃性、振動減
衰性などの特性が得られている。
【0005】しかしながら、一般に熱可塑性樹脂は熱硬
化性樹脂と比較して、弾性率・強度の環境依存性が大き
く、ラケットフレームの使用環境により、剛性等の特性
が変化しやすいという欠点がある。
【0006】上記マトリクス樹脂を熱可塑性樹脂とした
場合、熱硬化性樹脂とした場合のそれぞれの問題を解決
するために、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを組み合わ
せたラケットフレームも提案されている。例えば、特開
平6−63183号では、スロート部からグリップ部に
かけた部分を熱可塑性樹脂マトリクスで成形し、打球面
を囲むガット張架部(フェイス部)を熱硬化性樹脂マト
リクスから成形している。また、特開2000−704
15号では、部分的にRIMナイロンを使用しており、
予めカーボン繊維/RIMナイロンによるヨークを形成
し、その後、フレーム本体の金型に配置し、未硬化のカ
ーボン繊維/エポキシ樹脂プリプレグからなる積層体と
一体成形するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した特開平6−6
3183号のラケットフレームでは、フレーム本体の半
分を熱可塑性樹脂マトリクスで形成されるため、使用環
境による影響をうけやすいばかりでなく、ラケットの振
動モードが考慮されておらず、有効な振動減衰効果が得
られないという問題がある。また、後記した特開200
0−70415号のラケットフレームでは、ストリング
テンション及び打球時の荷重がヨークとフレーム本体と
の結合部を直撃するため、一体成形による接着を非常に
強固にする必要があり、実際には、接合部分でクラック
が発生するという問題が生じる。また、接合部分の界面
に剪断応力が発生するが、その部分によりフレーム振動
を抑制することは困難であった。
【0008】ラケットフレームでは、振動減衰性を高め
ることが要望されているのに加えて、スピンをかけると
いったプレースタイルに対応するため、ラケットの操作
性が重要視され、ますます軽量化(慣性モーメントの低
減)が望まれるようになってきている。また、打球面の
幅広い部分を打点として、スピンをかけることとなり、
スイートエリアの拡大も望まれている。さらに、競技者
向けには、打球面の安定性が要求され、いわゆる面内方
向の剛性が重要な性能であることが判明している。この
ように、ラケットフレームは、軽量で操作性が良く、か
つ、高剛性・高強度で高反発、高い面安定性を有しなが
ら、振動減衰性の良いことが要望されている。
【0009】本発明は上記した要望に鑑みてなされたも
ので、軽量で、剛性が安定して高く、適度な振動減衰性
を持つと共に、振動減衰性の制御が可能なラケットフレ
ームを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、ヨークとフレーム本体との接合部を改良
し、該接合部において効果的に振動を抑制するように
し、よって、フレーム本体は主として軽量化、剛性、強
度が適宜なものとなる材料を任意に選択できるようにし
ている。
【0011】即ち、本発明では、フレーム本体と、該フ
レーム本体の左右枠部を連結するヨークとが別個に形成
され、上記フレーム本体の左右枠部に対してヨークの両
端をそれぞれ少なくとも10cm以上の面積で接合さ
せ、機械的結合手段又は/及び接着剤により結合してい
ることを特徴とするラケットフレームを提供している。
【0012】さらに、上記フレーム本体とヨークとの接
合面にラケットフレーム変形時に発生する剪断力を集中
させて振動減衰性を高める構成としていることが好まし
い。
【0013】従来、通常のFRPからなるラケットフレ
ームでは、ヨークとフレーム本体との結合部は、フレー
ム本体の成形時に一体的に成形されており、ヨークを成
形している樹脂とフレーム本体との樹脂とが溶融して強
固に一体化されている。そのため、ヨークとフレーム本
体との接合面(境界)にはラケットフレーム変形時に応
力が集中される構成とはなっていない。逆に、ヨークと
本体とを一体成形した際の接着力が弱いと前記したよう
に、ラケットフレームの変形時に剪断荷重が集中すると
クラックが生じることとなる。これに対して、本発明で
は、フレーム本体とヨークとを金型内で一体的成形せず
に、別体として成形し、後付けで機械的結合手段により
連結している。そのため、フレーム本体とヨークとの結
合力を確保できると共に、結合されたフレーム本体とヨ
ークとの接合面は、一体化させていないため、ラケット
フレームの変形時に発生する剪断荷重が分散されずに上
記接合面に集中して負荷され、それにより、フレーム全
体に発生する振動は抑制されることとなる。
【0014】特に、フレーム本体にヨークを結合する部
分は、面外方向の1次振動や2次振動においてフレーム
が大きく変形する部位であるため、剪断荷重を上記接合
面に集中させやすく、その結果、ラケットフレーム全体
に発生する振動を効果的に抑制でき、振動減衰性の高い
ラケットフレームとすることができる。
【0015】また、フレーム本体とヨークとの接合面積
を変えることにより振動減衰性の制御も可能となり、打
球感の好みに応じて振動減衰率を適宜に設定することが
できる。
【0016】上記フレーム本体の左右枠部とヨークの両
端との各接合面の面積は、それぞれ(片側で)少なくと
も10cm以上、好ましくは20cm以上、さらに
好ましくは30cm以上としている。上記面積が10
cmより小さいと十分な振動減衰効果が得られないと
いう問題がある。振動減衰性の観点からは上記接合面の
面積は大きい方が良いが、ラケットフレーム強度や重量
の点より60cm以下であるのが好ましい。
【0017】上記フレーム本体は繊維強化樹脂から一体
成形したパイプからなり、打球面を囲むガット張架部、
スロート部、シャフト部およびグリップ部を連続して形
成している。このように、フレーム本体を1部品から形
成することにより、フレーム本体とヨークとの結合部の
接合面に剪断荷重を集中させている。フレーム本体は、
軽量化、剛性および強度の点から、連続繊維を強化繊維
とすることが好ましい。マトリクス樹脂は熱硬化性樹脂
として強度、剛性を高めても良いし、熱可塑性樹脂とし
て振動減衰性をより高めてもよい。すなわち、振動減衰
機能をフレーム本体とヨークとの接合面に持たせること
により、フレーム本体のFRPは、ラケットフレームの
主たる機能に合わせて、任意に選択される。
【0018】上記ヨークは繊維強化樹脂、樹脂単体、金
属、木材又は、これらの複合材から形成している。上記
金属としてはアルミ、チタン、マグネシウム等の軽量金
属又はそれぞれの金属を主成分とする合金が用いられ
る。高振動減衰効果を考えると、より好ましくは、繊維
強化熱可塑性樹脂である。マトリクス樹脂としては、例
えば、ポリアミド樹脂やポリアミドとABSのアロイ等
が好適に用いられる。上記ヨークの製法は、カーボン繊
維等の短繊維で強化した状態で射出成形する製法、ポリ
アミド繊維とカーボン繊維のコミングルドヤーンをブレ
イド(組紐)に織りし、該強化繊維にポリアミドを加熱
溶融して成形する方法、発泡エポキシにナイロンチュー
ブを被覆し、さらにカーボンブレイドを積層したものに
RIMナイロンモノマーを注入して成るRIMナイロン
成形する方法等がある。
【0019】上記機械的結合手段とは、粘着性を有する
材料や化学的結合力を介せずに結合する手段であり、結
合させる物同士の形状等の違いや変化の組み合わせによ
り結合させる手段である。具体的には、凹凸嵌合、ネジ
止め、はめ合わせ、噛み合わせ、引っかけ係止、ボルト
・ナット、バネ等が挙げられ、凹凸嵌合、ネジ止め等が
好適に用いられる。この機械的結合力は、当然、ストリ
ング力を保持でき、さらにボールの衝撃力に耐えうるこ
とが必要である。具体的には、フレーム本体の内側とヨ
ークの接合面のいずれか一方に凸部又は凹部を設ける一
方、他方に凸部又は凹部に嵌合する凹部又は凸部を設
け、これらを凹凸嵌合により結合している。其の際、フ
レーム本体に凸部、ヨークに凹部を設けると、フレーム
本体に対するヨークの拘束が小さくなり、容易に嵌合す
ることができる。また、フレーム本体には、連結補助部
の形状に合わせて、窪み部が設けられていることが好ま
しい。これにより、連結補助部とフレーム本体とが互い
に嵌合係止されるため、両者の位置ずれを防止でき、結
合力を高めることができる。
【0020】上記フレーム本体とヨークとの接合面に、
振動吸収性に優れた接着剤又は/及び、制振フィルム又
は制振シートを介在させてもよい。即ち、フレーム本体
とヨークとの結合に関しては、機械的結合に加えて、ヨ
ークおよびフレーム本体よりも弾性率が小さい接着剤を
併用してもよく、その場合には接着剤による接着力効果
がある。上記接着剤を介在させても、フレーム本体およ
びヨークよりは弾性率が小さいため、その部分に剪断応
力が集中させることができ、かつ、接着剤を選定するこ
とでフレーム全体の振動減衰性を調整することが可能と
なる。また、フレーム本体とヨークとの接合面の少なく
とも一部に高減衰性材料(フィルム・シート・制振塗
料)を介在させてもよく、この制振材を選定することで
減衰性能を容易に調整することができる。これら減衰材
は単体で使用しても良いし、接着剤と併用しても良い。
上記接着剤、制振材をフレーム本体とヨークの接合面に
介在させると、不快な音が発生するのを防止できる効果
がある。
【0021】上記制振フィルムとしては、シーシーアイ
社のダイポルギーフィルムが好適に用いられる。上記接
着剤としては、可撓性の高いものが好ましく、エポキシ
系の他、ウレタン系等の接着剤があり、具体例を以下に
列挙する。 ・シアノアクリレートとエラストマーをベースにした高
剥離強度耐衝撃用接着剤。例えば、スリーボンド社製
1731・1733。 ・ゴム微粒子をエポキシ樹脂に均一分散させることで、
安定した強靱性がある常温硬化型二液性エポキシ樹脂
高剪断接着力タイプとして、例えば、スリーボンド社の
2082C。 ・シリル基含有特殊ポリマーを主成分とし、空気中の微
量水分と反応して硬化する一液湿気硬化型弾性接着剤。
例えば、スリーボンド社製の1530。 ・ウレタン系接着剤「エスプレン」 ・チバガイギー社「Redux 609」 「AW10
6/HV953U」「AW136A/B」 ・LOCTITE社「E−214」 ・スリーエム社「DP−460」 「9323B/A」
【0022】上記ヨークは、ガット張架部の開口を閉鎖
するヨーク本体の両端に、フレーム本体のガット張架部
とスロート部との境界部分を挟んで延在する連結補助部
を備え、ガット張架部側への上記連結補助部の最長はガ
ット張架部を時計面と見て4時(8時)の位置とし(ト
ップ位置を12時とすると)、スロート部側への最長は
シャフト部に達する位置までとしてもよい。
【0023】上記連結補助部を設けると、フレーム本体
とヨークとの接合面積が増加するため、接合面で剪断荷
重を受け易くでき、この接合面への応力集中を高める
と、高減衰機能を発揮しやすく、かつ、フレーム本体に
対するヨークの結合力を高めることもできる。ガット張
架部側へは最大4時(8時)の位置まで延在している。
この4時(8時)の位置は二次振動モードの腹に含まれ
る位置であるため、この位置まで延在させると、振動減
衰効果を高めることができる。4時を越えてトップ方向
へ延在すると、バランスが大きくなり、操作性が低下す
る。一方、スロート側ではシャフト位置まで延在させて
もよい。この連結補助部のガット張架部への延在長さ、
スロート部への延在長さを適宜に調節することにより、
振動減衰性を制御できると共にバランス点を調節するこ
ともできる。かつ、ガット張架部への延在長さを調節す
ることで、打球面積の大きさも変更することができる。
また、ヨーク本体の位置を、ラケットフレーム全体にお
けるトップ側又はグリップ側にシフトさせた形状に変更
するだけで、ラケットフレームの打球面積の大きさを容
易に変更することが可能となる。
【0024】上記左右の連結補助部は、厚さ方向の寸法
が同一又は不均一としている。なお、フレーム本体の厚
さ方向の寸法より連結補助部の寸法を小さくし、フレー
ム本体より連結補助部が突出させないようにしている。
上記連結補助部の寸法を不均一とすると、該連結補助部
とフレーム本体とを凹凸嵌合の結合力を高めることがで
きると共に、連結補助部の形状にデザイン性を持たせる
ことができる。
【0025】上記スロート部の内面に沿ってシャフト部
まで延在させる左右の連結補助部の先端を連続させて、
ヨーク本体と略三角形状の環状部材として構成していも
よい。このように環状部材とするとヨーク自体の強度を
高めることができる。
【0026】さらに、上記左右の連結補助部の先端連続
部よりシャフト部側に突出する突片を備え、該突片をシ
ャフト部の先端中央に設けられたスリットに挿入しても
よい。上記のように突片をシャフトに設けたスリットに
挿入すると、ヨークをフレーム本体に位置決めしやすく
なると共に、ヨークとフレーム本体との接合面積を増加
して振動減衰性を高めることができる。
【0027】上記ヨークおよびフレーム本体に穿設する
ガット穴は、打球面に接する内側部分を大きくすること
が好ましい。このようにガット穴を大きくすると、穴位
置のずれが解消可能となり、かつ、打球時にガット(ス
トリング)が変形できる長さが伸びることにより、実質
的な打球面積が拡大し、よって、スイートエリアの拡大
が図れ、反発性能を高めることができる。上記ガット穴
を大きくして、ガット長さを有効活用し、スイートエリ
アを拡大するには、縦および横のガットの両端部の穴が
大きいことが有効である。従来、ヨークがフレーム本体
と一体成形されている場合、ヨークのガット穴を広げ加
工することは実際上困難であったが、本発明ではヨーク
を別体として形成しているため、フレーム本体に結合す
る前にガット穴の広げ加工を行うことができ、その結
果、スイートエリアの拡大を簡単に図ることができる。
【0028】上記ヨーク本体の両端および該両端より延
在する連結補助部は、フレーム本体の内面側にて、連結
補助部の外面とフレーム本体の内面とを重ねて合わせて
結合している、又は、フレーム本体の内面側に、連結補
助部の形状に合わせて開口させた嵌合部を設け、連結補
助部を該嵌合部に嵌合させて結合してもよい。後者の場
合に比して、前者の重ね合わせて結合する構成とすると
接合面積を大きく取れる利点がある。後者の場合には軽
量化を図ることができる。
【0029】上記ヨークの重量は、ヨークとフレーム本
体との合計重量からなるローフレーム重量の5%〜30
%の範囲である。上記範囲は5%より少ないと強度低下
となり、30%を越えると重量が大きくなり過ぎること
による。好ましくは10%〜25%の範囲である。
【0030】ヨークには、打球面側に、打球面の周方向
に沿って溝を配置することが好ましい。これにより、同
一打球面積でも、溝の深さ分だけストリング有効長さを
大きくすることができる。
【0031】本発明のラケットフレームに用いられる樹
脂としては、上述したように、熱硬化性樹脂、熱可塑性
樹脂等が挙げられるが、具体的には、熱硬化性樹脂とし
ては、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フ
ェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、ジア
リルフタレート系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、ケイ素樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂と
しては、ポリアミド樹脂、飽和ポリエステル系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポ
リエチレン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、AS樹脂、
メタクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂等が
挙げられる。
【0032】また、繊維強化樹脂に用いられる強化繊維
としては、一般に高性能強化繊維として用いられる繊維
が使用できる。例えば、カーボン繊維、黒鉛繊維、アラ
ミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊
維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエ
ステル繊維、超高分子ポリエチレン繊維等が挙げられ
る。また金属繊維を用いてもよい。軽量で高強度である
ことからカーボン繊維が好ましい。これらの強化繊維
は、長繊維、短繊維の何れであっても良く、これらの繊
維を2種以上混合して用いても構わない。強化繊維の形
状や配列については限定されず、例えば、単一方向、ラ
ンダム方向、シート状、マット状、織物(クロス)状、
組み紐状などいずれの形状・配列でも使用可能である。
【0033】なお、フレーム本体は、繊維強化プリプレ
グの積層体からなるものに限定されず、マンドレルにフ
ィラメントワインデイングで強化繊維を巻き付けてレイ
アップを形成しておき、これを金型内に配置してリムナ
イロン等の熱可塑性樹脂を充填して形成したフレーム本
体とすることもできる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図5は本発明の第一実施形
態に係るラケットフレーム1を示す。ラケットフレーム
1は、各々別個に形成されたフレーム本体2とヨーク1
0とから構成されている。フレーム本体2は、打球面F
を囲むガット張架部3、スロート部4、シャフト部5、
グリップ部6を連続して構成している。
【0035】ヨーク10は、左右スロート部4からガッ
ト張架部3にかけてフレーム本体2と連結されており、
フレーム本体2とヨーク10との接合面の面積は、片側
35cm、左右合計70cmとしている。ヨーク1
0は、ガット張架部3の開口を閉鎖するヨーク本体10
Aと、ヨーク本体10Aの両端にフレーム本体2のガッ
ト張架部3とスロート部4との境界部分を挟んで延在す
る連結補助部10Bとを備えている。
【0036】ヨーク本体10Aには凹部10aが設けら
れ、フレーム本体2の凸部2aと嵌合させることにより
機械的結合を行っている。また、ヨーク10とフレーム
本体2とは、機械的結合に加えウレタン系接着剤でも結
合されている。このように結合されたフレーム本体2と
ヨーク10との接合面にラケットフレーム1の変形時に
発生する剪断力を集中させて振動減衰性を高める構成と
している。
【0037】連結補助部10Bは、ガット張架部3側へ
は、ガット張架部3を時計面と見て5時(7時)の位置
まで延在させている。また、スロート部4側へは、スロ
ート部4の内面に沿ってシャフト部5に達する位置まで
延在させ、延在させた左右の連結補助部10Bの先端が
連続され、ヨーク本体10Aと合わせて略三角形状の環
状を構成している。フレーム本体2には、連結補助部1
0Bの形状に合わせて、窪み部2bが設けられており、
連結補助部10Bと嵌合係止される構成としている。
【0038】また、左右の連結補助部10Bの先端連続
部よりシャフト部5側に突出する突片10bを備え、突
片10bがシャフト部5の先端中央に設けられたスリッ
ト5aに挿入される構成としている。スリット5aの深
さは、突片10bの長さより少し長めに設定しており、
突片10bを挿入しやすい構成としている。
【0039】左右の連結補助部10Bは、ラケットフレ
ーム1の厚さ方向において、ヨーク本体10A近傍及び
シャフト部5との接合面近傍では同一厚さt1である
が、スロート4の中間部では厚さt2に小さくなってお
り、厚さが不均一としている。
【0040】図6に示すように、ヨーク10(ヨーク本
体10Aの両端および該両端より延在する連結補助部1
0B)は、フレーム本体2の内面側にて、ヨーク10
(ヨーク本体10Aの両端および該両端より延在する連
結補助部10B)の外面10dとフレーム本体2の内面
2dとを重ね合わせて結合されており、フレーム本体2
の厚さ方向の寸法W1より連結補助部の厚さ方向の寸法
W2を小さくし、フレーム本体2よりヨーク10が突出
させないようにしている。
【0041】図3及び図7に示すように、ヨーク10に
穿設するガット穴gは、ガット張架部3の5時(7時)
付近にに相当するガット穴gの打球面Fに接する内側部
分の径S1を、φ7mmとし、通常よりも大きくしてい
る。また、ヨーク本体10Aの打球面側には、幅5m
m、深さ5mmの溝10cを配置している。
【0042】ヨーク10の重量は、33gとし、ヨーク
10とフレーム本体2との合計重量からなるローフレー
ム重量の約17%としている。打球面積が110平方イ
ンチ、ラケットフレーム重量が245gとしている。
【0043】フレーム本体2は、繊維強化樹脂製の中空
パイプからなり、カーボン繊維からなる強化繊維をマト
リクス樹脂のエポキシ樹脂で含浸している繊維強化プリ
プレグの積層体からなる。ヨーク10は、熱可塑性樹脂
である6ナイロンに長さ1mmのカーボン繊維(短繊
維)を30%充填させた材料からなり、中実の射出成形
体からなる。
【0044】上記のように、第1実施形態のラケットフ
レーム1は、フレーム本体2とヨーク10とを別部材と
して成形後、機械的結合手段及び接着剤により結合さ
せ、両者の接合面にラケットフレーム1の変形時に発生
する剪断力を集中させることでラケットフレーム1の振
動減衰性能を高めることができる。また、ヨーク本体1
0Aや連結補助部10Bとラケットフレームの形状を上
記のように適宜設定することにより、ラケットフレーム
1の軽量性、剛性、強度のバランスを保ちながら高い振
動減衰性能を得ている。
【0045】また、ヨーク10に設けたガット穴gの打
球面Fに接する内側部分を大きくしているため、ストリ
ング長さを有効に活用することが可能であり、スイート
エリアを拡大することができる。
【0046】なお、上記実施形態では、機械的結合手段
と接着剤により、ヨークとフレーム本体を結合させてい
るが、両者の接合面に制振フィルムを挟みこむこともで
きる。これにより、さらに振動減衰性を向上することが
できる。また、上記実施形態では、ウレタン系の接着剤
を用いているが、その他、必要性能に応じて、振動吸収
性に優れた接着剤等を用いても良い。
【0047】また、上記実施形態では、ヨークは熱可塑
性樹脂により成形しており、成形性や振動減衰性に特に
優れるが、繊維強化樹脂からなる中空体とすることもで
き、強度や軽量性を高めることもできる。
【0048】以下、本発明のラケットフレームの実施例
1〜7及び比較例1、2について詳述する。実施例、比
較例とも、フレーム本体は、繊維強化樹脂製の中空形状
であり、厚み24mm,幅13mm〜15mmの断面形
状を持ち、打球面積が110平方インチである同一形状
とし、以下に示す方法により作成した。カーボン繊維を
強化繊維とした繊維強化熱硬化性樹脂のプリプレグシー
ト(CFプリプレグ(東レT300,700,800,
M46J))を、66ナイロンからなる内圧チューブを
被覆したマンドレル(φ14.5)上に積層し、鉛直状
の積層体を成型した。プリプレグ角度は0゜,22゜,
30゜,90゜とし、積層した。マンドレルを抜き取っ
て上記積層体を金型にセットした。金型を型締して、金
型を150℃に昇温し、30分間の加熱を行うと同時に
内圧チューブ内に9kgf/cmの空気圧を付加し、
加圧保持し、加熱加圧成形により作成した。ヨークの材
質、特徴、重量、及び接着剤、ローフレーム(重量/バ
ランス)、ラケットフレーム(重量/バランス)をそれ
ぞれ下記の表1の通り設定した。
【0049】
【表1】
【0050】(実施例1)ヨークについては、6ナイロ
ンに長さ1mmのカーボン繊維(短繊維)を30%充填
させた材料を使用した。射出成形用金型を使用して中実
のヨークを射出成形した。ヨークには凹部を配置し、フ
レーム本体の凸部と嵌合させることにより機械的接合を
行った。また、ヨークの打球面側には、幅5mm、深さ
5mmの溝(ヨーク切込み)を配置した。ヨークの5時
(7時)部分に相当するガット穴を通常よりも大きく、
φ7mmとした。ヨークの連結補助部は厚さ方向の寸法
を不均一にした。即ち、上記第1実施形態のヨークと同
形状とした。フレーム本体のシャフト部には切れ込みを
配置し、ヨークの連結補助部の先端連続部に設けた突片
の挿入が容易な構成とした。
【0051】(実施例2)ヨークの5時(7時)部分に
相当するガット穴(打球面に接する内側)は通常の4.
5mmとした。接着剤の種類を変更した。その他は、実
施例1と同様とした。 (実施例3)ヨーク切込み部分を除去し、接着剤の種類
を変更した。その他は、実施例2と同様とした。
【0052】(実施例4)ヨーク切込み部分を除去した
以外は、実施例1と同様の形状としたが、材質、製法を
変更した。ヨークは、カーボン繊維(連続繊維)とエポ
キシ樹脂からなる繊維強化樹脂から成形した。ナイロン
チューブを内層として、2本の中空レイアップを一体成
形して、略三角形中空部材を成形し、所望の形状にカッ
トしヨークとした。即ち、フレーム本体と同材質とし
た。射出成形品と異なり、成形後にストリング用穴加工
を施した。 (実施例5)接着剤の種類を変更した。その他は、実施
例4と同様とした。 (実施例6)ヨークの5時(7時)部分に相当するガッ
ト穴(打球面に接する内側)は通常の4.5mmとし
た。接着剤の種類を変更した。その他は、実施例5と同
様とした。 (実施例7)機械的結合によらず、ヨークとフレーム本
体とを接着剤により結合させた。接着剤の種類と結合方
法以外は、実施例6と同様とした。
【0053】(比較例1)予めヨークを成形し、フレー
ム本体成形時に、予め成形したヨークとフレーム本体と
を一体成形した。機械的結合は行わなかった。その他は
実施例6と同様とした。 (比較例2)未硬化のヨークと、フレーム本体とを一緒
に金型内に配置し、ヨークとフレーム本体とを通常のラ
ケットフレームと同じ製法により一体成形した。その他
は比較例1と同様とした。
【0054】上記実施例1〜7及び、比較例1、2のラ
ケットフレームに関し、それぞれ、後述する方法により
面外1次振動の振動数,減衰率、面外2次振動の振動
数,減衰率、反発係数(3点)を測定した。また耐久テ
ストを行った。その結果を下記の表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】(面外1次振動減衰率の測定)各実施例及
び比較例のラケットフレームを図8(A)に示すように
ガット張架部3の上端を紐51で吊り下げ、ガット張架
部3とスロート部4との一方の連続点に加速度ピックア
ップ計53をフレーム面に垂直に固定した。この状態
で、図8(B)に示すように、ガット張架部3とスロー
ト部4の他方の連続点をインパクトハンマー55で加振
した。インパクトハンマー55に取り付けられたフォー
スピックアップ計で計測した入力振動(F)と加速度ピ
ックアップ計53で計測した応答振動(α)をアンプ5
6A、56Bを介して周波数解析装置57(ヒューレッ
トパッカード社製、ダイナミックシングルアナライザー
HP3562A)に入力して解析した。解析で得た周波
数領域での伝達関数を求め、テニスラケットの振動数を
得た。振動減衰比(ζ)は下式より求め、面外1次振動
減衰率とした。各実施例及び比較例のラケットフレーム
について測定された平均値を上記表2に示す。
【0057】ζ=(1/2)×(Δω/ωn) To=Tn/√2
【0058】(面外2次振動減衰率の測定)ラケットフ
レームを図8(C)に示すようにガット張架部3上端を
紐51で吊り下げ、スロート部4とシャフト部5との連
続点に加速度ピックアップ計53をフレーム面に垂直に
固定した。この状態で、加速度ピックアップ計53の裏
側のフレームをインパクトハンマー55で加振した。そ
して、面外1次振動減衰率と同等の方法で減衰率を算出
し、面外2次振動減衰率とした。各実施例及び比較例の
ラケットフレームについて測定された平均値を上記表2
に示す。
【0059】(耐久テスト方法)グリップ部を、ゴムホ
ースを介在し、固定し、ボールを75m/secのスピ
ードで、ガット張架部のトップから10cmの箇所に衝
突させ、破損した回数を測定した。実際のテニスを行う
時のボール速度よりも非常に高速としているが、少ない
回数で、破断するまでの耐久評価を行うための条件であ
る。ガット張りテンションは縦糸65lb×横糸60l
bとした。1,600回をクリアできないものはNGと
した。
【0060】(反発係数の測定)反発係数は、図9に示
すように、実施例及び比較例のラケットフレーム1を垂
直状態でフリーとなるようにグリップ部を柔らかく吊り
下げて、その打球面にボール打出機から一定速度V1
(30m/sec)でテニスボールを打球面に衝突さ
せ、跳ね返ったボールの速度V2を測定した。反発係数
は発射速度V1、反発速度V2の比(V2/V1)であ
り、反発係数が大きい程、ボールの飛びが良いことを示
している。打球面の中心(フェイスセンター)での反発
係数、フェイスセンターから80mm下の位置(X)で
の反発係数、(X)位置から50cm横の位置での反発
係数を測定し、3回の平均値を表2に記載した。即ち、
1本のラケットフレームにつき合計3点の反発係数を測
定した。
【0061】表1及び表2に示すように、実施例1〜7
は、面外1次振動の減衰率が0.5〜1.1、面外2次
振動の減衰率が0.8〜1.9であるのに対し、比較例
1、2は面外1次振動の減衰率が0.3〜0.4、面外
2次振動の減衰率が0.3〜0.5であり、実施例1〜
7の本発明のラケットフレームは振動減衰性に優れてい
ることが確認できた。
【0062】また、実施例1〜7は、いずれも耐久テス
トの結果が良好であった。一方、比較例1は、908回
でクラックが発生した。さらに、打球面上の3点での反
発係数についても、実施例1〜7のラケットフレームの
方が全体的に高い値を示しており、スイートエリアも広
く、反発性能にも優れていることが確認できた。
【0063】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、フレーム本体とヨークとを別部材として成形
後、機械的結合手段により結合させ、両者の接合面にラ
ケットフレームの変形時に発生する剪断力を集中させる
ことでラケットフレームの振動減衰性能を高めることが
できる。上記のように複数の別部材の結合により振動減
衰性を向上させているため、余分な重量増がなく、軽量
である上に、機械的結合手段により結合させているた
め、剛性が低下することもなく、高い振動減衰性を得る
ことができる。
【0064】また、フレーム本体とヨークとの接合面の
面積や、材料や接着剤の選定、形状の変更等により、打
球感の好みにもなる振動減衰性の制御を可能としてお
り、プレーヤーに応じた最適なラケットフレームを設計
することができる。
【0065】さらに、通常のラケットフレームとは異な
る位置でヨークに設けたガット穴の打球面に接する内側
部分を大きくしているため、ガット穴位置のずれを解消
すると同時に、ストリング長さを有効に活用することが
可能であり、スイートエリアを拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のラケットフレームの
概略正面図である。
【図2】 フレーム本体とヨークの要部拡大図である。
【図3】 (A)はヨークの平面図、(B)は側面図、
(C)正面図である。
【図4】 フレーム本体の斜視図である。
【図5】 ヨークの取付状況を示す図である。
【図6】 スロート部の断面図である。
【図7】 ヨークをガット穴の関係を示す図である。
【図8】 (A)(B)(C)はラケットフレームの振
動減衰率の測定方法を示す概略図である。
【図9】 反発係数の測定方法を示す図である。
【符号の説明】
1 ラケットフレーム 2 フレーム本体 2a 凸部 3 ガット張架部 4 スロート部 5 シャフト部 6 グリップ部 10 ヨーク 10A ヨーク本体 10B 連結補助部 10a 凹部 10b 突片 g ガット穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芦野 武史 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム本体と、該フレーム本体の左右
    枠部を連結するヨークとが別個に形成され、上記フレー
    ム本体の左右枠部に対してヨークの両端をそれぞれ少な
    くとも10cm以上の面積で接合させ、機械的結合手
    段又は/及び接着剤により結合していることを特徴とす
    るラケットフレーム。
  2. 【請求項2】 上記フレーム本体とヨークとの接合面
    に、ラケットフレーム変形時に発生する剪断力を集中さ
    せて振動減衰性を高める構成としている請求項1に記載
    のラケットフレーム。
  3. 【請求項3】 上記フレーム本体は繊維強化樹脂から一
    体成形したパイプからなり、打球面を囲むガット張架
    部、スロート部、シャフト部およびグリップ部が連続し
    て形成され、 上記ヨークは繊維強化樹脂、樹脂単体、金属単体又はこ
    れらの複合材からなり、上記機械的接合手段は凹凸嵌合
    又は/及びネジ止めからなる請求項1または請求項2に
    記載のラケットフレーム。
  4. 【請求項4】 上記フレーム本体とヨークとの接合面
    に、振動吸収性に優れた接着剤又は/及び、制振フィル
    ム又は制振シートが介在されている請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
  5. 【請求項5】 上記ヨークは、ガット張架部の開口を閉
    鎖するヨーク本体の両端に、フレーム本体のガット張架
    部とスロート部との境界部分を挟んで延在する連結補助
    部を備え、ガット張架部側への上記連結補助部の最長は
    ガット張架部を時計面と見て4時(8時)の位置とし、
    スロート部側への最長はシャフト部に達する位置とし、
    かつ、 上記左右連結補助部は、厚さ方向で同一寸法又は不均一
    としている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載
    のラケットフレーム。
  6. 【請求項6】 上記スロート部の内面に沿ってシャフト
    部まで延在させる左右の連結補助部の先端が連続され、
    上記ヨーク本体と略三角形状の環状を構成している請求
    項5に記載のラケットフレーム。
  7. 【請求項7】 上記左右の連結補助部の先端連続部より
    シャフト部側に突出する突片を備え、該突片がシャフト
    部の先端中央に設けられたスリットに挿入されている請
    求項6に記載のラケットフレーム。
  8. 【請求項8】 上記ヨークおよびフレーム本体に穿設す
    るガット穴は、打球面に接する内側部分を大きくしてい
    る請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のラケッ
    トフレーム。
  9. 【請求項9】 上記ヨーク本体の両端および該両端より
    延在する連結補助部は、フレーム本体の内面側にて、連
    結補助部の外面とフレーム本体の内面とを重ねて合わせ
    て結合している、又は、フレーム本体の内面側に、連結
    補助部の形状に合わせて開口させた嵌合部を設け、連結
    補助部を該嵌合部に嵌合させて結合している請求項5乃
    至請求項8のいずれか1項に記載のラケットフレーム。
  10. 【請求項10】 上記ヨークの重量は、ヨークとフレー
    ム本体との合計重量からなるローフレーム重量の5%〜
    30%の範囲である請求項1乃至請求項9のいずれか1
    項に記載のラケットフレーム。
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