JP3726726B2 - 画像処理装置および管理ユニット - Google Patents

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    • H04N2201/0039Connection via a network

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クライアント装置と接続された画像処理装置および管理ユニットに関し、特に画像処理装置における画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを決定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタなどの画像形成装置の動作を制御するプログラムや制御定数などのファームウェアを変更する必要が生じた場合、従来は当該画像形成装置内の制御基板上のマスクROMを新しいファームウェアの書き込まれたマスクROMに交換するようにしていた。しかし、このようなマスクROMの交換作業は、わざわざサービスマンが画像形成装置のある場所まで赴いて行わなければならず、煩雑であると共に手間のかかる作業であるため、コストも高くならざるを得なかった。
【0003】
そこで、最近では、上記マスクROMに代えて書き換え可能なフラッシュROMを使用し、インターネットを介して書換用のファームウェアを配信し、自動的にファームウェアの書き換えを実行するシステムが考えられている。その一例として、特開2000−162926号公報においては、ファクシミリ装置のファームウェアを電子メールに添付してファクシミリ装置に配信するシステムが開示されており、これにより、ファームウェア書き換えにおける大幅なコスト削減が可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像形成装置のファームウェアのサイズは、その高機能・多機能化に伴い10Mバイト前後まで膨れ上がっており、今後さらに増大する傾向にある。画像形成装置のファームウェアの書き換えは頻繁には行われないため、低コスト化の要請から画像形成装置内部の制御部の構成は、ファームウェアの書き換え処理が短時間で終了するように最適化されておらず、ファームウェアをフラッシュROM等の記憶装置に書き込む際には、制御データを送受信するための低速のシリアルインターフェースを流用するのが一般的である。そのため、前述のような大きなサイズのファームウェアの書き換え処理には、数十分程度の時間を要してしまう。
【0005】
その一方で、プリント制御を実行する制御モジュールのファームウェアを書き換え中は、プリント制御を実行することができず、その間プリントジョブは処理されない。もちろん、特開平11−7382号公報に開示されているように、画像形成装置の制御部を冗長構成にすれば、プリント動作等を停止せずに、ファームウェアを書き換えることは可能であるが、画像形成装置のコスト上の制約から、一般的には、このような冗長構成をとることは難しい。
【0006】
そこで、従来の画像形成装置においては、プリントジョブやファームウェア書換ジョブを、それらのジョブの要求を画像形成装置が受信した順番通りに実行するようにジョブ管理している。
しかしながら、このようなファームウェア書換システムにおいては、送信先の画像形成装置におけるプリントジョブの受信状況などに関わらず、サービスセンタ側から一方的に電子メールに添付してファームウェアを配信しており、上述のように受信順でジョブを実行させることにより、例えば、次のような不都合が生ずる。
【0007】
▲1▼ファームウェアの書換ジョブ受信後に新たなプリントジョブを受け付けた場合には、当該書換ジョブが終了するまで、新たなプリントジョブの実行を待たなければならない。上述したようにファームウェアの書き換えに要する時間は数十分に及ぶものもあり、それだけ長時間待たされることはユーザにとって苦痛であり、円滑な事務処理に支障を来す。
【0008】
▲2▼一方、画像形成装置の故障・障害を回避するために緊急にファームウェアの書き換え処理を実行した方が望ましい場合もあり、その場合でも先に受付けたプリントジョブの終了を待って書き換え処理をすると、当該先に実行したプリントジョブにおいて印刷画質の劣化やジャム等の印刷不良が発生するおそれがある。▲3▼また、画像形成装置側で一方的にジョブの実行スケジュールを決定するだけでは、ユーザの意思に反する場合もあり得る。
【0009】
上述のような問題は、プリンタや複写機などの画像形成装置のみならず、スキャナ、あるいは単なる画像データ処理装置(以下、これらの画像データの何らかの処理に係わる装置を「画像処理装置」という上位概念で呼ぶ。)におけるファームウェアの書き換えシステムにおいても同様に生じる。
本発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであって、ユーザからの画像処理ジョブの実行要求と、ファームウェアの書き換えの必要性との調和を図りながら、画像処理装置のジョブ管理を的確に行うことができる画像処理装置およびそのような画像処理装置に使用される管理ユニットに関する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像処理装置は、ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを用いて、画像処理ジョブを実行する画像処理ジョブ実行手段と、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信する第2の受信手段と、受信したファームウェア書換ジョブを実行して、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを書き換えるファームウェア書換手段と、受信した画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更する変更手段と、前記第2の受信手段が、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信したときに、第1の送信元に画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの優先順位を問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせに対する第1の送信元からの回答を受け付ける回答受付手段とを備え、前記変更手段は、前記回答受付手段で受け付けた回答に基づいて、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更することを特徴としている。
【0011】
このように第2の受信手段が、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信したときに、第1の送信元に画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの優先順位を問い合わせて、第1の送信元からの回答に基づいて画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更するようにしているので、当該画像処理ジョブを発信したユーザの意思を十分反映した実行スケジュールの変更が可能となる。
ここで、「第2の送信元」とは、例えば、画像処理装置の製造元、もしくは当該製造元が委託した管理者側に設置される管理装置であって、画像処理装置にネットワーク接続されたものを意味する。また、「第1の送信元」とは、例えば、上記画像処理装置と接続されたクライアント端末であって、当該画像処理装置に対して画像処理ジョブを発行するものをいう。この「画像処理ジョブ」とは、接続されたクライアント端末から画像処理装置に対して発行された、当該画像処理装置で実行すべき画像処理に関するジョブを意味する。本発明では、主にプリントジョブを意味するが、これのみに限定されるものではなく、その他スキャンジョブやコピージョブ、さらには画像データ処理のジョブなどを含んでもよい。また、「ファームウェア書換ジョブ」とは、第2の送信元から画像処理装置に対して発行された、当該画像処理で実行すべきファームウェアの書き換えのジョブを意味する。
【0012】
また、本発明に係る画像処理装置は、ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、 第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを用いて、画像処理ジョブを実行する画像処理ジョブ実行手段と、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信する第2の受信手段と、受信したファームウェア書換ジョブを実行して、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを書き換えるファームウェア書換手段と、受信した画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更する変更手段と、受信したファームウェア書換ジョブの緊急度を判定する緊急度判定手段と、前記判定されたファームウェア書換ジョブの緊急度が、所定の緊急度以上でない場合に第1の送信元に画像処理ジョブと当該ファームウェア書換ジョブの優先順位を問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせに対する第1の送信元からの回答を受け付ける回答受付手段とを備え、前記変更手段は、緊急度が所定の緊急度以上のファームウェア書換ジョブについては、これを他の画像処理ジョブに優先して実行するように実行スケジュールを変更し、緊急度がそれよりも下位のファームウェア書換ジョブについては、前記回答受付手段で受け付けた回答に基づいて、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更することを特徴とする。
【0018】
このように緊急度が所定以上のファームウェア書換ジョブについては、これを画像処理ジョブより優先して実行し、それより下位の緊急度のファームウェア書換ジョブについては、画像処理ジョブの発信元にその優先実行の可否を問い合わせることにより、ファームウェア書き換えの必要性と画像処理ジョブを発信したユーザの意思とを十分考慮した実行スケジュールの変更を行える。
【0019】
ここで、前記判定されたファームウェア書換ジョブの緊急度が、所定の緊急度以上でない場合に計時を開始する計時手段を備え、前記変更手段が、前記問い合わせに対するユーザからのファームウェアの書き換えを優先実行させる旨の回答がない場合であっても、前記計時手段により所定時間の経過が計時された場合には、当該ファームウェア書換ジョブを実行させるように実行スケジュールを変更するようにしてもよい。
【0020】
これにより、ユーザからファームウェア書換ジョブを優先実行させる旨の回答のない場合、すなわちファームウェア書換ジョブより画像処理ジョブを優先実行させる旨の回答があるか、もしくはそもそも当該問い合わせに対する回答自体がない場合であっても所定時間経過後にファームウェアの書き換えを確実に実行させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1の実施の形態>
(1−1.全体構成)
図1は、本発明に係る画像処理装置を含む画像処理システム(以下、単に「システム」という。)の構成を示す図である。
【0024】
同図に示すように、このシステムは、サービスセンタ9側に配される、ファームウェアを管理するためのPC(パーソナルコンピュータ)90と、ユーザのオフィス等に配される画像処理装置1、2・・とクライアント装置31、32・・等からなる装置群10とがネットワーク、ここではインターネット50等を介して接続されて構成されている。また、インターネット50には、別のユーザが所有する装置群20も接続されており、各装置間で、インターネット50等を介して画像データ等の各種データの送受信が可能である。
【0025】
ここで、ファームウェアとは、画像処理装置の各制御モジュール(後述)で実行される起動プログラム、入出力プログラム、画像処理や駆動部材等の制御プログラム等の基本ソフトウェアおよび制御データを示すものである。このファームウェアは、PC90において電子メールに添付されてインターネット50を介して各画像処理装置1,2、・・・に配信される。
【0026】
クライアント装置31、32・・と画像処理装置1、2・・は、LAN(Local Area Network)51を介して接続されている。
クライアント装置31は、パーソナルコンピュータからなり、インストールされたアプリケーションソフトにより作成した文書や画像などを用紙にプリントする処理(以下、「プリントジョブ」という。)を画像処理装置1、2・・・に要求し、あるいは、当該画像処理装置のイメージリーダ部に載置された原稿を読み取るジョブ(以下。「スキャンジョブ」という。)を同じく画像処理装置1、2・・・要求する。なお、この構成は、他のクライアント装置32・・についても、同様である。
【0027】
画像処理装置1は、上記プリントジョブやスキャンジョブを実行する画像形成装置11と、外部の端末との通信を制御すると共に当該画像形成装置11で実行されるべきジョブを管理するプリンタコントローラ12とが接続されてなる。
プリンタコントローラ12は、LAN51を介して各クライアント装置31、32・・・からのプリントジョブの実行要求などを受け付け、それを画像形成装置11に転送して実行させる。また、所定時間間隔でメールサーバ43から電子メール(以下、単に「メール」ともいう。)をダウンロードし、サービスセンタ9から送られて来る、ファームウェアが添付されたメールから当該ファームウェアを取得しダウンロードする。なお、このような構成は、他の画像処理装置2、・・・についても同様である。
【0028】
LAN51とインターネット50との接続部には、ルータ42が配設されている。このルータ42は、LAN51とインターネット50とを相互接続すると共に経路制御を行う。また、ルータ42と各画像処理装置1、2、・・・間には、ファイアウォール41が配されている。
ファイアウォール41は、パケットフィルタリング、プロキシサーバ等としての機能を備えており、送信元IPアドレス(ホスト名)、宛先IPアドレス(ホスト名)、送信元ポート番号、宛先ポート番号およびデータ等が所定の条件を満たすパケットのみの通過を許可するものであって、ここでは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)における通信が通過可能になっている。
【0029】
また、LAN51には、メールサーバ43が接続されており、ここでメールの収集と配布のサービスが行われる。
一方、サービスセンタ9には、PC90の他に、ファイアウォール81、ルータ82、メールサーバ83が配され、それらはLAN84に接続されている。これらファイアウォール81、ルータ82、メールサーバ83は、上記ファイアウォール41、ルータ42、メールサーバ43と同じ機能を有するものである。
【0030】
なお、装置群20は、基本的に装置群10と同機能を有する装置からなるものなので、ここでは同機能を有するものについて同符号を付して、その説明を省略するものとする。
以下、それぞれの装置について詳しく説明するが、画像処理装置1、2、・・・はそれぞれが同じものなので、ここでは画像処理装置1の構成を、同様にクライアント装置については、クライアント装置31の構成を説明し、他のものについては、その説明を省略する。
【0031】
(1−2.クライアント装置31の構成)
図2は、クライアント装置31の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、クライアント装置31は、PC本体310、ディスプレイ320、キーボード330およびマウス340を備えている。
PC本体310は、CPU301、ROM302、ワークエリアを提供するRAM303および固定記憶装置304を備えると共に、ディスプレイ320の表示制御を行う表示制御部305、キーボード330とマウス340からの信号の入力を受け付ける入力制御部306およびLAN51を介して画像処理装置1等と各種のデータを送受信するためのNIC(Network Interface Card)307を備えている。
【0032】
ROM302には、文書編集や画像編集のアプリケーションプログラムやプリンタドライバなどが格納されており、CPU301はそのプログラム等を実行する。
プリンタドライバは、印刷のために必要な制御情報としてのジョブ制御情報とページ制御情報とを、印刷すべき文書や画像のデータ(プリントデータ)にヘッダとして付加したデータ(プリントジョブのデータ)を作成する。
【0033】
ここで、ジョブ制御情報には、ジョブ送信者名、自身の識別(ユーザ)ID、印刷部数等の情報が含まれる。ページ制御情報には、印刷時の用紙サイズ、カラーもしくはモノクロのいずれで印刷するか示す印刷色情報、どの給紙口から用紙を給紙するかを示す給紙口情報等が含まれる。
プリントデータは、各種アプリケーションプログラムで作成されたデータを、プリンタコントローラ12、22、・・・が理解可能なデータ(ページ記述言語)に変換したものである。
【0034】
CPU301は、ユーザによりキーボード330等から印刷の指示入力を受付けると、宛先として指定された画像処理装置にプリントジョブを実行させるべくそのプリントジョブのデータを送信する。以下、この処理を「プリントジョブの送信」処理といい、送信されて来るプリントジョブのデータを受信する処理を「プリントジョブの受信」処理という。
【0035】
固定記憶装置304は、ハードディスク等の不揮発性のメモリであり、作成された文書データや、画像処理装置1、2、・・・のメールアドレスを含む各種情報などが記憶される。
(1−3.画像処理装置1の構成)
画像処理装置1は、通常のコピー機能のほか、クライアント装置31、32、・・・から要求されたプリントジョブを実行するプリント機能や、同じくクライアント装置31、32、・・・から要求されたスキャンジョブを実行するリモートスキャン機能などの複数の機能を有しており、一般にMFP(Multiple Function Peripheral)と呼ばれている。
【0036】
以下、当該画像処理装置1に含まれる画像形成装置11とプリンタコントローラ12の構成について説明する。
(1−3−1.画像形成装置11の構成)
図3は、画像形成装置11の構成を示す概略図である。
同図に示すように画像形成装置11は、公知の電子写真方式により画像形成を行う装置であり、大きく分けて、原稿画像を読み取るイメージリーダ(IR)部160と、このIR部160で読み取った画像を用紙に印刷するプリンタ部180とからなる。
【0037】
IR部160は、プラテンガラス161にセットされた原稿を照射してスキャンするスキャナ162と、当該原稿からの反射光を受光して、それを光電変換するCCDセンサ163等を備える。CCDセンサ163により光電変換された信号は画像データとして制御部100に送られる。
プリンタ部180は、プリントヘッド181、感光体ドラム182、現像部183、転写ドラム184、定着部185および給紙部186等を備える。
【0038】
プリントヘッド181は、制御部100からの駆動信号に基づいてレーザ光を発し、感光体ドラム182上を露光する。この露光により、感光体ドラム182上には、静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像部183に配された、シアン(C),マゼンダ(M),イエロー(Y),ブラック(K)色の現像ユニットにより各色ごとに順次現像され、トナー像が形成される。一方、給紙部186からは、転写ドラム184に向けて用紙が給送され、その用紙は、転写ドラム184に巻き付けられる。感光体ドラム182上に形成された各色のトナー像は、順次、転写ドラム184に巻き付けられた用紙上に重ねられるように転写されていき、転写が終了すると、その用紙は転写ドラム184から剥がされて、定着部185に送られる。用紙上のトナー像は、定着部185のヒータ(不図示)により用紙に定着され、定着部185を通過した用紙は、装置外の排紙トレイ187に排出される。このIR部160とプリンタ部180の動作制御は、制御部100により行われる。
【0039】
(1−3−2.制御部100の構成)
図4は、上記画像形成装置11内の制御部100の構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部100は、マルチCPUで制御される装置であり、個々のCPUに対応した4つの制御モジュール110〜140を備える。ここで、モジュールとはCPUもしくはCPUを含む制御回路を含めた、その制御機能を実行する機能ブロックを示すものである。
【0040】
制御モジュール110は、CPU111、フラッシュROM112、ワークエリアを構成するS−RAM113、NV−RAM114、シリアルI/F115116、117、ビデオI/F118および操作パネル119を備える。
CPU111は、制御モジュール120〜140との間で制御コマンド等を送受信し、画像形成装置11の全体制御を行う。
【0041】
フラッシュROM112は、電気的に内容を書き換え可能な不揮発性メモリであり、CPU111の動作のためのファームウェアを記憶している。
NV−RAM114は、各種設定値等を保存するため、バッテリーバックアップされた不揮発性メモリである。
シリアルI/F115は、制御モジュール120と、シリアルI/F116は、制御モジュール130と、制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
【0042】
シリアルI/F117は、プリンタコントローラ12と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
操作パネル119は、コピーモードなどの入力を受付けるためのキーや、テンキー、プリントキーおよび入力された内容などを表示する表示部を備えており、ユーザが操作しやすい位置に配されている。
【0043】
ビデオI/F118は、プリンタコントローラ12からプリントジョブの実行のための画像データを受信すると、それを制御モジュール140に出力する。
なお、CPU111は、スキャンジョブの実行の際に、イメージリーダ部160で読み取られた原稿の画像データを制御モジュール130からビデオI/F118を介して受信すると、当該画像データを、依頼のあったクライアント装置に送付すべくビデオI/F118を介してプリンタコントローラ12へ送信する処理を行う。
【0044】
制御モジュール120は、CPU121、フラッシュROM122、ワークエリアを構成するS−RAM123、各種設定値を保存するNV−RAM124、シリアルI/F125、126、およびプリント駆動部127を備える。
シリアルI/F125は、制御モジュール110と、シリアルI/F126は、制御モジュール140と、制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
【0045】
プリント駆動部127は、感光体ドラム182を回転させるためのモータ、給紙部186の用紙を給送させるためのモータ、および定着部185への電力供給などを行う駆動制御回路である。
CPU121は、プリント駆動部127に感光体ドラム182などの画像形成動作に関係する部材等の動作指示を行い、印刷処理全体の制御を行う。
【0046】
フラッシュROM122は、上記フラッシュROM121と同様の不揮発性メモリであり、CPU121の動作のためのファームウェアを記憶している。
制御モジュール130は、CPU131、フラッシュROM132、ワークエリアを構成するS−RAM133、各種設定値を保存するNV−RAM134、シリアルI/F135、IR駆動部136、画像処理ASIC137および画像入力部138を備える。
【0047】
シリアルI/F135は、制御モジュール110と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
IR駆動部136は、IR部160のスキャナ162をスキャンさせるためのモータや原稿を照射するためのランプなどに電力供給などを行う駆動制御回路である。
【0048】
画像入力部138は、IR部160のCCDセンサ163を駆動して、光電変換された原稿の画像データを画像処理ASIC137に出力する。
画像処理ASIC137は、画像入力部138からの画像データに対して、公知のシェーディング補正、MTF補正、濃度補正、誤差拡散等の2値化処理などの各種画像処理を施す。そして、その画像データを、プリントジョブの場合には制御モジュール140に出力し、スキャンジョブの場合には制御モジュール110に出力する。
【0049】
CPU131は、IR駆動部136にスキャナ162のスキャン動作等を指示し、原稿画像の読み取り処理の全体制御を行う。
フラッシュROM132は、上記フラッシュROM121と同様の不揮発性メモリであり、CPU131の動作のためのファームウェアを記憶している。
制御モジュール140は、CPU141、フラッシュROM142、ワークエリアを構成するS−RAM143、各種設定値を保存するNV−RAM144、シリアルI/F145、画質補正制御部146および画像出力部147を備える。
【0050】
画質補正制御部146は、制御モジュール110、130からの画像データに対して、スムージング、中間調階調再現などの画質補正処理を施して、その画像データを画像出力部147に出力する。
画像出力部147は、画質補正制御部146からの画像データに基づいてプリントヘッド181等の部材を駆動し、感光体ドラムを露光走査する。
【0051】
CPU141は、画質補正制御部146等に画質補正処理等を指示し、画像補正と補正された画像データの出力処理の全体制御を行う。
フラッシュROM142は、上記フラッシュROM121と同様の不揮発性メモリであり、CPU141の動作のためのファームウェアを記憶している。
シリアルI/F145は、制御モジュール120と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
【0052】
(1−3−3.プリンタコントローラ12の構成)
図5は、プリンタコントローラ12の回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、プリンタコントローラ12は、CPU201、EP−ROM202、ワークエリアを提供するS−RAM203、NV−RAM204、固定記憶装置205、シリアルI/F206、ビデオI/F207、画像展開部208、操作パネル209およびNIC210を備えている。
【0053】
CPU201は、クライアント装置31等からのプリントジョブやスキャンジョブの受信および画像形成装置11におけるジョブの実行順序等の管理、電子メールの送受信制御、受信した電子メールから取り出したファームウェアの管理、画像形成装置11に対するファームウェアの書き換え指示などを行う。
EP−ROM202は、不揮発性メモリであり、CPU201の動作のための制御プログラムを格納している。
【0054】
NIC210は、クライアント装置31等からのプリントジョブの受信などをLAN51を介して行う。
固定記憶装置205は、ハードディスクなどからなる不揮発性メモリであり、NIC210で受信されたプリントジョブ、電子メールから取り出されたファームウェア、およびスキャンジョブの実行により画像形成装置11から送られて来る画像データなどを一時的に記憶する。記憶されたプリントジョブは、CPU201により、その実行タイミングになると画像展開部208に送られる。また、ファームウェアは、画像展開部208を介さず、シリアルI/F206を介して画像形成装置11へ送られる。また、スキャンジョブによる画像データは、NIC210を介して、依頼元のクライアント装置に送信される。
【0055】
画像展開部208は、受信されたプリントジョブに含まれる、ページ記述言語で記述されたプリントデータをイメージデータ(ビットマップデータ)に展開して、それをビデオI/F207を介して画像形成装置11に送信する。
シリアルI/F206は、画像形成装置11のシリアルI/F117と接続されており、制御コマンドの送受信およびファームウェアの送信を制御モジュール110と行うためのインターフェースとして用いられる。
【0056】
ビデオI/F207は、画像形成装置11のビデオI/F118と接続されており、制御モジュール110と画像データ等の送受信を行うためのインターフェースとして用いられる。
操作パネル209は、後述の通信設定を行うためのF1キーおよび設定された内容などを表示する表示部を備えている。
【0057】
NV−RAM204は、各種設定値、ジョブ管理テーブル211などを格納している。また、自装置のメールアドレスに加えて、プリンタコントローラ12が自装置宛の電子メールをメールサーバ43からダウンロードするために必要となるメールサーバ43のメールアドレス、自装置および他の画像処理装置2・・のメールアドレス等を格納する。
【0058】
このような構成において、制御モジュール110〜140は、通常は、各CPU間で各シリアルI/Fを介して制御コマンド等の送受信を行う。一方、プリンタコントローラ12からファームウェアの書き換え指示があったときには、各シリアルI/Fを介してファームウェアのデータを送信する。このように、単位時間当たりの通信可能なデータ量が少ないシリアルI/Fを用いて大容量のファームウェアを通信するようにしているのは、ファームウェアの書き換えのために専用の伝送ラインを制御基板上に新たに設けると大変なコストアップとなり、事実上そのようなラインを設けることができないからである。したがって、ファームウェアを伝送する場合、そのデータ量が多くなればそれだけ通信に要する時間が長くなることになる。
【0059】
なお、ファームウェアを格納するフラッシュROM112をCPU111と近接する位置に配置しており、これにより電源投入時におけるCPUへのプログラムロードの実行を早くすると共に、ロード中のノイズの影響が軽減されるようにしている。このことは、他の制御モジュール120〜140のCPUとフラッシュROM間についても同様である。
【0060】
一方、クライアント装置31等からのプリントジョブを画像処理装置1が実行する場合の画像データの通信ライン、すなわちNIC210〜画像展開部208〜ビデオI/F207〜制御モジュール110のビデオI/F118〜制御モジュール140の画質補正制御部146〜画像出力部147間は、画像データの転送を速やかに行うために高速のデータバスで接続されている。このことは、制御モジュール130の画像入力部138〜画像処理ASIC137〜画質補正制御部146間の通信ラインについても同様である。
【0061】
(1−4.サービスセンタ9の装置の構成)
図6は、サービスセンタ9に設置されたPC90の回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、PC90は、PC本体91、ディスプレイ92、キーボード93およびマウス94を備えている。
【0062】
PC本体91は、CPU901、ROM902、ワークエリアを提供するRAM903および固定記憶装置904を備えると共に、ディスプレイ92の表示制御を行う表示制御部905、キーボード93とマウス94からの信号の入力を受け付ける入力制御部906およびLAN84を介して画像処理装置1等にファームウェアの送信等を行うためのNIC907を備えている。
【0063】
固定記憶装置904は、ハードディスク等の不揮発性のメモリであり、画像処理装置1、2・・の機種名やメールアドレスを含む各種情報および各画像処理装置のファームウェアを記憶している。このファームウェアは、装置ごとおよび制御モジュールごとに別々のフォルダ(ディレクトリ)に記憶されている。
CPU901は、ファームウェアの管理、メールの送受信制御および各画像処理装置1、2・・にファームウェアをメールに添付して送信する処理などを実行する。
【0064】
ROM902には、CPU901がファームウェアを送信する処理などを行うための制御プログラムが格納されている。
キーボード93は、通信設定など各種設定・登録を行うためのF1〜F3キーを備えている。なお、この設定・登録の内容については後述する。
(1−5.サービスセンタ9のPC90の処理内容)
図7は、PC90のCPU901が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【0065】
同図に示すように、まずCPU901は、電源が投入されるとRAM903その他の内部メモリや各種パラメータなどの初期化処理を行う(ステップS11)。
そして、F1〜F3キーのキーの操作に応じて次に示す処理を実行する。
すなわち、F1キーが押されたことを判断すると(ステップS12で「Yes」)、通信設定を行う(ステップS13)。
【0066】
この通信設定は、メールを送信するためのパラメータの設定を行うものである。具体的には、F1キーが押下されると、通信設定のための入力画面をディスプレイ92に表示させ、自身(PC90)およびメールサーバ83のメールアドレスが管理者により入力されると、その入力された情報を固定記憶装置904に記憶させる。通信設定が終了すると、ステップS14に移る。
【0067】
CPU901は、F2キーが押下されたことを判断すると(ステップS14で「Yes」)、画像処理装置の登録処理を行う(ステップS15)。
具体的には、F2キーが押されると、その登録のための入力画面を表示させ、ファームウェアを送信すべき画像処理装置の機種名、メールアドレス、その装置を所有するユーザ名、住所、電話番号等の情報が管理者により入力されると、その入力された情報を固定記憶装置904内の登録情報テーブル96に記憶させる。
【0068】
図8は、登録情報テーブル96の内容の一例を示す図である。
同図に示すように、登録情報テーブル96には、機種名、その装置のメールアドレス等の情報欄が設けられ、入力された情報が関連付けられて記憶されており、CPU901は、ファームウェアを送信する際に、その宛先となる画像処理装置のメールアドレスをこの登録情報テーブル96を参照して取得する。図7に戻って、ステップS15の登録処理が終了すると、ステップS16に移る。
【0069】
CPU901は、F3キーが押されたことを判断すると(ステップS16で「Yes」)、ファームウェアの送信処理を行い(ステップS17)、ステップS12に戻る。
図9は、ファームウェアの送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【0070】
同図に示すように、CPU901は、ファームウェアを送信すべき機種名および書き換えすべき制御モジュール番号を入力するための入力画面をディスプレイ92に表示させ、管理者によるそれらの入力を受付ける(ステップS21)。
そして、登録情報テーブル96に登録されている画像処理装置の総登録台数nを計数し(ステップS22)、ループカウンタiに「1」を設定する(ステップS23)。
【0071】
そして、ステップS24では、「i」の値と総登録台数「n」の大きさを比較する。ここでは、i=1であるとして、i≦nと判断し(ステップS24で「Yes」)、登録情報テーブル96のi番目、ここでは1番目のレコードに登録されている機種名を読み出す(ステップS25)。読み出した機種名がステップS21で入力された機種名と同じであれば(ステップS26で「Yes」)、その画像処理装置のメールアドレスを登録情報テーブル96から読み出す(ステップS27)。そして、ステップS21で入力された機種名と制御モジュール番号から送信すべきファームウェアを特定し、そのファームウェアが格納されている固定記憶装置904内のディレクトリを指定して、そのファームウェアを読み出し、宛先が読み出したメールアドレスとなり、そのファームウェアが添付ファイルとして添付されるメールを作成する(ステップS28)。
【0072】
図10は、作成されたメールのメッセージの内容例を示す模式図である。
同図に示すように、メールのメッセージは、IETF(Internet Engineering Task Force)の電子メールのメッセージに関する標準のRFC(Request For Comments)の規定により、ヘッダ部とボディ部に分けられており、ヘッダ部には、宛先などの情報が、ボディ部にはファームウェアが書き込まれる。
【0073】
ここで、ヘッダ部の「Subject」欄には、管理者によって入力された、送信すべきファームウェアを示す機種名および制御モジュールの番号をアンダーバーで繋いだ文字列が記述される。
「Content-Description」欄には、ファームウェアが添付されていることを示すために「Firmware」が記述される。
【0074】
なお、RFCでは、メールのメッセージに直接バイナリデータを記述することを禁止しているため、CPU901は、もともとバイナリデータからなるファームウェアを、公知の「Base64」方式によりUS-ASCIIコードに変換し、変換されたファームウェアをバイナリデータの変換方式を示す「Content-Transfer-Encoding」欄の下の部分に書き込んでいくようにしている。
【0075】
図9に戻って、ステップS29では、作成したメールを送信する。CPU901は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いてメールサーバ83と接続され、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)によりそのメールをメールサーバ83に送信する。メールサーバ83に送信されたメールは、インターネット50を介して、ステップS27で読み出された宛先に配信される。
【0076】
なお、ステップS25で読み出した機種名がステップS21で入力された機種名と同じでなければ(ステップS26で「No」)、ファームウェアの送信を行う必要がないので、ステップS30に移る。
ステップS30では、現在のループカウンタの値、ここでは「i=1」に「1」をインクリメントして、ステップS24にリターンする。
【0077】
ステップS24では、i≦nであるか否かを判断し、i≦nであれば、登録情報テーブル96の2番目のレコードに登録されている装置について、ステップS25〜S30までの処理を実行する。
CPU901は、ステップS24において、i=nとなるまで、ステップS25〜S30までの処理を繰り返し行い、メールの送信を順次行っていく。そして、i=nとなったと判断すると(ステップS24で「No」)、図7のメインルーチンにリターンする。これにより、登録情報テーブル96に登録されている画像処理装置について、機種名が同一の装置全てに指定された制御モジュール番号のファームウェアが送信されることになる。
【0078】
(1−6.プリンタコントローラ12の処理の内容)
図11は、プリンタコントローラ12のCPU201が実行する基本処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まずCPU201は、電源が投入されるとS−RAM203その他の内部メモリや各種パラメータなどの初期化処理を行う(ステップS101)。
【0079】
そして、操作パネル209のF1キーが押下されたか否かを判断し、押下されたと判断された場合には(ステップS102で「Yes」)、メールを送受信するための通信設定を行う(ステップS103)。ここで、CPU201が通信設定のための入力画面を操作パネル209の表示部に表示させ、メールサーバ43と画像処理装置1のメールアドレス、および画像処理装置1宛の新しいメールが届いているか否かを定期的に確認するときの時間間隔(以下、「間隔T」という。)等がユーザにより入力されると、その入力された情報をNV−RAM204に記憶させる。この通信設定が終了すると、ステップS104に移る。
【0080】
ステップS104では、プリントジョブを受信したか否かを判断し、プリントジョブの受信を判断すると(ステップS104で「Yes」)、そのデータをスプールし、一旦固定記憶装置205に格納する(ステップS105)と共に、上記ジョブ制御情報等を参照してジョブ管理に必要な情報を、ジョブ管理テーブル211に登録する処理を行う(ステップS106)。
【0081】
また、ステップS109では、クライアント装置31,32からスキャン要求を受信したか否かを判断し、受信していれば、当該ジョブをジョブ管理テーブルの次順位に登録する(ステップS109で「Yes」、ステップS106)。
図12(a)は、ジョブ管理テーブル211の登録内容の一例を示す図である。
【0082】
同図に示すように、ジョブ管理テーブル211には、「ジョブ番号」、「ジョブの種類」、「付帯情報」、「アドレス」の各欄が設けられており、新たなジョブを受信するごとにそのジョブの内容を示すレコードが現在の最下段にあるレコードの下に順次追加されていく。したがって、「ジョブ番号」がジョブの受け付け順を示していることになる。
【0083】
「ジョブの種類」欄には、ジョブのタイプを示す番号(以下、「ジョブタイプ」という。)が書き込まれる。すなわち、クライアント装置31、32、・・・からプリントジョブやスキャンジョブを受信した場合には、それぞれ「1」、「3」が書き込まれる。また、サービスセンタ9からファームウェアを受信した場合には、後述のステップS131(図13参照)によりファームウェアの書換ジョブであることを示す番号「2」が書き込まれるようになっている。
【0084】
「付帯情報」欄には、ファームウェアの書換ジョブの場合に、その書き換えの対象となる制御モジュールの番号が書き込まれる。本実施の形態では、制御モジュール110〜140がそれぞれ番号「1」から「4」に対応するように設定されている。
「アドレス」欄には、受信したプリントジョブもしくは受信したファームウェアの固定記憶装置205上でのメモリアドレスが書き込まれる。なお、スキャンジョブの場合には、その旨の要求だけなので、「アドレス」欄はブランクとなる。
【0085】
このジョブ管理テーブル211は、ジョブの実行順序を管理するために用いられ、CPU201は、ジョブ番号の小さいものから順にそのジョブの実行を画像形成装置11に指示し、実行指示を行うごとにそのジョブを当該テーブル211から削除していく。したがって、未だ実行されていない、すなわち待機中となっている未処理のジョブだけが当該テーブル211に残ることになる。
【0086】
図11に戻って、上記ステップS106でジョブ管理テーブル211への登録処理を終えた後、ステップS107で、当該ジョブ管理テーブル211にファームウェア書換ジョブが既に登録されているか否かを判断し(ステップS107)、登録されておれば、受信したプリントジョブもしくはスキャンジョブをそのファームウェア書換ジョブの前順位になるよう順位を入れ替える(ステップS107で「Yes」、ステップS108)。
【0087】
図12(b)は、順位を入れ替えた後のジョブ管理テーブル211の登録状態を示す。図12(a)に示すように、ジョブ番号3のファームウェア書換ジョブの後にジョブ番号4のプリントジョブが受信されると、プリントジョブをファームウェア書換ジョブの前順位とすべく、図12(b)に示すように当該プリントジョブをジョブ番号3、ファームウェア書換ジョブをジョブ番号4とする処理を行う。
【0088】
これにより、ファームウェア書換ジョブは、受信したプリントジョブやスキャンジョブに対して常に実行順位が劣位することになる。既述のようにファームウェア書換ジョブの実行には、多大な時間がかかる場合があり、このように実行順位をプリントジョブやスキャンジョブより後になるようにスケジューリングすることにより、ファームウェア書き換えのため、クライアントの依頼したプリントジョブやスキャンジョブが遅れるという不都合が解消される。
【0089】
図11に戻り、ステップS110では、自身宛のメールの着信をチェックする時刻に達したか否かを判断する。ここでは、上記ステップS103の通信設定で設定された間隔Tでメールサーバ43と通信することによりメールの着信のチェックを行うようにしており、具体的には、メールチェック終了ごとに内部タイマを起動させ、そのカウント値が当該時間Tに達したか否かを判断するものである。
【0090】
ステップS110において、メールチェックの時刻に達したと判断されると(ステップS110で「Yes」)、当該タイマをリセットすると共に、電子メールのダウンロード処理を実行する(ステップS111)。この処理は、ダウンロードしたメールにファームウェアが添付されていると、ファームウェア書換ジョブとしてジョブ管理テーブル211に登録する処理を行うものである。詳しくは後述する。
【0091】
ステップS112では、ジョブ管理テーブル211にジョブが登録されているか否か、すなわち未処理のジョブがあるか否かを判断する。未処理のジョブがあると判断すると(ステップS112で「Yes」)、画像形成装置11に対して、レディー状態(次のジョブの実行が可能な状態)であるか否かを問い合わせ、レディー状態であると判断すると(ステップS113で「Yes」)、ジョブ送信処理を実行する(ステップS114)。このジョブ送信処理は、後述するように、ジョブ管理テーブル211の先頭に登録されているジョブ、例えばプリントジョブであれば、プリント処理の実行を、ファームウェア書換ジョブであれば、その書き換え処理の実行を画像形成装置11に指示する処理である。
【0092】
一方、未処理のジョブがない場合、すなわちジョブ管理テーブル211に登録されているジョブがない場合(ステップS112で「No」)には、ステップS102に戻る。また、ステップS112において、画像形成装置11がレディー状態でない場合にもステップS102に戻り、ルーチンが循環して、ステップS113において画像形成装置11がレディー状態になったと判断されると、S114のジョブ送信処理が実行されることになる。
【0093】
以下、ステップS111の電子メールのダウンロード処理およびS114のジョブ送信処理のサブルーチンの内容を説明する。
図13は、図11のステップS111の電子メールのダウンロードの処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、まずTCP/IPを用いてメールサーバ43と接続し(TCPコネクションの確立)(ステップS121)、新しいメールが届いていることを確認すると(ステップS122で「Yes」)、そのメールをダウンロードする(ステップS123)。このダウンロードの処理には、POP3(Post Office Protocol 3)を用いる。なお、複数のメールが届いていた場合には、その内の一のメールだけをダウンロードする。
【0094】
ダウンロードしたメールがメールサーバ43内でダウンロード済み(すなわち、新着でない)ものとして扱われるように、メールサーバ43内にあるそのメールを削除する処理を行い(ステップS124)、メールサーバ43とのTCPコネクションを切断する(ステップS125)。
そして、ダウンロードしたメールにファームウェアが添付されているか否かを判断する(ステップS126)。この判断は、メールのメッセージのヘッダ部に「Content-Description」フィールドが記述されており、かつそのボディに「Firmware」が記述されているか否かを判断することにより行われる。
【0095】
ファームウェアが添付されていると判断した場合には(ステップS126で「Yes」)、そのボディ部の中からファームウェアの部分に相当する部分を取り出す(ステップS127)。既述のようにファームウェアのデータは、メールに添付するため「Base64」によりUS-ASCIIコードに変換されているので、これを「逆Base64」変換してバイナリデータに戻し(ステップS128)、固定記憶装置205に格納する(ステップS129)。
【0096】
そして、メッセージのヘッダ部の「Subject」フィールドの値から、そのファームウェアの書き換えの対象制御モジュールの番号を読み出し(ステップS130)、そのファームウェアを書き換える処理を「ファームウェア書換ジョブ」として、その内容を示す情報をジョブ管理テーブル211に登録する(ステップS131)。すなわち、図12(a)に示すように、「ジョブの種類」欄には、ファームウェアの書換ジョブを示す番号「2」を、「付帯情報」欄には、ファームウェア書き換えの対象制御モジュール番号を、「アドレス」欄には、ファームウェアの固定記憶装置205上でのメモリアドレスをそれぞれ書き込むものである。
【0097】
ステップS131のジョブ管理テーブル登録の処理が終了すると、ステップS121に戻る。一方、ステップS126において、ダウンロードしたメールにファームウェアが添付されていないことを判断された場合には、ステップS132に移り、ファームウェアの書き換え以外の用途のメッセージを受信したときの処理、例えば節電モードへの移行を指示する旨のメッセージの場合には、そのモードへの移行処理を実行し、ステップS121に戻る。
【0098】
そして、ステップS121、S122において、再度メールが届いているか否かの確認処理を行い、新着のメールがない状態となるまで、ステップS123〜S132の処理を繰り返し行い、新着のメールがないと判断すると(ステップS122で「No」)、メールサーバ43とのTCPコネクションを切断して(ステップS134)、図11のメインルーチンにリターンする。
【0099】
図14は、図11のステップS114におけるジョブ送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、まずジョブ管理テーブル211の先頭(ジョブ番号1)のジョブの種類を読み出し(ステップS141)、そのジョブタイプを判定する(ステップS142)。
【0100】
それが「3」であれば、スキャン要求なので、これを画像形成装置11に送信する(ステップS143)、ジョブタイプが「1」であれば、プリントジョブなので、そのメモリアドレスに基づいて該当するプリントデータを固定記憶装置205から読み出し、画像展開部208でイメージデータに展開した後、これを画像形成装置に送信する(ステップS145.146)。また、ジョブタイプが「2」のときは、ファームウェア書換ジョブであるので、そのメモリアドレスに基づき該当するファームウェアのデータを固定記憶装置205から読み出すと共に、ジョブ管理テーブル211の付帯情報欄からその対象制御モジュールの情報(「1」〜「4」のいずれかの番号)を読み出し(ステップS147,148)、当該ファームウェアと対象制御モジュール情報を画像形成装置11に送信する(ステップS149)。
【0101】
その後、ステップS143、S146、S149のいずれかのステップで送信されたジョブをジョブ管理テーブル211から削除し(ステップS150)、図11のメインルーチンにリターンする。
(1−7.画像形成装置11の処理の内容)
図15は、画像形成装置11の制御部100におけるCPU111等が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【0102】
同図に示すように、CPU111は、電源が投入されると自身の制御モジュール110内のS−RAM113その他の内部メモリや各種パラメータなどを初期化すると共に、各制御モジュール120〜140のCPU121〜141に同様の初期化処理を実行させる(ステップS201)。
続いて、各種の入力受け付けを行い(ステップS202)、プリンタコントローラ12からプリントジョブを受け付けた場合には(ステップS203で「Yes」)、その送信されてきたイメージデータに基づき画像を形成するプリント制御を実行してステップS202に戻る。また、受け付けたジョブがスキャンジョブの場合には(ステップS203で「No」、ステップS205で「Yes」)、イメージリーダ部160により、その原稿台に載置された原稿画像を読み込みスキャン制御を実行し(S206)、ステップS202に戻る。なお、イメージリーダ部160で読み取られたが画像データは、プリンタコントローラ12を介して、スキャンジョブを要求したクライアント装置に送信される。
【0103】
さらに、ファームウェア書換ジョブを受信した場合には(S205で「No」、ステップS207で「Yes」)、当該受信したファームウェアデータに基づき、該当する制御モジュールのファームウェアを書き換えるファームウェア書き換え処理を実行する(ステップS208)。その後、再起動の必要性を判断し(ステップS211)、必要ならば再起動して(ステップS212)、ステップS201に戻り初期設定から始める。ステップS211で再起動の必要性がないと判断された場合には、初期設定する必要もないのでステップS202に戻る。
【0104】
なお、ステップS211で、わざわざ再起動の必要性を判断しているのは、ファームウェア書き換え処理において書き換えを実行しない場合や、あるいは書き換えに失敗する場合があり得るからである。このような場合には、再起動の必要なしと判断される。
また、ステップS207において、ファームウェア書換ジョブを受信していないと判断されると、ステップS210において、その他の処理、例えば操作パネル119の表示部における表示制御などを行って、ステップS202に戻る。
【0105】
図16は、上記ステップS208におけるファームウェア書き換え処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU111等は、受信したファームウェアがどの制御モジュールに対応するものかを、対象制御モジュールを示す番号(「1」〜「4」)で確認し、対応する制御モジュール内のフラッシュROMにそのファームウェアを書き込む処理を実行する。
【0106】
すなわち、受信したファームウェアが制御モジュール110に対応するものであると判断すると(ステップS221で「Yes」)、現在、フラッシュROM112に格納されている、ファームウェアの書き換えプログラムを含む入出力プログラム(以下、単に「入出力プログラム」という。)をS−RAM113に退避させ(ステップS222)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM112に受信したファームウェアを上書きして書き換える(ステップS223)。 また、受信したファームウェアが制御モジュール120に対応するものであると判断すると(ステップS221で「No」、S224で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール120へ転送する(ステップS225)。CPU121は、フラッシュROM122内の入出力プログラムをS−RAM123に退避させ(ステップS226)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM122にそのファームウェアを上書きする(ステップS227)。
【0107】
さらに、受信したファームウェアが制御モジュール130に対応するものであると判断すると(ステップS224で「No」、S228で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール130へ転送する(ステップS229)。CPU131は、フラッシュROM132内の入出力プログラムをS−RAM133に退避させ(ステップS230)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM132にそのファームウェアを上書きする(ステップS231)。
【0108】
また、受信したファームウェアが制御モジュール140に対応するものであると判断すると(ステップS228で「No」、S232で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール130を介して制御モジュール140へ転送する(ステップS233)。CPU141は、フラッシュROM142内の入出力プログラムをS−RAM143に退避させ(ステップS234)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM142にそのファームウェアを上書きする(ステップS235)。
【0109】
これらのいずれかのファームウェアの書き換え処理後、図15のメインルーチンにリターンし、ステップS211で再起動必要と判断され、装置の電源を一旦オフし、再度電源を投入する再起動を実行し(ステップS212)、初期設定(ステップS201)が実行され、以後書き換えたファームウェアによる制御が行われる。
【0110】
なお、CPU111は、受信したファームウェアが制御モジュール110〜140のいずれのものでもないと判断した場合(ステップS232で「No」)も、図15のフローチャートにリターンするが、この場合にはステップS211で再起動の必要性なしと判断され、再起動は実行されない。
以上、説明したように、本第1の実施の形態に係る画像処理装置によれば、画像処理ジョブを受け付けたときに未実行のファームウェア書換ジョブが存在している場合には、常に画像処理ジョブを優先的に実行するようになっているため、画像処理ジョブの送信元のユーザがファームウェア書き換え処理によって徒に長く待たされることがなくなる。
【0111】
特に、本実施の形態のようにファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっている場合において、従来は、画像処理ジョブの送信元のユーザが自己の画像処理ジョブをファームウェア書換ジョブより優先して実行させるために、ファームウェア書換ジョブの受信の有無の確認やジョブの順序変更操作をするなどの手間が必要であったが、本実施の形態では自動的に画像処理ジョブが優先して処理されるので、ユーザに負担をかけることなしに、ファームウェア書き換えによる画像処理ジョブ実行の遅延を防ぐことができる。
【0112】
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、プリントジョブの実行をファームウェアの書換ジョブの実行より常に優先させるようにしたが、ファームウェアの書き換え処理に要する時間が短い場合には、プリントジョブの処理をさほど遅延させることもないので、当該書き換え処理を先に実行させてもよい場合がある。そこで、本実施の形態においては、ファームウェア書換ジョブの実行に必要な時間を予め求め、その長さに応じてジョブの実行順序を変更するようにしている点に特徴がある。
【0113】
したがって、装置構成などは、第1の実施の形態と全く同じであり、ジョブ管理の制御内容が異なるだけなので、以下では本実施の形態特有の処理内容についてのみ説明する。
図17は、本実施の形態における電子メールのダウンロード処理(図11のステップS111参照)のサブルーチンを示すフローチャートである。第1の実施の形態における図13と同じステップ番号(ステップS121〜S130、S132)を付したものは、同じ処理内容であることを示すので、無駄な繰り返しを避けるため、これらについての説明は簡略もしくは省略する(以下、他のフローチャートにおいても同様)。
【0114】
第1の実施の形態においては、電子メールに添付されていたファームウェアを固定記憶装置205(図5)に格納すると共に、メッセージのヘッダ部の「Subject」フィールドの値から、そのファームウェアの書き換えの対象制御モジュールの番号を読み出し、その後、機械的に当該ファームウェア書換ジョブをジョブ管理テーブル211の末尾に登録していたが(図13、ステップS129、S130、S131参照)、本実施の形態においては、ステップS130の後に、まず当該ファームウェアの書き換え実行に必要な予想時間(書換予想時間)を算出するようにしている(図17、ステップS151)。
【0115】
ここで「書換予想時間」は、単位サイズ当りの書換時間(以下、「書換単位時間」という。)にファームウェアのデータサイズを乗ずることにより容易に求めることができる。なお、この書換単位時間は、初期値として適当な値が予めNV−RAM204に設定されており、後述するように必要に応じて更新される。
また、ファームウェアのデータサイズは、公知の方法、例えば、固定記憶装置205におけるファームウェアの書き込み開始位置と書き込み終了位置のそれぞれのメモリアドレスを参照することにより容易に求めることができる。
【0116】
そして、ステップS152において、この書換予想時間が所定時間以上となるか否かを判断する。当該所定時間として、プリントジョブなどの実行を要求したユーザが、自己のジョブの遅延が許容できる適当な時間、例えば10分程度が設定される。この所定時間は、プリンタコントローラ12の操作パネル209からユーザが自己の職場環境に応じて自由に変更できるようにしてもよい。
【0117】
ステップS152でファームウェア書換予想時間が所定時間以上となる場合には、既にプリントジョブを要求しているユーザを重視するため、当該ファームウェア書換ジョブをジョブ管理テーブル211の末尾に登録し(ステップS153)、所定時間未満となる場合には、当該ファームウェア書換ジョブの実行を最優先すべくジョブ管理テーブル211の先頭に登録し(ステップS154)、ステップS121に戻る。
【0118】
このようにファームウェアの書換時間を考慮し、これを所定時間と比較することにより、ファームウェア書き換えの要請とユーザのプリントジョブ実行の要請とを合理的に調整でき、ファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを的確に変更することができる。
図18は、本実施の形態におけるジョブ送信処理(図11のステップS114参照)のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。第1の実施の形態の場合(図14)と異なり、上記ファームウェアの書換予想時間を算出するための書換単位時間の更新処理(ステップS161、S163〜S167)が新たに追加されている。
【0119】
同図に示すように、このジョブ送信処理では、CPU201は、まずジョブ管理テーブル211の先頭(ジョブ番号1)のジョブの種類を読み出し(ステップS141)、そのジョブタイプを判定する(ステップS142)。
それが「3」であれば、スキャン要求なので、これを画像形成装置11に送信する(ステップS143)、ジョブタイプが「1」であれば、プリントジョブなので、そのメモリアドレスに基づいて該当するプリントデータを固定記憶装置205から読み出し、画像展開部208でイメージデータに展開した後、これを画像形成装置に送信する(ステップS145.146)。また、ジョブタイプが「2」のときは、ファームウェア書換ジョブであるので、そのメモリアドレスに基づき該当するファームウェアを固定記憶装置205から読み出すと共に、ジョブ管理テーブル211の付帯情報欄から書き換え対象となる制御モジュールの番号(「1」〜「4」のいずれかの番号)を読み出す(ステップS147,148)。
【0120】
そして、CPU201内部のタイマーを書換時間計測タイマーとしてスタートさせ(ステップS161)、当該ファームウェアと対象制御モジュール情報を画像形成装置に送信する(ステップS162)。
後述するように画像形成装置11では、各制御モジュールにおけるファームウェアの書き換え終了後に、その書換結果(具体的にはチェックサム1と2の値:詳しくは後述)をプリンタコントローラ12に通知するように構成されており、ステップS163において、CPU201は当該画像形成装置からの書換結果の通知を待ち(ステップS163)、これを受信すると上記タイマーをストップさせる(ステップS164)。そして、その書換結果からファームウェアの書き換えが成功したか否かを判断する(ステップS165)。具体的にはチェックサム1と2が等しい場合に書き換えが成功したと判断し、両者が異なる場合に失敗した判断する。書き換えが成功していた場合には、上記タイマーでの計測時間をファームウェアのデータサイズで除して、単位サイズ当たりのデータについて書き換えに必要な実際の時間を算出し(ステップS166)、この値をNV−RAM204に格納されている書換単位時間に上書きして更新する(ステップS167)。これにより上記送信したファームウェアの書き換えに実際に必要であった時間を知ることができ、図17のステップS151での書換予想時間の算出をより正確にすることができる。
【0121】
なお、ステップS165において書き換えが失敗に終わったと判断された場合には、ステップS168に移って、エラー処理をした後、図11のメインルーチンにリターンする。ここで、エラー処理とは、例えば、画像形成装置11における以後のジョブの実行を禁止すると共に、当該画像形成装置11の操作パネル209の表示部に、例えば「ファームウェアの書き換え処理に失敗しました。サービスセンターにご連絡下さい。」というメッセージを表示させる処理をいう。
【0122】
ステップS143でスキャン要求、ステップS146でイメージデータをそれぞれ画像形成装置11に送信した後、もしくはステップS167でファームウェアの書換単位時間の更新が終了した後に、ステップS150に移り、ジョブ管理テーブル211から処理の終わったジョブを削除し、メインルーチンにリターンする。
【0123】
図19及び図20は、本実施の形態におけるファームウェア書き換え処理(図15のステップS208参照)のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、CPU111は、受信したファームウェアのデータが制御モジュール110用であるか否かを判定する(ステップS241)。
制御モジュール110用のファームウェアである場合、受信したファームウェアのデータのチェックサムを実施し、その結果(以下、メモリに格納する際のチェックサムを「チェックサム1」という。)をS−RAM113に記憶する(ステップS241で「YES」、ステップS242)。
【0124】
次にフラッシュROM112内の入出力プログラムをS−RAM113に退避させた後、フラッシュROM112に受信したファームウェアのデータを書き込む(ステップS243、S244)。書き込みが終了すると、フラッシュROM112に新たに書き込まれたファームウェアのデータを読み出してチェックサム(以下、メモリからの読み出す際のチェックサムを「チェックサム2」という。)を実施する(ステップS245)。
【0125】
また、CPU111は、ステップS241で受信したファームウェアのデータが制御モジュール110用のファームウェアでない場合は、次に制御モジュール120用であるか否かを判定し(ステップS241で「NO」、ステップS247)、制御モジュール120用である場合は、当該ファームウェアのデータを制御モジュール120に転送し、CPU121によりファームウェアのデータのチェックサム1を算出し、その結果をS−RAM123に記憶する(ステップS247で「YES」、ステップS248、S249)。
【0126】
そしてフラッシュROM122内の入出力プログラムをS−RAM123に退避させた後、フラッシュROM122に受信したファームウェアのデータを書き込む(ステップS250、S251)。
書き込みが終了すると、フラッシュROM122に新たに書き込まれたファームウェアのデータを読み出してチェックサム2を算出し(ステップS252)、チェックサム1とチェックサム2とを書換結果としてCPU111に通知する(ステップS253)。
【0127】
また、ステップS247で、受信したファームウェアのデータが制御モジュール120用のファームウェアでない場合は、図20のステップS254に移って、受信したファームウェアのデータが制御モジュール130用であるか否かを判定する。
当該ファームウェアが制御モジュール130用である場合は、CPU111は、当該ファームウェアのデータを制御モジュール130に転送し(ステップS255)、CPU131でファームウェアのデータのチェックサム1を算出して、その結果をS−RAM133に記憶する(ステップS256)。
【0128】
次にフラッシュROM132内の入出力プログラムをS−RAM133に退避させ、フラッシュROM132に受信したファームウェアのデータを書き込む(ステップS257、S258)。
書き込みが終了すると、フラッシュROM132に新たに書き込まれたファームウェアのデータを読み出してチェックサム2を算出する(ステップS259)。そして、チェックサム1とチェックサム2とを書換結果としてCPU111に通知する(ステップS260)。
【0129】
また、CPU111は、ステップS254で、受信したファームウェアのデータが制御モジュール130用のファームウェアでない場合は、ステップS261に移り、そのファームウェアが制御モジュール140用であるか否かを判断し、そうであれば、当該ファームウェアのデータを制御モジュール140に転送し(ステップS262)、CPU141によりファームウェアのデータのチェックサム1を算出し、その結果をS−RAM143に記憶する(ステップS263)。次にフラッシュROM142内の入出力プログラムをS−RAM143に退避させた後、フラッシュROM142に受信したファームウェアのデータを書き込む(ステップS264、S265)。
【0130】
フラッシュROM142への書き込みが終了すると、フラッシュROM142に新たに書き込まれたファームウェアのデータを読み出してチェックサム2を算出し(ステップS266)、チェックサム1とチェックサム2とを書換結果としてCPU111に通知する(ステップS267)。
図19に戻り、ステップS246において、CPU111は、各制御モジュール110〜140で実行されたファームウェアの書換結果(書き換えが実行された制御モジュールにおけるチェックサム1とチェックサム2の各値)をプリンタコントローラ21に通知し、図15のメインルーチンにリターンする。
【0131】
上述の通り、この画像形成装置11からの書換結果の報告に基づき、プリンタコントローラ12は、ファームウェアの書き換えの成功・失敗を判断し、成功の場合には書換単位時間が更新される(図18、ステップS165〜S167)。以上説明したように、本実施の形態によれば、特にファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっているような場合であっても、画像処理ジョブの送信元のユーザが、画像処理装置におけるファームウェア書換ジョブの受信の有無の確認やジョブの順序変更操作をするなどの手間を要せず、ファームウェア書換予想時間が所定時間以上となるか否かを判定して画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行順序を自動的に変更するため、ユーザに負担をかけることなしに、画像処理ジョブの実行の要請とファームウェア書換ジョブの実行の要請とを合理的に調整し、画像処理ジョブの実行を必要以上に遅延させることがなくなる。
【0132】
<第3の実施の形態>
次に図21〜図23に基づき、第3の実施の形態について説明する。
この第3の実施の形態においては、図11におけるフローチャートのステップS111の電子メールのダウンロードの処理およびステップS114のジョブ送信処理の内容が、第2の実施の形態と若干異なっている。
【0133】
すなわち、第2の実施の形態においては、電子メールのダウンロード処理におけるファームウェアのジョブ管理テーブル211への登録位置を決定する際に、ファームウェアの書換予想時間と所定時間を比較するようにしたが(図17、ステップS152)、本実施の形態においては、ファームウェアの書換予想時間と未処理分のプリントジョブに係る総プリントデータの処理時間と比較して、その実行順位を決定するようにしている。
【0134】
図21において、まず、新着メール受信後にファームウェアをダウンロードするなどの処理を実行し(ステップS121〜S130)、その後、プリントデータ処理予想時間とファームウェア(FW)書換予想時間をそれぞれ算出する(ステップS171)。ここで、ファームウェア書換予想時間は上述した通り、書換単位時間にファームウェアのデータサイズを乗じて容易に求めることができ、プリントデータの処理時間も単位処理時間に未処理の全プリントデータのサイズを乗じて求めることができる。これらのファームウェアの書換単位時間とプリントデータの単位処理時間は、予め求められてNV−RAM204内に格納されている。
【0135】
なお、未処理プリントジョブの総データサイズは、ジョブ管理テーブル211に残っているプリントジョブのデータが格納されている各メモリアドレスを参照し、各プリントジョブのデータサイズを加算して容易に得られる。
そして、ステップS172において、プリントデータ処理予想時間とファームウェア書換予想時間とを比較し、ファームウェア書換予想時間がプリントデータ処理予想時間以下の場合には、ファームウェアの書き換えを優先するべく、当該書換ジョブをジョブ管理テーブル211の先頭に登録する(ステップS172で「No」、ステップS174)。反対にファームウェア書換予想時間がプリントデータ処理予想時間を超える場合には、プリントジョブの方を優先すべく、ファームウェア書換ジョブをジョブ管理テーブル211の末尾に登録する(ステップS172で「Yes」、ステップS173)。
【0136】
この第3の実施の形態によれば、より合理的にファームウェア書き換えの要請とプリントジョブ処理の要請との調整を行うことができる。すなわち、上述の第2の実施の形態によれば、ファームウェア書換予想時間が所定時間より短い場合には、必ず、ジョブ管理テーブル211の先頭に登録して先に書換ジョブを実行するように形成していたので、たとえプリントジョブ処理予想時間が5分程度の短いものであっても、ファームウェア書換予想時間が所定時間(上述においては、10分)であれば、ファームウェアの書き換えを先に実行することになるが、本実施の形態においては処理時間の短いプリントジョブを先に実行させることができる。
【0137】
図22,図23は、本実施の形態において実行されるプリンタコントローラ12におけるジョブ送信処理(図11、ステップS114参照)のサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、図22に示すように、CPU201は、ジョブ管理テーブル211の先頭(ジョブ番号1)のジョブタイプの番号を読み出し(ステップS301)、そのジョブタイプを判定する(ステップS302)。もし、ジョブタイプが「3」であれば、それは、スキャンジョブなのでスキャン要求を画像形成装置11に送信する(ステップS327)が、「1」であれば、プリントジョブなので、固定記憶装置205の該当するメモリアドレスを参照して、当該プリントジョブのプリントデータを読み出すとと共に、CPU201内部のタイマーをプリントデータ処理時間計測タイマーとしてスタートさせ(ステップS303、S304)、画像展開部208でイメージデータへ展開させる。当該展開が終了するとこれを画像形成装置11に転送し(ステップS306で「Yes」、ステップS307)、画像形成装置11からのプリントジョブ終了通知が送られてくるのを待ち(ステップS308)、当該終了通知を受信すると上記タイマーをストップさせる(ステップS308で「Yes」、ステップS309)。これにより当該プリントデータについて、展開から画像形成装置11への転送を経てプリントアウトするまでのトータルの時間がプリントデータ処理時間として得られるので、これをそのデータサイズで除することにより、プリントデータ処理単位時間を得ることができ、この値によりNV−RAM204に格納されている処理単位時間の値を更新する。この更新された処理単位時間に基づき、図21のステップS171においてより正確なプリントデータ処理予想時間を得ることができる。
【0138】
また、ステップS302においてジョブ管理テーブル211の先頭のジョブがのタイプが「2」、すなわちファームウェア書換ジョブであると判定された場合には、図23のステップS313に移り、ジョブ管理テーブル211にプリントジョブが存在するか否かを判断する。ここで、もし、プリントジョブが残っていれば、次順位(ファームウェア書換ジョブの次)のプリントジョブについてプリントデータ処理予想時間を算出し(ステップS314)、この処理予想時間とファームウェアの書換予想時間を比較する(ステップS315)。なお、ファームウェアの書換予想時間は、改めて算出する必要はなく、図21のステップS171で算出済みの値を用いてよい。
【0139】
ここで求めるプリントデータ処理予想時間は、次順位のプリントジョブについてのみだけであり、また、ファームウェア書換ジョブ受信後に新たなプリントジョブを受信している場合もあるのでステップS314で改めて計算している。
さて、ステップS315において、ファームウェア書換予想時間がプリントデータ処理予想時間より小さい場合には、ファームウェアの書き換えを実行すべく、ジョブ管理テーブル211に記載のメモリアドレスに基づき該当するファームウェアを固定記憶装置205から読み出すと共に、ジョブ管理テーブル211の付帯情報欄からその対象制御モジュールの情報(「1」〜「4」のいずれかの番号)を読み出す(ステップS316、S317)。
【0140】
そして、CPU内部のタイマーを書換時間計測タイマーとしてスタートさせ(ステップS318)、当該ファームウェアと対象制御モジュール情報を画像形成装置に送信する(ステップS319)。
第2の実施の形態における図18、図19で説明したように画像形成装置11では、各制御モジュールにおけるファームウェアの書換完了後に、その書換結果をプリンタコントローラ12に通知するように構成されており(図18、ステップS150参照)、ステップS320において、CPU201は当該画像形成装置11からの書換結果の通知を待ち(ステップS320)、これを受信すると上記タイマーをストップさせる(ステップS321)。そして、その書換結果から既述のようにファームウェアの書き換えが成功したか否かを判断し、成功していた場合には、上記タイマーでの計測時間をファームウェアのデータサイズで除して、単位サイズ当たりの書き換えに実際必要な時間を算出し、これによりNV−RAM204に格納されている書換単位時間のデータに上書きして更新する(ステップS322,S323、S324)。これにより上記送信したファームウェアの書き換えに実際に必要であった時間を知ることができ、図21のステップS171での書換予想時間の算出をより正確にすることができる。
【0141】
ステップS322において書き換えが失敗に終わったと判断された場合には、もはや当該ファームウェアによる制御は不可能なので、ステップS325に移って、ジョブ処理の禁止やエラーメッセージの表示などのエラー処理をした後、図11のメインルーチンにリターンする。
また、ステップS315において、プリントデータ処理予想時間がファームウェア書換予想時間以下である場合には、当該プリントジョブの実行をファームウェアの書き換え処理に先行させるべく当該プリントジョブをジョブ管理テーブル211の先頭に登録すると共に、ファームウェア書換ジョブをその次に登録し(ステップS326.327)、図11のメインルーチンにリターンする。
【0142】
なお、ステップS327でスキャン要求した後、もしくは、ステップS311でイメージデータをそれぞれ画像形成装置11に送信した後、並びにファームウェア書き換え後にステップS324でファームウェアの書換単位時間の更新が終了した後は、ステップS312に移り、ジョブ管理テーブル211から該当するジョブを削除して図11のメインルーチンにリターンする。
【0143】
以上説明したように本実施の形態によれば、ファームウェアを受信してジョブ管理テーブル211に登録する際に、未処理のプリントジョブの処理予想時間とファームウェア書換予想時間とを比較して、後者が前者より小さい場合のみ、これをジョブ管理テーブル211の先頭に登録しており、さらに画像形成装置11への送信処理時において、ファームウェア書換ジョブがジョブ管理テーブル211の先頭にあっても、他にプリントジョブの有無を確認し、あればファームウェア書換ジョブの次順位にあるプリントジョブの処理予想時間とファームウェアの書換予想時間とを比較し、ファームウェア書換予想時間がプリントデータ処理予想時間より短い場合のみファームウェア書換ジョブを実行するようにしているので、プリントジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールの決定においてきめ細かい調整が行える。
【0144】
また、本実施の形態によれば、特にファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっているような場合であっても、画像処理ジョブの送信元のユーザが、画像処理装置におけるファームウェア書換ジョブの受信の有無の確認やジョブの順序変更操作をするなどの手間を要せず、ファームウェアの書換予想時間と未処理分のプリントジョブに係る総プリントデータの処理時間と比較し、その結果に基づいて画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行順序を自動的に変更するため、ユーザに負担をかけることなしに、画像処理ジョブの実行の要請とファームウェア書換ジョブの実行の要請とを合理的に調整し、画像処理ジョブの実行を必要以上に遅延させることがなくなる。
【0145】
<第4の実施の形態>
上記第1〜第3の実施の形態においては、受信したファームウェア書換ジョブの内容などを考慮せずに実行スケジュールを変更していたが、本第4の実施の形態では、ファームウェア書き換えの緊急性を判断し、この判断結果に基づき実行スケジュールを変更するようにしている。
【0146】
図24は、本実施の形態におけるプリンタコントローラ12の電子メールのダウンロード処理(図11、ステップS111参照)の内容を示すフローチャートである。同フローチャートが、第1の実施の形態(図13)と異なっているのは、メールに添付されていたファームウェアの書換ジョブをジョブ管理テーブル211に登録するに際し、当該ファームウェアの緊急性を判断している点である(ステップS181)。
【0147】
サービスセンタ9は、既存のファームウェアに重大な瑕疵、例えば、画像形成装置の駆動系を円滑に制御できずにトラブルが発生するおそれがある場合や、画質補正制御部146における補正パラメータが適当でなく再現画像が著しく劣化しているような場合など、他のプリントジョブの実行に最優先してファームウェアの書き換え実効すべきであると判断した場合に、当該ファームウェアが添付されている電子メールのヘッダ部にその旨を示す識別子を付してプリンタコントローラ12に送信する。
【0148】
図25は、その一例を示すメールの内容を示すものであってヘッダ部のSubjectの項目の末尾に緊急性を示す識別子として「H」(Hurry)を付している。反対に特に緊急性を有しないものについては「S」(Slow)を付して送信する。
上述のステップS181において、CPU201は、受信した電子メールのヘッダ部における当該識別子が「H」か「S」であるかを検索してそのファームウェアの緊急性を判断する。
【0149】
そして、当該ファームウェアによる書き換えが緊急性を要すると判断された場合には、その書換ジョブをジョブ管理テーブル211の先頭に登録し(ステップS183)、そうでない場合にはジョブ管理テーブル211の末尾に登録して(ステップS182)、図11のメインルーチンにリターンする。
これにより緊急性を有するファームウェアの書換ジョブを優先的に実行することが可能となり、画像形成装置の制御プログラムなどに不備のあるままプリントジョブが実行されることがなくなるので、種々のトラブルが解消され、各プリントジョブを発信したユーザの意思にも合致する。
【0150】
特に、本実施の形態にようにファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっているような場合であっても、画像処理ジョブの送信元のユーザが、画像処理装置で受信したファームウェア書換ジョブの緊急性の確認やジョブの順序変更操作をするなどの手間を要せず、ファームウェア書換ジョブの緊急性を判断し、この判断結果に基づき画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行順序を自動的に変更するため、ユーザに負担をかけることなしに、画像処理ジョブの実行の要請とファームウェア書換ジョブの実行の要請とを合理的に調整したジョブ管理を実行することができる。
【0151】
<第5の実施の形態>
以上の第1〜第4の実施の形態においては、一定の基準に基づきプリンタコントローラ12側で自動的にファームウェア書換ジョブとプリントジョブの実行スケジュールを変更するようにしていたが、本第5の実施の形態では、プリンタコントローラ12がファームウェア書換ジョブを受信した場合に、その優先的処理の可否についてプリントジョブの発信人に問い合わせているようにしている点に特徴がある。
【0152】
図26は、本実施の形態においてプリンタコントローラ12で実行されるジョブ送信処理(図11のステップS114)のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、まずジョブ管理テーブル211の先頭のジョブのタイプを読み出し(ステップS401)、そのジョブタイプの番号を判定する(ステップS402)。
【0153】
それが「3」であれば、スキャン要求なので、これを画像形成装置11に送信する(ステップS411)、ジョブタイプが「1」であれば、ジョブ管理テーブル211の下位にファームウェア書換ジョブが登録されていないか判断し(ステップS403)、自己のプリントジョブとファームウェア書換ジョブのどちらを優先させるべきかについて当該ユーザに問い合わせる(ステップS404)。
【0154】
LANを介して受信したプリントジョブのデータのヘッダ部には、あて先のIPアドレスと共に発信元のIPアドレスが付されており、当該発信元のIPアドレス宛てに上記問い合わせを送信することになる。なお、特に図示しないが、この発信元のIPアドレスは、プリントジョブの受信時に読み出されて、ジョブ管理テーブル211の該当するプリントジョブの付帯情報の欄に書き込まれるようになっており、CPU201は、当該ジョブ管理テーブル211を参照して送信元のIPアドレスを取得する。
【0155】
この問い合わせに対するユーザの回答を待ち(ステップS405)、回答があって、それがファームウェア書換ジョブの優先実行を希望しない旨の回答である場合には(ステップS406で「No」)、プリントジョブを優先実行すべく、該当するプリントデータを固定記憶装置205から読み出し、画像展開部208でイメージデータに展開した後、これを画像形成装置に送信する(ステップS407、S408、S409)。
【0156】
もし、ステップS406において、ユーザからの回答がファームウェア書換ジョブを優先する旨の回答であった場合には、ステップS410に移り、ジョブ管理テーブル211における当該プリントジョブの登録をファームウェア書換ジョブの次順位に移動させ(ステップS410)、ステップS401に戻る。ここで再び、ジョブ管理テーブル211の先頭のジョブのタイプを読み出し、ステップS402でそのジョブタイプが「1」と判定されれば、それより下位にファームウェア書換ジョブが登録されていないかを判断し(ステップS403)、書換ジョブがあれば、上記プリントジョブの発信元に優先実行の可否について問い合わせ(ステップS404)、その回答結果に応じて、プリントジョブを実行し、あるいはステップS401に戻って、ステップS401からS406、S410のループ(以下、「問い合わせループ」という。)を繰り返す。
【0157】
仮に、ジョブ管理テーブル211において第1、第2順位がプリントジョブであって、第3順位にファームウェア書換ジョブが登録されており、第1、第2のプリントジョブの双方の発信者が、ファームウェア書換ジョブを優先させる旨の回答をした場合には、上記問い合わせループが2回実行され、ステップS410も2回経由することになるので、ファームウェア書換ジョブはジョブ管理テーブル211の先頭に移動する。したがって、次のステップS402では、ジョブタイプが「2」と判定され、問い合わせループから抜けてステップS412に移行し、該当するファームウェアを固定記憶装置205から読み出すと共に、ジョブ管理テーブル211の付帯情報欄からその対象制御モジュールの情報(「1」〜「4」のいずれかの番号)を読み出し(ステップS413)、当該ファームウェアと対象制御モジュール情報を画像形成装置に送信する(ステップS414)。
【0158】
画像形成装置11は、このファームウェアおよび対象制御モジュール情報を受信して、図16のファームウェア書き換え処理を実行する。
以上のように、ステップS411、ステップS409、ステップS414終了後、画像形成装置11に送信されたジョブをジョブ管理テーブル211から削除し(ステップS415)、図11のメインルーチンにリターンする。
【0159】
ユーザは、ステップS404の問い合わせを受けて、自己のプリントジョブの処理を急いでいる場合には、ファームウェア書換ジョブの優先実行を拒否する回答を行うであろうし、また、自己のプリントジョブが急ぎのものでなく、ファームウェアを書き換えた後の最善の状態でプリントさせたいと望むような場合には、ファームウェア書換ジョブの優先実行を是認する回答を送ることになる。
【0160】
このようにプリントジョブの発信元のユーザに、ファームウェア書換ジョブと自己のプリントジョブのどちらを優先させて実行させるかを問い合わせることにより、依頼者の意思を重視したジョブ処理のスケジュールの決定が行える。
なお、図11のステップS106〜S108により、ファームウェア書換ジョブ受信後にプリントジョブを受信した後においても、自動的にプリントジョブが書換ジョブに優先するように並び替えているので、このプリントジョブの発信元のユーザに対しても上記問い合わせがなされる。また、プリントジョブの受信後にファームウェア書換ジョブを受信した場合などにおいては、当該プリントジョブの発信元のユーザが、クライアント装置の前にいない場合や画像処理装置1との接続を切断している場合が想定され、このような場合には、ステップS405でユーザの回答が得られず、ジョブ送信処理が停止してしまうので、所定時間(例えば、1分)待っても回答が得られない場合には、自動的にステップS407に移って、当該プリントジョブを実行するようにしてもよい。
【0161】
また、本実施の形態では、ジョブがスキャンジョブの場合には、その発信元に書換ジョブの優先実行の可否について問い合わせていない。これは、スキャンジョブは通常、短時間で実行されるので、常にファームウェア書換ジョブに優先させても問題がないと思われるからである。しかし、このジョブの発信元に対しても上記の問い合わせをしても差し支えない。
【0162】
以上説明したように、ファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっている場合でも、ファームウェア書換ジョブを受信した場合にその優先的処理の可否についてプリントジョブの送信元に問い合わせるようにしてその回答に基づきジョブの実行順位を自動的に変更するようにしているので、わざわざ画像処理ジョブの送信元のユーザの方から、画像処理装置におけるファームウェア書換ジョブの受信の有無などを確認するような手間を要せず、ユーザの意思を十分反映したジョブ管理を実行することができる。
【0163】
<第6の実施の形態>
本第6の実施の形態は、上記第4と第5の実施の形態の内容を併合したような内容となっている。
すなわち、ファームウェア書換ジョブについて緊急度のランク付けを行い、最大の緊急度のものについては、ファームウェア書換ジョブを優先して実行し、それより下位の緊急度のものについては、その書換ジョブの実行についてユーザの指示を仰ぎ、ユーザの指示がない場合には所定時間経過後に書換ジョブを実行するように構成している。
【0164】
以下、本実施の形態に特有な制御内容について図27〜図32に基づき説明する。
図27は、本実施の形態におけるプリンタコントローラ12による電子メールのダウンロード処理(図11のステップS111参照)のサブルーチンを示すフローチャートである。
【0165】
第1の実施の形態における同じ処理のフローチャート(図13)では、ファームウェアを保存して対象制御モジュールを読み出した後(ステップS129、S130)、当該プリントジョブをジョブ管理テーブル211の末尾に登録するようにしていたが、本実施の形態においては、図27のステップS175に示すように、当該ファームウェアが添付されていたメールのヘッダ部のSubjectに記載されている緊急度を書換ジョブ管理テーブル212(図29参照)に別途保存するようにしている。
【0166】
この緊急度は、本実施の形態では、A、B、Cの3ランクに分類されており、その書き換えの緊急度に応じてサービスセンタ側がメール発信時に付するようになっている。図28は、その一例を示す図であり、緊急度が一番大きい「A」がSubject欄の末尾にアンダーバー「_」を介して入力されている。
図29は、上記緊急度を登録するための書換ジョブ管理テーブル212の例を示す図であり、このような書換ジョブ管理テーブル212は、NV−RAM204に格納されている。同テーブルにおける「書換ジョブ番号」の欄は、当該ファームウェア書換ジョブを受信した順位を示しており、「緊急度」の欄には、当該ファームウェアの書き換えの緊急度(A〜C)が、「付帯情報」の欄にはファームウェアの書換対象となる制御モジュールが、「アドレス」の欄には当該ファームウェアの固定記憶装置205への格納位置を示すメモリアドレスがそれぞれ格納される。
【0167】
なお、緊急度Aのものとして、例えば、画像形成装置11の用紙搬送系の制御プログラムに瑕疵があり、放置しておくと装置が故障してしまう場合における書き換えが考えられ、緊急度Bとして再現画像の画質を維持するための、画像処理の制御パラメータ(ガンマ係数など)や、画像プロセス系の制御パラメータ(転写電圧や帯電チャージャの電圧など)の書き換え、緊急度Cとして、コピー機能の変更、追加のための書き換えなどが考えられる。
【0168】
図31は、本実施の形態においてプリンタコントローラ12で実行されるジョブ送信処理(図11、ステップS114参照)のサブルーチンを示すフローチャートである。
図14に示した第1の実施の形態におけるジョブ送信処理とは異なり、ステップS142で、ジョブ管理テーブル211の先頭に登録されたジョブタイプが「2」の場合、すなわちファームウェア書換ジョブの場合の判定をしておらず、ファームウェア書換ジョブを画像形成装置11に送信する処理を行っていない。それ以外は、全て図13と同じでありジョブタイプが「3」か「1」かに応じて、それぞれ画像形成装置11にスキャン要求やイメージデータを送信するようになっている。
【0169】
このようにファームウェア書換ジョブの判定を行っていないのは、本実施の形態では、画像処理ジョブ(プリントジョブとスキャンジョブ)とファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを同一のジョブ管理テーブル211で一元的に管理していないからであり、ファームウェア書換ジョブの実行のタイミングは、次に説明するファームウェア書換タイミング処理により決定される。
【0170】
図32は、プリンタコントローラ12で実行されるファームウェア書換タイミング処理の内容を示すフローチャートであり、図11のメインルーチンと並行して実行されるものである。
まず、CPU201は、以下のルーチン処理時間を管理するため内部タイマをルーチンタイマとしてスタートさせる(ステップS501)。そして、ステートPが「0」か否かを判定する(ステップS502)。このステートPおよび後述のステートQは、いずれもS−RAM203内に設定されるフラッグである。
【0171】
ステップS502において、ステートPが「0」と判定されると、書換ジョブ管理テーブル212を参照してファームウェア書換ジョブを受信しているか否かを判断し(ステップS503)、受信していれば、ステートQを「0」に設定し(ステップS504)、同じく書換ジョブ管理テーブル212を参照してその緊急度が「A」であるか否かを判定する(ステップS505)。
【0172】
ここで緊急度が「A」である場合には、直ぐにファームウェアを書き換える必要があるので、ステップS510に移って、まず、画像形成装置11がレディー状態であるか否かについて確認し、そうである場合には、画像形成装置11の制御部100に指示して、その操作パネル119の表示部に「ファームウェア書換中」と表示させ(ステップS511)、固定記憶装置205からファームウェアのデータを読み出すと共に、書換ジョブ管理テーブル212からその対象制御モジュールを読み出して(ステップS512、S513)、それらのデータを画像形成装置11に送信する(ステップS514)。その後、ステートPを「0」に設定して(ステップS515)、ステップS508に移りルーチンタイマのタイムアップを待ってステップS501に戻る。
【0173】
一方、ステップS505において、受信したファームウェア書換ジョブの緊急度が「A」でない場合、すなわち「B」もしくは「C」の場合には、画像形成装置11のCPU111に指示して操作パネル119の表示部に「サービスセンタから緊急度B(またはC)のファームウェアの書換要求がありました。このファームウェア書き換えを優先的に実行しますか?」というメッセージと、これに対する回答となる「OK」ボタン、「NO」ボタンを表示させ(ステップS506)、これにより緊急度の低いファームウェア書換ジョブの実行スケジュールにユーザの意思を反映させるようにしている。なお、表示部は、液晶表示板の表面に透明タッチパネルを積層して形成されており、ユーザがそれぞれの表示ボタンの表面を押下することにより回答の入力が可能なようになっている。
【0174】
その後、ステートPを「1」に設定し(ステップS507)、ルーチンタイマがカウントアップして予め決められた時間が経過すると(ステップS508で「Yes」)、ステップS501に戻り、ステップS502に至るが、このときにはステートPは「1」になっているので、ここで「No」と判断されてステップS509に移り、「OK」ボタンが押下されたか否かを判定する。
【0175】
もし、「OK」ボタンが押下されていた場合には、既述のステップS510〜S515を実行してファームウェア書換ジョブを画像形成装置11に送信する。ステップS509において、「OK」ボタンが押下されていないと判定された場合には、ステップS516に移り、ステートQが「0」か否かを判定し、「0」であれば、緊急度に応じて予め決定されているタイムアウト時間をCPU201内部のタイマにセットする(ステップS517)。その後、ステートQを「1」に設定してステップS508に戻る。
【0176】
上記緊急度に応じたタイムアウト時間は、緊急度情報テーブルに予め格納されている。図30は、この緊急度情報テーブルの例を示すものであり、緊急度Bのものについては1時間、緊急度Cのものについては8時間が設定されている。なお、緊急度Aについては、直ぐに書換ジョブを実行するようにしているので、ここに登録する必要はない。このテーブルは、EP−ROM202もしくはNV−RAM204内に格納されている。なお、図30の例では、緊急度Bのとき1時間、緊急度Cのとき8時間となっているが、画像形成装置11の置かれている職場における使用状況に応じて、これらのタイムアウト時間を操作パネル209から任意に変更できるようにしておけば大変便利である。
【0177】
その後、ルーチンが循環して再びステップS516に至ると、このときにはステートQは「1」になっているから、ステップS518に移り、ルーチンタイマでのカウントアップ時間だけデクリメントして、当該タイマが、「0」以下になっているか否か判断する(ステップS520)。「0」以下になっていなければ、これが「0」以下になるまでルーチンを循環させ、「0」以下になったときステップS510〜S515のファームウェア書換ジョブの送信処理を実行する。
【0178】
なお、操作パネル209上の「OK」ボタン、「NO」ボタンは、所定時間(例えば5分)表示されており、上記タイマーが「0」以下になるまでの間に「OK」ボタンが押下された場合もファームウェア書換ジョブ送信処理が実行される。また、所定時間経過して操作パネル209上に「OK」ボタン、「NO」ボタンの表示がなくなった後は、ステップS509で「NO」と判定されるようにしておけばよい。
【0179】
このように、本実施の形態においては、ファームウェア書換ジョブについて緊急度のランク付けを行い、装置の故障などのトラブルを回避するためのファームウェアなどのようにその書き換えについて重大な緊急性を有する場合については、ユーザに問い合わせをせずに優先的に書換ジョブを送信し、それより下位の緊急度ランクについては、一応操作パネルにてユーザの指示を促すと共に、ユーザから応答がない場合もしくは優先的書き換えを否定する旨の応答があった場合には、そのランクに応じて設定されたタイムアウト時間経過後に書き換えを実行するようにしているため、ファームウェア書換ジョブとプリントジョブの実行スケジュールを、極めて合理的に決定することができる。
【0180】
なお、本実施の形態では、ステップS504において緊急度が「A」でない場合に、操作パネル209上でユーザにファームウェア書換ジョブの優先実行についての問い合わせをしたが、第5の実施の形態のようにLANを介して直接クライアント装置に問い合わせのメッセージを送信し、当該クライアント装置上で回答させるようにしてもよい。
【0181】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ファームウェア書換ジョブの送信元と画像処理ジョブの送信元が異なっていても、画像処理ジョブの送信元のユーザが、画像処理装置で受信したファームウェア書換ジョブの緊急性の確認やジョブの順序変更操作をするなどの手間を要せず、ファームウェア書換ジョブの緊急度を判断し、緊急度が最大の場合にはファームウェア書換ジョブを最優先すると共に、緊急度がそれより下位のものについては、ユーザの意思を確認するようにしているので、ユーザにさして負担をかけることなしに、ファームウェア書換ジョブの実行の要請と画像処理ジョブの実行の要請とをより合理的に調整したジョブ管理を実行することができる。
【0182】
なお、本実施の形態では、ファームウェア書換ジョブの緊急度が最大のものについてのみユーザに問い合わせをせずに他の画像処理ジョブに優先して実行するようにしているが、緊急度のランクの数が多くなったような場合において、所定のランク以上の緊急度(例えば、1番目と2番目の緊急度)のファームウェアについて問い合わせを要せずに優先処理するように構成することも可能である。
【0183】
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記各実施の形態では、クライアント装置から送信される画像処理ジョブとしてプリントジョブとスキャンジョブを挙げたが、さらにコピージョブなども含めることも可能である。
【0184】
(2)上記各実施の形態では、ファームウェアを画像処理装置1の各制御モジュールで実行される起動プログラム等を示すものとしたが、例えば、計算機処理中に計算機によって動的に修正されることのない種類のプログラムおよびデータ、ユーザに変更されることのないプログラムおよびデータであって、例えばOS、インタープリタ、コンパイラ、BIOS等のような起動プログラムや入出力プログラムを総称してファームウェアとすることもできる。
【0185】
(3)上記各実施の形態では、画像形成装置11とプリンタコントローラ12を個別の装置としたが、画像形成装置11にプリンタコントローラ12が内蔵される構成とすることもできる。また、上記実施の形態では、MFPとしての機能を有する画像形成装置を例にしたが、これに限られず、例えばプリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の画像形成装置と、これを管理するプリンタコントローラとが接続されてなる画像処理装置一般に適用できる。
【0186】
(4)上記実施の形態では、本発明を画像処理装置に適用した場合の例を説明したが、本発明は、これに限られず、画像処理装置におけるファームウェア書換ジョブと画像処理ジョブの実行スケジュールの決定プログラムとしてもよい。また、本発明は、上記プログラムをコンピュータで読取可能な記録媒体、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。
【0187】
なお、上記プログラムとして、例えば、「画像処理装置で実行するジョブを管理するプログラムであって、コンピュータに、第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信ステップと、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信する第2の受信ステップと、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更する変更ステップとを実行させることを特徴とする管理プログラム」とすることができる。
【0188】
(5)第5の実施の形態に係る画像処理装置における技術思想は、一旦設定したジョブの実行スケジュールをユーザからの回答に基づいて変更するのではなく、ユーザの回答を待って初めて決定するようにも構成できる。この場合には、本実施の形態に係る画像処理装置を「ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを用いて、画像処理ジョブを実行する画像処理ジョブ実行手段と、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信するファームウェア受信手段と、受信したファームウェア書換ジョブを実行して、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを書き換えるファームウェア書換手段と、第2の受信手段が、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信したときに、第1の送信元に画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールについて問い合わせる問い合わせ手段と、前記問い合わせに対する第1の送信元からの回答を受け付ける回答受付手段と、前記回答受付手段で受け付けた回答に基づいて、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを決定するジョブ管理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置」として捉えることができる。
【0189】
(6)なお、上記各実施の形態においては、各画像形成装置と直に接続された管理ユニット(プリンタコントローラ)によってジョブ管理する方法について示したが、例えば、当該画像処理装置(又は画像形成装置)にLAN接続されたサーバによりジョブ管理するようにしてもよく、1のサーバにより1つの画像処理装置だけでなく、複数の画像処理装置のジョブ管理を順次実行するようにしてもよい。この場合、サーバが画像処理装置に対し、当該画像処理装置が保持するジョブ管理テーブルの書き換えを指示するように構成される。具体的には、サーバが画像処理装置に対し、ファームウェア書換ジョブより先に画像処理ジョブを実行するようにジョブ管理テーブルを書き換えるように指示し、あるいは、ファームウェア書換予想時間と画像処理ジョブの処理予想時間との大小関係、ファームウェア書き換えの緊急度等を判定し、それらの判定結果に基づいて上述のように画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブとの実行順位を設定する制御動作を実行することになる。
【0190】
(7)また、本発明においては、画像形成装置を管理する管理ユニット(プリンタコントローラ)単独でも発明の対象とすることができる。
【0191】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像処理装置によれば、第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、第2の送信元から書換用ファームウェアを受信するファームウェア受信手段とを備え、ファームウェア書換ジョブを受信したとき、あるいはファームウェア書換ジョブを受信してその緊急度が所定の緊急度以上でない場合に、画像処理ジョブの発信元へ問い合わせて、その回答に基づき画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更するようにしているので、ユーザからの画像処理ジョブの実行要求と、ファームウェアの書き換えの必要性との調和を図りながら、画像処理装置のジョブ管理を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理システムの全体構成を示す図である。
【図2】クライアント装置31の構成を示すブロックである。
【図3】画像形成装置11の構成を示す図である。
【図4】画像形成装置11内の制御部100の構成を示すブロック図である。
【図5】プリンタコントローラ12の構成を示すブロック図である。
【図6】サービスセンタ9側のパーソナルコンピュータ90の構成を示す図である。
【図7】上記パーソナルコンピュータ90で実行される処理のメインルーチンのフローチャートである。
【図8】パーソナルコンピュータ90の固定記憶装置に格納される画像形成装置の登録情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】図7のステップS17のファームウェア送信処理の内容を示すフローチャートである。
【図10】ファームウェアを添付した電子メールのメッセージ文の一例を示す図である。
【図11】プリンタコントローラ12のCPU201における処理内容を示すフローチャートである。
【図12】(a)、(b)は、それぞれプリンタコントローラ12がプリントジョブ、スキャンジョブおよびファームウェア書換ジョブを一元的に管理する為に用いるジョブ管理テーブルの一例である。
【図13】図11のステップS111において、プリンタコントローラ12が電子メールのダウンロードする際の処理を示すフローチャートである。
【図14】図11のステップS114において、プリンタコントローラ12がジョブ管理テープルに登録されている未処理のジョブを画像形成装置11に送信する処理を示すフローチャートである。
【図15】画像形成装置11で実行される基本処理を示すフローチャートである。
【図16】図15のステップS208におけるファームウェアの書き換え処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第2の実施の形態において、プリンタコントローラ12における電子メールのダウンロード処理の内容を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される未処理ジョブの画像形成装置11への送信処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の第2の実施の形態において、画像形成装置11で実行されるファームウェアの書き換え処理を示すフローチャートである。
【図20】図19の続きのフローチャートである。
【図21】本発明の第3の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される電子メールのダウンロード処理の内容を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第3の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される未処理ジョブの画像形成装置11への送信処理を示すフローチャートである。
【図23】図22の続きのフローチャートである。
【図24】本発明の第4の実施の形態においてプリンタコントローラ12で実行される電子メールのダウンロード処理の内容を示すフローチャートである。
【図25】本発明の第4の実施の形態におけるファームウェアを添付した電子メールのメッセージ文の一例を示す図である。
【図26】本発明の第5の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される未処理ジョブの画像形成装置11への送信処理を示すフローチャートである。
【図27】本発明の第6の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される電子メールのダウンロード処理の内容を示すフローチャートである。
【図28】本発明の第6の実施の形態におけるファームウェアを添付した電子メールのメッセージ文の一例を示す図である。
【図29】本発明の第6の実施の形態におけるファームウェア書換ジョブを登録する書換ジョブ管理テーブルを示す図である。
【図30】本発明の第6の実施の形態における緊急情報テーブルの一例を示す図である。
【図31】本発明の第6の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行される未処理ジョブの画像形成装置11への送信処理を示すフローチャートである。
【図32】本発明の第6の実施の形態において、プリンタコントローラ12で実行されるファームウェア書換タイミング処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1,2 画像処理装置
9 サービスセンタ
11,21 画像形成装置
12、22 プリンタコントローラ
31,32 クライアント装置
41,81 ファイアウォール
42,82 ルータ
43,83 メールサーバ
50 インターネット
51,84 LAN
90 パーソナルコンピュータ(PC)
96 登録情報テーブル
100 制御部
110〜140 制御モジュール
201 CPU
202 EP−ROM
203 S−RAM
204 NV−RAM
205 一旦固定記憶装置
205 固定記憶装置
206 シリアルI/F
207 ビデオI/F
208 画像展開部
209 操作パネル
210 NIC
211 ジョブ管理テーブル
212 書換ジョブ管理テーブル

Claims (3)

  1. ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、
    第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、
    前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを用いて、画像処理ジョブを実行する画像処理ジョブ実行手段と、
    第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信する第2の受信手段と、
    受信したファームウェア書換ジョブを実行して、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを書き換えるファームウェア書換手段と、
    受信した画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更する変更手段と
    前記第2の受信手段が、第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信したときに、第1の送信元に画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの優先順位を問い合わせる問い合わせ手段と、
    前記問い合わせに対する第1の送信元からの回答を受け付ける回答受付手段と
    を備え、
    前記変更手段は、前記回答受付手段で受け付けた回答に基づいて、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更することを特徴とする画像処理装置。
  2. ファームウェアを記憶するファームウェア記憶手段と、
    第1の送信元から画像処理ジョブを受信する第1の受信手段と、
    前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを用いて、画像処理ジョブを実行する画像処理ジョブ実行手段と、
    第2の送信元からファームウェア書換ジョブを受信する第2の受信手段と、
    受信したファームウェア書換ジョブを実行して、前記ファームウェア記憶手段に記憶されているファームウェアを書き換えるファームウェア書換手段と、
    受信した画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更する変更手段と、
    受信したファームウェア書換ジョブの緊急度を判定する緊急度判定手段と、
    前記判定されたファームウェア書換ジョブの緊急度が、所定の緊急度以上でない場合に第1の送信元に画像処理ジョブと当該ファームウェア書換ジョブの優先順位を問い合わせる問い合わせ手段と、
    前記問い合わせに対する第1の送信元からの回答を受け付ける回答受付手段と
    を備え、
    前記変更手段は、緊急度が所定の緊急度以上のファームウェア書換ジョブについては、これを他の画像処理ジョブに優先して実行するように実行スケジュールを変更し、緊急度がそれよりも下位のファームウェア書換ジョブについては、前記回答受付手段で受け付けた回答に基づいて、画像処理ジョブとファームウェア書換ジョブの実行スケジュールを変更することを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記判定されたファームウェア書換ジョブの緊急度が、所定の緊急度以上でない場合に計時を開始する計時手段を備え、
    前記変更手段は、前記問い合わせに対するユーザからのファームウェアの書き換えを優先実行させる旨の回答がない場合であっても、前記計時手段により所定時間の経過が計時された場合には、当該ファームウェア書換ジョブを実行させるように実行スケジュールを変更することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
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