JP3063582B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3063582B2
JP3063582B2 JP7217976A JP21797695A JP3063582B2 JP 3063582 B2 JP3063582 B2 JP 3063582B2 JP 7217976 A JP7217976 A JP 7217976A JP 21797695 A JP21797695 A JP 21797695A JP 3063582 B2 JP3063582 B2 JP 3063582B2
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    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/46Multiprogramming arrangements
    • G06F9/48Program initiating; Program switching, e.g. by interrupt
    • G06F9/4806Task transfer initiation or dispatching
    • G06F9/4843Task transfer initiation or dispatching by program, e.g. task dispatcher, supervisor, operating system
    • G06F9/4881Scheduling strategies for dispatcher, e.g. round robin, multi-level priority queues

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等を兼ね備えた複合機に用いて好適な
画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、1台で複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等の機能を実行できる複合機が知られてい
る。これら複合機にあっては、各機能に関わるジョブの
生産性を向上させるために、これらジョブをどのような
順序で実行するか、あるいはどのような処理割合で並列
処理するかについて、種々の提案がなされている。
【0003】例えば、特開平5−130311号公報に
あっては、各機能を所定の優先順位に従って処理してゆ
く装置が開示されている。また、特開平5−13693
4号公報にあっては、ユーザが指定した条件に基づい
て、競合した複数機能の処理順序を決定してゆく装置が
開示されている。また、特開平5−328066号公報
にあっては、同時に動作させる機能、その優先順位、あ
るいは動作の比率を選択できる装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のものにおいては、以下のような種々の問題点が
あった。まず、特開平5−130311号公報に開示さ
れた技術にあっては、優先順位が固定的であるため、優
先順位の低いジョブは僅かな処理量のものであっても後
回しにされるという問題がある。また、特開平5−13
6934号公報に開示された技術にあっては、ユーザは
複数の機能の処理順序を指定することが可能であるが、
そのために煩わしい操作が必要になる。さらに、処理量
の大きいジョブが開始されると、そのジョブが終了する
まで他のジョブは長時間待たされるという問題がある。
【0005】また、特開平5−328066号公報に開
示された技術にあっては、複合機の有する複数の機能の
処理順序や処理割合をユーザが自由に設定できる。この
ため、複数のジョブが競合した場合であってもジョブを
切り替えながら並列に処理することが可能であるが、ユ
ーザはそのための煩わしい操作を行わなければならな
い。また、一般的にユーザにおいては、処理割合や処理
順序をどのように設定すれば最も効率よくジョブを処理
できるのか判断することは困難である。この発明は上述
した事情に鑑みてなされたものであり、複数ジョブ間の
処理順序や処理割合を、これらジョブの処理量に基づい
て自動的に決定できる画像処理装置を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の構成にあっては、各々が所定の前処理と
該前処理の後に実行される後処理とから成る複数のジョ
ブを実行する処理手段と、前記各ジョブの前処理におけ
る処理量を認識する処理量認識手段と、前記処理量認識
手段によって認識された前記各ジョブ毎の処理量を相互
に比較するとともに、前記各ジョブに係る前処理または
後処理を実行する順序を該比較結果に基づいて決定する
順序決定手段とを具備することを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載の構成にあっては、各
々が所定の前処理と該前処理の後に実行される後処理と
から成る複数のジョブを実行する処理手段と、前記各ジ
ョブの前処理における処理量を認識する処理量認識手段
と、認識された各処理量に基づいて、前記各ジョブに係
る前処理または後処理の処理割合を決定する処理割合決
定手段と、この処理割合に基づいて、前記前処理または
前記後処理を並列に実行する並列実行手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0008】また、請求項3記載の構成にあっては、各
々が所定の前処理と該前処理の後に実行される後処理と
から成る複数のジョブを実行する処理手段と、前記各ジ
ョブの後処理における処理量を認識する処理量認識手段
と、前記処理量認識手段によって認識された前記各ジョ
ブ毎の処理量を相互に比較するとともに、前記各ジョブ
に係る前処理または後処理を実行する順序を該比較結果
に基づいて決定する順序決定手段とを具備することを特
徴とする。
【0009】また、請求項4記載の構成にあっては、各
々が所定の前処理と該前処理の後に実行される後処理と
から成る複数のジョブを実行する処理手段と、前記各ジ
ョブの後処理における処理量を認識する処理量認識手段
と、認識された各処理量に基づいて、前記各ジョブに係
る前処理または後処理の処理割合を決定する処理割合決
定手段と、この処理割合に基づいて、前記前処理または
前記後処理を並列に実行する並列実行手段とを具備する
ことを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載の構成にあっては、請
求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置において、前
記前処理または前記後処理を実行または制御する中央演
算処理装置を具備し、前記処理量は、前記中央演算処理
装置の処理量であることを特徴とする。
【0011】また、請求項6記載の構成にあっては、請
求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置において、前
記処理量認識手段は、前記各ジョブの処理対象であるデ
ータのサイズに基づいて前記処理量を認識することを特
徴とする。
【0012】また、請求項7記載の構成にあっては、請
求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置において、処
理される機能別に前記ジョブを分類する機能別分類手段
を具備し、前記処理量認識手段は前記機能別分類手段に
より分類されたジョブ毎に前記処理量を予測することを
特徴とする。
【0013】また、請求項8記載の構成にあっては、請
求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置において、前
記各ジョブの前処理または後処理の処理量を計測する処
理量計測手段を備え、前記処理量認識手段は、前記処理
量計測手段により計測された処理量に基づいて、次に発
生するジョブに係る処理量を予測することを特徴とす
る。
【0014】また、請求項9記載の構成にあっては、請
求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置において、前
記ジョブは原稿の複写を行うジョブであって、前記処理
量認識手段は前記原稿の内容が読取られる前に前記原稿
のサイズを検出し、その結果に基づいて前記処理量を認
識することを特徴とする。
【0015】また、請求項10記載の構成にあっては、
請求項1または3の何れかに記載の画像処理装置におい
て、前記順序決定手段は、前記処理量認識手段により認
識された処理量の少ないジョブほど早く実行されるよう
に、前記順序を決定することを特徴とする。
【0016】また、請求項11記載の構成にあっては、
請求項2または4の何れかに記載の画像処理装置におい
て、前記処理割合決定手段は、前記処理量認識手段によ
り認識された処理量の少ないジョブほど高い処理割合を
付与すること特徴とする。
【0017】また、請求項12記載の構成にあっては、
請求項1〜11の何れかに記載の画像処理装置におい
て、前記後処理は、画像形成処理であることを特徴とす
る。
【0018】
【発明の実施の形態】
A.第1実施形態 A−1.実施形態の構成 以下、図1を参照して本発明の一実施形態の複合機につ
いて説明する。なお、この複合機は、複写機能、ファク
シミリ機能およびプリンタ機能を兼ね備えたものであ
る。
【0019】図において1は操作表示部であり、ディス
プレイやコントロールパネル等によって構成されてい
る。ユーザは、このコントロールパネルを介して、各機
能の詳細設定を行うことが可能である。例えば、複写部
数や複写倍率のような複写機能に関する設定や、送信先
や送信モード等のようなファクシミリ機能に関する設定
が挙げられる。また、ディスプレイには設定された機能
の内容、エラーメッセージ、操作ガイド等が表示され
る。
【0020】2は制御部であり、後述する制御プログラ
ムに基づいて、他の構成要素を制御する。また、2aは
処理順位決定部であり、後述する処理に基づいて、複数
のジョブの処理順序または処理割合を決定する。3は画
像入力部であり、プラテンガラス上または自動原稿送り
装置にセットされた原稿の内容を読取り、その内容を画
像データとしてバス14を介して出力する。4は画像出
力部であり、バス14を介して供給された画像データを
電子写真方式によって、記録紙等に出力する。
【0021】5は符号化・復号化部であり、供給された
画像データに対して符号化または復号化処理を施して出
力する。ここで用いられる符号化・復号化方式は、選択
されている複合機の機能に応じて選択される。例えば、
ファクシミリ機能が採用されている場合には、ファクシ
ミリ通信で用いられるMH,MR,MMR方式等が選択
される。また、複写機能が選択されている場合には、画
像の蓄積データ量を削減するために、予め定められた方
式が選択される。
【0022】6は画像データ蓄積部であり、各種の画像
データ等が蓄積される。また、画像データ蓄積部6は、
制御部2における種々の処理において、補助記憶装置と
して用いられる。7は画像データ処理部であり、バス1
4を介して供給された画像データに対して回転、拡大、
縮小、解像度変換等の処理を施す。8はネットワークイ
ンターフェース部であり、ネットワーク回線12を介し
て供給されたプリントデータ(コードデータ)を受信す
る。
【0023】9は前処理計測部であり、制御部2のコマ
ンドによって起動/停止されるタイマTM1,TM2が
設けられ、これらによって各ジョブの前処理量(詳細は
後述する)を計測する。10は通信制御部であり、電話
回線13を介してファクシミリデータの送受信を行う。
11はコードデータ展開部であり、所定のページ記述言
語で記述されたコードデータをビットマップ画像データ
に変換する。
【0024】A−2.各機能の個別動作 第1実施形態における総合的な動作を説明する前に、最
初に各機能における個別の動作を説明しておく。 複写動作 (前処理)ユーザは、原稿の複写を行う場合は、操作表
示部1上で所定の操作を行うことによって複合機の機能
を複写機能に設定し、必要に応じて複写部数や複写倍率
等を設定し、プラテンガラスに原稿を載置した後、所定
のスタートボタンを押下する。
【0025】スタートボタンが押下されると、図5に示
すプログラムが起動される。なお、本実施形態における
制御部2はマルチタスク処理が可能であり、図5に示す
プログラムは、前処理中のジョブの数だけ起動される。
これにより、複写機能を使用中にファクシミリ受信等を
行うことも可能である。さて、図において処理がステッ
プS21に進むと、当該ジョブ(タスク)に対する受付
番号Nが付与される。この受付番号Nは、各ジョブに対
して、複合機が受け付けた順に「1,2,3,・・・・」の
ように付与される番号である。
【0026】次に、処理がステップS22に進むと、図
2に示すサブルーチンが起動される。図において処理が
ステップS1に進むと、複合機の現在の機能に応じて処
理が分岐される。上記例にあっては、複写機能が選択さ
れているから、処理はステップS2に進む。ここでは、
周知の原稿サイズ・センサ(図示せず)によって画像入
力部3にセットされた原稿のサイズが検出され、この検
出結果が原稿サイズ情報Szとして記憶される。
【0027】次に、処理がステップS3に進むと、予め
操作表示部1で設定された拡大/縮小情報Reがフェッ
チされる。次に、処理がステップS4に進むと、この原
稿サイズ情報Szと拡大/縮小情報Reとに基づいて、
部分前処理時間tCiが求められる。ここで、その詳細に
ついて説明しておく。まず、本実施形態の画像入力部3
にあっては、プラテンガラス上に載置された原稿または
自動原稿送り装置を介して搬送される原稿が所定の一定
速度で光学的に走査され、この走査結果が一定周期のサ
ンプリングクロックでサンプリングされ、このサンプリ
ング結果が画像データとして出力される。
【0028】従って、画像入力部3のスキャナの移動速
度、あるいは自動原稿送り装置の搬送速度を速めると、
原稿を副走査方向に沿って間引いたような画像データが
得られることになる。すなわち、副走査方向に原稿が縮
小されることになる。逆に、これらの速度を遅くする
と、原稿は副走査方向に沿って密に走査され、副走査方
向に原稿が拡大されることになる。従って、原稿を読取
るために必要な時間の概算値は、原稿サイズ情報Szと
拡大/縮小情報Reの積によって求めることができる。
そして、この概算値が部分前処理時間tCiになる。
【0029】また、ステップS4にあっては、部分前処
理時間tCiが演算される他、原稿の読取りに必要な各種
のコマンドが制御部2から他の構成要素に供給される。
従って、原稿の画像データが画像入力部3から入力され
ると、この画像データは符号化・復号化部5に供給され
符号化される。すなわち、画像データが符号データに変
換されることにより、データ量が圧縮される。この符号
データは、順次画像データ蓄積部6に蓄積されてゆく。
【0030】次に、処理がステップS5に進むと、原稿
の全ページの読取りが終了したか否かが判定される。原
稿がプラテンガラスに載置されていた場合は、ここで必
ず「YES」と判定される。また、原稿が自動原稿送り
装置にセットされた場合は、全ての原稿が搬送された場
合に「YES」と判定される。一方、自動原稿送り装置
に未だ原稿が残っている場合は、ここで「NO」と判定
され、処理はステップS2に戻る。
【0031】以後、原稿の各ページに対して部分前処理
時間tCiが求められ、これら原稿の内容である画像デー
タは、符号化・復号化部5を介して符号データに変換さ
れた後画像データ蓄積部6に蓄積されてゆく。さて、全
ページの読み込みが終了して処理がステップS6に進む
と、各ページに係る部分前処理時間tCiの合計値(前処
理時間TC)が求められる。そして、以上のステップが
終了すると、図5のプログラムに処理が戻る。
【0032】(後処理)以後、この複写機能に係るジョ
ブにおいて処理がステップS36に進むと、画像データ
蓄積部6に蓄積された符号データは、先に操作表示部1
で設定された条件に従って順次読み出され、符号化・復
号化部5に供給される。なお、当該ジョブにおいて処理
がステップS36に進むタイミングは、他のジョブとの
関係によって決定される(詳細は後述する)。さて、符
号化・復号化部5に供給された符号データは、伸長され
て画像データに戻された後、画像出力部4に供給され
る。これにより、画像データは記録紙に出力される。
【0033】その際、画像入力部3で読み込まれた画像
データの方向と操作表示部1で選択された記録紙の方向
が一致していない場合、あるいは、所望の方向の記録紙
に対応する記録紙トレイが空になる場合もある。このよ
うな場合は、符号化・復号化部5から出力された画像デ
ータは、画像データ処理部7に供給される。そして、画
像データ処理部7にあっては、使用可能な記録紙の方向
に応じて画像データに回転処理が施され、その結果が画
像出力部4に供給される。これにより、記録紙に対する
画像出力が続行される。
【0034】ファクシミリ送信 他のファクシミリ装置に画像データを送信する場合、ユ
ーザは送信原稿を画像入力部3にセットして、操作表示
部1からファクシミリ送信を指令する。この指令に基づ
いて、画像入力部3から送信原稿の画像データが読み込
まれ、該画像データは符号化・復号化部5に供給され
る。符号化・復号化部5においては、画像データが符号
データに変換され、得られた符号データは画像データ蓄
積部6に蓄積される。このように、符号データの蓄積が
完了すると、その旨が操作表示部1のディスプレイに表
示される。
【0035】次に、ユーザは、操作表示部1を介して、
相手側のファクシミリ番号や送信モード等を指定する。
これらの指定が行われると、電話回線13を介して通信
制御部10によって相手局が呼び出され、呼が確定され
る。次に、相手側のファクシミリのクラス等の情報が電
話回線13を介して通信制御部10に供給されると、制
御部2においては、先に画像データ蓄積部6に蓄積され
た符号データは相手側のファクシミリの解像度に適合す
るか否かが判定される。ここで、「適合する」と判定さ
れると、蓄積された符号データは通信制御部10に順次
供給される。供給された符号データは、モデム変調され
た後、電話回線13を介して送信される。
【0036】一方、制御部2において「適合しない」と
判定された場合は、符号データは画像データ処理部7に
供給される。これにより、該符号データは相手側のファ
クシミリおよびその受信モードに応じた符号データに変
換された後、通信制御部10に供給される。通信制御部
10にあっては、上述したように符号データがモデム変
調され、この変調信号は電話回線13を介して送信され
る。そして、ファクシミリ送信が終了すると、通信制御
部10によって呼が切断される。
【0037】ファクシミリ受信 (前処理)また、電話回線13を介して他のファクシミ
リ装置から呼び出しがあると、通信制御部10による割
込みが発生し、制御部2においては複合機の機能がファ
クシミリ機能に設定され、図5に示すプログラムが起動
される。これにより、ステップS21において受付番号
Nが付与され、ステップS22において図2に示すサブ
ルーチンが再び起動される。この場合、処理はステップ
S1を介してステップS7に進む。ここでは、前処理計
測部9内のタイマTM1が起動され、以後の経過時間が
計測される。
【0038】次に、処理がステップS8に進むと、符号
化・復号化部5が起動され、処理はステップS9に進
む。一方、通信制御部10は電話回線13からモデム変
調された符号データを受信し、この符号データをモデム
復調する。復調の結果得られた符号データは画像データ
蓄積部6に蓄積される。また、この符号データは制御部
2に逐次供給される。
【0039】さて、ステップS9にあっては、上記符号
データが制御部2に供給されるまで処理が待機し、符号
データが供給された場合は、この符号データはページ終
端符号EOPであるか否かを判定する。なお、ここでペ
ージ終端符号EOPとは、1ページの終了を示すRTC
符号(G3機で適用される制御復帰符号)やEOFB符
号(G4機で適用されるファクシミリブロック終端符
号)等を指す。供給された符号データがページ終端符号
EOP以外のものであれば「NO」と判定され、次の符
号データが供給されるまで処理が待機され、ステップS
9の処理が繰り返される。
【0040】一方、ページ終端符号EOPが供給された
場合は「YES」と判定され処理はステップS10に進
む。ここでは、タイマTM1が停止され、その計時結
果、すなわち先にステップS7が実行されてからステッ
プS10に至るまでの時間(部分前処理時間tFi)がタ
イマTM1から読み出される。次に、処理がステップS
11に進むと、全ページの符号データの受信は終了した
か否かが判定される。未だ終了していなければ「NO」
と判定され、処理はステップS7に戻る。
【0041】以後、ファクシミリ受信が終了するまで、
上述のものと同様の処理が繰り返される。すなわち、フ
ァクシミリの受信データの1ページ毎に部分前処理時間
Fiが計測されてゆく。そして、全ページの符号データ
の受信が終了すると、処理はステップS12に進み、こ
こで各ページに係る部分前処理時間tFiの合計値(前処
理時間TF)が求められる。そして、以上のステップが
終了すると、処理は図5のプログラムに戻る。
【0042】(後処理)以後、当該ファクシミリ機能に
係るジョブにおいて処理がステップS36に進むと、画
像データ蓄積部6に蓄積された符号データが読み出され
る。読み出された符号データは符号化・復号化部5に順
次供給され、ここで伸長されて画像データに変換され
る。その際、制御部2にあっては、相手側のファクシミ
リの送信モードに基づいて、得られた画像データは画像
出力部4に応じた解像度を有するか否かが判定される。
【0043】ここで、画像データが画像出力部4に応じ
た解像度を有する場合は、この画像データは画像出力部
4に順次供給され記録紙を介して出力される。一方、画
像データが画像出力部4に応じた解像度を有しない場合
は、該画像データは画像データ処理部7に供給され、画
像出力部4に応じた解像度を有する画像データに変換さ
れる。そして、変換された画像データは画像出力部4を
介して出力される。
【0044】なお、複写動作の場合と同様に、受信した
(または変換された)画像データに応じた記録紙トレイ
が空である場合は、画像データ処理部7によって回転処
理が行われる。すなわち、使用可能な記録紙の方向に応
じて画像データが回転され、その結果が画像出力部4に
供給される。これにより、記録紙に対する画像出力が続
行される。
【0045】プリント動作 (前処理)ネットワーク回線12を介して、ページ記述
言語(PDL)によるコードデータが供給されると、こ
のコードデータはネットワークインターフェース部8で
受信される。この結果、ネットワークインターフェース
部8による割込みが発生し、制御部2においては複合機
の機能がプリンタ機能に設定される。この場合も、図5
に示すプログラムが起動され、プリンタ機能に係るジョ
ブに受付番号Nが付与され(ステップS21)、ステッ
プS22において図2に示すサブルーチンが再び起動さ
れる。
【0046】この場合、処理はステップS1を介してス
テップS13に進む。ここでは、前処理計測部9内のタ
イマTM2が起動され、以後の経過時間が計測される。
次に、処理がステップS14に進むと、コードデータ展
開部11および符号化・復号化部5が起動され、処理は
ステップS15に進む。一方、ネットワークインターフ
ェース部8は、ネットワーク回線12を介してコードデ
ータを引続き受信し、コードデータ展開部11に供給す
る。
【0047】コードデータ展開部11においては、受信
されたコードデータがビットマップ画像データに変換さ
れる。このビットマップ画像データは、符号化・復号化
部5に順次供給され、圧縮された符号データに変換され
る。そして、得られた符号データは、画像データ蓄積部
6に順次蓄積されてゆく。また、ネットワークインター
フェース部8は、コードデータを制御部2に逐次供給す
る。
【0048】さて、ステップS15にあっては、上記コ
ードデータが制御部2に供給されるまで処理が待機し、
コードデータが供給された場合は、このコードデータは
所定のページ分割記号であるか否かが判定される。コー
ドデータがページ分割記号以外のものであれば「NO」
と判定され、次のコードデータが供給されるまで処理が
待機され、ステップS15の処理が繰り返される。
【0049】一方、コードデータとしてページ分割記号
がが供給された場合は「YES」と判定され処理はステ
ップS16に進む。ここでは、タイマTM2が停止さ
れ、その計時結果、すなわち先にステップS13が実行
されてからステップS16に至るまでの時間(部分前処
理時間tPi)がタイマTM2から読み出される。次に、
処理がステップS17に進むと、全ページのコードデー
タの受信は終了したか否かが判定される。未だ終了して
いなければ「NO」と判定され、処理はステップS13
に戻る。
【0050】以後、コードデータの受信が終了するま
で、上述のものと同様の処理が繰り返される。すなわ
ち、コードデータ中のページ分割記号が検出される毎に
部分前処理時間tPiが計測されてゆく。そして、全ペー
ジのコードデータの受信が終了すると、処理はステップ
S18に進み、ここで各ページに係る部分前処理時間t
Piの合計値(前処理時間TP)が求められる。そして、
以上のステップが終了すると、図5のプログラムに処理
が戻る。
【0051】(後処理)以後、このプリンタ機能に係る
ジョブにおいて処理がステップS36に進むと、画像デ
ータ蓄積部6に蓄積された符号データが読み出される。
読み出された符号データは符号化・復号化部5において
ビットマップ画像データに伸長され、画像出力部4を介
して出力される。
【0052】A−3.本実施形態の総合動作 最初のジョブの発生 次に、複数のジョブが競合した場合の動作の一例を説明
する。複合機で処理中のジョブが無い場合に電話回線1
3を介して他のファクシミリ装置から呼び出しがある
と、上述したように通信制御部10による割込みが発生
し、制御部2においては複合機の機能がファクシミリ機
能に設定され、図5に示すプログラムが起動される。そ
して、処理がステップS21に進むと、このファクシミ
リ機能のジョブに対して「受付番号N=1」が付与され
る。
【0053】次に、処理がステップS22に進むと、上
述したように図2のサブルーチンが呼出され、ファクシ
ミリ機能に係る前処理(ステップS7〜S12)が実行
され、前処理時間TFが求められる。そして、処理が図
5に示すサブルーチンに戻った際、求められた前処理時
間TC,TFまたはTPは、前処理時間を表す変数Aに代
入される。ここで、前処理時間Aは「1.2」であった
こととする。次に、処理がステップS23に進むと、当
該ジョブの出力処理順位を表す変数PAに、受付番号N
の値(上記例では「1」)が代入される。
【0054】次に、処理がステップS24に進むと、割
込み回数NAに「0」が代入される。なお、この割込み
回数NAにおける「割込み」とは、一般の情報処理用語
の「割込み」とは異なる意味である。すなわち、割込み
回数NAとは、当該ジョブよりも受付番号Nが大きい
(受付けられた時刻が遅い)にも拘らず当該ジョブより
も出力処理順位の高い(先に出力処理の行われる)他の
ジョブの数を表す。
【0055】次に、処理がステップS25に進むと、出
力待ち状態(出力中の状態も含む)のジョブは存在する
か否かが判定される。ここでは、当該ジョブが発生する
前に複合機で処理中のジョブは無かった場合を想定して
いるから、「NO」と判定され、処理はステップS36
に進む。これにより、上述したように、ファクシミリ機
能に係る後処理(出力処理)が開始される。ところで、
前処理時間A、出力処理順位PAおよび割込み回数NA
処理順位決定部2aに設けられたメモリの所定領域に記
憶される。この領域は各タスクの共通領域になってお
り、これらの値は他のタスクによっても参照および変更
が可能になっている。
【0056】2番目のジョブの発生 このようにファクシミリ機能に係る出力処理が行われて
いる途中でユーザが操作表示部1のスタートボタンを押
下すると、他のタスクにおいて再び図5に示すプログラ
ムが起動される。図において処理がステップS21に進
むと、この複写機能のジョブに対して「受付番号N=
2」が付与される。
【0057】次に、処理がステップS22に進むと、上
述したように図2のサブルーチンが呼出され、複写機能
に係る前処理(ステップS2〜S6)が実行され、前処
理時間TCが求められる。そして、処理が図5に示すサ
ブルーチンに戻った際、求められた前処理時間TCは、
変数Aに代入される。ここで、前処理時間Aは「10.
0」であったこととする。次に、処理がステップS23
に進むと、当該ジョブの出力処理順位を表す変数P
Aに、受付番号Nの値(上記例では「2」)が代入され
る。
【0058】次に、処理がステップS24に進むと、割
込み回数NAに「0」が代入される。次に、処理がステ
ップS25に進むと、出力待ち状態(出力中の状態も含
む)のジョブは存在するか否かが判定される。ここで
は、最初に発生したジョブが未だ出力中の段階であるか
ら「YES」と判定され、処理はステップS26に進
む。出力処理順位PB=PA−1のジョブ(上記例では、
B=PA−1=2−1=1になるから、最初に発生した
ジョブになる)の前処理時間が読み出される。
【0059】次に、処理がステップS27に進むと、出
力処理順位PBのジョブにおける割込み回数が読み出さ
れる。なお、複数のジョブにおける変数を区別するた
め、出力処理順位PBのジョブにおける前処理時間を
「前処理時間B」、割込み回数を「割込み回数NB」と
呼ぶ。次に、処理がステップS28に進むと、割込み回
数NB(=0)は規定値未満であるか否かが判定され
る。ここで「YES」と判定されると、処理はステップ
S29に進み、前処理時間Aは前処理時間B未満である
か否かが判定される。
【0060】上述したように、前処理時間Aは「10.
0」であり、前処理時間Bは「1.2」である。従っ
て、ここでは「NO」と判定され、処理はステップS3
0に進む。ステップS30においては、この受付番号N
=2のジョブは出力待ち状態に設定される。そして、受
付番号N=1のジョブにあっては、ステップS36にお
いて、後処理(出力処理)が続行される。
【0061】3番目のジョブの発生 このようにファクシミリ機能に係る出力処理が行われて
いる途中で、ネットワークインターフェース部8を介し
てネットワーク回線12からコードデータが供給される
と、他のタスクにおいて再び図5に示すプログラムが起
動される。図において処理がステップS21に進むと、
このプリンタ機能のジョブに対して「受付番号N=3」
が付与される。
【0062】次に、処理がステップS22に進むと、上
述したように図2のサブルーチンが呼出され、プリンタ
機能に係る前処理(ステップS13〜S18)が実行さ
れ、前処理時間TPが求められる。そして、処理が図5
に示すサブルーチンに戻った際、求められた前処理時間
Pは、変数Aに代入される。ここで、前処理時間Aは
「61.5」であったこととする。次に、処理がステッ
プS23に進むと、当該ジョブの出力処理順位を表す変
数PAに、受付番号Nの値(上記例では「3」)が代入
される。
【0063】次に、処理がステップS24に進むと、割
込み回数NAに「0」が代入される。次に、処理がステ
ップS25に進むと、出力待ち状態(出力中の状態も含
む)のジョブは存在するか否かが判定される。ここで
は、最初および2番目に発生したジョブが未だ出力中お
よび出力待ちの段階であるから「YES」と判定され、
処理はステップS26に進む。出力処理順位PB=PA
1のジョブ(上記例では、PB=PA−1=3−1=2に
なるから、2番目に発生したジョブになる)の前処理時
間Bが読み出される。
【0064】次に、処理がステップS27に進むと、出
力処理順位PBのジョブにおける割込み回数NBが読み出
される。そして、ステップS28を介して処理がステッ
プS29に進むと、前処理時間A(=61.5)は前処
理時間B(=10.0)未満であるか否かが判定され
る。ここでは「NO」と判定され、処理はステップS3
0に進む。従って、受付番号N=3のジョブも出力待ち
状態に設定されることになる。
【0065】4番目のジョブの発生 次に、3番目のジョブと同様に、ネットワークインター
フェース部8を介してネットワーク回線12からコード
データが供給されると、これによって4番目のジョブが
発生する。このジョブの前処理が「157.2」であっ
たとすると、上述したものと同様の処理により、この4
番目のジョブも出力待ち状態に設定される。この時点
で、処理順位決定部2aに設けられた各タスクの共通領
域には、図4(a)に示すような内容が記憶されることに
なる。
【0066】5番目のジョブの発生 次に、2番目のジョブと同様に、スタートボタンが押下
されると、他のタスクにおいて再び図5に示すプログラ
ムが起動される。図において処理がステップS21に進
むと、この複写機能のジョブに対して「受付番号N=
5」が付与される。
【0067】次に、処理がステップS22に進むと、上
述したように複写機能に係る前処理が実行される。ここ
で得られた前処理時間Aは「5.1」であったこととす
る。次に、ステップS23にあっては出力処理順位PA
に「5」が代入され、ステップS24にあっては割込み
回数NAに「0」が代入される。そして、ステップS2
5〜S27の処理が実行されると、受付番号N=4のジ
ョブに係る前処理時間B(=157.2)と割込み回数
B(=0)とが読み出される。
【0068】次に、処理がステップS29に進むと、前
処理時間A(=5.1)は前処理時間B(=157.
2)未満であるか否かが判定される。ここでは「YE
S」と判定され、処理はステップS32に進む。ここで
は、出力処理順位PBに出力処理順位PAの値が代入され
る。すなわち、受付番号N=4のジョブの出力処理順位
は、これまで「4」であったにもかかわらず「5」に下
げられたことになる。次に、処理がステップS33に進
むと、受付番号N=4に係る割込み回数NBが「1」だ
けインクリメントされる。すなわち、割込み回数NB
「0」であったから、ここで「1」になる。
【0069】次に処理がステップS34に進むと、出力
処理順位PAが「1」だけデクリメントされる。すなわ
ち、受付番号N=5に係るジョブの出力処理順位PA
「5」であったから、ここで「4」に更新されることに
なる。次に処理がステップS35に進むと、この受付番
号N=5のジョブの出力処理順位(=4)は、最高の順
位であるか否かが判定される。この時点では、さらに高
い順位を有するジョブ(受付番号N=1〜3のジョブ)
が存在するため「NO」と判定され、処理はステップS
26に戻る。
【0070】次に、ステップS26,S27の処理が再
び実行されると、受付番号N=3のジョブに係る前処理
時間B(=61.5)と割込み回数NB(=0)とが読
み出される。ここで、前処理時間A(=5.1)は前処
理時間B(=61.5)未満であるから、ステップS2
9において「YES」と判定され、ステップS32〜S
35の処理が実行される。すなわち、受付番号N=3の
ジョブにおける出力処理順位PBは「4」になり、割込
み回数NBは「1」になる。一方、受付番号N=5のジ
ョブの出力処理順位PAは「3」に設定される。
【0071】次に処理がステップS35に進むと、この
受付番号N=5のジョブの出力処理順位(=3)は、最
高の順位であるか否かが判定される。この時点では、さ
らに高い順位を有するジョブ(受付番号N=1,2のジ
ョブ)が存在するため「NO」と判定され、処理はステ
ップS26に戻る。
【0072】次に、ステップS26〜35において、上
述したものと同様の処理が行われる。すなわち、受付番
号N=5のジョブの前処理時間A(=5.1)は、受付
番号N=2のジョブの前処理時間B(=10.0)未満
であるから、前者の出力処理順位PAは「2」に設定さ
れ、後者については、出力処理順位PBは「3」に、割
込み回数NBは「1」に設定される。
【0073】次に、ステップS35を介してステップS
26,S27の処理が実行されると、受付番号N=1の
出力処理順位PBと割込み回数NBとが読み出される。こ
こで、受付番号N=5のジョブの前処理時間A(=5.
1)は、受付番号N=1のジョブの前処理時間B(=
1.2)未満ではないから、処理はステップS30に進
み、受付番号N=5のジョブが出力待ち状態に設定され
る。この時点で、処理順位決定部2aに設けられた各タ
スクの共通領域には、図4(b)に示すような内容が記憶
されることになる。
【0074】以後の処理 やがて、受付番号N=1のジョブの出力処理が終了する
と、受付番号N=1のジョブに係るタスクは終了し、そ
の旨がその他の各ジョブに係るタスクに通知される。各
ジョブにおいては、出力待ち(ステップS30)の状態
でこの通知が受信されると、各々処理はステップS31
に進む。ステップS31においては、当該ジョブの出力
処理順位は最高順位であるか否かが各々判定される。
【0075】受付番号N=1のジョブは既に終了してい
るから、この場合は受付番号N=5に係る出力処理順位
(=2)が最高順位になる。従って、該タスクにおいて
は「YES」と判定され、処理はステップS36に進
む。この結果、該タスクに係る出力処理が実行されるこ
とになる。一方、他のタスクにあってはステップS31
で「NO」と判定され、再び出力待ちの状態になる。以
後同様にして、出力処理順位の高い順に出力処理が実行
されてゆく。
【0076】その他 ところで、前処理時間の短いジョブに対して常に優先的
に出力処理を実行してゆくと、妥当性に欠ける場合もあ
る。例えば、前処理時間の長いジョブが受付けられた
後、前処理時間の短いジョブが連続して多数受付けられ
た場合は、前処理時間の長いジョブの出力処理が行われ
るまでユーザは長時間待たされることになる。このた
め、本実施形態においては、ステップS28が設けられ
ている。
【0077】すなわち、前処理時間の長いジョブの割込
み回数が規定値以上になった後、この割込み回数が他の
ジョブから割込み回数NBとして読み出されると、ステ
ップS28において「NO」と判定され、当該他のジョ
ブは出力待ち状態にされる。すなわち、前処理時間の長
いジョブの出力処理順位は、それ以上に下げられること
がなくなる。
【0078】また、図4(b)を参照して説明した動作で
は、受付番号N=5のジョブには受付番号N=2〜4の
ジョブよりも高い出力処理順位が付与された。その際、
受付番号N2〜4のジョブは出力待ちの状態であった
が、出力処理中(ステップS36の実行中)である場合
も考えられる。例えば、図4において、受付番号N=1
のジョブが終了し受付番号N=2のジョブの出力処理が
開始された後に受付番号N=5のジョブが発生した場合
を想定してみる。
【0079】かかる場合、受付番号N=5のジョブの出
力処理順位は、現在出力処理中の受付番号N=2のジョ
ブのものよりも高くなる。かかる場合、受付番号N=2
のジョブにあっては、処理がステップS30にジャンプ
される。従って、受付番号N=5のジョブが終了した後
に、受付番号N=2のジョブにおいてはステップS31
を介して処理が再びステップS36に進み、残余の出力
処理が続行されることになる。
【0080】A−4.実施形態の効果 次に、本実施形態の効果を図3を参照して説明する。同
図(a)において時刻t0 以前より種々のジョブに係る出
力処理が実行されている。次に、時刻t0 において前処
理時間TCのジョブCが発生し、時刻t1 において前処
理時間TAのジョブAが発生し、時刻t2 において前処
理時間TBのジョブBが発生している。これらジョブA
〜Cの出力処理をジョブの発生順に実行したとすれば、
各ジョブの出力処理の実行順序は同図(b)に示すように
なる。
【0081】同図(b)の例にあっては、出力処理時間の
長いジョブCが終了するまでジョブA,Bの処理が待た
されることになる。これに対して本実施形態において
は、同図(c)に示すように出力処理の順序が設定される
から、出力処理時間の短いジョブを優先して処理するこ
とができ、複数のジョブ全体の生産性を向上させること
ができる。なお、前処理時間と後処理時間とは必ずしも
正確に比例するわけではないが、両者間には明らかに相
関関係が認められるため、ほとんどのジョブに対して後
処理時間の短い順に出力処理順位が決定されることにな
る。
【0082】B.第2実施形態 B−1.実施形態の構成 次に、図6を参照して本発明の第2実施形態の構成を説
明する。なお、図において図1〜5の各部に対応する部
分には同一の符号を付け、その説明を省略する。本実施
形態は後処理を時分割で行うことを特徴としており、そ
のために各ジョブ毎に処理割合を決定しておく必要があ
る。図6において2bは処理割合決定部であり、後述す
る処理によって上記処理割合を決定する。21は出力処
理量計測部であり、各ジョブに対して出力済みページ数
の計測を行う。22は制御部であり、後述するプログラ
ムによって各部を制御する。
【0083】B−2.実施形態の動作 最初のジョブの発生 次に、本実施形態の動作を説明する。まず、複合機の電
源が投入されると、図8に示すメインルーチンが起動さ
れる。図において処理がステップS41に進むと、出力
すべき画像データは存在するか否かが判定される。存在
しなければ「NO」と判定され、処理はステップS41
で待機する。
【0084】次に、何らかの機能に係るジョブが発生す
ると、割込みが発生し、図2に示すサブルーチンが起動
される。これにより、第1実施形態と同様に、当該ジョ
ブに対する前処理時間が得られる。なお、本実施形態に
あっては、前処理時間を変数「PP」で表す。ここで
は、発生したジョブは複写機能に係るものであり、その
前処理時間PPは「5.0」であったこととする。次
に、処理割合決定部2bにおいて図9に示すプログラム
が起動される。なお、この時点では、ステップS51か
ら処理が開始される。
【0085】図においてステップS51を介して処理が
ステップS52に進むと、受付番号mが「1」だけイン
クリメントされる。受付番号mは複合機の電源投入時に
「0」にイニシャライズされているから、ここで「1」
になる。また、受付番号mは変数iに代入される。次
に、処理がステップS53に進むと、変数iと変数Nt
とは等しいか否かが判定される。ここで、変数Ntは、
次に出力処理すべきジョブの受付番号を示す変数であ
り、電源投入時に「1」にイニシャライズされている。
【0086】ここでは両者は等しいから「YES」と判
定され処理はステップS54に進む。なお、変数Ntを
以降「出力待ち先頭受付番号」と呼ぶ。さて、ステップ
S54にあっては、変数Sは閾値K未満であるか否かが
判定される。ここで、変数Sは現在並列処理にて出力処
理中のジョブの数を示すものであり、電源投入時に
「0」にイニシャライズされている。以下、変数Sを
「並列処理数」と呼ぶ。また、閾値Kは、並列処理数S
の最大許容値を示すものであり、本実施形態においては
「3」に設定されている。
【0087】従って、ここでは「YES」と判定され、
処理はステップS59に進む。ここでは、出力待ち先頭
受付番号Ntが「1」だけインクリメントされ「2」に
なる。次に、処理がステップS60に進むと、並列処理
数Sが「1」だけインクリメントされ「1」になる。次
に、処理がステップS61に進むと、変数i(現時点で
は「1」)を受付番号とするジョブの前処理時間PPi
は、変数TXを超えているか否かが判定される。
【0088】ここで、変数TXは現在出力処理中のジョ
ブの前処理時間PPのうち最大のものを表すものであ
り、以降「最大前処理時間」と呼ぶ。但し、現時点にお
いては出力処理中のジョブは存在しない。かかる場合、
最大前処理時間TXは「0」であるとみなされる。一
方、上述したように、前処理時間PPiは「5.0」で
ある。従って、ここでは「YES」と判定され、処理は
ステップS62に進み、最大前処理時間TXに前処理時
間PPiの値「5.0」が代入される。
【0089】次に、処理がステップS63に進むと、
「i≠n」である受付番号nに対して、処理割合R
n(=最大前処理時間TX/前処理時間PPn、但し小数
点以下は四捨五入される)が求められる。但し、この時
点においては受付けられているジョブは1つのみであ
り、「i≠n」なる条件を満たす受付番号nは存在しな
い。従って、ステップS63では実質的に何ら処理が行
われることなく、処理はステップS64に進む。
【0090】ここでは、受付番号iの処理割合Ri(=
最大前処理時間TX/前処理時間PPi)が求められ
る。ここで、最大前処理時間TXおよび前処理時間PP
iは共に「5.0」であるから、処理割合Riは「1」に
なる。以上のステップが終了すると、処理割合決定部2
bにおける処理は終了する。なお、上述した各種の変数
は、受付番号i=1に対応して、処理割合決定部2b内
の所定の共通領域に格納される。
【0091】さて、最初に発生したジョブについて前処
理が行われた際、その結果である符号データは、第1実
施形態において説明したように、画像データ蓄積部6に
蓄積される。そして、上述した処理が処理割合決定部2
b内で実行されることにより、その共通領域内には各種
の変数の値が格納される。本実施形態においては、かか
る状態は「出力処理すべき画像データが発生した状態」
とみなされる。従って、メインルーチン(図8)におい
て再びステップS41が実行されると、ここで「YE
S」と判定され処理はステップS42に進む。
【0092】ステップS42にあっては、受付番号
「1」のジョブにおいて最初のページを出力するよう
に、制御部22から各部にコマンドが出力される。これ
により、先に操作表示部1で設定された条件に従って、
最初に出力されるべきページの符号データが順次読み出
され、符号化・復号化部5に供給される。そして、この
符号データは伸長されて画像データに戻された後に画像
出力部4に供給され、記録紙に出力される。
【0093】一方、制御部22における処理はステップ
S43に進み、最初のページの出力が完了するまで処理
が待機する。最初のページの出力が完了すると、画像出
力部4から制御部22にページ終了信号が供給される。
これにより、処理はステップS44に進む。ここでは、
所定のページ数カウンタが「1」だけインクリメントさ
れる。このページ数カウンタは、複合機の電源投入時に
「0」にイニシャライズされているから、ここでカウン
ト数は「1」になる。また、処理割合決定部2bの共通
領域には、各ジョブに対応して、出力済みのページ数が
記憶されている。出力処理量計測部21は上記ページ終
了信号を検出すると、当該ジョブに対応するページ数を
「1」だけインクリメントさせる。
【0094】次に、処理がステップS45に進むと、当
該ジョブの全ページの画像データの出力は終了したか否
かが判定される。未だ終了していなければ「NO」と判
定され、処理はステップS46に進む。ここでは、ペー
ジ数カウンタのカウント値は所定値に達したか否かが判
定される。なお、ここにいう所定値とは、最低出力ペー
ジ数に当該ジョブの処理割合を乗じた値である。また、
最低出力ページ数は最低限出力すべきページ数を示す値
であり、ユーザによって任意に設定可能になっている。
【0095】ここで、仮に最低出力ページ数が「2」で
あったとすると、該所定値も「2」になり、カウント値
(=1)は該所定値に達していないから「NO」と判定
され、処理はステップS42に戻る。従って、ステップ
S42,43を介して、画像出力部4から受付番号
「1」の第2ページ目の画像データが用紙等に出力され
る。そして、ページ数カウンタのカウント値がインクリ
メントされて「2」になる。これにより、ステップS4
6では「YES」と判定され、処理がステップS47に
進む。ここではページ数カウンタのカウント値が「0」
にクリアされる。
【0096】2番目のジョブの発生 ここで、プリンタ機能に係るジョブが新たに発生する
と、最初のジョブの場合と同様に、図2に示すサブルー
チンが起動される。これにより、当該ジョブに対する前
処理時間が得られる。ここでは、このプリンタ機能に係
る2番目のジョブの前処理時間PPは「31.0」であ
ったこととする。次に、処理割合決定部2bにおいて図
9に示すプログラムが起動される。この場合もステップ
S51から処理が開始される。
【0097】図においてステップS51を介して処理が
ステップS52に進むと、受付番号mが「1」だけイン
クリメントされる。受付番号mは最初のジョブの発生時
に「1」に設定されたから、ここでは「2」に設定され
る。そして、変数iに「2」が代入される。次に、処理
がステップS53に進むと、変数iと出力待ち先頭受付
番号Ntとは等しいか否かが判定される。ここで、出力
待ち先頭受付番号Ntは、先にステップS59が実行さ
れた際に「2」に設定されたから、「YES」と判定さ
れ処理はステップS54に進む。
【0098】ステップS54にあっては、並列処理数S
は閾値K未満であるか否かが判定される。ここで、変数
Sは先にステップS60において「1」に設定されてい
る。また、上述したように、閾値Kは、本実施形態にお
いては「3」に設定されている。従って、ここでは「Y
ES」と判定され、処理はステップS59に進む。次
に、ステップS59,60においては、出力待ち先頭受
付番号Ntおよび並列処理数Sがそれぞれ「1」づつイ
ンクリメントされ、「3」および「2」になる。
【0099】次に、処理がステップS61に進むと、前
処理時間PPi(=PP2=31.0)は最大前処理時間
TXを超えているか否かが判定される。ここで、現在出
力処理中のジョブは、最初に発生したジョブのみであ
り、その前処理時間PP1(=5.0)が最大前処理時
間TXになる。従って、ここでは「YES」と判定さ
れ、処理はステップS62に進む。ここでは、前処理時
間PPi(=PP2)が最大前処理時間TXに代入され
る。
【0100】次に、処理がステップS63に進むと、
「i≠n」である受付番号nに対して、処理割合R
n(=最大前処理時間TX/前処理時間PPn)が求めら
れる。すなわち、受付番号「1」に対する処理割合R1
は、ここで「31.0/5.0≒6」になる。そして、
処理がステップS64に進むと、受付番号「2」に対す
る処理割合R2は「1(=31.0/31.0)」に設
定される。以上のステップが終了すると、処理割合決定
部2bにおける処理は終了する。なお、上述した各種の
変数は、受付番号i=2に対応して、処理割合決定部2
b内の所定の共通領域に格納される。
【0101】3番目のジョブの発生 ここで、複写機能に係るジョブが新たに発生すると、上
述したように、図2に示すサブルーチンが起動される。
これにより、当該ジョブに対する前処理時間が得られ
る。ここでは、この複写機能に係る3番目のジョブの前
処理時間PPは「14.0」であったこととする。次
に、処理割合決定部2bにおいて図9に示すプログラム
が起動される。この場合もステップS51から処理が開
始される。
【0102】図においてステップS51を介して処理が
ステップS52に進むと、受付番号mおよび変数iは
「3」に設定される。また、先にステップS59,60
において出力待ち先頭受付番号Ntおよび並列処理数S
は各々「3」および「2」に設定されたから、ステップ
S53,54では共に「YES」と判定される。そし
て、ステップS59,60が再び実行され、出力待ち先
頭受付番号Ntおよび並列処理数Sは各々「4」および
「3」に設定される。
【0103】ここで、最大前処理時間TX(=31.
0)は前処理時間PP3(=14.0)未満ではないか
ら、ステップS61において「NO」と判定され、ステ
ップS64において処理割合R3は「2(≒31.0/
14.0)」に設定される。以上のステップが終了する
と、上述した各種の変数は、受付番号i=3に対応し
て、処理割合決定部2b内の所定の共通領域に格納され
る。
【0104】4番目のジョブの発生 ここで、ファクシミリ機能に係るジョブが新たに発生す
ると、上述したように、図2に示すサブルーチンが起動
される。これにより、当該ジョブに対する前処理時間が
得られる。ここでは、このファクシミリ機能に係る4番
目のジョブの前処理時間PPは「1.8」であったこと
とする。次に、処理割合決定部2bにおいて図9に示す
プログラムが起動される。この場合もステップS51か
ら処理が開始される。
【0105】図においてステップS51を介して処理が
ステップS52に進むと、受付番号mおよび変数iは
「4」に設定される。先に、ステップS59において
は、出力待ち先頭受付番号Ntは「4」に設定されたか
ら、ステップS63では「YES」と判定される。しか
し、先に並列処理数Sが「3」に設定されたから、ステ
ップS54では「NO」と判定される。従って、処理割
合決定部2b内における処理はここで終了する。
【0106】5番目以降のジョブの発生 以後、同様にジョブが発生すると、前処理が行われた後
ステップS52が実行され、受付番号mが「1」づつイ
ンクリメントされ、その結果が変数iに代入される。し
かし、4番目のジョブの発生時においてステップS59
は実行されなかったから、出力待ち先頭受付番号Ntは
「4」になっている。従って、5番目以降のジョブにお
いては、ステップS53において「NO」と判定され、
処理割合決定部2b内における処理はここで終了する。
【0107】このように、複数のジョブが順次発生する
と、処理割合決定部2bの共通領域には、図7に示すよ
うな内容のデータ(以下、ジョブリストという)が格納
されることになる。すなわち、ジョブリストには、各ジ
ョブ毎に、受付番号、機能、用紙サイズ、ページ数、部
数、前処理時間、処理割合、出力済処理量(出力済みの
ページ数)等が記憶される。また、各ジョブに対して処
理割合が付与されたか否かに基づいて、ジョブの状態
(途中または未処理)が記憶される。
【0108】出力処理 メインルーチン(図8)において処理がステップS48
に進むと、次に出力処理を行うべきジョブが決定され
る。すなわち、各ジョブは、その処理割合に比例した頻
度で、出力処理の対象になる。次に、処理がステップS
49に進むと、次に出力すべき画像データは存在するか
否か、すなわち先にステップS48で出力処理の対象と
されたジョブは存在するか否かが判定される。
【0109】ここで「YES」と判定されると、処理は
ステップS42に進み、先にステップS48で決定され
たジョブの出力処理が行われる。すなわち、所定ページ
(=最低出力ページ数×処理割合)に対応する回数だけ
ステップS42〜S46が実行され、当該ジョブに係る
画像データが出力される。そして、ステップS47にお
いてページ数カウンタがクリアされ、ステップS48に
おいては、次の出力処理対象となるべきジョブが再び決
定される。
【0110】このような処理が繰り返されると、受付番
号「1」〜「3」の各ジョブの出力済処理量(図7参
照)は、各ジョブの処理割合にほぼ比例して増加してゆ
くことになる。従って、やがては、何れかのジョブにつ
いて、全ページの出力処理が終了することになる。図7
の例にあっては、受付番号「1」のジョブは、原稿のペ
ージ数は「5」、部数は「3」であるから、全出力ペー
ジ数は「15」になる。そして、現在の出力済処理量は
「14」になっている。従って、このジョブが再び出力
処理対象とされた場合は、確実に全ページの出力処理が
完了することになる。
【0111】かかる場合、最終ページの出力が終了して
処理がステップS45に進むと、ここで「YES」と判
定され、処理はステップS401に進み、ジョブリスト
が更新される。具体的には、ジョブリストの中から受付
番号「1」のジョブに係る内容が削除される。そして、
制御部2から処理割合決定部2bに対して所定の制御信
号が供給され、処理割合決定部2bにおいては図9のス
テップS55以降の処理が実行される。一方、制御部2
にあっては、処理割合決定部2bの処理が終了するまで
処理が待機される。
【0112】さて、図9においてステップS55を介し
て処理がステップS56に進むと、並列処理数Sが
「1」だけデクリメントされる。並列処理数Sは、先に
受付番号「3」のジョブが発生した際にステップS60
で「3」に設定され、それ以降は変更されていない。従
って、並列処理数Sは「2」になる。次にステップS5
7においては並列処理数Sは「0」であるか否かが判定
される。ここでは「NO」と判定され、処理はステップ
S58に進み、変数iに出力待ち先頭受付番号Ntが代
入される。
【0113】出力待ち先頭受付番号Ntは、受付番号
「4」のジョブの発生時に「4」に設定され、それ以降
は変更されていない。従って、変数iには「4」が代入
される。そして、ステップS59,S60を介して、出
力待ち先頭受付番号Ntおよび並列処理数Sが各々
「5」および「3」に設定される。次に、処理がステッ
プS61に進むと、前処理時間PP4は最大前処理時間
TXを超えるか否かが判定される。
【0114】上述したように、変数TXは現在出力処理
中のジョブ(受付番号「2」,「3」)の前処理時間P
Pのうち最大のもの(図7の例ではPP2=31.0)
である。一方、前処理時間PP4は「1.8」である。
従って、ここでは「NO」と判定され、処理はステップ
S64に進む。従って、受付番号「4」のジョブの処理
割合R4は「17」(≒31.0/1.8)に設定され
る。
【0115】以上のステップが終了すると、上述した各
種の変数は、受付番号i=4に対応して、ジョブリスト
に記憶される。これにより、制御部2においては、ステ
ップS401の処理は終了し、ステップS47以下の処
理が続行される。すなわち、各ジョブの処理割合に基づ
いて、受付番号「2」〜「4」のジョブの出力処理が続
行されることになる。
【0116】B−3.実施形態の効果 以上のように本実施形態によれば、各ジョブに対して、
前処理時間の短いほど高い処理割合を付与することがで
きる。すなわち、出力処理時間の短いジョブを優先して
処理することができ、複数のジョブ全体の生産性を向上
させることができる。
【0117】C.第3実施形態 C−1.実施形態の概要 上述した第1,第2実施形態にあっては、前処理量(前
処理時間)の大きさの順序が後処理量の大きさの順序に
ほぼ一致することを前提とし、前処理時間に応じて処理
順序または処理割合が決定された。しかし、実際に前処
理時間を計測しない場合であっても、前処理時間をある
程度予測することは可能である。
【0118】例えば、ファクシミリ機能が選択されてい
る場合、符号データの復号処理時間は、復号すべき符号
量に応じて変動する(図10参照)。同様に、ページ記
述言語で記述されたコードデータのデコンポーズ時間
(コードデータをビットマップデータに展開するために
要する時間)は、処理すべきコードデータ量によって変
動する。換言すれば、受信した符号データ量やコードデ
ータ量に基づいて、それらを画像データに復元するため
に要する処理時間を推定することができる。
【0119】また、複写機能が選択されている場合、記
録紙上に出力すべき画像データのサイズ(記録紙のサイ
ズ)が決定すると、それに応じた画像データを画像入力
部3から取り込む必要が生じる。従って、画像入力部3
が画像データを一定周期のクロックでサンプリングする
方式のものである場合は、スキャナの動作時間を予測す
ることが可能になる。
【0120】また、プリンタ機能が選択されている場
合、ページ記述言語で記述されたコードデータは、画像
サイズ情報に基づいてビットマップデータに変換され
る。従って、記録紙のサイズ等の画像サイズ情報が特定
されると、おおよそのデコンポーズ時間を推定すること
が可能になる。本実施形態は、このような原理に基づい
て、前処理時間を予測しようとするものである。
【0121】C−2.実施形態の構成 次に、図11を参照して本発明の第3実施形態の構成を
説明する。なお、図において図1〜9の各部に対応する
部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。図1
1において35は前処理量予測部であり、制御部31の
制御の下、各機能における前処理予測時間(詳細は後述
する)を算出する。32は画像処理プロセッサであり、
各種の画像処理を実行する。
【0122】この画像処理としては、各画像データの符
号化処理や、符号データの復号化処理、プリンタ機能に
おけるコードデータのデコンポーズ処理、入力画像デー
タの解像度を画像出力部4の解像度に変換する解像度変
換を含む拡大/縮小処理、画像出力部4で使用可能な記
録紙の方向に画像データの方向を合せるための回転処理
等が含まれる。
【0123】34は蓄積部であり、画像入力部3から入
力された画像データや、画像出力部4で出力処理される
画像データ、ネットワークインターフェース部8でネッ
トワーク回線12を介して外部から受信したページ記述
言語のコードデータ、および通信制御部10で電話回線
13を介して外部から受信したファクシミリ符号データ
をそれぞれ独立に蓄積するメモリ装置から構成されてい
る。
【0124】上述した前処理量予測部35は、複写機能
が選択されている場合にあっては、操作表示部1で選択
された記録紙サイズに関する情報を、スタートボタンが
押下された際に取り込む。これにより、必要な画像デー
タを画像入力部3で取り込む時間が予測される。また、
ファクシミリ機能が選択されている場合にあっては、前
処理量予測部35は、符号データ量と復号処理時間との
関係(図10参照)に基づいて、当該復号処理時間を予
測する。
【0125】また、プリンタ機能が選択されている場合
にあっては、前処理量予測部35は、蓄積部34に取り
込まれたコードデータの量からデコンポーズ処理に要す
る時間を予測する。33は前処理割合決定部であり、制
御部31の制御の下、各ジョブの前処理割合を決定す
る。
【0126】C−3.実施形態の動作 次に本実施形態の動作を説明する。本実施形態の後処理
の動作は第2実施形態と同様であるが、前処理の内容が
異なっている。まず、本実施形態にあっては、ジョブが
発生した際に直ちに前処理が行われるのではなく、前処
理時間の予測が行われる。具体的には、図2のプログラ
ムに代えて、図12のプログラムが起動される。
【0127】図12のプログラムは、実際の前処理、例
えば符号化・復号化処理(図2のステップS8)やコー
ドデータをビットマップ画像データに変換する処理(同
ステップS14)は行われず、単なるデータの蓄積処理
が行われる。そして、これらの前処理は、第2実施形態
の後処理と同様の手法によって、画像処理プロセッサ3
2で並列に実行される。以下、それぞれの機能に応じ
て、前処理時間の予測動作の内容を説明する。
【0128】複写動作 ユーザは、第2実施形態の場合と同様に、原稿の複写を
行う場合は、操作表示部1上で所定の操作を行うことに
よって複合機の機能を複写機能に設定し、必要に応じて
複写部数や複写倍率等を設定し、プラテンガラスに原稿
を載置した後、所定のスタートボタンを押下する。これ
により、新たなジョブが発生し、そのジョブに受付番号
が付与される。そして、図12に示すプログラムが起動
される。
【0129】図において処理がステップS71に進む
と、複合機の現在の機能に応じて処理が分岐される。上
記例にあっては、複写機能が選択されているから、処理
はステップS72に進む。ここでは、周知の原稿サイズ
・センサ(図示せず)によって画像入力部3にセットさ
れた原稿のサイズが検出され、この検出結果が原稿サイ
ズ情報Szとして記憶される。
【0130】次に、処理がステップS73に進むと、予
め操作表示部1で設定された拡大/縮小情報Reがフェ
ッチされる。次に、処理がステップS74に進むと、画
像入力部3が起動され、原稿の画像データが読み込まれ
る。そして、ステップS75,76にあっては、読み込
まれた画像データが蓄積部34に記憶される。
【0131】次に、処理がステップS77に進むと、原
稿の全ページの読取りが終了したか否かが判定される。
ここで「NO」と判定されると、処理はステップS72
に戻る。従って、1つの複写ジョブに関する原稿が全て
読み込まれるまでステップS72〜S77の処理が繰り
返される。読み込みが終了すると処理はステップS78
に進み、当該ジョブに対応して蓄積された画像データの
蓄積量MCが検出される。
【0132】そして、処理がステップS79に進むと、
この蓄積量MCに基づいて、前処理量予測部35によっ
て前処理予測時間tCEが計算される。ここで、前処理予
測時間tCEは、例えば、蓄積量MCに所定の定数と拡大
/縮小情報Reとを乗算することによって得ることがで
きる。そして、以上のステップが終了すると、図12の
プログラムの処理が終了する。以後、第2実施形態の場
合と同様に、当該ジョブに対して処理割合が付与され
る。
【0133】この処理割合を決定する際、第2実施形態
における前処理時間TCに代えて前処理予測時間tCE
用いられる。本実施形態にあっては、この処理割合が決
定した後に実際の前処理、例えば画像の拡大/縮小、回
転等が実行される。また、蓄積部34の容量を節約する
ために、必要に応じて画像データの符号化処理が行われ
る。そして、前処理が終了すると、上記処理割合に基づ
いて、後処理が実行される。
【0134】ファクシミリ受信 また、電話回線13を介して他のファクシミリ装置から
呼び出しがあると、通信制御部10による割込みが発生
し、制御部31においては複合機の機能がファクシミリ
機能に設定される。そして、第1実施形態の場合と同様
に、当該ジョブに受付番号Nが付与され、図12に示す
サブルーチンが再び起動される。この場合、処理はステ
ップS71を介してステップS80に進む。
【0135】一方、通信制御部10は電話回線13から
モデム変調された符号データを受信し、この符号データ
をモデム復調する。制御部31においては、復調の結果
得られた符号データが受付けられる。そして、処理がス
テップS81に進むと、この符号データが蓄積部34に
蓄積される。次に、処理がステップS82に進むと、全
ての符号データの受信は終了したか否かが判定される。
ここで「NO」と判定されると、処理はステップS80
に戻る。従って、符号データの受信中はステップS80
〜S82の処理が繰り返される。
【0136】そして、符号データの受信が終了すると、
処理はステップS83に進み、当該ジョブに対応して蓄
積された符号データの蓄積量MFが検出される。次に、
処理がステップS84に進むと、この蓄積量MFに基づ
いて、前処理量予測部35によって前処理予測時間tFE
が計算される。かかる処理は、ステップS78,S79
と同様である。そして、以上のステップが終了すると、
図12のプログラムの処理が終了する。
【0137】以後、第2実施形態の場合と同様に、当該
ジョブに対して処理割合が付与される。この処理割合を
決定する際、第2実施形態における前処理時間TFに代
えて前処理予測時間tFEが用いられる。そして、複写機
能の場合と同様に、この処理割合に応じて前処理および
後処理が行われる。
【0138】プリント動作 ネットワーク回線12を介して、ページ記述言語(PD
L)によるコードデータが供給されると、このコードデ
ータはネットワークインターフェース部8で受信され
る。この結果、ネットワークインターフェース部8によ
る割込みが発生し、制御部31においては複合機の機能
がプリンタ機能に設定される。この場合も、第1実施形
態の場合と同様に、当該ジョブに受付番号Nが付与さ
れ、図12に示すサブルーチンが再び起動される。この
場合、処理はステップS71を介してステップS85に
進む。
【0139】ステップS85,86にあっては、ネット
ワークインターフェース部8によってコードデータが受
信され、該コードデータが蓄積部34に蓄積される。次
に、処理がステップS87に進むと、全ての符号データ
の受信は終了したか否かが判定される。ここで「NO」
と判定されると、処理はステップS80に戻る。従っ
て、符号データの受信中はステップS85〜S87の処
理が繰り返される。
【0140】そして、符号データの受信が終了すると、
処理はステップS88に進み、当該ジョブに対応して蓄
積された符号データの蓄積量MPが検出される。次に、
処理がステップS89に進むと、この蓄積量MPに基づ
いて、前処理量予測部35によって前処理予測時間tPE
が計算される。かかる処理は、ステップS78,S79
と同様である。そして、以上のステップが終了すると、
図12のプログラムの処理が終了する。
【0141】以後、第2実施形態の場合と同様に、当該
ジョブに対して処理割合が付与される。この処理割合を
決定する際、第2実施形態における前処理時間TPに代
えて前処理予測時間tPEが用いられる。そして、複写機
能の場合と同様に、この処理割合に応じて前処理および
後処理が順次実行される。なお、ここでいう前処理と
は、例えばコードデータをビットマップ画像データに変
換する処理等をいう。
【0142】C−4.実施形態の効果 以上説明したように本実施形態によれば、実際に前処理
を行う前に前処理時間を予測でき、これによって事前に
処理割合を決定することができる。すなわち、前処理時
間の短いジョブについては、その前処理自体に高い処理
割合を付与することができる。これにより、処理時間の
短いジョブを総合的に優先して処理することができ、複
数のジョブ全体の生産性を一層向上させることができ
る。
【0143】D.変形例 本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、
例えば以下のように種々の変形が可能である。
【0144】D−1.上記各実施形態にあっては、後処
理は画像形成処理であり、前処理は画像形成前に実行さ
れる処理を指すものであった。しかし、本発明の前処理
および後処理はこれに限定されるものではない。すなわ
ち、ジョブが発生してから実際に画像形成が行われるま
でに一連の複数の処理が実行される。そのうち任意の処
理を「前処理」と考えることができ、その前処理の後に
実行される任意の処理を「後処理」と考えることができ
る。
【0145】D−2.上記各実施形態においては、種々
の処理が複数のブロックに分散されて実行されたが、こ
れらの処理を単一の中央演算処理装置によって実行して
もよい。例えば、第1,第2実施形態における制御部
2、処理順位決定部2aおよび処理割合決定部2bの機
能は単一の中央演算処理装置によって実行することがで
きる。
【0146】D−3.第1,第2実施形態のプリンタ機
能においては、コードデータにページ分割記号が含まれ
ていることを前提として部分前処理時間tPiが計測され
た。しかし、ページ記述言語の中には、特にページ分割
記号を明示しなくても良いものがある。かかる場合は、
コードデータをビットマップ画像データに変換してゆく
際、1ページ相当のビットマップ画像データを展開した
時点で1ページの区切りを認識してもよい。
【0147】D−4.上記各実施形態にあっては、ネッ
トワークインターフェース部8や通信制御部10におけ
る処理時間は前処理時間の中に含まれていない。これ
は、データ通信の方式によっては、伝送速度に大幅な差
があるためである。しかし、通信方式が数種類程度に限
られている場合は、ネットワークインターフェース部8
あるいは通信制御部10の処理時間に対して係数(通信
方式に対応する値)を乗算し、その結果によって前処理
時間を求めてもよい。
【0148】D−5.第1実施形態にあっては、前処理
時間の長いジョブの出力処理中に前処理時間の短いジョ
ブが発生すると、原則的に後者が優先的に処理された。
しかし、かかる処理は場合によっては妥当性に欠ける場
合がある。例えば、現在出力処理中のジョブが記録紙の
出力枚数「1000」のジョブであって、そのうち既に
「990」枚の出力が完了しているものと仮定する。こ
こで、出力枚数「100」のジョブが発生すると、あと
「10」枚出力すれば終了するにも拘らず、前者のジョ
ブは後回しにされることになる。
【0149】かかる事態を防止するため、出力した記録
紙の枚数によって前処理時間をデクリメントさせてもよ
い。例えば、部分前処理時間を全て制御部2に記憶して
おき、1ページの画像形成が行われる毎に、対応する前
処理時間から該部分前処理時間を減算してもよい。ま
た、最初に得られた(ステップS6,S12,S18で
得られた)前処理時間に対して、「未出力枚数/全出力
枚数」を乗算し、その結果を前処理時間として用いても
よい。
【0150】D−6.上記各実施形態にあっては、前処
理時間の短いジョブほど優先的に実行されるように、後
処理の処理順序または処理割合が決定された。しかし、
逆に、前処理時間の長いジョブほど優先的に後処理を実
行するようにしてもよい。特に、第3実施形態のように
前処理が並列処理される場合は、前処理時間の長いジョ
ブは処理割合が低くなり、「前処理が遅い」というペナ
ルティを既に払っていると考えることもできる。従っ
て、このような場合は、むしろ後処理を優先させること
が好適になる場合もある。
【0151】D−7.第3実施形態にあっては、前処理
時間の予測結果に基づいて処理割合が決定され、前処理
および後処理が並列に実行された。しかし、前処理時間
の予測結果に基づいて処理順序を決定し、前処理および
後処理をジョブ毎にまとめて実行してもよい。例えば、
前処理予測時間の短いジョブから順に前処理を実行して
画像データを逐次揃えてゆくことにより、画像出力部4
を有効に動作させることができる。
【0152】D−8.同様に、第3実施形態において
は、前処理については処理順序に基づいてジョブ毎に処
理し、後処理については処理割合に基づいて並列処理し
てもよい。
【0153】D−9.また、第3実施形態にあっては、
前処理予測時間の逆数の比に応じて処理割合を決定した
が、ほぼ同時期に各ジョブの後処理の開始が可能になる
ように、前処理予測時間の比によって処理割合を決定し
てもよい。
【0154】D−10.第2実施形態において出力処理
量計測部21で計測される出力済処理量は、出力済みペ
ージ数以外のものであってもよい。例えば、出力処理さ
れた部数や出力処理の時間等を出力済処理量として用い
てもよい。
【0155】D−11.上記各実施形態および変形例に
あっては、並列処理が行われる場合は、機能に関係なく
複数のジョブの前処理や後処理が並列に処理された。し
かし、各ジョブを機能毎に分類し、機能単位での並列処
理を行うようにしてもよい。
【0156】D−12.第3実施形態における前処理量
予測部35は、図13に示すように変形することができ
る。なお、本変形例は、実際の前処理時間および後処理
時間の履歴に基づいて、前処理および後処理を含んだ平
均的なジョブの処理時間を算出し、これを以て前処理予
測時間とするものである。
【0157】図において50は前処理計測部であり、第
1実施形態における前処理計測部9と同様に構成され各
ジョブの前処理時間を計測する。41はカウンタであ
り、前処理時間の計測されたジョブ数をカウントする。
43はレジスタであり、前処理時間の平均値を記憶す
る。42は平均値算出部であり、レジスタ43に記憶さ
れているQ−1番目までのジョブの前処理時間の平均値
(前処理時間AQ-1)と、Q番目のジョブの前処理時間
AQと、ジョブ数Qとに基づいて、Q番目までのジョブ
の前処理時間の平均値(前処理時間AQ)を算出する。
【0158】すなわち、平均値算出部42は、下式(1)
に基づいて平均前処理時間AQを算出する。算出された
平均前処理時間AQは、レジスタ43に記憶される。な
お、平均前処理時間AQ-1の初期値(ジョブ数Q=1の
場合)は、「0」である。
【0159】また、51は後処理計測部であり、前処理
計測部50と同様に、各ジョブの後処理時間tBQを計測
する。また、カウンタ46、平均値算出部47およびレ
ジスタ48は、各々カウンタ41、平均値算出部42お
よびレジスタ43と同様に構成され、レジスタ48から
は平均後処理時間BQが出力される。44は加算器であ
り、平均前処理時間AQと平均後処理時間BQとを加算し
その結果を平均処理時間TQとして出力する。そして、
この平均処理時間TQはレジスタ45にラッチされる。
【0160】このようにして求められた平均前処理時間
Q、平均後処理時間BQおよび平均処理時間TQは、次
回に処理される当該機能のジョブにおいて、処理量の予
測値として用いられる。すなわち、これらの値に基づい
て、機能単位の前処理や画像形成処理の処理割合が決定
される。
【0161】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る構成
によれば、処理量認識手段は各ジョブの前処理における
処理量を認識し、順序決定手段は認識された各処理量に
基づいて各ジョブに係る前処理または後処理を実行する
順序を決定するから、各ジョブに係る前処理または後処
理を実行する順序を、これらジョブの前処理量に基づい
て、自動的に決定することができる。
【0162】また、請求項2記載の構成にあっては、処
理量認識手段は各ジョブの前処理における処理量を認識
し、処理割合決定手段は順序決定手段は認識された各処
理量に基づいて各ジョブに係る前処理または後処理を実
行する処理割合を決定するから、各ジョブに係る前処理
または後処理を実行する割合を、これらジョブの前処理
量に基づいて、自動的に決定することができる。
【0163】また、請求項3記載の構成にあっては、処
理量認識手段は各ジョブの後処理における処理量を認識
し、順序決定手段は認識された各処理量に基づいて各ジ
ョブに係る前処理または後処理を実行する順序を決定す
るから、各ジョブに係る前処理または後処理を実行する
順序を、これらジョブの後処理量に基づいて、自動的に
決定することができる。
【0164】また、請求項4記載の構成にあっては、処
理量認識手段は各ジョブの後処理における処理量を認識
し、処理割合決定手段は認識された各処理量に基づいて
各ジョブに係る前処理または後処理を実行する処理割合
を決定するから、各ジョブに係る前処理または後処理を
実行する割合を、これらジョブの後処理量に基づいて、
自動的に決定することができる。
【0165】さらに、請求項5記載の構成にあっては、
中央演算処理装置の処理量に基づいて処理順序または処
理割合が決定されるから、特定のジョブに中央演算処理
装置の処理が集中したり、処理能力を超える負担が中央
演算処理装置に課せられるような事態を未然に防止でき
る。
【0166】また、請求項6記載の構成にあっては、処
理対象であるデータのサイズに基づいて処理量が認識さ
れるから、現実の処理量を測定することが不要になり、
装置規模を抑制することが可能になる。
【0167】また、請求項7記載の構成にあっては、機
能毎に処理順序や処理割合を決定できるから、これらの
処理を効率良く実行することができる。
【0168】また、請求項8記載の構成にあっては、既
に計測された処理量に基づいて、次に発生するジョブに
係る処理量が予測されるから、事前に処理量を計測する
ことが不要になり、装置規模を抑制することが可能にな
る。
【0169】また、請求項9記載の構成にあっては、簡
易に測定できる原稿のサイズによって処理量を認識する
ことが可能であるから、実際の処理量を計測することが
不要になり、装置規模を抑制することが可能になる。
【0170】また、請求項10記載の構成にあっては、
順序決定手段は、処理量認識手段により認識された処理
量の少ないジョブほど早く実行されるように、処理順序
を決定するから、処理量の少ないジョブを優先的に処理
することが可能になる。
【0171】また、請求項11記載の構成にあっては、
処理割合決定手段は、処理量認識手段により認識された
処理量の少ないジョブほど高い処理割合を付与するか
ら、処理量の少ないジョブを優先的に処理することが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】 第1実施形態の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図3】 第1実施形態の動作説明図である。
【図4】 処理順位決定部2aに記憶されるデータを説
明する図である。
【図5】 第1実施形態の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図6】 第2実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】 処理割合決定部2bに記憶されるデータを説
明する図である。
【図8】 第2実施形態の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図9】 第2実施形態の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図10】 第3実施形態の動作説明図である。
【図11】 第3実施形態の構成を示すブロック図であ
る。
【図12】 第3実施形態の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図13】 第3実施形態の変形例の要部のブロック図
である。
【符号の説明】
2,22,31 制御部(並列実行手段、中央演算処理
装置、機能別分類手段) 2a 処理順位決定部(順序決定手段) 2b 処理割合決定部(処理割合決定手段) 3 画像入力部 4 画像出力部 5 符号化・復号化部 6 画像データ蓄積部 7 画像データ処理部 9 前処理計測部(処理量認識手段) 32 画像処理プロセッサ 33 前処理割合決定部 35 前処理量予測部(処理量認識手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 21/00 388 G03G 21/00 388 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/00 G06F 3/12 B41J 29/38 - 29/393

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が所定の前処理と該前処理の後に実
    行される後処理とから成る複数のジョブを実行する処理
    手段と、 前記各ジョブの前処理における処理量を認識する処理量
    認識手段と、前記処理量認識手段によって認識された前記各ジョブ毎
    の処理量を相互に比較するとともに、前記各ジョブに係
    る前処理または後処理を実行する順序を該比較結果に基
    づいて 決定する順序決定手段とを具備することを特徴と
    する画像処理装置。
  2. 【請求項2】 各々が所定の前処理と該前処理の後に実
    行される後処理とから成る複数のジョブを実行する処理
    手段と、 前記各ジョブの前処理における処理量を認識する処理量
    認識手段と、 認識された各処理量に基づいて、前記各ジョブに係る前
    処理または後処理の処理割合を決定する処理割合決定手
    段と、 この処理割合に基づいて、前記前処理または前記後処理
    を並列に実行する並列実行手段とを具備することを特徴
    とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 各々が所定の前処理と該前処理の後に実
    行される後処理とから成る複数のジョブを実行する処理
    手段と、 前記各ジョブの後処理における処理量を認識する処理量
    認識手段と、前記処理量認識手段によって認識された前記各ジョブ毎
    の処理量を相互に比較するとともに、前記各ジョブに係
    る前処理または後処理を実行する順序を該比較結果に基
    づいて 決定する順序決定手段とを具備することを特徴と
    する画像処理装置。
  4. 【請求項4】 各々が所定の前処理と該前処理の後に実
    行される後処理とから成る複数のジョブを実行する処理
    手段と、 前記各ジョブの後処理における処理量を認識する処理量
    認識手段と、 認識された各処理量に基づいて、前記各ジョブに係る前
    処理または後処理の処理割合を決定する処理割合決定手
    段と、 この処理割合に基づいて、前記前処理または前記後処理
    を並列に実行する並列実行手段とを具備することを特徴
    とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記前処理または前記後処理を実行また
    は制御する中央演算処理装置を具備し、 前記処理量は、前記中央演算処理装置の処理量であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像処理
    装置。
  6. 【請求項6】 前記処理量認識手段は、前記各ジョブの
    処理対象であるデータのサイズに基づいて前記処理量を
    認識することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載
    の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 処理される機能別に前記ジョブを分類す
    る機能別分類手段を具備し、 前記処理量認識手段は前記機能別分類手段により分類さ
    れたジョブ毎に前記処理量を予測することを特徴とする
    請求項1〜4の何れかに記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記各ジョブの前処理または後処理の処
    理量を計測する処理量計測手段を備え、前記処理量認識
    手段は、前記処理量計測手段により計測された処理量に
    基づいて、次に発生するジョブに係る処理量を予測する
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記ジョブは原稿の複写を行うジョブで
    あって、前記処理量認識手段は前記原稿の内容が読取ら
    れる前に前記原稿のサイズを検出し、その結果に基づい
    て前記処理量を認識することを特徴とする請求項1〜4
    の何れかに記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記順序決定手段は、前記処理量認識
    手段により認識された処理量の少ないジョブほど早く実
    行されるように、前記順序を決定することを特徴とする
    請求項1または3の何れかに記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 前記処理割合決定手段は、前記処理量
    認識手段により認識された処理量の少ないジョブほど高
    い処理割合を付与すること特徴とする請求項2または
    4の何れかに記載の画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記後処理は、画像形成処理であるこ
    とを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の画像処
    理装置。
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