JP2007158850A - 画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像ファイルを移動する際にネットワークにかかる負荷を軽減できる画像処理装置を提供すること。
【解決手段】画像処理装置は、他の装置から画像ファイルの送信要求を受け付けると、自装置のボックスに格納されている画像ファイル群のうち、現在から過去1週間以内に使用履歴のないファイルを検索し(ステップS112)、検索されたファイルを送信制限すべきファイルと特定する(ステップS113)。特定した画像ファイルを除くファイルをボックス内の画像ファイルの中から読み出して、要求元の他の装置に送信する(ステップS114)。
【選択図】図11

Description

本発明は、ネットワークに接続される画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理方法に関し、特に画像ファイルを装置間で通信する際にネットワークにかかる負荷の軽減を図る技術に関する。
近年の複写機にはボックス(以下、「BOX」という。)機能が設けられたものがある。このBOX機能とは、ユーザごとに、当該ユーザが利用する画像ファイルを格納するための専用のBOXを設け、そのデータを必要に応じて保存したり読み出したりすることができる機能をいう。ユーザは、例えばスキャナ部で読み取った画像を自己のBOX内に保存しておき、後日、当該画像を自己のBOXから読み出してプリンタ部で出力させる操作などを行うことができる。
ところで、BOXは、ユーザが自己のオフィスなどで日々使用する複写機に設けられるのが普通なので、例えばユーザが遠隔地に出張した場合、その出張先にある別の複写機には自己のBOXが存在しない。従って、出張先では自己のBOX内に格納させておいた画像などを利用することができない。
そこで、特許文献1には、複数のクライアント端末とサーバがネットワークに接続されたシステムにおいて、サーバが必要に応じて、あるクライアント端末に格納されているユーザの全情報を別のクライアント端末に移動させる技術が開示されている。
特開平10−271160号公報
上記特許文献1の技術によれば、ユーザは、自己のBOX内の画像ファイル全てを出張先で利用できることになるが、実際には出張先でまで必要とするものはその中の一部であり、その場合、全ての画像ファイルの転送を行ってもネットワークのトラフィックが無用に増えるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、BOX内の画像ファイルを転送する際にネットワークにかかる負荷を軽減できる画像処理装置、画像処理システムおよび画像処理方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付手段と、前記送信要求が、前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断手段と、前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
ここで「画像ファイル」とは、画像を現すためのデータのファイルを意味し、ビットマップ展開された画像データのみならず、所定の方式により圧縮された画像データや所定のフォーマットに変換された画像データなどのファイルを広く含むものである。
このように、使用される蓋然性が低いと想定されるファイルを除く画像ファイル、すなわち使用される蓋然性が高い画像ファイルのみを送信するので、全ての画像ファイルを送信する場合に比べてネットワークにかかる負荷を低減することができる。
ここで、前記特定手段は、前記画像ファイルの使用履歴に応じて、送信を制限すべき画像ファイルを特定することを特徴とする。
このようにすれば、使用される蓋然性が低い画像ファイルを特定し易く、ユーザにとって自己が希望する画像ファイルを外部の装置で利用できる可能性が高くなり、もって使い勝手が良くなる。
ここで、前記特定手段は、現在から過去の所定の期間以内に生成されなかった画像ファイル、使用されなかった画像ファイル、および/または使用の頻度が所定量よりも少なかった画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定することを特徴とすることができる。
また、異なる種類の画像処理ジョブを実行可能であり、前記画像ファイルには、どの種類の画像処理ジョブに対応するものなのかを示す種類情報が対応付けられており、前記特定手段は、前記種類情報に応じて送信を制限すべき画像ファイルを特定することを特徴とする。
このようにすれば、ある種類のジョブ、例えばファクシミリ受信ジョブによる画像ファイルを外部の装置で利用することが可能になり、ユーザにとって使い勝手が良くなる。
さらに、前記送信手段は、前記外部の装置から前記特定された画像ファイルにアクセスするための情報を、前記外部の装置に送信することを特徴とする。
このようにすれば、送信されなかった画像ファイルでも、外部の装置からアクセスして当該外部の装置に転送させることが可能になり、利便性が良くなる。
また、前記ボックスの種類には、個人用に割り当てられた個人ボックスと、複数ユーザが共有するための共有ボックスがあり、前記送信手段は、ボックスの種類に応じて画像ファイルの送信方法を変えることを特徴とする。
このようにすれば、共有ボックスの画像ファイルについて、その属性を例えば書き込み禁止にして送信すること等の処理を施すことができ、ファイル管理を行い易くなる。
さらに、前記送信手段は、画像ファイルの送信後、前記ボックスに新たな画像ファイルが格納された場合、または既存の画像ファイルが更新された場合には、当該新たな画像ファイルまたは更新後の画像ファイルを前記外部の装置に送信することを特徴とする。
このようにすれば、ボックス内に新たに格納された画像ファイルをも外部の装置で利用することが可能になり、より使い勝手が良くなる。
また、画像ファイルの送信後、当該画像ファイルを前記ボックスから削除する削除手段を備えることを特徴とする。
このようにすれば、例えば画像処理装置と外部の装置双方で画像ファイルを保持する場合に、一方の装置でファイルが改ざんされたのに他方の装置ではそのままになってしまい同一性が保てなくなるといったことを防止でき、ファイル管理を行い易くなる。
ここで、前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの返還を要求する返還要求手段と、前記返還要求の応答として前記外部の装置から送り返されて来た画像ファイルを受信して、前記ボックスに戻す受信格納手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、一度削除された画像ファイルでも、当該画像処理装置にて再び利用できるようになり便利である。
ここで、前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの削除を要求する削除要求手段を備えることを特徴とする。
このようにすれば、画像処理装置と外部の装置双方で画像ファイルが保持されることがなくなりファイル管理を行い易くなる。
また、ユーザから識別情報の入力を受け付ける入力受付手段と、受け付けた識別情報から、前記ユーザが前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザであるか否かを判断する認証判断手段と、を備え、前記返還要求手段は、前記画像ファイルの送信後、ユーザからの識別情報の入力があった場合に、そのユーザが前記アクセス許可されるユーザであることが判断されると、前記返還要求を行うことを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、識別情報の入力という簡易な操作を行うだけで、一度削除された画像ファイルを当該画像処理装置にて利用できるようになる。
さらに、前記送信手段は、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルと、その画像ファイルをコピーした画像ファイルそれぞれについて、その属性をアクセス禁止または読み取り専用に変えると共に、コピーにより生成された方の画像ファイルを送信することを特徴とする。
このようにすれば、画像処理装置と外部の装置双方で画像ファイルを保持する場合であても画像ファイルの同一性を保つことが可能になり、ファイル管理を行い易くなる。
また、前記要求受付手段は、前記外部の装置からの画像ファイルの送信要求を受信した後、別の外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付け、前記特定手段は、前記別の外部の装置からの送信要求が受け付けられた場合には、前記特定を行わず、前記送信手段は、前記判断手段により前記別の外部の装置からの送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記画像ファイルの送信に代えて、前記外部の装置に対し、送信済みの画像ファイルの、前記別の外部の装置への転送を要求することを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、別の外部の装置においても自己の画像ファイルを利用することが可能になり便利である。
本発明は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、前記ボックス内の画像ファイルの、外部への送信先を設定する設定手段と、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ボックスにアクセス許可されるユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記設定された送信先に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、設定された送信先で画像ファイルを利用でき、かつネットワークにかかる負荷を低減することもできる。
ここで、前記送信手段は、ネットワークのトラフィックが所定量よりも少ない時間帯に、前記ユーザから指定された時間に、または送信先となる外部の装置が画像ファイルを受け付けるのに適した所定の状態にあるときに、前記送信を実行することを特徴とする。
このようにすれば、画像ファイルの送信をよりネットワークに負荷をかけずに実行でき、また外部の装置において希望する時間に画像ファイルを利用できるようになり、さらに外部の装置に負担を掛けることなく画像ファイルを送信できるようになる。
また、前記設定手段は、前記ユーザからの送信先の入力を受け付けて当該送信先を設定する受付設定手段、または前記ネットワークに接続され、前記ユーザがどの外部の装置を使用する予定になっているのかを示す予定情報を記憶している管理サーバから、当該使用が予定される外部の装置の宛先を取得して当該宛先を送信先として設定する取得設定手段であることを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、希望する送信先を自分で任意に設定できるようになり、またサーバを用いる場合には、ユーザ自らが設定のための操作を行わなくて済み、その手間を減らすことができる。
本発明は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、自装置が画像処理動作を実行できない状態であることを判断する実行不可判断手段と、画像処理動作を実行できない状態であることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、画像処理を実行できない状態であっても、ユーザは他の装置で画像ファイルを利用でき、かつ画像ファイルは、使用される蓋然性が高い画像ファイルだけが他の装置に送信されるので、ネットワークにかかる負荷を低減することができる。
ここで、画像ファイルの送信後、当該画像ファイルを前記ボックスから削除する削除手段と、自装置が画像処理動作を実行できない状態から実行可能な状態に遷移したことを判断する実行可能判断手段と、前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの返還を要求する返還要求手段と、前記返還要求の応答として前記外部の装置から送り返されて来た画像ファイルを受信して、前記ボックスに戻す受信格納手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、ユーザは、当該画像処理装置において自己の画像ファイルを利用して画像処理、例えば印刷等を実行することが可能になる。
本発明は、画像ファイルを格納するためのボックスを有する第1の画像処理装置と、第2の画像処理装置とがネットワークを介して接続されてなる画像処理システムであって、前記第2の画像処理装置は、ユーザの識別情報の入力を受け付ける入力受付手段と、前記第1の画像処理装置に対し、前記ネットワークを介して当該ユーザが所有する画像ファイルの送信要求を行う送信要求手段と、記憶手段と、前記第1の画像処理装置から送られて来る画像ファイルを、前記ネットワークを介して受信する受信手段と、前記ユーザに対しアクセス許可され、かつ受信した画像ファイルを格納するためのボックスを前記記憶手段に生成し、生成したボックスに当該画像ファイルを格納する生成格納手段と、を備え、前記第1の画像処理装置は、前記第2の画像処理装置から、画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付手段と、前記送信要求が、自装置のボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断手段と、前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
本発明は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付ステップと、前記送信要求が、前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断ステップと、前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、を含むステップを実行することを特徴とする。
本発明は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、前記ボックス内の画像ファイルの、外部への送信先を設定する設定ステップと、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ボックスにアクセス許可されるユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記設定された送信先に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、を含むステップを実行することを特徴とする。
本発明は、ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、自装置が画像処理を実行できない状態であることを判断する実行不可判断ステップと、画像処理を実行できない状態であることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、を含むステップを実行することを特徴とする。
以下、本発明に係る画像処理装置等の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、画像処理システム1の全体構成を示す図である。
同図に示すように、画像処理システム1は、画像処理装置としての多機能デジタル複写機(以下、「MFP(Multiple Function Peripheral)」という。)10、20、30と、クライアント端末11、21等が、ネットワーク、ここではインターネット2、LAN(Local Area Network)12、22、31を介して接続されてなる。
MFP10は、セットされた原稿の画像を読み取って画像データを得るスキャンジョブ、その画像データに基づいて原稿画像を印刷(プリント)するコピージョブ、クライアント端末11からのジョブの実行指示を受け付けて印刷を行うプリントジョブを実行することができる。また、読み取って得られた画像データを指定の宛先に電子メールで送信するスキャン・ツー・メール(Scan To Mail)ジョブ、ファクシミリ送受信を行うFAXジョブを実行することができる。さらに、BOX機能を有する。具体的には、ユーザごとに、当該ユーザが利用する画像ファイルを必要に応じてBOX内に保存したり読み出したりすることができるものである。
ここで、画像ファイルとは、画像を現すために用いられるデータのファイルを意味し、従ってビットマップ展開された画像データに限られず、例えばPCにおいて文書等の作成用のアプリケーションソフトウェアにより作成されたデータや、当該データがPDL(Page Description Language)により変換された後のデータなど、最終的にシート上やディスプレイ上に画像を現すために用いられるデータのファイルを含むものである。以下、単に「ファイル」という。
クライアント端末11は、汎用のパーソナルコンピュータ(PC)であり、ネットワーク通信プログラムがインストールされており、既存の通信プロトコル(TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol等)により他の端末やMFP10等と接続され、データの送受信を行うようになっている。なお、クライアント端末21はクライアント端末11と基本的に同じ構成になっている。
図2は、MFP10の構成を示す図である。
同図に示すように、MFP10は、主な構成要素として、操作パネル101、スキャナ部102、プリンタ部103および制御部104を備えている。
スキャナ部102は、セットされた原稿の画像を読み取る。プリンタ部103は、公知の電子写真方式により画像形成動作(プリント)を実行する。
操作パネル101は、コピースタートボタンやコピー枚数設定用のテンキーなどの他、表面にタッチパネルが積層された液晶表示部が設けられており、制御部104の指示により必要な画面を表示させると共に、ユーザによるテンキー等の入力、タッチ入力等を受け付けて、受け付けた入力情報を制御部104に伝える。
制御部104は、主な構成要素として、CPU111、インターフェース(I/F)部112、制御に必要なプログラムが格納されたROM113、プログラム実行時のワークエリアとなるRAM114および記憶部115を備えている。
インターフェース部112は、LANカード、LANボードといったLAN12に接続するためのインターフェースである。
記憶部115は、ハードディスクドライブ等の不揮発性の記憶手段であり、BOX格納部121、ユーザ認証情報テーブル122およびファイル管理情報テーブル123が設けられている。
BOX格納部121には、ファイル等を格納するためのBOX131、132・・・が設けられている。
ユーザ認証情報テーブル122には、ユーザ認証情報が、ファイル管理情報テーブル123には、ファイル管理情報がそれぞれ書き込まれている。
図3は、ユーザ認証情報テーブル122の内容例を示す図である。
同図に示すように、ユーザ認証情報テーブル122には、ユーザ名欄、ユーザID欄およびパスワード欄が設けられており、ユーザごとに、当該ユーザを識別するための識別番号(ID)と、当該ユーザを認証するためのパスワードとが対応付けされた情報がユーザ認証情報として書き込まれている。
ユーザ認証情報は、後述のログイン処理の際に読み出されたり、BOX機能を実行する際に利用されたりするものであり、各ユーザまたはネットワークの管理者等により操作パネル101を介して予め登録されるようになっている。なお、共有とは、複数のユーザが1つのIDとパスワードの組を共有する場合があることを意味している。
図4(a)は、ファイル管理情報テーブル123の内容例を示す図である。
同図に示すように、ファイル管理情報テーブル123には、「ユーザID」〜「リンク先」の各欄が設けられており、各欄の情報が対応付けされている。
ユーザID欄には、ユーザIDが書き込まれており、BOX名欄には、ユーザIDに対応するユーザのBOXがBOX格納部121に格納されているものの内、どれに当たるのかを示す情報が書き込まれている。ここでBOX名「α」は、BOX131のことを示し、BOX名「β」は、BOX132のことを示している。
BOXのアドレス欄には、BOXのアドレスが書きこまれている。
番号(No)欄には、ファイルごとにそのファイルを識別するための番号が書き込まれている。この番号は、ファイルがBOXに最初に格納されたときに自動的に任意のものが付与されるようになっている。
ファイル名欄には、ファイル名が書き込まれている。このファイル名は、ユーザにより登録される。
使用履歴欄には、格納されているファイルの使用履歴、具体的にはプリントやFAX送信等のためにファイルがBOXから読み出されたときなどの日時が書き込まれている。この日時は、制御部104内のタイマー(不図示)により計時される。
作成日時欄には、ファイル作成時、ここでは当該ファイルが初めてBOXに格納されたときのその日時が書き込まれている。
保存の有無欄には、BOX内にファイルが格納されている否かの情報が書き込まれている。リンク先欄には、ファイルやファイルの情報を他の装置とやりとりするときの当該他の装置に設けられたBOXのアドレスが書き込まれるようになっている。この具体例については、図4(b)に記載されているが、その内容については後述する。
図2に戻って、CPU111は、ROM113の制御プログラムに基づいて、スキャナ部102、プリンタ部103の各部の動作を制御し、円滑なコピー、スキャン等のジョブの動作を実現する。また、操作パネル101を介してユーザによるキーの入力を受け付けると共に、必要な画面等を液晶表示部に表示させる。さらに、後述のログイン処理、要求受付処理、BOX処理、転送要求受付処理、削除要求受付処理、ファイル保存処理、ファイル受信処理、ファイル返還要求処理、ファイル返還処理、確認要求受付処理等を行う。
図5は、MFP20の構成を示す図である。
同図に示すように、MFP20は、主な構成要素として、操作パネル201、スキャナ部202、プリンタ部203および制御部204を備えている。制御部204は、CPU211、I/F部212、ROM213、RAM214および記憶部215を有し、記憶部215には、BOX格納部221、ユーザ認証情報テーブル222およびファイル管理情報テーブル223が設けられている。各部は、MFP10の同名称のものと基本的に同様の構成のものであり、制御部204は、制御部104と同様の処理を実行できるようになっている。このことはMFP30についても同様である。なお、ユーザ認証情報テーブル222の内容例は図8に示されており、ファイル管理情報テーブル223の内容例は図9に示されている。
次に、このようなシステム構成において、(1)MFP10をいつも利用しているユーザ(以下、「ユーザA」という。)がMFP20の設置されているオフィスに出張し、その出張先のMFP20を初めて使用する場合、(2)ユーザAがMFP20においてBOX機能を使用する場合、(3)ユーザAの出張中に別のユーザBがMFP10においてユーザAのBOXにファイルを保存させた場合、(4)ユーザAが出張先から戻りMFP10を使用する場合、(5)ユーザAが出張先のMFP20からMFP30に移動しMFP30を使用する場合のそれぞれに実行される処理の内容を場面毎に分けて説明する。なお、MFP10には、ユーザAのユーザ認証情報(ユーザID、パスワード)およびBOXが登録されており、MFP20,30には、もともとユーザAに関する情報が何も登録されていないとする。
(1)ユーザAが初めてMFP20を使用する場合に実行される処理
(1−1)MFP20の処理
図6は、MFP20の制御部204が実行するログイン処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、操作パネル201の液晶表示部にログイン画面を表示させ(ステップS201)、ユーザID等の入力を受け付ける(ステップS202)。
図7(a)は、ログイン画面250の例を示す図である。同図に示すように、ログイン画面250は、ユーザID入力欄251とパスワード入力欄252が設けられており、ユーザAは、テンキー等でユーザIDとパスワードを入力することができる。
ログイン画面250の終了キー253がタッチされると、入力完了として、入力されたユーザID等から、当該ユーザが自装置で管理しているユーザか否かを判断する(ステップS203)。この判断は、入力されたユーザIDがユーザ認証情報テーブル222に登録されているか否かにより行われる。
ここで、管理していないユーザ、すなわち入力されたユーザIDが未登録であることを判断すると(ステップS203で「NO」)、他のMFPに対し、そのユーザの認証およびファイルの送信を要求する(ステップS204)。具体的には、入力されたユーザIDとパスワードを示す情報を、ネットワークを介して送信し、他のMFPに対し、そのユーザが使用を許可して良いユーザとして登録済みのユーザであるかを問い合わせると共に、当該ユーザが所有するBOX内のファイルの送信を要求する旨の信号を送信するものである。宛先としては、例えばネットワークに接続されている全てのMFPとしても良い。
MFP10は、後述のように、MFP20からの要求に対し、認証ができた場合には、その旨を示す認証通知をMFP20に送信、または認証対象のユーザAについて、そのユーザ認証情報(ユーザ名、ID等)と、ファイル管理情報(BOX名、アドレス、ファイル名、使用履歴等)と、送信制限すべきファイルを除くファイル(いわゆる実ファイル)とをMFP20に送信する。一方、認証不可の場合には、そのまま処理を終了する構成になっている。本例では、送信制限すべきファイルとして送信されないファイルはファイル名「書類2」(図4(a))のファイルであり、それを除くファイルとして送信されるファイルは、ファイル名「書類1」のファイルとされる。
MFP20は、ステップS205において、要求先のMFP10から認証通知ではなく、ファイルやユーザ認証情報等を受信したか否かを判断する。ここで、受信していないことを判断すると(ステップS205で「NO」)、認証通知を受信したか否かを判断する(ステップS206)。ここで、受信していないことを判断すると(ステップS206で「NO」)、所定時間経過したか否かを判断する(ステップS207)。ステップS204による要求時から計時を開始し、その時間が所定時間に達したか否かを判断するものである。
所定時間が経過していないことを判断すると(ステップS207で「NO」)、ステップS205に戻る。所定時間が経過するまで、他のMFPからの返答を待つ。
所定時間が経過したことを判断すると(ステップS207で「YES」)、MFP10においてユーザAが認証されなかったとして、ログインを許可しないで(ステップS208)、当該ログイン処理を終了する。ログインが許可されない場合、ユーザからの操作入力の受け付けが禁止される。従って、ユーザAは、コピージョブ等を実行できないことになる。
一方、所定時間が経過するまでにMFP10から認証通知を受信すると(ステップS206で「YES」)、ユーザAが認証されたとして、ログインを許可し(ステップS211)、当該ログイン処理を終了する。ログインが許可されると、ユーザからの操作入力の受け付けが許可される。この場合、ユーザAは、コピージョブ等を実行できる。
また、ファイルやユーザ認証情報等を受信すると(ステップS205で「YES」)、ユーザAが認証されたとして、新規ユーザの登録、BOXの作成、ファイルの格納を行う(ステップS209)。
具体的には、ユーザA用のBOXを記憶部215に新たに生成し、受信したファイル(本例では、ファイル名「書類1」のファイル)を当該BOXに格納する。そして、図8のユーザ認証情報テーブル222の欄2221に示すように、受信したユーザAのユーザ認証情報の内容を追加し、図9のファイル管理情報テーブル223の欄2231に示すように、受信したユーザAのファイルの情報を追加する(書き込む)。なお、ファイル管理情報のユーザID、BOX名、No、ファイル名、使用履歴、作成日時については、受信した情報と同じ内容が書き込まれ、この時点でMFP10とMFP20とは、ユーザAのユーザ認証情報とファイル管理情報について同じ情報を持っていることになる。
BOXのアドレス欄には、新たに生成された自装置のBOXに対するアドレスが書き込まれる。
保存の有無欄については、送信されて来たファイルについて、そのファイル名に対応する部分に「有」を示す情報が、送信されて来なかったファイルについて、そのファイル名に対応する部分に「なし」を示す情報がそれぞれ書き込まれる。ここでは、「書類1」のファイルに対し「有」、「書類2」のファイルについて「なし」ということになる。
リンク先欄については、MFP10から受信したMFP10におけるBOX「α」のアドレスが書き込まれる。このリンク先欄の情報は、送信元の装置(MFP10)のネットワーク上のアドレスと関連付けて記憶され、いわゆるリンクを張った状態と同じになり、当該情報から送信元との通信を行うことができるようになっている。
図6に戻って、ステップS210では、受信したファイルのファイル名(図9では、「書類1」)と自装置のBOXのアドレス(図9では、「mfp20・・box−α)とを対応付けたリンク情報をMFP10に送信して、ステップS211に移る。
また、ステップS203において、管理しているユーザであることを判断すると、ステップS212においてパスワードが一致するか否かを判断する。管理しているユーザということは、ユーザ認証情報テーブル222にそのユーザのIDとパスワードが書き込まれていることになるから、書き込まれているパスワードと、入力されたパスワードとが一致するか否かを判断するものである。
ここで、パスワードが一致しないことを判断すると(ステップS212で「NO」)、ステップS208に移り、ログインを不許可とする。一方、パスワードが一致したことを判断すると(ステップS212で「YES」)、ステップS211に移る。
(1−2)MFP10の処理
図10は、MFP10の制御部104が実行する要求受付処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、他のMFPからユーザ認証およびファイル送信の要求があると、その要求を受け付ける(ステップS100)。
認証対象となっているユーザ(ユーザA)が自装置において管理しているユーザか否かを判断する(ステップS101)。この判断は、当該要求の際に送られてくるユーザIDがユーザ情報テーブル122に登録されているか否かにより行われる。ここで、管理しているユーザである、すなわち登録済みであることを判断すると(ステップS101で「YES」)、受信したパスワードと、登録されているパスワードが一致しているか否かを判断する(ステップS102)。
一致していることを判断すると(ステップS102で「YES」)、認証完了として、自装置のBOXへのアクセスを許可する(ステップS103)。この意味で、制御部104は、ステップS101〜S103の処理を実行する場合に、上記ファイル送信要求が自装置のBOXに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断手段として機能する。
そして、当該送信要求が過去に別のMFPからあったか否かを判断する(ステップS104)。この判断は、要求履歴(要求元とその日時の履歴を示す情報)を参照して行われる。ここでは、当該要求がMFP20から初めてされた、すなわち過去に別のMFPからなかったものとする。なお、認証要求が過去に別のMFPからあった場合とは、後述の(5)においてユーザAがMFP20からMFP30に移動してMFP30を使用する場合に相当する。
過去に別のMFPから要求がなかったことを判断すると(ステップS104で「NO」)、要求元のMFP(ここではMFP20)が遠方に位置する装置であるか否かを判断する(ステップS105)。この判断は、例えばMFP20にネットワークを介して特定の信号(ping(Packet Internet Groper)等)を送信してから、そのコマンドに対する応答があるまでの時間を計測し、計測された時間が所定値以上の場合に遠方に位置し、所定値よりも小さい場合に遠方ではないとすることで行われる。
遠方に位置しないことを判断すると(ステップS105で「NO」)、認証できたことを通知して(ステップS106)、当該要求受付処理を終了する。MFP10と20が近距離に位置しているのであればユーザAはMFP10のところに直ぐに戻る可能性があり、そうであれば後述のファイル送信等を行うまでもないと考えられるからである。
一方、遠方に位置することを判断すると(ステップS105で「YES」)、送信処理(ステップS107)を実行して、当該要求受付処理を終了する。なお、ステップS108〜S110の内容については、後述の(5)にて説明する。
図11は、送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、認証ユーザであるユーザAに対するユーザ認証情報とファイル管理情報の送信準備を行う(ステップS111)。具体的には、ユーザ認証情報テーブル122からユーザAについての認証情報(図3の欄1211に書き込まれている情報)を読み出すと共に、ファイル管理情報テーブル123からユーザAについてのファイル管理情報(図4(a)の欄1221に書き込まれている情報)を読み出し、RAM114に一時保存する。
ファイル管理情報テーブル123の使用履歴欄を参照し、ユーザAのファイルのうち、過去1週間以内に使用されたことのないファイルを検索する(ステップS112)。
現在が例えば05年11月22日とすると、図4(a)の例から「書類1」は過去1週間以内に使用されたことがあるが、「書類2」は未使用であったことが解る。これより「書類2」が過去1週間以内に使用されたことのないファイルとして検索される。
検索されたファイル(使用履歴のないファイル)を送信制限すべきファイルと特定し(ステップS113)、ステップS114に移る。このように過去1週間以内に使用履歴がないファイルを送信制限すべきファイルとする(換言すれば、使用履歴があるファイルを送信対象のファイルとする)のは、次の理由による。
すなわち、使用履歴があるファイルとは、例えば出張前にユーザAが出張先で使用するための書類として作成したものであったり、その書類に関する資料であったりする蓋然性が高いと想定され、MFP20からの送信要求に対し、そのファイルを送信することで、ユーザAは出張先でそのファイルを使用することができるようになる。その一方で、使用履歴のないファイルとは、過去1週間に未使用であったことからすれば出張先でまで使用する蓋然性が低いものと想定され、MFP20への送信を止めることでネットワークの負荷を低減できるからである。
ステップS114では、ユーザAの認証情報、ファイル管理情報、特定されたファイルを除くファイル(使用履歴のあるファイル)を読み出し、要求元のMFP20に送信する。ここでは、ファイルのコピーをとって送信するものとする。なお、ファイル管理情報には、BOX「α」のアドレスが含まれ、MFP20は、上記ステップS209において、このアドレスをMFP10のBOX「α」とリンクを張った状態で記憶する。このことから、制御部104は、ステップS114等の処理を実行する際に、自装置のBOX内のファイル、例えば特定されたファイルに外部の装置からアクセスするための情報を当該外部の装置に送信する手段として機能するものであるといえる。
ユーザAの認証情報とファイル管理情報は、ステップS111で一時保存されたRAM114から読み出される。特定されたファイルを除くファイルとは、ここでは「書類1」である。
そして、ステップS115では、ユーザAのBOX(BOX名「α」)が個人BOXか否かを判断する。この判断は、ユーザ認証情報テーブル122を参照し、ユーザIDに対応するユーザ名が「共有」になっていない場合には、個人BOXであり、「共有」になっている場合には個人BOXではない、すなわち共有BOXであるとする。同図の例では、ユーザAのBOX「α」は、個人BOXということになる。
個人BOXであることを判断すると(ステップS115で「YES」)、送信したファイルをBOXから削除する(ステップS116)。これは、同じファイルを2台の装置が持つ場合、一方の装置でファイルが改変されると、その時点で同一物でなくなってしまい、管理が困難になるおそれが生じるからである。なお、ファイル送信の際に、当該ファイルを、いわゆる書き込み不可(読み取り専用)に設定するとしても良い。この場合、改変のおそれが低くなることから、削除を行わず、そのままMFP10に残しておくとすることもできる。このことは後述の共有BOXにおけるファイル送信の際にも同様とすることができる。また、MFP10に格納されているファイルとMFP20に送信されるファイルそれぞれの属性を読み取り専用ファイルまたはアクセス禁止に変更するとしても良い。
なお、ステップS114では、ファイルのコピーをとって送信するとしたが、個人BOXの場合には、ファイルをBOXから読み出した後消去する方法をとることもできる。この場合、個人BOXか否かの判断の後、ステップS114の処理を行うとすれば良い。BOXの種類に応じてファイルに施す処理を変えており、この意味で、制御部104は、ステップS114〜S116等の処理を実行する際に、BOXの種類に応じてファイルの送信方法を変える手段として機能するものといえる。
そして、ステップ117では、図4(b)のファイル管理情報テーブル123の欄1222に示すように、保存の有無欄の情報を「有」から「無し(転送済み)」を示す情報に書き換える。
上記のようにMFP20は、ステップS205においてMFP10から送信された認証情報等を受信すると、ステップS209においてユーザAのユーザ認証情報の登録(図8の欄2221)、ファイル管理情報の登録(図9の欄2231)、BOXの作成等を行う。そして、ステップS210において、リンク情報の送信を行う。
MFP10は、MFP20からリンク情報を受信すると、リンク先欄(図4(b)の欄1222)にMFP20におけるBOX「α」のアドレス(mfp20・・・box−α)を書き込み(ステップS118)、要求受付処理のメインルーチンにリターンする。このリンク先欄の情報は、上記のように送信元、ここではMFP20のネットワーク上のアドレスと関連付けて記憶され、いわゆるリンクを張った状態と同じになり、当該情報から送信元との通信を行うことができるようになっている。
これによりMFP10は、ファイル管理情報テーブル123を参照することで、「書類1」のファイルが自装置にはなく、MFP20に転送済みであることが解る。
ステップS115において、個人BOXでない、すなわち共有BOXであることを判断すると、ステップS118に移る。この場合、送信済みのファイルは削除されない。これは、共有BOXが複数のユーザにより利用されるものであり、ファイルを削除してしまうと別のユーザが利用できなくなるからである。
ステップS118では、図4(b)の欄1223に示すように、当該ファイル名に対応するリンク先欄にその保存場所を書き込んで、要求受付処理のメインルーチンにリターンする。
これより、ユーザAは出張先でMFP20を利用できるようになる。また、MFP10とMFP20それぞれは、ユーザAの認証情報、ファイル管理情報、BOX「α」を有し、MFP10のBOX「α」には、過去1週間以内に使用履歴がなかったファイルだけが保存され、MFP20のBOX「α」には、使用履歴があったファイルだけが保存されることになる。そして、BOX内の全部のファイルが一律に送信される場合に比べてネットワークの負荷の低減を図れる。
図10に戻って、認証要求の対象となっているユーザが自装置で管理していないユーザであることを判断した場合(ステップS101で「NO」)や、パスワードが不一致であったことを判断した場合(ステップS102で「NO」)には、そのまま当該処理を終了する。なお、そのまま処理を終了するのではなく、その旨を示すエラー情報を返答するとしても良い。この場合、MFP20としては、当該エラー情報を受信すると、その旨のメッセージを表示させてユーザAに知らせる構成をとるとしても良い。
(2)ユーザAがMFP20のBOX機能を使用する場合に実行される処理
(2−1)MFP20の処理
図12は、BOX処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、MFP20は、ログインされた状態でユーザによりBOX機能が選択されると、ログイン画面で入力されたユーザIDに対応するユーザ用のBOXにどのようなファイルが存在するのかを示す一覧画面(図7(b)参照)を操作パネル101の液晶表示部に表示させる(ステップS221)。
図7(b)に示すように一覧画面260は、ユーザAに対応するものであり、ユーザID、ユーザの名前、ファイルNo、ファイル名が表示される。
ユーザの名前は、ユーザ認証情報テーブル222の当該ユーザIDに対応するユーザ名欄から読み出される。ファイルNo、ファイル名は、ファイル管理情報テーブル223のNo欄およびファイル名欄から読み出される。
一覧画面260は、ファイル指定の受け付け画面でもあり、ユーザは、ファイル名が表示されている部分をタッチすることで、ファイルの指定を行うことができる。
MFP20は、ファイルが指定されると、ファイル指定を受け付け(ステップS222)、実行指示選択画面(図7(c)参照)を表示させる(ステップS223)。
図7(c)に示すように、実行指示選択画面270には、指定されたファイル名(ここでは、「書類1」)が表示されると共に、そのファイルのプリント出力を行うためのプリントキー271と、削除するための削除キー272とが設けられている。ユーザは、各キーを押下(タッチ)することで、プリント等を指定することができる。
図12に戻って、ステップS224では、プリントキー271がタッチされるとプリント出力が指定されたと判断して(ステップS224で「YES」)、そのファイルが自装置に格納されているか否かを判断する(ステップS225)。この判断は、ファイル管理情報テーブル223を参照し、指定されたファイル名に対応する「保存の有無」欄を参照することにより行われる。
自装置に格納されていることを判断すると(ステップS225で「YES」)、ステップS228に移り、ステップS228では、そのファイルを読み出して、プリント処理を実行し、当該BOX処理を終了する。
一方、自装置に格納されていないことを判断すると(ステップS225で「NO」)、当該ファイルを格納しているMFPに対しファイル転送要求を行う(ステップS226)。例えば、「書類2」が指定された場合には、図9に示すようにファイル管理情報テーブル223のリンク先欄の、当該ファイル名に対応する情報「mfp10・・・box−α」を読み出し、その情報に示される宛先に「書類2」のファイルの転送を要求する。その際、ユーザIDも送信する。
転送要求を受け付けたMFP、例えばMFP10は、後述の転送要求受付処理において、転送を許可すると、その要求されたファイルを送信し、転送を許可しないと送信しないようになっている。
MFP20は、MFP10からファイルを受信すると(ステップS227)、受信したファイルをプリント出力する処理を実行して(ステップS228)、当該BOX処理を終了する。MFP20は、受信したファイルを自装置のBOXに保存させないが、保存させるとしても良い。この場合、MFP10にそのファイルの削除が指示される。なお、所定時間経過してもファイルを受信できなかった場合には、その旨をメッセージ表示して、処理を中止する。
ユーザにより削除キー272がタッチされると削除が指定されたと判断して(ステップS224で「NO」、S229で「YES」)、指定されたファイルが自装置に格納されているか否かを判断する(ステップS230)。ここで、自装置に格納されていることを判断すると(ステップS230で「YES」)、指定されたファイルの削除およびそのファイルの情報、具体的にはファイル管理情報テーブル223のファイル番号〜保存の有無欄に、当該ファイルに対応するものとして書き込まれている情報を削除する(ステップS231)。
そして、当該ファイルが他のMFPから送られて来たものである場合には、その送信元に対しても削除を要求して(ステップS232)、当該BOX処理を終了する。具体的には、リンク先欄の情報、例えば「書類2」が指定された場合には「mfp10・・・box−α」を読み出し、その情報に示される宛先にファイルやそのファイルの情報の削除を要求する。その際、ユーザIDも送信される。
削除要求を受け付けたMFP、例えばMFP10は、後述の削除要求受付処理において、削除を許可すると、その要求されたファイルの削除等を行うようになっている。
一方、指定されたファイルが自装置に格納されていないことを判断すると(ステップS230で「NO」)、そのファイルの情報を削除して(ステップS233)、ステップS232に移る。
(2−2)MFP10の処理
図13は、転送要求受付処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、MFP10は、他の装置、ここではMFP20からのファイル転送要求を受信すると、要求されたファイルの転送の許否を判断する(ステップS121)。具体的には、ファイル管理情報テーブル123のユーザID欄とファイル名欄を参照し、要求されたファイルのファイル名に対応するユーザIDとして書き込まれているID(例えば、「書類2」の場合には、「1234」)と、受信したユーザIDとが一致した場合には転送を許可し、不一致の場合に許可しないと判断する。なお、その判断にパスワードの一致の有無を加えるとしても良い。この場合、要求元からIDと共にパスワードが送信される。
転送許可と判断すると(ステップS121で「YES」)、要求されたファイルをそのBOXから読み出し要求元のMFP20に送信して(ステップS122)、当該処理を終了する。
また、転送を許可しないと判断すると(ステップS121で「NO」)、そのまま当該処理を終了する。また、転送できない旨を返答として送信するとしても良い。なお、転送の許否を判断したが、これに限られず、例えば当該判断を行わないとしても良い。処理の簡素化を図ることができる。
図14は、削除要求受付処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、MFP10は、他の装置、ここではMFP20からファイルの削除要求を受信すると、要求されたファイルの削除の許否を判断する(ステップS131)。この判断は、上記ステップS121の転送許否の判断と同様の方法により行われる。
削除許可と判断すると(ステップS131で「YES」)、そのファイルが個人BOXと共有BOXのいずれに格納されているのかを判断する(ステップS132)。この判断は、ユーザ認証情報テーブル122のユーザ名欄とID欄を参照することにより行われる。例えば、「書類2」の場合には、ユーザID「1234」で、そのユーザ名が「A」であり「共有」ではないので、個人BOXとされる。
個人BOXであることを判断すると(ステップS132で「YES」)、要求されたファイルを削除すると共に、当該ファイルの情報(ファイル管理情報テーブル123のファイル番号〜保存の有無欄に、当該ファイルに対応するものとして書き込まれている情報)を削除して(ステップS133)、当該処理を終了する。
一方、共有BOXであることを判断すると(ステップS132で「NO」)、削除を行わずにそのまま終了する。
また、削除を許可しないと判断すると(ステップS131で「NO」)、そのまま当該処理を終了する。この場合、削除しなかった旨を送信するとしても良い。
このようにユーザAが自己のファイルを出張先に持っていくのを忘れても出張先のMFP20においてBOX内のファイルのプリント出力を行うことができると共に、必要に応じて削除することもできる。そして、削除されたファイルが個人BOXに格納されていたものの場合には、MFP10のBOXからも削除されるので、不要なファイルが一方のMFPのBOX内に残ってしまうことがなく、ファイル管理が容易になる。
(3)ユーザAの出張中に別のユーザBがMFP10においてユーザAのBOXにファイルを保存させた場合に実行される処理
(3−1)MFP10の処理
図15は、ファイル保存処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、別のユーザBから、ユーザAのBOX「α」にファイル保存の指示があると、その新たなファイルBをBOX「α」に格納すると共にファイル管理情報テーブル123のBOX「α」の欄にファイルBの情報(番号、ファイル名、作成日時等)を追加する(ステップS141、S142)。図16(a)は、ファイルBの情報を追加した後のファイル管理情報テーブル123の内容例を示す図である。同図の欄1224がファイルBの情報が追加された部分に相当する。なお、各BOXは、その読み出しがBOXの所有者だけに制限されているが、ここではファイル保存については他のユーザでもBOXを指定することで実行できるようになっているものとする。
そして、ファイルBおよびファイルBの情報を読み出してBOX所有者のユーザA宛てに送信する(ステップS143)。送信宛先は、ファイル管理情報テーブル123のリンク先欄に、指定されたBOX名に対応するものとして既に書き込まれている情報、図16(a)の例では「mfp20・・・box−α」を読み出すことで決められる。
指定されたBOXが個人BOXか否かを判断する(ステップS144)。個人BOXであると判断すると(ステップS144で「YES」)、ファイルBをBOXから削除し(ステップS145)、ファイル管理情報テーブル123の保存の有無欄に当該ファイルBのものとして書き込まれている情報をファイルBが存在しない旨に書き換える(ステップS146)。このステップS145、S146の処理内容は、上記ステップS116、S117の処理内容と実質同じである。
送信先、ここではMFP20は、後述のファイル受信処理においてファイルBを受信し保存すると、そのファイルBのファイル名と自装置のBOXのアドレスとを対応付けたリンク情報をMFP10に送信するようになっている。
MFP10は、MFP20からリンク情報を受信すると、ファイル管理情報テーブル123のリンク先欄の、ファイルBに対応する部分にそのアドレスを書き込み(ステップS147)、ファイル保存処理を終了する。このステップS147の処理内容は、上記ステップS118の処理内容と実質同じである。
一方、個人BOXではない、すなわち共有BOXであることを判断すると(ステップS144で「NO」)、ファイル削除等を実行せずに、ステップS147に移る。
(3−2)MFP20の処理
図17は、ファイル受信処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、MFP20は、他の装置、ここではMFP10から送信されて来たファイルBとファイルBの情報を受信すると、その情報に含まれるBOX名、ここではBOX「α」にファイルBを格納すると共に、ファイル管理情報テーブル223のBOX「α」の欄にファイルBの情報(番号、ファイル名、作成日時、リンク先等)を追加する(ステップS241、S242)。図16(b)は、ファイルBの情報を追加した後のファイル管理情報テーブル223の内容例を示す図である。同図の欄2232がファイルBの情報が追加された部分に相当する。
図17に戻り、ステップS243では、受信したファイルのファイル名(図16(b)では、「書類3」)と自装置のBOXのアドレス(図16(b)では、「mfp20・・box−α」)とを対応付けたリンク情報を、送信元のMFP10に送信して、当該処理を終了する。
このように出張中であっても他のユーザの操作等によって自己のBOXに新たなファイルが格納されると、そのファイルが出張先のMFPに自動的に転送されるので、出張先で当該ファイルを利用でき便利である。
なお、新たなファイルが自己のBOXに格納された場合に限られず、例えば既存のファイル(送信されずに残っているファイル)が更新された場合に、その更新後のファイルを送信する(ステップS143)としても良い。更新後のファイルを出張先で確認することができる。
(4)ユーザAが出張先から戻りMFP10を使用する場合に実行される処理
(4−1)MFP10の処理
図18は、ファイル返還要求処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、出張先から戻ったユーザAからの指示を受け付けたときに実行される。すなわち、MFP10は、ログイン処理によりユーザAに対しログインを許可すると、操作パネル101の液晶表示部に当該処理を実行するためのメニュー画面(不図示)を表示させ、当該メニュー画面からユーザAによる実行指示を受け付けるものである。
同図に示すように、ユーザAのBOX「α」に格納されていたファイル、ファイルの情報を他の装置に送信済みか否かを判断する(ステップS151)。この判断は、例えばファイル等の送信履歴を参照し、ユーザAが過去最後にMFP10を使用した時刻から現在時刻までの間にその送信実績があるか否かを確認することにより行われる。
送信済みであることを判断すると(ステップS151で「YES」)、送信宛先のMFPに対し、送信済みのファイルのファイル名、例えば「書類1」を指定して、そのファイルの返還を要求すると共に、ユーザIDを指定してそのユーザに係る全ファイルおよびその情報の削除を要求する(ステップS152)。返還要求に対する応答として、送信宛先のMFPからファイルが送り返されて来るとそのファイルをBOX「α」に格納する(ステップS153)。そして、ファイル管理情報テーブル123における使用履歴欄に現在日時を追加すると共に、保存の有無欄の情報を「有」を示す情報に書き換え、リンク先欄の情報を「なし」を示す情報に書き換えて(更新して)(ステップS154)、当該処理を終了する。なお、返還要求だけを行うとしても良い。また、送信済みのファイルが共有BOXのファイルである場合には、返還と削除要求を行わないとしても良い。
一方、未送信であることを判断すると(ステップS151で「NO」)、そのまま当該処理を終了する。
(4−2)MFP20の処理
図19は、ファイル返還処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、ファイル返還要求を他のMFPから受け付けたときに実行される。
同図に示すように、要求されたファイルがBOXに格納されている場合にはそのファイルを読み出して、要求元に送信する(ステップS251)。そして、ユーザIDにより指定されたユーザに係る全ファイルの削除およびその情報をファイル管理情報テーブル223から削除して(ステップS252)、当該処理を終了する。例えば、ユーザAが指定された場合、図9において、ファイルNo〜リンク先欄に書き込まれている、ユーザID「1234」に対応する情報を削除する。
これにより、ユーザAが出張から戻りMFP10を利用しようとするときに、MFP10にユーザAのファイルが全てBOXに戻された状態になり、出張先のMFP20には、ファイルやその情報が残されないので、ファイル管理が行い易くなる。なお、ユーザAが出張先から戻りMFP10においてログインした場合にファイル返還要求処理が実行される構成に限られず、例えば出張から戻る予定日時がユーザ等により設定された場合に、その日時になると自動的に実行する構成をとるとしても良い。
(5)ユーザAが出張先のMFP20からMFP30に移動してMFP30が使用される場合に実行される処理
この場面では、ユーザAがMFP20を初めて使用するときと同様に、MFP30でもMFP20と同様の処理、すなわち図6に示すログイン処理が実行されることになる。ログイン処理ではステップS204でMFP10に対し認証要求がなされる。
MFP10は、図10に示す認証要求受付処理のステップS100において、MFP30からの認証要求を受け付ける。ユーザAを認証すると(ステップS101〜S103)、過去に別のMFPから要求があったか否かを判断する(ステップS104)。この判断は、上記のように要求履歴を参照して行われる。ここでは、過去に別のMFP(MFP20)から要求があったとする。以下、認証要求を受け付けた装置をMFP10(第1の装置)、過去に要求を発したことのある装置をMFP20(第2の装置)、要求元の装置をMFP30(第3の装置)とする。
MFP20から要求があったことを判断すると(ステップS104で「YES」)、MFP30が遠方に位置するか否かを判断する(ステップS108)。この判断は、ステップS105の処理と同様の方法で行われる。
遠方と判断すると(ステップS108で「YES」)、MFP20に対し、要求元のMFPがどのMFPであるか(ここではMFP30)をアドレスで指定すると共に要求したユーザがだれであるか(ここではユーザA)をユーザ名で指定して、MFP20から見てMFP30が遠方に位置するか否かの確認を要求し(ステップS109)、要求受付処理を終了する。
図20は、MFP20が当該確認要求を受け付けたときに実行する確認要求受付処理の内容を示す図である。
同図に示すように、MFP20は、確認要求を受け付けると(ステップS261)、MFP10から指定されたMFP30が自装置(MFP20)から見て遠方に位置するか否かを判断する(ステップS262)。この判断は、上記ステップS105の処理と同様の方法で行われる。
MFP30が遠方に位置することを判断すると(ステップS262で「YES」)、MFP10のユーザAに関連する情報をMFP30に送信して(ステップS263)、当該処理を終了する。ユーザAに関連する情報とは、ユーザAの認証情報、ファイル管理情報、ファイルを意味する。MFP20は、当該情報を送信すると、自装置から削除する。これにより、ユーザAのファイル等は、ユーザAの移動に伴い、MFP20からMFP30へ移送されたことになる。なお、当該削除を行わないとしても良い。
MFP30は、ログイン処理(図6)のステップS205、S209において、新規ユーザ登録等の処理を行った後、ステップS211においてログインを許可する。
一方、MFP30が遠方に位置しないことを判断すると(ステップS262で「NO」)、MFP30にユーザAが認証されたことを通知して(ステップS264)、当該処理を終了する。このようにMFP3が遠方に位置しない場合にファイル転送を行わないのは、例えば双方のMFPが接近していれば、ユーザAはMFP20においてファイルを利用することが容易と考えられ、そうであれば転送を止めることで転送にかかる分だけネットワークの負荷を低減させることができるからである。
MFP30は、MFP20からの認証通知を受信すると、上記ログイン処理のステップS206において認証通知を受信し、ステップS211においてログインを許可することになる。
図10に戻り、ステップS108において、MFP30が遠方に位置しないことを判断すると、ステップS110に移り、MFP20に対し、送信済みファイル等の返還を要求して、処理を終了する。当該返還の要求は、上記のファイル返還要求処理(図18)に基づいて実行される。
MFP20は、当該返還要求を受け付けると、上記のファイル返還処理(図19)と同様の処理を実行して、ファイルの返還等を実行する。
このように、ユーザの移動に伴いファイル等をMFP間で移動させることにより、ユーザは、別の場所に移動した後でも自己のファイルを利用することができ便利である。
なお、上記要求受付処理のステップS108、S109では、要求元のMFP30が遠方に位置する場合に、MFP20に対しMFP30が遠方に位置するか否かの確認を要求するとしたが、これに限られない。例えば、遠方か否かに関わらず、MFP20に対しファイルのMFP30への転送を要求するとしても良い。この場合、MFP20は、確認要求受付処理において、遠方か否かに関わらず、ユーザAのファイル等をMFP30に転送する処理を実行、すなわちステップS261の処理の次にステップS263の処理を実行することになる。このようにすれば、ユーザAは、MFPの設置場所に関わらず自己のファイルを必ず移動先のMFPで利用できるようになる。
このことは、ステップS105における遠方の判断についても同様である。すなわち、遠方か否かの判断をせずにステップS107の送信処理を行えば、ユーザAは、自己のファイルを出張先のMFP20で必ず利用できる。
(第2の実施の形態)
上記実施の形態では、MFP10が、MFP20からのユーザ認証の要求を受け付けると、そのユーザのBOX内のファイル等をMFP20に送信するとしたが、本実施の形態では、ユーザが出張前にMFP10においてファイルの送信予約をしておく構成になっており、その点で異なっている。また、本実施の形態のMFPは、プリンタ部に配置されるヒータ等の部材への通電を待機中に停止して節電を行う節電機能を有しており、他のMFPからネットワークを介して節電状態か否かの確認要求を受け付けると、その時点での節電か否かの状態を示す情報を要求元に送り返す構成になっている。この確認要求等は、例えばSNMP(Simple Network Management Protocol)に対応するMIB(Management Information Base)を利用することで実行される。以下、説明の都合上、第1の実施の形態と同じ内容についてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図21は、MFP10における送信予約処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、ユーザから操作パネル101を介してファイル送信予約の指示を受け付けると(ステップS301)、操作パネル101の液晶表示部にファイル送信予約受付画面を表示させる(ステップS302)。
図22は、ファイル送信予約受付画面301の例を示す図である。同図に示すように、ファイル送信予約受付画面301には、宛先欄302と日時欄303が設けられている。
宛先欄302は、出張先となるMFPのネットワーク上のアドレスを入力するための欄であり、日時欄303は、出張先においてファイルの利用を希望する日時を入力するための欄である。各欄の表示部分がタッチされると、アドレス等の入力/選択画面(不図示)に切り換わるようになっており、ユーザはその画面からアドレスや日時を入力、選択等することができる。ここでは、移動先のMFPをMFP20とする。
ユーザによりOKキー304が押下されると、出張先(外部への送信先)と日時を入力された内容に設定する(ステップS303)。
そして、ネットワークのトラフィック状態を常時または定期的に監視し、トラフィックの負荷が軽の状態にあるか否かを判断する(ステップS304)。トラフィックの負荷状態の判断は、例えばping等の特定の信号をネットワークを介して送信し、その信号に対する応答が帰って来るまでの時間を計測し、その時間が所定時間以下の場合に軽の状態であると判断する方法や、サーバ等からネットワークの状態を示す情報を取得して判断する方法等により行うことができる。
軽の状態にない、すなわち通常または重い状態にあると判断すると(ステップS304で「NO」)、移動先(出張先)のMFP20が節電中であるか否かを判断する(ステップS305)。この判断は、MFP20に対し節電状態か否かの確認要求を行い、その確認要求に対する結果をMFP20から受け付けることにより行う。
移動先のMFP20が節電状態にない、すなわち通常状態にあることを判断すると(ステップS305で「NO」)、設定時間が経過したか否かを判断する(ステップS306)。ここで設定時間とは、上記の日時欄303に入力された日時のことである。
設定時間が経過していないことを判断すると(ステップS306で「NO」)、ステップS304に戻る。トラフィックが軽状態であること、出張先のMFP20が節電状態であること、設定時間が経過したことのいずれかを判断すると(ステップS304で「YES」、S305で「YES」またはS306で「YES」)、送信処理を実行して(ステップS307)、当該処理を終了する。
このステップS307の送信処理は、上記図11の送信処理と同様である。従って、特定のファイル等だけがMFP20に送られることになる。
図23は、MFP20が実行するファイル格納処理の内容を示すフローチャートである。同図に示すように、MFP10からファイル等を受信すると(ステップS311)、新規ユーザ登録等を行って(ステップS312)、当該処理を終了する。このステップS312の処理は、上記ログイン処理(図6)のステップS209の処理と同じである。
このように出張前に送信予約を行っておくことで、ユーザは出張先で自己のファイルを利用できるようになる。もちろん、特定されたファイルを除くファイルだけが送られるので、一律に全ファイルを送る構成よりもネットワークの負荷を低減できる。また、トラフィックが軽状態のときにファイル等の送信を行うので、さらにネットワークの負荷を少なく済ませられる。
また、出張先のMFP20が節電状態のときに送信される。これは、次の理由による。すなわち、通常状態の場合、ハードディスク等の記憶部への書き込み、読み出しが行われていることが多く、そのような処理が行われているときにファイルを送信すると、記憶部へのファイル書き込みの処理がさらに増え、CPU等の負荷が大きくなるが、節電状態の場合、記憶部への書き込み等の処理が行われることが少なく、大きな負荷をかけずにファイルの書き込み等を実行できるからである。さらに、設定時間が経過すると送信を行うので、出張先において希望の日時にファイルを利用できないといったことを防止できる。
なお、上記では、ユーザ自らが、出張先に当たるMFPのアドレス(送信先)や日時をファイル送信予約受付画面301から入力するとしたが、例えばLANに公知のスケジュール管理サーバを接続し、そのサーバから出張先のMFPのアドレスや日時等を取得して設定するとしても良い。ユーザにとってアドレス等の入力の手間を省くことができる。この場合、各ユーザについて、どの装置を使用する予定になっているのかを示す予定情報、ここでは出張先、出張日時、出張先のMFPのアドレス等が当該サーバに予め管理者等により登録される。
また、送信先となるMFPが、節電状態にあるときに送信するとしたが、送信タイミングがこれに限られることはない。ハードディスク等の記憶部へのアクセスが行われていないときや少ないときなど、送信先のMFPが画像ファイルを受け付けるのに適した状態にあるときであれば良く、例えばジョブ実行中以外の待機状態のときなどが考えられる。FAX受信などのジョブ実行中にはハードディスクへのアクセスが頻繁に実行される可能性が高いからである。送信先のMFPから、画像ファイルを受け付けるのに適した状態にあるときを示す信号を受信したときに、ファイルを送信するとすれば良い。
(第3の実施の形態)
上記実施の形態では、MFPがユーザの指示を受けてファイル等の送信を行うとしたが、本実施の形態では、ユーザの指示に関係なくファイル等を送信する構成になっており、その点で異なっている。また、本実施の形態では、画像処理動作を実行できない状態として、MFP自身がメンテナンス時期に達した場合または故障等のトラブルが発生した場合に、ジョブの実行を禁止し、メンテナンスが実施またはトラブルが解消されると、実行禁止を解除する構成になっている。
図24は、MFP10における送信処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、電源オンにより起動すると(ステップS401)、自装置がメンテナンス時期に達しているか否かを判断する(ステップS402)。メンテナンス時期に達していないことを判断すると(ステップS402で「NO」)、トラブルが発生しているか否かを判断する(ステップS403)。トラブルが発生していないことを判断すると(ステップS403で「NO」)、ステップS402に戻る。ここでは、例えばプリント枚数が所定枚数に達したときに、メンテナンスの時期に達したと判断される。また、トラブルを検出するためのセンサ(不図示)からの検出信号がトラブルに相当する値を示したときにトラブル発生と判断される。この意味で、制御部104は、ステップS402、S403の処理を実行する場合に、自装置が画像処理動作を実行できない状態であるか否かを判断する実行不可判断手段として機能する。
メンテナンス時期に達したことを判断(ステップS402で「YES」)またはトラブル発生を判断すると(ステップS403で「YES」)、記憶部115に格納されているファイルのうち、現在から過去1週間以内に使用履歴のないファイルを検索する(ステップS404)。
検索されたファイルを送信制限すべきファイルとして特定し(ステップS405)、特定されたファイルを除くファイルとそれに関連する情報(ユーザ認証情報とファイル管理情報)を読み出して、他の装置、ここでは近隣のMFP(予め指定される)に送信して(ステップS406)、当該処理を終了する。ステップS404、S405の処理は、送信処理(図11)におけるステップS112、S113の処理と同じ方法により行われる。なお、送信済みのファイルについてはBOXから削除しても良いし、そのまま残しておくとしても良い。
ファイル等を受信したMFPは、新規ユーザ登録等を行う。この処理は、上記のログイン処理(図6)におけるステップ205、S209の処理と同じである。ユーザは、ファイル移動先のMFPで自己のファイルを利用することができる。
図25は、MFP10においてメンテナンス等が終了した場合に実行される返還要求処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、起動すると(ステップS411)、メンテナンスが終了したか否かを判断する(ステップS412)。メンテナンスの終了を判断すると(ステップS412で「YES」)、送信済みファイルを格納しているMFPに対し、そのファイル等の返還とそのMFPからの削除を要求する(ステップS414)。そして、返還要求に対する応答として送り返されて来たファイル等を元の格納場所に格納して(戻して)(ステップS415)、当該処理を終了する。このステップS414とS415の処理は、上記ファイル返還要求処理(図18)のステップS152、S153の処理と実質同じである。なお、受信したファイルと同じファイル名のファイルがBOX内に存在する場合(削除されなかった場合)には、上書き保存(元のファイルを削除)としても良いし、一方のファイル名を変えて、双方のファイルを保存するとしても良い。
一方、トラブルから復帰したことを判断すると(ステップS413で「YES」)、ステップS414に移り、S414、S415の処理を実行する。なお、メンテナンスの終了の判断は、例えばその終了を知らせるためのスイッチ(不図示)が押下されたか否かにより行うことができる。また、トラブル解除の判断は、例えば上記センサからの検出信号がトラブルではない状態に相当する値に戻ったことを検出したときに行うとすることができる。この意味で、制御部104は、ステップS412、S413の処理を実行する場合に、自装置が画像処理動作を実行できない状態から実行可能な状態に遷移したことを判断する実行可能判断手段として機能する。
このようにトラブル等が発生し、ジョブが実行できない状態になった場合に、ファイル等を他のMFPにネットワークを介して移動させるので、ユーザは、メンテナンスが終了またはトラブルが解消されるまでの間に、当該他の装置で自己のファイルを利用してコピー等のジョブを実行できるようになる。もちろん、特定されたファイルを除くファイルだけが移動されるので、ネットワークの負荷の低減を図ることができる。
なお、本発明は、画像処理装置に限られず、上記送信処理におけるファイルの送信方法であるとしてもよい。さらに、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAM、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
また、本発明に係るプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムやオペレーティングシステム(OS)に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしても良い。従って、上記した本発明の記録媒体に必ずしも上記全てのモジュールを記録している必要はないし、また必ずしも全てのモジュールを伝送する必要もない。さらに上記の処理の一部または全部を専用ハードウェアを利用して実行させるようにすることができる場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、使用履歴、具体的には過去1週間以内に不使用であったファイルを送信制限すべきファイルとして特定するとしたが、使用履歴の例はこれに限られない。例えば、ファイルの生成時期(BOXへの最初の格納時)とすることもできる。出張日の1週間前よりも過去に生成されたファイルは、出張先でまで使用される蓋然性が大変低い(換言すれば、1週間以内など出張の直前に生成されたファイルは、出張先で使用される蓋然性が高い)と考えられるからである。
なお、上記の1週間という期間は、一例に過ぎないことはいうまでもなく、例えば12時間以内、3日以内、出張日を含むその週内、2週間以内など任意の期間を決めることができる。予めROMに書き込んでおく構成や、ユーザ等が操作パネル等から設定入力できる構成等をとることができる。
また、使用の頻度としても良い。頻度の例としては、ファイルへのアクセス回数、具体的にはファイルが読み出された回数(ファイル管理情報テーブル123の使用履歴欄に書き込まれている日時を示す情報の数)とすることができる。使用頻度が所定量よりも少ないものは、出張先でまで使用される蓋然性も低いと考えられるからである。
(2)使用履歴に限られることもない。例えば、画像処理ジョブの種類とすることができる。画像処理ジョブの種類とは、画像ファイルがどのジョブに対応するものであるか、具体的にはスキャンジョブにより読み取られたファイル、FAXジョブにより受信したファイル、プリントジョブのために外部から受信したファイルなどのジョブの種類を示すものである。FAXジョブによるものの場合には緊急性があることが多く、その意味で送信制限すべきではなく、他のジョブによるものを送信制限すべきファイルとして特定することが考えられる。ファイル毎にジョブの種類を対応付けして記憶、管理しておくことで実現できる。
(3)上記第1の実施の形態では、要求受付処理において、MFP10は、要求元のMFP20が遠方に位置するか否かをMFP20との通信に要する時間の大小で判断するとしたが、この方法に限られない。例えば、要求元との通信経路に配されるルータなどの中継装置の数により判断するとしても良い。同フロアに2台のMFPが配置されているような場合には、中継装置の数が極めて少ない可能性が高く、そのような場合には遠方でないと判断できるからである。また、2台のMFP間での通信コストの要否、具体的にはコストが必要な場合に遠方、不要な場合に遠方ではないとする方法や、通信コストの大小、具体的にはコストが所定量よりも高い場合に遠方、所定量以下の場合に遠方ではないとする方法をとることもできる。使用する通信回線とコストの関係を予め記憶しておいたり別のサーバ等から取得することなどにより実行できる。
また、認証要求の回数が所定の回数、例えば2回に達すると、要求元のMFP20が遠方に位置すると決める方法をとることもできる。具体的には、1回目の認証要求では、強制的に認証通知だけを行い(ステップS105で「NO」、S106)、連続して2回目の認証要求があると、遠方とみなし、強制的に送信処理(ステップS105で「YES」、S107)を行うものである。
このようにすれば、ユーザAが遠方に出張していない場合、例えばMFP10とMFP20とが別のフロアに配置されているような場合には、MFP20において1回だけログインのためのID等の入力を行えばMFP20を使用でき(図6のステップS206で「YES」、S211)、MFP10のところに戻れば自己のファイルを利用できる。また、遠方に出張している場合には、直ぐにはMFP10のところに戻れないので、ログインのための入力を1回行えば、MFP20を使用でき、もう1回行えばMFP20において自己のファイルをも利用できるようになり、ユーザの利便性を確保しつつ遠方か否かの判断を簡単に行えるようになる。
(4)上記実施の形態では、画像処理装置を複合機(MFP)に適用した場合の例を説明したが、画像処理装置は、これに限られず、複写機、プリンタ、FAX等にも適用できる。また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、ボックスに格納されている画像ファイルを、ネットワークを介して送信するときの、当該ネットワークの負荷の低減を図る技術として有用である。
第1の実施の形態における画像処理システム1の全体構成を示す図である。 画像処理システム1に含まれるMFP10の構成を示す図である。 MFP10の制御部104に設けられたユーザ認証情報テーブル122の内容例を示す図である。 制御部104に設けられたファイル管理情報テーブル123の内容例を示す図である。 画像処理システム1に含まれるMFP20の構成を示す図である。 MFP20の制御部204が実行するログイン処理の内容を示すフローチャートである。 ログイン画面250等の表示例を示す図である。 MFP20の制御部204に設けられたユーザ認証情報テーブル222の内容例を示す図である。 制御部204に設けられたファイル管理情報テーブル223の内容例を示す図である。 制御部104が実行する要求受付処理の内容を示すフローチャートである。 要求受付処理に含まれる送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。 制御部204が実行するBOX処理の内容を示すフローチャートである。 制御部104が実行する転送要求受付処理の内容を示すフローチャートである。 制御部104が実行する削除要求受付処理の内容を示すフローチャートである。 制御部104が実行するファイル保存処理の内容を示すフローチャートである。 ファイル管理情報テーブル123の別の内容例を示す図である 制御部204が実行するファイル受信処理の内容を示すフローチャートである。 制御部104が実行するファイル返還要求処理の内容を示すフローチャートである。 制御部204が実行するファイル返還処理の内容を示すフローチャートである。 制御部204が実行する確認要求受付処理の内容を示すフローチャートである。 第2の実施の形態においてMFP10が実行する送信予約処理の内容を示すフローチャートである。 ファイル送信予約受付画面の例を示す図である。 MFP20が実行するファイル格納処理の内容を示すフローチャートである。 第3の実施の形態においてMFP10が実行する送信処理の内容を示すフローチャートである。 MFP10においてメンテナンス等が終了した場合に実行される返還要求処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 画像処理システム
2 インターネット
10、20、30 MFP
12、22 LAN
101、201 操作パネル
104、204 制御部
131、132、231、232 ボックス(BOX)

Claims (22)

  1. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、
    外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付手段と、
    前記送信要求が、前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断手段と、
    前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記特定手段は、
    前記画像ファイルの使用履歴に応じて、送信を制限すべき画像ファイルを特定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記特定手段は、
    現在から過去の所定の期間以内に生成されなかった画像ファイル、使用されなかった画像ファイル、および/または使用の頻度が所定量よりも少なかった画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 異なる種類の画像処理ジョブを実行可能であり、
    前記画像ファイルには、どの種類の画像処理ジョブに対応するものなのかを示す種類情報が対応付けられており、
    前記特定手段は、
    前記種類情報に応じて送信を制限すべき画像ファイルを特定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記送信手段は、
    前記外部の装置から前記特定された画像ファイルにアクセスするための情報を、前記外部の装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記ボックスの種類には、個人用に割り当てられた個人ボックスと、複数ユーザが共有するための共有ボックスがあり、
    前記送信手段は、
    ボックスの種類に応じて画像ファイルの送信方法を変えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記送信手段は、
    画像ファイルの送信後、前記ボックスに新たな画像ファイルが格納された場合、または既存の画像ファイルが更新された場合には、当該新たな画像ファイルまたは更新後の画像ファイルを前記外部の装置に送信することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 画像ファイルの送信後、当該画像ファイルを前記ボックスから削除する削除手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの返還を要求する返還要求手段と、
    前記返還要求の応答として前記外部の装置から送り返されて来た画像ファイルを受信して、前記ボックスに戻す受信格納手段と、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの削除を要求する削除要求手段を備えることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. ユーザから識別情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
    受け付けた識別情報から、前記ユーザが前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザであるか否かを判断する認証判断手段と、を備え、
    前記返還要求手段は、
    前記画像ファイルの送信後、ユーザからの識別情報の入力があった場合に、そのユーザが前記アクセス許可されるユーザであることが判断されると、前記返還要求を行うことを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
  12. 前記送信手段は、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルと、その画像ファイルをコピーした画像ファイルそれぞれについて、その属性をアクセス禁止または読み取り専用に変えると共に、コピーにより生成された方の画像ファイルを送信することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記要求受付手段は、
    前記外部の装置からの画像ファイルの送信要求を受信した後、別の外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付け、
    前記特定手段は、
    前記別の外部の装置からの送信要求が受け付けられた場合には、前記特定を行わず、
    前記送信手段は、
    前記判断手段により前記別の外部の装置からの送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記画像ファイルの送信に代えて、前記外部の装置に対し、送信済みの画像ファイルの、前記別の外部の装置への転送を要求することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、
    前記ボックス内の画像ファイルの、外部への送信先を設定する設定手段と、
    前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ボックスにアクセス許可されるユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記設定された送信先に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  15. 前記送信手段は、
    ネットワークのトラフィックが所定量よりも少ない時間帯に、前記ユーザから指定された時間に、または送信先となる外部の装置が画像ファイルを受け付けるのに適した所定の状態にあるときに、前記送信を実行することを特徴とする請求項14に記載の画像処理装置。
  16. 前記設定手段は、
    前記ユーザからの送信先の入力を受け付けて当該送信先を設定する受付設定手段、または前記ネットワークに接続され、前記ユーザがどの外部の装置を使用する予定になっているのかを示す予定情報を記憶している管理サーバから、当該使用が予定される外部の装置の宛先を取得して当該宛先を送信先として設定する取得設定手段であることを特徴とする請求項14または15に記載の画像処理装置。
  17. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置であって、
    自装置が画像処理動作を実行できない状態であることを判断する実行不可判断手段と、
    画像処理動作を実行できない状態であることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  18. 画像ファイルの送信後、当該画像ファイルを前記ボックスから削除する削除手段と、
    自装置が画像処理動作を実行できない状態から実行可能な状態に遷移したことを判断する実行可能判断手段と、
    前記外部の装置に対し送信済みの画像ファイルの返還を要求する返還要求手段と、
    前記返還要求の応答として前記外部の装置から送り返されて来た画像ファイルを受信して、前記ボックスに戻す受信格納手段と、
    を備えることを特徴とする請求項17に記載の画像処理装置。
  19. 画像ファイルを格納するためのボックスを有する第1の画像処理装置と、第2の画像処理装置とがネットワークを介して接続されてなる画像処理システムであって、
    前記第2の画像処理装置は、
    ユーザの識別情報の入力を受け付ける入力受付手段と、
    前記第1の画像処理装置に対し、前記ネットワークを介して当該ユーザが所有する画像ファイルの送信要求を行う送信要求手段と、
    記憶手段と、
    前記第1の画像処理装置から送られて来る画像ファイルを、前記ネットワークを介して受信する受信手段と、
    前記ユーザに対しアクセス許可され、かつ受信した画像ファイルを格納するためのボックスを前記記憶手段に生成し、生成したボックスに当該画像ファイルを格納する生成格納手段と、を備え、
    前記第1の画像処理装置は、
    前記第2の画像処理装置から、画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付手段と、
    前記送信要求が、自装置のボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断手段と、
    前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定手段と、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム。
  20. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
    外部の装置から画像ファイルの送信要求を受け付ける要求受付ステップと、
    前記送信要求が、前記ボックスに対しアクセス許可されるユーザからのものであるか否かを判断する判断ステップと、
    前記送信要求がアクセス許可されるユーザからのものであることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、
    を含むステップを実行することを特徴とする画像処理方法。
  21. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
    前記ボックス内の画像ファイルの、外部への送信先を設定する設定ステップと、
    前記ボックス内の画像ファイルの中から、前記ボックスにアクセス許可されるユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを前記設定された送信先に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、
    を含むステップを実行することを特徴とする画像処理方法。
  22. ネットワークと接続され、画像ファイルを格納するためのボックスを有する画像処理装置において実行される画像処理方法であって、
    自装置が画像処理を実行できない状態であることを判断する実行不可判断ステップと、
    画像処理を実行できない状態であることが判断されると、前記ボックス内の画像ファイルの中から、ユーザにより使用される蓋然性が低いと想定される画像ファイルを、送信を制限すべき画像ファイルとして特定する特定ステップと、
    前記特定された画像ファイルを除く画像ファイルを外部の装置に前記ネットワークを介して送信する送信ステップと、
    を含むステップを実行することを特徴とする画像処理方法。
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