JP4345251B2 - 画像処理装置、管理ユニット、節電制御方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、管理ユニット、節電制御方法およびプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、管理ユニット、節電制御方法およびプログラムに関し、特にファームウェアの書換え後の再起動により消費される電力を抑える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタの動作を制御するファームウェアをバージョンアップする(書換える)方法が従来から種々提案されている。例えば、プリンタをインターネットなどのネットワークを介して遠隔地にあるセンター装置と接続し、センター装置からプリンタにファームウェアを送信し、プリンタに内蔵されているフラッシュROMの内容を書換えるといった方法などがある。
【0003】
ファームウェアを書換える場合、そのファームウェアの制御に誤動作が生じないよう、その書換え終了後、プリンタを再起動させる必要がある。この再起動は、通常、制御部内のCPUが、自身をリセットすることにより行われる。このリセットにより、電源遮断、電源再投入、再起動を実行することになり、起動スイッチによる装置への電源投入時の制御と同様の制御が実行される。
【0004】
CPUは、再起動においては、プログラム(ファームウェア)のロード、起動プログラムの実行、メモリの初期化、制御データの初期設定を行い、これら一連の起動制御動作を実行することで正常な制御動作が実行可能となり、ハードウェアの初期化等の実行を開始する。このハードウェアの初期化においては、定着器などCPU等の制御部により画像処理にかかる駆動制御、電源制御される部材(以下、これらを総称して「駆動負荷」という。)への電源供給を再開すると共に各駆動負荷の動作を制御して画像形成を適正に行える状態(レディ状態)に移行させる。具体的には、例えば定着器を定着温度まで昇温させると共に感光体ドラムの帯電電位を再設定するなどの初期化制御、起動制御等(以下、「ウォーミングアップ」という。)を行う。従来のプリンタは、この再起動をファームウェア書換え直後に、一律に実行している。
【0005】
また、従来から省エネルギ化の要請により、レディ状態において、例えばプリントジョブ等が実行されない状態が一定時間続くと定着器等の駆動負荷への電源供給を遮断して待機中の消費電力を節約する節電モードに自動的に移行するようにしており、節電モード中に新たなプリントジョブを受け付けると、節電モードを解除し、復帰処理を開始してレディ状態になるとそのプリントジョブを実行する。なお、節電モード中においてもファームウェアの書換え中と同様に駆動負荷への電源供給を遮断していることから、節電モード解除後には、定着器の温度を定着温度まで昇温させるなどの処理が必要になり、そのため上記復帰処理としては、通常、上記ウォーミングアップと同じ処理が行われる。
【0006】
このような構成を備えるプリンタでは、ファームウェアの書換えが行われると、例えば図22に示すように動作する。すなわち、ファームウェアの書換え後(V時点)、電源遮断、電源再投入、再起動としての初期化等の処理、ウォーミングアップを順次行い、レディ状態になると(W時点)、新たなプリントジョブが要求されるのを待ち、一定時間経過してもプリントジョブを受け付けなければ節電モードに入る(X時点)。そして、節電モード中にプリントジョブを受け付けると(Y時点)、節電モードからの復帰処理、すなわちウォーミングアップを行い、レディ状態になると(Z時点)、そのプリントジョブを実行するのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプリンタは、図22の例に示すように一のプリントジョブを実行するのに、再起動と復帰処理時に合わせて2回のウォーミングアップをしていることになり、省エネルギを実現するどころか実際には不要な電力を消費しているという問題がある。
【0008】
このような問題は、プリンタに限られず、スキャナなど画像処理ジョブを実行する画像処理装置であり、ファームウェアを書換える機能を有すると共に節電モードを実行するものであれば生じうる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、ファームウェアの書換え後による再起動と節電モードからの復帰処理とが行われることにより消費される電力をできるだけ抑えることが可能な画像処理装置および当該装置を管理する管理ユニット、節電制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段を備える画像処理装置であって、前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段と、前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換え手段と、前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御手段と、節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記節電制御手段は、前記ファームウェア書換え手段によるファームウェアの書換え終了時に、節電モードに移行させることを特徴とする。
また、前記節電制御手段は、前記ファームウェアの書換え終了時に未処理の画像処理ジョブが残存していない場合に、節電モードに移行させることを特徴とする。
【0011】
さらに、前記ファームウェア書換え手段は、節電モードが解除された時にファームウェアの書換えを実行し、前記再起動手段は、当該ファームウェアの書換え終了後にその書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行することを特徴とする。
また、節電モード中に、新たな画像処理ジョブを受信した場合に、その節電モードを解除させる節電モード解除手段を備えることを特徴とする。
【0012】
さらに、ユーザ操作による入力を受け付ける操作パネルと、節電モード中に、ユーザ操作による入力を受け付けると、その節電モードを解除させる節電モード解除手段を備えることを特徴とする。本発明は、駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と、前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像形成装置に接続される管理ユニットであって、前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを指示する第1の指示手段と、前記節電手段による節電モードへの移行を指示する第2の指示手段と、節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動の実行を指示する第3の指示手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明は、駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像処理装置における節電制御方法であって、前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換えステップと、前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御ステップと、節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動ステップと、を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明は、駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と、前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像処理装置の機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換え処理と、前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御処理と、節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像処理装置の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(1.全体構成)
図1は、本発明に係る画像処理装置を含む画像処理システム60(以下、単に「システム」という。)の構成を示す図である。
【0016】
同図に示すように、このシステムは、サービスセンタ9に配される、ファームウェアを管理するPC(パーソナルコンピュータ)90と、あるユーザのオフィス等に配される画像処理装置1、2・・とクライアント装置31、32・・等からなる装置群10とがネットワーク、ここではインターネット50等を介して接続されて構成されている。また、インターネット50には、別のユーザが所有する装置群20も接続されており、各装置間で、インターネット50等を介して画像データ等の各種データの送受信が可能である。
【0017】
ここで、本実施の形態のファームウェアとは、画像処理装置の各モジュール(後述)に内蔵され、各モジュールで実行される起動プログラム、入出力プログラム、画像処理や駆動部材等の制御プログラム等の基本ソフトウエアおよび制御データを示すものである。このファームウェアは、PC90において電子メールに添付されて各画像処理装置に配信される。
【0018】
クライアント装置31、32・・と画像処理装置1、2・・は、LAN(Local Area Network)51を介して接続されている。
クライアント装置31は、PCからなり、例えば文書やグラフィックス作成用のアプリケーションソフトなどにより作成した文書や画像などを用紙にプリント(印刷)する処理(以下、「プリントジョブ」という。)を画像処理装置1、2・・・に要求することができる。なお、この構成は、他のクライアント装置32・・についても、同様である。
【0019】
画像処理装置1は、画像形成装置11と、当該画像形成装置11を管理する管理ユニットとしてのプリンタコントローラ12とが接続されてなる。
プリンタコントローラ12は、LAN51を介して各クライアント装置31、32・・からのプリントジョブの要求などを受け付け、それを画像形成装置11に実行させる。また、後述するように、所定時間間隔でメールサーバ43から電子メール(以下、単に「メール」という。)をダウンロードし、ファームウェア添付のメールから当該ファームウェアを取得する。そして、画像形成装置11に対し、内蔵しているファームウェアを、取得した新たなファームウェアに書換えるジョブ(以下、「ファームウェアの書換えジョブ」という。)の実行指示を行う。
【0020】
また、プリンタコントローラ12は、後述のように、所定の条件により、画像形成装置11に対し定着器185のヒータなどへの通電を停止させて消費電力を低減させる節電モードへの移行指示を行う。また、節電モード中に、例えばクライアント装置からプリントジョブの要求を受け付けると、画像形成装置11に対し、節電モードの解除を指示して、そのプリントジョブを実行させる。なお、この構成は、他の画像処理装置2・・についても同様である。
【0021】
LAN51とインターネット50との接続部には、ルータ42が配置されている。このルータ42は、LAN51とインターネット50とを相互接続すると共に経路制御を行う。また、ルータ42と各画像処理装置1、2・・間には、ファイアウォール41が配されている。
ファイアウォール41は、パケットフィルタリング、プロキシサーバ等としての機能を備えており、送信元IPアドレス(ホスト名)、宛先IPアドレス(ホスト名)、送信元ポート番号、宛先ポート番号、データ等が所定の条件を満たすパケットのみの通過を許可する。ここでは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)における通信が通過可能になっている。
【0022】
また、LAN51には、メールサーバ43が接続されており、メールの収集と配布のサービスを行う。
一方、サービスセンタ9には、PC90の他に、ファイアウォール81、ルータ82、メールサーバ83が配され、それらはLAN84に接続されている。これらファイアウォール81、ルータ82、メールサーバ83は、上記ファイアウォール41、ルータ42、メールサーバ43と同じ機能を有するものである。
【0023】
なお、装置群20は、基本的に装置群10と同機能を有する装置からなるものなので、ここでは同機能を有するものについて同符号を付して、その説明を省略するものとする。
以下、それぞれの装置について詳しく説明するが、画像処理装置1、2・・はそれぞれが同じものなので、ここでは画像処理装置1の構成を、同様にクライアント装置については、クライアント装置31の構成を説明し、他のものについては、その説明を省略する。
【0024】
(2.クライアント装置31の構成)
図2は、クライアント装置31の回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、クライアント装置31は、PC本体310、ディスプレイ320、キーボード330およびマウス340を備えている。
PC本体310は、CPU301、ROM302、ワークエリアを提供するRAM303および固定記憶装置304を備えると共に、ディスプレイ320の表示制御を行う表示制御部305、キーボード330とマウス340からの信号の入力を受け付ける入力制御部306およびLAN51を介して画像処理装置1等と各種のデータを送受信するためのNIC(Network Interface Crad)307を備えている。
【0025】
ROM302には、文書編集や画像編集のアプリケーションプログラム、プリンタドライバなどが格納されており、CPU301はそのプログラム等を実行する。
プリンタドライバは、印刷のために必要な制御情報としてのジョブ制御情報とページ制御情報とを、印刷すべき文書や画像のデータ(プリントデータ)にヘッダとして付加したデータ(プリントジョブのデータ)を作成する。
【0026】
ここで、ジョブ制御情報には、送信元名、ジョブを実行すべき画像処理装置がユーザにより指定された場合には、その指定された宛先名、印刷部数等の情報が含まれる。ページ制御情報には、印刷時の用紙サイズ、カラーもしくはモノクロのいずれで印刷するか示す印刷色情報、どの給紙口から用紙を給紙するかを示す給紙口情報等が含まれる。
【0027】
プリントデータは、各種アプリケーションプログラムで作成されたデータが、プリンタコントローラ12、22・・で理解可能なデータ(ページ記述言語)に変換されたものである。
CPU301は、ユーザのキーボード330等の操作による印刷の指示入力を受付けると、そのプリントジョブを実行させるべくそのプリントジョブのデータを指定された画像処理装置に送信する。以下、プリントジョブを実行させるべくそのプリントジョブのデータを送信する処理を「プリントジョブの送信」処理といい、送られてきたプリントジョブのデータを受信する処理を「プリントジョブの受信」処理という。
【0028】
固定記憶装置304は、ハードディスク等の不揮発性のメモリであり、作成された文書データ、画像処理装置1、2・・のメールアドレスを含む各種情報が格納される。
(3.画像処理装置1の構成)
画像処理装置1は、クライアント装置31、32・・から要求されたプリントジョブを実行する機能に加えて、セットされた原稿の画像を読み取ってその画像を用紙上に印刷するコピージョブ、読み取った原稿の画像情報をメールに添付して、それをユーザにより指定された宛先に送信する画像情報送信ジョブを実行する機能等の各種機能を有し、いわゆるMFP(Multiple Function Peripheral)と呼ばれる装置である。
【0029】
以下、画像処理装置1に含まれる画像形成装置11とプリンタコントローラ12の構成について説明する。
(3−1.画像形成装置11の構成)
図3は、画像形成装置11の構成を示す図である。
画像形成装置11は、公知の電子写真方式により画像形成を行う装置であり、大きく分けて、原稿画像を読み取るイメージリーダ(IR)部160と、このIR部160で読み取った画像データ、もしくはLAN51を介してクライアント装置31、32・・から送られてきた画像データに基づいて用紙に印刷するプリンタ部180とからなる。
【0030】
IR部160は、プラテンガラス161にセットされた原稿を照射してスキャンするスキャナ162と、当該原稿からの反射光を受光して、それを光電変換するCCDセンサ163等を備える。CCDセンサ163により光電変換された信号は画像データとして制御部100に送られる。
プリンタ部180は、プリントヘッド181、感光体ドラム182、現像部183、転写ドラム184、定着器185および給紙部186等を備える。
【0031】
プリントヘッド181は、制御部100からの駆動信号に基づいてレーザ光を発し、感光体ドラム182上を露光する。この露光により、感光体ドラム182上には、静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像部183に配された、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),ブラック(K)色の現像ユニットにより各色ごとに順次現像され、トナー像が形成される。一方、給紙部186からは、転写ドラム184に向けて用紙が給送され、その用紙は、転写ドラム184に巻き付けられる。感光体ドラム182上に形成された各色のトナー像は、順次、転写ドラム184に巻き付けられた用紙上に重ねられるように転写されていき、転写が終了すると、その用紙は転写ドラム184から剥がされて、定着器185に送られる。用紙上のトナー像は、定着器185のヒータ(不図示)により用紙に定着され、定着器185を通過した用紙は、装置外の排紙トレイ187に排出される。このIR部160とプリンタ部180の動作制御は、制御部100により行われる。
【0032】
(3−2.制御部100の構成)
図4は、制御部100の回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、制御部100は、マルチCPU(Central Processing Unit)で制御される装置であり、個々のCPUに対応した4つの制御モジュール110〜140を備える。ここで、モジュールとはCPUもしくはCPUを含む制御回路を含めた、その制御機能を実行する機能ブロックを示すものである。
【0033】
制御モジュール110は、CPU111、フラッシュROM112、ワークエリアを構成するS−RAM113、NV−RAM114、シリアルI/F115、116、117、ビデオI/F118および操作パネル119を備える。
CPU111は、制御モジュール120〜140との間で制御コマンド等を送受信し、画像形成装置11の全体制御を行う。
【0034】
フラッシュROM112は、電気的に内容を書換え可能な不揮発性メモリであり、CPU111の動作のためのファームウェアを記憶している。
NV−RAM114は、各種設定値を保存するメモリである。
シリアルI/F115は、制御モジュール120と、シリアルI/F116は、制御モジュール130と、制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
【0035】
シリアルI/F117は、プリンタコントローラ12と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
操作パネル119は、コピージョブ、画像情報送信ジョブの選択入力を受付けるためのキーや、テンキー、プリントキーおよび入力された内容などを表示する表示部を備えており、ユーザが操作しやすい位置に配されている。
【0036】
ビデオI/F118は、プリンタコントローラ12からプリントジョブの実行のための画像データを受信すると、それを制御モジュール140に出力する。
なお、CPU111は、後述するようにプリントジョブ等のジョブ実行中には「ビジー信号」を、ジョブの実行が可能な状態では「レディ信号」をプリンタコントローラ12に送出するようにしている。
【0037】
また、画像情報送信ジョブの実行の際に、読み取られた原稿の画像データが制御モジュール130からビデオI/F118に送られて来ると、その画像データを、ユーザにより指定された宛先のメールに添付し、それをビデオI/F118からプリンタコントローラ12へ送信する処理を行う。
制御モジュール120は、CPU121、フラッシュROM122、ワークエリアを構成するS−RAM123、各種設定値を保存するNV−RAM124、シリアルI/F125、126、およびプリント駆動部127を備える。
【0038】
シリアルI/F125は、制御モジュール110と、シリアルI/F126は、制御モジュール140と、制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
プリント駆動部127は、感光体ドラム182などの画像形成動作に関係する部材の駆動制御を行う駆動制御回路である。
【0039】
CPU121は、プリント駆動部127に画像形成動作の指示を行い、印刷処理全体の制御を行う。
フラッシュROM122は、上記フラッシュROM122と同様の不揮発性メモリであり、CPU121の動作のためのファームウェアを記憶している。
制御モジュール130は、CPU131、フラッシュROM132、ワークエリアを構成するS−RAM133、各種設定値を保存するNV−RAM134、シリアルI/F135、IR駆動部136、画像処理ASIC137および画像入力部138を備える。
【0040】
シリアルI/F135は、制御モジュール110と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
IR駆動部136は、IR部160のスキャナ162など原稿読み取り動作に関係する部材の駆動制御を行う駆動制御回路である。
画像入力部138は、IR部160のCCDセンサ163を駆動して、光電変換された原稿の画像データを画像処理ASIC137に出力する。
【0041】
CPU131は、IR駆動部136にスキャナ162のスキャン動作等を指示し、原稿画像の読み取り処理の全体制御を行う。
フラッシュROM132は、上記フラッシュROM122と同様の不揮発性メモリであり、CPU131の動作のためのファームウェアを記憶している。
画像処理ASIC137は、画像入力部138からの画像データに対して、公知のシェーディング補正、MTF補正、濃度補正、誤差拡散等の2値化処理などの各種画像処理を施す。そして、その画像データを、コピージョブの場合には制御モジュール140に出力し、画像情報送信ジョブの場合には制御モジュール110に出力する。
【0042】
制御モジュール140は、CPU141、フラッシュROM142、ワークエリアを構成するS−RAM143、各種設定値を保存するNV−RAM144、シリアルI/F145、画質補正制御部146および画像出力部147を備える。
画質補正制御部146は、制御モジュール110、130からの画像データに対して、スムージング、中間調階調再現などの画質補正処理を施して、その画像データを画像出力部147に出力する。
【0043】
画像出力部147は、画質補正制御部146からの画像データに基づいてプリントヘッド181等の部材を駆動し、感光体ドラムを露光走査する。
CPU141は、画質補正制御部146等に画質補正処理等を指示し、画像補正と補正された画像データの出力処理の全体制御を行う。
フラッシュROM142は、上記フラッシュROM122と同様の不揮発性メモリであり、CPU141の動作のためのファームウェアを記憶している。
【0044】
シリアルI/F145は、制御モジュール120と制御コマンド等を送受信するためのインターフェースである。
(3−3.プリンタコントローラ12の構成)
図5は、プリンタコントローラ12に配される制御部200の回路構成を示すブロック図である。
【0045】
同図に示すように、制御部200は、CPU201、EP−ROM202、ワークエリアを提供するS−RAM203、NV−RAM204、固定記憶装置205、シリアルI/F206、ビデオI/F207、画像展開部208、操作パネル209およびNIC210を備えている。
CPU201は、クライアント装置31等からのプリントジョブの受信、プリントジョブおよびファームウェアの書換えジョブの画像形成装置11における実行順序の管理、メールの送受信制御、受信したメールから取り出したファームウェアの管理および印刷画像の画像処理の制御等を行う。また、後述の節電処理および節電モード移行処理を行う。
【0046】
EP−ROM202は、不揮発性メモリであり、CPU201の動作のための制御プログラムを格納している。
NIC210は、クライアント装置31等からのプリントジョブの受信などをLAN51を介して行う。
固定記憶装置205は、ハードディスクなどからなる不揮発性メモリであり、NIC210で受信されたプリントジョブ、メールから取り出されたファームウェア、および画像情報送信ジョブの実行により画像形成装置11から送られて来るメールなどを一時的に保存する。そのプリントジョブは、CPU201により、その実行タイミングになると画像展開部208に送られる。また、ファームウェアは、画像展開部208を介さず、シリアルI/F206を介して画像形成装置11へ送られる。また、画像情報送信ジョブによるメールは、NIC210を介して、指示された宛先の装置へ送信される。
【0047】
画像展開部208は、受信したプリントジョブに含まれる、ページ記述言語で記述されたプリントデータをビットマップデータ(画像データ)に展開して、それをビデオI/F207を介して画像形成装置11に送信する。
シリアルI/F206は、画像形成装置11のシリアルI/F117と接続されており、制御コマンドの送受信およびファームウェアの送信を制御モジュール110と行うためのインターフェースとして用いられる。
【0048】
ビデオI/F207は、画像形成装置11のビデオI/F118と接続されており、制御モジュール110と画像データ等の送受信を行うためのインターフェースとして用いられる。
操作パネル209は、後述の通信設定を行うためのF1キーおよび設定された内容などを表示する表示部を備えている。
【0049】
NV−RAM204は、各種設定値およびジョブ管理テーブル211(図13)などを格納している。また、自装置のメールアドレスに加えて、プリンタコントローラ12が自装置宛のメールをメールサーバ43からダウンロードするために必要となるメールサーバ43のメールアドレス、他の画像処理装置2・・のメールアドレス等を格納する。さらに、画像形成装置11が節電モードであるか否かを判断するための節電フラグを格納する。ここでは、節電フラグが「1」の場合には、節電モードを、「0」の場合には、節電モードではないことを示すようになっている。節電フラグの設定処理については、後述する。
【0050】
このような構成において、制御モジュール110〜140は、通常は、各CPU間で各シリアルI/Fを介して制御コマンド等の送受信を行う。一方、プリンタコントローラ12からファームウェアの書換えジョブの実行指示があったときには、各シリアルI/Fを介してファームウェアのデータを送受信する。このように、単位時間当たりの通信可能なデータ量が少ないシリアルI/Fを用いて大容量のファームウェアを通信するようにしているのは、ファームウェアの書換えのために専用の伝送ラインを制御基板上に新たに設けると大変なコストアップとなり、事実上そのようなラインを設けることができないからである。したがって、ファームウェアを通信する場合、そのデータ量が多くなればそれだけ通信に要する時間が長くなることになる。
【0051】
なお、ファームウェアを格納するフラッシュROM112をCPU111と近接する位置に配置しており、これにより電源投入時におけるCPUへのプログラムロードの実行を早くすると共に、ロード中のノイズの影響が軽減されるようにしている。このことは、他の制御モジュール120〜140のCPUとフラッシュROM間についても同様である。
【0052】
一方、クライアント装置31等からのプリントジョブを画像処理装置1が実行する場合の画像データの通信ライン、すなわちNIC210〜画像展開部208〜ビデオI/F207〜制御モジュール110のビデオI/F118〜制御モジュール140の画質補正制御部146〜画像出力部147間は、画像データの転送を速やかに行うために高速のデータバスで接続されている。このことは、制御モジュール130の画像入力部138〜画像処理ASIC137〜画質補正制御部146間の通信ラインについても同様である。
【0053】
なお、本実施の形態では、画像形成装置11は、プリントジョブ等のジョブ実行中については、ユーザによる操作パネル119からのコピージョブおよび画像情報送信ジョブの選択入力を受け付けないようになっており、そのためこれらジョブについては、プリンタコントローラ12において実行順序の管理を行う必要がなく、ジョブ管理テーブル211にも登録されないようになっている。
【0054】
(3−4.画像処理装置1の電源ラインの回路構成)
図6は、画像処理装置1の電源ラインの回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、画像形成装置11は、電源部として、主電源101とスイッチ102を、プリンタコントローラ12は、サブ電源103と電源スイッチ104を備えている。
【0055】
主電源101は、画像形成装置11の制御部100内の制御モジュール110〜140、および感光体ドラム182の駆動モータや定着器185のヒータなどの各種駆動負荷に電力を供給するユニットである。
スイッチ102は、主電源101と各種駆動負荷との間の回路上に配され、そのオン/オフ制御は、制御部100により行われる。
【0056】
サブ電源103は、プリンタコントローラ12の制御部200内のCPU201等に電力を供給するユニットである。
電源スイッチ104は、商用電源と、主電源101およびサブ電源103との間の回路上に配され、その回路の開閉を行う。
このような構成において、制御部100のCPU111は、プリンタコントローラ12のCPU201から節電モードへの移行指示を受けると、スイッチ102をオフ(非通電)の状態(同図の状態)にして各種駆動負荷への電源供給を停止させる。一方、節電モードの解除指示を受けると、スイッチ102をオン(通電)状態にして電源供給を再開させ、各種駆動負荷への電源制御および駆動制御を行う。
【0057】
すなわち、本実施の形態の節電モードは、各種駆動負荷への電源供給だけが停止となるモードであり、制御部100、200への電源供給は、節電モード中であっても節電モード解除中であっても電源スイッチ104がオフされない限り行われることになる。したがって、節電モード中においても、プリンタコントローラ12は、ファームウェアやプリントジョブを受信することができ、また制御部100は、プリンタコントローラ12のCPU201との通信を行え、上記節電モードの解除指示を受信してスイッチ102をオンさせる動作を実行することができる。また、主電源101は、制御部100のCPU111からの再起動の指示を受けると、制御部100および各種駆動負荷への電源供給を一旦停止させた後、再開する処理を行う。
【0058】
(4.サービスセンタ9の装置の構成)
図7は、サービスセンタ9に設置されたPC90の回路構成を示すブロック図である。
同図に示すように、PC90は、PC本体91、ディスプレイ92、キーボード93およびマウス94を備えている。
【0059】
PC本体91は、CPU901、ROM902、ワークエリアを提供するRAM903および固定記憶装置904を備えると共に、ディスプレイ92の表示制御を行う表示制御部905、キーボード93とマウス94からの信号の入力を受け付ける入力制御部906およびLAN84を介して画像処理装置1等にファームウェアの送信等を行うためのNIC907を備えている。
【0060】
固定記憶装置904は、ハードディスク等の不揮発性のメモリであり、画像処理装置1、2・・の機種名やメールアドレスを含む各種情報および各画像処理装置のファームウェアを記憶している。このファームウェアは、装置ごとおよび制御モジュールごとに別々のフォルダ(ディレクトリ)に記憶されている。
CPU901は、ファームウェアの管理、メールの送受信制御および各画像処理装置1、2・・にファームウェアをメールに添付して送信する処理などを実行する。
【0061】
ROM902には、CPU901がファームウェアを送信する処理などを行うための制御プログラムが格納されている。
キーボード93は、通信設定など各種設定・登録を行うためのF1〜F3キーを備えている。なお、この設定・登録の内容については後述する。
(5.サービスセンタ9のPC90の処理内容)
図8は、PC90のCPU901が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【0062】
同図に示すように、まずCPU901は、電源が投入されるとRAM903その他の内部メモリや各種パラメータなどの初期化処理を行う(ステップS11)。
そして、F1〜F3キーのキーの操作に応じて次に示す処理を実行する。
すなわち、F1キーが押されたことを判断すると(ステップS12で「Yes」)、通信設定を行う(ステップS13)。
【0063】
この通信設定は、メールを送信するためのパラメータの設定を行うものである。具体的には、F1キーが押されると、通信設定のための入力画面をディスプレイ92に表示させ、自身(PC90)およびメールサーバ83のメールアドレスが管理者により入力されると、その入力された情報を固定記憶装置904に記憶させる。通信設定が終了すると、ステップS14に移る。
【0064】
CPU901は、F2キーが押されたことを判断すると(ステップS14で「Yes」)、画像処理装置の登録処理を行う(ステップS15)。
具体的には、F2キーが押されると、その登録のための入力画面を表示させ、ファームウェアを送信すべき画像処理装置の機種名、メールアドレス、その装置を所有するユーザ名、住所、電話番号等の情報が管理者により入力されると、その入力された情報を固定記憶装置904内の登録情報テーブル96に記憶させる。
【0065】
図9は、登録情報テーブル96の内容の一例を示す図である。
同図に示すように、登録情報テーブル96には、機種名、その装置のメールアドレス等の情報欄が設けられ、入力された情報が関連付けられて記憶されており、CPU901は、ファームウェアを送信する際に、その宛先となる画像処理装置のメールアドレスをこの登録情報テーブル96を参照して取得する。
【0066】
図8に戻って、ステップS15の登録処理が終了すると、ステップS16に移る。
CPU901は、F3キーが押されたことを判断すると(ステップS16で「Yes」)、ファームウェアの送信処理を行い(ステップS17)、ステップS12に戻る。
【0067】
図10は、ファームウェアの送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU901は、ファームウェアを送信すべき機種名および書換えるべき制御モジュール番号を入力するための入力画面をディスプレイ92に表示させ、管理者によるそれらの入力を受付ける(ステップS21)。
【0068】
そして、登録情報テーブル96に登録されている画像処理装置の総登録台数nを計数し(ステップS22)、ループカウンタiに「1」を設定する(ステップS23)。
そして、ステップS24では、「i」の値と総登録台数「n」の大きさを比較する。ここでは、i=1であるとして、i≦nと判断し(ステップS24で「Yes」)、登録情報テーブル96のi番目、ここでは1番目のレコードに登録されている機種名を読み出す(ステップS25)。読み出した機種名がステップS21で入力された機種名と同じであれば(ステップS26で「Yes」)、その画像処理装置のメールアドレスを登録情報テーブル96から読み出す(ステップS27)。そして、ステップS21で入力された機種名と制御モジュール番号から送信すべきファームウェアを特定し、そのファームウェアが格納されている固定記憶装置904内のディレクトリを指定して、そのファームウェアを読み出し、読み出したメールアドレスが宛先となり、そのファームウェアが添付ファイルとして添付されるメールを作成する(ステップS28)。
【0069】
図11は、作成されたメールのメッセージの内容例を示す模式図である。
同図に示すように、メールのメッセージは、IETF(Internet Engineering Task Force)の電子メールのメッセージに関する標準のRFC(Request For Comments)の規定により、ヘッダ部とボディ部に分けられており、ヘッダ部には、宛先などの情報が、ボディ部にはファームウェアが書き込まれる。
【0070】
ここで、ヘッダ部の「Subject」欄には、管理者によって入力された、送信すべきファームウェアを示す機種名および制御モジュールの番号をアンダーバーで繋いだ文字列(ここでは、model1_1)が記述される。
「Content-Description」欄には、ファームウェアが添付されていることを示すために「Firmware」が記述される。
【0071】
なお、RFCでは、メールのメッセージに直接バイナリデータを記述することを禁止しているため、CPU901は、もともとバイナリデータからなるファームウェアを、公知の「base64」方式によりUS-ASCIIコードに変換し、変換されたファームウェアをバイナリデータの変換方式を示す「Content-Transfer-Encoding」欄の下の部分に書き込んでいくようにしている。
【0072】
図10に戻って、ステップS29では、作成したメールを送信する。CPU901は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を用いてメールサーバ83と接続し、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)によりそのメールをメールサーバ83に送信する。メールサーバ83に送信されたメールは、インターネット50を介して、ステップS27で読み出された宛先に配信される。
【0073】
なお、ステップS25で読み出した機種名がステップS21で入力された機種名と同じでなければ(ステップS26で「No」)、ファームウェアの送信を行う必要がないので、ステップS30に移る。
ステップS30では、現在のループカウンタの値、ここでは「i=1」に「1」をインクリメントして、ステップS24に戻る。
【0074】
ステップS24では、2≦nであるか否かを判断し、2≦nであれば、登録情報テーブル96の2番目のレコードに登録されている装置について、ステップS25〜S30までの処理を実行する。
CPU901は、ステップS24において、i≦nとならなくなるまで、ステップS25〜S30までの処理を繰り返し行い、メールの送信を順次行っていく。そして、i≦nとならなくなったことを判断すると(ステップS24で「No」)、メインルーチンにリターンする。これにより、登録情報テーブル96に登録されている画像処理装置について、機種名が同一の装置全てに指定されたモジュールの番号のファームウェアが送信されることになる。
【0075】
(6.プリンタコントローラ12の処理の内容)
図12は、プリンタコントローラ12のCPU201が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、まずCPU201は、電源が投入されるとS−RAM203その他の内部メモリや各種パラメータなどの初期化処理を行う(ステップS101)。
【0076】
そして、操作パネル209のF1キーが押されたか否かを判断し、押されていないことを判断すると(ステップS102で「No」)、ステップS104に移る。一方、押されたことを判断すると(ステップS102で「Yes」)、メールを送受信するための通信設定を行う(ステップS103)。ここでは、CPU201が通信設定のための入力画面を操作パネル209の表示部に表示させ、メールサーバ43、画像処理装置1、2・・等のメールアドレス、および画像処理装置1宛の新しいメールが届いているか否かを定期的に確認するときの時間間隔(以下、「間隔T」という。)等がユーザにより入力されると、その入力された情報をNV−RAM204に記憶させる。この通信設定が終了すると、ステップS104に移る。
【0077】
ステップS104では、クライアント装置31、32・・からプリントジョブを受信したか否かを判断する。受信していないと判断すると(ステップS104で「No」)、ステップS107に移る。一方、その受信を判断すると(ステップS104で「Yes」)、そのデータをスプール、ここでは一旦固定記憶装置205に格納する(ステップS105)と共に、そのプリントジョブの内容を示す情報を上記ジョブ制御情報等を参照し、ジョブ管理テーブルに登録する処理を行う(ステップS106)。
【0078】
図13は、ジョブ管理テーブル211の内容の一例を示す図である。
同図に示すように、ジョブ管理テーブル211には、ジョブ番号、ジョブの種類、付帯情報およびメモリアドレスの各欄が設けられており、新たなジョブを受信するごとにそのジョブの内容を示すレコードが現在の最下段にあるレコードの下に順次追加されていく。したがって、「ジョブ番号」がジョブの受け付け順を示していることになる。
【0079】
「ジョブの種類」欄には、ジョブの種類を示す情報が書き込まれる。すなわち、クライアント装置31、32・・からプリントジョブを受信した場合には、「プリントジョブ」が、サービスセンタ9からファームウェアを受信した場合には、後述のステップS131により「ファームウェアの書換えジョブ」が書き込まれるようになっている。
【0080】
「付帯情報」欄には、プリントジョブの場合、そのジョブ制御情報およびページ制御情報に含まれるジョブ送信者名、印刷時の用紙サイズ等の各種情報が書き込まれる(同図では、ジョブ送信者名としてクライアント装置の識別番号が記載されている。)。また、ファームウェアの書換えジョブの場合、書換えの対象となる機種名とそのモジュールの番号が、それぞれ書き込まれる。
【0081】
「メモリアドレス」欄には、受信したプリントジョブもしくは受信したファームウェアの固定記憶装置205上での格納アドレスが書き込まれる。
このジョブ管理テーブル211は、ジョブの実行順序を管理するために用いられ、CPU201は、ジョブ番号の小さいものから順にそのジョブの実行を画像形成装置11に指示し、その実行指示を行うごとにそのジョブを当該テーブル211から削除していく。したがって、未だ実行されていないジョブ、すなわち待機中となっている未処理のジョブが当該テーブル211に残ることになる。
【0082】
図12に戻って、ステップS107では、自身宛のメールの着信をチェックする時刻に達したか否かを判断する。ここでは、上記ステップS103の通信設定で設定された間隔Tでメールサーバ43と通信することによりメールの着信のチェックを行うようにしており、前回チェックした時刻から、当該時間Tが経過したか否かを判断することでチェックする時刻に達したか否かを判断する。
【0083】
その時刻にまだ達していないと判断した場合には(ステップS107で「No」)、ステップS109に移る。一方、達したことを判断すると(ステップS107で「Yes」)、電子メールのダウンロード処理を実行する(ステップS108)。この処理は、後述するように、ダウンロードしたメールにファームウェアが添付されていると、そのファームウェアの内容をジョブ管理テーブル211に登録するものである。
【0084】
ステップS109では、未処理のジョブがあるか否か、すなわちジョブ管理テーブル211に登録されているジョブがあるか否かを判断する。
未処理のジョブがあると判断すると(ステップS109で「Yes」)、画像形成装置11が、画像形成動作が可能な状態(レディー状態)にあるか否かを判断する(ステップS110)。この判断は、次のように行われる。すなわち、上記したように画像形成装置11のCPU111は、レディ状態になるとそのことを示すレディ信号を、現在ジョブの実行中であり他のジョブを実行できなくなるとビジー信号をプリンタコントローラ12に送信するようにしており、プリンタコントローラ12のCPU201は、レディ信号を受信すると、レディフラグを「1」にし、ビジー信号を受信するとレディフラグを「0」にして、画像形成装置11が現在どの状態にあるか判断するものである。
【0085】
CPU201は、画像形成装置11がレディー状態であると判断すると(ステップS110で「Yes」)、ジョブ送信処理を実行する(ステップS111)。このジョブ送信処理は、後述するように、ジョブ管理テーブル211の先頭に登録されているジョブの実行指示を画像形成装置11に行う処理である。
一方、未処理のジョブがない、すなわちジョブ管理テーブル211に何も登録されていないことを判断すると(ステップS109で「No」)、ステップS112に移る。また、ステップS110において、画像形成装置11がレディ状態でない、すなわちビジーであることを判断すると、ステップS112に移る。なお、この場合、ルーチンが一巡し、ステップS110において画像形成装置11がレディ状態になったことが判断されると、ステップS111のジョブ送信処理が行われることになる。
【0086】
ステップS112では、節電モードへの移行およびその解除を行う節電処理を、ステップS113では、プリントジョブ等が実行されず、かつ操作パネル209等からの入力がない状態が所定時間続くと、自動的に節電モードへの移行を行う節電モード移行処理を実行し、メインルーチンにリターンする。この節電処理と節電モード移行処理の詳細については、、後述する。
【0087】
以下、ステップS108の電子メールのダウンロード処理、S111のジョブ送信処理、S112の節電処理およびS113の節電モード移行処理のサブルーチンの内容を順番に説明していく。
図14は、電子メールのダウンロードの処理の内容を示すサブルーチンである。
【0088】
同図に示すように、CPU201は、まずTCP/IPを用いてメールサーバ43と接続し(ステップS121)、新しいメールが届いていることを確認すると(ステップS122で「Yes」)、そのメールをダウンロードする(ステップS123)。このダウンロードの処理には、POP3(Post Office Protocol 3)を用いる。なお、複数のメールが届いていた場合には、その内の一のメールだけをダウンロードする。
【0089】
そして、ダウンロードしたメールをメールサーバ43から削除する処理を行い(ステップS124)、メールサーバ43との接続を切る(ステップS125)。
次に、ダウンロードしたメールに書換えのための新たなファームウェアが添付されているか否かを判断する(ステップS126)。この判断は、メールのメッセージのヘッダ部に「Content-Description」フィールドが記述されており、かつその欄に「Firmware」が記述されているか否かを判断することにより行われる。
【0090】
ファームウェアが添付されていることを判断した場合には(ステップS126で「Yes」)、そのボディ部の中からファームウェアの部分に相当する、「base64」方式によりUS-ASCIIコードに変換された文字列を取り出し(ステップS127)、その文字列を「逆base64」変換してバイナリデータに戻し(ステップS128)、それを固定記憶装置205に保存する(ステップS129)。
【0091】
そして、メッセージのヘッダ部の「Subject」フィールドの値から、そのファームウェアの書換えの対象となる機種名および制御モジュールの番号を読み出す(ステップS130)。
続いて、添付されてきたファームウェアについての内容をジョブ管理テーブル211に登録する(ステップS131)。すなわち、図13に示すように、「ジョブの種類」欄には、ファームウェアの書換えジョブを、「付帯情報」欄には、書換えの対象機種名とそのモジュール番号を示す値を、「メモリアドレス」欄には、ファームウェアの固定記憶装置205上での格納アドレスをそれぞれ書き込む。ジョブ管理テーブル211への登録の処理が終了するとステップS121に戻る。
【0092】
なお、ステップS126において、ダウンロードしたメールにファームウェアが添付されていないことを判断すると、ステップS132に移り、ファームウェアの書換え以外の用途のメッセージを受信したときの処理を実行し、ステップS121に戻る。
そして、ステップS121、S122において、再度メールが届いているか否かの確認処理を行い、新着のメールがない状態となるまで、ステップS123〜S132の処理を繰り返し行い、新着のメールがないと判断すると(ステップS122で「No」)、メールサーバ43との接続を切って(ステップS133)、メインルーチンにリターンする。
【0093】
図15は、ジョブ送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、まずジョブ管理テーブル211の先頭(ジョブ番号1)のジョブの種類を読み出す(ステップS181)。
その読み出したジョブの種類がプリントジョブであることを判断すると(ステップS182で「Yes」)、ジョブ管理テーブル211の「メモリアドレス」欄を参照して、そのプリントジョブのプリントデータを固定記憶装置205から読み出し、それを画像展開部208にて展開することで画像データを生成した後(ステップS183)、そのプリントジョブの実行を画像形成装置11に指示する(ステップS184)。具体的には、「付帯情報」欄に書き込まれているページ制御情報等に含まれる印刷部数や用紙サイズ等の内容を読み出し、その情報と共に生成した画像データを画像形成装置11に送信し、そのプリントジョブを実行させる。
【0094】
一方、ステップS181において読み出したジョブの種類が、ファームウェアの書換えジョブであることを判断すると(ステップS182で「No」)、ジョブ管理テーブル211の「メモリアドレス」欄を参照して、そのファームウェアを固定記憶装置205から読み出す(ステップS185)。そして、「付帯情報」欄から書換えの対象となる制御モジュール番号を読み出し(ステップS186)、ファームウェアの書換えジョブの実行を指示する(ステップS187)。具体的には読み出したファームウェアと書換えの対象となるモジュール番号を示す情報とをシリアルI/F206を介して画像形成装置11に送信し、その書換えジョブを実行させる。
【0095】
ステップS188では、ジョブ管理テーブル211から実行を指示したジョブを削除して、メインルーチンにリターンする。
図16は、節電処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、画像形成装置11が節電モードの状態であるか否かを判断する(ステップS141)。この判断は、NV−RAM204に格納されている節電フラグの値を参照することにより行われ、この節電フラグは、後述のステップS146、S153において設定される。
【0096】
節電フラグが「1」でない、すなわち節電モードではないと判断すると(ステップS141で「No」)、ステップS149に移る。
ステップS149では、画像形成装置11においてファームウェアの書換えが終了したか否かを判断する。この判断は、画像形成装置11からのファームウェアの書換終了の通知を受信したか否かにより行われる。この通知は、後述するように、画像形成装置11においてファームウェアの書換えが終了したときにだけプリンタコントローラ12に送信される信号である。
【0097】
ファームウェアの書換えが終了したと判断すると(ステップS149で「Yes」)、その時点で、次に実行すべきプリントジョブがジョブ管理テーブル211に登録されているか否か、すなわちファームウェアの書換えが終了した時点で次に実行すべきプリントジョブが残存するか(待機中のプリントジョブがあるか)否かを判断する(ステップS150)。
【0098】
次に実行すべきプリントジョブが無いと判断すると(ステップS150で「No」)、画像形成装置11に、節電モードへの移行および各種駆動負荷への電源供給の停止を指示する(ステップS151、S152)。画像形成装置11のCPU111は、これら指示を受け付けると後述のようにスイッチ102をオフさせて節電モードへ移行する。
【0099】
プリンタコントローラ12のCPU201は、節電フラグを「1」に設定して(ステップS153)、メインルーチンにリターンする。
一方、ステップS150において、次に実行すべきプリントジョブがあると判断すると、そのプリントジョブを実行させる必要から節電モードへの移行指示を行わず、そのままメインルーチンにリターンする。また、ステップS149において、ファームウェアの書換えが終了していない(書換終了信号を受信していない)、すなわちファームウェア書換え中である、もしくはその書換え自体が行われていないことを判断すると(ステップS149で「No」)、節電モードへの移行処理を行わず、そのままメインルーチンにリターンする。すなわち、当該節電処理では、ファームウェアの書換えが終了した時点で次に実行すべきプリントジョブがない場合(そのファームウェアの書換えジョブが最後のジョブであった場合)に限り、節電モードへの移行指示を行うものである。
【0100】
上記ステップS141において、節電モードである、すなわち、節電フラグが「1」であることを判断すると、ステップS142において、操作パネル209等からの入力があったか否かを判断する。入力がないことを判断すると、ステップS143において、新たなプリントジョブを受信したか否かを判断する。この判断は、節電モード中に、上記ステップS106においてジョブ管理テーブル211に新たなプリントジョブが登録されたか否かを判断することにより行われる。
【0101】
新たなプリントジョブを受信していないことを判断すると(ステップS143で「No」)、メインルーチンにリターンする。この場合、節電モードが継続されることになる。
一方、ステップS142において、入力の受け付けがあったこと、もしくはステップS143において、新たなプリントジョブを受信したことを判断するとステップS144に移る。
【0102】
ステップS144では、画像形成装置11に節電モードの解除を指示し、ステップS145では、各種駆動負荷への電源供給の再開を指示する。画像形成装置11のCPU111は、これら指示を受け付けると後述のようにスイッチ102をオンさせて節電モードを解除する。
プリンタコントローラ12のCPU201は、節電フラグを「0」に設定した後(ステップS146)、節電モード中に新たなファームウェアの書換えジョブを受信したか否かを判断する(ステップS147)。この判断は、ジョブ管理テーブル211にファームウェアの書換えジョブが登録されているか否かを判断することにより行われる。
【0103】
ファームウェアの書換えジョブを受信したことを判断すると(ステップS147で「Yes」)、そのファームウェアの書換えを画像形成装置11に指示し(ステップS148)、メインルーチンにリターンする。このステップS148の処理の内容は、上記ステップS187と同様である。一方、ファームウェアの書換えジョブを受信していないことを判断すると(ステップS147で「No」)、その書換えの指示を行う必要がなく、そのままメインルーチンにリターンする。
【0104】
図17は、節電モード移行処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU201は、節電フラグが「1」であるか否かを判断する(ステップS161)。この処理の内容は、上記ステップS141と同じである。ここで、節電フラグが「1」でない、すなわち「0」であると判断すると(ステップS161で「No」)、ステップS162に移る。
【0105】
ステップS162では、節電モードへの移行タイミングになったか否かを判断する。本実施の形態では、上記したようにプリントジョブ等が実行されず、かつ操作パネル209等からの入力がない状態が所定時間続くと、自動的に節電モードへの移行するようにしており、内部タイマによる計時によりその状態が所定時間続いたことを判断すると、節電モードへの移行タイミングになったことを判断する。なお、当該所定時間の値は、予めEP−ROM202に格納されている。
【0106】
節電モードへの移行タイミングに達したと判断すると(ステップS162で「Yes」)、節電モードへの移行指示を行うべく、ステップS163〜S165の処理を順次実行してメインルーチンにリターンする。このS163、S164、S165の処理の内容は、上記S151、S152、S153と同じである。一方、まだそのタイミングに達していないと判断すると(ステップS162で「No」)、メインルーチンにリターンする。また、ステップS161で節電フラグが「1」であると判断すると、すでに節電モードに入っていることになるので、そのままメインルーチンにリターンする。
【0107】
なお、図12には示していないが、CPU201は、画像形成装置11から画像情報送信ジョブの実行によるメールが送られてきた場合には、そのメールを指定宛先に配信する処理を実行する。
(7.画像形成装置11の処理の内容)
図18は、画像形成装置11のCPU111等が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【0108】
同図に示すように、CPU111は、電源スイッチ104がオンされ、主電源101から電力の供給を受けると、自身の制御モジュール110内のS−RAM113その他の内部メモリや各種パラメータなどを初期化すると共に、制御モジュール120〜140のCPU121〜141に同様の初期化処理を実行させる(ステップS191)。
【0109】
そして、ウォーミングアップを行う(ステップS192)。すなわち、CPU121〜141に指示して、駆動負荷の初期化、より具体的には定着器185のヒータに通電を開始させ定着器185が定着温度になるまで昇温させると共に、感光体ドラム182の駆動モータなどの動作確認や、感光体ドラム182の帯電電位を最適値に設定するなどの各種処理を行わせ、レディ状態にする。レディ状態になると、ジョブの実行が可能であることを示すレディ信号をプリンタコントローラ12のCPU201へ送信する。
【0110】
続いて、各種信号等の入力受け付けを行う(ステップS193)。ここで、各種信号等とは、操作パネル119のキー操作等による入力信号およびプリンタコントローラ12からのプリントジョブやファームウェアの書換えジョブの実行指示を示す信号等を含むものである。なお、コピージョブおよび画像情報送信ジョブについては、上記したようにプリントジョブ等の実行中には入力受け付けを行わない。
【0111】
ステップS194では、プリンタコントローラ12からプリントジョブの実行指示があったか否かを判断する。
プリントジョブの実行指示(上記ステップS184による指示)があったことを判断すると(ステップS194で「Yes」)、CPU111は、他のCPU121等に指示して、プリンタコントローラ12から送られて来る画像データに基づく印刷処理を実行させ(ステップS195)、プリンタコントローラ12のCPU201にジョブ実行中であることを示すビジー信号を送信して(ステップS196)、ステップS193に戻る。
【0112】
一方、入力受け付け処理において、操作パネル119上のキー操作によりコピージョブの実行が指示されたことを判断すると(ステップS194で「No」、S197で「Yes」)、コピー処理を実行、すなわち原稿画像を読み取ると共に、その読み取った原稿の画像データに基づく印刷処理を実行して(ステップS198)、ステップS196に移る。
【0113】
また、入力受け付け処理において、操作パネル119上のキー操作により画像情報送信ジョブの実行が指示されたことを判断すると(ステップS197で「No」、S199で「Yes」)、原稿画像を読み取ると共に読み取った原稿の画像情報を添付したメールを作成して、それをプリンタコントローラ12に送信する処理を実行して(ステップS200)、ステップS196に移る。
【0114】
一方、ファームウェアの書換えジョブの実行指示(上記ステップS187による指示)があったことを判断すると(ステップS199で「No」、S201で「Yes」)、ビジー信号をプリンタコントローラ12のCPU201へ送信した後(ステップS202)、ファームウェアの書換え処理を実行する(ステップS203)。この処理は、プリンタコントローラ12から送られて来るファームウェアを、指定された制御モジュールのフラッシュROMに上書きする処理である。その内容詳細については、後述する。なお、このファームウェアの書換え処理では、CPU111は、後述のステップS204〜S210までの処理を実行するためのプログラム(現在、フラッシュROM112に保存されているものであり、以下「節電プログラム」という。)を、書換え処理を開始する前に、S−RAM113に退避させておき、書換え処理を終了すると、その退避させておいた節電プログラムを用いて、当該S204〜S210の処理を行うようにしている。
【0115】
ステップS204では、ファームウェアの書換えが終了したことをプリンタコントローラ12に通知する。ここで、プリンタコントローラ12は、上記したように、この通知を受けると(ステップS149で「Yes」)、次に実行すべきプリントジョブがあるか否かを判断し、ないと判断すると(ステップS150で「No」)、節電移行指示を行い(ステップS151)、あると判断すると(ステップS150で「Yes」)、節電移行指示を行わない。
【0116】
画像形成装置11のCPU111は、書換え終了の通知後、プリンタコントローラ12から節電移行指示(ステップS151による指示)がないと判断すると(ステップS205で「No」)、次に実行すべきプリントジョブが存在することになる(すなわち、ステップS150で「Yes」と判断されたことになる)ので、再起動すべく、ステップS210に移って、電源遮断/電源再投入する処理を行い、ステップS191に戻る。この処理は、CPU111が、主電源101に再起動の指示を行うことにより行われる。上記したように主電源101は、CPU111からの再起動の指示を受けると、制御部100および各種駆動負荷への電源供給を一旦停止、再開する構成になっており、これにより電源遮断/再投入が行われるのである。なお、例えばプリンタコントローラ12が、CPU111からの指示を受けると、主電源101を制御して、画像形成装置11の制御部100および各種駆動負荷への電源供給を一旦停止させた後、再開する構成にすることも可能である。また、単にCPU自体がリセットする処理だけを行って再起動に移行することも可能である。
【0117】
電源が再投入されると、再起動としての、初期化等の処理(ステップS191)、ウォーミングアップ(ステップS192)を行い、レディ状態になってプリンタコントローラ12からのプリント指示を受け付けると(ステップS194)、その印刷処理を開始することになる(ステップS195)。
一方、CPU111は、ステップS205において節電移行指示があった(次に実行すべきプリントジョブが残存していないこと)を判断すると、電源供給停止の指示(ステップS152による指示)を待って、当該指示を受け付けると、スイッチ102をオフにして節電モードへ移行する(ステップS206)。すなわち、次に実行すべきプリントジョブがないのであるから、直ちに再起動を行う必要はなく、定着器185のヒータ等への通電を停止して消費電力を低減させるのである。
【0118】
ステップS206において、節電モードに入ると、次にプリンタコントローラ12から節電解除指示(上記ステップS144による指示)を受信するまで、その状態を維持する。そして、節電解除指示を受け付けると(ステップS207で「Yes」)、電源供給再開の指示(ステップS145による指示)を待って、当該指示を受け付けると、スイッチ102をオンにして節電モードを解除し、以下の処理を行う。すなわち、プリンタコントローラ12からファームウェアの書換え指示(上記ステップS148による指示)があったか否かを判断する(ステップS208)。この書換え指示は、上記したように節電モード中に受信したファームウェアの書換えジョブを実行するときだけに出される指示である。この指示があった場合の説明は後述することとし、ここでは、その指示がない場合の例を説明する。書換えの指示がないと判断すると(ステップS208で「No」)、節電モードへの移行前にファームウェアの書換えを行ったか否かを判断する(ステップS209)。この判断は、次の方法で行われる。すなわち、節電モードへ移行する前にファームウェアの書換えを行った場合(ステップS203、S204、S205で「Yes」、S206が行われた場合)にだけ、その旨を示すフラグを節電モードに移行する前にS−RAM113に格納しておくようにし、そのフラグの有無をチェックすることにより、ファームウェアの書換えを行ったか否かを判断する。
【0119】
書換えを行ったと判断すると(ステップS209で「Yes」)、ステップS210に移る。これは、ファームウェアの書換え後、再起動を行わず節電モードへ移行したため、次にプリントジョブ等を実行する前に再起動をしておく必要があるからである。
一方、書換えをしていないと判断した場合には(ステップS209で「No」)、ステップS192に戻る。ここで、書換えをしていない場合とは、ステップS211において、プリンタコントローラ12からの節電移行指示(ここの指示は、上記ステップS163による指示になる。)があり、節電モードへ移行した場合(ステップS206)である。上記したように、ステップS163での節電移行指示は、一定時間経過後に節電モードに移行させる指示なので、ファームウェアの書換えと全く関係がなく、再起動を行う必要がない。したがって、書換えをしていない場合には、ステップS192に戻って、ウォーミングアップを開始し、レディ状態になると、プリントジョブ等を実行することにしている。
【0120】
一方、ステップS211において、節電移行指示がないことを判断すると、ステップS212において、プリントジョブ等のジョブを実行中であるか否かを判断する。この判断は、CPU111が、プリントジョブ等の実行指示をした場合、その指示後、CPU121等からそのジョブが終了したことを示す信号を受信したか否かにより行われる。すなわち、ジョブの実行指示をしてから、その終了したことを示す信号を受信するまでの間をジョブ実行中であると判断し、それ以外の状態(ジョブの実行指示をする前、およびジョブが終了したことを示す信号を受信した後)であれば、ジョブの実行中でないと判断する。
【0121】
ジョブ実行中でないと判断した場合には(ステップS212で「No」)、ジョブの実行が可能であることからレディ信号をプリンタコントローラ12のCPU201へ送信して(ステップS213)、ステップS214に移る。ステップS214では、その他の処理、例えば制御モジュール間の各種命令等の通信処理を行って、ステップS193に戻る。一方、ジョブ実行中であると判断した場合には(ステップS212で「Yes」)、レディ信号を送信することなく、ステップS214に移る。
【0122】
また、CPU111は、ステップS208において、プリンタコントローラ12からファームウェアの書換え指示(ステップS148による指示)があったと判断すると(ステップS208で「Yes」)、ステップS202に戻って、ビジー信号を送信後、ステップS203において節電モード中に受信したファームウェアの書換えを実行する。例えば、S144の節電解除指示がプリントジョブを受信したことにより出されたものであれば、次に実行すべきプリントジョブがあることになるから、書換えが終了した時点で書換え終了通知(S204)をプリンタコントローラ12に送信しても、S150では「Yes」となりプリンタコントローラ12からはS151の節電移行指示が来ないことになる。したがって、この場合、S205で「No」となり、S210において電源遮断、再投入が行われ、ステップS191に移り、S192〜S196の処理が行われて、そのプリントジョブが実行されることになる。
【0123】
図19は、ステップS203のファームウェアの書換え処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、CPU111等は、書換え用として受信したファームウェアがどの制御モジュールに対応するものかを、受信したモジュール番号を示す情報から判断し、判断した制御モジュール内のフラッシュROMにそのファームウェアを書き込む。すなわち、書換え用のファームウェアが制御モジュール110に対応するものであると判断すると(ステップS221で「Yes」)、現在、フラッシュROM112に格納されている、ファームウェア書換えプログラムを含む入出力プログラム(以下、単に「入出力プログラム」という。)および上記節電プログラムをS−RAM113に退避させ(ステップS222)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM112にそのファームウェアを上書きし(ステップS223)、メインルーチンにリターンする。
【0124】
一方、受信したファームウェアが制御モジュール120に対応するものであると判断すると(ステップS221で「No」、S224で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール120へ転送する(ステップS225)。CPU121は、フラッシュROM122内の入出力プログラムをS−RAM123に退避させ(ステップS226)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM122にそのファームウェアを上書きして(ステップS227)、メインルーチンにリターンする。
【0125】
受信したファームウェアが制御モジュール130に対応するものであると判断すると(ステップS224で「No」、S228で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール130へ転送する(ステップS229)。CPU131は、フラッシュROM132内の入出力プログラムをS−RAM133に退避させ(ステップS230)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM132にそのファームウェアを上書きして(ステップS231)、メインルーチンにリターンする。
【0126】
受信したファームウェアが制御モジュール140に対応するものであると判断すると(ステップS228で「No」、S232で「Yes」)、CPU111は、そのファームウェアを制御モジュール130を介して制御モジュール140へ転送する(ステップS233)。CPU141は、フラッシュROM142内の入出力プログラムをS−RAM143に退避させ(ステップS234)、その入出力プログラムを用いて、フラッシュROM142にそのファームウェアを上書きして(ステップS235)、メインルーチンにリターンする。なお、CPU111は、受信したファームウェアが制御モジュール110〜140のいずれのものでもないと判断すると(ステップS232で「No」)、そのままメインルーチンにリターンする。この場合、書換え処理を行っていないが、プリンタコントローラ12からファームウェアを受信して、これをS−RAM等に一時的に保持している場合もあることから、ここでは再起動を行うようにしている。
【0127】
図20は、本実施の形態の、ファームウェアの書換え後に節電モードを実行する場合における各処理の内容を時系列的に示した模式図である。
同図に示すように、プリントジョブ実行中に、ファームウェアの書換えジョブを受信した場合、そのプリントジョブが終了すると、受信したファームウェアの書換えジョブを実行する(A時点)。そして、そのファームウェアの書換えジョブが終了した時(B時点)に、次に実行すべきプリントジョブがない場合、節電モードに移行する。
【0128】
これは、上記ステップS205で「Yes」、S206の処理に相当する。そして、節電モード中に新たなプリントジョブを受信すると(C時点)、初期化等の処理の後、ウォーミングアップを行い、レディ状態になると(D時点)、そのプリントジョブを実行する。これは、上記ステップS207で「Yes」、S208で「No」、S209で「Yes」、S210、S191〜S195の処理に相当する。
【0129】
このように、本実施の形態では、従来の図22に示す「再起動時(V−W間)」のウォーミングアップと、「復帰処理(Y−Z間)」におけるウォーミングアップとを節電モード解除後の再起動時(C−D間)に1回だけ行うようにしており、そのため従来のように一のプリントジョブを実行するのに、ウォーミングアップを再起動時と復帰処理時に1回ずつ行う構成に比べて、その回数が少ない分、定着器のヒータなどの駆動負荷への通電に要する電力を少なく済ますことができ、節電効果が大きい。また、その回数が少ない分、ウォーミングアップによる感光体ドラムや現像器等の駆動時間が従来よりも少なくなるので、モータ等の消耗や、その駆動により生ずる、例えば現像器内のトナーの劣化等も従来よりも少なくて済むという効果もある。
【0130】
また、節電モード中にファームウェアを受信した場合、直にその書換えを行うのではなく、節電モードが解除されるときにその書換えを行い、その後再起動をするのでウォームアップの回数が1回で済む。したがって、ファームウェアの書換え後に一律に再起動をするため、節電モード中にファームウェアを受信した場合、例えば▲1▼節電モードから一旦復帰して、▲2▼ファームウェアの書換えを行い、▲3▼その後再起動を行うと節電モードに戻り、▲4▼節電モードが解除されるときに復帰処理を行うといった構成例(▲1▼▲3▼▲4▼においてそれぞれウォームアップが行われる構成)に比べて、ウォームアップの回数が少ない分、上記同様の節電効果およびトナー劣化等の低減という効果を得られる。
【0131】
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、節電モードに入ると定着器185のヒータを含む駆動負荷への電源供給を停止するようにしたが、例えば主電源101から画像形成装置11へ供給される全ての電力(制御部100への電力も含む。)を停止するようにすることもできる。この場合、プリンタコントローラ12は、ファームウェアの書換え終了通知(S204による通知)を画像形成装置11から受け取ると(ステップS149で「Yes」)、次に実行すべきプリントジョブがなければ(ステップS150で「No」)、画像形成装置11に対し節電移行指示を出す(ステップS151)。そして、ステップS152の処理の代わりに、主電源101を制御して、画像形成装置11への全ての電源供給を停止させる処理を行った後、節電フラグを「1」にして(ステップS153)、メインルーチンにリターンする。これにより、画像形成装置11は電源が完全にオフされた状態となる。これは、実質的に節電モードに入ったことと同じである。
【0132】
節電モードの解除タイミングが来ると(ステップS142で「Yes」もしくはS143で「Yes」)、プリンタコントローラ12のCPU201は、ステップS144、S145の処理の代わりに、主電源101を制御して電源供給を再開させる処理を行った後、ステップS146以降の処理を実行する。これにより、画像形成装置11に電源が再投入されることになる。
【0133】
図21は、当該変形例の場合における画像形成装置11のCPU111等の処理の内容を示すフローチャートである。なお、同図の内容は、上記実施の形態の処理内容(図18)に対し、ステップS191とS192の間にS301が追加された点、および図18におけるS207〜S209が削除されている点を除いて同じであるので、ここではその相違点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略するものとする。
【0134】
図21に示すように、CPU111は、ステップS191の初期化処理の後に、ステップS301においてプリンタコントローラ12からファームウェア書換え指示があったか否かを判断する。すなわち、電源が再投入された際に、プリンタコントローラ12から節電モード中に受信したファームウェアの書換え指示(ステップS148による指示)があったか否かを判断する。ファームウェアの書換え指示がないと判断すると(ステップS301で「No」)、ステップS192に移りウォーミングアップを開始する。
【0135】
ルーチンが進んで、ステップS201に移り、ファームウェアの書換え指示があると判断すると(ステップS201で「Yes」)、ビジー信号送信後(ステップS202)、その書換え処理を行い(ステップS203)、その書換えが終了すると書換え終了を通知する(ステップS204)。そして、プリンタコントローラ12から節電移行指示(ステップS151による指示)があったと判断すると(ステップS205で「Yes」)、ステップS206では、節電モードへの移行のために各種設定データやフラグなど必要なデータ類をNV−RAM114等に退避させる。そして、電源供給が停止されると実質的に節電モードに入ることになる。
【0136】
電源供給の停止後、プリンタコントローラ12によりその供給が再開されると、ステップS191〜S193の再起動等の処理を行い、プリンタコントローラ12からプリントジョブが送られて来るとそれを実行する。このように構成した場合でも、ファームウェアの書換え後に節電モードへの移行指示がある場合には再起動を行なわず、電源供給停止の後、節電モードの解除によりその供給が再開されると、再起動を行うので、上記実施の形態と同様の節電効果を得ることができる。
【0137】
一方、ステップS301において、書換え指示があったと判断すると、ステップS202に移り、ビジー信号をプリンタコントローラ12へ送信した後、ステップS203において、そのファームウェアの書換え処理を実行する。そして、その書換え終了を通知した後(ステップS204)、プリンタコントローラ12からの節電移行指示がないと判断すると(ステップS205で「No」)、ステップS210において電源遮断、再投入が行われ、ステップS191に移り、それ以降の処理が行われることになる。
【0138】
したがって、節電モード中に受信したファームウェアを、その節電モード解除時に書換える処理を実行する場合においても、節電モード解除後からプリントジョブを実行するまでの間にウォーミングアップを1回行うだけで済み、上記同様の節電効果を得られることになる。
(2)上記実施の形態では、節電モード中にファームウェアの書換えジョブをダウンロードした場合、プリンタコントローラ12は、ステップS144〜S148において、そのジョブの実行指示を節電モード解除後に行うようにしていたが、例えば、節電モード中であっても、書換え処理だけを行い、節電モード解除後にその書換えによる再起動を実行する構成にすることもできる。上記したように、ファームウェアの通信にはシリアルインターフェースを用いており、そして近年ファームウェアの容量はメガ単位と大変大きくなっていることから、ファームウェアの書換え処理には数十分という時間を要する場合もあり、このような場合には、節電モード中に書換えを終わらせておいた方が、節電モード解除後にその書換え処理を開始するよりも、次のプリントジョブを早く実行することができ、その分プリントジョブを要求したユーザは待ち時間が少なくて済むという効果がある。
【0139】
なお、本変形例を、上記変形例(1)に示す「節電モード中に画像形成装置11への電源供給を完全に停止する構成」に適用する場合には、ファームウェアを書換えるために制御部100にだけ電源供給を再開し(各種駆動負荷への電源供給は停止したままにして)、ファームウェア書換え終了後に、再度制御部100への電源供給を停止させて(すなわち、再起動を行うことなく)節電モードに移行させ、その節電モード解除時に制御部100および駆動負荷への電源供給を再開し再起動を行う構成すれば、結果的に節電モード解除時に1回だけそのファームウェアの書換えによる再起動が行われることになり節電効果を得ることが可能となる。
【0140】
(3)上記実施の形態では、ファームウェアの書換えが終了した時点で、次に実行すべきプリントジョブがない場合に節電モードへ移行するとしたが、例えば節電モードへ移行するタイミングになったときに、未処理となっているファームウェアの書換えジョブ(夜間に実行すべきとして時刻指定されているものなど)があったときにそのファームウェアの書換えを実行する構成にすることもできる。例えば、オフィスでは昼休みなどほとんどプリントジョブが実行されなくなる時間帯があるため、その時間帯に入ると節電モードへ移行するようにしておくと共に、その時点で待機中となっているファームウェアの書換えジョブがあればそれを実行するようにしておけば、プリントジョブが発行されることがほとんどないのであるから、その書換え処理によりプリントジョブが遅滞することがなく、かつその書換えがより早く行われるようになり、その分、ユーザはファームウェア書換え終了後の画像品質等が改善された画像処理装置をより早く使用することができるようになるという効果がある。
【0141】
(4)上記実施の形態では、節電モードに入ると、定着器185のヒータを含む駆動負荷への電源供給を完全に停止するようにしたが、これに限定されず、例えば当該ヒータへの供給電力をレディ状態のときの半分にするなどして節電する構成にすることもできる。
(5)上記実施の形態のファームウェア送信元(サービスセンタ9のPC90)が、例えばファームウェアを配信した画像処理装置1、2・・に対し、ファームウェア書換え後の再起動要求を発行する装置である場合には、画像処理装置側において、その要求を受信しても保留して節電モードに移行し、その節電モード解除時にその要求に従って再起動を行うようにすれば、上記同様の効果を得ることができる。
【0142】
(6)上記実施の形態では、節電モード中にファームウェアを受信した場合、そのファームウェアを節電モード解除時に書換えるようにしたが(ステップS148、S208で「Yes」)、例えば節電モードが解除されている状態においてファームウェアを受信した場合、そのファームウェアの書換えジョブを待機状態にしておいて(直に実行せず)節電モードに移行し、その節電モード解除時にその書換えジョブを実行する構成とすることも可能である。
【0143】
また、上記実施の形態では、ファームウェア書換え終了時に次に実行すべきプリントジョブがない場合に節電モードに移行するようにしたが(ステップS150で「No」、S151)、例えばより大きな節電効果を得るために、待機中のプリントジョブがあっても節電モードに移行し、そのプリントジョブを節電モード解除以降に実行する構成とすることも可能であろう。
【0144】
(7)上記実施の形態では、ファームウェアがメールに添付されて送られて来る場合の例について説明したが、ファームウェアを取得する手段としては、この方法に限られず、例えばファームウェアが記録されたCD−ROM等をプリンタコントローラ12にて直接読み取らせることにより取得するとしてもよい。
(8)上記実施の形態では、ファームウェアを画像処理装置1の各モジュールで実行される起動プログラム、入出力プログラム、画像処理や駆動部材等の制御プログラム等の基本ソフトウエアおよび制御データを示すものとしたが、例えば、計算機処理中に計算機によって動的に修正されることのない種類のプログラムおよびデータ、ユーザに変更されることのないプログラムおよびデータであって、例えばOS、インタープリタ、コンパイラ、BIOS等のような起動プログラムや入出力プログラムをファームウェアとすることもできる。
【0145】
(9)上記実施の形態では、画像形成装置11とプリンタコントローラ12を別の装置としたが、画像形成装置にプリンタコントローラが内蔵される構成にすることもできる。また、上記実施の形態では、MFPとしての機能を有する画像形成装置を例にしたが、本発明は、これに限られず、例えばプリンタ、ファクシミリ等の画像処理ジョブを実行すると共に節電モードに移行する機能を有する画像処理装置一般に適用できる。
【0146】
(10)上記実施の形態では、本発明を画像処理装置に適用した場合の例を説明したが、本発明は、これに限られず、コンピュータに上記のような処理を実行させるためのプログラムであるとしてもよい。また、本発明は、前記プログラムをコンピュータで読取可能な記録媒体、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、上記の本発明のプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムやOS(Operating System)に含まれるプログラムなど、別途にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしてもよい。
【0147】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像処理装置によれば、節電モードの解除以降に、ファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行するので、従来、例えばファームウェア書換えによる再起動後と、その後節電モードに移行した場合にその節電モードの解除時に1回ずつ実行されていたウォーミングアップを再起動時に1回行うだけで済ませることが可能となり、その分ウォーミングアップにより消費される電力が少なくなり、大きな節電効果を得ることが可能となる。
【0148】
また、ファームウェアの書換え終了時に、節電モードに移行させるとすれば、その書換えが終了すると直に節電モードに入ることになり、直に節電モードに移行しない場合よりも節電効果を得られる。
さらに、ファームウェアの書換え終了時に未処理の画像処理ジョブが残存していない場合に、節電モードに移行させるとすれば、未処理の画像処理ジョブがある場合、節電モードには移行しないことになり、そのジョブがすぐに実行され、そのジョブを要求したユーザの待ち時間が少なくて済む。
【0149】
また、節電モードが解除されたときにファームウェアの書換えを実行し、そのファームウェア書換え終了後にその書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行するとすれば、例えば節電モード中にファームウェアを受信した場合であっても、その書換えを当該節電モードが解除されるときに行い、その書換え後に再起動を実行することが可能となる。したがって、例えばファームウェアを受信したことにより一旦節電モードを解除してその書換えを行い、書換え終了後に再起動した後、再度節電モードに戻り、そしてその節電モード解除時に再度復帰処理を行うといった構成に比べて、ウォーミングアップの回数が少なくて済み、その分節電効果が大きくなるという効果がある。
【0150】
また、節電モード中に、新たな画像処理ジョブを受信した場合に、その節電モードを解除させるようにすれば、画像処理ジョブが受信されるごとに節電モードが自動的に解除されるので、受信した画像処理ジョブを遅滞なく実行できるという効果がある。
さらに、節電モード中にユーザ操作による入力を受け付けると、その節電モードを解除させるようにすれば、その操作入力中にウォーミングアップが終わって画像処理ジョブの実行が可能になる場合もあり、そうなればユーザはすぐにその画像処理ジョブを実行させることができる。
【0151】
本発明の管理ユニットによれば、画像処理装置の駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを指示し、画像処理装置の節電手段による節電モードへの移行を指示し、その指示による節電モードの解除以降に、ファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動の実行を指示するので、従来、例えばファームウェア書換えによる再起動後と、その後節電モードに移行した場合にその節電モードの解除時に1回ずつ実行されていたウォーミングアップを再起動時に1回行うだけで済ますことが可能となり、その分ウォーミングアップにより消費される電力が少なくなり、大きな節電効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置1を含む画像処理システム60の構成を示す図である。
【図2】クライアント装置31の回路構成を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置11の構成を示す図である。
【図4】画像形成装置11の制御部100の回路構成を示すブロック図である。
【図5】プリンタコントローラ12の制御部200の回路構成を示すブロック図である。
【図6】画像処理装置1の電源ラインの回路構成を示すブロック図である。
【図7】サービスセンタ9に設置されたPC90の回路構成を示すブロック図である。
【図8】PC90のCPU901が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】登録情報テーブル96の内容の一例を示す図である。
【図10】ファームウェアの送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図11】作成された電子メールのメッセージの内容例を示す模式図である。
【図12】プリンタコントローラ12のCPU201が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【図13】ジョブ管理テーブル211の内容の一例を示す図である。
【図14】電子メールのダウンロードの処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】ジョブ送信処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図16】節電処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図17】節電モード移行処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図18】画像形成装置11のCPU111等が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【図19】ファームウェアの書き換え処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図20】本発明のファームウェアの書換え後に節電モードを実行する場合における各処理の内容を時系列的に示した模式図である。
【図21】変形例における画像形成装置11のCPU111等が実行する処理の内容を示すフローチャートである。
【図22】従来のファームウェアの書換え後に節電モードを実行する場合における各処理の内容を時系列的に示した模式図である。
【符号の説明】
1、2 画像処理装置
11、21 画像形成装置
12、22 プリンタコントローラ
100、200 制御部
101 主電源
102 スイッチ
103 サブ電源
104 電源スイッチ
110、120、130、140 制御モジュール
111、121、131、141、201 CPU
112、122、132、142 フラッシュROM
119、209 操作パネル
160 イメージリーダ部
180 プリンタ部
185 定着器
202 EP−ROM

Claims (9)

  1. 駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段を備える画像処理装置であって、
    前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段と、
    前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換え手段と、
    前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御手段と、
    節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記節電制御手段は、前記ファームウェア書換え手段によるファームウェアの書換え終了時に、節電モードに移行させることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記節電制御手段は、前記ファームウェアの書換え終了時に未処理の画像処理ジョブが残存していない場合に、節電モードに移行させることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ファームウェア書換え手段は、節電モードが解除された時にファームウェアの書換えを実行し、
    前記再起動手段は、当該ファームウェアの書換え終了後にその書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 節電モード中に、新たな画像処理ジョブを受信した場合に、その節電モードを解除させる節電モード解除手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. ユーザ操作による入力を受け付ける操作パネルと、
    節電モード中に、ユーザ操作による入力を受け付けると、その節電モードを解除させる節電モード解除手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と、前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像形成装置に接続される管理ユニットであって、
    前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを指示する第1の指示手段と、
    前記節電手段による節電モードへの移行を指示する第2の指示手段と、
    節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動の実行を指示する第3の指示手段と、
    を備えることを特徴とする管理ユニット。
  8. 駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像処理装置における節電制御方法であって、
    前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換えステップと、
    前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御ステップと、
    節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動ステップと、
    を備えることを特徴とする節電制御方法。
  9. 駆動負荷への電源供給を制限して、消費電力を低減する節電モードを実行する節電手段と、前記駆動負荷の動作を制御して画像処理ジョブを実行させる駆動負荷制御手段とを備える画像処理装置の機能をコンピュータに実現させるプログラムであって、
    前記駆動負荷制御手段におけるファームウェアの書換えを実行するファームウェア書換え処理と、
    前記節電手段を制御して節電モードに移行させる節電制御処理と、
    節電モード中に画像処理ジョブを受信すると、節電モードを解除し、節電モードの解除に伴ってファームウェアの書換え後における駆動負荷制御手段の再起動を実行する再起動処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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