JP3696448B2 - 電流検出器 - Google Patents

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    • G01R15/14Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks
    • G01R15/20Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using galvano-magnetic devices, e.g. Hall-effect devices, i.e. measuring a magnetic field via the interaction between a current and a magnetic field, e.g. magneto resistive or Hall effect devices
    • G01R15/202Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using galvano-magnetic devices, e.g. Hall-effect devices, i.e. measuring a magnetic field via the interaction between a current and a magnetic field, e.g. magneto resistive or Hall effect devices using Hall-effect devices

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等といった機器に搭載される電気回路に流れる電流を検出する電流検出器に関し、特に複数の導体が並設されている場合の電流の検出精度を高める技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば自動車に搭載される電気回路に流れる電流を、磁電変換素子の1つであるホール素子を使用して検出する電流検出器が知られている。このような電流検出器の一例が特開平5−223849号公報に開示されている。この電流検出器は、図13に示すように、同一平面内で切り込み50a或いは折り曲げによりループ状の電流路50bを形成し被検出電流Iを流す導体50と、導体50に流れる被検出電流Iにより発生する磁束を電気信号に変換する磁電変換素子51とを備えている。
【0003】
この電流検出器では、導体50に形成されたループ状の電流路50bに被検出電流Iが流れることにより磁束が発生する。この磁束は磁電変換素子51で電気信号に変換され、これにより被検出電流Iの大きさに比例した電気信号が得られる。この電流検出器では、磁電変換素子が直線状の導体の近傍に設置された場合に比べ、2倍以上の磁束を感受するので、電流検出の精度を上げることができる。
【0004】
また、電流検出器の他の例が特開昭63−253264号(特公平8−3499号)公報に開示されている。この電流検出器は、図14に示すように、被測定電流62を流すための導線61と、この導線61に被測定電流62が流れた際に該導線61の周囲に発生する磁界63を該導線の周囲対向領域において磁電変換する磁電変換素子64,65と、夫々の磁電変換素子64,65の磁電変換出力を合成する合成部66とから構成されている。
【0005】
この電流検出器では、磁電変換素子64,65は同一特性であって、導線61に電流62が流れたときに発生する磁気ループ63に対し互いに同一で異なる方向の磁界を受けている。そのため素子64,65から取り出した出力は逆位相であるから、合成部66において差動合成したとき、合成部66の出力は素子単独出力の略2倍になる。一方、電流検出器全体に外部磁界67が影響しているとき、外部磁界67に対し磁電変換素子64,65の出力は同相である。従って合成部66において差動合成した出力には外部磁界67に基づく出力信号は打ち消される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平5−223849号公報に開示された電流検出器では、被測定導体以外の導体を流れる電流によって発生される磁束が外乱となって検出結果に影響を及ぼすので、被測定導体に流れる電流を精度良く検出できないという問題がある。特に、自動車用の電気接続箱のような複数の導体が並設される環境において磁電変換素子を用いて電流検出を行う場合、被測定導体以外の導体を流れる電流による磁束の干渉を受けるので電流検出精度を上げることができないという問題がある。
【0007】
また、特開昭63−253264号(特公平8−3499号)公報に開示された電流検出器では、1つの導体に対して2つの磁電変換素子を用いる必要があるので、電流検出器のコストが増大するという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、自動車用電気接続箱のような複数の導体が並設されているような場合であっても、被測定導体に流れる電流を精度良く検出でき、しかも安価な電流検出器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、直線状の導体と、該導体に略平行に配置され、被測定電流が流れる直線状の被測定導体と、該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入り、導体を含む平面が、該感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように該被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と、導体に流れる電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、該感磁面に略平行になるように導体及び被測定導体を支持する基板とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この請求項1に記載の発明によれば、被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と被測定導体以外の導体との位置関係がこれらを支持する基板によって調整される。すなわち、被測定導体はそれに流れる被測定電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に垂直に入り、被測定導体以外の導体はそれに流れる電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、その感磁面に略平行になるようにそれぞれ基板上に配置される。従って、磁電変換素子は被測定導体を流れる被測定電流で発生される磁束のみを感受し、被測定導体以外の導体によって発生される磁束は感受しない。つまり、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができ、被測定導体に流れる被測定電流を精度良く検出できる。また、1つの磁電変換素子で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供できる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、被測定電流が流れる、凹状またはクランク状に折り曲げられた折り曲げ部が形成された被測定導体と、該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入り、導体を含む平面が、該感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように折り曲げ部の近傍に配置された磁電変換素子と、電流が流れることによって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、該感磁面に略平行になるように配置された直線状の導体とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この請求項2に記載の発明によれば、被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と被測定導体以外の導体との位置関係が被測定導体に形成された折り曲げ部によって調整される。すなわち、被測定導体に折り曲げ部が形成され、磁電変換素子は、被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に垂直に入るように折り曲げ部に配置される。一方、被測定導体以外の導体はそれに流れる電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、その感磁面に略平行になるように配置される。従って、上記請求項1に記載の発明と同様に、磁電変換素子は被測定導体を流れる電流で発生される磁束のみを感受し、被測定導体以外の導体によって発生される磁束は感受しない。つまり、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができ、被測定導体に流れる電流を精度良く検出できる。また、1つの磁電変換素子で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供できる。
【0015】
また、請求項に記載の発明は、それぞれに被測定電流が流れる複数の被測定導体を備えた電流検出器であって、複数の被測定導体のそれぞれは凹状またはクランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有し、各被測定導体の折り曲げ部の近傍に該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入るように配置された磁電変換素子を備え、複数の被測定導体は相互に略平行になるように配置され、且つ、複数の被測定導体の各折り曲げ部は各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように配置されていることを特徴とする。
【0016】
この請求項に記載の発明によれば、相互に略平行になるように配置された複数の被測定導体の各折り曲げ部に磁電変換素子を配置すると共に、複数の被測定導体の各折り曲げ部は各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように配置されているので、各被測定導体は相互に他の被測定導体に配置された磁電変換素子に影響を与えない。従って、並設された複数の被測定導体のそれぞれに流れる電流を他の被測定導体による影響を受けずに精度良く検出できる。
【0017】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、複数の被測定導体に配置される各磁電変換素子は、当該被測定導体以外の被測定導体の折り曲げ部を除く部分を含む平面が、当該被測定導体に配置された磁電変換素子の感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように相互に配置されることを特徴とする。
【0018】
この請求項に記載の発明によれば、他の被測定導体に電流が流れることより発生される磁束が、当該被測定導体に配置された磁電変換素子の感磁面において、この感磁面に対して正確に平行になるようにすることができる。従って、各被測定導体に流れる電流を検出する際に、他の被測定導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができる。
【0019】
また、請求項に記載の発明は、被測定電流が流れる直線状の被測定導体と、該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入るように被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と、貫通穴により流れる電流を2等分する平行な分岐路を有し、各分岐路に電流が流れることによって発生される各磁束が、磁電変換素子の感磁面において該感磁面に等しい角度で鎖交するように配置された直線状の導体とを備えたことを特徴とする。
【0020】
この請求項に記載の発明によれば、各分岐路に電流が流れることにより発生される磁束は、磁電変換素子の感磁面において、この感磁面に対して等角度で鎖交するので、各磁束の感磁面に対する垂直な成分は打ち消し合う。従って、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略排除することができる。
【0021】
また、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、磁電変換素子は、各分岐路から等距離にある平面が、該磁電変換素子の感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように配置されることを特徴とする。
【0022】
この請求項に記載の発明によれば、被測定導体以外の導体に電流が流れることより発生される磁束が、磁電変換素子の感磁面において正確に打ち消されるので、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができる。
【0023】
更に、請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の発明において、磁電変換素子は、被測定導体に固着されることを特徴とする。
【0024】
この請求項に記載の発明によれば、被測定導体に対する磁電変換素子の位置を正確に固定することができるので、被測定導体に電流が流れることにより発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に正確に垂直に入るように設定できる。また、被測定導体に対して他の導体または被測定導体の位置決めをすることにより、磁電変換素子に対する他の導体または被測定導体の位置が正確に決まるので、電流検出器の組立が容易になる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る電流検出器を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施の形態において同一または相当部には同一符号を付して説明する。
【0026】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。この電流検出器は、被測定導体10、第1導体111、第2導体112、ホール素子20及び基板30から構成されている。これらは、通常、図示しない電気接続箱に収容される。なお、この第1の実施の形態では、集磁コアは使用されていない。
【0027】
被測定導体10は、被測定電流が流れる直線状の導体であって、この被測定導体10の上にホール素子20が固着されている。ホール素子20は本発明の磁電変換素子に対応する。このホール素子20は、その感磁面(磁束検出面)に入る磁束密度に対応する電圧(ホール電圧)信号を発生する。このホール素子20には、図示しないリードを介して所定の電流が供給され、また、この第1ホール素子20で発生された電圧信号は、図示しないリードを介して外部に取り出されるようになっている。
【0028】
また、第1導体111及び第2導体112は、それぞれ直線状の導体であって、被測定電流以外の電流が流れる。なお、この第1の実施の形態では被測定導体10以外に2つの導体111及び112が設けられている場合を示しているが、導体の数は1つであってもよいし3つ以上であってもよい。
【0029】
基板30は、被測定導体10、第1導体111及び第2導体112を載置して固定する。この際、第1導体111及び第2導体112は、被測定導体10に対して略平行になるように配置されている。この基板30には、被測定導体10に固着されたホール素子20と第1導体111及び第2導体112との位置関係を決めるために段差が設けられている。
【0030】
即ち、基板30に設けられた段差は、図2に示すように、第1導体111の長手方向の中心線と第2導体112の長手方向の中心線とで形成される平面が、被測定導体10に固着されたホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になる高さに形成されている。
【0031】
次に、このように構成される本発明の第1の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明する。
【0032】
今、被測定導体10に被測定電流が流れると、図2に示すように、アンペアの右ネジの法則に従って被測定電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H1が発生する。この磁束H1はホール素子20の感磁面21に垂直に入るので、ホール素子20は磁束H1の密度に対応した電圧信号を発生する。
【0033】
一方、第1導体111に電流が流れると、図2に示すように、この電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H2が発生する。しかし、第1導体111の長手方向の中心線を含む平面が、ホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になるようにように被測定導体10と第1導体111との位置関係が設定されているので、第1導体111を流れる電流によって発生される磁束H2は、感磁面21上では、この感磁面21に平行になるように発生される。
【0034】
ところで、ホール素子20はその感磁面21を貫通する磁束の垂直成分しか感受しない。そのため、被測定導体10以外の第1導体111からの磁束H2は、被測定導体10からの磁束H1に比べ、十分に小さい値として感受される。従って、第1導体111に流れる電流によって発生される磁束H2は無視できる程度であり、ホール素子20で生成される電圧信号に影響を与えない。
【0035】
第2導体112についても同様である。即ち、第2導体112に電流が流れると、この電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H3が発生する。しかし、第2導体112の長手方向の中心線を含む平面が、ホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になるようにように被測定導体10と第2導体112との位置関係が設定されているので、第2導体112を流れる電流によって発生される磁束H3は、感磁面21上では、この感磁面21に平行になるように発生される。
【0036】
ところで、上述したように、ホール素子20はその感磁面21を貫通する磁束の垂直成分しか感受しないため、被測定導体10以外の第2導体112からの磁束H3は、被測定導体10からの磁束H1に比べ、十分に小さい値として感受される。従って、第2導体112に流れる電流によって発生される磁束H3は無視できる程度であり、ホール素子20で生成される電圧信号に影響を与えない。
【0037】
このように、第1の実施の形態に係る電流検出器によれば、被測定導体10は被測定電流によって発生される磁束H1がホール素子20の感磁面21に垂直に入り、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112はそれらに流れる電流によって発生される磁束H2及びH3がホール素子20の感磁面21において、その感磁面21に略平行になるようにそれぞれ基板30上に配置される。従って、ホール素子20は被測定導体10を流れる被測定電流により発生される磁束H1のみを感受し、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112によって発生される磁束H2及びH3は感受しないので、被測定導体10に流れる被測定電流を精度良く検出できる。また、1つのホール素子20で電流検出器が構成されている、安価な電流検出器を提供できる。
【0038】
なお、この第1の実施の形態では、ホール素子20は被測定導体10の上に固着される構成としたが、必ずしも被測定導体10上に固着されている必要はない。このホール素子20は、第1及び第2導体111及び112に対して上述した関係を有するように配置されればよい。例えば、このホール素子20は基板30に直接固定してもよいし、図示しない電気接続箱に固定してもよい。
【0039】
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。この電流検出器は、被測定導体10、第1導体111、第2導体112及びホール素子20から構成されている。これらは、通常、図示しない電気接続箱に収容される。なお、この第2の実施の形態では、集磁コアは使用されていない。
【0040】
被測定導体10は、被測定電流が流れる導体である。この被測定導体10の一部は凹状に折り曲げられることにより折り曲げ部12が形成されている。そして、この折り曲げ部12にホール素子20が固着されている。ホール素子20は本発明の磁電変換素子に対応し、上述した第1の実施の形態で使用されたものと同じである。
【0041】
また、第1導体111及び第2導体112は、それぞれ直線状の導体であって、被測定電流以外の電流が流れる。これら第1導体111及び第2導体112は被測定導体10に対して略平行であって、且つ被測定導体10の折り曲げ部12を除く部分、第1導体111及び第2導体112が同一平面上になるように配置されている。被測定導体10、第1導体111及び第2導体112は、例えば図示しない電気接続箱に固定することができる。或いはまた、第1の実施の形態と同様に基板(図示せず)に固定するようにしてもよい。
【0042】
被測定導体10に形成された折り曲げ部12の深さは、図3及び図4に示すように、第1導体111の長手方向の中心線と第2導体112の長手方向の中心線とで形成される平面が、被測定導体10に固着されたホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になる深さに形成されている。
【0043】
なお、この第2の実施の形態では被測定導体10以外に2つの導体111及び112が設けられている場合を示しているが、導体の数は1つであってもよいし3つ以上であってもよい。
【0044】
次に、このように構成される本発明の第2の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明する。
【0045】
今、被測定導体10に被測定電流が流れると、図4に示すように、アンペアの右ネジの法則に従って被測定電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H1が発生する。この磁束H1はホール素子20の感磁面21に垂直に入るので、ホール素子20は磁束H1の密度に対応した電圧信号を発生する。
【0046】
一方、第1導体111に電流が流れると、図4に示すように、この電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H2が発生する。しかし、第1導体111の長手方向の中心線を含む平面が、ホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になるように被測定導体10と第1導体111との位置関係が設定されているので、第1導体111を流れる電流によって発生される磁束H2は、感磁面21上では、この感磁面21に平行になるように発生される。従って、上述したように、ホール素子20はその感磁面21を貫通する磁束の垂直成分しか感受しないため、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112からの磁束H2及びH3は、被測定導体10からの磁束H1に比べ、十分に小さい値として感受される。従って、これら磁束H2及びH3は、無視できる程度であり、ホール素子20で生成される電圧信号に影響を与えない。
【0047】
このように、この第2の実施の形態に係る電流検出器によれば、ホール素子20は、被測定導体10に流れる被測定電流によって発生される磁束H1がホール素子20の感磁面21に垂直に入るように、被測定導体10に形成された折り曲げ部12に配置される。
【0048】
一方、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112はそれらに流れる電流によって発生される磁束H2及びH3がホール素子20の感磁面21において、その感磁面21に略平行になるように配置される。従って、第1の実施の形態に係る電流検出器と同様に、ホール素子20は被測定導体10を流れる電流で発生される磁束H1のみを感受し、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112によって発生される磁束H2及びH3は感受しないので、被測定導体10に流れる電流を精度良く検出できる。また、1つのホール素子20で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供することができる。
【0049】
なお、この第2の実施の形態では、ホール素子20は被測定導体10の上に固着される構成としたが、必ずしも被測定導体10上に固着されている必要はない。このホール素子20は、第1及び第2導体111及び112に対して上述した関係を有するように配置されればよい。例えば、このホール素子20は基板30に直接固定してもよいし、図示しない電気接続箱に固定してもよい。
【0050】
この第2の実施の形態に係る電流検出器は、図5に示すように、被測定導体10をクランク状に折り曲げて構成することもできる。この場合も、被測定導体10に形成された折り曲げ部の深さは、第1導体111の長手方向の中心線と第2導体112の長手方向の中心線とで形成される平面が、被測定導体10に固着されたホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になる深さに形成される。
【0051】
このクランク状の折り曲げ部が形成された被測定導体を有する構成によれば、凹状の折り曲げ部12を形成する場合に比べて被測定導体10を折り曲げる回数が減るので、上述した効果に加え、被測定導体10の製造が簡単になるという効果がある。
【0052】
なお、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係る電流検出器は、特に、被測定電流値が大きく、他の導体から発生する磁束も大きい場合に、コアを用いずとも判定に利用する検出感度として十分なアプリケーション、例えばF/Lボックス等に使用して有効である。
【0053】
(第3の実施の形態)
この第3の実施の形態に係る電流検出器は、複数の被測定導体が併設される点で上述した第1及び第2実施の形態と異なる。
【0054】
図6は本発明の第3の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図、図7はその平面図及び図8はその側面図である。この電流検出器は、第1被測定導体101、第2被測定導体102、第3被測定導体103、第1ホール素子201、第2ホール素子202及び第3ホール素子203から構成されている。これらは、通常、図示しない電気接続箱に収容される。なお、この第3の実施の形態では、集磁コアは使用されない。
【0055】
第1〜第3被測定導体101〜103は、それぞれ被測定電流が流れる導体であり、第1の実施の形態における被測定導体10と同様の構造を有する。即ち、第1〜第3被測定導体101〜103の各一部は凹状に折り曲げられることにより第1〜第3折り曲げ部121〜123が形成されている。そして、この第1〜第3折り曲げ部121〜123のそれぞれには、第1〜第3ホール素子201〜203が固着されている。各ホール素子201〜203は本発明の磁電変換素子に対応し、上述した第1の実施の形態で使用されたものと同じである。
【0056】
これら第1〜第3被測定導体101〜103の第1〜第3折り曲げ部121〜123を除く部分は相互に略平行であって、且つ同一平面上になるように配置されている。更に、第1〜第3被測定導体101〜103に形成された第1〜第3折り曲げ部121〜123の位置は、図6〜図8に示すように、各被測定導体の長手方向において相互に重複しない位置に設けられている。これら第1〜第3被測定導体101〜103は、例えば図示しない電気接続箱に固定することができる。或いはまた、第1の実施の形態と同様に基板(図示せず)に固定するようにしてもよい。
【0057】
また、第1〜第3被測定導体101〜103に形成された第1〜第3折り曲げ部121〜123の深さは、第1の実施の形態における被測定導体10と同様に、他の2つの被測定導体の長手方向の中心線で形成される平面が、当該被測定導体に固着されたホール素子の感磁面の中心を通り、且つこの感磁面に垂直になる深さに形成されている。
【0058】
なお、この第3の実施の形態では3つの被測定導体101〜103が設けられている場合を示しているが、被測定導体の数は2つであってもよいし4つ以上であってもよい。また、被測定導体と被測定導体以外の導体とが混在して並設されていてもよい。
【0059】
次に、上記のように構成される本発明の第3の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明する。
【0060】
今、第1被測定導体101に被測定電流が流れると、アンペアの右ネジの法則に従って被測定電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H1が発生する。この磁束H1はホール素子201の感磁面に垂直に入るので、ホール素子20は磁束H1の密度に対応した電圧信号を発生する。
【0061】
一方、第2被測定導体102に電流が流れると、この電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H2が発生する。しかし、第1被測定導体101に形成された折り曲げ部121の位置は、第2被測定導体102の長手方向において相互に重複しない位置に設けられており、且つ第2被測定導体102の折り曲げ部122を除く長手方向の中心線を含む平面が、ホール素子201の感磁面の中心を通り、且つこの感磁面に垂直になるようにように第1被測定導体101と第2被測定導体102との位置関係が設定されているので、第2被測定導体102を流れる電流によって発生される磁束H2は、第1ホール素子201の感磁面上では、この感磁面に平行になるように発生される。
【0062】
従って、上述したように、第1ホール素子201はその感磁面を貫通する磁束の垂直成分しか感受しないため、第2被測定導体102からの磁束H2は、第1被測定導体101からの磁束H1に比べ、十分に小さい値として感受される。第3被測定導体103からの磁束H3についても同様である。従って、これら磁束H2及び磁束H3は無視できる程度であり、第1ホール素子201から出力される電圧信号に影響を与えない。
【0063】
以上は、第1被測定導体101に被測定電流が流れた場合の動作であるが、第2被測定導体102に被測定電流が流れた場合及び第3被測定導体103に被測定電流が流れた場合も同様である。
【0064】
このように、この第3の実施の形態に係る電流検出器によれば、相互に略平行になるように配置された第1〜第3被測定導体101〜103の第1〜第3折り曲げ部121〜123に、それぞれ第1〜第3ホール素子201〜203を配置すると共に、第1〜第3被測定導体101〜103の第1〜第3折り曲げ部121〜123は各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように配置されているので、各被測定導体は相互に他の被測定導体に配置されたホール素子に影響を与えない。従って、並設された第1〜第3被測定導体101〜103のそれぞれに流れる電流を他の被測定導体による影響を受けずに精度良く検出できる。
【0065】
なお、この第3の実施の形態では、第1〜第3ホール素子201〜203はそれぞれ第1〜第3被測定導体101〜103の上に固着される構成としたが、必ずしも第1〜第3被測定導体101〜103上に固着されている必要はなく、相互に上述した関係を有するように配置されればよい。例えば、第1〜第3ホール素子201〜203は図示しない基板に直接固定してもよいし、図示しない電気接続箱に固定してもよい。
【0066】
なお、この第3の実施の形態に係る電流検出器は、第1〜第3被測定導体101〜103のそれぞれをクランク状に折り曲げて構成することができる。この場合も、第1〜第3被測定導体101〜103に形成された折り曲げ部121〜123の深さは、第1の実施の形態における被測定導体10と同様に、他の2つの被測定導体の長手方向の中心線で形成される平面が、当該被測定導体に固着されたホール素子の感磁面の中心を通り、且つこの感磁面に垂直になる深さに形成される。
【0067】
この構成によれば、第1〜第3被測定導体101〜103のそれぞれに凹状の折り曲げ部を形成する場合に比べて被測定導体を折り曲げる回数が減るので、上述した効果に加え、被測定導体の製造が簡単になるという効果がある。
【0068】
(第4の実施の形態)
図9は本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。この電流検出器は、被測定導体10、第1導体111、第2導体112及びホール素子20から構成されている。これらは、通常、図示しない電気接続箱に収容される。なお、この第4の実施の形態では、集磁コアは使用されていない。
【0069】
被測定導体10は、被測定電流が流れる直線状の導体であって、この被測定導体10の上にホール素子20が固着されている。ホール素子20は本発明の磁電変換素子に対応し、上述した第1の実施の形態で使用されたものと同じである。
【0070】
また、第1導体111は、被測定電流以外の電流が流れる導体である。この第1導体111には貫通穴が形成されており、この貫通穴によって導体を流れる電流を2等分する直線状の第1分岐路及び第2分岐路が形成されている。第2導体112もこの第1導体111と同じ構成である。
【0071】
これら第1導体111及び第2導体112は上記被測定導体10に対して略平行に配置されている。被測定導体10、第1導体111及び第2導体112は、例えば図示しない電気接続箱に固定することができる。或いはまた、第1の実施の形態と同様に基板(図示せず)に固定するようにしてもよい。
【0072】
ホール素子20は、第1導体111の第1分岐路及び第2分岐路から等距離にあり、且つ第2導体112の第1分岐路及び第2分岐路から等距離にある平面が、ホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になるように被測定導体10に固着されている。
【0073】
なお、この第4の実施の形態では被測定導体10以外に2つの導体111及び112が設けられている場合を示しているが、導体の数は1つであってもよいし3つ以上であってもよい。
【0074】
次に、上記のように構成される本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明する。
【0075】
今、被測定導体10に被測定電流が流れると、図10に示すように、アンペアの右ネジの法則に従って被測定電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H1が発生する。この磁束H1はホール素子20の感磁面21に垂直に入るので、ホール素子20は磁束H1の密度に対応した電圧信号を発生する。
【0076】
一方、第1導体111に電流が流れると、この電流は2等分されてそれぞれ第1分岐路及び第2分岐路を流れる。そして、図10に示すように、第1分岐路を流れる電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H21及び第2分岐路を流れる電流の大きさに対応する強さの磁界による磁束H22がそれぞれ発生する。
【0077】
これら磁束H21及びH22は、第1導体111の第1分岐路及び第2分岐路から等距離にあり、且つ第2導体112の第1分岐路及び第2分岐路から等距離にある平面が、ホール素子20の感磁面21の中心を通り、且つこの感磁面21に垂直になるように被測定導体10と第1導体111との位置関係が設定されているので、図11に示すように、ホール素子20の感磁面21上で交差するように発生される。
【0078】
ここで、第1導体111の第1分岐路を流れる電流は第2分岐路を流れる電流に等しいので、図11に示すように、これら磁束H21及びH22の大きさは等しく、且つ感磁面21上において該感磁面21に対して等しい角度で鎖交する。従って、磁束H21の水平成分(感磁面に垂直な成分)と磁束H22の水平成分(感磁面に垂直な成分)とは打ち消し合い、垂直成分(感磁面に平行な成分)は2倍になって残る。
【0079】
ところで、上述したように、ホール素子20はその感磁面21を貫通する磁束の垂直成分しか感受しないため、被測定導体10以外の第1導体111からの磁束H2は、被測定導体10からの磁束H1に比べ、十分に小さい値として感受される。従って、これら磁束H21及びH22は無視できる程度であり、ホール素子20で生成される電圧信号に影響を与えない。第2導体112に電流が流れた場合にも上記と全く同様に動作するので、ホール素子20で生成される電圧信号に影響を与えない。
【0080】
このように、この第4の実施の形態に係る電流検出器によれば、第1導体111及び第2導体112のそれぞれの第1及び第2分岐路に電流が流れることにより発生される磁束は、ホール素子20の感磁面21において、この感磁面21に対して等角度で鎖交するので、各磁束の感磁面21に対する垂直な成分は打ち消し合う。
【0081】
従って、被測定導体10に流れる電流を検出する際に、被測定導体10以外の第1導体111及び第2導体112により発生される磁束の影響を略完全に排除することができる。その結果、被測定導体10に流れる電流を精度良く検出できる。また、1つのホール素子20で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供できる。
【0082】
なお、この第4の実施の形態では、ホール素子20は被測定導体10の上に固着される構成としたが、必ずしも被測定導体10上に固着されている必要はない。このホール素子20は、第1導体111及び第2導体112に対して上述した関係を有するように配置されればよい。例えば、このホール素子20は基板30に直接固定してもよいし、図示しない電気接続箱に固定してもよい。
【0083】
この第4の実施の形態に係る電流検出器は、上述した第3の実施の形態と同様に、複数の被測定導体を並設するように変形することができる。この変形に係る電流検出器の構成を図12に示す。
【0084】
この電流検出器は、相互に略平行になるように配置された第1〜第3被測定導体101〜103に固着された第1〜第3ホール素子201〜203のそれぞれは、各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように、且つ他の被測定導体の貫通穴に対応するように配置されている。この電流検出器の動作は、他の被測定導体から発生された磁束が当該被測定導体に配置されたホール素子の感磁面おいて、この感磁面に対して等角度で鎖交することを除けば、上述した実施の形態3の動作と同じであるので説明は省略する。
【0085】
この変形に係る電流検出器によれば、各被測定導体は相互に他の被測定導体に配置されたホール素子に影響を与えないので、並設された第1〜第3被測定導体101〜103のそれぞれに流れる電流を他の被測定導体による影響を受けずに精度良く検出できる。
【0086】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、被測定導体はそれに流れる被測定電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に垂直に入り、被測定導体以外の導体はそれに流れる電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、その感磁面に略平行になるようにそれぞれ基板上に配置されるので、磁電変換素子は被測定導体を流れる被測定電流で発生される磁束のみを感受し、被測定導体以外の導体によって発生される磁束は感受しない。従って、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除して、被測定導体に流れる被測定電流を精度良く検出できると共に、1つの磁電変換素子で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供できる。
【0087】
また、請求項2に記載の発明によれば、被測定導体に折り曲げ部が形成され、磁電変換素子は、被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に垂直に入るように折り曲げ部に配置され、被測定導体以外の導体はそれに流れる電流によって発生される磁束が磁電変換素子の感磁面において、その感磁面に略平行になるように配置されるので、磁電変換素子は被測定導体を流れる電流で発生される磁束のみを感受し、被測定導体以外の導体によって発生される磁束は感受しない。その結果、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除して、被測定導体に流れる電流を精度良く検出できると共に、1つの磁電変換素子で電流検出器を構成できるので、安価な電流検出器を提供できる。
【0089】
また、請求項に記載の発明によれば、相互に略平行になるように配置された複数の被測定導体の各折り曲げ部に磁電変換素子を配置すると共に、複数の被測定導体の各折り曲げ部は各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように配置したので、各被測定導体は相互に他の被測定導体に配置された磁電変換素子に影響を与えない。その結果、並設された複数の被測定導体のそれぞれに流れる電流を他の被測定導体による影響を受けずに精度良く検出できる。
【0090】
また、請求項に記載の発明によれば、他の被測定導体に電流が流れることより発生される磁束が、当該被測定導体に配置された磁電変換素子の感磁面において、この感磁面に対して正確に平行になるようにすることができるので、各被測定導体に流れる電流を検出する際に、他の被測定導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができる。
【0091】
また、請求項に記載の発明によれば、各分岐路に電流が流れることにより発生される磁束は、磁電変換素子の感磁面において、この感磁面に対して等角度で鎖交するので、各磁束の感磁面に対する垂直な成分は打ち消し合う。その結果、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略排除することができる。
【0092】
また、請求項に記載の発明によれば、被測定導体以外の導体に電流が流れることより発生される磁束が、磁電変換素子の感磁面において正確に打ち消されるので、被測定導体に流れる電流を検出する際に、被測定導体以外の導体により発生される磁束の影響を略完全に排除することができる。
【0093】
更に、請求項に記載の発明によれば、被測定導体に対する磁電変換素子の位置を正確に固定することができるので、被測定導体に電流が流れることにより発生される磁束が磁電変換素子の感磁面に正確に垂直に入るように設定できると共に、被測定導体に対して他の導体または被測定導体の位置決めをすることにより、磁電変換素子に対する他の導体または被測定導体の位置が正確に決まるので、電流検出器の組立が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明するための図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明するための図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電流検出器の変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す平面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す側面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明するための図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の動作を説明するための図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る電流検出器の変形例を説明するための図である。
【図13】従来の電流検出器の第1の例を説明するための図である。
【図14】従来の電流検出器の第2の例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 被測定導体
101〜103 第1〜第3被測定導体
111 第1の導体
112 第2の導体
12 折り曲げ部
121〜123 第1〜第3折り曲げ部
20 ホール素子
201〜203 第1〜第3ホール素子
30 基板
1、H2、H3、H21、H22 磁束

Claims (7)

  1. 直線状の導体と、
    該導体に略平行に配置され、被測定電流が流れる直線状の被測定導体と、
    該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入り、前記導体を含む平面が、該感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように該被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と、
    前記導体に流れる電流によって発生される磁束が前記磁電変換素子の感磁面において、該感磁面に略平行になるように前記導体及び被測定導体を支持する基板と、
    を備えたことを特徴とする電流検出器。
  2. 被測定電流が流れる、凹状またはクランク状に折り曲げられた折り曲げ部が形成された被測定導体と、
    該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入り、前記導体を含む平面が、該感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように前記折り曲げ部の近傍に配置された磁電変換素子と、
    電流が流れることによって発生される磁束が前記磁電変換素子の感磁面において、該感磁面に略平行になるように配置された直線状の導体と、
    備えたことを特徴とする電流検出器。
  3. それぞれに被測定電流が流れる複数の被測定導体を備えた電流検出器であって、
    前記複数の被測定導体のそれぞれは凹状またはクランク状に折り曲げられた折り曲げ部を有し、各被測定導体の折り曲げ部の近傍に該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入るように配置された磁電変換素子を備え、
    前記複数の被測定導体は相互に略平行になるように配置され、且つ、前記複数の被測定導体の各折り曲げ部は各被測定導体の長手方向において相互に重複しないように配置されていることを特徴とする電流検出器。
  4. 前記複数の被測定導体に配置される各磁電変換素子は、当該被測定導体以外の被測定導体の前記折り曲げ部を除く部分を含む平面が、当該被測定導体に配置された磁電変換素子の感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように相互に配置されることを特徴とする請求項記載の電流検出器。
  5. 被測定電流が流れる直線状の被測定導体と、
    該被測定導体に流れる被測定電流によって発生される磁束が感磁面に略垂直に入るように前記被測定導体の近傍に配置された磁電変換素子と、
    貫通穴により流れる電流を2等分する平行な分岐路を有し、各分岐路に電流が流れることによって発生される各磁束が、前記磁電変換素子の感磁面において該感磁面に等しい角度で鎖交するように配置された直線状の導体と、
    を備えたことを特徴とする電流検出器。
  6. 前記磁電変換素子は、前記各分岐路から等距離にある平面が、該磁電変換素子の感磁面の略中心を通り且つ該感磁面と略垂直に交わるように配置されることを特徴とする請求項記載の電流検出器。
  7. 前記磁電変換素子は、前記被測定導体に固着されることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の電流検出器。
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